2014年2月1日土曜日

米CFTC発表の通貨先物取引(IMMポジション) 1月28日分

米CFTC発表の通貨先物取引(IMMポジション) 1月28日分

FRBの量的緩和の縮小継続、一部新興国市場の混乱。フィッシャー・ダラス連銀総裁曰く、「緩和マネーで経済改革した国は堅調で、逆に消費押し上げに使った国は厳しい』。全くその通りで、昨年5月の新興国の混乱時と違い、国により異なる。

ドルロング=通貨ショートポジションは、FOMCで緩和継続が決定しても、減少を続け、ユーロはショートは1週間で終わりロングへと変化、ポンドとNZドルのロングポジションは拡大、カナダドルと豪ドルのショートポジションは引き続き高水準を維持している。

円ショートポジションは変わらずながら、ショートは前週から28,769コントラクト減少、11月12日の水準近くへ逆戻りし、減少幅は、2012年10月の円安が始まった時期以降では最も大きい。

主要7通貨ペアのポジションはネットでショート168,941コントラクトだが、その内、円ショートは86,192コントラクトで、全体の約半分を占め、引き続き潜在的な円安期待が続いている。




2月1日 (土曜) 来週のポイント

2月1日 (土曜) 来週のポイント


*** 今後の見通し ***


来週月曜日から2月がスタート。引き続き、新興市場国の資金流出が続くのか? 米国との金利差が拡大するのか? 株価の動きは? いずれも直接的に円相場に大きな影響を与える。

今月から、FRB議長にイエレン新議長が就任。初の議会証言が、2月11日(日本時間12月午前零時から)下院金融委員会と、13日(日本時間14日午前零時案から)上院銀行委員会に注目が集まる。

◎2月3日 中国非製造業PMI、米ADP民間雇用統計、BOE金融政策委員会、ECB理事会、米貿易収支、米・カナダ失業率と、引き続き為替変動要因が控えている。そして、2月6日のECB理事会での利下げ観測は払しょくできず。


USDJPYの1時間チャートでは、
引き続き緩やかな売り続いており、101.30円近くがターゲットに入っている。しかし、底値も若干ながら切り上がり、一方的な円高の可能性は徐々に弱まりつつある。102.90円を超えてくれば、円買いの流れが終息すると判断でき、103.50円近くまでの上昇が見込まれる。逆に、101.30円を割り込むと円売りへの変化に時間がかかる可能性が強まる。



















USDJPYのDailyチャートでは、引き続き円買いの流れがつづきながらも、102円近辺で底堅くなりつつある。スキャッフトレンドモメンタムが買いに変化するのを待ち買いを考え、それまでは、103.50円を超えるまでは戻り売り傾向が続きそうである。ただし、センチメントや材料では円売りの流れ変わらず。



2月1日(土曜) 昨日の海外市場の動き

2月1日(土曜) 昨日の海外市場の動き

ポイント

◎中国が春節で長期休暇に突入。1月最終日は世界的に株は弱く、欧米の金利は小幅低下。日経平均先物も200超下落、ダウ平均株価は一時230ドル近く下落。VIX指数は18.41と昨年10月14日以来の水準へ上昇。MSCIEMは936.53と昨年9月来の水準近くで推移。

◎カナダドルと円を除き、ドルは全面高。ドルインデックスは上昇、今週5営業日で4日上昇へ。

◎イエレン新FRB議長初の議会証言。2月11日(日本時間12月午前零時から)下院金融委員会、13日(日本時間14日午前零時案から)上院銀行委員会に注目が集まる。

◎ユーロ圏の消費者物価指数は弱く、小売売上高も弱く、ECBの不胎化オペ停止の可能性に、2月6日のECB理事会での利下げ観測は払しょくできず。

◎米個人所得は弱く、シカゴ購買部協会指数、ミシガン大学消費者信頼感指数も伸び悩み、個人消費支出だけは強かったが、相場への影響は見られず。

◎月末のロンドンフィキシングの実需の売りに、一時GBPUSDは1.6430を、EURUSDは1.3480を割り込み最安値を付ける。

◎チリペソ、ハンバリーフォリントも弱く、ルーマニア・ロシア中銀のユーロ売り・自国通貨買い介入を実施、新興国から資金流出は止まらず、新興国通貨の動揺は完全に払しょくできず。

◎日本の強い経済指標と新興国市場の動揺に円買いが続く。失業率は6年ぶりの低水準、全国消費者物価指数のコアは5年ぶりにプライス圏へ、鉱工業生産は2012年4月ぶりの高水準。円買いの流れは継続し、USDJPYは一時102円割り込む。

◎ウィーラーNZ中銀総裁は、利上げの必要性を再度示唆、予想されていたがNZD売りの流れは止まらず、AUDNZDは1月24日の水準まで逆戻り。

2014年1月31日金曜日

1月31日(金曜)アジア市場と欧州市場序盤の動き

1月31日(金曜)アジア市場と欧州市場序盤の動き


*** ポイント ***

中国が春節で長期休暇に突入。日本株・アジア株・欧州株は下落へ。GBPUSDは1月21日に1.6450を超え上昇を開始した水準まで全戻し。EURUSDはアルゼンチンペソ暴落時に上昇した水準まで全戻し、さらに、1.3500の大台を試す動きへ。AUDUSDは0.8700~0.8820のレンジを抜け出せず。USDJPYは弱い株価に102.80台超えの上値は重く、下値トライを継続。

◎ウィーラーNZ中銀総裁は、利上げの必要性を再度示唆、予想されていたがNZD売りが強まる。

◎日本の強い経済指標が目立つ。失業率は6年ぶりの低水準、全国消費者物価指数のコアは5年ぶりにプライス圏へ、鉱工業生産は2012年4月ぶりの高水準。

◎ユーロ圏消費者物価指数は、前日の独消費者物価が弱く予想されていたが、期待通りに弱く、独小売売上高も弱く、EUR売りが一時強まる。


*** 発言・その他 ***

米行政管理予算局長=連邦債務の上限引き上げで、数週間以来に合意を予想。

投信情報会社リッパーの米国ファンドの資金動向に関する週間調査=新興国市場の株式ファンドはネット26億ドル流出で、2011年2月以来の高水準。

ウィラーNZ中銀総裁=①インフレ圧力に近く利上げが必要になる。②経済は予想より高ペースで成長。③堅調な住宅・建設市場でインフレ圧力は今後2年で高まる。


*** 経済指標の結果 ***


◎6:45 NZD 12月 貿易収支=5.23億NZドル(予想6億NZドル 前回1.83億NZドル)、輸出=47.6億NZドル(予想46億NZドル 前回45億NZドル)、輸入=42.4億NZドル(予想41億NZドル 前回43億NZドル)

