2014年11月22日土曜日

2014年11月22日(土曜) 昨日21日、海外為替市場の動き

2014年11月22日(土曜) 昨日21日、海外為替市場の動き

●ゴールドマン・サックスは、「ドル円の2015年末予測を120→130円に引き上げ」、「EURUSD1.15へ」、共にドル高を予測。

●オズボーン英財務相いわく、「世界経済は、ユーロ圏の景気停滞+日本のリセッション入り+地政学的リスクに、確実に懸念が強る」と警戒。

●ドラギECB総裁いわく、「今後数カ月以内にユーロ圏経済が改善する兆しはない」と、ユーロ圏経済の厳しい状況について警告。

XXXXXX

米株は上昇、米金利は低下、原油+金価格は上昇、ドルインデックスは上昇、VIX指数は下落。

1.昨日は、ご存じの通り、ドラギECB総裁が「インフレ押し上げに強い決意」を表明、「量的緩和を示唆」する発言に、ユーロ売りから相場変動が始まり、ユーロは全ての通貨で全面安。

2.直後に中国は利下げを発表。強く恩恵を受ける豪ドルが上昇し、需要拡大の発想に原油価格が上昇し、原油高=カナダドル高へ。 豪ドル+カナダドルは全ての通貨で全面高。

3.米国市場に入り、カナダCPIは予想外に強く、カナダドルはさらに上昇し、全面高へ。EURUSDの下落は止まらず。ただし、それ以外の通貨は至極冷静で、米国市場では加速せず。

4.結局、今まで相場の主役となっていた円は、脇役へ落としこまれ、円安センチメント変わらず=ポジションは円ショートで、対ユーロで上昇+対豪ドル+カナダドルで下落、ドル円は117.40~118.10円のレンジで上下するも方向感定まらず。

2014年11月21日金曜日

2014年11月21日(金曜)アジア・欧州・米国市場序盤の動き

2014年11月21日(金曜)アジア・欧州・米国市場序盤の動き

オズボーン英財務相いわく、世界経済は、ユーロ圏の景気停滞、日本のリセッション入り、地政学的緊張で、数カ月前よりも確実に懸念が強る。

欧州市場では、ドラギECB総裁の量的緩和を示唆する発言にEUR下落、中国の利下げにAUDは上昇、原油価格の上昇にCADは上昇し、カナダCPIの上昇にさらCAD買いが強まり 波乱へ。しかし、USDJPYは蚊帳の外。

EURUSDは1.2550→1.2410台へ急落、EURJPYは下落、EURGBPは下落
AUDUSDは0.8630→0.8720台へ急騰、AUDJPYは上昇、EURAUDは1.4530→1.4245まで急落
USDCADは1.1320台→1.1240台へ下落、CADJPYは上昇、EURCADは急落

2014年11月21日(金曜)今日のポイント

2014年11月21日(金曜)今日のポイント

今日は週末の金曜日です。主要国は休みでないのに不思議なほど、イベントは極端に少ない日になっています。

昨日のアジア市場では、119円が目の前に迫り、120円も近いとのイメージが強まっていましたが、終わって見れば1円以上の下落で終わりながらも、昨日のスタート水準で下げ止まっています。

この動きは、ローソク足で、「始値=終値、上髭が長い」という、厄介な終わり方です。つまり、相場の転換点となるのか、それとも119円を超えて続伸となるのか、「今日の終値を見なければ分からない」と言うことです。

もっとも、週足や月足のチャートでは、円安傾向は揺るぎないもので、短期的な変動にも円安は絶対的と信念を持てる状況に変わりありませんが、今後1カ月間で見れば、最大の円高リスクは116.50円と考えており、12月末・1月初めのいずれに日までに、120円超え考えていますが、どこまで耐えられるかが問題でしょう。

今日のUSDJPYは、117.40~50円、117.70~80円が下値のポイントとなり、これを割り込むと更なる下落のリスク高まります。上値は、昨日の米消費者物価指数直後の上値の重さ確認した、118.40~50円ので。この水準で重くなることが予想されます。

