2013年7月27日土曜日

今週(7月29日~)、特に注意が必要な経済指標・イベント。

米経済指標の結果を見てから判断したいと結論付けて、早くても9月のFOMCまでは大きな変化が無いことを予想し、サマー・バケーションに入っている、市場参加者も多いと思われる、昨今。ただ、今週のFOMCと米雇用統計だけは、相場とにらめっこになりそうである。

7月31日(水曜)
◎午後9時30分、米第2四半期GDP・速報値が発表されるが、前期比年率の予想は1.4%と第1四半期の1.8%からは減速が予想されている。

◎午前3時(日本時間8月1日)、今週のメインイベントで、予想外に注目され始めた、FOMCとバーナンキFRB議長の記者会見が控えている。7月25日にWSJ紙のヒルセンラス氏が「フォワード・ガイダンスの文言を変更することは、FRBの意図の一段の明確化につながるのか、それとも投資家が一層混乱し市場の乱高下する結果となるのか、検討する可能性がある」と指摘し、資産買い入れの縮小を開始する条件の、変更の有無を市場参加者は見守っている。

8月1日(木曜)
◎午後8時、BOE金融政策委員会は、政策金利0.5%、資産買入枠3750億ポンドの据え置きを予想。7月4日には、カーニー新総裁の初めての委員会で、異例の金融政策に関するフォワードガイダンスを発表、金融緩和の政策を継続することを表明した。

オズボーン英財務相は7月4日、カーニー総裁に、「基準値の採用などを含む何らかの形のフォワードガイダンスを採用することについて評価を行い、8月上旬のインフレ報告と共に提出」することを求めている。前月に資産買い入れをの拡大を求めていた、理事や委員はこの結果を見守るためにも、あえて拡大の主張を選択しなかったと思われる。より、8月上旬に発表されるインフレ報告と、金利ガイダンスの報告が重要となっている。

◎午後8時45分、ECB理事会は、政策金利0.5%、下限金利0.0%、上限金利1.0%の据え置きを予想。

◎午後9時、ドラギECB総裁の記者会見で、7月4日に「政策金利は今後も長期間にわたり現行水準、または、過去最低水準にとどまる」との、フォーワード・ガイダンスを示したが、今回も、フォーワード・ガイダンスがあるのか?あるとすれば、前回と変わる点があるのか?(変わりなしと予想)


8月2日(金曜)
◎午後9時30分、、米雇用統計があり、失業率=予想7.5%(前回7.6%)、非農業部門雇用者数=予想18.4万人 前回19.5万人)が市場のコンセンサスになっている。予想外に数字が振れることがあるのか? 資産買い入れを縮小する前提の一つと思われている、失業率6.5%~7.0%、非農業部門雇用者数17~20万人を達成することができるのか?

◎午後9時30分、米個人所得と個人消費支出が発表され、個人所=前月比(予想0.5% 前回0.5%)、個人消費支出=前月比(予想0.5% 前回0.3%)、PCE価格指数=前月比(予想 前回0.1%)、コアPCE価格指数=前月比(予想0.2% 前回0.1%)と、消費支出の拡大が予想されている。

7月23日の最新IMMポジションでは、トータルのドルロングもやや減少。円+ポンド+スイスフランのショートは拡大傾向が続いたが、ユーロ+カナダドル+豪ドル+NZドルは減少した。

7月23日の最新IMMポジションでは、トータルのドルロングもやや減少。円+ポンド+スイスフランのショートは拡大傾向が続いたが、ユーロ+カナダドル+豪ドル+NZドルは減少した。

市場参加者の円先安のセンチメントは強い状況が続き、昨日26日の値動きのように、ポジション調整が始まると変動が大きくなりやすい。ポンドもショートが増加しているが、25日の英第2四半期GDPの増加に、ショートが減少している可能性もある。

ユーロ+カナダドル+豪ドル+NZドルの減少は、コモディティ通貨の勢ぞろいで、リスク許容度の上昇による可能性が高く、FRBの資産買い入れの縮小の時季をめぐる、思惑が要因と思われる。

31日のFOMCが23日のデータ集計日から、25日にはヒルセンラス氏(WSJ紙)が言うように、フォーワードガイダンスの変更の可能性や、資産買い入れの条件見直しの可能性もあり、コモディティ通貨のショートや、主要通貨のショートがより減少していることが予想される。






アジア・欧州市場ではドル売りが続いたが、米国市場では続かず、円買いの流れだけが目立った。サマー・バケーション時季+不透明な31日のFOMC+1日のECB理事会+1日のBOE金融政策委員会+2日の米雇用統計と、重要なイベントが続き、結果を見るまでは、次の方向性が定まりにくい。


前日には、フォワード・ガイダンスの変更や、資産買い入れの縮小・停止条件の見直しの可能性に、緩和策の変更を示唆しない可能性が急浮上し、7月31日のFOMCに突然焦点が当てられている。

さらに、日本の全国消費者物価指数は、安倍政権の期待通り上昇を続け、円安にも日本企業の決算が期待を裏切り弱く、日経平均株価-432.95-2.97%と大幅下落。

中国は国内企業に過剰流動性の削減を命じ、中国株は軟調に推移し、欧米株価はなんとか持ちこたえたものの、しわ寄せは円の買い戻しに向った。

クロスでは円高結構が目立った。日本の消費者物価の上昇+日本株の大幅下落に、EURJPY=-1.04%、GBPJPY=-0.99%、AUDJPY=-0.84%、NZDJPY=-1.0%、CADJPY=0.94%と、ほぼ1%の円高へと動く。

USDJPYは、0.93%下落し円高が目立った。7月11日から続いた大枠99.00~101.00のレンジの下限を割り込み98.00円近くまで下落。USDJPY特性の2円幅のレンジを当てはめれば、98.00~100.00。または、97.00~99.00のレンジ、いずれかの可能性が高い。

EURUSDは、1.3200のレンジ上限を超え、EUR買い期待にも、結局は前日比0.03%の上昇と、ほぼ変わらず。前日と昨日も1.3300の大台を超えられず、暫くは、1.3100~1.3400のレンジが予想されるが、重要なイベントを控え、レンジを抜け出す決定打は難しい。

AUDUSDは、相変わらず、0.9000~0.9300のレンジを継続、終わって見れば前日比0.19%の小幅な上昇。中国が19業種1400社余りに対し、年内に余剰生産能力を削減することを決め、AUDにとってはマイナス材料で、原油価格も軟調に推移。