◎8:30 JPY 12月 雇用統計: 失業率=3.7%(予想3.9% 前回4.0%)、有効求人倍率=1.03(予想1.01倍 前回1.0倍)→ 6年ぶりの低水準で雇用の改善が強まる

◎8:30 JPY 12月 全国消費者物価指数=前年比1.6%(予想 前回1.5%)、除生鮮=前年比1.3%(予想1.2% 前回1.2%)、除食品・エネルギー=前年比0.7%(予想 前回0.6%)→ 前回を上回り、2013年除生鮮(コア)は前年比0.4%上昇し5年ぶりにプラス圏へ。

◎8:30 JPY 1月 東京都区部消費者物価指数=前年比0.7%(予想 前回0.9%)、除生鮮=前年比0.7%(予想0.7% 前回0.7%)、除食品・エネルギー=前年比0.3%(予想 前回0.3%)→ 前月を下回る
◎8:50 JPY 12月 鉱工業生産指数・速報値=前月比1.1%(予想1.2% 前回-0.1%)、前年比7.3%(予想 前回4.8%)→2012年4月以来の高水準。

◎9:05 GBP 1月 GfK消費者信頼感調査=-7(予想-12 前回-13)

◎9:30 AUD 第4四半期 生産者物価指数=前期比0.2%(予想0.9% 前回1.3%)、前年比1.9%(予想2.7% 前回1.9%)

◎16:00 GER 12月 小売売上高=前月比-2.5%(予想0.2% 前回0.9←1.5%)、前年比-2.4%(予想1.9% 前回1.1←1.6%)、2013年通年インフレ調整後1.1%、名目1.4%。→ 予想外に減少しEUR売りの材料となる。 独小売業団体(HDE)は2013年小売売上1.1%と、2014年1.5%を予想している

◎19:00 EUR 12月 失業率=12.0%(予想12.1% 前回12.0%)

◎19:00 EUR 1月 消費者物価指数・速報値=前年比0.7%(予想0.9% 前回0.8%)、コア前年比0.8%(予想 前回0.7%)→ 予想と前回を下回る。

1月31日(金曜) 昨日の発言と経済指標の結果

1月31日(金曜) 昨日の発言と経済指標の結果


*** 発言・その他 ***

◎IMF=市場の混乱は、財政余力を高め、金融政策と柔軟な為替相場を活用すべき。
◎トルコ中銀(議事録)=流動性をより引き締める可能性がある。
◎フィッチ=①アルゼンチンの政策は短期的な安心感をもたらしただけ、②無秩序な調整のリスクに直面、③外貨準備の減少は支払能力を損なう
◎ナビウリナ・ロシア中銀総裁=①通貨バスケット維持で、無制限に介入する、②2015年までの変動相場制への移行を実施、③金融安定で介入を引き続き行う。
◎チダムバラム・インド財務相=金融市場の安定であらゆる措置を講じる。
◎イタリア国債利回り低下=10年債利回りは2010年8月以来の低水準→ イタリア
◎カーニーBOE総裁=9月18日にスコットランドの独立を問う、住民投票が実施されるが、独立して通貨ポンドを維持した場合、主権の一部を返上しなければユーロ圏の債務危機のような問題が起こるリスクがある
◎エルドアン・トルコ首相=早ければ数日中に異例の景気刺激策を発表するあ可能性がある。
◎NZ中銀、政策金利2.5%の据え置きを決定、予想通り。住宅・建設部門でインフレ圧力が強く、近い将来、利上げに踏み切る公算が大きい→ 3月の利上げ観測が高まる。

*** 経済指標の結果 ***

◎NZD NZ中銀 金融政策を発表=政策金利2.5%の据え置きを決定、予想通り。中銀は近く利上げを開始すると予想→ 一部には利上げ期待感があったようで、直後からNZD売りが強まる。
◎NZD 12月 住宅建設許可数=前月比7.6%(予想 前回12.5←11.1%)→ 上方修正された前回を下回る
◎AUD 12月 HIA新築住宅販売件数=前月比-0.4%(予想 前回7.5%)→ 前回を大幅に下回る
◎CHN 1月 HSBC製造業PMI・改定値=49.5(予想49.6 速報値49.6 12月50.5)→ 前回と予想を下回りAUD売りが強まる。
◎ESP 第4四半期GDP・速報値=前期比0.3%(予想0.3% 前回0.1%)、前年比=-0.1%(予想-0.1% 前回-1.1%)、2013年通年-1.2%・
◎CHF 1月 KOF先行指数=1.98(予想2.0 前回1.95)
◎GER 1月 雇用統計: 失業率=6.8%(予想6.9% 前回6.8←6.9%)、失業者数=-28,000人(予想-5,000人 前回-19,000人←-15,000人)
◎GBP 12月 住宅ローン承認件数=71,638件(予想73,000件 前回70,758件)→ 前回を上回り6年ぶりの高水準
◎EUR 1月 景況感指数=100.9(予想101 前回100.4←100)、企業景況感=-3.9(予想 前回-3.4)、消費者信頼感=-11.7(予想 速報-11.7 12月-13.5)、サービス業景況感=2.3(予想 前回0.4←0.2)、業況判断指数=0.19(予想 前回0.2←0.27)→ 景況感指数は9カ月連続の上昇。
◎GER 1月 消費者物価指数・速報値=前月比-0.6%(予想-0.4% 前回0.4%)、前年比1.3%(予想1.5% 前回1.4%)、HICP前月比-0.7%(予想-0.5% 前回0.5%)、前年比1.2%(予想1.3% 前回1.2%)→ 予想をやや下回り、低インフレを懸念。
◎USD 第4四半期GDP・速報値=前期比年率3.2%(予想3.2% 前回4.1%)、 PCE価格指数=前期比0.7%(予想0.7% 前回1.9%)、コアPCE価格指数=前期比1.1%(予想 前回1.4%)、デフレーター=前期比1.3%(予想 前回2.0%)、個人消費支出=前期比3.3%(予想 前回2.0%)→ 前期比は予想と同じく3.2%で前回から伸び率は弱まるが、個人消費は輸出は好調で高水準を維持。
◎USD 新規失業保険申請件数=34.8万人(予想33.0万人 前回32.6万人)→ 予想よりも失業者が増加
◎USD 12月 中古住宅販売成約数=前月比-8.7%(予想0.3% 前回0.2%)、前年比8.8%(予想 前回-4.0%)→ 悪天候の影響なのか、予想を下回り2年ぶりの低水準。

