2015年8月1日土曜日

2015年8日1日(日曜) 最新のIMMポジション(7月28日集計分)から 

2015年8日2日(日曜) 最新のIMMポジション(7月28日集計分)から 

ギリシャ第3次支援策のめどはなんとか立ち、中国株は不安を抱えながらも、今のところ大幅な下落を回避している。一方の米利上げだが、9月、または、12月の利上げ開始に向けた準備が着々と進む中で、予想外に弱い米雇用コスト指数の影響が気になるが、利上げ支持の発言が目立つ。商品市場の低迷にCADは弱く、コモンウエルズ通貨は相変わらず弱い。

最新7月21日集計分のIMMポジションでは、7通貨(円、ユーロ、ポンド、スイスフラン、カナダドル、豪ドル、NZドル)7通貨のポジションはネット・ショートが、-296,701コントラクトと、前週の-293.713 から、売り越し額が2,988コントラクト増加している。

傾向としては、円+カナダドル+豪ドルのショートが増加し、スイスフランのロングは減少。逆に、ユーロ+ポンド+NZドルのショートが減少し、トータルでは通貨全体ではショートが拡大、ドル高思考となっている。

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7/21(-62,314)→7/28(-63,538)
2週連続でショートが拡大。ギリシャ問題と中国株安の、2大リスクが弱まり、株価は上昇。リスク回避による円ロングの巻き戻しが見られも、円のショートは微増にとどまる。

ユーロ
7/21(-112,976)→7/28(-104,008)
3週間ぶりにショートが減少。不透明なギリシャ・リスクの回避によるユーロの買戻しが続いているが、中長期的なギリシャ・リスクは解消できず、ユーロショートは高水準で変わらず。

ポンド
7/21(56,609)→7/28(53,583)
前月からポンドのショート・ポジションは急減。来年のBOE利上げ観測に、クロスのポンド買いも強く、昨年11月4日の週水準に低下した。

スイスフラン
7/21(3,417)→7/28(124)
スイスのロングは減少。ドル高の影響もあり、水準的には今年4/21日の水準へ大きく変化。ここでも、安全資産としてのスイスフラン買いの巻き戻しが続いている。

カナダドル
7/21(-43,568)→7/28(-56,067)
6週連続前週比でショートが拡大。原油価格の下落に、9/30日からショートの拡大を継続、主要通貨では全面安の傾向が続く。

豪ドル
7/21(-40,850)→7/28(-50,659)
6週間連続し、ショート・ポジションは拡大。中銀は追加利上げの引き続き検討課題と、ややトーンは弱いが、IMFは豪ドルがファンメンタルズより15%強い可能性を示唆、なかなか反転の兆しは見られない。

NZドル
7/21(-15,954)→7/28(-12,765)
2週連続でショート・ポジションは減少。キーNZ首相が7月20日にNZドルの下落ペースが速いことを示唆して以降は買いへと変化、中銀が政策金利を引き下げても、逆にNZドル売りの流れは弱い。







2015年8月1日(土曜) 昨日31日、海外市場の動き

2015年8月1日(土曜) 昨日31日、海外市場の動き


米雇用コスト指数が弱く、統計開始以来となる33年ぶりの低水準で、ドル全面安へと変化。

米債券利回りは大幅に低下。米ダウ平均は一時値を戻すも、終盤にかけては続落。WTIも一時48ドルを割り込に下落。


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雇用コスト指数は弱く、第2四半期に米賃金・給与の伸が弱く(前期比0.2%(予想0.6% 前回0.7%、33年ぶり最低の伸び率)、FRBの利上げ観測への不透明感が意識され、ドルは全面安へと変化。

しかし、米シカゴ購買部協会指数は強く、ミシガン大学消費者信頼感指数は、予想を下回るも、現況指数は強く、5年先のインフレ期待も上昇、年内の利上げ観測は変わらず、ブラード・セントルイス連銀総裁のタカ派発言に、ドル売りも弱まり買い戻しも見られた。

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USDJPYは、弱い米雇用コスト指数に124.30円台→123.50円台まで急落、強いシカゴ購買部協会指数や、週末を控えたポジション調整に、124円台を一時回復し、123.85円で終了。

EURUSDは、弱い米雇用コスト指数に1.9700台→1.1110台へ急進するも、強いシカゴ購買部協会指数や、クロスでのユーロ売りは変わらず、1.0960台まで下落し振出に戻り、1.0980台で終了。

GBPUSDは、弱い米雇用コスト指数に1.5570→1.5670台へと急進するも、ドル買い戻しが強まる中で、1.5600まで下落。GBPクロスでは健闘し、下げ幅は限定的。市場は8月6日のポンドのスペシャルデー待ち。

AUDUSD+NZDUSDは、弱い米雇用コスト指数にドル売りが加速するも、商品価格は弱く、リスク選好とは言えず。週末のポジション調整も強く、上昇幅を約半分縮小して終了。

USDCADは、弱いくドル買いの流れが続く。弱いカナダGDPと、弱い米雇用コスト指数に、直後は上下変動するも、ドル売りが加速し1.2940近くまで下落す。しかし、原油価格は弱く、ドルの買い戻しが強まると、1.3080台まで続伸して終了。