2013年7月26日金曜日

余談 ブルムバーグ・ニュースでは、スイスのバーゼル大学の研究で、睡眠パターンが月の満ち欠けの影響を受けることを示す信ぴょう性のある証拠が初めて示されたとある。

余談 ブルムバーグ・ニュースでは、スイスのバーゼル大学の研究で、睡眠パターンが月の満ち欠けの影響を受けることを示す信ぴょう性のある証拠が初めて示されたとある。http://www.bloomberg.co.jp/news/123-MQIW4J6TTDSM01.html

記事では、眠りに関連する脳の活動が満月の時期の前後には30%低下することが分かった。夜眠りに落ちるまでの時間が長くなり、睡眠時間が短くなることも判明したとのこと。

惑星直列、火星接近、など、為替相場への影響を研究している人も多くいるが、満月や新月には相場が大きく動くと信じている人もいる。

7月は23日が満月だったが、残念ながら為替の変動はそれほど大きくなかった。

8月7日が新月で、8月21日が満月に当たる。来週7月31日のFOMCは月齢22.8で前日30日は下弦にあたるが? さあ、どうなる事やら。


USDJPYのDailyチャートは? 最大の円安は97.65~75円で、100.24を超えると再び円ベアトレンド復活へ。

円安トレンドは変わらずだが、サマーバケーション時季の薄商いの中で、新たな材料は、不明瞭なFRBの資産買い入れの、縮小と有無とその時期で、明確な結論は米経済指標次第(成長・雇用・インフレ)で、暫くはこのままで進むと思っていた。

少なくとも、来週8月30~31日のFOMCでは新たな材料が提示されないと安心していた。欧州はギリシャはポルトガル問題はあるものの、急変は考えられず、過去数年はゆっくりと休暇を楽しむことができなかった、欧州の関係者は今年こそはと、長期間の休暇を楽しんでいたはず.だが。。。。

しかし、事態は急変。来週のFOMCで、バーナンキFRB議長があらたなフォーワード・ガイダンスを示す可能性があり、このリスクヘッジは、ドル売り+円買いで、均衡を保っていた、USDJPYやAUDUSD、EURUSDはドル売りの流れへと変化が続きやすい。

USDJPYのDailyチャートは、200日単純移動平均線は92.39にあり緩やかに上昇を続け、USDJPYの大底を示している。21日指数移動平均線は、最近の持ち合い状態からこの水準を中心した値動きから、先週はこの水準をボトムに上値を試していた。

しかし、下降トレンドが形成され、指数移動平均線の99.43を割り込み、売りへと変化している。

93.79→101.53の38.2%=98.573で下げ止まっているが、50.0%=97.66、0.382(93.79-103.733)+101.53=97.732と、97.65~75円が底値となる。

その前に、トレンドラインの上限100.24を上抜けると買いへ変化し、101.53円を超えると、再び円安トレンドへ復帰となり、103.73→105円へ。

いつもながら、FRBの資産買い入れの縮小や停止の有無と、その時期を巡って相場は変動する。

いつもながら、FRBの資産買い入れの縮小や停止の有無と、その時期を巡って相場は変動する。

ヒルセンラス氏(WSJ紙)が言うように、フォーワード・ガイダンスをより詳しくし、失業率の数値目標6.5%を引き下げるか、新たなインフレ目標を導入するのか? 

先のFOMCで、「資産買い入れの縮小は金融緩和の終了ではない」と言いたかった、バーナンキFRB議長による「フォーワード・ガイダンス」。しかし、市場参加者は、米金融緩和終了ととらえ、金融市場は大混乱したことは確かで、直後から多くの理事や連銀総裁、海外中銀関係者、国際機関、海外政府関係者から、言葉を選びながらも批判的な発言が多かった。

8月30日~31日のFOMCでは、米失業率、成長率、インフレ率を確認することはできず、明確な答えは9月のFOMCと予想していた。しかし、今回のヒルセンラス氏の記事から、来週のFOMCが突如、非常に注目されることとなり、FRBの資産買い入れの縮小が先伸びするとの思惑に、ドルロングポジションの調整(EURUSD、GBPUSD、AUDUSD等の買い)と、さらに、円ショートの巻き戻しが強まり、続く可能性が高くなっている。

今日の未明から早朝にかけて、ある程度織り込まれながらも、中国株は軟調で、日経平均株価が一時400円超下落するような状態では、より円の買い戻しの材料にされやすい。テクニカルでは97.50~75円が大きなポイントとなる。

中国は景気の大幅な落ち込みをなんとか防ごうとしているが、雇用問題にどう対応するのか?

中国は景気の大幅な落ち込みをなんとか防ごうとしているが、雇用問題にどう対応するのか? 

前提→ 中国の指導部は、製造業や輸出主導型の経済から脱却し、国内消費と内需が主導する経済への転換に取り組み、この転換に伴う業界再編で雇用が失われる可能性が高まっている。

◎中国人時社会保障省の報道官「中国が今後数カ月間にかなり重大な雇用問題に直面し、雇用面での調整圧力は極めて強いものになる」
◎李克強首相「23年ぶりの低成長の経済を支えるために、鉄道建設や小規模企業への優遇税制や輸出企業の事務手数料の削減を認めた」
◎香港金融管理局(HKMA)「オフショア市場での流動性ひっ迫を防ぐ狙いに、オフショア人民元取引を行う銀行に対し、翌日物資金などを供給する方針」、「中国人民銀行との4000億元の通貨スワップラインを用いて1日物資金も供給」


IMF対オランド仏大統領、どちらを信じるか?

IMF対オランド仏大統領、どちらを信じるか?

IMFのユーロ圏経済の経済情勢を検証する報告書では「ユーロ圏経済が停滞するリスクが存在、ECBは利下げや新たな非標準的な措置が必要になる可能性」を示唆。

◎財政健全化で2013年のユーロ圏GDPが最大1.25%(-1.0%~-1.25%)押し下げられる可能性に、2013年は-0.6%で、2年連続のマイナス成長、2014年は+0.9%と予想
◎インフレ圧力が非常に弱く、ECBは金融市場の断片化を縮小させ、成長を支援する必要がある
◎断片化の問題に対処し、金融政策の伝達をより決定的にするために、ECBは新たな中小企業向け融資に連動する目標を定めたLTROの実施などを含め、追加的な非標準的な政策を検討する必要がある

逆に、オランド仏大統領は、「最近発表されたユーロ圏の経済指標から、リセッションを脱却したと信じる裏付けがあるように見える」と、どうも視点が異なるのでは?