1月31日(金曜) 今後の見通し

1月31日(金曜) 今後の見通し

*** 今後の見通し ***

今日は週末の金曜日、日本の消費者物価指数、米個人所得・個人消費支出、シカゴ購買部協会景気指数、ミシガン大学消費者信頼感指数。

そして、NZの貿易収支(6時45分)「結果は、-2.6億NZドル(予想-0.18、前回-2.5億NZドル)、とウィーラーNZ中銀総裁の講演(8時)も、既に結果は出ているかも知れないが重要。

◎USDJPYは、中期的に先の安値101.70円台、そして、100.50円近辺が最後の砦となり、この水準を下限として、円安復活のシナリオは変えていない。ルー米財務長官の円安けん制発言から変化し、新興国通貨の変動に、リスクオフ=円高の流れに円安センチメントは揺らぎ続けているが、円をロングにしていく材料があるだろうか? 気が長い話になるかも知れないが、春節明けの円安も期待できる。
























◎EURUSDは、中期的に底値感が強まることを期待している。1月24日に高値1.3740からの続落傾向は続くが、1月23日のアルゼンチンペソ暴落時の上昇スタート地点となる1.3550はいまだ死守されており、この水準は重要。今日の週末金曜日にさらに1.3550、1.3500以下のストップを試す動きも予想されるが、1月20日のように短時間で値を戻すようなら、EURは極端に弱気になる必要はない。逆にテクニカルでは、終値ベースで1.3550を大幅に割り込まない限り、1.3800、1.4100のユーロ高の方向性は変わらず。

◎AUDUSDは、まだボトム感が見えず。目先は0.8700割れで底堅く推移し0.8875までの上昇の可能性がでているが、0.8900台を回復するまでは、疑心暗鬼。豪中銀の利下げの可能性も残り、米国との金利差も縮小することが予想され、まだ、なかなか強気になることは難しい。頼みの綱はショートカバーのみ。

1月31日(金曜) 昨日の海外市場の動き

1月31日(金曜) 昨日の海外市場の動き

*** 昨日の動き ***

◎前日のFOMCは緩和の縮小を継続、昨日の米第4四半期のGDPは引き続き高水準。金利差は今後もより拡大する可能性が高まり、一連の株価下落で世界株価は時価総額で174兆円減少したと言われている。そして、ドル買いが強まる。

◎中国は春節(1月31日~2月6日)で長期間休みに入る。新興国通貨安の下落も通貨当局の努力で落ち着き、ポジション調整による影響も薄らぎ、テクニカルポイントをブレーク主流の動きも、そろそろ落ち着いてくることを期待。

◎日本・アジア株は下落、欧州・米国株は上昇し、米金利も上昇し、ドル買いと円売りの流れが強まる。

◎アジア市場は、NZDは早朝に政策金利の据え置きが発表されたことで続落、AUDは中国HSBC製造業PMIが弱く、売り圧力が続く。前日のFOMCで予想通り量的緩和の縮小継続が示されたことで、米株が下落した影響を受け、日本株・アジア株は下落し、円買いの流れが強まった。

◎欧州市場は、トルコリラと南アランドの下落は止まらず。JPYクロスやAUDクロスショートの巻き戻しなのか、円とAUDは堅調で、予想外に強い独雇用統計やユーロ圏景況感指数にも、EURUSD、GBPUSD、NZDUSDの下落は止まらず。

◎米国市場は、トルコ、ロシア、インドは自国通貨防衛への動きを強め、通貨安もようやく落ち着き、欧米の株価は上昇へ。米新規失業保険申請件数は弱く、個人所得・消費消費や米第4四半期GDPは個人消費が強くまずまず、中古住宅販売は予想外の低下に、直接的な大きな反応も見られず。

⇒ 日本・アジア株は下落、欧州・米国株は上昇し、米金利も上昇し、ドル買いと円売りの流れが強まる。
⇒ フィッチは、①アルゼンチンの政策は短期的な安心感をもたらしただけ、②無秩序な調整のリスクに直面、③外貨準備の減少は支払能力を損なう
⇒ 米中古住宅販売成約は、予想を下回り2年ぶりの低水準。
⇒ 米第4四半期GDPは、前回から伸び率は弱まるが、個人消費と輸出は好調で高水準を維持。
⇒ 新規失業保険申請件数は、失業者数が予想より増加。
⇒ 独雇用統計は予想外に強く、ユーロ圏景況感指数も若干強かったが、独消費者物価指数は伸び率は鈍化し低インフレが懸念され、EUR売りの流れが強まる。
⇒ 中国HSBC製造業PMIは弱く、AUD売りの流れが一時強まる。
⇒ NZ中銀は、政策金利2.5%の据え置き、利上げ期待の反動にNZDは全面安。しかし、近く利上げを開始することを示唆。

2014年1月30日木曜日

1月30日(木曜)アジア市場の動きと、今後の見通し

1月30日(木曜)アジア市場の動きと、今後の見通し


*** ポイント ***

米国の緩和縮小の継続に起因する新興国通貨安の流れや株価の下落に、円ショートポジションは耐えかねず、予想外にクロスでも円の買いもどしが強まっている。

中国春節の長期間休み前のFOMCと新興国通貨安で、その影響が大きくなっている可能性が高く、テクニカルポイントをブレークする動きが主流で、そろそろ落ち着いてくることを期待している。

