2014年8月7日木曜日

サプライズな豪雇用統計?!

サプライズな豪雇用統計?!

豪7月の雇用統計は、失業率=6.4%(予想6.0% 前回6.0%)、新規雇用者数=前月比-300人(予想13200人 前回14,900←15900人)となり、失業率は12年ぶりの水準に上昇、新規雇用者数は減少、予想外の悪化に豪ドルは大きく値を下げた。

しかし、連邦統計局は、失業率の悪化は、調査サンプルの入れ替えが一因で、調整前の失業率は6.0%と発表。 新規雇用者数の減少の主因はパートタイムが-14800人(前回+19700人)となったことで、正規雇用者数は+14500人(前回-3800人)と逆に改善している。

さて、欧米市場に入り、どこまで豪ドルを売り続けることができるのか? お手並みを拝見。本当はどこかで買いたいのだけど、AUDUSD0.93台を回復してから、様子をみて!

2014年8月6日水曜日

8月6日(水曜) 昨日5日の為替市場の動き

8月6日(水曜) 昨日5日の為替市場の動き

米経済指標は軒並み強く、ドルはポンドと円を除き上昇へ。

AUDUSD+NZDUSD+EURUSDは下落、USDCAD+USDCHFは上昇し、ドル高が続く。

豪ドルは、中国経済指標は強く+貿易赤字の縮小+豪中銀理事会はインフレの加速を示唆し、アジア・欧州市場の前半はは上昇したが、欧州市場の後半、米国市場に入り続落、一時0.9300を割り込む。

ポンドは、強いサービス業PMI+EURGBPの売りに上昇、ドル買いの動きに底堅く推移、1.6850~85のレンジで取引が続く。

円は、強い米経済指標に102.90円台まで上昇したが、米株と米金利が小幅下落、ウクライナのリスク回避の動きと、103円台を超えられなかったことへの反動に、終わって見れば102.45~95円の元のレンジを超えられず。

アジア市場
◎日本株は下落するも、USDJPY102.50円以下は底堅い。
◎豪貿易赤字は縮小し、豪ドル買いが一時強まる。
◎中国HSBCサービス業PMIは、前回を下回り2005年11月の調査開始以来の低水準に、AUD売りが強まる。
◎豪中銀は政策金利2.5%の据え置きを決定、インフレの加速を示唆し、豪ドル買いが強まる。

欧州市場
◎欧州株は小幅上昇。
◎ユーロ圏総合PMIは、速報値から下方修正。
◎英サービス業PMIは、予想外に強くポンド買いが強まり、EURGBPの下落に、EURUSDは売りへと変化。
◎ユーロ圏小売売上高は、前年比は予想外に強く7年ぶりの伸び率となり、一時ユーロ売りは弱まるが、その後も続落へ。

米国市場
◎米株は下落、米金利も小幅下落。
◎米サービス業PMIは、予想を上回る。
◎米ISM非製造業景気指数は、予想と前回を上回る。
◎米製造業受注指数は、予想を前回を上回る。


今日の戦略
ドル高の流れを止めることができるのか? 

ドル買いをリードしているEURUSDの下落、明日のECB理事会とドラギECB総裁の記者会見待ち。

AUDUSDは、0.93台を維持できるか? 失敗すると0.92~0.9350のレンジへ。

EURUSDは、続落傾向が止まず。ユーロ安の大相場入りの可能性が高まる。

EURGBPは、ショートポジションが溜まり始め警戒が必要だが、引き続き中期的な、選択肢の一つ。

USDJPYは、またしても103円台トライ失敗。終値ベースで102.40円台以下になると弱くムードが強まるが、102.00~103.00のレンジ相場は変わらず。

2014年8月5日火曜日

8月5日(火曜) 昨日8月4日 海外市場の動き

8月5日(火曜) 昨日8月4日 海外市場の動き

週明けの月曜日は、主要な発言や経済指標の発表もなく、今週目白押しの主要国の金融政策の発表を前にして、「動かない・動けない」、いつものブルー・マンデー状態が続いていた。