ドル全面安。ドルインデックスは7月9日を高値に続落し、なかなか下げ止まらない。昨日は、AUDUSD+NZDUSD+USDJPY+USDCHFで、緩やかなドル売りが続く中、EURUSD+GBPUSDは停滞気味。しかし、この静けさを破ったのは、WSJ紙の記事。

ドル全面安。ドルインデックスは7月9日を高値に続落し、なかなか下げ止まらない。昨日は、AUDUSD+NZDUSD+USDJPY+USDCHFで、緩やかなドル売りが続く中、EURUSD+GBPUSDは停滞気味。しかし、この静けさを破ったのは、WSJ紙の記事。

ヒルセンラス氏「次回のFOMCで、FEDのフォワードガイダンスを調整(短期金利を低水準で推移させる)するために、失業率の数値目標を引き下げるか、新たなインフレ目標を導入する可能性がある」との記事。→ ドル売りへと変化、午前2時過ぎの薄商いの中でドル下落基調が強まった。

一方、「次期FRB議長の椅子は、サマーズ氏(元財務長官)とイエレン氏(FRB副議長)に絞られた模様で、サマーズ氏がリードし、彼ならば利上げ時期が2015年半ばから2014年に前倒しになう可能性がる」(WSJ紙)と相場に対しては相反する材料。

USDJPYは、引き続き99.00~101円のレンジながら、下限に近付きやや、下値ブレークの不安感が強まる。

EURUSDは、ようやく1.3000~1.3200のレンジ上限をクリアに上抜け、独IFO景況指数は、予想・前回をやや上回り3カ月連続の改善で、次は1.3400が上値の目標となり、1.3100~1.3400のレンジへ動きつつある。メルツ銀行の月例調査では「ドイツ企業はユーロ安を予想し、今後3カ月間でドルに対してユーロが下落するとの予想を示した企業の割合は7割強で、上昇を想定できると回答したのはわずか8%」とのことで、大幅なEUR高も予想しにくくなる。

GBPUSDは、1.5300の上値をブレークし、予想通りとは言え、第2四半期GDPが強く、景気回復の期待感が強まり、一時1.54台に入っても買いは続かず。ただ、英経済の回復期待は強まる。

AUDUSDは、AUD買いが強まっているが、まだ、0.9000~0.9300のレンジを抜け出せずにいる中、NZDUSDは、ウィーラーNZ中銀総裁が「将来、金融刺激策の解除が必要になる公算は大きい」との発言に、0.8000の大台を超え一時0.81台まで上昇。

2013年7月25日木曜日

独IFO、英GDPの対決は、英GDPの期待が強かった分、独にやや分があり!

日経平均株価は、円安にもかかわらず輸出企業の業績が予想より伸びず、14562.93(-168.35-1.14%)と弱く、中国株も上海総合-12.16-0.6%と弱く、欧州株も軟調に推移。

USDJPYは、一時100.45円まで上昇したが、日本株の下げに結局は100円の大台を維持できず、上値の重さが気になっている。

EURUSDは、独IFO、英GDPの対決となった。先に発表されたIFOは、業況指数106.2(予想106.1 前回105.9)、現況指数110.1(予想110.0 前回109.4)、期待指数102.4(予想102.5 前回102.5)→ 予想・前回をやや上回り、発表直後はEURUSD1.3230台とEUR買いへと動くが続かず、強い英GDPを期待したEURGBPの売りが続いたが、英GDPは予想通りで、元の水準に逆戻り。

GBPUSDは、住宅市場の回復傾向もあり、第2四半期GDPが前期比0.6%に強まるとの予想に、EURGBPの売りが続き、GBPUSDは1.5380台まで続伸した。結果は、第2四半期GDP・速報値=前期比0.6%(予想0.6% 前回0.3%)、前年比1.4%(予想1.4% 前回0.3%)→ 予想・前回と変わらず、逆にGBPUSDは下落し、EURGBPは上昇へと動く。

NZDUSDは、NZ中銀が、政策金利2.5%の据え置きを大かたの予想通りに決定。年内の金利を据え置く見通しを示しながも、住宅・建設セクターによるインフレ圧力が高まると予想し、対応のために利上げする可能性も示唆→ NZDの買いが強まる。

ウィーラーNZ中銀総裁は、「NZDは引き続き高い」、「金融刺激策の解除は将来的に必要となる可能性があるが、年末まで変更ない見通し」を示し、年内は政策金利2.5%を据え置く見通しとなった→ 住宅価格が上昇し建設セクターのインフレ圧力を意識し、NZD買いが続く。

中国人時社会保障省の報道官は、「一部の業界で生産能力が過剰となり、構造上の問題を解決する際に、雇用に強い調整圧力がかかる」、「中国が今後数カ月間にかなり重大な雇用問題に直面し、雇用面での調整圧力は極めて強いものになる」と発言。

中国の指導部は、製造業や輸出主導型の経済から脱却し、国内消費と内需が主導する経済への転換に取り組み、この転換に伴う業界再編で雇用が失われる可能性が高まっている。

欧米の強い経済指標に反応し、欧米金利は上昇へ。コモディティ価格の下落にAUD+NZDは下落へ。早朝のNZ政策金利据え置きの反応は、NZD買いへ。

ユーロ圏の総合PMIは改善・悪化の基準点の50を2012年1月以来、久々に上回り、フランス・ドイツも大きく改善し、イタリアの小売売上高の前月比は1年ぶりにプラス圏へ。米新築住宅販売は、5年ぶりの水準、前年同月比は20数年ぶりの伸び率で、価格は続落しているが、住宅ローン金利の上昇にもかかわらず、住宅市場の拡大が続いている。

中国のHSBCの製造業PMI・速報値は1カ月ぶりの低水準で、GDP目標の7.5%(ボトム7.0%)を維持するには預金準備率の引き下げが必要との思惑が流れるなど、新興国+AUD売りが強まる。

中国国務院は、景気下支えに、小規模企業に営業税と増値税(VAT)を8月1日から廃止し、輸出業者向けに一段の支援措置を実施していく方針を決定し、景気の底割れを防いでいる。

今日早朝に発表されたが、NZ中銀は政策金利2.50%の据え置きを決定、予想通り。 ウィーラーNZ中銀総裁は、「政策金利を2013年末まで2.5%に据え置く見通し」、「NZドルは引き続き高い」、「 中国と豪州で成長鈍化の兆し、米国と日本でより前向きな指標」と発言。予想通の結果で、サプライズはなく、NZDUSDの買いが一時強まった。