いずれにしても、株=円の連動相場ですから、今日の日経平均株価を見ながらの取引になることは避けられません。

≪注目の経済指標・その他≫
17:00 ドラギECB総裁発言
22:30 カナダ消費者物価指数

2014年11月21日(金曜) 昨日20日、海外市場の動き

2014年11月21日(金曜) 昨日20日、海外市場の動き

経済指標は米国強さと、ユーロ圏の弱さを確認するも、ドル買いは弱く、円は衆議院解散・総選挙前の利食いに円買い戻しへ、円安傾向は変わらず。

ドルインデックスは低下へ。米債券利回りは低下、米株はマイナスでスタートし小幅上昇へ、原油価格は上昇、金価格は小幅下落、

●ドル円は上昇傾向変わらずだが、119円直前で折り返し、11月21日の衆議院解散・総選挙を前にして、利食いのドル売りが強まり、117.80円割れまで一時下落。
●ユーロドルは、弱い経済指標に揺れながらも、1.25台を維持し、1.2500~1.2570のレンジ。
●ポンドドルは、1.5640をボトムに、強い英小売売上高に1.5730台まで一時上昇。
●豪ドルドルは、アジア・欧州市場の序盤は、弱いHSBC製造業PMIに0.8570割れまで続落、米国市場は0.8640台まで上昇。

≪米経済指標は強弱混在するも、トータルでは強さが目立つ≫
∓米消費者物価指数は、ガソリン価格の下落に変わらず、コアは予想を若干上回る
+米フィラデルフィア連銀製造業景気指数は、1993年12月以来の高水準にドル買いが強まる
+米CB景気先行指数は、予想と前回を上回る
+米NAR中古住宅販売件数は、戸数が予想を大幅に上回る
-米新規失業保険申請件数は、予想より悪い
-米製造業PMIは、予想と前回を大幅に下回る

≪ユーロ圏経済指標は弱さが目立つ≫
-ユーロ圏消費者信頼感・速報値は、予想外に弱くユーロ売りが強まる
-ユーロ圏各国の総合PMI・製造業・サービス業PMI・速報値は、予想外に弱くユーロ売りが強まる

≪英経済指標は強い≫
+英小売売上高は、予想を上回り一時ポンド買いが強まる。

≪中国の経済指標は弱い≫
-中国のHSBC製造業PMIは、予想外に弱く一時豪ドル売りが強まる

2014年11月20日木曜日

2014年11月20日(木曜) 今日のポイント

2014年11月20日(木曜) 今日のポイント
今日も材料は多く、目が離せず、重要な経済指標の発表が続く
米経済指標の発表が多く、ドル相場への影響は大きい。
前日のFOMC議事録を受けたドル買いが証明されるのか?
それと否定されるのか? 今日の結果次第。
ドル円は、円安傾向変わらず。ただし、気分は短期的にやり過ぎでは!?
この水準から、何が何でも円を売らなければならないのか? やや気になる。
目先のイベントは一先ず終了。1円近くの相場変動は覚悟。
≪注目の経済指標・その他≫
10:45 HSBC製造業PMI=予想 前回50.4
8:50 日本通関ベース貿易収支
17:00~18:00 ユーロ圏各国の総合・製造業・サービス業PMI・速報値
18:30 英小売売上高
22:30 米消費者物価指数
22:30 米週刊新規失業保険申請件数
23:45 米製造業PMI・速報値
0:00 ユーロ圏消費者信頼感・速報値
0:00 米中古住宅販売
0:00 米景気先行指数
0:00 米フィラデルフィア連銀景況感指数

2014年11月20日(木曜) 昨日、海外市場の動き

2014年11月20日(木曜) 昨日、海外市場の動き

FOMC議事録で、利上げ開始時期がより早く、より高い水準へ向かうとの観測が強まる。

≪FOMC議事録発表直後の為替市場の動きは複雑≫
⇒ インフレ期待の低下に警戒すべきに、米金利は低下しドル売りへ。
⇒ 国外経済の鈍化から受ける影響は限定的と、景気見通しはほぼ均衡、相当の期間の削除支持者があり、利上げに向けた道筋が協議され、ドル売りは止まり
⇒ 米金利の上昇に、ドル買いが強まる。

ドルは上下変動、結局は円安+ドル高へ。為替は通貨間で動きは異なる。

昨日も円安へ。一時118円台を達成しようやく伸び悩む。

ユーロはクロスで全面高。ポンドも健闘するが、豪ドル+NZドル+カナダドルは下落。

米金利は下落から再び上昇し、米株は上下するも前日とほぼ変わらず。

◎日銀金融政策決定会合=日銀は金融政策の据え置きを決定したが、前回の会合で緩和に反対した4名のうち3名は、緩和した決定の継続を支持、反対したのは1名に減少。円売りの材料となる。

