2014年5月3日土曜日

最新の米CFTC発表の通貨先物取引(IMMポジション)4月29日分

最新の米CFTC発表の通貨先物取引(IMMポジション)4月29日分

円安センチメント復活でも、USDJPY相場は上がらず。

≪最近4月29日付けのデータが示すもの≫
7通貨(円、ユーロ、ポンド、スイスフラン、カナダドル、豪ドル、NZドル)のネット・ポジションは、小幅プラス圏を維持しているが、4カ月ぶりに伸び率は減少し、ドル高センチメントが若干ながら復活してきている。最も、30日のサプライズの弱い米第1四半期GDP・速報値や、5月2日のサプライズの強い米雇用統計前の数字なだけに、この数字だけでどのように判断するのか、今ひとつ不透明。

≪各通貨での変化≫
円=-70,352コントラクトと、前週の-67,243から、ショートポジションは小幅拡大したものの、水準的には今年1月28日の週からの平均-78,439からそれほど変映えしない。USDJPY相場をギブアップしたのか、日本の消費増税による景気落ち込みの対応による追加緩和=円安相場を期待した、円ショートポジションを最低限キープしているようにしか思えない。ただ、この追加緩和の期待感も徐々に薄らぎ、年内はないのではとの声も聞こえてくる。今後の読みも複雑。

ユーロ=+25,734コントラクトと、前週の+25,774とほぼ変わらず。EURUSDの水準も過去3週間1.38台の水準で変わらずで、いたしかたない。4月8、4月15、4月15、4月22の週も2.3万~2.7万コントラクトの水準で変わらず、ユーロ相場も市場の主役から脇役へと滑り落ち、いまや三枚目で、動かず。ただ、ECBの緩和期待やユーロ高=低インフレの材料をちらつかせ、ユーロ買い抑制材料にも下がらず。ウクライナ情勢も4者会談の合意後もあちこちで不穏な動きは消えず、潜在的なユーロ買いには敬意を表したい。

ポンド=+44,234コントラクトと、前週の+47,800からロングは小幅減少、そもそも、ポジションが大きく膨ら通貨ではないので、驚きはない。ただ、WeeklyベースでGBPUSDを見ると、1.68の大台をクリアに超え、Weeklyベースでもリーマンショックで暴落した2008年の10月以降、最も高い水準まで回復している。強さが目立つ通貨。

豪ドル=+10,706コントラクトと、前週の+16,370コから小幅減少しているが、4週連続でプラス圏を維持、市場参加者が弱いながらも豪ドル高を期待している表れ。4月の0.94台から0.92まで値を下げているが、中国の景気鈍化もそれほど心配することもないようだし、ウクライナ情勢の緊迫化=豪ドル売りのイメージも強まることはなく、下げも限定的で、後の反発を期待したい。

NZドル=+18,480コントラクトと、前週の+20,175から小幅減少、トータルではロングの常連通貨として、昨年9月17日以降、長きに渡りロングポジションを維持。先日もNZ中銀は再利上げをしましたが、引き続き継続的な利上げが予想され、市場規模が小さい欠点はあるが、資金流入が続く。




5月3日(土曜)昨日、海外市場の動き

5月3日(土曜)昨日、海外市場の動き

ロールコースター相場、USDJPYは一週間前とほぼ変わらずで終了。
米国市場は、ロールコースター相場。ウクライナ情勢悪化、事態の深刻化の懸念や、週末リスクは分かるが、強い米雇用統計は何処へ? 労働参加率は1978年来の低下を懸念?いや、ドル安を懸念? 

***** 昨日のポイント *****

◎日本の失業率は予想通り、
◎豪第1四半期生産者物価指数は強く、予想を上回ったが動けず
◎ユーロ圏製造業PMIは、予想と速報値、前回を上回る
◎ユーロ圏失業率は低下へ
◎米失業率は大幅低下し、非農業部門雇用者数は大幅増加、ドル急騰へ
◎しかし、家計調査で、就業者数は減少し、労働参加率は1978年来の低下へ
◎ウクライナ情勢悪化、事態の深刻化を危惧し週末リスク高まる
◎米株は弱く、米債利回りは低下し、ドル売りへと大幅変化、ロールコースター相場へ


週末金曜日、米雇用統計を控えたアジア市場は、緩やかなドル買いの流れが続き、USDJPYは102.50円を試す動きに上昇、EURUSDは1.3850を試す動きに下落したが、GBPUSD、AUSDUSD、NZDUSDはほぼ変わらず。

欧州市場も、週末と米雇用統計を直前に控え動きは鈍く、USDJPYの上昇も102.50台が精いっぱいで、小幅下落。他の主要通貨も狭いレンジで小動きとなった。

米国市場は、注目の米雇用統計は、サプライズの失業率が6.3%に大幅低下、非農業部門雇用者数は28.8万人に大幅上昇、直後からドルは全面高。USDJPYは102.50→103.00円へ、EURUSD1.3860→1.3810台へ、GBPUSD1.3870台→1.6820台へ、AUDUSD0.9260→0.9200台へ急変。しかし、オプションカットの午後11時過ぎから流れが変化。ロシア情勢の急激な悪化に週末リスクが意識され、米雇用統計で、労働参加率が1978年来の低下を嫌気、ドルロングポジションを巻き戻す。米株は上昇から下落へと変化、米10年債利回りは2月以来の低水準に低下、ロンドンフィキシングの午前零時には多くの通貨で、米雇用統計発表前の水準に逆戻り、USDJPY102.10台へ下落、EURUSD1.3880台へ、GBPUSD1.6880台へ、AUDUSD0.9270台へ値を戻す。