米株は注目の決算で、テクノロジー・ハード・機器や自動車が上昇、不動産や公益事業が下落し、結局は、ダウ平均は-25.50-0.16%の小幅安、S&P500は-6.45-0.38%で終了。欧州株は、強い経済指標にEURO STOXX50は+29.35+1.08%上昇。

欧米の債券利回りは上昇し、10年債利回りは独1.55%→1.65%へ、米国2.5%→2.58%へ、米2年債利回りは0.31%→0.35%と上昇した。金(-1.95%)と原油(-1.97%)は大きく値を下げた。

為替市場では、AUDUSDの下落が目立ち-1.44%、NZDUSD-0.82%、そして、USDJPYは+0.83%とドル高へ動き、他の主要国通貨でも小幅なドル高へ。円クロスでは、AUDJPYを除き、円安となった。

USDJPYは、相変わらず99.00~101.00円のレンジ内で推移しながらも、徐々に底固めし100円台で終了。

EURUSDは、強いユーロ圏PMIに大口のEUR買いが入り、1.32台を上回っても、イーガンジョーンズ(格付け会社)がドイツ格下げの可能性を指摘、伸びは鈍く再び1.32を一時割り込み、終わって見れば1.3200近く。

GBPUSDは、1.5300を超え、7月16日以来続いた上昇が止み、1.5400を3日間トライしながらも、失敗。

AUDUSDは、0.9000~0.9300のレンジ上限を、何度も、何度もトライしながらも、コモディティは弱く、逆にAUDロングの投げに、失敗。

円クロスをリードする、CHFJPYは、引き続き上昇傾向を続け、一時107円台まで上昇したが、終値では、失敗。CHFJPYが107円台でクローズすると、クロスの円売りが強まることが予想されるが、2極化しており、EURJPY+CHFJPY+GBPJYP組と、AUDJPY+NZDUSD+CADJYのコモディティ組とで、動きが分かれている。

2013年7月24日水曜日

USDJPYは、参議院選の与党圧勝でも円売りが続かず、それどころか上値は予想外に重くなり、EURUSDは、消えない利下げ観測や量的緩和の可能性にも、1.30どころか1.31~1.32がボトムとなり上値を試しそうな雰囲気となり、GBPUSDも確り。

USDJPYは、参議院選の与党圧勝でも円売りが続かず、それどころか上値は予想外に重くなり、EURUSDは、消えない利下げ観測や量的緩和の可能性にも、1.30どころか1.31~1.32がボトムとなり上値を試しそうな雰囲気となり、GBPUSDも確り。

AUDUSDは通貨安政策と利下げ懸念に0.9000の大台を再びと思い気や、逆に0.9300台まで上昇(まだ、上値ブレークできず)し、0.9400に達する勢いで、NZDUSDは住宅価格の上昇にAUDUSDよりましに思えるが、方向性は同じ。

なぜ、こうもチグハグなのであろうか? もう、サマーバケーションに入り、大手投機筋が不在? とも考えられなくもないが、どうも、バーナンキFRB議長マジックに乗せられてしまい、FRBの資産買い入れの縮小と停止時期が分からなくなってしまったこともあるのでは?

ならば、目先の相場(極短期)は別として、トレンドが不透明な分だけ、今後の米雇用関係、成長関係、インフレ関係の経済指標をじっくり見ながら判断せざるを得ない、との、判断に傾いているように思えてならない。

円売りのトレンドは変わらずだが、こうも100円台が重くなると、クリアに100.50~80を超えてくるまでは、USDJPYのブルにはなれきれずにいる。ポジションの調整(円ショートの巻き戻し)だけの要因を考えれば、暫くは、円売りは苦労することが予想される。

それでも、USDJPYは98.50円が大底で、EURUSD、AUDUSDもいずれ売りへと変化することになりそうだが、まだ、時間がかかりそう。

為替相場が動き始めたのは、弱い中国のHSBC製造業PMIで、中国株(上海総合)は一時1.6%近くまで下落し、日経平均株価も弱く、AUD+NZD売りが強まる。人民銀行の預金準備率引き下げ期待に、値を戻すが、ドル高の流れが続いた。



欧州市場に入り、欧州株が堅調に推移(EURO STOXX 50=+21.59+0.79%)、米株先物も強く、久々に50を上回る強いユーロ圏PMI(含む、フランス・ドイツ)に、EUR買いが強まり、EURJPYの買いもフォローし、USDJPYは100円の大台まで上昇。


NZの貿易収支は輸入の減少に予想を上回り、一時NZD買いが強まる(4.14億NZドル 予想1.05億NZDドル 前回0.39←0.71億NZD)。

豪消費者物価指数は、ほぼ予想と変わらに、次回の豪中銀理事会は現行の政策金利を維持する可能性が高まり、AUD売りへと変化(第2四半期 消費者物価=前期比0.4% 予想0.5% 前回0.4%、前年比2.4% 予想2.5% 前回2.5%、トリム平均値=前期比0.5% 予想0.5% 前回0.3%、前年比2.2% 予想2.2% 前回2.2%)

中国HSBCの製造業PMI・速報値は昨年9月以来の低水準で、GDP目標の7.5%(ボトム7.0%)を維持するには預金準備率の引き下げが必要との予想に、中国株は弱く、新興国+AUD売りが強まる(47.7 予想 前回48.2 )

日本貿易収支は12カ月連続の赤字だが、円安効果と海外経済の持ち直しで輸出は増加し赤字額は大幅に減少。しかし、燃料輸入の高止まりで赤字基調が続く(-1,808億円 予想-1606億円、前回-9963億円)

ユーロ圏の総合・製造業・サービス業PMIは予想・前回を上回り(フランス・ドイツも強い)、改善・悪化の目安の50を超え、第3四半期GDPの伸びが強まる可能性に、EUR買いが強まる(ユーロ圏の総合PMI・速報値=50.4 予想49.1 前回48.7、製造業PMI・速報値=50.1 予想49.1 前回48.8 、サービス業PMI・速報値=49.6 予想48.7 前回48.3)

アジア市場は動意の乏しい消極的な動き。欧州市場は積極的なドル買いへ。米国市場はドル買いの巻き戻しの元の水準へ逆戻り。しかし、EUR+AUD+NZD+CADは緩やかに上昇しUSDは小幅安。そして、金は今日も続伸し、6月28日安値1180.1→1347.1まで一月弱で約14.2%上昇。ただ、米金利はやや上昇へ。

