2014年8月19日火曜日

8月19日(火曜) 昨日18日の動きと、今日の見通し

8月19日(火曜) 昨日18日の動きと、今日の見通し

薄商いの中、ポンドは上昇、ドルは小幅全面高

週明けの為替市場は、実需の動きや投機筋の動きは鈍く、欧米株
と金利上昇し、カーニーBOE総裁の発言を受けたポンドドルの
上昇を除き、ドルは小幅ながら全面高。

DJIAは1%近く上昇、EURO STOXXは1.3%強上昇、金利も上昇へ。

GBPUSDは、カーニーBOE総裁の、「賃金上昇前に、利上げの可能性」を示唆、1.6700を超え週明けから窓を開けて1.6730台まで上昇。

EURUSDは、独連銀月報で独経済成長の縮小を示唆、EUR売りは見られず1.3380~1.3400のレンジから、米国市場で1.3350台に下落。

USDJPYは、週末の地政学的リスクの警戒感も薄れ、102.50円を超えたが、米金利と欧米株の上昇にも102.60円を超えられず。


8月19日
10:30 豪中銀議事録公表
12:00 NZD 第3四半期 NZ中銀インフレ期待
17:00 経常収支
17:30 英消費者物価指数
21:30 米消費者物価指数
21:30 米住宅着工件数・住宅建設許可件数=予想100万件 前回96.3万件


重要な経済指標が多い。
アジア市場では、豪中銀議事録、NZ中銀の第3四半期インフレ期待
欧州市場では、英国消費者物価あ指数
米国市場では、米消費者物価あ指数、米住宅着工件数と住宅建設許可件数

地政学的リスク
突然材料視される可能性があるが、新たな衝突がなければ、現状の相場に織り込み済み。

USDJPYは、円安相場は変わらず、102.20円台でボトム感が強まり、102.45~75円のレンジから緩やかに上昇中。

EURUSDは、1.3450を超えるまでは、強気になれず。EURGBP0.7965を割り込むまでは、超弱気にもなれず。1.3350~1.3450のレンジの下限をトライ中。

AUDUSDは、0.93台を維持し底堅い。今日の豪中銀議事録、明日のスティブンス豪中銀の議会証言の結果次第ではあるが、0.9365が今日・明日の上値のターゲット。

2014年8月17日日曜日

イベント・経済指標から考える今週の為替相場(8月18日~8月22日)

イベント・経済指標から考える今週の為替相場(8月18日~8月22日)



先週のできごとの影響は何か? 今後の為替の変動要因は何か?

先週の動き
夏休み真っ盛りの中で、地政学的リスクは消えず、日本を含め主要国の株価は上昇、欧州を中心に債券利回りは低下(除く豪州債)し、為替市場ではポンドの続落傾向と、カナダドルの上昇が目立った。

ポンドは、英雇用統計で、ボーナスを含む平均賃金が前年比-0.2%に、ポンドは急落。BOE四半期インフレレポートで、100~12月の賃金上昇率見通しを2.5%(5月時点)→1.25%に下方修正し、ポンドは急落。カナダドルは、カナダ雇用統計(再表明)の、雇用ネット変化率は、予想外に強く、USDCADは下落(カナダドルは上昇)した。

EURUSDは、ウクライナ情勢の悪化や追加制裁の影響を危惧しながらも、1.33台でなんとか下げ止まり、底堅さが感じられたが、その多くはEURGBPの上昇の影響によるものと考えられ、GBPUSDの動きの変化に、注意が必要である。

円は先週末の円高の動きに、円高のイメージが強いが、USDJPYは小幅上昇し、円クロスでは、GBPJPYを除き円安に動いている。円の先高感による値動きより、円ショートの巻き戻しが中心で、円先安の流れは変わっていない。


今週の見通し
ようやく徐々に相場に参加者が復帰し始め、現在の為替相場を見てどのように判断するのであろうか?
下落トレンド続くGBPUSDは1.66で底値となるか? その影響を受け、3週連続で下髭が長く1.34台を終値ベースで維持しているEURUSDは、1.33台週末クローズするのか? 1.09~1.10のレンジ下限を割り込み下落傾向を続けるUSDCADは何処まで下げられるか? 興味がそそられる通貨ペアである。