***** 発言・その他 *****

◎ウクライナ情勢悪化=新ロシア派がウクライナ軍のヘリコプター2機を撃墜。南部の港湾都市(オデッサ)で、ウクライナと親ロシア派が衝突3人死亡、15名負傷。
◎オバマ米大統領=ロシアがウクライナ大統領選を妨害すれば、特定産業を対象に制裁措置を発動。
◎トゥルチノフ・ウクライナ大統領代行=ロシア武装工作員らが国境を越え侵入しようとしている。
◎米WSJのヒルゼンラス氏=金利上昇のタイミングでFEDの議論が激化するが、雇用統計の結果に政策スタンスは変化せず


***** 結果、主な経済指標・その他 *****

8:30 JPY 3月 雇用統計: 失業率3.6%(予想3.6% 前回3.6%)、有効求人倍率=1.07(予想1.06 前回1.05)
10:30 AUD 3月 HIA新築住宅販売件数=前月比0.2%(予想 前回4.6%)
10:30 AUD 第1四半期 生産者物価指数=前期比0.9%(予想0.5% 前回0.2%)、前年比2.5%(2.1% 前回1.9%)→ 予想を上回る
16:30 CHF 4月 SVME購買部協会景気指数=55.8(予想55.5 前回54.4)→ 予想と前回を上回る
16:50 FRN 4月 製造業PMI・確報値=51.2(予想50.9 4月速報 50.9 3月52.1)→ 速報値から上昇修正されたが、前月を下回る。
16:55 GER 4月 製造業PMI・確報値=54.1(予想54.2 4月速報54.2 3月53.7)→ 速報値から若干下方修正されたが、前月を上回る。
17:00 EUR 4月 製造業PMI・確報値=53.4(予想53.3 速報値53.3 3月53.0)→速報値から上方修正され、前月も上回る
17:30 GBP 4月 建設業PMI・確報値=60.8(予想62.0 前回62.5)→ 予想と前回を下回る
18:00 EUR 3月 失業率=11.8%(予想11.9% 前回11.8←11.9%)
21:30 USD 4月 雇用統計: 失業率=6.3%(予想6.6% 前回6.7%)、非農業部門雇用者数=28.8万人(予想21.8万人 3月20.3←19.2万人)、2月22.2←19.7万人)、労働参加率62.8%(3月63.2%)→ 予想外に雇用の改善が見られ、非農業部門雇用者数は2012年1月以来の伸び率で、ドルは一時大幅高、労働参加率は1978年来の低水準
23:00 USD 3月 製造業新規受注=前月比1.1%(予想1.4% 前回1.5%)

2014年5月2日金曜日

5月2日(金曜)昨日、海外市場の動き

5月2日(金曜)昨日、海外市場の動き


***** 昨日のポイント *****

◎メーデーで欧州市場の多くは休場、2日の米雇用統計前に動きにくい。
◎中国国家統計局の製造業PMIは、若干ながら予想をより弱く、前回より上昇
◎英製造業PMIは強く、ポンド買いが一時強まる
◎米新規失業保険申請件数は悪く、予想外に増加
◎米個人所得、個人消費支出は強い
◎米ISM製造業景気指数は強く、雇用は拡大へ
◎米建設支出は弱く、米第1四半期GDPがマイナス成長の可能性も

前日の展望レポートと、黒田日銀総裁の記者会見から、日銀は追加緩和の時期で、見通しが6・7月から、秋以降に後ずれするか、年内の追加緩和がない可能性もあり、目先の円売り材料の一つが弱まる。

アジア市場は、米FOMCで米経済の穏やかな拡大との声明と、予想外に弱い第1四半期GDPとで、複雑な結果に戸惑いながらも、日経平均株価は上昇。USDJPYは102.15~30円の狭い値動きに終始、EURUSDは1.3870を中心に上下5ポイントの極狭いレンジから、午後3時のオプションカットで1,37890近くまで上昇し、ドル売りをリード。AUDUSDとNZDUSDは底堅く、昨日の高値水準を試す動きが続いた。

欧州市場は、多くがメーデー休場となる中、英製造業PMIが強く、GBPUSDは1.69の大台を超え上昇、EURUSDは1.3900の大台を前にオプション絡みの売りに上値は重く、1.3890を高値に上げ止まる。AUDUSDは0.9310台まで上昇するも続かず値を下げ、NZDUSDは0.8630台を高値に買い圧力も弱まる。

米国市場は、弱い米新規失業保険申請件数と米建設支出、強い米個人所得、個人消費支出と米ISM製造業景気指数に、異なる結果となったが、為替相場は大きく動けず。USDJPYは102.18~37円の狭いレンジで上下、EURUSDは欧州市場の高値から1.3860台まで下落、GBPUSDは1.6880~00の狭いレンジで推移。AUDUSDは一時0.9260まで続落したが、下げ止まる。