アジア市場は動意の乏しい消極的な動き。欧州市場は積極的なドル買いへ。米国市場はドル買いの巻き戻しの元の水準へ逆戻り。しかし、EUR+AUD+NZD+CADは緩やかに上昇しUSDは小幅安。そして、金は今日も続伸し、6月28日安値1180.1→1347.1まで一月弱で約14.2%上昇。ただ、米金利はやや上昇へ。

ダウ平均は困ったことに動かず。終値ベースの変動率は7月19日=-0.03%、22日=+0.01%、23日=+0.14%と主体性なし。

李克強首相(中国の新京報やその他)「7.0%を下回る経済成長を認めない」→ 中国の景気減速懸念がやや後退し、中国株は軒並み上昇し(上海総合指数は1.95%)。

USDJPYは、引き続き99.00~101円のレンジで推移しているが、100円台を試しながらも、弱い米経済指標も加わり大台を維持することはできず、円売りの力強さを感じることはできない。

EURUSDは、ユーロ圏の消費者信頼感指数は-17.4と2011年8月以来の水準までマイナス幅が縮小し改善が見られ、弱い米経済指標に、1.3000~1.3200のレンジの上限をようやく、ようやく超えることができた。

これで、6月21日の水準までEURは値を戻したことになる。6月19日のFOMC後のバーナンキ発言ショック前の水準1.3400が見え、期待感は1.3100~1.3400のレンジだが、誰が買うのか? を、考えると1.3300が限界かも?

AUDUSDは、残念ながら、0.9300の大台を超えられず、引き続き0.9000~0.9300のレンジで推移。NZDUSDは、AUDUSDに先行して買いが続き、AUDNZDの下降トレンドは止まず。USDCADも1.0300を割り込みドル売りへ、AUDCADも下降トレンドが続く。


米リッチモンド連銀製造業指数が予想・速報・前月を大幅に下回り、ドル売りが強まる=-11(予想8 6月7 速報値8) 

米2年債入札の応札倍率は3.08倍で、過去10回の平均3.54倍を下回る=◎資産購入プログラムが終了に近づきつつあるとの見方が広まっていることが要因と思われる。

米経済が回復し職探しをする人が増えると、職探しをする人が増えることで、6.5%への到達は15年までかかる可能性がある(ブルムバーグ・ニュース)

FRBは資産買い入れの規模縮小を9月に始めるとの予想が、先月44%→今回50%に増えている ◎50%は2014年4~6月に資産買い入れを止めると予想(ブルムバーグ調査7月18~22日)

浜田内閣官房参与「毎年1%など漸次的な消費増税に賛成、早すぎる増税は歳入減につながる懸念」、「急激な消費増税、アベノミクスの効果が折れてしまう可能性」

上海証券報「中国政府が鉄鋼やセメントといった建材セクターの過剰生産能力問題を和らげるため、高速鉄道向け投資を利用する可能性がある」。

中国人民銀行「銀行に過剰設備を抱える業界への融資を打ち切るよう要請」との報道を否定→ 国務院の方針に沿った政策運営をしているとの声明を発表。

2013年7月23日火曜日

USDJPY+円クロスの鈍い動きは、安倍政権への政策実行能力の疑念? それとも、サマーバケーションで主役不在、それとも、他にもっと興味をそそる何かが? 

参議院選挙で大勝した与党へ確固たる信認を与えたかと言えば、低い投票率を見ても、そうとは言い切れない。消費税率の引き上げも、浜田内閣官房参与は異なる意見を示唆、約束通りに実行しなければ、海外の投機筋は日本を狙い撃ちすることは疑いの余地はない。が、まだその結論を出す時期ではない。

じゃ、そろそろサマーバケーション? エリザベス女王も休暇中のようで、欧米では既にその時期に突入している。バーナンキFRB議長のかじ取りは見事で、市場参加者はFRBの資産買い入れの縮小と停止時期を特定することが困難になっている。

じゃ、8月2日と9月6日の米雇用統計を見ながら、9月18日のFOMCの予想をたてようじゃないか? それまでは、バケーションをエンジョイしようぜ! と、思うのも理解できる。

円相場の最近の特性。円ショートは、「円安が止まると利食いたくなり」、「円高へ動くと直ぐに損切り・ポジションスクエアーの思考が働き」、「円安傾向が続くと、ショートポジションの無いリスクに不安になる」。なぜか恋人に魅せられたような心理。

じゃ、自分を信じて円ショート継続。ただし、トレンドを狙うのは、最近の100円台は上値も重くなり、100.50~70の下降トレンドの上限を超えてからでも、遅くないのでは?

それとも、最近の金価格の上昇に、ボラティリティーの超高い金へ、投資の視点をかえたのでしょうか?

アジア市場から欧州市場の序盤にかけては、全ての主要通貨で値動きの乏しい展開が続き、日経平均株価は上昇(+120.47+0.82%)中国株も上昇(上海総合+39.11+1.95%)、ややリスクオンお流れと思われていたが、なかなか、一筋縄ではいかない。


アジア市場から欧州市場の序盤にかけては、全ての主要通貨で値動きの乏しい展開が続き、日経平均株価は上昇(+120.47+0.82%)中国株も上昇(上海総合+39.11+1.95%)、ややリスクオンお流れと思われていたが、なかなか、一筋縄ではいかない。

均衡が崩れたのは、欧州市場に入ってからで、欧州株は小幅上昇、USDJPY+USDCHF+EURUSDでドル買いが強まり、GBPUSD+AUDUSD+NZDUSDでも弱いながらもドル買いへと変化した。

特に材料は見当たらないが、USDJPYの上昇が始まるころには、浜田内閣官房参与が「毎年1%など漸次的な消費増税に賛成、早すぎる増税は歳入減につながる懸念」、「急激な消費増税は、アベノミクスの効果が折れてしまう可能性」と円にとってはネタティブな材料が流れたいた。

EURUSDに関しては、プラートECB専務理事が「フォワードガイダンスのメッセージが明確にした通り、ECBの基準金利は一段と引き下げられる可能性がある」、「非標準的措置として、われわれは銀行に対する無制限の流動性供給を継続する」との発言も気になった。

また、AUDUSDに関しては、市場参加者のマインドとして、「豪中銀は豪ドル安と輸出支援で、追加利下げを実施する可能性があるが、金利水準は既に低く、非伝統的政策(量的緩和・資産買い入れ)を実施する可能性がある」との考え方もある。

米国に関しては、ブルムバーグ調査では、「7月18~22日の調査では、FRBが資産買い入れの規模縮小を9月に始めるとの予想が、先月44%→今回50%に増加」、「50%は2014年4~6月に資産買い入れを止める」との予想結果。

