2014年2月15日土曜日

今週の経済指標から(2月17日~21日)

今週の経済指標から(2月17日~21日)


今週の経済指標の発表では、トップランクの発表は少ないが、その中でも特に、中銀発表を注目したい。

◎豪中銀議事録
2月18日(火曜)に2月4日の豪中銀議事録の発表がある。2月4日の豪中銀理事会を境にして、豪ドル売りから豪ドル買いへと変化したことは記憶に新しい。

豪中銀は、金利を引き下げる方向に進んでいると思われたが、「緩和政策へのバイアスに言及した部分を除外し、金融政策は適切」と変化、「為替に関しては「不快なほど高い」との言及を削除したことで、AUDUSDは0.87台→0.90台へ上昇したきっかけとなった。

さらに、2月6日の豪中銀四半期金融政策報告では、「GDPとインフレ予想を引き上げ、豪ドルの下落を織り込んだ、中立的な政策スタンスへの変更を確認」、AUD買いを決定づけた。、

今回は、その議事録の発表だけに、今まで以上に注目せざるを得ない。強い材料を織り込んでのAUD買いだけに、逆に弱気な材料が提供されると感応度は高くなる。


◎日銀金融政策決定会合
2月18日(火曜)には、日銀の金融政策決定会合がある。マネタリーベイス・コントロール=年間60~70兆円、長期国債買い入れ拡大と年限長期化=年間50兆円(3~7年)、EFT、J-REITの拡大(保有残高・年間)=各1兆円/年間300億円増額ペース、量的・質的金融緩和と物価目標2.0%の継続を予想。長くなったが、つまり、今までと変わらないことを予想している。

市場センチメントは、追加緩和策の期待が高く、4月の消費増税後の景気落ち込みの有無を見極めてから追加緩和をすると期待しているが、これはサプライズではなく、逆に実施することが当然と既に織り込み済みである。

円安傾向を維持するためには、さらなる緩和策を事前に実施する必要があるが、そこまで踏み切れるのか? 予想通りの結果=円買いになりつつある。

もちろん、黒田日銀総裁の発言には、期待と失望が混在しているが、なにもしないリスク=円高。


◎BOE金融政策委員会議事録
2月19日(水曜)には、2月6日のBOEの金融政策委員会(MPC)議事録が発表される。最近は、豪ドルやカナダドルは堅調に推移、さらに、NZDとGBPは強気ムード溢れる通貨ペアで、現状のGBPはそれらの中で主役的存在。

失業率は7.1%まで低下、基準7%をほぼ達成、インフレ基準もHICP前年比2.0%とこれも目標を達成。MPCでは2月12日の四半期インフレレポートで今後何らかの変更がある可能性を示唆していた。

このレポートでは、2014年のGDP見通しを2.8%→3.4%に引き上げ、1年以来に利上げが必要で、フォワードガイダンスるも見直すことを示唆。カーニーBOE総裁は12日に「刺激策はしばらくの期間は特例として必要」、「ポンド高が輸出を困難にさせている」とポンド高をけん制したものの、方向転換できず。

さて、さて、さて、何をどうしたいというのであろうか? とくと議事録を拝見! 


◎FOMC議事録
2月19日(水曜)には1月29日のFOMC議事録が発表される。昨年12月のFOMCに続き月間100億ドルの債券買い入れの削減を決定し、声明では「ここ数四半期で経済活動は上向いた」とあった。失政策変更の判断基準の一つとなる失業率も低下を続け、インフレリスクを懸念する連銀総裁の発言も最近多い。

2月1日からイエレンFRB議長が就任し、11日の最初の公の場での発言では、期待通り「バーナンキ前FRB議長の政策を継続し、慎重に債券購入を縮小を継続」と言い、「失業率 のみでは労働市場の健全性を測る上で不十分」と、フォワードガイダンスを変更する可能性もある。 

1月29日のFOMCでどのような討議がされたのか? いつもながら為替相場の変動要因としてはAクラス。

XXXXX

◎それ以外でも、相場変動が期待されるのは、
17日(月曜)の日本の第4四半期GDP
18日(火曜)の英消費者物価指数
19日(水曜)の英雇用統計


◎来週の経済指標の予定

2月17日(月曜)
米国市場、カナダ市場休場
6:45 NZD 第4四半期 小売売上高=前期比予想1.6% 前回0.3%
8:50 JPY 第4四半期 GDP・1次速報値=前期比予想0.7% 前回0.3%、前年比年率予想2.8% 前回1.1%、名目GDP=予想0.8% 前回0.3%、デフレータ=予想-0.2% 前回-0.3%
9:01 GBP 2月 ライトムーブ住宅価格=前月比予想 前回1.0%、前年比予想 前回7.3%
23:00 EUR ユーロ圏財務相会合



2月18日(火曜)
9:30 AUD 豪中銀議事録公表
15:30 JPY 黒田日銀総裁記者会見
17:00 EUR ユーロ圏財務相会合
18:00 EUR 12月 経常収支・季調済=予想210億ユーロ 前回235億ユーロ、季調前=予想200億ユーロ 前回274億ユーロ
18:30 GBP 1月 消費者物価指数=前月比予想 前回0.4%、前年比予想2.0% 前回2.0%、小売物価指数(RPI)=前月比予想 前回0.5%、前年比予想2.7% 前回2.7%、実勢インフレ率(RPIX)=前月比予想 前回0.5%、前年比予想 前回2.8%
18:30 GBP 1月 生産者物価指数: 投入=前月比予想 前回0.1%、前年比予想 前回-1.2%、産出=前月比予想 前回0.0%、前年比予想 前回1.0%、コア前月比予想 前回0.1%、前年比予想 前回1.0%
18:30 GBP 1月 DCLG住宅価格=前年比予想5.8% 前回5.4%
19:00 GER 2月 ZEW景況感調査: 景気期待指数=予想63.2 前回61.7、現況指数=予想 前回41.2
19:00 EUR ZEW景況感調査:予想 前回73.3
22:30 USD 2月 NY連銀製造業景況指数=予想10.0 前回12.51、
23:00 USD 12月 対米証券投資=予想 前回-166億ドル、長期有価証券=予想 前回-293億ドル
0:00 USD 2月 NAHB住宅市場指数=予想56 前回56
未定 "JPY 日銀金融政策決定会合=マネタリーベイス・コントロール=年間60~70兆円、長期国債買い入れ拡大と年限長期化=年間50兆円(3~7年)、EFT、J-REITの拡大(保有残高・年間)=各1兆円/年間300億円増額ペース、量的・質的金融緩和と物価目標2.0%
の継続を予想"