***** 発言・その他 *****

◎李克強・中国首相=市場の変動に動じることなく、政策を変更しない、財政赤字を拡大させない。1年半ぶりの人民元安でも、穏やかに対応する。
◎カンリフBOE副総裁=住宅価格の上昇を軽視することは危険で、今後数カ月以内に措置するか決定が必要。
◎安倍首相=法人税率の引き下げを公約
◎ワイデン米上院財政委員長=日米TPP交渉で、オバマ政権は望ましくない合意が得らえるよりは、何も合意がない方が良いと判断した。
◎フロマン米USTR代表=日米TPP交渉に関して、場開放に重要な進展、年内に妥結させる努力。円安など通貨の競争力に関して懸念。


***** 結果、主な経済指標・その他 *****

メーデーのため欧州主要市場は休場
10:00 CNY 4月 国家統計局 製造業PMI=50.4(予想50.5 前回50.3)→ 若干ながら予想をより弱く、前回より上昇
10:30 AUD 第1四半期 輸入物価指数=前期比3.2%(予想1.8% 前回-0.6%)、輸出物価指数=3.6%(予想1.5% 前回-0.5%)
15:00 GBP 3月 ネーションワイド住宅価格指数=前月比1.2%(予想0.7% 前回0.5←0.4%)、前年比10.9%(予想10.0% 前回9.5%)→ 予想を上回り、前年比は4年ぶりの高い伸び率
17:30 GBP 4月 製造業PMI=57.3(予想55.4 前回55.8←55.3)→ 予想を上回りGBP買いが強まる
17:30 GBP 3月 住宅ローン承認件数=67,135件(予想71,050件 前回69,592件←7.03万件)
21:30 USD 週間新規失業保険申請件数=34.4万件(予想31.9万件 前回33.0←32.9万件)→ 予想外に失業者数は拡大
21:30 USD 3月 個人所得=前月比0.5%(予想0.4% 前回0.4←0.3%)、個人消費支出(PCE)=0.9%(予想0.6% 前回0.5←0.3%)、PCE価格指数=前月比0.2%(予想0.2% 前回0.1%)、PCE価格指数 前年比1.1%(予想1.1% 前回0.9%)、コアPCE価格指数=前月比0.2%(予想0.2% 前回0.1%)、前年比1.2%(予想1.2% 前回1.1%)→ 予想外に強く個人、消費支出は4年ぶりの伸び率
22:45 USD 4月 製造業PMI・改定値=55.4(予想55.3 速報値55.4 3月55.5)
23:00 USD 4月 ISM製造業景況指数=54.9(予想54.3 前回53.7)→ 予想外に強く、雇用は昨年12月以来の高水準、価格指数は前月より低下へ
23:00 USD 3月 建設支出=前月比0.2%(予想0.5% 2月-0.2←速報値0.1%)→ 予想を下回り、米第1四半期GDPがマイナス成長の可能性も


***** 今日の主な経済指標・その他 *****

8:30 JPY 雇用統計: 失業率予想3.6% 前回3.6%、有効求人倍率=予想1.06 前回1.05
10:30 AUD 3月 HIA新築住宅販売件数=前月比予想 前回4.6%
10:30 AUD 第1四半期 生産者物価指数=前期比予想0.5% 前回0.2%、前年比2.1% 前回1.9%
16:30 CHF 4月 SVME購買部協会景気指数=予想55.5 前回54.4
16:50 FRN 4月 製造業PMI=予想50.9 前回52.1
16:55 GER 4月 製造業PMI=予想54.2 前回53.7
17:00 EUR 4月 製造業PMI=予想53.3 前回53.0
17:30 GBP 4月 建設業PMI=予想62.0 前回62.5
18:00 EUR 3月 失業率=予想11.9% 前回11.9%
21:30 USD 4月 雇用統計: 失業率=予想6.6% 前回6.7%、非農業部門雇用者数=予想21.0万人 前回19.2万人

2014年5月1日木曜日

5月1日(木曜)昨日、海外市場の動き

5月1日(木曜)昨日、海外市場の動き

***** 昨日のポイント *****

◎NZの住宅建設許可数は強く、予想外の大幅な伸びで、NZD買いが強まる
◎英GfK消費者信頼感は強く、予想外に大幅に改善、2007年6月以来の高水準だが、相場は動かず
◎日銀の金融政策決定会合は、予想通り金融政策の据え置きを決定
◎日銀展望レポート(半年に一度)は、GDP見通しを引き下げ、コアCPIは2016年度2.1%達成を予測
◎独小売売上高は、予想外に弱く、EURUSDは一時1.38の大台を割り込むが続かず
◎スペイン第1四半期GDPは強く、6年ぶりの伸び率
◎ユーロ圏消費者物価指数は弱く、前月より上昇したが予想に届かず、ユーロ売りが強まる。
◎米ADP民間雇用統計は強く、予想を上回る
◎カナダ2月のGDPは、予想通りで変わらず
◎米第1四半期GDPは弱く、予想を大幅に下回り、ドル売りが加速
◎米ISMシカゴ製造業景況指数は強く、昨年10月来の高水準
◎米FOMCは予想通り、政策金利の据え置きと、債券購入プログラムの100億ドル削減を決定、相場は大きな変化は見られず


アジア市場は、月末の特殊要因の円買いが強く、USDJPYは102.30割れまで下落、日銀の金融政策決定会合、展望レポート、黒田日銀総裁の記者会見の材料にも大きな動きは見られないが、円クロスを含めて円は緩やかな円高へ。AUDUSDと、強いNZの住宅建設許可数を受けたNZDUSDは小幅上昇し、昨日強かったカナダドルは、逆に弱含みでUSDCADは小幅上昇。EURUSDとGBPUSDは動けず。