今月30日~31日のFOMCではサプライズのなさそうで、9月暫くは、サマーバケーション相場になる可能性があるが、8月2日と9月6日の米雇用統計をみながら、9月18日のFOMCで何らかのサプライズがあることを予想する市場参加者は多い。結果、大幅なドル安はなさそうで、ドル高基調が継続すると思われる。
(7月23日 午後7時)

(余談) 米世論調査機関ピュー・リサーチ・センター(PRC)が11日発表した世論調査

余談

米世論調査機関ピュー・リサーチ・センター(PRC)が11日発表した世論調査では、日本を否定的に見る韓国(2008年との比較)51%→77%、中国本土69%→90%と、あまりにも高水準。韓国人98%、中国78%が、日本が過去の軍事侵略を反省していないことを挙げている。

大昔、日本は韓国や中国から医学、建築、文化、芸術や政治を学んだ。彼らは日本の羨望の的でもあった。世界で漢字を使用しているのは、日本と中国だけである。

日本の街では、多くの中国・韓国の若者が、日本の若者と区別がつかないほど多く見ることができ、中国・韓国料理店や店も普通に見ることができる。

これを見るつけ、何が問題なのか? 私の頭では理解することができない。問題があればいくらでも話合いで解決できるのでは? 北京もソウルも時間的な距離は国内と変わらない程、近い。

事実関係、真贋の程はわからないが、好き嫌いは別として、3カ国のアジア大国は友好的になれないものであろうか? 仮に、国家的な戦略による国民感情の誘導があるのなら、止めてほしい。

逆に、国民の総意により、反日感情が悪化しているのなら、もっと若者中心に今後どうすべきかを、話し合う場を、民間共に持つべきではないだろうか?

場を持たない、持っても出てこないでは、アジアの賢人の名がすたるのでは?

次の為替相場の焦点は、何だろう?

次の為替相場の焦点は、何だろう?

サマーバケーションのトレンドレス相場?
今後の米経済指標を見守る消極姿勢?
米金利の低下による、金利差相場?
それとも、米金融緩和が当面ないとの思惑に、リスク資産買い?
サプライズは、金価格の上昇!

昨日は、日本の参議院選挙の与党大勝を受け、開始直後がドル高のピークで瞬間芸に終わる。そして、弱い米経済指標(シカゴ連銀全米活動指数=-0.13 予想0.0 前回-0.29←-0.30、米中古住宅販売件数=前月比-1.2% 予想1.4% 前回3.4%←4.2%)もあり、米金利は低下し、ドルはボトムをつけ、円は全面高。欧米株価も小幅な上昇に積極的な動きはない。

USDJPYは、約2週間に渡り99.00円~101円のレンジで大きな変化はない。参議院選挙後の与党大勝を受けた、円売りを期待したが、早朝が円安のピークとどうも、実需筋の動きがついてこない。それと、先の円安→円高で大きな損失を被った投機筋が多く、積極的な動きが見えない。目先の短期的なショートポジションの解消が済めば、円売り開始へ。

EURUSDは、緩やかに底値を切り上げ、約2週間続いている1.3000~1.3200のレンジの上限を試し、この水準をクリアに超えることができるのか? ドイツ連銀の月報では「ドイツ経済は第2四半期に回復後、減速へ」とあるが、大方の予想通りでサプライズはない。EU財務省は24日にギリシャ支援で電話会議をすると発表。次の目標は1.3400へ。

GBPUSDは、久しぶりに1.53の大台を達成し、次の目標は1.5390。マークイット調査では「英国民の35%が1年以内に、2年以内では53%が、2年以降では16%が利上げすることを予想」とある。それとも、キャサリン妃が第一子を誕生したことでご祝儀相場なのかは、不明ながら、「EURGBP」が0.8600を終値ベースでついに割り込み売りへ。

AUDUSDは、下落傾向が止まり、0.9000を底値に0.9000~0.9300のレンジに入り久しい。0.9000割れをクリアに試すことができず、どうも残尿感が残るが、それは、それで、0.9300を日中終値ベースで超えてくると、0.9600近くまで上昇する可能性が高くなる。特に、最近の金価格の上昇を見ると.....!

2013年7月22日月曜日

欧州市場に入っても、USDJPYは100円を中心に動きは鈍く、AUDUSD+NZDUSDの動きも鈍く、他の主要通貨ではドル売りへと傾いている。円クロスでは、早朝の円高の動きを戻すことはできずにおり、新たなトレンドは見えない。

欧州市場に入っても、USDJPYは100円を中心に動きは鈍く、AUDUSD+NZDUSDの動きも鈍く、他の主要通貨ではドル売りへと傾いている。円クロスでは、早朝の円高の動きを戻すことはできずにおり、新たなトレンドは見えない。

日本発(参議院選挙)では、為替相場の主要なテーマにならないのか? 週明けの欧州市場の相場変動は、円中心の相場には程遠く、EURUSD+GBPUSDの上昇が目立った。

PIMCOのビル・グロース氏が「FRBの金融政策の引き締めは、早くても2016年になる」と発言するなど、米経済の回復基調が確りと確認できないと、資産買い入れの縮小はない! との発想なのか?

金価格はボトムから上昇を続け、米10年債利回りは2.5%前後まで下げて安定、米2年債利回りは一時の高値0.43%→0.3%近くで推移するなど、FRBの緩和解除の期待感は、あまり表に出てこない。

日経平均株価は14658.04(+68.13+0.47%)と、開始直後の180円近くの上昇から値を下げて、なんとか前日比プラス圏で終了、中国株は総じて小幅に上昇、欧州株も小幅上昇(EURO STOXX50=+10.21+0.38%)。

USDJPYは、短期の円ショートのストップを付けた後は、大枠99.80円~100.20円のレンジで中心は100.00円と、同意薄。

EURUSDは、7月11日から続いている、大枠1.3000~1.3200のレンジの上限を試し、この水準を超えることができるか? まず、トライして試すことが予想され、新たな1.3200~1.3400のレンジに入ることができるか、注目したい。

GBPUSDは、1.5300の壁をようやくブレーク。これで、1.5400を目指す可能性が高まる。

AUDUSDは、先週金曜日の欧州市場での急騰時の高値(0.9230台)→NY市場の終了時の安値(0.9170)のレンジ内での取引が続き、方向性が定まらない。
(7月22日 午後8時現在)