◎黒田日銀総裁の記者会見=その多くの文言は安倍政権の政策を肯定する内容にも思われたが、財政規律は政府・国会の責任。消費者物価指数がコアで1%割り込む可能性を指摘、円売りが強まる。

◎BOEの金融政策委員会議事録=7対2での政策金利の据え置きと、前回一致で資産買入枠の据え置きを決。定、2名のうち1名が利上げ据え置き支持に回るとの観測もあり、直後からポンド買いが強まる。


FOMC議事録=労働市場をめぐる判断が強まり、景気回復への自信が表明。逆に金融市場の振れや欧州経済の低迷、弱い物価見通しについては結果的に概ね重視しない内容。

FOMC議事録=物価動向や世界経済や金融市場の不安定な動きに、複雑な議論が行われた。

FOMC議事録=声明に至る過程として、市場の振れや海外経済に言及することの是非をめぐり、当局者の間で突っ込んだ議論が行われた。

2014年11月19日水曜日

2014年11月19日(水曜) 今日のポイント

2014年11月19日(水曜) 今日のポイント

●アジア市場では、日銀金融政策決定会合と、黒田日銀総裁の記者会見
●欧州市場では、BOE金融政策委員会議事録
●米国市場では、FOMC議事録

◎先の日銀の追加緩和策は、原油価格の下落による物価の下押し圧力に対応、今は、需給ギャップの拡大にインフレ下押し圧力と、テーマが違うらく、昨今の政治的な動きを考えれば、なにかサプライズ!? を期待したくなる。

USDJPYは三度目の117円台トライ? 三度目の正直で上昇となるのか? それとも、トリプルトップとなるのか、今日の日本発の材料を注目! 期待は円売り。

◎11月6日のBOE金融政策委員会では、予想通り、政策金利と資産買入枠の据え置きを決定している。ただ、長期間続いた全会一致の決定は、今年の8月から2名の利上げ支持者が現れ、7対2での政策金利の据え置きとなっていた。

今回の11月6日の決定では、英国を含め世界的な景気の鈍化に、2名の理事の中から政「策金利の据え置き支持」に変化したのではとの思惑も強く、今回の投票の結果が注目されている。GBPJPYは波乱含み!

◎10月29日のFOMCでは、世界的な景気鈍化に、もしかしたら量的緩和の終了を先延ばしするとの一部期待に反し我が道を選択し、2012年9月にスタートした量的緩和の第三段(QE3)を終了した。FOMC議事録では何を示してくれるのか? いつもながらドル相場と株式相場の波乱材料で、円に対しての影響大きい!

注目の経済指標・その他
18:00 ユーロ圏経常収支
18:30 BOE金融政策委員会議事録
22:30 米住宅建設許可件数・住宅着工件数
04:00 FOMC議事録公表(10月28~29日分)
   日銀金融政策決定会合
   黒田日銀総裁の記者会見

2014年11月19日(水曜)昨日18日の海外市場の動き

2014年11月19日(水曜)昨日18日の海外市場の動き

円安傾向は変わらず。米株は上昇、米金利は低下、原油価格は下落、金価格は上昇、

※USDJPYは、二度目の117円台から、消費再増税の延期と衆議院解散の表明に、一時116.30台まで下落するも、116.50円以下を底固めし117円再々トライへ。
※EURUSDは、ECBの追加緩和の期待が続く中でも、強い独ZEW景気期待指数に再び1.2550をトライへ。
※AUDUSDは、0.8740台からAUDJPYの下落に0.8680台へ一時下落、中銀総裁の豪ドル高けん制発言にも安値圏では、本邦勢の買いに底堅く0.8730台を回復。
※GBPUSDは、英CPIが若干強かったが反応は鈍く、EURGBPの買い戻しに、1.5670台の上値は重く1.5630まで下落、結局は1.5630~1.5670のレンジへ。


○英CPIは前月比0.1%(前回0.0%)と若干強かったが、PPIは前月比弱く動けず。
○安倍首相は期待通りに、消費再増税の1年半延期と、21日の衆議院解散と12月14日の投票を表明。
○独ZEW景気期待指数は11.5(予想1.2 前回1.6%)と1年ぶりの強さ。
○米PPIは前月比0.2%(予想-0.1% 前回-0.1%)と予想を上回るが動かず。
○米NAHB住宅市場指数は、58(予想55 前回54)と強いがドル買いは限定的。