2月19日(水曜)
13:30 JPY 12月 全産業活動指数=前月比予想 前回0.3%
18:30 GBP 12月 雇用統計: 失業率=予想 前回3.7%、ILO方式(3カ月)=予想7.1% 前回7.1%、失業保険申請件数=-1.83万人 前回-2.4万人
18:30 GBP BOE金融政策委員会議事録(2月6日分)=9対0で金利据え置きと、資産買入枠3750億ポンドの据え置きを予想
19:00 EUR 12月 建設支出=前月比予想 前回-0.6%、前年比予想 前回-1.7%
22:30 USD 1月 卸売物価指数=前月比予想0.1% 前回0.4%、コア前月比予想0.2% 前回0.3%
22:30 USD 1月 住宅着工件数=予想 前回、着工件数=
22:30 USD 1月 住宅建設許可件数=前月比予想 前回-9.8%、予想94.3万件 前回99.9万件、建設許可件数=前月比予想 前回-3.0% 予想97.3万件 前回98.6万件
22:30 USD 1月 生産者物価指数=前月比予想0.1% 前回0.4%、前年比予想1.2% 前回1.2%、コア前月比予想0.2% 前回0.3%、前年比予想1.4% 前回1.4%
4:00 USD FOMC議事録公表(1月29日分)



2月20日(木曜)
8:50 JPY 1月 通関ベース貿易収支=予想-24,890億円 前回-13,021億円
10:45 CHN 2月 HSBC製造業PMI・速報値=予想49.4 前回49.5
16:00 GER 1月 生産者物価指数=前月比予想0.2% 前回0.1%、前年比予想-0.8% 前回-0.5%
16:00 CHF 1月 貿易収支=予想1.47億スイス 前回5.03億スイス
16:58 FRN 2月 総合PMI・速報値=予想 前回48.9、製造業PMI・速報値=予想 前回48.8、サービス業PMI・速報値=予想 前回48.9
17:30 GER 2月 総合PMI・速報値=予想 前回55.5、製造業PMI・速報値=予想 前回56.3、サービス業PMI・速報値=予想 前回53.1
17:58 EUR 2月 総合PMI・速報値=予想 前回52.9、製造業PMI・速報値=予想 前回54.0、サービス業PMI・速報値=予想 前回51.6
18:30 GBP 1月 小売売上高=前月比予想 前回2.6%、前年比予想 前回5.3%
22:30 USD 週間新規失業保険申請件数=予想 前回33.9万件
22:30 USD 1月 消費者物価指数=前月比予想0.1% 前回0.3%、前年比予想1.6% 前回1.5%、コア前月比予想0.2% 前回0.1%、前年比予想1.6% 前回1.7%
22:58 USD 2月 製造業PMI・速報値=予想53.7 前回53.7
0:00 USD 1月 CB景気先行指数=前月比予想 前回0.1%
0:00 USD 2月 フィラデルフィア連銀景況指数=予想10.0 前回9.4、
0:00 EUR 1月 消費者信頼感指数=予想-11.0 前回-11.7


2月21日(金曜)
8:50 JPY 日銀金融政策決定会合議事要旨(1月22日分)
18:30 GBP 1月 小売売上高=前月比予想-1.0% 前回2.8%、前年比予想5.4% 前回6.1%
22:30 CAD 12月 小売売上高=前月比予想-0.5% 前回0.6%、除く自動車前月比予想-0.1% 前回0.4%
22:30 CAD 1月 消費者物価指数=前月比予想0.1% 前回-0.2%、前年h予想1.3% 前回1.3%、コア前月比予想0.1% 前回-0.4%、前年比予想1.3% 前回1.3%
0:00 USD 1月 全米リアルター協会中古住宅販売=前月比予想-2.5% 前回1%、予想475万件 前回487万件
G20 財務相会合(21~23日)

米CFTC発表の通貨先物取引(IMMポジション) 2月11日分

米CFTC発表の通貨先物取引(IMMポジション) 2月11日分

通貨のショートはこれで15週間連続となったが、7通貨のネットショートポジションは173,178コントラクトと安定した水準を維持している。

2013年の5月~6月にかけてはFRBの量的緩和縮小期待が膨らみ、新興国通貨不安が高まった時期のショート30万コントラクトの時期を除き、ショートポジションは20万コントラクト台を上回ることはなく、極端な増減は見られない。

円は、3週連続でショート・ポジションは10万コントラクトを割り込みながらも、USDJPYの水準が101円~102円近くで推移していることもあり、7週間ぶりに小幅拡大したが、ショートポジションへの変化も限定的で、円高への不安感を表している。

ユーロは、2週連続でショート・ポジションとなったが、今年に入り週終値ベースではEURUSDは1.3696と最も高い水準で推移していたこともあり、-6,929コントラクトとほぼニュートラルな水準となっている。

ポンドとNZドルは、定番となるロングポジションは変わらず、根強い支持が続いている。市場の先高センチメントが強い割には、ネットロング・ポジションの積み上がりも少なく、潜在的な上昇余力を秘めている。

逆に、豪ドルとカナダドルは、直近の上昇にもかかわらず、定番となるショートポジションが続き、円のショートポジションが減少傾向にある中で、より弱気なセンチメンをリードしている。





2月15日(土曜) 昨日の海外市場の動き

2月15日(土曜) 昨日の海外市場の動き



*** 昨日のポイント ***

◎2月17日(月曜)ワシントン・バースデーで米国市場は休場→ 積極的な動きが見られず。

◎中国の消費者物価指数は前年比2.5%と予想を上回る→ AUD買いが強まる。

◎フランス、ドイツ第4四半期GDP・速報値が予想を上回り、ユーロ圏GDPは前年比0.5%へ上昇。主要6大国は3年ぶりにプラス成長を達成→ EUR買いが強まる。

◎米鉱工業生産、ミシガン大学消費者信頼感指数は、寒波の影響もあり伸び悩む→ ドル売りの材料とされるが影響は弱い。

◎イタリア、レンツィ・新首相が誕生→ 改革推進の期待感にEUR買いの材料とされる。

◎日経平均株価は-1.53%下落するも、欧州株(Stoxx50=+0.68%、独DAX=+0.68%)、米国株(DJIA=+0.73%)は上昇→ 株高に円買い戻しの流れも続かず。

◎米金利は上昇するが、ドイツ金利も上昇→ 金利さ変わらずEUR売りにならず。


FXでは
◎豪ドルとポンド買い止まらず→ AUDUSD一時0.9040台へ、GBPUSD1.6740台へ上昇、EURAUD1.5140台、EURGBP0.8170台へ下落。

◎円は堅調に推移→ USDJPY102円台回復できず、クロスでも円売りの流れは見られず。

















*** 発言・その他 ***

イタリア、レンツィ・新首相が誕生=改革が進むとの期待感にイタリア債券利回りは、3.68%と8年ぶりの低水準ね近づく。

フィッシャー・ダラス連銀総裁=FRBは米国の中銀で、米国の国益にかない、米経済を強くすることが重要で、それが他国へも恩恵を与える。

フィッシャー・ダラス連銀総裁=米経済には活動していない火山のように、過剰な流動性が存在、将来的にインフレ問題を引き起こさないためにFRBは注意深く緩和縮小に取り組む。