欧州市場に入り、予想外に弱い独小売売上高と、ユーロ圏CPIに、EURUSDは1.3780割れまで一下落するも、月末のEUR買いに1.3860近くまで値を戻す。USDJPYは102.30円をボトムに、EURJPYの買いも入り102.60台まで値を戻す。AUDUSDは0.9295を高値に、0.9250まで下落、NZDUSDとGBPUSDは動けず。USDCADは、カナダドル売りの流れは止まらず。

米国市場は、予想外に弱い米GDPにドルは全面安。USDJPYは102円をトライし、EURUSDは1.3870台まで続伸、GBPUSDは1.69の大台をトライへ。AUDUSDは上下変動し0.9250~00のレンジで上下、NZDUSDは強さが目立ち0.86の大台へ上昇。米ISMシカゴ製造業景気指数は強くドル買いも弱まったが、注目のFOMCは予想通りの結果ながら、米景気見通し楽観的な見通しを残す部分と、今後の縮小ペースは慎重になる可能性も残し、一方向に動けず。

***** 発言・その他 *****

◎ホノハン・アイルランド中銀総裁=ECBは適切な手段を利用し、インフレ率を押し上げる必要がある。低インフレ局面が終了したと断言できる方向には向かっていない。
◎日銀半年に1度の経済・物価情勢の展望(展望レポート)=2016年度のコアCPIは2.1%で、目標の2.0%の達成見通し。GDPは2013年度2.7%→2.2%、2014年度1.4%→1.1%に下方修正→ 木内、佐藤両委員は見通し自体に反対
◎黒田日銀総裁=経済成長率や物価が予想どおりなら、現状の金融政策を続ける→ 足元の景気判断に関しては強気、先行きの見通し慎重で断定口調を控える。
◎IMFの2014年ロシア経済成長見通し=欧米の制裁で1.3%→0.2%に下方修正、1000億ドルの資本流出を予想。
◎FOMC声明=悪天候の影響で冬場は急速に鈍化したが、最近の経済活動は穏やかなペースで拡大。労働市場は緩やかな改善を継続。企業の設備投資は鈍化し、住宅部門の回復は遅いが、家計支出は急伸。インフレ率は目標を下回っているが、長期的インフレ期待は安定→ 前回3月19日よりもやや楽観的ながら大きな変化はなく、利上げ開始時期を示す内容は見られず。
◎FOMC声明=個人消費が拡大し景気は上向いている。債券購入額を月450億ドルに削減し、4会合連続で100億ドルずつ縮小。今後の縮小ペースは慎重になる可能性が高い。資産購入プログラム終了後も、相当な期間で事実上のゼロ金利を維持する方針。


***** 結果、主な経済指標・その他 *****

7:45 NZD 3月 住宅建設許可件数=前月比8.3%(予想2.0% 前回-1.7%)→ 予想外の大幅な伸び率
8:05 GBP 4月 Gfk消費者信頼感=-3(予想-4 前回-5)→ 予想外に改善、2007年6月以来の高水準
12:00 JPY 日銀金融政策決定会合=金融政策の据置きを決定、予想通り。日本経済は2%の物価安定目標の実現に向けた道筋を順調にたどっている。量的・質的金融緩和を着実に進める。
15:00 JPY 黒田日銀総裁の記者会見
15:00 GER 3月 小売売上高=前月比-0.7%(予想-0.7% 前回0.4←1.3%)、前年比-1.9%(予想1.6% 前回1.9←2.0%)→ 前回が下方修正され、予想を大幅に下回り、EUR売りが強まる
16:00 EUR スペイン第1四半期 GDP=前期比0.4%(予想0.4% 前回0.2%)、前年比0.6%(予想0.5% 前回-0.2%)→ 回復傾向が強まり、6年ぶりの伸び率
16:55 GER 4月 雇用統計: 失業率=6.7%(予想6.7% 前回6.7%)、失業者数=-25,000人(予想-10,000人 前回-12,000人)→ 予想外に失業者数は減少
18:00 EUR 4月 消費者物価指数・速報値=前年比0.7%(予想0.8% 前回0.5%)、コア前年比1.0%(予想1.0% 前回0.7%)→ 前月から上昇するも、予想を若干下回る
21:15 USD 4月 ADP雇用統計=22.0万人(予想21.0万人 前回20.9←19.1万人)→ 予想を上回る
21:30 CAD 2月 GDP=前月比0.2%(予想0.2% 前回0.5%)、前年比2.5%(予想2.5% 前回2.6%←2.5%)
21:30 USD 第1四半期 GDP・速報値=前期比年率0.1%(予想1.2% 第4四半期確報2.6% 第3四半期4.1%)、PCE価格指数=前期比1.4%(予想1.4% 第4四半期確報1.1% 第3四半期1.9%)、コアPCE価格指数=前期比1.3%(予想1.4% 第4四半期確報1.3%、第3四半期1.4%)、個人消費支出=前期比3.0%(予想2.0% 第4四半期確報3.3% 第3四半期2.0%)、GDP価格指数=前期比1.3%(予想1.6% 第4四半期確報1.6% 第3四半期2.0%)、2013年1.9%(2012年2.8%)→ 予想を大幅に下回り、直後からドル売りが強まる
21:30 USD 第1四半期 雇用コスト指数=前期比0.3%(予想0.5% 前期0.5%)
22:45 USD 4月 ISMシカゴ購買部協会景気指数=63(予想57 前回55.9)→ 予想を上回り、昨年10月以来の高水準
3:00 USD FOMC金融政策発表=0.25%の政策金利の据え置きと、モーゲージ担保証券(MBS)250→200億ドル、国債300→250億ドル、債券購入プログラム月間計550億ドル→450億ドルへの削減を全員一致で決定、予想通り→ 声明文も楽観的ながら大きな変化もないが、今後の縮小ペースは慎重になりやすく、直後は売り買いが交錯した後、大きな動きは見られず