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15:00 GER 6月 小売売上高=前月比-2.3%(予想0.3% 前回0.5→0.4%)、前年比5.1%(予想4.0% 前回-0.4→-1.0%)→ 前月比は予想外に弱く2013年来の減少となったが、前年比は強く、上半期は1994年の統計開始以来の高い伸びに、逆にEUR買いが続く

18:00 EUR 6月 失業率=11.1%(予想11.1% 前回11.1%)→ 予想どおり

18:00 EUR 7月 消費者物価指数・速報=前年比0.2%(予想0.2% 前回0.2%)、コア前年比1.0%(予想0.8% 前回0.8%)→ 前年比は予想通りながら、コア前年比は予想を上回りEUR買いの材料となる

21:30 CAD 5月次GDP=-0.2%(予想0.0% 前回-0.1%)、前年比0.5%(予想0.7% 前回1.2%)→ 予想外に弱く、マイナスの数字にカナダドル売りが強まる

21:30 USD 第2四半期 雇用コスト指数=前期比0.2%(予想0.6% 前回0.7%)→ 予想外に弱く、統計開始以来、33年ぶりの低水準で、,ドル売りへと動くも、年内の利上げ観測は変わらず

22:45 USD 7月 シカゴ購買部協会景気指数=54.7(予想50.5 前回49.4)→ 予想を大幅に上回り、50の大台に乗るも、ドル買いは限定的

23:00 USD 7月 ミシガン大学消費者信頼感指数・確報=93.1(予想94.0 前回93.3)→ 予想と速報値を下回るが、現況指数は強く、5年先のインフレ期待も上昇

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2015年7月31日金曜日

7月31日 (金)23:00 ミシガン大学消費者信頼感指数(取引通貨ペア USDJPY)

7月31日 (金)23:00 ミシガン大学消費者信頼感指数(取引通貨ペア USDJPY)

≪説明≫

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株価と円相場の連動性が続きながらも、120円を中心とした値動きから、やや円安への動きへと変化している。

円安の水準だが、125.00円の大台や、先の高値となる125.80円台と、大きなポイントが控えれている。この水準では過去に、国内では円安をけん制する動きや、米国ではドル高をけん制する発言で、円ショートカバーへと振り回されていることもあり、一直線の円安も難しそうである。

短期では、123.80~90円をボトムに、どこまで再上昇できるかを試す動きとなっている。しかし、本日は、週末の金曜日であることを考慮すれば、よほど株安にでもならなければ、123.50円台で買うことも難しく、123.80~124.40円のレンジに収まる可能性も高く、123.80を仮に割り込んでも、123.50円は当面の底値と考える。

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ミシガン大学消費者信頼感指数は、過去35回のデータで、発表直後15分間のUSDJPY相場の変動をみると、最大43pips、平均で16pipsと、多くは望めそうにない。結果として、狭いレンジに収まる可能性が高く、今回は、123.80~123.40円のレンジを想定し、 直近までの値動きを見ながら、方針を考えたい。

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≪今回の予想と前回の数字≫
ミシガン大学消費者信頼感指数・確報=予想94.0 前回93.3

≪過去37回の予想と実際との差≫
Max=7.4
Min=0.0
Ave=1.9

≪USDJPY 過去35回の発表15分間の為替レートの変動≫
Hi-Low=Max43pips
Hi-low=Min4pips
Hi-low=Ave16pips

Open-Hi=Max35pips
Open-Hi=Min0pips
Open-Hi=Ave8pips

Open-Low=Max42pips
Open-Low=Min0pips
Open-Low=Ave7pips







7月31日 (金)21:30 カナダ月次GDP(取引通貨ペア AUDJPY)

7月31日 (金)21:30 カナダ月次GDP(取引通貨ペア AUDJPY)

≪説明≫

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米利上げ観測は強く、商品価格の低迷、カナダ中銀の緩和姿勢の継続や、カナダドル安を維持する動きなど、材料としては、カナダドル売りの流れを継続し、USDCADは1.3の大台まで達成している。

一方の円は、底値を切り上げながらも、125円の壁を試すこともなく、安定した値動きが続いていおり、CADJPYのクロスの影響を考えれば、USDCADにより左右されることが多くなっている。

CADJPYは90円~100円のレンジに入り、95円を一つの区切りとして、大幅な下落は見られない。

さて、短期的にると、週末要因はあるものの、95.28円~96.15円のレンジに収まり、直近では95.25円~95.60円の両サイドが一つのポイントとなっており、今日のカナダGDPでもこの水準を注目している。

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CADJPYの値動きは、過去26回のデータでは、発表直後15分間で、最大69pips、平均29pipsで、予想外の数字とならなければ、大きな動きは期待できにくく、ターゲットを低くした、逆指値か、両サイドの売り買いオーダーで狙うのか、直前までの値動きを見て判断したい。

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≪今回の予想と前回の数字≫
5月 GDP=予想0.0% 前回-0.1%

≪過去26回の予想と実際との差≫
前月比
Max=0.50%
Min=0.00%
Ave=0.13%

≪CADJPY 過去26回の発表15分間の為替レートの変動≫
Hi-Low=Max69pips
Hi-low=Min10pips
Hi-low=Ave29pips