円安を基準とした戦略では、99.50円を終値ベースで割り込むまでは、買い継続で、101.21円を狙うことも一案。あるいは、できる限り、98円台まで待ち買いで、98.40円を終値ベースで割り込んだら撤退。

USDJPYの4時間チャートでは、三角持ち合いが続いているが、遅かれ早かれ相場が上下いずれかへ動くことが予想される。

21×4時間=指数移動平均線は99.98円でこの水準に収れんしながらも、最近はこの水準が下限となっている。200×4時間=単純移動平均線は98.40円にあり、この水準を下限としている。

上抜けすると、101.214、102.127、103.04がターゲットになり、下抜けすると98.40、97.59がターゲットになる。

円安を基準とした戦略では、99.50円を終値ベースで割り込むまでは、買い継続で、101.21円を狙うことも一案。あるいは、できる限り、98円台まで待ち買いで、98.40円を終値ベースで割り込んだら撤退。



あまり長い話で恐縮ですが! これから暫くは、94.10円~105.58円、94.10~107.80円のレンジで、まずは、上値を試す動きを予想。


どうも最近のコメントは円安を示唆することが多く、円安論者とでも思われていると勝手に想像している。しかし、必ずしも大幅な円安を考えているわけではないが、この過程では108円近くを試さずにはいられないと思っている。

USDJPYは月足でみると、大枠では4.6年(大まかではあるが)ごとと、その半分2.3年に相場が反転し、ダウントレンドを継続中。

今回の変動のスタートは2012年3月で、転換するのは、2.3年だと2014年6月、4.6年だと2016年9月となる。トレンドライン、50%(約88.90円)を下限とし、今はそのトレンドの上限(約108円)を目指している過程と考え、達成後は大幅な円高へ動くリスクも考慮に入れたい。

21か月指数移動平均線は88.91円に位置し、ダウントレンドの50%の88.90円もあり、非常に重要で、今後数年間のドル円の下限と考えている。

そして、108円を超えてくるようならが、話は別で、長期的な、大幅な円安への道が始まる前兆になりやすい。

これから暫くは、94.10円~105.58円、94.10~107.80円のレンジが想定され、まずは、上値を試す動きと考えたい。



G20も終わり、日本の参議院選挙も終わった。USDJPYのメインシナリオは103円!

G20も終わり、日本の参議院選挙も終わった。USDJPYのメインシナリオは103円!

G20の内容は話題にも上らず、参議院選挙は、投票率の低さにやや白けながらも、世間の世同通りに自公の圧勝に終わった。

自民党・公明党で過半数を確保したことで、ねじれ国会解消し、アベノミクスが新任されたと判断されている。これで、安定政権の誕生期待が強まり、政権基盤を固めて、長期成長戦略を進めることができるが、注目の消費税は秋口に判断するとおこと。

信じられないほどの政府債務や社会保障費用の増大、原発事故後の処理費用と、コストの高い代変エネルギー問題、中国や韓国との領土問題を含めた対立など、安倍政権には課題が多く横たわっている。これで、安倍政権は直面する多くの難問に対処する上で、強化されることを信じたい。

ところで、参議院選挙の結果を受けた、東京市場は、予想外に白けたムードが漂っている。日経平均株価も、開始直後は前日終値より180円近く高く始まったが、徐々に値を下げ、ついに前日比でマイナス圏まで続落。

ドル円相場も、朝方は100.60台まで上昇したが、先週末引け間際の高値100.64を超えられず、株価が弱含むと、あっさり円ショート・ギブアップ組の円買い戻しに、一時99.60円近くまで下落。

もっとも、彼らは5月前後に円安に便乗して、円ショートを大幅に積み増したが、一時95割れの円高へ動いたことで、大損をした経験が重く身にしみている。円相場への信頼性が薄らいでおり、いままで以上にフットワークが軽いことは、やむを得ない。

結果、短期的な円買い戻しがあっても、それほど深くなることは考えにくく、逆にコストの良い円ショートをとることができる、チャンスと考えたい。

テクニカル的にも、上値が切り下がり、下値が切り上がる、三角持ち合いから脱し、今週中に97円への下落か、103円への上昇か、いずれかに動くことを期待している。

メインシナリオは103円!

2013年7月21日日曜日

今週(7月22日~)、特に注意が必要な経済指標・イベント。

今週(7月22日~)、特に注意が必要な経済指標・イベント。

7月22日(月曜)
前日の参議院選挙の開票結果と、安倍首相の会見が、目先の最重要イベント。全てが開票結果と、円ショートのポジションの巻き戻しに動くのか、ストレートに円売りを積み増すのか? 相変わらず投票率は低いようで、仮に、与党70議席前後を獲得すると、円売りが継続すると思われる。また、米企業の決算が今週に集中し、米株の変動要因となり、その影響に円相場も振られる可能性もある。

7月23日(火曜)
米企業の決算が集中するが、特に重要なイベント、経済指標もない。

(米企業決算=ユナイテッド・テクノロジーズ、エレクトロニック・アーツ、ウェンディーズ・カンパニー、テキサス・インスツルメンツ、アップル、AT&T、デュポン、ロッキード・マーチン、トラベラーズ、ブロードコム、バレロ・エナジー、フリーポート・マクモラン、UPS)

7月24日(水曜)
午前8時50分 日本の通関ベース貿易収支は、予想-1606億円、前回-9964億円→ 円安や海外経済の持ち直しで輸出の増加が見込まれるが、燃料輸入の増加傾向が続き、貿易収支は赤字予想となるが、前回より大幅に赤字額が減少する見通しに、仮にプラス圏にでもなれば、円相場への影響は大きく、予想外のプラスでは円買いになりやすい。

午前10時30分 豪第2四半期 消費者物価=前期比予想0.5% 前回0.4%、前年比予想2.5%。7月16日に公表された、7月2日の豪中銀理事会の議事録では、「インフレ見通しがさらなる緩和の余地を与える可能性があると判断」とあり、仮に、今回の数字が予想より低いようであれば、AUD売りが強まる可能性が高い。

午前10時45分、中国HSBC製造業PMI・速報値=前回48.2、中国政府が景気の伸びを抑制に動いていることもあり、あまり良い数字を期待することはできない。

午後3時58分から4時58分 製造業・サービス業PMIの速報値。特に、フランス、ドイツ、ユーロ圏の数字が重要となり、前回より上昇することが必要条件。フランス製造業PMI・速報値=予想48.8  前回48.4、サービス業PMI・速報値=予想47.7 前回47.2。ドイツ製造業PMI・速報値=予想49.2 前回48.6、サービス業PMI・速報値=予想50.7 前回50.4。ユーロ圏製造業PMI・速報値=予想49.1 前回48.8、サービス業PMI・速報値=予想48.7 前回48.3。