相場が動き始めたのは、米国市場に入ってからで、EURUSDはフランスからのユーロ高けん制発言や、緩和的なECBの金融政策に、伸び悩むもユーロ買いが続く。米金利は弱く、GBPUSD+AUDUSD+NZDUSD+USDCADと、ドル売りへと変化。

特に、NZ財務省から第2四半期の成長鈍化を指摘されながらも、NZDUSDは前日の高値近くまで上昇したが、USDJPYは102.40~75円のレンジで動けず。

為替市場は、通貨間により異なる戦略が必要となっているが、10月の量的緩和の縮小と、来年の利上げは必至と思われるドル買いの流れに大きな変化は見られず、ドル先高感は変わらず。USDJPYも、その流れの一つに入っている。

市場参加者が狙っている(考えている)ことは、継続的な金融緩和が必要なユーロは弱く、ややトーン・ダウンしたとは言え、利上げサイクルに入ると思われるポンドは強く、EURGBPの下落傾向は変わらないとの思いである。

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アジア市場
◎弱い日本株に対して中国株は上昇。
◎3日(日曜)の中国国家統計局サービス業PMIは、前回を若干下回ったが高水準を維持。
◎豪小売売上高は予想を上回ったが、AUDUSDは0.9330台の上値は重く、0.9310~30のレンジで動けず。
◎為替相場は動かず、USDJPYは102.50~70円のレンジ、EURUSDは1.3415~30、GBPUSD1.6815~35レンジ。

欧州市場
◎欧州株は小幅上昇、欧州の金利も小幅上昇。
◎英建設業PMIは予想を上回るが、ポンド買いは限定的。
◎ユーロ圏センティックス投資家信頼感指数は、予想外に弱いが、ユーロ売りは限定的。
◎NZ財務省は、第2四半期の成長鈍化を予想、NZDUSDは一時0.85を割り込むが、直ぐに値を戻す。
◎オランド仏大統領は、低インフレが成長を鈍化させ、EUの財政目標達成を困難で、ユーロの下落は不十分、と発言、EUR売りの流れが続く。
◎ムーディーズは、フランスは財政目標を達成できない可能性。

米国市場
◎米株は小幅上昇、米金利は小幅下落。
◎GBP+AUD+NZD+CADの上昇・ドル売りが強まる。

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EUR ポルトガル政府=バンコ・エスピリト・サント(BES)を49億ユーロで救済することを表明。
EUR オランド仏大統領=低インフレが成長を鈍化させ、EUの財政目標達成を困難にしており、ユーロ相場に大きく左右される。ユーロの下落は十分ではなく、ECBは流動性を供給するため、あらゆる措置を講じる必要がある。貿易黒字や金融情勢はドイツの投資増額を可能とし、拡大がドイツの行える最善の策。
EUR ムーディーズ=フランスは2014年・2015年の財政目標が達成できない可能性がある。
EUR EUの対ロシア制裁強化が始まる=ドイツはロシアへの戦闘シミュレーター輸出を停止、EU全体で雇用が減少するなど経済への不安感を懸念。
USD ラッカー・リッチモンド連銀総裁=市場はFRBの引締めペースを過小評価。投資家がFOMCの声明文を信用し過ぎている可能性。
USD ゴールドマン・サックス=2014年の年末まで、2015年の米成長を安定的に3.0%近くと見るのは理にかなう。
NZD NZ財務省=第2四半期のNZ成長率は鈍化へ。純輸出は第2四半期の伸びから縮小へ。

2014年8月3日日曜日

イベント・経済指標から考える今週の為替相場(8月4日~8月8日)

イベント・経済指標から考える今週の為替相場(84日~88日)

今週の為替相場を考えるに、先週のできごとの影響は何か? これにつきるのではないだろうか?

