2013年6月21日金曜日

USDJPYの4時間チャートからは、97.00~98.60のレンジ相場

平穏な金曜日がこのまま進めば、USDJPYは97.00~98.60のレンジで推移する可能性が高くなっている。

GPIFの三谷隆博理事長の発言が報道されているが、「次期基本ポートフォリオの検証作業は来年4~6月から開始し、2015年3月までに結論を出す」、「先に変更した新たな基本ポートフォリオは直近のポートフォリオに近く、それほど動く必要はない」と、円ベアとしてはやや気が抜ける。

今日は、弱気なEURだが、ギリシャでは、サマラス連立政権で民主左派党が連立離脱の可能性がを示唆し、政治リスクが高まりる。


今日のニュースで目立ったのは中国の材料で、
◎米ヘッジファンド、グランドマスター・キャピタル・マネジメントのパトリック・ウルフ氏は、「中国の腐敗や不良債権の増加が危険な状態に達しており、今後株価が急落する可能性がある」と発言。
◎フィッチ・レーティングスは、中国の金融セクターで依然流動性がひっ迫し、複数の銀行は銀行は近く迎える「理財商品」(WMP)償還の義務を期限通りに果たせなくなる可能性があると報道。
◎中国人民銀行が公表した調査結果は、第2四半期の景気が弱まるとの観測が強まると公表。
◎中国人民銀行はロイター通信社に、「中銀による流動性が潤沢な状況が永久に続くと期待すべきでない」とのこと。

ところで、USDJPYの4時間チャートは、
下降トレンドが崩れ、上昇トレンドへと変化している。この流れの変化を判断するには、クラシックブレークと新たな上昇トレンドの下限近くとなり、93.79→98.284の50.0%=96.04を割り込むことが必要になる。

メインシナリオは、緩やかな上昇(円安)トレンドに入り、一日を通じて97.00~98.60のレンジの動きになりやすい。リスクシナリオでは、97.00円を割り込むと、96.57まで加速する。逆に98.60を超えてくると、より強い上昇トレンドの始まりとなる。


AUDUSDの4時間チャート

前日NY市場での株安に、アジア株の下落が危惧されたが、日経平均株価は13230.13(+215.55+1.66%)で取引を終え、USDJPYも97円台での推移が長く続いている。豪州株(S&P/ASX200)は4738.80(-19.59-0.41%)と弱く、心配されたAUDUSDは0.9200の大台を維持しながら、なんとか底堅く推移している。

AUDUSDの4時間チャートでは、引き続きダウントレンドに変化はないが、チャネルの下限近くで推移し、ディナポリ・エクスパンションでは0.97916→0.93247→0.96608→0.91938(OP)が大きなターゲットとなり、現在その水準で下げ止まっている。

また、スロー・ストキャスティクスもローバンドで買いへと変化、長期間維持できるかは、欧米市場の株価や債券価格にも変わってくるが、0.9555→0.91637の23.6%=0.9256を達成したが、これを超えることができれば、38.2%=0.93134近くまでの戻りが期待できる。



余談 ルー米財務長官のサインが話題!

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英語が苦手な人でも、気にしないで自分のサインを署名しましょう!
ここによい手本があります?

http://sankei.jp.msn.com/world/news/130619/amr13061912500010-n1.htm

為替、株式、債券、商品市場は混乱!

FOMC後のバーナンキFRB議長の記者会見で、年内に量的緩和を縮小する可能性を示唆した影響は全世界に及び、大規模なリスク資産売りへと発展し、キャリートレードの巻き戻しに、為替市場ではAUD+NZD+CADが下落、新興市場国通貨は混乱、株式、債券、商品市場も混乱、CRBインデックスは-2.914%と下落。

円安=株高の連動性が薄れ、円安=株安のいやな展開へと変わりつつある。サブプライム・ローンの金融危機の対応に、2008年に米国から始まった量的緩和策(QE1)は、QE2、QE3と継続され、5年を経てそれがついに終わりを迎えようとしている。

その影響は、誰にも正確には予測できないが、市場ではドルベア派(ドル安)とドルブル派(ドル高)に分かれており、私はドル高を考えている。

多くがドルで取引されている投資資金の引き上げは、混乱時の過去の例を見てもドル高へと動く傾向が強い。仮に、またしても世界的な金融危機が訪れる場合での、米国発よりも、欧州発よりも、アジア(日本、中国)やオセアニア(豪州、NZ)の方が、より深刻になる可能性を秘めている。