Open-Hi=Max48pips
Open-Hi=Min0pips
Open-Hi=Ave16pips

Open-Low=Max69pips
Open-Low=Min0pips
Open-Low=Ave12pips



2015年7月31日(金曜) 昨日30日、海外市場の動き

2015年7月31日(金曜) 昨日30日、海外市場の動き


ダウ平均は前日と変わらず、米10年債利回りは低下するも、2年債利回りは上昇、WTIは低下。

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USDは強さを維持
米新規失業保険申請件数は改善+米第2四半期GDPは予想を下回が、前期は上方修正され、個人消費は堅調+前日のFOMCを受けた年内の利上げ期待が続く。

EURは軟調
ユーロ圏の景況感は改善するも、独失業者数は予想外に増加+独CPIは予想通りながら低空飛行は変わらず+IMFはギリシャ支援を条件が合わずと支援しない方針+ギリシャ与党の対立に、EUR売りが続くも、EURUSDは1.0900を維持。

USDJPYは、米GDP発表直後に一時124.50円台へ上昇するも、売り圧力は強く124.00~124.50円のレンジでの取引が続く。

GBPUSDは、上下変動するもポンド高基調を維持。1.5550~1.5650の100ポイントレンジで上下で、8月5日のスペシャルデー待ち。(BOE四半期インフレレポート、BOEのMPC+議事録公表=カーニーBOE総裁記者会見)

AUDUSD+NZDUSD+USDCADは、米GDPを受けた売りからやや値を戻すも、商品価格は弱く基本売り傾向変わらず。


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IMF=ギリシャ情勢は非常に困難で、債務減免が無ければ支援しない方針。包括的なプログラムしか賛同できない。

チプラス・ギリシャ首相=与党・急進左派連合(SYRIZA)内の対立を解消するため、緊急党大会の開催を党中央委員会に提案。


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独雇用統計は、失業者数が予想外に増加。失業率=6.4%(予想6.4% 前回6.4%)、失業者数=9,000人(予想-5,000人 前回-1,000人)。

ユーロ圏の景況感は改善。景況感指数=104.0(予想103.3 前回103.5)、業況判断指数=0.39(予想0.15 前回0.14)、消費者信頼感指数=-7.1(予想-7.1 前回-7.1)


独7月消費者物価指数・速報値は予想通り。HIPC・前月比0.3%(予想0.3% 前回-0.2%)、HIPC・前年比0.1%(予想0.1% 前回0.1%)。


米新規失業保険申請件数は改善。26.7万件(予想27.1万件 前回25.5万件)。

米第2四半期 GDP・第1次速報値は、予想を下回るも第1四半期は大幅に上方修正され、個人消費が拡大し成長は加速。前期比年率2.3%(予想2.5% 前回-0.2→0.6%)、個人消費=前期比2.9%(予想2.0% 前回2.1%→1.8%)。

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2015年7月30日(木曜)欧州・米国市場序盤の動き

2015年7月30日(木曜)欧州・米国市場序盤の動き

注目の米第1四半期GDPは、前期比年率2.3%(予想2.5% 前回-0.2→0.6%)と、予想には届か無かったが、前期は上方修正し、個人消費が拡大し成長が加速したことで、発表直後のドルは売り買いが交錯しながらも、同時刻に発表された米新規失業保険申請件数も強く、ドルは全面高となった。

EURUSDは、FT紙の報道で、IMFはギリシャ第3次支援に参加するが、プログラムに合意しない可能性が報道、ギリシャ与党・急進左派連合の党内対立の問題もあり、EURUSDは1.0910台まで続落。

USDJPYは、124円台を上抜けドル買いは強く、124.50円の壁で上げ渋り124.25~124.55円のレンジで推移。

GBPUSDは、結局はクロスで全面高。対ドルでは分がないが、ドルに次ぐ強い通貨ペアで、今から8月5日の超ビック・イベントを注目(BOE金融政策委員会、決定した金融政策と採決の内訳、政策委員会の議事録、最新の経済予測を全て同時に発表し、カーニーBOE総裁も記者会見をする)

AUDUSD+NZDUSD+USDCADの、コモディティー通貨も、米株は軟調で、商品価格は若干持ち直しているも、ドルに対して続落。

2015年7月30日木曜日

2015年7月30日

2015年7月30日

注目のFOMCも終わった。結果はご存じのとおり、利上げ時期に関しては明確な米株は引き続き強く、米10年債利回りは若干下げるも、米2年債利回りは上昇、ドルは紆余曲折の末、上昇。

FOMCメンバーを意見の相違はあると思うが、利上げは決定事項で、いかに他の中銀に配慮し、金融市場への影響を最小限に抑えることだけを考えているのだろう。

懸念材料だった、ギリシャも目先は収まり、中国株も暴落を食い止め、新興国通貨や株価の下落も、何とか収まっている。後は、利上げするぞ! 利上げするぞ! と、ムードを高め、いざ、利上げした際の悪影響を最小限に収める工夫を、事前に、かつ、用意周到に進めているだけに思えてならない。