2014年11月18日火曜日

2014年11月18日(火曜)アジア・欧州・米国市場序盤の動き

2014年11月18日(火曜)アジア・欧州・米国市場序盤の動き

円が主役で再び変動。東京市場で、日経平均株価は2.18%上昇、夕刻には安倍首相が消費再増税の延期と、21日の衆議院解散を表明し、USDJPYは再び117円台へ上昇、そして、116.40円割れまで下落し、円クロスも円の上下に連動し上下へ変動。そして、米株は上昇からスタート。

EURUSDは1.2470台→1.2500台へ続伸、強い独ZEW景況感調査に1.2530台へ上昇。
AUDUSDは、スティーブンス豪中銀総裁の豪ドル高けん制発言にも大きな動きは見られず、AUDJPYに連動し、夕刻に0.8740台→0.8680台へ下落、
NZDUSDは午前零時前に0.7970台→0.7920台へ下落。理由は不明。
GBPUSDは、英消費者物価指数が予想を若干上回り小幅上昇するも、1.5630~1.5675のレンジで上下へ。

2014年11月18日 今日のポイント


2014年11月18日 今日のポイント

日本の衆議院解散・総選挙、消費増税の延期の正式発表待ち。しかし、既に相場に織り込み済みで、材料出尽くしへ。

次は、 明日19日の、日銀金融政策決定会合と、黒田日銀総裁の記者会見で、何らかの緩和期待(口先でも!?)に、円買いも限定的。

いつもながら、日本株に連動した円相場へ。CME日経平均先物はプラス175へ上昇。円売りから始まる可能性はあるが、円ショートポジションが残っており、ドル円は大きく上昇できず。

ただ、115円のボトム感は強まり、昨日の115.50円以下を割り込むことは難しく、115.50~117.00円のレンジが暫く続き、再上昇への基盤を作る展開を予想。

蛇足ながら、ちょっと長い話になるが、12月中旬まではドル高の傾向が続きやすい。

ユーロドルは、4日のECB理事会が争点になり、悪材料にも動きは予想外に鈍く、1.2550を超えられず、1.24~1.2550のレンジなのか?
 
≪注目の経済指標・その他≫
09:30 豪中銀議事録を公表
17:25 スティーブンス豪中銀のスピーチ
18:30 英消費者物価指数
19:00 独ZEW 景況感調査

2014年11月18日(火曜) 昨日、海外市場の動き

2014年11月18日(火曜) 昨日、海外市場の動き

円が為替市場を動かした一日。ドル全面高、米株は小幅上昇、米金利も小幅上昇。

USDJPYは、日本の予想外のGDP悪化を受け、日本株の大幅下落に、円相場は上下に変動。USDJPY116.40円→117.04円→115.45円→116.54円。

主要国通貨は、クロスの円買い戻しに、対ドルを含め売り圧力が強まり、円買いが止まると対ドルで下げ止まる。

EURUSDは、EURJPYの売りに1.2500を割り込み、ドラギECB総裁は議会証言で、ユーロ圏の低インフレ下振れリスクと、量的緩和の可能性を示唆、1.2450を割り込む。

主な発言と材料は以下の通り

○ユーロ圏の貿易黒字は拡大へ、
○ドラギECB総裁は議会証言で、ECBはインフレ下振れリスクに警戒が必要、追加策には国債買い入れも含まれる発言。
○米鉱工業生産指数は、予想外のマイナスへ
○メルシュECB専務理事は、ECBは理論的に国債や、金、株式、ETF(上場投資信託)などの資産の購入が可能と発言。
○米フィラデルフィア連銀(四半期エコノミスト調査)では、米成長率予測を下方修正へ。
○米SF連銀報告書では、FRBの現政策では、インフレ率を上昇させることはできず。
○パウエルFRB理事は、FRBが2015年半ばに利上げを開始する可能性を示唆。