為替市場では、特に、キャリートレードの巻き戻しと資源国通貨売りに、AUD+NZD+CADの下落が目立ち、前日比では、AUDUSD-1.05%(前日-2.02%で5日連続の下落)、NZDUSD-1.77%(前日-1.21%で5日連続の下落)、USDCAD+1.10%(前日0.61%で5日連続のカナダドル安)となった。

一方、USDJPY+0.86%、EURUSD-0.57%もドル高となったが、ポンドだけは例外で、GBPUSD+0.17%と上昇。

円クロスでも同じ展開で、AUDJPY+CADJPYでは小幅円高で、NZDJPYは-0.95と円高傾向が強まる一方で、EURJPY+CHFJPYでは小幅円安で、GBPJPYは+1.03%と円安傾向が強まる。

株式市場では、日経平均株価が13014.58(-1.74%)、日経先物では一時13280近くまで戻したが12800割れまで下落、ダウ工業株は15000の大台を割り込み14758.32(-2.34%)、独DAXは7928.48(-3.28%)、欧州株はもちろん、中国株、豪州株も大幅下落。

債券市場では、10年債利回りが軒並み上昇、日本0.86%、米国2.42%(一時2.47%)、独1.67%に上昇。

商品市場では、金価格1284.80(-66.20-4.9%)、原油価格94.94(-3.17-3.23%)


2013年6月20日木曜日

USDJPYの見通しと、余談!

バーナンキFRB議長が示唆した、年内に債券買い入れを縮小する可能性と、2014年の年央あたりに資産購入終了の可能性に翻弄されながらも、大相場に目が慣れてしまったことが原因なのか、円相場と日本株は極端な変動が押さえられている。

本日のアジア・欧州市場では、今のところリスク資産売り+安全資産買いの動きが強まり、本来ならば安全資産としての円買いに動くところだが、株高=円安のシナリオとで、材料はやや拮抗している。しかし、円高傾向が続く動きは、予想外に短い可能性があり、懸念材料としては、日本の財政立て直しの猶予時間がそれほど残っていないことが気がかりである。

また、本日発表された、日銀公表の資金循環統計では、企業(民間非金融法人)保有の現金・預金残高は、3月末で225兆円(前年比+5.8%)に拡大し、安倍政権が成長戦略を通じて経済を変革することが難しくなるとの見方が強まっている。

余談になるが、2012年度の株式分布状況調査では、個人株主数は4596万人(前年度比+4.8万人)と小幅増加し過去最高を更新したとあり、個人株主数が日本の人口に占める割合が37%近く、2.7人に一人が個人株主であることに驚いている。(数字だけの計算)

ところで、今後のドル円相場を考えるに、Dailyチャートを見てみたい。
Dailyチャートからは、103.73(高値)→93.79(安値)の23.6%を超えたことで、96.137でボトムアウトし、38.2%=97.59を超え、50.0%=98.76が上値のターゲットになっている。その前に、ボリンジャーミッドバンドが98.31に位置し、この水準が今日、今のところの高値になっている。

今日に限らず、当面は96.10~99.94のレンジ内での推移が予想され、短期では96.10~98.31、96.10~98.76のレンジが予想され、ストキャスティクスが買いへと変化したことで、押し目買いの相場が続くと見ている。


前日のバーナンキFRB議長の記者会見がもたらした結果は!

前日のバーナンキFRB議長の記者会見がもたらした結果は、アジア・欧州市場はリスク資産売り一色。(年内に債券買い入れを縮小する可能性と、2014年の年央あたりに資産購入終了の可能性を示唆)

どこまでドル買いが続くのか、ただ見守るだけ。もし、行き過ぎ感でドル売りが強まるようなら、それも一時的な動きにとどまる可能性が高くなっている。 ただ、あまりにも短期的な影響が強まると、一時的にせよ、それを押さに動き出す可能性も残る。

FRBは過去の量的緩和の出口に向かって着々と準備を進めており、予想外の米経済の悪化がない限り、その走りが始まるのは、9月のFOMCなのか12月のFOMCなのかで意見が分かれるところだが、「量的緩和の縮小=ドル高」へ動き始めている。

新興市場国・資源国からの資金流出が懸念され、中国HSBC製造業PMIも弱く、香港ハンセン指数は-604.02(-2.88%)と大幅下落、上海短期金融市場は、翌日物債券レポ金利は一時30.0%で取引、前日比+6.13%上昇し14.0%となり、10年ぶりの高水準となり混乱。

