2015年9月21日月曜日

今週の為替相場を考える(9月21日~25日)

今週の為替相場を考える(9月21日~25日)
先週のFOMCの影響が今後の為替相場に影響を与える可能性は高く、若干ながら先週の動きを振り返ってみたい。
FOMCは利上げと据え置き予想が混在するなかで、金利の据え置きを決定。イエレンFRB議長は、米経済については強気で、「米経済はおそらく利上げを正当化するほど良く、今後もこうした状況が続くと見込む」。
しかし、世界経済に対して市場参加者の不安が広まっている言い、「海外情勢を巡る不透明性が増大し、FOMCは待つことが適切と判断」→ 「米国と諸外国の経済・金融上の関わりの深さを踏まえると、海外情勢を注視する必要がある」と発言。以外にも外的要因により金利を据え置いたことが示された。
8月28日、12月16日の何れかのFOMCで歴史的な利上げ開始の可能性は残されているが、米経済への悪影響を危惧する声に、利上げ開始が来年に先送りされるとの観測も強まっている。
さて、このような情勢の中で、今週の相場見通しを考えると、非常に複雑としか言いようがない。基本は今までと変わらずで、利上げの可能は米国と、緩和継続+追加緩和が必要な他国との格差が続き、ドル高相場の流れは変わりそうにない。
米国以外の温度差が異なる他の国が問題。ECBはすでにインフレ見通しの下方修正とQEの延長を表明。カーニーBOE総裁は「利上げ是非の判断について、年末ごろに明確になる」といながらも、BOEのチーフエコノミストは「金融政策の引き締めよりも、緩和が必要となる可能性」を指摘するなど複雑。
NZ中銀は追加緩和の姿勢を崩さず、豪中銀とカナダ中銀は、現状の推移を見守る動きに変化なし。日銀は現状維持を貫いてはいるが、新たな緩和策の期待は消えず。
つまり、これからの国や米国の指標などを見極め、短期的には株価・債権相場をチェックしながら、一喜一憂せざるを得ない状況が相変わらず続くことになりそうである。
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ドル相場
注目点は、世界経済の低迷の影響が米国にまで及んでくるのか? 今後の米経済指標で判断せざるを得ない。また、イエレンFRB議長のアマースト大学での講演(24日)も気になる。
最も注目しているのは、習近平国家主席の初の訪米で、9月22日~25日にオバマ米大統領の招待を受け、初の公式訪米となる。
中国経済の鈍化が目立つ昨今、米国の要求とは逆に人民元の切り下げをし、資本流出に悩み、IMFのSDR追加を念願にロビー活動を繰り返す中国は、オバマ米大統領や、米大企業本社が多く集まるシアトルでの米財界人と会談で、どのようなお墨付きを得ることができるのか?
今回の訪米で中国の景気底入れ期待感が強まれば、その影響が新興市場国へも波及し、FRBは利上げをしやすくなると考えたい。また、商品価格への好影響に資源国関連の通貨も底打ち感が強まることが期待できるが? 中国当局者は、今回の訪米で、計り知れない影響のあるいくつかの協力協定に署名すると報道しており、期待感だけは持てる。
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EURUSD 予想 1.1200~1.1500
まずは、20日のギリシャ総選挙の結果だが、21日(月曜早朝)に大勢が判明する。与党野党・新民主主義党のどちらが第1党の座を確保しても単独過半数には届かない見通しで、どのような連立政権を組むことができるのかを注目したい? 
ドラギECB総裁の議会証言(23日)は気になるが、EURUSDは底値を1.0800、1.1000、1.1100と緩やかに切り上げ、基本は1.1100~1.1500のレンジを維持している。独貿易収支は過去最大を更新する中、米利上げが目先は見送られたことで、1.15台を目指す動きに変わりないが、短期的な上昇に反して、中期的なユーロ安の流れは未だ変わってはいない。
GBPUSD 予想 1.5300~1.5700
米国に次ぎ、利上げ期待の強いBOEだが、BOEチーフ・エコノミスト・ハルディーン理事が追加緩和の可能性も示すなど、どうも最近はちょっと怪しくなっている。しかし、英失業率は低下し平均賃金は上昇を続けている。FRBの利上げによる影響を見極めてから、BOEが利上げを考える方針に変わりないように思えてならない。大枠では1.5000~1.6000の1000ポイントとワイドなレンジながら、200週MV=1.5850を超えられず、EURGBPも下げ止まり安定し、先週のレンジに近い、1.5300~1.5700での推移が予想される。
AUDUSD 予想 0.7050~0.7350
雇用統計では失業率が低下し雇用者数も増加、スティーブンス豪中銀総裁(議会証言)は、失業率の低下には歯止めが掛かったようだと発言。豪中銀の議事録では「中国の景気減速と市場のボラティリティーで世界の成長リスクが高まっている」と言いながらも、現状を見極めることを表明、追加緩和の示唆もなく、豪ドルは底堅く推移している。ただ、下降トレンドの変化は未だ見られず、0.7340を超え、0.7500の大台を超えるまでは市場センチメントが様変わりすることも難しい。
USDJPY 予想 118.50~121.50
海外メディアでも日本の安保法案の可決を放映するシーンが多い。直接的な為替相場への影響は考えにくいが、バブル崩壊後の日本経済の悲惨な低迷に次ぐ、重大な決定に思えてならない。吉と出るか?凶とでるか? これからの歴史にまかせよう! さて、円相場だが、日本経済の低迷に追加緩和を求める声が聞こえる中で、米利上げ=中国・新興市場国経済の悪影響のリスク回避の円買いも、米金利据え置きで一時停止。気が付けば、ドル円相場は118.50~121.50円のレンジで動けず。長期的な上昇の流れは変わらないが、短期的には上値は重くなり、円ブル派と円ベア派が拮抗する中で、テクニカルでは短期見通しはやや円ブル派が優勢。しかし、ボラティリティーの欠如に、相場変動のより高い、GBPJPYや他の円クロスへシフトする動きは続きそうである。