30日のアジア市場は、NZDは早朝に政策金利の据え置きが発表されたことで続落、AUDは中国HSBC製造業PMIが弱く、売り圧力が続く。前日のFOMCで予想通り量的緩和の縮小継続が示されたことで、米株が下落した影響を受け、日本株は下落し、円買いの流れが強まった。

30日の欧州市場は、トルコリラと南アランドの下落は止まらず。JPYクロスやAUDクロスショートの巻き戻しなのか、円とAUDは堅調で、予想外に強い独雇用統計にも、EURUSD、GBPUSD、NZDUSDの下落は止まらず。


*** 今後の見通し ***

◎USDJPYは中期的に、先の安値101.70円台、そして、100.50円近辺が最後の砦となり、この水準を下限として、円安復活のシナリオは変えていない。 ルー米財務長官の円安けん制発言から変化し、新興国通貨の変動に、リスクオフ=円高の流れに円安センチメントは揺らぎ続けているが、円をロングにしていく材料があるだろうか? 気が長い話になるかも知れないが、春節明けの円安も期待できる。


◎EURUSDは中期的に、底値感が強まることを期待している。1月24日に高値1.3740からの続落傾向は続くが、1月23日のアルゼンチンペソ暴落時の上昇スタート地点となる1.3550はいまだ死守されており、EURは極端に弱気になる必要はない。逆にテクニカルでは、1.3550を大幅に割り込まない限り、1.3800、1.4100のユーロ高の方向性は変わらず。




1月30日(木曜) 昨日の海外市場の動きと、今後の見通し

1月30日(木曜) 昨日の海外市場の動きと、今後の見通し


*** 昨日のポイント ***

◎FOMCは、量的緩和の縮小継続を決定。ここ数四半期で経済活動は上向いたと判断 → 筋道はバーナンキFRB議長の思惑通り、年内の債券買い入れ終了の可能性が強まる→ 株価は下落したが、金利も低下。

◎FOMCは、政策金利0.0%~0.25%の据え置く。12月のFOMCで決定された1月から資産買い入れを100億ドル削減し、850→750億ドルを実施。
2月も資産買い入れを100億ドル削減し、750→650億ドルへの縮小を決定。

◎トルコ・南アなど、通貨防衛と資本流出措置に新興国の利上げも、逆に懸念材料へ。フィッチはトルコの大幅な利上げは、資金流出を短期的に抑制するが、成長を阻害や債務返済費用の拡大、金融機関の資産価格が減少する可能性があると警告。リスク回避の動きが続く。

◎カーニーBOE総裁は、政策スタンス変更には一段の回復が必要、最近のポンド高はインフレ圧力の緩和につながる → 一時ポンド売りの材料にされる。

◎NZ中銀(30日早朝)は、政策金利2.5%の据え置きを決定、予想通り。中銀は近く利上げを開始すると予想→ 一部利上げ期待もあり、失望感からNZD売りが強まる。


*** 今後の見通し ***

新興国市場の動向、株価、金利差を引き続き注目。もちろ、ポジションの増減も注視。

◎FOMCは量的緩和の縮小を継続し、年内に債券買い入れを終了する可能性が高まる→ 昨日は米金利は低下しているが、今後の金利上昇と株価の下落を懸念。

◎新興国市場の混乱が継続するのか? 金利引き上げによる弊害が気がかり。 

◎カナダ中銀の次の動きは利下げ期待が残る。

◎豪中銀の次の動きは利下げ期待が残る。

◎カーニーBOE総裁は金融引締めに警戒的発言を連発するも利上げ期待は変わらず。逆にポンド高容認? と、複雑。

◎ECBは当面の政策を維持。

◎NZ中銀は、今日は利上げなしだが、引き続き利上げを示唆。

◎日銀の追加緩和の期待感は払しょくできず。

◎中国春節の影響(30日大みそかで1月31日~2月6日まで休日)→ 直接的な中国発の材料はなくなり、事前のポジション調整も、昨日のFOMCで終了か? 次は春節明けの相場に期待。


*** 発言・その他 ***

◎ルー米財務長官=市場では差別化が進み、良好な経済営を行ってきた国への影響は、多と異なっている→ 新興国市場の動揺の抑制に動く。

◎カーニーBOE総裁=①政策スタンス変更には一段の回復が必要、②失業率基準7.0%が利上げの引き金ではないといことは市場は理解している。③最近のポンド高は、インフレ圧力の緩和につながる → ポンド売りの材料にされる。

◎南ア中銀=通貨防衛とインフレ抑制で、政策金利5.0%から5.5%に0.5%引き上げを決定。
フィッチ=トルコの大幅な利上げは、資金流出を短期的に抑制するが、成長を阻害や債務返済費用の拡大、金融機関の資産価格が減少する可能性がある→ リスクオフの動きが再燃する材料となる。

◎ECB公表データ=フランス、イタリア、スペインの国債保有高が大幅減少、ECBの銀行資産査定を控えての動き。

◎欧州委員会=大手銀行による自己勘定取引の禁止を盛り込んだ金融規制改革案を発表→ 各国政府や欧州銀会の承認が必要で、実施は早くても2017年と見られている。

◎ラガルドIMF専務理事=先進国で金融政策が引き締められると、国際金融市場派不安定化し、一部の新興国では金融状況に影響を生じる。



*** 経済指標の結果 ***

◎8:30 豪12月 ウェストパック先行指数=0.1%(予想 前回-0.1%)。

◎16:00 独2月 GfK消費者信頼感調査=8.2(予想7.6 前回7.7←7.6)→ 予想と前回を上回り、2007年8月以来の高水準。

◎16:00 英1月 ネーションワイド住宅価格指数=前月比0.7%(予想0.6% 前回1.4%)、前年比8.8%(予想8.5% 前回8.4%)→ 予想を上回り、前年比は2010年5月以来の高水準。

2014年1月29日水曜日

1月29日(木曜)アジア市場と欧州市場序盤の動きと、今後の見通し

1月29日(木曜)アジア市場と欧州市場序盤の動きと、今後の見通し


*** ポイント ***

明日早朝午前4時。FOMCを見ずに相場は語れず。

市場参加者は何を期待しているのだろうか? 多くの市場参加者はFOMCで、政策金利0.0%~0.25%の据え置きを予想、モーゲージ担保証券(MBS)買い入れ月間億ドル400→350億ドル、米国債買億ドル買い入れ450→400億ドル、計850→750億ドルへ縮小を既定事実と考えていると思われる。