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2013年のことである。市場は量的緩和の縮小を織り込みながら、2013年の12月18日についに縮小を決定した、当時のムードを思い出す。

FOMCは2013年の3月から「量的緩和を縮小するぞ」と言い続け、6月にバーナンキFRB議長は「米経済が予想通りのペースで拡大すれば、FRBは年内に債券買い入れを縮小する可能性がある」といい、ドル円は上昇を続けた。

上下に変動していたUSDJPY相場は、バーナンキ発言で、93円台をボトムに下げ止まり、持合いを経て、11月から再上昇し、12月の決定に105円台ミドルまで上昇して、その年を終えた。

そして、これを高値に下落へと変化、100.70円台まで値を下げ、2014年8月まで101円~104円の長期レンジ相場が続いた。(大雑把な値動き)

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今回もこのパターンになると、今後の取引も楽なのだが?!


7月30日 (木)21:30 米第2四半期 GDP・第1次速報値 (取引通貨ペア USDJPY)

7月30日 (木)21:30 米第2四半期 GDP・第1次速報値 (取引通貨ペア USDJPY)


≪説明≫
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FOMCも終わり、利上げ時期に関しては明確に示すことはなかったものの、インフレ率は、労働市場の改善、エネルギーや輸入価格の下落の一時的な影響が消えれば、中期的に2%に向かって上昇すると有りました。

市場参加者は、9月か12月の利上げを織り込みながら、金利差拡大と株高傾向を意識しながら、USDJPYは底堅く推移しています。

124円台を長時間に渡り維持することができれば、緩やかな上昇トレンドが復活し、先の高値124.50円をめざす期待もあります。そして、123.50~124.50円のレンジを上抜けできるのか? 確定すれば、更なる上昇も期待できる局面に入っています。

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今回の予想数字は、前期比年率2.5%と前回悪すぎた-0.2%の反動もあり、強い数字となっており、市場はすでに織り込み済みと思われます。ただ、株式相場が安定し、米2年債利回りが上昇傾向を維持することができれば、基本的にドル買いの流れを継続することになりそうです。

USDJPY相場で、発表直後15分間の値動きは、過去のデータから安定しており、平均24pips、最大でも59pipsになっています。直近5回では平均25pipsで、大相場は期待薄のため、上下のテクニカルポイントを狙うか、それとも、ポイントを狭めて逆指値エントリーするか、発表までの動きを見極めてから、決定したいと思います。

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≪今回の予想と前回の数字≫
第2四半期 GDP・第1次速報値
前期比年率=予想2.5% 前回-0.2%

≪過去29回の予想と実際との差≫
前期比年率
Max=1.2%
Min=0.0%
Ave=0.4%

≪USDJPY 過去21回の発表15分間の為替レートの変動≫
Hi-Low=Max59pips
Hi-low=Min7pips
Hi-low=Ave24pips

Open-Hi=Max57pips
Open-Hi=Min0pips
Open-Hi=Ave15pips

Open-Low=Max33pips
Open-Low=Min0pips
Open-Low=Ave8pips





2015年7月30日(木曜) 昨日29日、海外市場の動き


注目のFOMCは、政策金利0.0%~0.25%の据え置きを決定、予想通りで、全会一致の決定。

FOMC声明=労働・住宅市場は改善するも、経済成長とインフレ見通しへのリスクは「ほぼ均衡」、利上げには「雇用市場お一段の改善」+「インフレ率が2%へ向かい加速」する確信を持ちたいと、注目の利上げ時期の明言は避けたが、9月または12月の利上げの可能性は残る。

市場の反応は、「米株は強さを維持」+「債権利回りは低下→上昇し」、「為替市場はドル売り→ドル買い」と、直後に上下に変動しながらも、ドルの強さが目立った。

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FOMC声明=経済活動の見通しと労働市場のリスクは、ほぼ均衡。インフレ率は短期的に低水準に留まるも、労働市場の改善、エネルギーや輸入価格の下落の一時的な影響が消えれば、中期的に2%に向かって上昇する。

FOMC声明=米経済活動は穏やかに拡大。家計支出の伸びは穏やかで、住宅部門はさらなる改善を示す。一方、企業の設備投資と純輸出は軟調。労働市場は堅調で就業者数の増加と失業率の低下の低下傾向を維持。労働市場のスラック(需給の緩み)は改善を示唆。インフレ率はエネルギー価格の下落と、それ以外の輸入価格の低下を一部反映し、FOMCの長期誘導目標を引き続き下回る。将来の市場ベースのインフレ指標は低水準だが、長期的なインフレ期待は引き続き安定。

米短期金利先物市場=12月の利上げ予想確率は56%でFOMC前と同水準にとどまり、12月の利上げ予想は変わらず根強い。

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2015年7月29日水曜日

2015年7月29日(水曜)

2015年7月29日(水曜)

アジア市場は、株価連動の為替相場が今日も続き、昨日と真逆で、株安=円高へと動く。しかし、全ては、今日の(日本時間、明日未明)のFOMCの結果待ち。

9月、12月、いずれかの利上げを明確にするのか? 来年に延期させられるのか? それとも、中国株に配慮して、明確な発言を控えるのか?