2015年9月20日日曜日

今週の主な材料(9月21日~9月25日)

今週の主な材料(9月21日~9月25日)

20日のギリシャ総選挙の結果だが21(月曜早朝)に大勢が判明する。与党・急進左派連合(SYRIZA)と最大野党・新民主主義党(ND)のどちらが第1党の座を確保しても単独過半数(151議席)には届かない見通しで、サプライズの有無が月曜朝のEUR相場の変動要因。

今週は重要な発表は少ない。経済指標では、米第2四半期GDPの改定値(25日) と、円相場に影響が大きい全国CPIの発表(25日)を注目しているが重要度はやや落ちることは免れない。

逆に、ドラギECB総裁の議会証言(23日)と、イエレンFRB議長のアマースト大学での講演(24日)が気になるが、先に金融政策発表直後の記者会見と発言内容が大きく異なることはあまり期待できそうにないので、サプライズ待ち。

それと、忘れてはならないのは、習近平国家主席の初の訪米で、9月22日~25日にオバマ米大統領の招待を受け、初の公式訪米となる。中国経済の鈍化が目立つ昨今、米国の要求とは逆に人民元の切り下げをし、資本流出に悩み、IMFのSDR追加を念願にロビー活動を繰り返す中国は、オバマ米大統領とどのような合意を得ることができるのか?

それ以外では、米国発の経済指標は10月28日のFOMCに影響を与えるため全てで動く可能性を考える必要がある。

以下、特に注目したい指標などをピックアップ。

【9/21(月)】
23:00 USD 中古住宅販売件数
3:30 CAD ボロズ・カナダ中銀総裁講演

【9/22(火)】
17:30 GBP 公共部門純借入所要額(PSNCR、公共部門純借入額(PSNB)
20:00 TRY トルコ中銀 金融政策発表
22:00 USD FHFA 住宅価格指数
23:00 EUR 消費者信頼感・速報=予想-7.0 前回-6.9