また、今後一回ごとのFOMCで100億ドルづづの削減を実施し、1月29日、3月19日、4月30日、6月18日、7月30日、9月17日、10月29日、12月17日の計8回で、850億ドルの債券買い入れを縮小すると思われている。

もちろん、イエレン新FRB総裁が就任し、FOMCメンバーの入れ替えや、経済情勢で、今後どうなるかは誰も知りようはない。

とわいうものの、2012年9月12日のFOMCで決定された量的緩和第3弾(QE3)は16か月間を経てようやく縮小開始のゴングが鳴っている。

ちなみに、2012年9月12日の終値は、USDJPY=77.84、EURUSD=1.2898、GBPUSD=1.6105、AUDUSD=1.0463。結果だけを見ればQE3は、JPYとAUDでドル高、EURとGBPでドル安だったんですね!


*** これまでのイベント ***

◎FOMCを直前に控え、早朝のトルコ中銀のサプライズも結局は長続きできず、主要国の株価は上昇するも、為替相場の基本は様子見の相場。

◎トルコ中銀は予想外の大幅な政策金利7.75%→12.0%に引き上げを決定、一時リスクオンの流れに。

◎独GfK消費者信頼感調査は、予想と前回を上回り、2007年8月以来の高水準→ EURUSDは堅調に推移。

◎英ネーションワイド住宅価格指数は、予想を上回り、前年比は2010年5月以来の高水準→ GBPUSDは堅調に推移。


*** 為替の動き ***

◎アジア市場は、トルコ中銀大幅利上げのサプライズもあり、日本株、中国株、アジア株は全面高。 直後はリスクオンの流れに、円売+EUR売り+GBP売り、AUD買い+NZD買い+CAD買いの流れが一時強まる。米FOMCを控え、結局は小幅な円安の流れは維持するが、主要通貨は元の水準へ逆戻り。

◎欧州市場は、強い独GfK消費者信頼感調査と英ネーションワイド住宅価格指数に、EURとGBPは底堅く推移。


*** 発言・その他 ***

特になし


*** 経済指標の結果 ***

◎8:30 豪12月 ウェストパック先行指数=0.1%(予想 前回-0.1%)
◎16:00 独2月 GfK消費者信頼感調査=8.2(予想7.6 前回7.7←7.6)→ 予想と前回を上回り、2007年8月以来の高水準。
◎16:00 英1月 ネーションワイド住宅価格指数=前月比0.7%(予想0.6% 前回1.4%)、前年比8.8%(予想8.5% 前回8.4%)→ 予想を上回り、前年比は2010年5月以来の高水準


1月29日(水曜) 昨日の海外市場の動きと、今後の見通し

1月29日(水曜) 昨日の海外市場の動きと、今後の見通し

*** 昨日のポイント ***

◎豪企業信頼感指数は2012年3月以来、久しぶりのブラスで、強い信頼感にAUD買いが強まる。

◎英第4四半期GDPは、予想通りながら一部には強い数字期待があり、前期より鈍化したことで、ポンド売りが強まる。2013年GDP・速報値=1.9%(前年0.3%)→ 2007年以来、6年ぶりの高水準。

◎米耐久財受注は、前月が下方修正され、予想をも大幅に下回り、ドル売りが強まる。

◎米S&P/ケースシラー住宅価格は、予想と前回を上回り、8年ぶりの大幅な伸びで、ドル買い戻しが強まる。

◎米CB消費者信頼感指数は、予想を上回り、昨年8月来の伸びにドル買い戻しが強まる。


*** 今後の見通し ***

直近の相場変動要因。 ①FOMC(29日) ②トルコ中銀の緊急金融会合(29日午前7時) ③中国春節の影響(1月31日~2月6日)

①FOMCの影響→ 最近の新興国市場の動揺にもかかわらず、量的緩和の縮小継続が予想→ 見送りとなればドル売りが強まる。

②トルコ中銀の緊急金融会合=結果は、1月29日午前7時に公表。インドも予想外に利上げを実施したことで、利上げ期待が強いが、トルコ首相は利上げに反対 → 期待通り利上げを実施できるか? 新興国通貨の変動要因。

③中国春節の影響→ 30日大みそかで1月31日~2月6日まで休日→ 直接的な中国発の材料はなくなり、事前のポジション調整もそろそろ終了。

◎GBPUSDの上昇は変わらず。1時間チャートでは、1.6530、1.6560をボトムに上昇トレンドを継続。
















◎EURUSDは持ち合いから、上値トライへ。1Dayチャートでは、そろそろ期待が持てる。
















*** 発言・その他 ***

◎エルドアン・トルコ首相=利上げに反対、中銀が正しい判断を下すことを期待。
イタリア・ギリシャの債券利回り低下へ=イタリア2年債の平均利回り1.031%でユーロ導入以来の低水準。
◎渡辺国際協力銀行総裁=米金融緩和縮小で、新興国からの資金流出が予想され、2014年は国際金融市場にとって、あまりよい年でなく、身構える必要がる。
◎バシュチュ・トルコ中銀総裁=①必要なら利上げを継続、②緊急会合はインフレ状況の悪化対応が目的。
◎トルコ中銀=緊急金融会合を開催、結果は1月29日午前7時に公表。
◎インド中銀=政策金利を7.75%から0.25%引き上げ8.0%に決定、予想外。
◎ラジャン・インド中銀総裁=インフレが低下すれば金利引き下げの余地が生まれるが、利下げは時期尚早で、法廷流動性比率(SLR)も直ちに引き下げる必要はない。
◎キャタピラー=中国の景気減速や新興国市場の低迷より、欧州など先進国の主要地域で低成長が続いていることを強く懸念。