強すぎる米GDPに早期利上げ期待が強まり、米金利は一時上昇=ドルは全面高となった。そして、強い期待感で迎えた米雇用統計は、全体ではそこそこの強い数字にもかかわらず、予想に届かず、米株の続落と、膨らんだ期待の縮小に、米金利は低下=ドル売りとなった。

人によっては、米国は現行の緩和的政策を長期間続け、「円安トライの失敗=元のレンジ相場に逆戻り」と考える人や、ドル高傾向は変わらず、米金利の低下も一時的と思っている人もいるだろう。私は、円安傾向に変化なしと思っている。

USDJPYは、今年4月から続いている、101103円のレンジ相場の上限でまたしても跳ね返された。103円台では相当の売りが控えていると言われており、抵抗感が強いとは思っていたが、米雇用統計だけで、ドル売りへと向かい、全てが変わるとは考えにくい。

暫くは、先週末のレンジ上下限(102.30台~103円)のレンジに収束するであろうが、103円台が本当にトップであるのか、機会や材料はさておき、上値を試し、いずれ次の目標となる104円を試すことを待ちたい。

今週は、日銀(8日)、豪中銀(5日)、英中銀(7日)、欧州中銀(7日)と、金融政策が発表される。各国中銀は共に政策金利の据え置きが予想されており、その可能性が高い。予想外の結果や、ドラギECB総裁の理事会後の記者会見を含め、サプライズな材料に対しては、素直に反応したい。

NZの雇用統計(6日)は、失業率の改善と前回を下回る就業差数の増加が予想され、豪州の雇用統計では(7日)失業率は変わらず、前回より弱い新規雇用者数が予想されており、結果によって相場が大きく動き可能性が高い。

カナダ雇用統計(8日)は、失業率の改善と、前回を上回る雇用ネット変化率が予想され、カナダドルにとってはプラス材料となっている。

それ以外では、中国の貿易収支(8日)は、輸出入共に前月より増加が見込まれており、AUDにとってはプラスに作用しやすくなっている。ユーロ圏各国の総合・サービス業PMIは、ウクライナ問題を背景にやや弱気なムードが高まっているが、速報値からの大幅な下方修正は予想されていない。








最新のIMMポジションと相場の動き 2014/08/03


最新のIMMポジションと相場の動き  2014/08/03


≪最近のデータが示すもの(7月29日データから)≫ 

7通貨(円、ユーロ、ポンド、スイスフラン、カナダドル、豪ドル、NZドルのネットはショート-90,412コントラクトで、前週-48,116からショートが-42,296へと拡大しドル買いが急増した。ドルに換算したポジションはドル買いで約190億ドルと前週の128億ドルから急増し、今年1月の水準を上回り、昨年9月に次ぐ水準までドルロングが増加している。

今週、特に目立った動きとしては、7月30日のサプライズに強かった米GDPの発表を前にして、既に、ドルロングが急増していたことである。強いGDPを意識し先取りしていたのか、ユーロと円のショートが増加し、ポンドのロングが減少を続け、カナダドルと豪ドルは健闘していた。

≪各通貨での変化≫
円=-73,069コントラクトと、前週の-53,916から、ショートは増加し6月3日の水準まで拡大した。ドル換算では約89億ドルのドル買いポジションで、前週の約66億ドルからドルロング(円売り)は急増している。地政学的リスクによる円買いも材料とはならず、円先安観が強まっていたことが推測できる。

ユーロ=-108,075コントラクトと、前週の-88,823からショートが大幅に増加、10万コントラクトの売り越しは、2012年9月4日以来の水準となる。ドル換算では約180億ドルのドル買いポジションで、先週の150億ドルからドルロングが急増していた。

ポンド=+24,910コントラクトと、前週の+27,497からロングは減少。ドル換算では約26億ドルのドル売りポジションで、前週約29億ドルからドル売りは減少していた。

豪ドル=+39,606コントラクトと、前週の+38,793からロングは微増。トータルでは17週連続でプラス圏を維持し、ドル換算では約37億ドルのドル売りポジションで、前週とほぼ同水準を維持していた。ドル高の流れで、主要通貨で軒並みドル買いポジションが急増している中で、奮闘していた。

NZドル=+15,289コントラクトと、前週の+15,132からロングは微増。ドル換算でも約13億ドルのドル売りポジションで前週とほぼ同水準を維持していた。7月24日にNZ中銀が利上げサイクル終了とNZドル高をけん制したにも関わらず、NZドルのロングを同水準で維持していたことは驚き。