2014年11月17日月曜日

おはようございます、今週もスタートしました。

おはようございます、今週もスタートしました。
週前半は、日本発の材料で、後半は米国発の材料で相場が動きそうです。
今日は、皆さんが注目しています、日本の第3四半期GDPの速報値が発表になり、前年比の予想は2.1%で、前回の-7.1%からの反動としては弱い数字です。
そして、今日と明日は、経済財政動向などについての点検会合が連続して開かれ、19日には日銀の金融政策決定会合があり、黒田日銀総裁が、市場にインパクトのある発言をしてくれることでしょう!?
マスコミでは、安倍首相が19日ごろにでも、衆議院解散と消費増税の先送りを既成事実でもあるかのように、報道しており、マスコミを通して事前通知をしているようにしか思えません。
それはさておき、その辺がドル円のピーク(円安のボトム)になりそうで、それまでどこまで円売りを進めることができるのでしょうか? 
先週末には116.80円から大きく調整が入り値を下げていますが、116円台を維持しての越週でもあり、また、上値トライの余力がありそうですが。116.50~80円では利食いの売りが相当強まることが予想できます。
下値のめどは115.80円前後となりますが、これを割り込むと115.40円、115.10円近くまでの調整は覚悟しなければなりませんが、そこから、円売りの再スタートとなることを期待しています。
週後半の米国発の材料ですが、19日(水曜)FOMC議事録はもちろんのこと、米国発の経済指標は目白押しで、特に20日(木曜)には、米消費者物価指数、米週間新規失業保険申請件数、米中古住宅販売、米景気先行指数、米フィラデルフィア連銀景況感指数と、相場を動かすには十分な役者がそろっています。
それと、今日のドラギECB総裁の議会証言ですが、いままで以上の弱気な事を期待はしていませんが、リセッションを回避したことと、CPIがやや上向いた事で、なにか変化を示してくれるのでそうか?それとも、いつもながら、量的緩和を期待させてくれるのでしょうか?
EURUSDは、EURGBPの買い戻しが多く入っているとは言いながらも、悪材料にも1.25台を回復しています。Dailyベースyで1.2550~1.2580を超えてくると、ユーロ弱気派のショートカバーが出てくる可能性が高まりますが、12月4日のECB理事会を見るまでは、不透明で、ユーロ買いも長続きするとは考えにくいのでは、ないでしょうか?
今週も良い週でありますように!!

2014年11月16日日曜日

今週の為替相場を考える、経済指標・その他(11月17日~11月21日)

今週の為替相場を考える、経済指標・その他(11月17日~11月21日)


活況を呈するとでも言うのか、円売りへと舵が切り替わってから、ドル円は115円台が一つの節目と見られていましたが、ついにその壁も壊れ円安が新たなステージに突入へ。

日本の、日銀による追加緩和の実施と、GPIFの株式と外物投資拡大に対して、米国では、相反する、量的緩和の終了と、来年のいずれかの時期から始まる利上げに、「円を売らなきゃ損」と言われているように思えてなりません。もっとも先週までの相場のように、1円近くの調整が入るなど、落とし穴があることは覚悟しなければなりません。

≪円売りの材料は多い≫
「日本の衆議院解散や、消費増税の延期」の本決まり期待感、そして、「日銀のさらなる追加緩和と政府の景気対策」が期待されています。

17日(月曜)日本の第3四半期GDP1次速報値は、消費増税の有無を判断する一つの大きな材料と言われており、17日(月曜)、18日(水曜)の消費増税判断の点検会合と合わせ、円相場の動きが大きくなることでしょう。

そして、19日(水曜)の日銀金融政策決定会合と、黒田日銀総裁の記者会見で、市場参加者は更なる円安材料を期待しており、この前後が今週の日本発の円売りのピークになりそうです。

≪G20は円安の懸念はなく、日本に追加刺激策を求める≫
ル―米財務長官から麻生財務相に「景気回復とデフレ回避を確実にするため、短期的な悪影響を相殺する以上のことが必要」と言われており、心配された円安が進んでいる為替の水準でも、「円安を懸念する声」はなかったと政府関係者は語っています。

≪クロスでも円安傾向変わらず≫
円安のシナリオの一つでもある、「クロスの円安」の方程式も引き続き有効で、弱いと思われているユーロに対しても円は値を下げている。AUDJPYは上昇を続け、GPIFの資金流入を感じている豪中銀は、自国通貨高をけん制しているものの、日本からの投資拡大を予想し、一つのリスクと考えていますが、今後もAUDJPYの買いの流れは変わりそうにありません。