(米企業決算=ペプシコ、ボーイング、フォード、キャタピラー、ムーディーズ)

7月25日(木曜)
午前6時 NZ中銀 政策金利発表で、2.5%の据え置きを予想。イングリッシュNZ財務相は先に「中銀が利上げを開始すると、NZD相場が上昇する可能性がある」と警告。中銀は住宅価格の上昇に悩んでいるが、16日の消費者物価指数の前年同期比が0.7%と13年ぶりの低水準となったこともあり、今回は声明で波乱がないことを期待したい。

午後5時30分 英第2四半期GDP・速報値は、前期比予想0.6% 前回0.3%、前年比予想1.4% 前回0.3%と、前期からの上昇が期待され、GBP買いへ動く可能性もある。

午後9時30分 週間新規失業保険申請件数=予想34.0万件 前回33.4万件で、過去4週間平均34600人にほぼ近い。

(米企業決算=アマゾン、クアルコム、3M、スターバックス、ダウ・ケミカル、ニューモント・マイニング、ゼロックス、D.R.ホートン、GM)

7月26日(金曜)
午前8時30分 日本の全国消費者物価指数=前年比予想0.1% 前回-0.3%、除く生鮮前年比予想0.3% 前回0.0%→ 2012年4月以来、14カ月ぶりにプラスとなることが予想されている。
午後10時55分 ミシガン大学消費者信頼感指数・確報値=予想84.0 前回83.9。

(米企業決算=ギリアド・サイエンシズ、ベリサイン)


7月19日~20日のG20では!

バーナンキFRB議長の議会証言が終わり、残りの焦点となっていた、日本の参議院選挙と、G20。

G20では、予想以上に中国に関しての討議は少なく、シャドーバンキングや貸出金利下限撤廃の議論もなく終了した。

それと、日本に関しては、日米財務相が日本の政策を理解し支持することを再確認し、麻生財務相が「財政再建を着実に実施する方針表明」と、「来年4月の消費税を上げを予定通り実施」する意向を表明(10月ごろ最終決定)した。

結果、今日21日の参議院選挙で大方の予想通り与党が圧勝すれば、一時的な利食いの円買い戻しの可能性があるが(無い可能性も)、中期的に円安方向へ動き始めることも考えたい。

ただ、その後(半年~1年)の実行への不信感や、結果への不満が強まるようになれば、より継続的な円安になることも予想したい。

以下、G20の結果をまとめてみた。

共同声明
財政健全化よりも成長を優先(成長は弱すぎる)
金融緩和の解除は慎重期すと約束
先進国に信頼できる財政戦略を要請、世界需要リバランスを加速
経済不均衡是正にコミット 緩和縮小で市場への配慮約束
→ 中国のシャドーバンキング+貸出金利下限撤廃の議論なし
→ 議論の中心は米緩和縮小問題
→ 日米の緩和政策の効果を認め、ユーロ圏の景気低迷や新興国の景気減速を指摘
→ 金融市場のボラティリティが高まり、金融の状況はひっ迫している
→ 為替問題は影が薄い
→ 多くの国で、失業率は過度に高い状況が続く


その他
シルアノフ・ロシア財務相=◎声明の財政健全化に関する文言は「ソフト」、米欧が低金利政策継続を表明 ◎緩和政策の出口戦略の方を重視 ◎一部に、成長確保が先決との意見
G20各国=◎景気回復に伴う米FRBの緩和縮小は適切、日銀は量的質的緩和を推進 ◎OECDの企業課税ルール抜本的見直し案を支持


日本に関して(日本の脱デフレ策はまだ脱出速度に到達せず)
ショイブレ独財務相=◎日本は信頼できる財政戦略で政策を補完すべき
麻生財務相=◎財政再建を着実に実施する方針表明した ◎来年4月の消費税を上げを予定通り実施する意向を表明(10月ごろ最終決定)
黒田日銀総裁=◎量的・質的緩和は着実に効果、各国の理解がさらに深まった ◎景気回復に伴う米FRBの緩和縮小は適切、日銀は量的質的緩和を推進
日米財務相=日本の政策の理解を再確認


欧州に関して(需要は雇用創出を伴う回復を維持するに不十分)
ドイツが財政健全化の姿勢を軟化
若年層の失業が深刻で、成長と財政緊縮が中心
バイトマン独連銀総裁=◎緩和的金融政策を終了する時期はまだきていない


米国に関して(米経済は回復基調)
民間の需要が強くなってから財政を調整、経済成長と雇用を促進するマクロ経済政策を選択


中国に関して(中国の輸出エンジンが失速)


G20高官(ロイター社)=◎G20が2016年以降の債務削減の数値目標設定を検討し、9月の首脳会議で討議する予定。予想される公的債務の対GDP比率で日本は発表なし。
                 2012    2013    2016    2017
米国              72.6    75.9    78.1    77.3
英国                  75.9    79.2    85.6    84.8
フランス               90.2    93.6    90.7    88.2
ドイツ                 81.9    80.5    71.5    69.0
イタリア               127     130.4   121.4   117.3
ユーロ圏           86.9    89.8    85.0    82.7
カナダ                33.5    33.8    29.6    28.1

7月16日付け最新のIMMポジションでは、円+ポンド+スイスフラン+豪ドル+NZのショートが増加し、EURのショート+カナダドルのショートが減少しており、合計では前週より通貨のショート(ドルのロング)が増加していた。


これは、翌7月17日のバーナンキFRB議長の半期に一度の議会証言を織り込んでおらず、議会証言で、「資産買い入れは事前に方針がきまっているわけでは決してない、経済情勢に応じて縮小ペースを速めることも、拡大することもあり得る」、「経済状況が改善すれば、資産買い入れを幾分より早く縮小させる可能性があり、労働市場の見通しが悪化するか、インフレ率がFRB目標の2%まで上昇しなければ、月額850億ドルの資産買い入れプログラムは、より長期間維持される可能性がある」。

この発言を受け、市場は最初のドル売りに動き、後に買い戻しに動き、結局は今後の米経済指標の結果待ちとなっている。結果的に、この議会証言後にも強い方向性は見られず、日本の参議院選挙の結果、G20の結果、中国の金融政策の結果待ちとなっている。

以下は米商品先物取引委員会(CFTC)発表の通貨先物取引(IMMポジション)のデータで、翌比較してみてください。