フィラデルフィア連銀の四半期エコノミスト調査は、下方修正へ=①2014年第1四半期GDP見通しを、2.5%→2.0%に下方修正、第2四半期2.9%→3.0%に、2014年通年2.6%→2.8%に上方修正。②月次非農業部門雇用者数見通しは、第1四半期18.7万人→17.4万人に下方修正、第2四半期19.35万人、2014年通年18.99→18.77万人へ可能修正。③インフレ予想は、コアインフレ第1、2四半期1.9%→1.8%に下方修正。コア個人消費支出価格指数の予想は、第1四半期1.7%→1.5%に下方修正。


*** 経済指標の結果 ***

◎10:30 CHN 1月 消費者物価指数=前月比1.0%(予想0.7% 前回0.3%)、前年比2.5%(予想2.4% 前回2.5%)→ 予想を上回り、AUD買いが強まる
◎10:30 CHN 1月 生産者物価指数=前年比-1.6%(予想-1.6% 前回-1.4%)
◎15:30 FRN 第4四半期GDP・速報値=前期比0.3%(予想0.2% 前回0.0%%)、前年比0.8%(予想0.6% 前回0.3%%)→ 予想を上回り、EUR買いの材料となる
◎16:00 GER 第4四半期GDP・速報値=前期比0.4%(予想0.3% 前回0.3%)、前年比1.4%(予想1.3% 前回0.6%)→ 予想を上回り、EUR買いが強まる
◎18:30 GBP 12月 建設支出=前月比2.0%(予想2.0% 前回-4.0%)、前年比6.4%(予想6.0% 前回2.0←2.2%)
◎18:30 EUR 12月 貿易収支=139億ユーロ(予想150 前回170億ユーロ)
◎19:00 EUR 第4四半期GDP・速報値 ユーロ圏17カ国=前期比0.3%(予想0.3% 前回0.1%)、前年比0.5%(予想0.4% 前回-0.3)、2013年通年-0.4% → 3年ぶりに6大国全てがプラス成長を達背し、復調の兆しが見える。
◎19:00 EUR 12月 貿易収支=季調前139億ユーロ(予想150億ユーロ 前回170億ユーロ)
◎22:30 USD 1月 輸入物価指数=前月比0.1%(予想-0.1%12月0.2←0.0%)、前年比-1.5%(予想-0.7% 前回-1.3%)
◎23:15 USD 1月 鉱工業生産=前月比-0.3%(予想0.3% 前回0.3%)→ 寒波の影響もあり予想外のマイナスへ 、設備稼働率=前月比78.5(予想79.3% 前回78.9←79.2%)
◎23:55 USD 12月 ミシガン大学消費者信頼感指数・速報=81.2(80.5 前回81.2)、景気現状指数94.0(予想95.9 前回96.8)、消費者期待指数73.0(前回71.2)→ 前回と変わらず、景気現況指数は低下し、寒波の影響が危惧されるが、期待指数は上昇。

2014年2月14日金曜日

2月14日(金曜) 今日のポイント

*** 今日のポイント ***

10時30分 中国の消費者物価指数(前年比予想2.4% 前回2.5%)
15時30分~19時 フランス、ドイツと、ユーロ圏の第4四半期GDP・速報値、前年比0.4% 前回-0.4%。
23時35分  米ミシガン大学消費者信頼感指数


◎USDJPY 株買い+円売りの反動が続き、米株連動ながら102.50円超えの上値は重い。
1時間チャート 一時200時間移動平均線を割り込み、ストップの売りを付けた後に値を戻すが、上値は重い。ストキャスティクス、トレンドモメンタムは既に買いを示唆、高値買いは避けたい。下値リスクは101.50円で、これを割り込むと続落。



◎ EURJPY EURUSDは底堅く、USDJPYの上値は重く、レンジ相場。
1時間チャート 200時間移動平均線は138.50円に位置し、緩やかな上昇トレンドを継続。ストキャスティクス、トレンドモメンタムは既に買いを示唆しており、高値買いは避けたい。139.40円近辺での買い+139.15円S/L。138.50円買い+138.15円S/L。



◎ GBPJPY BOEの早期利上げ観測を受け、投機筋のGBP買い意欲は強い。
1時間チャート 200時間移動平均線は167.20円で上昇傾向が続き、ストキャスティクス、トレンドモメンタムも買いを支持。

◎ AUDJPY 過去のAUD売りの反動が継続中。0.9050超えでは中銀の豪ドル高抑制の警戒感が強い。
1時間チャート 200時間移動平均線の91.21円をボトムに上昇傾向が続く。ストキャスティクスは売り変化の可能性があり、トレンドモメンタムは既に買いを示唆。高値買いは避けたい。

2月14日(金曜) 昨日の海外市場の動き

2月14日(金曜) 昨日の海外市場の動き

*** 昨日のポイント ***


米国の北東部は大雪、ワシントンの政府機関も一部閉鎖。日本も先週に続き再び雪に見舞われる可能性が高まっている。

今日のヒーローはポンド、そして、カナダドル。円はドル円で下落するも、クロスではあまり変わらず。

ポンドは、12日のBOEインフレレポートで早期利上げの可能性が高まり、デールBOEチーフエコノミストも早期利上げを期待している市場の動きを肯定。

カナダドルは、原油は100ドル台を維持、金価格は1300ドル台を維持、CRB指数は290台を維持。カナダドルショートポジションの巻き戻しが続く。






経済指標から
豪州のけ雇用統計は弱い=失業率=6.0%(予想5.9% 前回5.8%)、新規雇用者数=-3700人(予想1.5万人 前回-2.3←-2.26万)→ 一時豪ドル売りが強まる。

米小売売上高は弱い=前月比-0.4%(予想0.0% 前回-0.1←0.2%)、除く自動車=前月比0.0%(予想0.2% 前回0.3←0.7%)→ 前月が下方修正され、2カ月連続となる予想外に減少に、一時ドル売りが強まるが、寒波の影響ももありドル売りも限定的。ただし、これが主因なのかは不透明。

XXXXXX

USDJPYは、102.00円を割り込みストップの売りに一時101.70円近くまで続落、米株もプラス圏を維持し102.30円まで値を戻すが、下落スタート地点の102.50円台まで届かず。
EURJPYは、138.90円割れをボトムに、139.90円台まで続伸。
GBPJPYは、169.40円割れを底値に、下落スタート地点の170.30円台まで値を戻す。
CADJPYは、92.30円割れを底値に、下落スタート地点の93.20円台まで値を戻す。
AUDJPYは、91.20円割れを底値に、92.00円まで一時復活するが、下落スタート地点の92.40円台まで届かず。
GBPUSDは、早期利上げ観測を材料に、1.6600台を維持しながら一時1.6670台と、1月23日の高値を超え、2011年5月2日以来の水準へ上昇。
EURUSDは、1.3590割れをボトムに、レッタイタリア首相の辞任やギリシャ失業率拡大にも、一時1.3690台を回復。クロスのEUR売りの一服。
USDCADは、原油・金価格も強く、1.1020台をトップに一時1.0960を割り込む。