先の不思議な、FRBスタッフレポートは、FOMC・FOMC議事録と異なり、何が何だかよく分からず。

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今日は、早朝からNZドルが変動。ウィーラーNZ中銀総裁の発言で、追加利下げ示唆に、下落。インフレ率の上昇期待に、上昇と、上下変動しながらも、前日終値から上昇を続けており、主要通貨では上昇幅が大きな動きが続いている。

一方、昨日のIMFレポートでは、AUDはファンダメンタルズより最大15%強い可能性という。この影響の有無は別として、AUDNZDは、ほぼ2週間連続し下落基調で変わらず、NZDの利下げ以降のこの動きを続けている。

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また、USDはファァンダメンタルズが示唆する水準を小幅に上回るとあると言うが、市場は、FOMCを前にして無視。もちろん、ファンメンタルズの定義も難しく、為替相場への直接的な反応も難し良い。

ユーロ圏に関しては、ちょっとややこしい。IMF・ユーロ圏経済に関する年次報告書(28日)で、ユーロ圏域内GDP伸び率について、2015年の1.5%から2016年には1.7%に加速すると予想。

ユーロ圏の景気は原油安やユーロ下落、ECBの緩和措置により回復の勢いが強まっていると、これだけでは強気ながらも → 中期的には平均の潜在成長率が1%程度にとどまるなど力強さを欠き、ECBはQEを最後までやり通し、さらに延長する可能性をも指摘。 これだけを見てもEUR相場の難しさはよくわかる。

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中国株の大幅安と下落懸念は、米国の政策当局にとって、欧州・日本の国際や米住宅ローン担保証券に次ぐ重要な要件と言う。中国株の下落は、中銀の出口戦略をより難しくしているとの意見もある。

ブラジル財務省=S&Pが格付け見通しを引き下げたことで、投資適格の格付けを失う可能性に、緊縮財政と構造改革の方針を示す。

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ウィーラーNZ中銀総裁=減速する経済を支援し、インフレ率を目標水準に戻すためにさらなる利下げが必要になる。

ウィーラーNZ中銀総裁=インフレ率については、向こう9~12カ月で中銀が目指す1~3%の中間値に徐々に戻る(6月末時点のインフレ率は0.3%)

ウィーラーNZ中銀総裁=インフレ率は来年半ばごろに目標水準に回復するとの見通し。NZドルはさらに下落する必要がある。

ウィーラーNZ中銀総裁=政策金利は、一連の指標に加え、経済見通しに関するわれわれの評価、中銀の物価安定目標達成に必要な金利水準に関する判断に左右される

ウィーラーNZ中銀総裁=NZドルは過去3カ月で約14%下落したが、現在の環境下では依然高すぎる。米国と英国の利上げ観測もNZドルに対する圧力になる。

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MF(28日)=USDはファンダメンタルズが示唆する水準を小幅に上回る。

IMF(28日)=AUDはファンダメンタルズより最大15%強い可能性。

IMF・日本の報告書(28日)=日本の物価上昇率は、需給ギャップの解消などを背景に、中期的に1.5%程度まで徐々に上昇する。日本は成長と価格押し上げへ、強力な改革が必要。

IMF(28日)=ギリシャ第3次支援は、31日までに事務レベル協議終了へ。

IMF・ユーロ圏経済に関する年次報告書(28日)=ユーロ圏の景気は原油安やユーロ下落、ECBの緩和措置により回復の勢いが強まっているが、中期的には平均の潜在成長率が1%程度にとどまるなど力強さを欠く。

IMF・ユーロ圏経済に関する年次報告書(28日)ECBは当初の期限とした2016年9月まで資産買い入れを完全実施する必要があり、それ以降も必要になる可能性がある。

IMF・ユーロ圏経済に関する年次報告書(28日)=ユーロ圏域内GDP伸び率について、2015年の1.5%から2016年には1.7%に加速すると予想。インフレ率はゼロから1.1%に上昇すると見込む。

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2015年7月29日(水曜) 昨日28日、海外市場の動き

2015年7月29日(水曜) 昨日28日、海外市場の動き

米株は上昇、米10年債利回りは上昇、原油価格(WTI)は上昇。

為替相場はFOMCを直前に控え気にしながらも、株高=JPY安、株高+商品価格上昇→リスク回避弱まり=AUD+NZD+CADは上昇、GDP発表後=GBPは急進、弱い米経済指標=USD売りへ、EUR=EURクロスの売りに下落へ。

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欧米株は、中国株も持ち直した上、M&Aや好決算に上昇し、ダウ平均は17,630.27(+189.68+1.09%)上昇し、EUROSTOXX50は,554.11(+41.01+1.17%)上昇。

商品価格も上昇し、WTI47.72(+0.33+0.70%)、コモディティー・インデックスも上昇し、株高の影響も強く受け、AUD+CAD+NZDと、資源価格の影響を強く受け、リスク敏感な通貨は上昇へ。