*** 経済指標の結果 ***

◎豪11月 CB景気動向指数=0.2%(予想 前回0.5%)→ 前回を下回るがAUDは底堅く推移
◎豪12月 NAB企業景況感指数=4(予想 前回6←5)、企業信頼感指数=4(予想 前回-3)→ 信頼感は2012年3月以来、久しぶりのブラスで、強い信頼感にAUD買いが強まる
◎独12月 輸入物価指数=前月比0.0%(予想0.2% 11月0.1%)、前年比-2.3%(予想-2.2% 11月-2.9%)→ 予想を下回る
◎英第4四半期GDP・速報値=前期比0.7%(予想0.7% 前回0.8%)、前年比2.8%(予想2.8% 前回1.9%)→ 予想通りながら前期より鈍化、2013年GDP・速報値=1.9%(前年0.3%)→ 2007年以来、6年ぶりの高水準
◎英11月 サービス業指数=3カ月比0.8%(予想0.6% 前回0.8%)
22:30 USD 12月 耐久財受注=前月比-4.3%(予想1.5% 前回2.6←3.5%)、除輸送機器・前月比-1.6%(予想0.6% 前回0.1←1.2%)→ 前月が下方修正され、予想をも大幅に下回り、ドル売りが強まる
◎米11月 S&P/ケースシラー住宅価格=前月比0.9%(予想 前回1.1%)、前年比13.71%(予想13.8%  前回13.61%)→ 予想と前回を上回り、8年ぶりの大幅な伸びで、ドル買い戻しが強まる
◎米1月 消費者信頼感指数=80.7(予想78.9 前回77.5←78.1)、期待指数81.8(前回79.0←79.4)、現況指数79.1(前回75.3←76.2)→ 予想を上回り、昨年8月来の伸びにドル買い戻しが強まる
◎米1月 リッチモンド連銀製造業景況指数=12(予想13 前回13)

2014年1月28日火曜日

AUDUSDのDailyチャート

AUDUSDのDailyチャート


昨日、今日、順調に上昇しているAUDUSDだが、スロー・ストキャスティクスは買い転換しているが、スキャッフ・トレンドモメンタムはまだ、下落傾向を示唆したままで、買いに転換していない。

0.9086→0.8659の50%=0.8870をクリアに超え、61.8%=0.8923を超えてくれば、暫くはAUD買いの展開と判断できる.。しかし、現在の流れとしては38.2%戻し近くとなる、0.8820~30を高値に→0.8600近辺までの下落途中と考えたい。




1月28日(火曜) アジア市場の動き

1月28日(火曜) アジア市場の動き

直近の相場変動要因。 ①FOMC(29日) ②トルコ中銀の緊急金融会合(29日午前7時) ③中国春節の影響(1月31日~2月6日)

①FOMCの影響→ 最近の新興国市場の動揺にもかかわらず、量的緩和の縮小継続が予想されている。基本的に米国重視姿勢は変わらず。 緩和縮小継続=株安=新興国通貨安の流れもやや織り込み済み、激しい円買い戻しも一服し、GBPJPYやEURJPYで円売りが強まる。

②トルコ中銀の緊急金融会合→ 結果は、1月29日午前7時に公表、インドも予想外に利上げを実施、利上げ観測や資本規制の可能性が強まる。

③中国春節の影響→ 30日大みそかで1月31日~2月6日まで休日となり、直接的な中国発の材料はなくなり、事前のポジション調整もそろそろ終了では。
28日のアジア市場は、日本株は小幅下落、中国株は小幅上昇。リスクオンなのか、豪ドル+NZドル+ポンドは上昇、円は下落、ユーロは動かず。 朝方は、NAB企業信頼感指数は2012年3月以来、久しぶりのブラスで、強い信頼感にAUD買いが強まり、インド中銀は予想外の利上げを実施。

28日のアジア市場は、日本株は小幅下落、中国株は小幅上昇。リスクオンなのか、豪ドル+NZドル+ポンドは上昇、円は下落、ユーロは動かず。 朝方は、NAB企業信頼感指数は2012年3月以来、久しぶりのブラスで、強い信頼感にAUD買いが強まり、インド中銀は予想外の利上げを実施






1月28日(火曜) 昨日の海外市場の動きと、今後の見通し

1月28日(火曜) 昨日の海外市場の動きと、今後の見通し

*** 昨日のポイント ***

◎日本株・中国株・アジア株は大幅下落、欧州や米株も弱く、先週金曜日と同じくリスクオフの流れへ。

◎ポンド高、豪ドル高。 円安、ユーロ安、カナダドル安。

◎アルゼンチン、ブラジル、トルコは自国通貨防衛に動く→ 新興国通貨はやや安定し、リスクオフの流れが弱まる。

◎懸念された中誠信託と投資家で合意へ→ シャドーバンキング問題で中国への懸念後退しリスクオフの流れが弱まる。

◎コチャラコタ・ミネアポリス連銀総裁は緩和縮小に反対しない可能性が高い(NYタイムズ紙)→ FOMCで量的緩和の縮小継続期待が強まる→ ドル買い材料となるが、株価への影響は気になる。

◎日本の12月貿易赤字額は、12月では過去最高の赤字額、2013年の貿易赤字は、1979年の統計開始以来で過去最大→ 潜在的な円売り材料だが、予想通りで反応は鈍い。

◎独IFO景況感指数は、予想を上回り2年半ぶりの高水準→ EURUSD1.3710台まで上昇したが、逆に値を下げる。





*** 今後の見通し ***

◎FOMC、新興国市場の動き、中国経済と、引き続きテーマは変わらず。

◎明日、29日のFOMCを直前に控えて、その思惑で新たな材料が出れば、その方向へ変動しやすいが、直前でもありその可能性は低い。

◎アルゼンチン、トルコ、ブラジル、南アランド等の新興国通貨の動きは引き続き敏感。

USDJPYの1時間チャートでは、
102.20円~102.90円のレンジで推移する可能性が高いが、102.20円を割り込むと先の安値101.70台、そして、101.09円がターゲットに入ってくる。

逆に、102.90台を超えてくると103.40円がターゲットに入ってくるが、VIX指数も高値水準にとどまり、暫くはこの水準の上値が重くなる可能性がある。



*** 発言・その他 ***

◎フェルナンデス・アルゼンチン大統領=通貨の動きでルセフ・ブラジル大統領と話し合った。

◎アルゼンチン中銀=0.9~1億ドルのドル売り・ペソ買い介入を実施
バイトマン独連銀総裁=①長期間の低金利はリスクがあり、必要以上に低金利を維持すべきではない。②当面は低金利を維持。