日経平均株価は13014.58円と前日比-230.64(-1.74%)下落から、日経先物は13100台回復したが、豪州株(S&P/ASX200)は4758.39と-102.99(-2.12%)と大幅下落から、先物は回復できず続落。欧州株もDAX-2.26%、FTSE-2.115、EURO STOXX 50も2622.95-61.03(-2.27%)下落。

トルコリラは急落し再安値を更新、中国自民元のNDF市場では2011年10月13日以来の安値となる6.3073、インド中銀はルピー過去最安値にドル売りの介入を実施。

NZ第1四半期GDPが、干ばつの影響に主力の乳製品部門が打撃を受けて大幅減速し、予想・前回を大幅に下回わり、前期比0.3%(予想0.6% 第4四半期1.5%、前年比2.4%(予想2.5% 第4四半期3.2←3.0%)に、NZDUSDはついに0.7800の大台を割り込み、AUDUSDも0.9200の大台を割り込んだ。

原油価格もWTIは一時96ドル近くまで下落、Goldも1290を一時割り込んだ。

FOMCの結果と、今後の見通し

世界中が注目したFOMCでバーナンキFRB議長は「米経済が予想通りのペースで拡大すれば、FRBは年内に債券買い入れを縮小する可能性がある」と発言。

結果、ドル高+株安+債券利回り上昇。ドル全面高で、EURUSD=1.3416→1.3260台、USDJPY=95.17円→97円台。日経先物が13200→13460→13100割り込み、米株(DJIA)15320→15112.11まで急落。米10年債利回りは1年2カ月ぶりの高水準2.303%まで上昇。

今後も、「量的緩和解除=ドル高」のシナリオが続く可能性が高くなっている。 EURUSDはクロスでのユーロ買いがどこまで続くかが焦点で、1.35~1.36台は先に、ドラギECB総裁がユーロ高の警戒感を発した水準に当たり、この水準のEURUSDは要注意。

もしかしたら、決算時期に当たる季節的な要因によるEUR買いかもしれず、そうならば来週までの動きになる可能性も。いずれにしても、EURはクロスで引き続き上昇を予想。

逆に、AUDUSDは続落。EURAUDの買いが引き続き継続し、AUDUSDはついに0.9400に続き、0.9300の大台を割り込み、底値が見えない。しいて言えば、0.9000で止まるか?

USDJPYは、大幅な円ショートのポジション調整もほぼ終了。後は、再び円安トレンドに戻ることを期待したい。過去の恐怖感から、一本調子の円安相場も難しいかもしれないが、時間をかけながら、ゆっくりと! 気がつけば100円台を回復?


FOMCの内容では、政策金利(FF金利)は0.0%~0.25%と、月間850億ドルの債券購入ペースを10対2で決定。

バーナンキFRB議長の記者会見
米経済が予想通りのペースで拡大すれば、FRBは年内に債券買い入れを縮小する可能性がある。経済見通し正しければ、2014年の年央あたりに資産購入終了の可能性を指摘。

労働市場とインフレの見通しの変化に応じて、資産購入ペースを加速あるいは減速させる用意がある(再度表明)

住宅ローン担保証券(MBS)を売却することを、FOMCの大半のメンバーが支持していないが、長期的に限定的な売却はあり得る。

経済成長は緩やかなペースで継続し、失業率は徐々に低下 ◎景気と労働市場の見通しに対する下振れリスクは昨年秋以降小さくなってきた。

資産購入ペースを加速あるいは減速させる用意があり、条件は、失業率が6.5%を上回り、向こう1~2年のインフレ率予測値が2%を0.5ポイントを超えて上回らず、中長期におけるインフレ期待がしっかりと抑制さていること

FOMC予測
◎失業率は2014年末までに6.5~6.8%に低下→ FOMCが政策金利の引き上げを基準とする水準に達する可能性 ◎19名のFOMC参加者で、15名が2015年年以降の利上げを予想(3月時点は14名で1名増えた)、2013年1→2名、2014年3→4名、2015年13→14名、2016年1名変わらず

FOMC予測(3月20日→6月19日)
◎GDP予想中央値、2013年2.3~2.8%→2.3~2.6%、2014年2.9~3.4%→3.0~3.5%、2015年2.9~3.7%→2.9~3.6% ◎失業率予想中央値、2013年7.3~7.5%→7.2~7.3%、2014年6.7~7.0%→6.5~6.8%、2015年6.0~6.5%→5.8~6.2% ◎PCE価格指数予想中央値、2013年1.3~1.7%→0.8~1.2%、2014年1.5~2.0%→1.4~2.0%、2015年1.7~2.0%→1.6~2.0%