***** 今日の主な経済指標・その他 *****

メーデーのため複数の欧州主要市場は休場
CNY 10:00 CNY 4月 国家統計局 製造業PMI=予想50.5 前回50.3
AUD 10:30 AUD 第1四半期 輸入物価指数=前期比予想 1.8% 前回-0.6%、輸出物価指数=予想1.5% 前回-0.5%
GBP 15:00 GBP 3月 ネーションワイド住宅価格指数=前月比予想0.7% 前回0.4%、前年比予想10.0% 前回9.5%
GBP 17:30 GBP 4月 製造業PMI=予想55.5 前回55.3
GBP 17:30 GBP 3月 住宅ローン承認件数=予想7.2万件 前回7.03万件
USD 21:30 USD 週間新規失業保険申請件数=予想31.7万件 前回32.9万件
USD 21:30 USD 3月 個人所得=前月比予想0.5% 前回0.3%、個人支出=予想0.6% 前回0.3%、個人消費支出(PCE)=前月比予想 前回0.1%、PCE価格指数=前月比予想 前回0.1%、PCE価格指数 前年比予想 前回0.9%、コアPCE価格指数=前月比予想0.2% 前回0.1%、前年比予想 前回1.1%
USD 22:45 USD 4月 製造業PMI=予想55.3 前回55.5
USD 23:00 USD 4月 ISM製造業景況指数=予想54.3 前回53.7
USD 23:00 USD 3月 建設支出=前月比予想0.6% 前回0.1%

2014年4月30日水曜日

4月30日(水曜)昨日、海外市場の動き

4月30日(水曜)昨日、海外市場の動き


***** 昨日のポイント *****

◎4月30日の重要な経済指標と金融政策の発表を控えて、終盤は積極的な動きは見られず。
◎NZ貿易収支の黒字額は、予想を下回る
◎英第1四半期のGDPは、前回より上昇するも予想を下回り、GBP売りが強まる
◎ユーロ圏の景況感指数は、前回と予想を下回る
◎独消費者物価指数は、予想を下回り、EUR売りが強まる
◎米CB消費者信頼感指数は、予想や大幅に上方修正された前回を下回るが、高水準が続く
◎カーニーBOE総裁は、英国は景気回復の広がりを示すあらゆる兆候がある
◎ポロッツ・カナダ中銀総裁は、政策金利は中立

アジア市場は、東京市場が休場の中、早朝のNZ貿易収支の黒字額は予想を下回るがインパクトは見られず。日経平均株価は下落するも、上海株は上昇、弱いながらもAUDUSDとNZDUSDの売りが目立った。

欧州市場に入ると、強い英GDPと強い独CPIを予測した、GBPUSDとEURUSDの買いが先行、主要通貨でドル売りをリードしたが、英GDPと独CPIが予想外に伸び率は鈍く、売りへと変化。AUDUSD、NZDUSD、USDCADでドル売りが目立ち、クロスでの円売りが強く、USDJPYは102.70台へ上昇。

米国市場に入ると、EURは伸び率が弱い独CPIと、30日のユーロ圏CPIを懸念し下落、GBPはM&AやカーニーBOE総裁発言が支援する買いに上昇、EURGBPの売りパターンに入り、EURUSDは1.3800台まで下落、GBPUSDは1.68400台まで一時上昇、EURGBPは0.8250→0.8200まで下落。AUDUSDとNZDUSDは小幅ながら上昇傾向が続き、USDJPYの買いは続かず102.50台へ下落。


***** 発言・その他 *****

◎ポロッツ・カナダ中銀総裁=インフレは低水準で、消費者物価の総合指数の上昇は参考にしていない。政策金利は中立。
◎ビナルス・IMF金融資本市場局長=ECBは低成長と低インフレの対応で、あらゆる手段を取るべき。銀行システムの過剰流動性が1000億ユーロを下回り、どこまで低下するのかが問題。
◎S&P=欧州15行の金融機関の格付け見通しをネガティブへ。
◎カーニーBOE総裁=英国は景気回復の広がりを示すあらゆる兆候がある。
◎ショイグ・ロシア国防相=ヘーゲル米国防長官との電話会談で、ウクライナの緊張緩和に協力を要請。
◎プーチン・ロシア大統領=ロシアはウクライナで軍事的活動はしていない。更なる欧米の追加制裁があれば、エネルギーを含むロシアの産業への西側企業の参加を見直さざるを得ない
◎米住宅所得率は18年ぶりの低水準=第1四半期の個人住宅所得率は65%で、1995年の第3四半期の低水準で、2004年69.4%をピークに下落。高失業や金融機関の貸出が慎重で、高水準の住宅価格で、購入をあきらめており、過去3年間の住宅市場の回復は、賃貸住宅への投資が拡大しため。
◎ルー米財務長官=ロシアへの制裁で既に弱まっているロシア経済は傷つけされているが、必要があれば更なる追加制裁を用意。