◎フレアティ・カナダ財務相=①カナダドルの動きについて、市場通貨であり市場の動きに反応。②カナダドル安は相対的にドルの強さの影響による。③財政収支は2015年に増税なしで構造改革により収支は改善→ カナダドル売りが始まる。

◎ブラジル中銀=レアル安阻止で、通貨スワップのロールォバーを実施。

◎NYタイムズ紙=ハト派のコチャラコタ・ミネアポリス連銀総裁は緩和縮小に反対しない可能性が高い→ FOMCで緩和縮小を継続する可能性が強まる。

◎中国人民銀行公表データ=①シャドーバンキングの取り締まりに、財政省は2013年に銀行の財政預金から954億ドルの資金を吸収。②反面、政府は表面上積極財政を推進すると発表していたことで、不信感が広まる。

◎トンビニ・ブラジル中銀総裁=ブラジルレアルの下落によるインフレの影響、世界的な金融情勢に対処するために利上げを実施。 政策金利10.0%→10.50%に引き上げる。

◎トルコ中銀=28日に緊急会合を開催→ この発言を受け、利上げ観測や資本規制の可能性が強まり、USDTRYで最安値を更新していたトルコリラは急速に値を戻す。
◎ノワイエ仏中銀総裁=デフレの兆候はなく、ECBは緩和的政策を継続。

◎独連銀月報=①第4四半期の独経済は強い成長と予想。②資産税は国家責任の原則に合致、納税者は、他の諸国の結束が必要とされる前に政府の債務に責任を持つことを指摘→ IMFは10月のレポートで家計純資産に10%の税率を課す必要性を指摘。

◎中国の信託会社=中誠信託と投資家で信託商品の償還の見通しが立っていなかったが、デフォルト回避へ合意。政府は中国信託商品でデフォルトを認めず→ シャドーバンキング問題で中国への懸念後退に円売り材料となる。


*** 経済指標の結果 ***


◎ JPY 12月 貿易収支(通関ベース)=-1兆3021億円(予想-1兆2225億円 前回-1兆2941億円)、季調済-1兆1486億円(予想 前回-1兆2938億円←-1兆3463億円)、輸出前年比15.3%(予想17.8% 前回18.4%)、輸入前年比24.7%(予想26.1% 前回21.1%)→輸入は14か月連続で増加し、12月単月では過去最大を記録。2013年貿易収支=-11兆4745億円→ 3年連続の赤字で、1979年の統計開始以来

◎ GER 1月 IFO業況総合指数=110.6(予想110.0 前回109.5)、現況指数=112.4(予想112.2 前回111.6)、期待指数=108.9(予想108.0前回107.4)→ 予想を上回り2年半ぶりの高水準

◎ USD 12月 新築住宅販売件数=前月比-7.0%(予想-16% 前回-3.9←-2.1%)、41.4万戸(予想45.7万件 前回44.5←46.4万件)→ 10月と11月が下方修正され、予想をも大幅に下回りが、在庫は縮小し価格は安定しており、弱いドル売りにとどまる。


◎ USD 1月 総合PMI・速報値56.0(前回56.1)、サービス業PMI・速報値=56.6(前回55.7)


2014年1月27日月曜日

1月27日(月曜) アジア・欧州市場の動き

1月27日(月曜) アジア・欧州市場の動き

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日本株・中国株・アジア株は、先週金曜日と同じくリスクオンの流れが続き全面安。英国株は弱いが、EURO STOXX50は小幅上昇し強弱混在。

新興国市場が動揺し、FOMCで量的緩和の縮小が見送られるのか? 7対3の確率で縮小を継続すると思っている。しかし、市場では緩和の縮小見送り=ドル安との思惑が強いがこれはUSDJPYに当てはまらない。USDJPYだけを考えれば、緩和の縮小見送り=新興国市場の安定=リスクオフ=円安で、特にEURJPYを中心に、クロスで円安に振れやすい。

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日本の12月貿易赤字額は月額では過去最高の赤字額、2013年の貿易赤字は、1979年の統計開始以来で過去最大。

独IFO景況感指数は、予想を上回り2年半ぶりの高水準。

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◎USDJPYは、週明けの豪州市場が休場の薄商いのオセアニア市場から円高が進み、東京勢の取引開始直後には一時101.80円を割り込んでスタート。貿易赤字額は拡大を続け、実需の買いに値を戻すも、株価の下落や仲値での円買いに、ようやく102.50円台まで値を戻す。


◎EURUSDは、大枠1.3675~00のレンジから、予想を上回る強い独IFO景況感指数に1.3710台まで上昇、GBPUSDが続伸する中、逆に1.3650台へ下落。

EURUSDの1Dayチャートは、1.3500の下値トライを試すこともなく、逆に上昇のながれが強まり、1.3700台をクリアに上抜けすることが前提となるが、1.3650ボトムに、1.3820を目指す動きが強まっている。そして、中期的には1.41台がターゲットに入っている。




◎AUDUSDは、新興国通貨安が続き、早朝には一時0.8680割れまで下落したが、0.8730台まで持ち直し、ブラジルのレアル防衛への利上げや、トルコ中銀が18日に緊急会合の開催するとの報道に、AUD買い戻しが強まる。

1月27日 アジア市場の動き

1月27日 アジア市場の動き

日本株・中国株・アジア株は、先週金曜日と同じくリスクオンの流れが続き全面安。
新興国市場が動揺し、FOMCで量的緩和の縮小が見送られるのか? 

7対3の確率で縮小を継続すると思っている。しかし、市場では緩和の縮小見送り=ドル安との思惑が強いがこれはUSDJPYに当てはまらない。USDJPYだけを考えれば、緩和の縮小見送り=新興国市場の安定=リスクオフ=円安で、特にクロスで円安に振れやすい。

つまり、円を売るには対ドルではなく、他通貨でショートを考える必要がある。
⇒ 日本の12月貿易赤字額は予想通り12月としては過去最高の赤字額となり、2013年の貿易赤字は、1979年の統計開始以来、過去最大となった。

いつまでも燃料輸入の増加が原因なんて、悠長なことを言っている場合ではない。もちろん、当局が狙っている円安=インフレ進行だけを考えればそれでいいのだろが?