2013年6月19日水曜日

本命のFOMC待ちながら、欧州経済の改善、株価主導の円安継続


6月18日(火曜)の海外市場は、ドル高+ユーロ高+円安+ポンド安。米株は上昇。

欧州経済の見通しが改善、FRBの債券買い入れ規模の縮小の時期で、不透明感が強い。

バーナンキFRB議長の任期も来年1月末で終了。オバマ米大統領は「議長は本人が望むよりも長く在任している」と発言したことで、続投の可能性は消え、遅かれ早かれ来年1月ごろに、政策の変更が始まると思われている。

市場の注目はもちろん、今日のFOMCで、債券買い入れの縮小時期を示唆することを期待しながらも、拡大・縮小の両方向の可能性があることが、再び示される可能性も否定できない。 そうなれば、次回のFOMCまで結果待ちで、ストレスが溜まりながらも、基本的には「量的緩和縮小=ドル高」の流れに沿って動く可能性が高い。

また、ユーロ圏経済の底打ち感が強く、欧州ファンドマネジャーは欧州経済に楽観的で、EUR買いが引き続き継続する可能性も強くなっている。先に、EURUSDが1.35~1.36台に上昇した際に、ドラギECB総裁が、市場にEUR高値警戒感を示した記憶があり、今回もその水準近くまでの上昇し、ドラギ総裁の反応を確かめたい。

ドル円は、大幅な下落+株価の大幅下落の影響も一朝一夕に消えることはないと思われるが、円安傾向は続き、時間をかけながら再び100円の大台を試すと見ている。そして、最終的には105円までの流れにも変更なはい。

昨日の動きでは、

豪ドルは、金融政策委員会議事録(6月4日分)で、豪ドルの下落余地を示唆+金融緩和の余地が指摘され、売りの流れは変わらず。英ポンドは欧州機関投資家のEURGBPの激しい買いに、弱含みで推移。ドル円は一度撤退していた海外勢の買いに支えられ、株高に支えられ、95円台での取引が続いている。

USDJPYは、海外勢の買いが続き、米株高に94円台を底固めし上昇、前日比0.87%の円安。引き続き94.00~96.00円のレンジで推移し、クロスでもEURJPY(+1.05%)+CHFJPY(+1.12%)で円安が目立ったが、GBPJPY(+0.36%)+AUDJPY(+0.27%)で小幅な上昇にとどまる。

EURUSDは、ドラギECB総裁が「何も決定していないがマイナスの預金金利を含め複数の政策に注目している」と発言、EUR売りにも実需、ユーロクロスの買いに、1.33台を底固めし一時1.34台まで上昇し、抜けきれず1.3340割れまで下落。イタリア内閣が財政再建で協議との報道に、1.3410台まで上昇、前日比+0.2%ユーロ高へ。ドル高の中で唯一上昇し、EURGBP+EURAUD+EURJPY等のクロスでもユーロ高が目立った。

GBPUSDは、1.5720台の高値からEURGBPの買いが強く一時1.5560台まで下落し、前日比0.51%ポンド安。主要通貨では特にポンド売りが目立った。

AUDUSDは、豪中銀の議事録(6月4日分)で「豪ドルの下落余地を示唆+金融緩和の余地を指摘」、0.9570台から一時0.9440近くまで下落、前日比0.59%の豪ドル安で、クロスを含め豪ドル売りの流れは止まらず。

2013年6月18日火曜日

FOMCを前にして、週明けの金融市場は小康状態

激しい先週の金融市場の変動が過ぎ、19日のFOMCを前に、ようやく市場の落ち着きが見られた。徐々に、海外ファンド勢の大幅な、パニック的なポジション調整も終了に近づいたのか、動きが緩慢となっている。

市場の焦点はFOMCに集約され、FOMCの債券買い入れの縮小なのか? 将来の縮小を示唆するのか? それとも、全く現状維持なのか? その結果を待ち、息を凝らして次の行動に移る準備をしている。

昨日は、債券市場も大幅な変動はなく、欧米株価は堅調に推移し、日経先物も13050と現物株の終値よりもやや値を上げて終わった。その影響もあり、為替市場ではやや円安へと動いたが、先週の大相場の比ではない。