米ドルは、FOMC前のドルロングも一巡し買い戻しが見られたが、弱いCB米消費者信頼感+S&P/ケースシラー総合20は予想外に弱く、ドル売りへと傾く。

EURUSDは、ギリシャ株式市場が29日にも再開へ動くも、EURGBPの激し売りに、EURUSD=1.1050を割り込んでからは売りへと変化。EURクロスの売りが続くも、1.1020をボトムに下げ止まり、1.1000の大台は維持。

GBPUSDは、第2四半期GDPは、サービス部門や石油・天然ガス生産の拡大、前期比は予想通りながら前回を上回り、GBP買いが強まり、1.5620台まで上昇。

USDJPYは、二日間に渡り123円台をボトムに下げ止まり、株高の流れに上昇するも、123.80円を超えられず、引きつき123.00~124.00円の1円レンジへ。

AUDUSD+NZDUSDは、商品価格の上昇+株高に、買い戻しが強く続伸。AUDUSDは0.7340台へ、NZDUSDは0.6700台へと上昇、NZDの強さが目立つ。

2015年7月28日火曜日

2006年1月~今現在、約10年間の月次チャート


【USDJPY】
リーマンショック直前のピークを上抜け、一時125円その水準を超えた。

しかし、125円の壁は大きく、115~125円のレンジから、120~125円のレンジに入っており、現状はこのレンジの上値トライの最中。

125円をクリアに上抜けしても、官製相場のなせる業。米財務省への配慮と、自からのポジションの利食いに、ドル高・円安は一時的で、再び120円割れの水準まで下落すると思われる。


【EURUSD】
きれいなダウントレンドも1.0500で終息。1.0500~1.1500のレンジに入り、次の動きを模索している最中。

ただ、膨大なQEとギリシャ支援を考えれば、市中に資金は溢れ、通貨安政策を終わらせることはできそうにない。

独仏伊の景気が、仮にEUR高や超低金利の恩恵をうけ、上向いても、一時的で長続きすることはできないのでは?

そう考えれる、現時点の1.1000を中心とした、1.0500~1.1500のレンジ相場が今後、長い期間にわたり続くことが考えられる。

そして、目先は、ギリシャ問題の表面的な終息によるEURの買い戻しも限界があり、下値リスクを継続中。


2015年7月28日(火曜)

2015年7月28日(火曜)

中国当局の株価維持政策はどうなったの? と、思わせるような昨今の中国株の下落。

株安相場の流れに逆らった、力づくの株価維持も昨日の8.5%下落に続き、今日も大幅に下落し取引が始まり、一時5%近くまで下げていた。

他の国もその影響を受けながら、アジア市場の株価は全面安。ただ、昨日も今日もそうなのだが、豪州株(S&P/ASX 200)だけは強い。

そう思っている中で、香港株が上昇へと変化、上海株も下げ幅を縮めてくると、とりあえず、市場の反応は、USDJPYの買いや、AUDUSDの買いへと反応している。

USDJPYは、誰がビットを入れているのか? 今日も今の所123円を安値に維持、現状ではみごと底堅くなっている。

また、EURUSDは、1.11台からやや値を下げているも、買いのムードは強い。

市場の目は、円高+EUR高に映っているのであろうが、引き続き円安+EUR安の流れは変わらずと信じている。

そして、ドル高の流れは変わらず、次はGBP高でGBPロングの一時的調整が終わればいずれ元の鞘に収まる、との考えも変わらず。

2015年7月28日(火曜) 昨日27日、海外市場の動き

2015年7月28日(火曜) 昨日27日、海外市場の動き

中国株の大幅下落に始まり、世界的な株安へと伝播、債券価格の上昇(利回り低下)、原油価格の下落へ。

リスク回避の動きながら、為替市場では逆に、FOMCの利上げ期待が削がれドル売りへと動く。

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USDJPYは、123.00円で何とか下げ止まるも、戻りは鈍い。
EURUSDは、1.1050、1.1100のポイントを超え、1.1120台まで上昇、1.1150超えるとさらなる買い戻しも予想される。
GBPUSDは、1.5600直前まで続伸し、強さを取り戻す。
NZDUSDは、0.6630台まで続伸。
しかし、
AUDUSDは、0.7320台まで上昇ご、0.7270へ下落し、振出へと逆戻り。
USDCADは、1.2980~1.3050のレンジで上下し、ドル売りの流れにも下げ幅は限定的。

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先週、FRBのスタッフ予想が「FRBは年末までに0.25%の利上げを一度行い、インフレ率は2020年まで目標の2.0%に届かない」と変更されたこともあり、29日のFOMCで、9月の利上げ観測に疑問がもたれ、ドル売りの材料とされていた。

中国当局は、上海総合株価指数8.5%近い株価急落を受け、株式市場の安定に、悪質な空売りに対処すると警告、株の購入を継続する方針を表明。

国営の中国証券金融が商業銀行から借り入れた資金の一部を前倒しで返済したことや、中国証券金融による株価下落の下支え策の中止とのウワサが広まり、中国の株価は大幅下落したが、政府当局はウワサを否定し、

独IFO業況指数は108.0(予想107.2 前回107.4→107.5)と予想を上回る。

ドラギECB総裁は、ギリシャ支援を最優先させる方針から、ユーロ圏経済を回復させる職務へと戻る。

米耐久財受注=前月比3.4%(予想3.2% 前回-1.8%→-2.2%→-2.1%)と強く、製造業出荷は弱いものの、製造業受注は強いが、為替市場では同意は乏しい。