AUDUSDは、雇用統計の悪化を受け一時下落、しかし、200時間移動平均線近くの0.8930をボトムに下げ止まり、0.8990台まで値を戻す。
AUDJPYは、91.20円割れを底値に、92.00円まで一時復活するが、下落スタート地点の92.40円台まで届かず。


*** 発言・その他 ***

レッタ・イタリア首相辞任=経済改革の遅れに批判が集中、党の支持を失い辞任を表明。

ダイセルブルーム・ユーログループ議長=ヌイ・新設のユーロ圏銀行監督トップと同じで、ECBの資産質審査(AGR)で、結果が悪い銀行は閉鎖せざるを得ない。

中国銀行業監督管理委員会=昨年12月末時点の銀行の不良債務比率1.0%(9月時点0.97%)に上昇し、2011年末以来となる2年ぶりの高水準。不良債権総額5921億元で285億元増が、自己資本比率12.19%(前回12.18%)。

クーレECB専務理事=中期物価安定で下振れリスクがあれば、行動を取る用意があり、非常に明確。

デールBOEチーフエコノミスト=市場は来年まで金利は維持され、2016年末までに2.0%近くへ上昇すると予想しているが、現状では妥当だが景気回復の度合いにより約束はできない。利上げペースは穏やかで、その前に3750億ポンドの資産買入の売却から始まり、国債値下がりの引き金になる。

ECB月報=フォワードガイダンスを強調し、金利を現行水準かより低い水準に長期間とどまる見通しを維持。3月以降、エネルギー価格がインフレの押し上げ要因となる。

新興国ファンドの損失拡大=45日ルールで3月末クローズのためにはこの時期に解約の申し出をしなければならず、株買い+円売りの巻き戻しが拡大している。

豪雇用統は悪化=AUDは下落し、利下げ観測が広まる。失業率6.0%(予想5.9% 前回5.8%)、新規雇用者数-3700人(予想1.5万人、前回-2.26万人)

黒田日銀総裁=2%の物価目標を実現し、安定維持するまで緩和を継続。

デールBOE理事=金利見通しを占う水晶玉は持ち合わせていない、が、低金利は続くだろう。金融政策の目標は極く明確で、景気の回復を維持し、余剰資源の一部を活用し、失業率を下げ、インフレ率を目標近くで維持すること。我々は経済活動を正確に予測できないことが、過去数年間の経験で明らかになった。悪天候と洪水の影響で第1四半期の成長率が弱くなる可能性がり、健全だった住宅市場が一機に加熱する可能性もある。

米政府当局者=予算教書を2回に分けて発表、一部は翌週に延期。大統領の提案は全て3月4日に発表される。

安倍首相=公的債務がGDPの2倍近くと厳しい状況にあり、国の信認が損なわれれば、国債利払いが膨らみ、国民生活に大きな影響を及ぼす。そのため、4月から消費増税を決断した。


*** 経済指標の結果 ***
◎6:30 NZD 1月 製造業PMI=56.2(予想 前回56.4)
◎9:00 AUD 2月 消費者インフレ期待指数=2.3%(前月比予想 前回2.3%)
◎9:01 GBP 1月 RICS住宅価格=53%(予想57% 前回56%)
◎9:30 AUD 1月 雇用統計: 失業率=6.0%(予想5.9% 前回5.8%)、新規雇用者数=-3700人(予想1.5万人 前回-2.3←-2.26万人)→ 予想外の悪化にAUD売りが強まる
◎16:00 GER 1月 消費者物価指数・確報値=前月比-0.6%(予想-0.6% 前回-0.6%)、前年比1.3%(予想1.3% 前回1.3%)、HICP前月比0.7%(予想-0.7% 前回-0.7%) 前年比1.2%(予想1.2% 前回1.2%)→ 速報値と変わらず
◎22:30 USD 1月 小売売上高=前月比-0.4%(予想0.0% 前回-0.1←0.2%)、除く自動車=前月比0.0%(予想0.2% 前回0.3←0.7%)→ 寒波の影響もあり、前月が下方修正され、2カ月連続となる予想外に減少に、一時ドル売りが強まる。
◎22:30 USD 週間新規失業保険申請件数=33.9万件(予想33.0万件 前回33.1万件)→ 予想外に失業保険申請者者が増加
◎22:30 CAD 12月 新築住宅価格指数=前月比0.1%(予想0.1% 前回0.0%)、前年比1.3%(予想 前回1.4%)
◎0:00 USD 12月 企業在庫=前月比0.5%(予想0.5% 前回0.4%)、企業売上高=前月比0.1%(前回07%)

2014年2月13日木曜日

2月13日(木曜) 欧州市場は株安とドル全面安の展開。

2月13日(木曜) 欧州市場は株安とドル全面安の展開。

本日発表された、ECB公表のユーロ圏経済に関する第1四半期専門家予測調査(SPF)は、以下の通り。

前期予想よりもCPIは下方修正され、独CPI・確報値も速報と変わらず、前年比で1.3%と低く、本来ならばEUR売り材料にされやすいが、今日は、米小売売上高を午後10時半に控え、株安の影響もあり、ドル売りの流れが続いている。

AUDUSDは1時間チャートの200時間平均線をボトムに下げ止まり、底堅くなっており、テクニカルではこれを割り込むと更なるストップの売りが強まる可能性があり、現在は0.8940に位置している。Dailyは底堅くなりオシレーター系は買い変化の兆しがあり、その水準割れ以下をストップとした、AUDロングメークも一案。

USDJPYも1時間チャートの200時間平均線がボトムとなり、下げ止まっており、現在101.92円に位置しこれを試さずにいられない様子である。 米国市場に入ると、現物株の動きで一変する可能性もあり、素直に株価に連動する可能性が高い。 円安相場を期待していおり、残念ながら、Dailyチャートも完全な買いへの転換を示しておらず、引き続き円高におびえながらの取引が続きそうである。

EURUSDも、例にもれず、1時間チャートの200時間平均線をボトムに下げ止まり、値を戻している。現在1.3579にあり、この水準が維持できるか、注目している。Dailyチャートは買いへと転換し、底堅い値動きが期待でき、1.3579割れでは一旦撤退の買い方針で。ただし、Weeklyチャートは売りを継続しているので、一方的なEUR高も期待薄で、適当に利食いが必要。

この水準を割り込むと円高へ要注意。ファンド連中は今までの、株高=円安の逆の方程式の逆で、株安=円高へと、ポジションの巻き戻しが継続するリスクにも注意。

米国市場では、イエレンFRB議長の議会証言は悪天候で延期となり、注目は新規失業保険申請件数だけになっている。 ただ、最近堅調なカナダドルは、新規住宅価格指数の影響も受けやすく、カナダドルのポジションがあれば注意が必要




2月13日(木曜) アジア市場の動き



2月13日(木曜) アジア市場の動き

日経平均株価はマイナス119.76(-0.54%)下落、中国株、アジア株も下落。USDJPYは一時102円を割り込み、AUDUSDは0.8920台まで下落。

◎新興国ファンドの損失拡大。
45日ルールで3月末クローズのためにはこの時期に解約の申し出をしなければならず、株買い+円売りの巻き戻しが拡大している。
⇒ USDJPYは105円台前半の200日移動平均線、かつ、長期ダウントレンド・ラインの上限をクリアに上抜けするまでは、円安相場を期待しているが不安でならない。100円を割り込んでストップロスの嵐が吹き荒れるような、悪夢を見たくない。安倍さん、黒田さん頑張って下さい。

◎豪雇用統は悪化
AUDは下落し、利下げ観測が広まる。失業率6.0%(予想5.9% 前回5.8%)、新規雇用者数-3700人(予想1.5万人、前回-2.26万人)
⇒ 短絡的すぎるうように思われる。AUDUSD=0.9080の1月13日高値トライ失敗に、利食い売りが集中したのでは? 市場はなぜそんなに短気なんだろうか?