堅調なEURが目立ち1.3400を前に上げ止まっているが、クロスからのEUR買いが支援し1.3500の大台を狙う勢いが続き、テクニカルではややピーク感が強まりながらも、下げ幅は限定的で、徐々に通貨当局の反応を試す動きに向かっている。

株価の大変動も収まり、ようやくUSDJPYも変動幅が縮小し、94円以下は買い→95円台は売りの狭いレンジに収束し、98.30を維持することができれば、97.50まで上昇する可能性が高まる。

その中で、相変わらず、EURAUD+EURNZDの売りが続き、AUDUSD(-0.3%)+NZDUSD(-0.70%)下落し上値は重く、AUDJPY+NZDJPYでも伸び悩んでいた。高金利によるメリットを秘めながらも、大幅ロングのポジション調整がどこまで進むのか? 

米国発の経済指標では、NY連銀製造業景気指数=7.84(予想0.0 前回-1.43)と、非常に強い数字となったが、雇用・週平均労働時間や新規受注は減少したことで評価はそれほどでもなく、NAHB住宅市場指数=52(予想45 前回44)→ 2006年4月の7年ぶりに50を超え、伸び幅は2002年9月以来で最大で、住宅ローン金利の上昇前に駆け込み需要が増加、建設業者が住宅市場の状況改善を反映している。

G8からは、日本は「信頼ある中期財政計画の策定という課題に取り組む必要がある」と指摘され、メルケル独首相も「日本が構造改革に関して非常に積極的に考えていることを聞けたことはとても重要だった」と発言。安倍政権に強いプレッシャーを与えている。

2013年6月17日月曜日

日経平均株価は?

日経先物(.JP225)の左図はDailyチャート、中央図はWeeklyチャート、右図はMonthlyチャートを示している。12300-13170、または、12300-14020~50のレンジに入っている可能性が高く、1.2260~90を割り込むと11430まで続落のリスクも残る。




◎Dailyチャートからは、15982(5月22日高値)→12285(6月6日安値)の、38.2%=13697近くを戻り高値に上げ止まり、12280~1370のレンジで推移している。

ストキャスティクスは一時買いへ変化したが、現在の波形は不鮮明。38.2%=1370近辺は、ボリンジャーミッドバンドにも位置し、この水準が非常に重要でこれを、終値ベースで上回ることができれば、1413=50.0%までの上昇が見込める。逆に12000を割り込むようならば続落のリスクが高い。



◎Weeklyチャートからは、8616(2012年11月11週安値)→15982(2013年5月13週高値)の、50%=12290近くで過去数週間下げ止まり、この水準が非常に重要になっている。

ストキャスティクスは5月19週に売りへと変化(長期上昇の強いトレンドで売り変化を予想することが難しかった)し、4週間過ぎており売りの力も弱まっている。

結果として、12300-13170、または、12300-14020~50のレンジに入っている可能性が高くなり、12290(+-30ポイント)を割り込むと、11430までの続落する可能性が高くなっている。


◎Monthlyチャートからは、ストキャスティクスが未確定ながら、ハイバンドで売り変化の可能性があり、月内に続落傾向が止まらないようながら、2012年10月から始まった上昇トレンドが変化する可能性があり、その際にはさらに長期間に渡り、下落下以降が続く可能性が高くなる。

通貨先物取引(IMMポジション)から!

通貨先物取引(IMMポジション)から!

先週末に発表された最新(6月11日)の通貨先物取引(IMMポジション)では、メキシコペソを除く主要通貨で、他通貨ショート(ドル・ロング)のポジションが計-251395枚前週の-330219→-251395枚に減少し、約一月前(5月14日=-250744枚)の水準まで減少した。

円ショートが2週連続で減少、特に目立ったのはEURショートの急減で、前週-51621枚→-7533枚まで急速に低下。2月上旬にEURロングからショートに転換した水準近くまで戻し、EURUSD高センチメントが強まっている。

今週、EURポジションがロングへ変化するようならば、長く続いたドルロングポジションに変化が生じる可能性がある。





USDJPY? どこまで円の買い戻しが続くのか? 


USDJPY?