USDJPYなんとか102円台を維持し、クロスでも円安傾向が続いていることで、円安の流れは変わらない、そして、週末リスクもはけたことで、週初は多少の円売りも期待できる。投機的な円ショートポジションの切りを狙い、101.80~102.00円のストップを狙可能性が否定でないが、底値ではカウンターで、USDJPYの買いを考えたい。

前週の相場展開を考えれば、今週102.60台で終了できれば、来週以降に期待が持てるが、とりあえずは102.40台の上値は重くなりそうである。

市場は、多くを期待していないとは言うものの、ジャクソンホールでのイエレンFRB議長の発言や、ドラギECB総裁の発言で、今後の相場展開のヒントを得たいと考えており、短期投機筋は虎視眈々とを相場変動のチャンスを利用したいと狙っていることであろう。


今週の経済指標から、以下を特に注目している。
19日(火)の豪中銀議事録、NZ中銀インフレ期待
20日(水)のスティーブンス豪中銀総裁、半期に一度の議会証言、BOE金融政策委員会議事録、FOMC議事録
21日(木)のユーロ圏各国の製造業PMI、集中する米国発の経済指標
22日(金)のジャクソンホールでの、イエレンFRB議長とドラギECB総裁の講演








最新のIMMポジションと相場の動き 2014/08/17




最新のIMMポジションと相場の動き  2014/08/17


≪最近のデーターが示すもの(8月12日データーから)≫ 

7通貨(円、ユーロ、ポンド、スイスフラン、カナダドル、豪ドル、NZドルのネットは-155,448コントラクトで、前週-161,623からショートが6,175減少、4週ぶりにネットショートが減少し、ドル高センチメントがやや緩み始めている。

ドルに換算したポジションはドル買いで約269億ドルと前週の282億ドルから減少し、ドルロングポジションの調整が久しぶりに始まったことが示されている。この動きは、8月に入り本格的な動きなのか、夏休みの季節的な要因なのか、為替相場の先行きは不透明感が強い。

米国の早期利上げ期待、英国の早期利上げ期待も、現状ではやや弱まり、ユーロ圏の追加緩和期待も今後の指標次第で、ユーロ相場に織り込まれながらも、今後のユーロ先安支持派は多い。

イラク、リビア、イスラエル・ガザ地区、そして、ウクライナの地政学的リスクは残ったままで、イラク首相交代の好材料にも安全資産の債券は買いがつづき、債券利回りは大幅に低下中。地政学的リスクによる消去法で円買いとの選択肢も、日本の経常収支の赤字化の状況や、日本の政局を考えると、どうも無理がある。よっぽど日本より他国の状況が悪化しない限り、円先安センチメントを変えることはできそうにもない。

≪各通貨での変化≫
円=-81,097コントラクトと、前週の-95,399から、ショートは久々に減少。ドル換算では約99億ドルのドル買いポジションで、前週の約116億ドルからドルロング(円売り)は減少していた。ただ、先週末に102.10円台まで一時下落し、円ショートポジションの解消が進んでいると推測される。

ユーロ=-126,017コントラクトと、前週の-128,747からショートが久々に減少。ドル換算では約211億ドルのドル買いポジションで、前週の215億ドルから減少するも、200億ドル台の大台を維持し、市場センチメントのユーロ先安間はデーター上からは変わっていない。

ポンド=+18,799コントラクトと、前週の+12,121からロングは久々に小幅増加。ドル換算では約20億ドルのドル売りポジションで、前週約13億ドルからドル売りが拡大した。

豪ドル=+18,7990コントラクトと、前週の+33,300からロングは減少。トータルでは19週連続でプラス圏を維持しているが、その額は減少傾向にある。ドル換算では約17億ドルのドル売りポジションで、前週の31億ドルから減少を継続中。

NZドル=+13,429コントラクトと、前週の+14,500からロングは小幅減少。昨年9月以来、48週間に渡りネットではロングを維持し、ドル換算では約11億ドルのドル売りポジションで前週の12億ドルから小幅減少するもほぼ同水準を維持している。