◎黒田日銀総裁
2%の物価目標を実現し、安定維持するまで緩和を継続。
⇒ より積極的な追加緩和策の期待も裏切られ、黒田日銀総裁発言への影響が薄らぐ。デールBOE理事みたいに、「我々は経済活動を正確に予測できないことが、過去数年間の経験で明らかになった」なんて事を、後になって言わないでくださいね!

◎デールBOE理事
金利見通しを占う水晶玉は持ち合わせていない、が、低金利は続くだろう。金融政策の目標は極く明確で、景気の回復を維持し、余剰資源の一部を活用し、失業率を下げ、インフレ率を目標近くで維持すること。我々は経済活動を正確に予測できないことが、過去数年間の経験で明らかになった。悪天候と洪水の影響で第1四半期の成長率が弱くなる可能性がり、健全だった住宅市場が一機に加熱する可能性もある。
⇒ 仕事ですから、水晶玉に頼らず、確りとかじ取りをお願いします。ただし、素直に経済活動を予測できないことを認める素直さは評価できる。

◎米政府当局者
予算教書を2回に分けて発表、一部は翌週に延期。大統領の提案は全て3月4日に発表される。

◎安倍首相
公的債務がGDPの2倍近くと厳しい状況にあり、国の信認が損なわれれば、国債利払いが膨らみ、国民生活に大きな影響を及ぼす。そのため、4月から消費増税を決断した。
⇒ 理にかなっていますが、政府支出など歳出削減の大前提はどこへ消えたのでしょうか? 増税して株が下落し、国債が売られ金利が上昇し、円高にでもなったら、恐ろしいいことになる。

コーヒーブレーク


コーヒーブレーク

毎日、毎日、色々な材料に振り回されている為替相場、ちょっと休んで、現状を眺めてみましょう!

◎米国も債券買い入れの縮小を始め、ゼロ金利政策を解除する方向に変わりなく、英国も1年以内の利上げ観測が強く、NZはもっとも早い時期に利上げを始める可能性が高い国になっている。

これらの国は顕在化していないが、インフレの可能性を危惧しながらも、見事にコントロールされた金融緩和の解除を目指していることは間違いない。


◎量的緩和の縮小の影響!
トルコ、南アフリカ、インド、ブラジルなどの新興国から資金が逃避し、金利を引き上げたり、自国通貨防衛の介入を実施したりしている。新興国でも緩和資金で債務返済を務めた安定しているグループと、消費に向けたダメなグループとに分かれている。

為替相場では、緩和縮小や利上げできる国の通貨はより上昇する可能性は高く、逆の国は下落を余議なくされると考えてもいい。


◎となるとユーロはどうなるのだろうか?
ノワイエ仏中銀総裁が言うとおり、「景気回復では、ユーロ圏は米国に遅れているが、ユーロがドルで上昇していることは興味深い」との発言はもっともながら、現実的にみるとEURUSDは高値圏で推移しており、急落する気配は見当たらない。

ECBは少なくとも、近い将来に緩和政策を解除する可能性はより低く、クーレECB専務理事が言うとおり、ECBはマイナスの中銀預金金利を、マジに検討しているとのこと。


◎本来ならば、EUR売りの要因なのだが!
どうも旺盛なEUR買いがあふれ、EURUSDの安値圏では買いが殺到するらしい。なぜだろう? 

市場は2007~2008年に激震した、サブプライムローン問題やリーマンショックを忘れることはできず、量的緩和縮小=市場流動性減少=借入比率の高い新興国危機の亡霊にとりつかれ、激しいドル売り=ユーロ買いに見舞われた、2007年~2008年の思いが消えていない。

最も、その後はEURUSDはギリシャから始まるユーロ圏債務危機の影響に大幅な下落となったが、多くの安全措置がとられ、現在のところユーロ圏はそのような危機に陥る可能性は極めて薄い。

市場は、ドル高の材料を意識しながらも、ドルに次ぐ市場規模を持つ安全資産のEURを売ることもできずにいる。


◎円相場はどうなんだろう?
円安トレンドは確りとしているUSDJPYだが、安全資産の部類に属する円はクロスで売る方がより安全で、GBPJPYの買い、NZDJPYの買いの流れは当面続く可能性が高く、EURJPYもその限りではない。リスクは目先の積み上がった円ショートの巻き戻しだけ。


◎人気投票では!
人気度NO.1はGBPで、NO.2はNZDで変わりない。隠れた人気者はEURで、中国という覆面に覆われ、なかなか本心が見えないAUDは、打たれ続けながらも這い上がり、どこまで芽を出すことができるのか? 判官贔屓の私としては、リスク承知ながらAUDの上昇も楽しみである。

2月13日(木曜) 昨日の海外市場の動き

2月13日(木曜) 昨日の海外市場の動き

*** 昨日のポイント ***

「景気回復では、ユーロ圏は米国に遅れているが、ユーロがドルで上昇していることは興味深い」ノワイエ仏中銀総裁曰の言葉。

11日のイエレンFRB議長の議会証言ではサプライズはなかったが、2月12日にも色々な出来事があった。その中でヒーローはEURGBPで100ポイント近く下落。

◎注目のBOEインフレ・レポートでは、2014年GDP見通しを2.8%→3.4%に上方修正し、今後の見通しも大幅に上方修正し、1年以内に利上げが必要、フォワードガイダンスも見直す可能性のサプライズに、GBPは全面高、EURUSDは1.6450→1.66を試す水準へ上昇。

◎ユーロ圏鉱工業生産は弱く、クーレECB専務理事は、ECBはマイナスの中銀預金金利を、非常に真剣に検討との報道に、EURUSDは急落、1.3640→1,3560台へ下落。結果、EURGBPは0.8290→0.81909台へ下落。

◎ブラード・セントルイス連銀総裁は、フォワードガイダンスを今後修正する必要があり、数値基準を撤回し、より質的な判断を行うと予想→ 緩和縮小のペースは変わらず、将来的なゼロ金利解除の期待感が強まる。