***** 結果、主な経済指標・その他 *****

JPY 日本 昭和の日で休日
7:45 NZD 3月 貿易収支=9.2億NZドル(予想9.37億NZドル、前回7.93←8.18NZドル)、前年比8億NZドル(予想9.2 前回6.5億NZドル)、輸出=51億NZドル(予想49.8億NZドル 前回44.29←45.6億NZドル)、輸入=予想42.0(41億NZドル 前回37.17←37.4億NZドル)→ 予想を下回る
15:00 GER 5月 GfK消費者信頼感調査=8.5(予想8.5 前回8.5)
17:30 GBP 第1四半期 GDP・速報値=前期比0.8%(予想0.9% 前回0.7%)、前年比3.1(予想3.2% 前回2.7%)→ 強い数字が予想されたことで、直前からGBP買いが続いたが、結果は前回を上回るが予想をやや下回り、直後はGBP売りが強まる。
18:00 EUR 4月 景況感指数=102.0(予想103.0 前回102.5←102.4)、企業景況感=-3.6(予想-3.0 前回-3.3)、サービス業景況感=3.5(予想4.5 前回4.5←4.2)、業況判断指数=0.27(予想0.42 前回0.40←0.39)→ 景況感指数が弱いが、消費者信頼感指数のマイナス幅は縮小し、EURは売り買いが交錯
18:00 EUR 5月 消費者信頼感指数・確報=-8.6(予想-8.8 速報-9.3 4月)
21:00 GER 4月 消費者物価指数・速報値=前月比-0.2%(予想-0.1% 前回0.3%)、前年比1.3%(予想1.4% 前回1.0%)、EU基準CPI・速報値=前月比-0.3%(予想-0.1% 前回0.3%)、前年比1.1%(予想1.3% 前回0.9%)→ 予想よりも弱く、発表直後からEUR売りが強まる。
22:00 USD 4月 S&P/ケース・シラー住宅価格指数(総合20)=前年比12.9%(予想13.0% 前回13.24%)→ 予想を下回る
23:00 USD 4月 CB消費者信頼感指数=82.3(予想83.0 前回83.9←82.3)、期待指数=84.9、現況指数=78.3→ 予想と前回を下回るが、前回は6年ぶりの高水準となった反動


***** 今日の主な経済指標・その他 *****

7:45 NZD 3月 住宅建設許可件数=前月比予想2.0% 前回-1.7%
8:05 GBP Gfk消費者信頼感=予想-4 前回-5
15:00 GER 3月 小売売上高=前月比予想-0.7% 前回1.3%、前年比予想1.6% 前回2.0%
16:00 CHF 4月 KOF先行指数=予想2.03 前回1.99
16:00 EUR スペイン第1四半期 GDP=前期比予想0.4% 前回0.2%、前年比予想0.5% 前回-0.2%
16:55 GER 4月 雇用統計: 失業率=予想6.7% 前回6.7%、失業者数=予想-10,000人 前回-12,000人
18:00 EUR 4月 消費者物価指数・速報値=前年比予想0.8% 前回0.5%、コア前年比予想1.0% 前回0.7%
21:15 USD 4月 ADP雇用統計=予想20.8万人 前回19.1万人
21:30 CAD 2月 GDP=前月比予想0.2% 前回0.5%、前年比予想2.5% 前回2.5%
21:30 USD 第1四半期 GDP・速報値=前期比年率予想1.2% 前回2.6%、PCE価格指数=前期比予想1.4% 前回1.1%、コアPCE価格指数=前期比予想1.4% 前回1.3%、個人消費支出=前期比予想 前回3.3%、GDP価格指数=前期比予想1.6% 前回1.6%
22:45 USD 4月 シカゴ連銀全米活動指数=予想56.5 前回55.9
3:00 USD FOMC金融政策発表=0.25%の政策金利の据え置きと、モーゲージ担保証券(MBS)の月間買い入れ、250→200億ドル、米国債買億ドルの月間300→250億ドル、債券購入プログラム計550億ドル→450億ドルへの削減を予想
未定 JPY 日銀金融政策決定会合=金融政策の据置きを予想
未定 JPY 黒田日銀総裁の記者会見

2014年4月29日火曜日

4月29日(火曜)昨日、海外市場の動き

4月29日(火曜)昨日、海外市場の動き


***** 昨日のポイント *****

◎M&Aや強い英経済指標を期待し、ポンド買いがドル売りをリード。
◎ドイツ月報は、第2四半期の大幅な成長鈍化を予測するが、基調トレンド変わらず。
◎ノワイエ仏中銀総裁は、ユーロ高によるデフレ要因を懸念。
◎米国・EUはロシアへの追加制裁を発表。
◎ドラギECB総裁は独議員への報告で、直ちに量的緩和を実施する状況にない、ストレステストで予想外のマイナス結果が出ることはない。
◎米中古住宅販売保留の仮契約指数は、予想を大幅に上回り9カ月ぶりの伸び率。