【9/23(水)】
10:45 CNY 財新メディア 製造業PMI・速報値
15:45 FRN 第2四半期 GDP・確報値
16:30 GER 総合PMI・速報値、製造業PMI・速報値、非製造業PMI・速報値
17:00 EUR 総合PMI・速報値、製造業PMI・速報値、非製造業PMI・速報値
21:30 CAD 小売売上高
22:00 EUR ドラギECB総裁議会証言
22:45 USD 製造業PMI・速報値
23:30 OIL EIA石油在庫統計

【9/24(木)】
7:45 NZD 貿易収支
17:00 NOK ノルウェー中銀 金融政策発表
17:00 GER IFO業況(総合指数)
21:30 USD  耐久財受注
21:30 USD 失業保険申請件数
23:00 USD 新築住宅販売件数
6:00 EUR イエレンFRB議長講義

【9/25(金)】
8:30 JPY 全国消費者物価指数・東京都消費者物価指数
21:30 USD 第2四半期GDP・確報値
22:45 USD 総合PMI速報値、サービス業PMI・速報値
23:00 USD ミシガン大学消費者信頼感指数



2015年9月16日水曜日

米2年債利回りは、0.8%台へ上昇。チャートを見てほしい!

米2年債利回りは、0.8%台へ上昇。チャートを見てほしい!

市場は、米利上げを織り込み、新興市場国は悪影響を受けることが気になる。しかし、昨日は逆に、豪ドル+NZドルは上昇し、円+ユーロ+ポンドは弱く、米株は上昇。いったい何を意味するのであろうか?


2015年9月16日 昨日15日 海外市場の動き

2015年9月16日 昨日15日 海外市場の動き

動きが強まったのは、米小売売上高の発表後の23:00時以降、米金利の上昇と米株の上昇にドルは上昇へ。

ただし、為替市場は、通貨間で動きは異なり、ドルは「円+ユーロ+ポンド」で上昇、「豪ドル+NZドル」で下落、「カナダドル」は横ばい。まるで、FOMCを前にしてリスク回避の巻き戻しの動きへ。

欧州株は強く、米株も上昇(NYダウ16,599.85+228.89ドル)、米金利も上昇(10年債利回り2.1831→2.2760%)、WTIも上昇(44.00→44.65ドル)。

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注目の米国発の経済指標は総じて弱い。
○米小売売上高は、前月比0.2%(予想0.3%)、除く自動車・前月比0.1%(予想0.2% 前回0.4→0.6%)とやや弱いが、前月分が上方修正へ、
○米NY連銀製造業景気指数は、-14.67(予想-0.75)と予想外に弱く、
○米鉱工業生産は、前月比-0.4%(予想-0.2%)と弱い。
○米設備稼働率は、77.6%(予想77.8 前期78.0)と予想を下回る。
○米企業在庫は、前月比0.1%(予想0.1%)と予想通りながら、前月分が下方修正へ。

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欧州市場では、
○英消費者物価指数=前月比0.2%(予想0.2% 前回-0.2%)、前年比0.0%(予想0.0% 前回0.1%)、コア前年比1.0%(予想1.0% 前回1.2%)、小売物価指数(RPI)=前月比0.5%(予想0.3% 前回-0.1%)、前年比1.1%(予想0.9% 前回1.0%)、コア前年比1.2%(予想0.9% 前回1.1%)、CPIは予想通りながら小売物価指数が予想を上回る。
○ユーロ圏 貿易収支(季調済)=224億ユーロ(予想205億ユーロ 前回219億ユーロ)と、予想を大幅に上回る。
○独ZEW景況感調査は、期待指数12.1(予想18.3 前回25.0)、現況指数67.5(予想64.0 前回65.7)→ 期待指数は予想を大幅に下回るも、現況指数は増加へ。