2015年7月26日日曜日

今週の主な材料(7月27日~7月31日)

今週の主な材料(7月27日~7月31日)

今週のメインイベントは共に米国発で、7/29(水)のFOMCと、7/30(木)の第2四半期GDP・第一次速報値。

FOMCは9月か12月の利上げ期待を、市場の期待通りに裏書してくれるのか? それとも、可能性は低いが来年まで持ち越されるのか? 株+債権相場と連動して為替相場も反応することになる。

一方、次の目標となる、米GDPは、第1四半期の第一次速報値でフレッシュで重要。
市場予想は前期比年率2.5%と第1四半期の-0.2%から改善が見込まれている。ちなみに、最新版のアトランタ連銀GDPNowは第2四半期GDP予測を2.4%としている。

それ以外では、

7/27(月)の米耐久財受注で、前月比予想3.0%と前回-1.8%から大幅な改善が見込まれている。

7/28(火)の英第2四半期GDPも速報値で、GBP相場へのインパクトは大きく、前月比予想は0.7%と前回の0.4%から拡大が見込まれている。

7/30(木)  独費者物価指数・速報値で、HICP前年比は0.1%と前回0.1%と変わらず。

7/31(金) 日本全国消費者物価指数は、前年比予想0.3% 前回0.5%から低下が予想されるも、当局が期待しているコアコアの除食品絵ネルギー 前年比は、予想0.4% 前回0.4% と変わらず。

7/31(金) カナダ5月次GDPは、予想0.0% 前回-0.1%とマイナス圏から改善が予想されている。

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今週の主な経済指標の発表布袋

7/27(月)  
17:00 独IFO業況(総合)指数
21:30 米耐久財受注

7/28(火)    
17:30 GBP 第2四半期・速報値GDP
22:00 米S&P/ケースシラー総合20
22:45 米総合PMI・速報値
23:00 米消費者信頼感指数

7/29(水)    
15:00 独GFK消費者信頼感調査
23:00 米中古住宅販売成約
3:00 FOMC 金融政策発表

7/30(木)  
8:50 日本鉱工業生産・速報値
16:55 独雇用統計
17:00 ECB経済報告
18:00 ユーロ圏景況感指数・業況判断指数・消費者信頼感指数
21:00 独7月消費者物価指数・速報値
21:30 米新規失業保険申請件数
21:30 米第2四半期 GDP・第1次速報値

7/31(金)     
8:30 日本全国消費者物価指数
15:00 独小売売上高
18:00 ユーロ圏失業率
18:00 ユーロ圏消費者物価指数・速報
21:30 カナダ5月次GDP
22:45 米シカゴ購買部協会景気指数
23:00 米ミシガン大学消費者信頼感指数・確報



今週の為替相場を考える(7月27日~7月31日)

今週の為替相場を考える(7月27日~7月31日)

先週一週間の動きは、今週も継続へ。株価は弱く、債権利回りは低下し、商品価格の下落は止まらず、リスク回避のパターンの継続が予想される。

ドル高の傾向が続き、本来ならリスク回避=円高の動きは見られず円の弱さが目立ち、逆に、ユーロ買いが続いている。

ギリシャへの支援が始まり、市中銀行も営業を再開したが、今後も資金の補充が必要で、年末までに相当量の資金が必要とある。潜在的なギリシャのユーロ圏離脱も残ったままで、どこまでEUR買いが続くのか? 今週のテーマでもある。

為替相場と連動性の高い株価を見てみよう。中国株は、政府の力技で安定し値を上げているが、米株は弱く、新興市場国株は続落傾向を続け、まだまだ十分に安心できる水準ではない。

ブラジル株、ボベスバ指標は6営業日続落、USDBRLは上昇し、ブラジル・レアルは10年ぶりの安値へ値を下げ、新興国の株価も弱く、MSCIEMは7月9日の安値に近付きつつある。

トルコはイスラム国との直接対決へと動き、トルコ中銀は、ドル建て預金金利を引き下げたが、TRYの売りは止まらず。商品価格の下落に、USDCADは上昇し、カナダドルは10年来の安値へ。

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ドル相場
今週も、リスク回避の動きが続くことが予想され、強い米経済指標に敏感に反応し、相場が動きドル高の流れは変わらずと考えている。

世界的な長期金利の低下に、米10年債利回りも低下傾向にあるが、米2年債利回りは引き続き高値圏を維持し、年内の利上げ期待が強い。

イエレンFRB議長をはじめタカ派はもちろんのこと、スタッフ予測でも、年末までに0.25%の利上げ一度を行うとある。引き続き為替相場もこの予測をベースにしてドル買いの流れが継続すると考えたい。

今週は、29日にFOMCが開催され、年内の利上げ期待が続く中で、ドルロングに偏り安く、30日の米第2四半期GDPの第一次速報値も重要である。

EURUSD 1.0800~1.1150
ギリシャ問題に大きく傾斜した、EURショートポジションの巻き戻しが続いているが、積極的にEURを買う材料も見当たらない。ユーロ圏各国の景況感も一時ほど強くはなく、ECBのQEの加えてギリシャ支援に資金供給が拡大し、潜在的なEUR売り材料となっている。