アジア市場は、週明けの為替市場は、日本の連休直前で材料も乏しく、今週に控えている重要な経済指標や金融政策の発表を前に、積極的な動きは見られず。ドル円は、仲値の102.90円台を高値に、日本株の下落とウクライナ情勢を危惧した円の買い戻しに102.10円まで下落。EURUSDは1.38台を維持、GBPUSDも1.6780台を維持しながらも、小幅な値動きが続いた。

欧州市場に入ると動きは一変。ドイツ月報で第2四半期の成長鈍化を示し、ノワイエ仏連銀総裁は「為替レートは強力なデフレ要因」と、ユーロ高をけん制する発言をしたが、反応は鈍く逆に、EURUSDは1.3820→1.3870台へ。クロスでは円安が進み、GBPUSDは、M&A絡みのポンド買いを期待した動きとなり、1.6785→1.6850まで上昇。AUDUSDは0.9310台まで一時上昇したが続かず、0.9280割れまで下落、NZDUSDは0.8580台を高値に0.8540割れまで下落、USDCADは1.10210台まで続落、カナダドル高となった。

米国市場に入ると、ドル売りの流れは弱まり、強い米中古住宅販売保留の仮契約指数、米・EUの対ロシア追加制裁に、EURUSDは1.3840まで下落、ドラギECB総裁の議会への報告が報道されてもEUR買い戻しは限定的。GBPUSDも欧州市場の高値を超えられず、1.6800まで下落、AUDUSDは0.9250割れまで、NZDUSDは0.8530割れまで続落し、弱さが目立った。USDJPYは102.50円をようやく超えたが、102.60円台を達成後伸び悩み、102.30~60円のレンジへ。


***** 発言・その他 *****

◎ドイツ連銀月報=第2四半期の成長は前期より大幅減速するが、第1四半期の反動で基調トレンドは変わらず良好。
◎コンスタンシオECB副総裁=4月のユーロ圏インフレ率は、重要だがこれだけで決定はしない。より中期的な見通しで1~2カ月の数字は問題ではない。
◎ノワイエ仏中銀総裁=ユーロ圏のGDPに対する輸入ウエートから、為替レートは強力なデフレ要因。ユーロ高は強力なデフレ要因。
◎欧州銀行監督機構(EBA)はECBと協力し、ストレステストの詳細を29日に発表。
◎ドラギECB総裁(独議会への報告)=ユーロ圏の低インフレは長引くが、直ちに量的緩和を実施する状況にない。ストレステストで予想外のマイナス結果が出ることはない。
◎ドイツ経済省報道官=フランスの発電設備・鉄道車両製造大手アルストムは米ゼネラル・エレクトリック(GE) から買収提案を受けたことに対して、シーメンスとの提携が望ましい立場を表明。
◎米医薬品大手ファイザー=英医薬品大手のアストラゼネカに26日に買収を提案したことを公表。アストラゼネカは買収協議の提案を拒否→ M&Aを期待しポンドが4年ぶりの高値へ上昇
◎米ホワイトハウス(ロシアへの追加制裁)=プーチン大統領と関係の強い政治家や企業幹部など7人と、企業17社へ、資産凍結と米国への渡航禁止を含む制裁措置を決定。軍をウクライナ東部に進軍させれば、エネルギーや防衛セクターを含むロシアの主要産業に対する制裁を発動する構え。
◎ロシア国防相=ヘーゲル米国防長官との電話会談で、ウクライナ政府が武力行使をしないと表明すれば、国境地帯からロシア軍を撤収させる。


***** 結果、主な経済指標・その他 *****

8:01 GBP 4月 ホームトラック住宅価格=前月比0.6%(予想 前回0.6%)、前年比6.0%(予想 前回5.7%)
15:00 GER 3月 輸入物価指数=前月比-0.6%(予想-0.1% 前回-0.1%)、前年比-3.3%(予想-2.8% 前回-2.7%)
23:00 USD 3月 全米リアルター協会 中古住宅販売保留の仮契約指数=前月比(季調済)3.4% (予想0.7% 前回-0.5←-0.8%)、前年比(季調前)-7.4% 予想-10.3% 前回-10.0%)→ 予想を大幅に上回り9カ月ぶりの伸び率


***** 今日の主な経済指標・その他 *****

日本 昭和の日で休日
7:45 NZD 3月 貿易収支=予想9.37億NZドル、前回8.18NZドル、輸出=予想49.8億NZドル 前回45.6億NZドル、輸入=予想41億NZドル 前回37.4億NZドル
15:00 GER 5月 GfK消費者信頼感調査=予想8.5 前回8.5
17:30 GBP 第1四半期 GDP・速報値=前期比予想0.9% 前回0.7%、前年比予想3.2% 前回2.7%
18:00 EUR 4月 景況感指数=予想103.0 前回102.4、企業景況感=予想-3.0 前回-3.3、サービス業景況感=予想4.5 前回4.2、業況判断指数=予想0.42 前回0.39
18:00 EUR 4月 消費者信頼感指数・確報=予想-8.7 速報-8.7 3月-9.3
21:00 GER 4月 消費者物価指数・速報値=前月比予想-0.1% 前回0.3%、前年比予想1.4% 前回1.0%、EU基準CPI・速報値=前月比予想-0.1% 前回0.3%、前年比予想1.3% 前回0.9%
22:00 USD 4月 S&P/ケース・シラー住宅価格指数(総合20)=前年比予想13.0% 前回13.24%
23:00 USD 4月 消費者信頼感指数=予想83.0 前回82.3