どこまで円の買い戻しが続くのか? 黒田日銀総裁のサプライズが始まった4月4日の相場→ 「始値93.039 高値96.412 安値92.733 終値96.330」が、一つのヒントにな可能性が高く、そして、97.60円を超えてくれば、円高も終了と考えたい。

以下は、USDJPYのチャートで、左がDaily、真ん中がWeekly、右がMonthlyのチャートになっている。

Monthlyチャートは、中長期的な円安相場に変化ないと見ているが、ストキャスティクスは、未確定(月末で判断)ながら売りへ変化する可能性が高まり、円の強気派と弱気派が混在する可能性が高くなっている。

Weeklyチャートは、ストキャスティクスは既に売り転換し、今はボリンジャ・ミッドバンドを割り込み、77.13→103.73の38.2%=93.57円、50.0%=90.43円まで、最大幅として考えなければならない。

Dailyチャートでは、93.79を底値にし、93.79~96.00円のレンジに収まり、この水準を基準にして、93.70~97.60、または、92.50~96.10のレンジで推移しやすくなっている。



相場感では、過去の円安がソフトな時間調整ではなく、ハードな値幅調整で進んでおり、円高への時間軸もそれほど長引く可能性は低いと考えるが、過去の円ショートと日本株のロングポジションの調整がどこまで、現在の円高トレンドを継続するかが多きなカギとなっている。

ポジションを考えれば、USDJPYの良いコストのロングポジションは88円~89円台で形成されており、95円超えの段階で、特に97~98円近辺でアベレージアウトし、コストでは92~93円前後の円ショートが多くいると予想される。

したがって、今後はこの水準が大きな下値のポイントとなり、この水準を狙う動きも当然予想されるが、1.これを付けられずに反転上昇し、円安へ動く。2.この水準を付けた後に反転する、この2つの選択肢が考えられる。

市場では、大幅な調整局面を予想するコメントもやや増えているが、6月の半期決算を前に大幅な調整が進むと、日本の参議院選挙を前後に再び円安へと向かい始める可能性が高まる。

また、現在円高への要因とされている、日本の財政赤字の拡大=アベノミクス失敗+日銀の超緩和策の期待失敗は、最終的に大幅な円安相場への道をたどることになることに、変わりない。

そして、最近の相場の焦点に、米FRBの量的緩和の縮小・停止をめぐり、市場では年内には難しいとの思惑が広まりつつあり、それを相場に織り込みつつある。

結局は、これからの円相場は、日本発=円相場の単独な動きもさることながら、米国発(FRB)の判断で相場が動くことは避けられず、バーナンキFRB議長の議会証言(6月17日・18日)や、FOMC(19日)待ちで、これらの結果次第では紆余曲折があるものの、最終的にドル高方向と円安方向への動きに変わりないと考える。



今日は、円高・円安材料が混在、FOMC待ちで動けず

週末金曜日(14日)は、株・債券・為替と、激しい値動きに翻弄された日々が続き、をの反動なのか、FOMC(19日)待ちなのか、久しぶりに狭い値動き(それでも、以前の通常取引よりは変動幅大きいが)となった。

木曜日にはヒルゼンラス氏(FEDウォッチャーWSJ紙)の記事で、債券買い入れの早期縮小を懸念する思惑が後退していた。

本日は、ビル・グロース氏(PIMC)は「7.6%の現在の失業率は高く、FRBが直ぐに緩和政策を解除することはない」とし、5月14日の「31年間続いた債券市場の強気地合いが4月29日に終わった」とのレポートも、「同じようなブルマーケットにすぐに戻る可能性は低いが、ベアマーケットが始まっているとは思わない」とやや修正した。

さらに、ロンドンフィキシング(日本時間午前零時)を直前にし、ラガルドIMF専務理事は「FRBは景気回復の支援で、資産買い入れプログラムを少なくとも年内は維持する必要がある」と発言し、ドル売りへと反応した。

結果は、やや不思議な値動きとなった。為替では円高へ大きく反応(USDJPY=-1.34%、EURJPY=-1.57%、AUDJPY=-2.05%、NZDJPY=1.92%)し、AUD+NZDの下落幅が目立った(AUDUSD=-0.71%、NZDUSD=-0.62%)た、他の主要国通貨は比較的小幅な値動きで終わった。

株式は米株が前日の上昇とは逆に下落(DJIA=-0.7%)、日経先物も下落(Nikkei225=12500、日経平均株価終値=12686円)。

このままでは、週明けの東京市場では、株安+円安方向への圧力が強まることが予想できたが、「日銀は不動産投資信託(REIT)の買い入れを、4月時点の年末の残高見通し1400億円を数十億~100億円ほど上回る規模まで拡大する構え」と、週末の新聞で観測記事が報道され、その圧力も弱まり、株+円相場では強弱が混在する値動きとなる可能性が高くなっている。