◎中国貿易収支は強く、AUDUSDは0.9060台へ上昇するも、1月13日の高値0.9085を超えられず下落。IMF豪州経済に関する報告書では、AUDは実質ベースでやや過大評価され、脆弱は状況にあり、金融政策は引き続き緩和的であるべきと、ややAUD買いに水を差す。

◎円は蚊帳の外。USDJPYは102.20~65円のレンジで動けず。円クロスではGBPJPYは上昇、EURJPYは下落。





*** 発言・その他 ***

米上院法本会議=債務上限の停止法案を可決→ 昨年10月のつてを踏まず。

BOEインフレ報告=①2014年GDP見通し3.4%(11月予想2.8%)に上方修正し、今後3年間の経済成長見通しを大幅に上方修正、②CPIは3月までに1.7%に鈍化し、今後数年間は2.0%近くで推移、③1年程度の内に利上げが必要となる可能性を示唆、④フォワードガイダンス(失業率基準7%)を見直し、余剰資源を示す18指数(企業調査や労働時間など)に注目→ GBPUSDは急伸。

カーニーBOE総裁=①刺激策はしばらくの期間は特例として必要。②英中銀は英国経済の回復に向けてリスクはとらない。

カーニーBOE総裁=①ポンド高が輸出を困難にさせている。②フォワードガイダンスの正当性を主張。③英中銀は景気回復に関して、リスクをおかさない。④利上げは緩やかで限定的なものになるだろう。

ノワイエ仏中銀総裁=景気回復では、ユーロ圏は米国に遅れているが、ユーロがドルで上昇していることは興味深い。

G20シドニ(2月22~24日)=①投資、雇用、貿易、競争の4分野に注目して討議、②中国経済の失速懸念、FRBの予想より早い金融引締めへの転換に、新興国から資金が流出し、会議で波乱要因となる可能性が指摘される(トルコ、南アフリカ、インド、ブラジル各国は利上げを実施)。

ブラード・セントルイス連銀総裁=①最近の弱い経済指標でも、緩和縮小の継続方針に変わりない。②フォワードガイダンスを今後修正する必要があり、数値基準を撤回し、より質的な判断を行うと予想。

ブラード・セントルイス連銀総裁=①景気が回復するなかでも低金利環境は続き、将来的な資産バブル形成の温床となる、②リスクを摘み取るために金融政策を利用することに反対しない。③前年や前々年と比べてより大きなリスクと認識し始めた。

ブラード・セントルイス連銀総裁=①2014年もインフレ率の低迷が続けば、FRBは難しい判断を迫られる、②先進国でのインフレ低下を幾分懸念。

IMF豪州経済に関する報告書=①目先の財政引き締めで景気回復を阻害しないように警告、②2014年GDP2.6%と予想、2013年GDP推定値2.5%から小幅加速を見込む。③資源投資ブームはピークを超え、AUDは実質ベースでやや過大評価され、脆弱は状況にある、④金融政策は引き続き緩和的であるべき。

クーレECB専務理事=①ECBはマイナスの中銀預金金利を、非常に真剣に検討している、②しかし、これは期待し過ぎるべきでない、③OMTの状況は変わっていない。

ユーロ圏鉱工業生産は弱く、EURUSDの売りも止まるが、GBPUSDの上昇に下げ幅は限定的だが、EURGBPの売りが続く。

黒田日銀総裁=①今後も量的・質的金融緩和を実行、②リスク顕在化となれば躊躇なく政策を調整、③異次元緩和は十分効果を発揮している、④経済成長には持続的な財政が不可欠で、健全化を強く期待

中国税関総署=1月の鉄鉱石輸入は前月比18%と過去最高の8684万トン。


*** 経済指標の結果 ***

◎8:30 AUD 2月 ウエストパック消費者信頼感指数=前月比-3.0%(予想 前回-1.7%)、100.2(前回103.3)→ 予想外にマイナス幅が拡大し、一時AUD売りが強まる。
◎8:50 JPY 12月 機械受注=前月比-15.7%(予想-4.0% 前回9.3%)、前年比6.7%(予想17.2% 前回16.6%)→ 予想外の大幅なマイナス幅となったが、相場へほ影響は見られず
◎8:50 JPY 12月 第3次産業活動指数=前月比-0.4%(予想-0.3% 前回0.8←0.6%)
◎11:00 CHN 1月 貿易収支=319億ドル(予想241億ドル 前回256.4億ドル)、輸出=前年比10.6%(予想2.0% 前回4.3%)、輸入=前年比10.0%(予想3.0% 前回8.3%)→収支、輸出入共に予想を大幅に上回り、輸入は原油、鉄鉱石、銅の輸入が過去最高水準で、AUDとNZD買いが強まる。
◎17:15 CHF 1月 消費者物価指数=前月比-0.3%(予想-0.3% 前回-0.2%)、前年比0.1%(予想0.1% 前回0.1%)、HICP前月比-0.6%(予想-0.3% 前回0.2%)、前年比0.2%(予想0.4% 前回0.3%)
◎19:00 EUR 12月 鉱工業生産指数=前月比-0.7%(予想-0.5% 前回1.6←1.8%)、前年比0.5%(予想1.8% 前回2.8←3.0%)→ 予想を下回りEUR買いから売りへと変化
◎19:00 GBP 12月 CB景気先行指数=-0.1%(前月比予想 前回0.5%)→ 予想を下回る
◎4:00 USD 1月 月次財政収支=-104億ドル(予想-275億ドル 前回532億ドル)

2014年2月12日水曜日

2月12日(水曜)アジア市場の動き

2月12日(水曜)アジア市場の動き


*** ポイント ***

AUDUSDは、0.9050を超えることはできず、豪ウェストパック消費者信頼感指数が予想外のマイナス3.0%にAUD売りが強待ったが、力強い中国の貿易収支の発表にAUDとNZD買いが強まる。

AUDUSDは0.9050を上まわり、米非農業部門雇用者数が弱くAUD売りがスタートした、1月10日~13日の水準まで値を戻す。

USDJPYは、102.80円を超えられず。弱い機械受注、第3次産業活動指数にも、日本株・中国株・アジア株高の流れにも上値は重く、102.35~65の狭いレンジから、リパトリの円買いに徐々に上値が重くなる。

45日前ルール。ヘッジファンドの解約には45日前に事前通告するルールがあり、3月末での解約には今の、この時期に通知をする必要がり、通知を受けたファンドはポジションをクローズする必要がある。結局は円の買い戻し要因となっている。

GBPUSDは、カーニーBOE総裁が、ポンド高が輸出を困難にさせているとの指摘があったが、①2014年GDP見通し3.4%(11月予想2.8%)に上方修正し、3年間の経済成長見通しを大幅に上方修正、①1年程度の内に利上げが必要となる可能性を示唆→ GBPUSDは急伸。

EURUSDは、ユーロ圏鉱工業生産は弱く、EURUSDの売りも止まり上値は重くなったが、GBPUSDの上昇に下げ幅は限定的。しかし、EURGBPの売りが続く。

2月12日(水曜) 今後の見通し

2月12日(水曜) 今後の見通し

*** 今後の見通し ***

注目のイエレンFRB議長の議会証言は、

最近の不透明な雇用情勢や新興国市場の変動にもかかわらず、FRBは今後も債券購入の縮小を進め、そして、計画変更のハードルは高いことを示し、たことを株式市場は評価。⇒ この動きに潜在的な円売り材料が強まり、緩やかな円安相場は変わらず。

◎米債務上限無条件引上げの提案もあり、昨日の株高に、日本株高=円安傾向が強まることが予想される。

◎英ポンドにとっては、今日の、BOE四半期レポートと、カーニーBOE総裁の講演は非常に重要!!