2014年4月27日日曜日

今週の経済指標・発言の注目点(4月28日~5月2日)


今週の経済指標・発言の注目点(4月28日~5月2日)

今週から日本はゴールデン・ウィークに突入しますが、重要な経済指標や金融政策の発表が多く、為替相場は予断を許さない状況となっています。 

イースター休暇前後から為替変動幅が急速に狭まり、確たる方向性も見られず気迷い状態が続いていますが、今週は重要なイベントが多く、新たな方向性を示してくれることを期待しています。

いずれも甲乙つけがたいのですが、重要度の高いイベントを発表順にすると以下の通りです。

1.英第1四半期GDP・速報値
2. 独4月消費者物価指数・速報値と、ユーロ圏4月消費者物価指数・速報値
3. 米第1四半期GDP・速報値
4. 米FOMCの金融政策発表
5. 米4月雇用統計

1.4/29(火曜)英第1四半期GDP・速報値
当然、GBPUSDやGBPJPYへの影響は大きく、予想数字は前年比3.2%で第4四半期の2.7%から上昇が見込まれています。この結果により、BOEの金融政策が直ちに変更されることはありませんが、今後の市場参加者の思惑が変化することになり、ストレートにポンド相場へ影響を与えます。

2. 4/29(火曜)独4月消費者物価指数・速報値と、4/30(水曜)ユーロ圏4月消費者物価指数・速報値
独CPI前年比予想1.4%3月1.0%、ユーロ圏CPI前年比予想1.0%3月0.7%と、やや強い数字が予想されています。ドラギECB総裁を含め、多くの通貨当局者はこの数字を注視し、この数字を待ってECBは動くことも考えられます。もし、弱い数字となれば素直にEUR売で、暫くこの流れが続くと思われます。

3. 4/30(水曜)米第1四半期GDP・速報値
前年比予想1.1%第3四半期2.6%と、弱い数字が予想されており、ある程度の数字を市場は既に織り込んでいます。しかし、仮に0.9%を割り込むと大きな問題で、FRBの金融政策へも影響を及ぼし、ドル全面安になるリスクがあります。

4. 4/30(水曜)米FOMCの金融政策発表
0.25%の政策金利据え置きと、来月もモーゲージ担保証券(MBS)の月間買い入れ、250→200億ドル、米国債買億ドルの月間300→250億ドルで、債券購入プログラム計550億ドル→450億ドルへの削減を予想しています。これらは既にドル相場に織り込まれていますが、声明分が非常に気になります。

5. 5/1(金曜)米4月雇用統計
失業率予想6.6%3月6.7%、非農業部門雇用者数予想21万人3月19.2万人と、共に改善が予想されています。非農業部門雇用者数は予想外の数字になる可能性も高く、基本は出たとこ勝負になりそうです。






最新の米CFTC発表の通貨先物取引(IMMポジション)4月22日分

最新の米CFTC発表の通貨先物取引(IMMポジション)422日分

≪最近422日付けのデータを総合的にみてみましょう≫
昨年115日以降続いた7通貨(円、ユーロ、ポンド、スイスフラン、カナダドル、豪ドル、NZドル)のネット・ポジションは、先週久々にショートからロング(+16,154)へ変化しました。今回は変化後のデータを注目したのですが、+21,444コントラクトと引き続きロングを維持しながらも、その増加額は微々たるものでした。イースター休暇で積極的な動きは見られなかったこともありますが、この数字の増加データからは、ドルショート思考が強いと判断することもできません。

≪各通貨での変化をみてみましょう≫
円=-67,243コントラクトと、前週の-68,716から、ショートポジションは小幅減少しました。今年に入り増減幅は少なく、市場参加者は円相場への関心が薄らいでいるのか、あまりにも不透明です。先の東京都区部のCPIは予想通り強かったのですが、市場の反応は鈍く、ウクライナ情勢の不透明感もあり、円ポジションを一方向に傾けていないように思われます。

ユーロ=+25,774コントラクトと、少ないながらもロングポジションを維持しています。今年218日の週にショートからロングへと変化したのですが、以後では大幅な変化は見られませんでした。ECBの追加緩和や、低インフレ=ユーロ高抑制へ向けた発言が続いていることを考えれば、本来ならばショートへ変化してもいいのですが、小幅ながらロングのポジションは維持されています。このことを考えれば、予想以上に資本や実需のユーロ買いが強く、投機筋が苦戦していることが推測されます。

ポンド=+47,800コントラクトと、前週の+50,598からロングは小幅減少しました。引き続き50,000コントラクト近くを維持しており、市場参加者のポンド先高期待が表わしています。

豪ドル=+16,370コントラクトと、前週の+8,097から小幅上昇しました。昨年514日から続いた豪ドルショートは、3週間前に変化し、以後のロングポジションは微増しており、豪ドルの先高期待が続いています。


NZドル=+20,175コントラクトと、前週の+19,847から微増しています。ロングの常連通貨として、昨年917日以降、長きに渡りロングポジションが維持されています。先日もNZ中銀は再利上げをしましたが、引き続き継続的な利上げが予想され、市場規模が小さいとのマイナス点はありますが、資金流入が続いている通貨です。