先週は1.0800をボトム下げ止まり、大枠1.08~1.1200の400ポイントレンジを約4週間続けている。今週、このレンジを抜け出すことができるか? 夏休み真最中のこの時期には期待はできにくいが、1.1200を超えると話は別だが、EURGBPの売りの流れは変わらず。

GBPUSD 1.5400~1.5700
カーニーBOE総裁の発言から、年末には来年の利上げ時期が明確になるとの期待感は、ハルデーンBOE理事のハト派の発言に気勢をそがれた。結局は、GBPロングポジションの激しい巻き戻しが続いたが、GBPは他国と異なり、利上げ開始は米国に次ぐ2番手の位置にあり、基本は買いの流れ変わらず。

AUDUSD 0.7200~0.7400
中銀の豪ドル安政策+緩和傾向の維持、中国経済の成長鈍化と資源国通貨安に、売りの流れは変わらず。先週は0.7500のビックポイントを割り込み続落中で、戻り売り圧力が続く。

USDJPY 123.00~124.50円
先の、ギリシャ問題+中国株の下落にも、USDJPYの安値は120.50円割れが精一杯で、すぐに124円台まで値を戻した。また、直近の商品価格の下落や新興国の株安や通貨安にも、積極的な円買いは見られず。逆にUSDは紆余曲折を繰り返しながらも、USD高傾向を続けている。

市場は、124円台のミドルに上昇すると、黒田デフェンスゾーンと言い、6月中旬以降は上げ止まり、ドルロングは利食い、ドル売りへと変化はしているが、はたして本当なのだろうか? どうしても信じがたい。 


2015年7日26日(日曜) 最新のIMMポジション(7月21日集計分)から 

2015年7日26日(日曜) 最新のIMMポジション(7月21日集計分)から 

ギリシャ問題は支援への動きが加速しているが継続できるかは疑問で、中国株は持ち直してはいるも、新興国と米国の株安は止まらず、不安が残る動きが続いている。また、米利上げを9月か12月かは別として、年内に一度は利上げすることを為替相場は織り込みながら、ドル先高観が強く、緩やかなドル高傾向を維持している。

最新7月21日集計分のIMMポジションでは、7通貨(円、ユーロ、ポンド、スイスフラン、カナダドル、豪ドル、NZドル)7通貨のポジションはネット・ショートが、-293.713 コントラクトと、前週の-270,191から、売り越し額が23,522コントラクト増加し、6月2日の週と同レベルの売り越し額となっている。

傾向としては、円+ユーロ+豪ドル+NZドル+カナダドルで、ショートポジションは拡大し、ポンドのショートポジションは逆に減少し、スイスのロングは微増している。


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7/14 (-47,371)→(-62,314)
4週間ぶりにネットでショートが拡大。ギリシャ問題と中国の株安を危惧したリスク回避の動きの巻き戻しが強まっているが、ドルベースの円の売り越し額は、7月7日週の水準にとどまり、引き続き資源国通貨では円高傾向を維持し、通貨間で異なる動きとなっている。

ユーロ
7/14 (-107,781)→(-112,976)
2週連続でショートポジションが拡大。ギリシャ問題が一段落し底値を切り上げながらも、強いユーロの買い戻しは見られず。逆に、ネットショートポジションと、ドルベースの売り越し学は2週連続で拡大し、ユーロの先安観は続いている。

ポンド
7/14 (-24,199)→(-21,468)
3週間ぶりにネットでショートが減少。BOEの利上げ観測の高まりにポンド買いが強まっていることが要因と考えらえるが、6月23日の週に見られたリスク回避から、積極的なポンド買いは見られず、緩やかな動きに留まっている。

スイスフラン
 7/14 (+3,081)→(+3,417)
4週間ぶりにネットでロングが微増。6月30日の週からロングが減少傾向にあったが、米株と新興国株の下落し、スイスフラン買いの動きが再浮上していると思われる。

カナダドル
 7/14 (-40,726)→(-43,568)
5週連続でショートポジションが拡大。ネット売り越し額は先週に続き、4万コントラクトを超え、差は大きいものの、3月18日の-69,805に次ぐ水準へと拡大している。中銀の予想外の利下げ、デフレリスクと原油価格の低迷、成長の鈍化など、プラス思考になりにくい。

豪ドル
7/14 (-33,541)→(-40,850)
5週間連続でショートポジションが拡大。ネット売り越し額は4月14日の水準へと拡大し、先安傾向が続いている。中銀の豪ドル安政策+緩和傾向の維持、中国経済の成長鈍化と資源国通貨安に、売りが続いている。

NZドル
7/14 (-19,654)→(-15,954)
5週間ぶりにショートポジションが減少。10週連続でショートポジションを続け、5月5日以降、計12週の内、今回を含め2度前週比でショートが減少している。中銀の利下げ、NZドル安誘導、酪農製品の価格低迷で、追加利下げの観測も強く、負け組の第一人者。

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