◎豪ドルにとっては、今日の、中国貿易収支が重要!

強い英小売売上を含め堅調な経済活動、強いNZ経済成長見通しに、再び復活する、GBPJPYやNZDJPYでの円売り。

GBPJPYは、4時間チャートで169.60円、170.30円がターゲット、Dailyチャートでも170.20~30円が重要なポイント。

NZDJPYは、4時間チャートで85.50円を超え、Dailyベースで83.40円を超えることができるか?

2月12日(水曜) 昨日の海外市場の動き

2月12日(水曜) 昨日の海外市場の動き


*** 昨日のポイント ***

注目の、イエレンFRB議長の初めての公の場での発言(下院金融委員会で米経済と金融政策に関する議会証言)や、米債務上限無条件引上げの提案もあり、株価は上昇、為替変動も極端な値動きにならず。


①バーナンキ前FRB議長の政策を継続し、慎重に債券購入を縮小を継続→ ドル買いが強まる。
②労働市場は完全な回復から程遠く、健全性を取り戻すにはさらなる取り組みが必要→ ドル買いから売りへと変化。
③ドルは世界経済で重要な役割を果たし、FRBは強いドルを維持するためにインフレ抑制に努める→ ドル売りの流れも弱まる。

原稿や質疑応答に、欧米株価は上昇、金利は上昇、ドルインデックスは下落。円は下落、GBPは上昇、CADドル+AUD+NZDも上昇するが、EURはクロスで弱くEURUSDは上下するも動けず。

英ポンドは、アジア市場で発表された、英BRC小売売上高は2010年3月以来の高水準で、オンラインの小売売上高も2009年1月以来の高水準となり、利上げ可能な通貨としての選択に、GBPUSD買いの流れが強まる。

豪ドルは、豪住宅価格指数、NAB企業信頼感と景況感指数は強く、AUUSDD買いが強まり、ついに0.90台の大台をクリア、ドル売りの流れをリードし、イエレンFRB議長の議会証言原稿にも0.90をボトムに0.9050近くまで上昇。

円は、株高の影響と主要通貨と円クロスでの円売りに、USDJPYは102.40円台の売りこなしながら徐々に上昇。イエレンFRB議長の議会証言原稿に上下変動するも、クロスの円売りは止まず、株高の流れにも関わらず102.60円台を維持。

ユーロは、1.3650を超え買い先行で始まり1.3680台まで上昇するも超えられず。EURGBP、EURAUDなどのクロスでEUR売りが続き、イエレンFRB議長の議会証言原稿後には1.3630台へ下落、結局は1.3630~80のレンジ。

*** 発言・その他 ***

イエレンFRB議長(下院金融委員会で米経済と金融政策に関する議会証言)=①バーナンキ前FRB議長の政策を継続し、慎重に債券購入の縮小を継続。②計画変更へのハードルは高い。③労働市場は完全な回復から程遠く、健全性を取り戻すにはさらなる取り組みが必要。

イエレンFRB議長(質疑応答)=①見通しが著しく変化した場合のみ、債券購入の縮小ペースを減速、②金融市場の混乱による米経済への顕著なリスクはない、③雇用者伸び減速の理由は時間をかけて判断、④失業率 のみでは労働市場の健全性を測る上で不十分、⑤ドルは世界経済で重要な役割を果たしている、⑤労働参加率低下の大部分は構造的なもので、景気循環的な要因景気循環要因ではない。⑥FRBは強いドルを維持するためにインフレ抑制に努める。

イエレンFRB議長(原稿)=①労働市場は完全な回復に程遠い、②失業率は持続可能な完全雇用の見通しを上回る、③完全雇用への復帰とインフレ率2%に戻す2大債務の達成を目指す。

ベイナー米下院議長=12日に無条件の債務上限引き上げ法案を採決。

プロッサー・フィラデルフィア連銀総裁=①記録的な寒波や大雪の影響で、米経済の評価は一段と困難。②弱い1月雇用統計でも、資産買い入れ終了の基準を満たす程度まで、労働市場は十分な回復。

プロッサー・フィラデルフィア連銀総裁=①利上げが遅すぎてしまうことを懸念、②長期金利が上昇し始めると政策金利を調整し追従することになる。③政策金利を引き上げる条件についてのコミュニケーションに注力すべき。

バイトマン独連銀総裁=①現在の経済状況を踏まえれば、ECBが緩和的な金融政策を維持することは正当化される、②インフレとデフレのリスクは比較的小さい、

ドイツ政府(南ドイツ新聞)=2014年成長率見通しを1.7%→1.8%に引き上げる。

SF連銀の調査論文(エコノミックレター)=FRBは2015年3月までに利上げ回市する確率は、昨年最終に50%織り込まれていた。→ インフレ率と失業率の見通しが不透明で、利上げのタイミングを予想することは難し。

リーカネン・フィンランド中銀総裁=①銀行の自己勘定取引やその他の高リスク取引を別の法人に強制的に分離させるよう提言。②マイナス金利は選択肢。③ユーロ圏にデフレの兆候は見られない。

1月の新興国の外貨準備は債務返済や通貨防衛のため減少=①前年比ロシア-300億ドル、インドネシア80億ドル、インド40億ドル減少、②前年比の減少率ではパキスタン40%、アルゼンチン34%。


*** 経済指標の結果 ***

◎9:01 GBP 1月 BRC小売売上高=前年比3.9%(予想0.8% 前回0.4%)→ 予想と前回を大幅に上回り、2010年3月以来の高水準、これ以外でも、オンラインによる小売売上は、前年比19.2%と2009年1月以来の高水準
◎9:30 AUD 第4四半期 住宅価格指数=前期比3.4%(予想3.0% 前回2.4←1.9%)、前年比9.3%(予想8.6% 前回8.0←7.6%)→ 前月が上方修正され予想を上回る伸びにAUD買いが強まる
◎9:30 AUD 1月 NAB企業信頼感=前月比8(予想 前回6)、企業景況感=前月比4(予想 前回3←4)→ 前月を上回り、低金利と豪ドルの下落が寄与し、鉱業以外でも景気が拡大しAUD買いが強まる