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アジア市場では、
○豪中銀議事録(9月1日分)=世界経済の動向により見通しの下振れリスクが高まっている。豪州の貿易相手国の成長見通しにもたらす変化の度合いについて見極めるには時期尚早。中国当局は「大幅な」資本流出を踏まえ、対ドルでの人民元下落を食い止めるため、ここしばらく外貨準備の売却に動いている。
○日銀金融政策決定会合=政策金利0.0-0.1%と、資産買い入れ80兆円の据え置きを決定、予想通り。8対1の賛成多数で、政策金利0.0-0.1%と、長期国債は年約80兆円の据え置きを決定、予想通り。輸出・生産面に新興国経済の減速の影響が見られる。
○黒田日銀総裁=前向きな投資スタンスが維持されている。物価の基調は着実に高まり、物価2%への上昇率が高まる。原油動向次第で、物価目標の達成時期は多少前後する。最近の世界的株価変動、市場では中国先行き・米利上げ観測材料視。中国経済、当局の政策に支えられ安定成長たどる。

2015年9月16日(水曜)欧州・米国市場序盤の動き

2015年9月16日(水曜)欧州・米国市場序盤の動き

欧州株は強く、米株も上昇、米金利も上昇、WTIも上昇。

17日のFOMCを前にして、利上げの可能性は捨てきれず、米金利は上昇。その中で、強い米株に、ドル買いが強まり、円も売りへと変化し、ドルは全面高でドルの強さだけが目立つ。

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注目の英CPIは、予想通りながら、小売物価指数が強く直後はポンド買いが強まるも続か続落へ。
ユーロ圏の貿易収支は224億ユーロ(予想205億ユーロ)と黒字額が膨らむ。
独ZEW景況感調査は、期待指数2.1(予想18.3)、現況指数67.5(予想64.0)と期待指数は予想を大幅に下回るも、現況指数は増加へ。

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注目の米国発の経済指標は総じて弱い。
米小売売上高は、前月比0.2%(予想0.3%)とやや弱いが、前月分が上方修正へ、
米NY連銀製造業景気指数は、-14.67(予想-0.75)と予想外に弱く、
米鉱工業生産は、前月比-0.4%(予想-0.2%)と弱く
米設備稼働率は、77.6%(予想77.8 前期78.0)と予想を下回る。
米企業在庫は、前月比0.1%(予想0.1%)と予想通りながら、前月分が下方修正へ。

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USDJPYは、アジア・欧州市場で続落し円高傾向が続いたが、米国市場に入り反転し上昇へ。
EURUSDは、米国市場入り1.3100を割り込み続落へ、
GBPUSDは、米国市場に入り続落、欧州市場の高値1.5450台→1.5350まで100ポイント近く続落。
AUDUSDは、欧州市場で0.7100台を維持するも、米国市場に入り0.7080台まで続落。
NZDUSDは、米国市場に入り0.6290台まで続落。

2015年9月15日火曜日

2015年9月15日(火曜)アジア市場・欧州市場序盤の動き

2015年9月15日(火曜)アジア市場・欧州市場序盤の動き

中国株は大幅下落、日本株は若干の上昇のなか、日銀金融政策決定会合+黒田日銀総裁の記者会見で、追加緩和のサプライズはなく円は全面高。なぜか円買いの強さだけが目立っている。

そして、欧州市場は若干の株高でスタート。ドイツ副首相は『ドイツ流入の難民は、今年100万人の可能性』と言う、新たなEUR売りの火種にならなければ良いのだが?

17日のFOMCを二日後にして、USDJPYは119台ミドルまで下落、EURJPY+GBPJPY+AUDJPY+NZDJPY+CADJPYと、一部の追加緩和期待が裏切られ、FOMCを前にしたリスク回避の流れなのか円高が進む。

今日の日銀金融政策決定会合では誰もが政策の維持を予想しながらも、自民党の山本幸三議員が、『10月30日の日銀金融政策決定会合は利上げの良い機会で、補正予算3.5から5.0兆円を考える必要があり、必要なら国債発行も』と発言するなど、最近の弱い日本経済に『ひょっとしたら!』追加緩和をするのではとの期待感もあったが、それが打ち砕かれた。