≪円安のターゲットは?≫
次の円安水準は何処なのでしょうか? USDJPY117.50円、120円が次のターゲットと考えていますが、いずれにしても、長期チャートではドル円はダウントレンドを上抜け、上昇トレンドが既に始まっており、長期スタンスは円売りに変化は見られません。(※ドル円の月次チャートを参照)

≪今週のドル円相場は?≫
短期では、1円程度の調整局面を切りかえしている先週の動きが続きそうで、サプライズに瞬間的に115円を割り込むことがあっても、直ぐに値を戻し、瞬間芸で終わりそうです。ベースは115.50~116.50円のレンジから、時間をかけて116.50円を超えて、117.50円が、来週以降のターゲットに入ってくると考えています。

XXXXX

さて、今週も重要な経済指標や金融政策に関連しての発表も多くあります。

米国、
17日(月曜)米NY連銀製造業景気指数、米設備稼働率・鉱工業生産
18日(火曜)NAHB住宅市場指数
19日(水曜)FOMC議事録、米住宅建設許可・住宅着工件数
20日(木曜)米消費者物価指数、米週間新規失業保険申請件数、米中古住宅販売、米景気先行指数、米フィラデルフィア連銀景況感指数

ユーロ圏
17日(月曜)ドラギECB総裁議会証言
20日(木曜)ユーロ圏PMI・速報値
21日(金曜)ドラギECB総裁発言

豪州
18日(火曜)豪中銀議事録、スティーブンス豪中銀総裁のスピーチ

カナダ
21日(金曜)カナダ消費者物価指数

英国
18日(火曜)英消費者物価指数
19日(水曜)BOE議事録
20日(木曜)英小売売上高


2014年11月16日(日曜日) 最新のIMMポジション(11月11日集計)から

日本の衆議院解散、消費増税の延期の本決まり期待感、そして、予想される、日銀の追加緩和と景気対策。 日本の投資家のみならず、海外のファンド筋にとって今年最後の稼ぎ時とばかりに、円売り+日本株買いへと動いていることがよくわかります。

円、ユーロ、ポンド、スイスフラン、カナダドル、豪ドル、NZドルの計7通貨合計では、これらのネット・ショートは-342,884コントラクトで、前週の-340,147から-340,147売りが増額しました。引き続きドル先高期待が続いていますが、先週後半のドル売りの動きはこの数字に反映されていません。

個別にみてみましょう

円は、-82,563と前週から売りが10,912増加しています。利食いと押し目買いに、日々大幅な上下を繰り返しながら、新たな円売りがスタートしました。今回の集計後に、日本の衆議院解散、消費増税の延期の本決まりを示唆するような報道が増え、一時116.80円近くまで上昇していますが、今回のデータには含まれておりません。

ユーロは、-163,893と前週から売りが15,128減少しています。多くはユーロ先安期待に売っていたポジションの巻き戻しが中心です。決算期末が近づき、独・ユーロ圏のGDPもまずまずリセッションを回避し、ECBの追加緩和を予測したポジションの巻き戻です。さらに、EURGBPの買い戻しも多くなっていると思われます。先週末にはついに1.25台まで上昇し越週していますが、1.2550を超えられず、来週の動きが注目されます。週後半のユーロ買いも、今回のデータには反映されていません。

ポンドは、-12,891と前週から売りが5,429減少しています。BOEのインフレレポートで、期待された早期利上げ期待はなくなり、失望感にGBPUSDはもちろん、EURGBPを中心に、EURAUDなどの売りポジションの巻き戻しがポンド下落に大きく左右したと思います。

スイスフランは、-22,675と前週から売りが2,454増加しています。EURCHF1.200を死守できるのか? 11月30日のスイス中銀の金準備に関する国民投票が注目されます。

カナダドルは、-21,846と前週から売りが2,431増加しています。カナダドルは原油価格との相関関係が高く、原油価格の下落がカナダドル売りを誘発していると思われます。

豪ドルは、-38,027と前週から売りが241減少し、ドル高センチメントの中でも健闘している通貨の一つです。スポットでも先に0.85台を維持してからは、先週は0.8750台を回復しており、日本のGPIFの資金流入期待も強く作用しています。

NZドルは、-989と前週から売りが3,120減少、ドル高センチメントの中でも健闘している通貨の一つです。豪ドルの買い戻しの影響も受けていますが、日本からの資金流入期待も作用していると考えています。