2014年2月11日火曜日

2月11日(火曜) 昨日の海外市場の動き

2月11日(火曜) 昨日の海外市場の動き


**** ポイント ***

先週末の米雇用統計のサプライズも、どのように判断したら分からず。市場センチメントは複雑で、今日のイエレンFRB議長の下院金融サービス委員会の公聴会を含め、今後の展開を見守る動きに、金融市場は総じて小動き。

アジア市場は、先週末の米株上昇と都知事選の決着に、日本株上昇の期待感が膨らみ、日経平均株価は+255.93(+1.77%)と上昇。

日本の経常黒字の減少は止まず、2013年暦年で過去最少を記録。→ 海外からあのエネルギー輸入拡大はもとより、海外投資家が保有する日本株の一時的配当支払(昨年1年間の日本株買い越額は約17兆円)や、消費増税前の需要拡大による輸入急増が要因と思われる。

取引開始直後には、主要国でドル買いが強まり、先週末の高値を超え、一時102.60円台まで上昇したものの、不安定な新興国市場にAUDとNZDの売りが続き、円ショートの巻き戻しに、値を下げる。

欧州市場は、主要国ではドル売りから取引を開始。AUD・NZDとCADは相変わらず弱く、EURCHFは続伸したが、EURUSDは1.3650まで上昇後に失速、結局1.3620~50のレンジ、USDJPYも102.10~25のレンジへ。

米国市場は、議会から債務上限引き上げに関する材料が提供されたが、確定できず。カナダドルはマーレー・カナダ中銀副総裁から「カナダドル安は景気を支援)との発言や、弱いカナダ消費者センチメントに弱く、USDCADは一時1.1060台まで上昇、終了近くでもCADドルの安値圏で推移。


*** 発言・その他 ***


米下院共和党=11月4日の中間選挙後に新たな債務上限の期限を設定するように準備。2015年3月まで、歳出強制削減の延長を検討し12日に採決。

マーレー・カナダ中銀副総裁=①インフレは2年以内に2%に戻る、②カナダドル安は景気を支援する。

カナダ消費者センチメント=56.0(前回56.6)と8カ月来の低水準で、カナダ経済見通しが弱くなる可能性。

フュースト氏・欧州経済研究所全ター(ZEW)=ECBは独憲法裁判所の結果を受け、OMT以外に選択肢を模索し、長期流動性供給オペ(LTRO)を再開の可能性。

共和党クルーズ上院議員=米債務上限引き上げは、財政赤字削減を条件にすべき。

レーン欧州委員会副委員長=①異例の低インフレでECBへ行動を求める、②無制限の新債券購入プログラム(OMT)は、欧州司法裁判所(ECJ)が最終判断を下すのが妥当、③ユーロ圏のインフレ率はECB目標から大きくかい離している。


仏中銀=2014年第1四半期GDPは前期比-0.2%に減速を予想。2013年第4四半期GDPは前期比0.5%と予想。

英会計事務所(BDO)の1月英企業楽観指数(半年後の企業業績見通し)=103.08(前月103.4)と、1992年来の高水準で、英経済の回復を裏付ける。

国債及び借金並びに政府保証債務現在高(財務省)=2013年12月末時点の国の借金は1017兆9459億円(前年比+26兆3448億円)に拡大、内普通国債739兆6775億円(+34兆6703億円)増加。

中国人民銀行・四半期金融政策報告=①国内銀行に流動性の管理を適切にするよう求める、②高リスク分野への融資監督の強化を求める。


*** 経済指標の結果 ***


◎8:50 JPY 12月 国際収支: 経常収支=-6386億円(予想-6854億円 前回-5928億円)→ 12月の実績では、1985年以降最大の赤字額を更新、、貿易収支=-(12,126億円予想-12,600億円 前回-12,543億円)
◎15:45 CHF 1月 失業率・季調済=3.2%(予想3.2 前回3.20%、季調前=3.5%(予想3.5% 前回3.5%)
◎18:30 EUR 2月 センティックス投資家信頼感=13.3(予想11 前回11.9)
◎22:15 CAD 1月 住宅着工件数=18.02万件(予想18.5万件 前回18.71←18.75万件)→ 予想を下回る

2014年2月10日月曜日

今週のドル円相場を予想する

今週のドル円相場を予想する

●ドル円のポイント
ドル円は、今週月曜日の日本の経常収支・貿易収支以外、特に日本発の材料は見たらないが、海外発では重要イベントを控えている。イエレンFRB議長の議会証言やBOE四半期レポート、カーニーBOE総裁講演、ユーロ圏GDPなどで、結果として外圧にる円クロスが動きが、結果的にドル円相場へと波及することになりそうだ。

100.70~80円でボトム感が強まり、米ダウ工業平均株価が2月3~5日の15,300円台で下げ止まり反発し、日経平均株価も14000円近辺を底値に、なんとか下げ止まった。

円クロスでも、AUDJPYやNZDJPYの買いを筆頭に円売りへと変化し、1週間を通じてもAUDJPY2.4円(2.68%)上昇、NZDJPY2.42円(2.95%)と、1週間の上昇幅は昨年9月以来となったことで、どこまで円高が進むのかわからない恐怖感も薄らいでいる。

今週月曜日の日本の経常収支・貿易収支以外、特に日本発の材料は見たらないが、海外発では重要イベントを控えている。イエレンFRB議長の議会証言やBOE四半期レポート、カーニーBOE総裁講演、ユーロ圏GDPなどで、結果として外圧にる円クロスが動きが、結果的にドル円相場へと波及することになりそうだ。

もちろん、円高へのリスク要因もある。不安定な新興国市場や、2月下旬といわれている米連邦債務上限引き上げ問題で、上下院で合意できないことだが、昨年10月のつては踏まないと思われる。これらのリスクを考えれば、ストレートのドル円より、ユーロやポンドに対して、円売り圧力が強まる可能性が高い。


●ドル円チャートでは、
①1時間チャートは、上昇トレンドへと変化し、米雇用統計直後の下髭の長い安値101.50円近辺でボトム再確認。102.00円~102.60円のレンジに入り、102.70円を超えると103円を目指す動きへ。





②Dailyチャートは、100.10円を大底に101.50円で目先のボトムアウトを達成、スロー・ストキャスティクスも買いへと変化したが、モメンタムは売りを継続とミックス。下降トレンドラインの上限は超えておらず完全に円売りへとの変化を確認できず、103.50円を終値ベースで上回ることが必要。レンジ予想は101.70~103.30円で、今日に限らず暫くはこのレンジを予想。





③Weeklyチャートは、スロー・ストキャスティクスとモメンタムは売り変化を継続しているが、100.00~20円がボトムで引き続き上昇トレンドを示し、この水準をブレークするまで円安は変わらず。




④Monthlyチャートは、スロー・ストキャスティクスはハイバンドで売りに変化したが、トレンドモメンタムは買いを継続。105.20~30円近辺が長いダウントレンドの上限と、200ヵ月単純移動平均線と2本の重要なポイントにあり、今までもこの水準で上げ止まっている。大幅な円売り再買いには、この水準をブレークする必要があり、それまでは、ワイドながら100円~105.50円のレンジ。