ドイツの貿易収支の黒字額が多分、2013年は中国を抜いて世界一位となると思われる。
うらやましい限り!! EURJPYはどこかで下げ止まり、上昇してほしいムード満点だが、EURUSDの先安警戒感は変わらず強く悩ましい。
























USDJPYは、週明けの豪州市場が休場の薄商いのオセアニア市場から円高が進み、東京勢の取引開始直後には一時101.80円を割り込んでスタート。貿易赤字額は拡大を続け、実需の買いに値を戻すも、株価の下落や仲値でもドル売りが続きながらも、ようやく102.50円台まで値を戻す。

2014年1月26日日曜日

今週のAUDUSD相場を予測する

今週のAUDUSD相場を予測する

AUDUSDは、豪州は、利下げの可能性と通貨当局の豪ドル高けん制、そして、直近のリスクオフの流れに下落傾向は止まらず。

豪州の成長率鈍化の可能性、中国の高成長維持への不安、新興国通貨安と主要国通貨高の影響、外貨準備の豪ドル比率の伸び率低下、豪州資源投資サイクルの変化、経済成長率が弱まり、対豪直接投資も減少、などなど、よくもまあこんなに悪い材料をいうことができるのだろう!

シカゴIMMのポジションを見ても弱気ムード満載の通貨。逆に言うとポジションの調整はいつ入ってもおかしくなく、ショートポジションが積み上がらなければ急落もないとの逆説も成り立つ。

いずれにしてもダウントレンドの流れは変わらず、中銀総裁曰くAUDUSD0.8500、理事曰くAUDUSD0.8000に向かって進んでいる。

AUDUSDのDailyチャートは、いまだダウントレンド変わらず。エクスパンションでは、1.0560→0.8847→0.9757の0.8040がターゲットとなり、短期では0.9086→0.8756→0.8887で0.8557がターゲットに入ってくる。リトレースメントでは0.9086→0.8659の50%=0.8870近辺で上げどまり、0.8760の上値も重そう。




今週のEURUSD相場を予測する

今週のEURUSD相場を予測する

EURUSDは、貿易黒字と成長拡大期待と、ユーロ圏金融システムの構築による安心感の高まりのプラス面と、ECBのゼロ金利と量的緩和への懸念のマイナス材料。今まで考えている材料からは方向性を見いだすことは難しいが、直近の強まる新興市場国や中国への不安感では、安全資産としてのEUR買いに動いていることもプラス材料。

EURUSDのDailyチャートは、1.3507をボトムに下げ止まれば、1.3500~1.3700のレンジから、上昇の期待感が強まり、1.38台の再トライの可能性も強まる。ただし現状では一番可能性が高いのは1.35~1.37、または、1.34~1.38のレンジ相場。

1.3295→1.3893→1.3507のABCから1.0=1.4104がターゲットとなるが、現状では高嶺の花。地道に考えれば、1.37台で安定し1.38台をブレークすることが前提条件。Schaffトレンドモメンタムは上向き姿勢を示し、30を上回ると買い圧力が強まり、楽しみにしているEURロングのポイントと考えたい。



EURUSDのMonthlyチャートも、2011年11月から基本的には1.2000~1.3900のレンジに入り、より狭く考えれば1.3700~1.3850のレンジで収束している。そしてより長期では、2008年7月の1.6037をトップに、ダウントレンド継続とも判断できる。

この上値水準は1.3890近くに位置し、1.4000を超えることが前提で、長年のダウントレンドからアップトレンド、または、よりワイドなレンジ相場に入る可能性を示唆している。

この水準は、1.4940→1.2041のリトレースメント61.8%で、過去何度も上げ度待っている。

これだけが理由ではないのであろうが、今年のEURUSD相場の予想は混在し、主流は春先からEURUSDの下落予想が多い。


今週のUSJPY相場を予測する

今週のUSJPY相場を予測する

USDJPY  105円~105.50円でダブルトップになるのか? 101.50円~102円で下げ止まりボトムアウトするのか? 

私を含め、中長期的な円安を予想する市場参加者は多いと思われるが、今月1月2日の高値105.43円をピークにして円売りの流れが続き、先週末には102円近くまで値を下げた。

直近では新興国通貨の大幅下落や、中国の経済成長の鈍化警戒感による、株価の下落が大きな要因となっている。

もちろん、米国の緩和政策の正常化による基本的な流れもあるものの、TPP交渉に際して、米議会の圧力が続く中での、円安容認姿勢の変化の可能性も否定できない。

米金融政策の変化では、29日のFOMCで目先は一つの区切りとなり、結果が判明することになる。円安容認姿勢の変化の懸念となった、ルー米財務長官の発言は、ダボス会議からはあまり聞こえてこなかった。。

もちろん、日本と輸出競争をしている国々は、潜在的に円安への拒否反応は強く、今に始まったことではない。それより、ロックリア米太平洋軍司令官が言うとおり、対中国との関係悪化が一向に収まらないのが気になってしょうがなく、むしろ対日投資への懸念材料となっている。

国内要因としては、いままで多くの人が言い尽くして、耳にタコができているかも知れないが、円安材料は多く、いまだ変化はしていない。

もちろんトレンドの大転換を事前に予知することは難しいが、問題は、膨大は円ショートポジションの調整で、どこまで円高が進むのかでは?

USDJPY  105円~105.50円でダブルトップになるのか? 101.50円~102.00円でボトムアウトするのか? これが重要。


USDJPYのDailyチャートでは、上昇トレンドは1月9日でブレークし、私の好きなSchaffトレンドモメンタムも1月8日に買いから売りへの変化を示しており、引き続きその流れに変化はない。

105.43→102.85→104.84のABCから次を計算すると、102.25円(先週金曜日達成済み)、101.55円、100.65円と下値のポイントが計算できる。



Weeklyチャートでは、上昇トレンドの下限をなんとか維持しており、完全にブレークしてはいない。97.62→105.43のロトレースメントでは38.2%=102.45を割り込み、50%=101.53がポイントとなり、61.8%=100.60円と続く。



今後は、DailyのSchaffトレンドモメンタムが買い変化するタイミングを注視しながら、101.50~55円をボトムに104円台再トライのシナリオを描きたい。