黒田日銀総裁の記者会見を期待したが、それも、『ひょっとしたら!』が打ち砕かれた。


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ECB月報=金属価格は中国の需要鈍化で急落、回復ペースは穏やか。

ECB月報=中国経済の鈍化で欧州経済にブレーキがかかり、インフレ見通しの悪化につながり、究極的にはECBの流動性供給の規模拡大や期間延長が必要になる可能性がある。

日銀金融政策決定会合=8対1の賛成多数で、政策金利0.0-0.1%と、長期国債は年約80兆円の据え置きを決定、予想通り。輸出・生産面に新興国経済の減速の影響が見られる。

黒田日銀総裁=前向きな投資スタンスが維持されている。物価の基調は着実に高まり、物価2%への上昇率が高まる。原油動向次第で、物価目標の達成時期は多少前後する。

黒田日銀総裁=最近の世界的株価変動、市場では中国先行き・米利上げ観測材料視。中国経済、当局の政策に支えられ安定成長たどる。

トルコ再選挙(世論調査)=与党の支持率上昇も過半数獲得は困難。

ドイツ副首相=ドイツ流入の難民は、今年100万人の可能性。

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2015年9月15日(火曜)昨日14日、海外市場の動き

2015年9月15日(火曜)昨日14日、海外市場の動き

NYダウは16,370.96(-62.13ドル)、米10年債利回り低下するも(2.1883→2.1760%)、2年債利回りは上昇(0.7053→0.7256%)し米利上げ期待は消えず、WTIは低下(44.63→44.10ドル)

為替市場は、7日のFOMCを前に利上げ・据え置き予想は拮抗し、戸惑いムードは強い。習近平中国首席の22日からの訪米を前に、中国発のリスクも弱まるとの期待感があり、通貨間で動きは異なる。

USDJPYはリスク回避なのかは不明? 追加緩和の期待が続く中でも円買いは強く、一時119.80円台へ。結局は、118.50~121.50円のレンジ相場が続く。

EURUSDは強い鉱工業生産にも一時1.1300を割り込み、GBPUSDは一時1.5370台へ下落するも1.5430台を回復。

AUDUSDは政局混乱に一時0.7060台へ下落するも、新首相の誕生期待なのか? 中国首席の訪米を前に中国市場の安定を期待しているのか? 0.7150台まで値を戻す。

NZDUSDは追加利下げの呪縛から抜け出せず弱く、USDCADは、モルガンスタンレーが原油価格35ドルまでの下落予想を出す中、原油価格は弱く、カナダドル買いも強まらず。

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NY連銀8月調査=米消費者のインフレ期待は低下へ。1年先期待=2.96→2.79%、3年先期待=2.96→2.87%で調査開始以来の最低水準。

欧州証券市場監督局(ESMA)報告書=市場リスクの警戒レベルを最上位に引き上げた。主なリスク源として、改善傾向にあるものの均一ではない経済見通し、超低金利、ユーロ圏の債務危機、資金調達パターンや市場機能の弱体化の可能性に言及。

モルガンスタンレー・インベストメント・マネジメント=商品の弱気相場は長年にわたって続く可能性がある。これまでの減産では世界的な供給過剰分を解消するのに十分でなかったとし、原油価格はバレル当たり最低35ドルまで下落するとの見通し。

モルガンスタンレー・インベストメント・マネジメント=中国の鉱工業の減速が需要の伸びを圧迫、ロシア・ルーブルなどの通貨安で一部企業は原油安の影響から守られてきたため、減産が抑制。需要に関する限り、中国は主役であり続ける」と説明。「中国経済が安定したとしても、同国経済の鉱工業分野はかなり弱くなる可能性が高い。

石油輸出国機構(OPEC)=非加盟国の2016年産油量見通しを下方修正。原油値下がりが米シェール業界に打撃を与えていることが背景。米国での生産が投資と活動の落ち込みに反応し始めた兆候があり、米生産量がどれだけ急速に減少するかが注目。