2014年3月22日土曜日

最新の米CFTC発表の通貨先物取引(IMMポジション) 3月18日分と、市場センチメント。

最新の米CFTC発表の通貨先物取引(IMMポジション) 3月18日分と、市場センチメント。

巡り合わせと、そのすれ違いは多くあるものですね!

今回の集計日は3月18日で、その翌日はFOMC・イエレンショックとでもいえる「今秋にも量的金融緩和を終了し、約半年後に利上げを行う可能性がある」との発言にドル全面高、株価は下落、債券利回りは上昇となった記念日です。

今回も過去のデータで市場のセンチメントを占うことに全く役立ちそうにありません。ちなみに、18日時点での動きと今後のセンチメントを考えてみましょう。


≪円≫
円ショートは61,099と昨年10月の水準近くまで減少、円先安観の調整が続いていることがうかがえます。18日のUSDJPY終値は101.43円で、21日終値102.27円まで円安が進みました。当時の市場センチメントを考えると円先高感は弱まっていますが、19日~21日のUSDJPYのレンジは102.01~68円の水準にとどまり、逆に他の通貨と比較すると健闘しており、中国経済への不安感と、ウクライナ情勢を巡るリスク回避のヘッジとして円買いセンチメントは健在で、将来的な円安は横に置いておき、101~103.50円のレンジを両サイド超えることは難しそうです。


≪ユーロ≫
ユーロロングは52,991とこれも昨年10月の水準近くまで拡大、目指せEURUSD1.40の動きもあったことで、ユーロ先高期待感が非常に強かったことがうかがえます。なお、18日のEURUSD終値は1.3930台で、21日終値1.3790台までEUR売りが続いたことを考えれば、ポジションの巻き戻し以外考えられません。

EU首脳は対ロシア制裁を決めましたが、議論は伯仲し一枚岩ではなく、米国との温度差は避けられず、ロシア制裁がユーロ圏に打撃を与えるかは、欧米とロシアの泥試合の途中経過待ちなりそうです。ユーロ圏の経常黒字は過去最高を記録したことを考えれば、潜在的なユーロ買いが強いことも推測できる反面、ファンロンパイEUR大統領が週末に漏らした「ユーロ相場は輸出業者にとって高過ぎる」との発言はちょっとだけ気になり、1.40の大台トライは先送りになりそうで、暫くは1.37~1.39の動きが予感されます。


≪豪ドル≫
豪ドルのショートは24,463に減少しました。18日以降でも中国経済やウクライナ情勢不安によるリスク回避の動きが予測できる中で、予想外の雇用者増加もあり0.90台を維持していることを考えれば、非常に堅調に推移していると言わざるを得ません。

豪ドルブル派が目指す0.92を超えてくれば新たな領域へと発展する可能性が高くなるのですが、スティーブンス豪中銀総裁が発している「AUDUSD0.9000は歴史的にみて高水準」との警戒信号は、一体どの水準で強硬発言に変わり飛び出すのか? やはり手さぐりで一歩一歩、猫に鈴をつけるような歩みで、豪ドル高を試す以外は考えにくそうです。



3月22日(土曜)昨日、海外市場の動き、

3月22日(土曜)昨日、海外市場の動き、



***** 昨日のポイント *****

東京市場は春分の日で休場。一日を終えてみれば前日とあまり大きな変化はなく、強い経済指標を受けたUSDCADの下落(カナダドル高)に、ドルインデックスは小幅低下。VIX指数は小幅上昇、米株は上昇から終盤にかけ小幅下落。

新興国株は中国株の大幅上昇もあり、小幅上昇へ。報復合戦が続きそうなウクライナ情勢の危惧と、早期利上げを示唆したイエレンショックの賛否両論が広がる中、一部では「利上げはインフレ次第」との警告を見逃しているとの声も。

アジア市場は薄商いの中。サプライズは中国の大幅な株高で、中国の景気支援策の期待に、上海総合は2.72%上昇、人民元も久々に上昇へ。

欧州市場は、序盤はクロスを含め円高、AUDUSDとNZDUSDは上昇、EURUSDとGBPUSDは下落。中盤からは全く逆の動きへと変化。数少ない経済指標では、ユーロ圏の経常黒字が過去最大となりユーロ買いが強まる。

米国市場は、カナダの強い消費者物価指数と小売売上高に、カナダドルはクロスを含め全面高へ。ユーロ圏消費者信頼感は予想外にマイナス幅は縮小したが、EUR買いに結び付かず。


***** 発言・その他 *****

◎中国版ベージュブック=中国経済は第1四半期に成長ペースが鈍化→ 刺激策の実施がなければ、成長目標7.5%の達成が困難になる可能性がある。
◎中国短期金融の人民元金利上昇=中国の不動産、鉄鋼関連企業がデフォルトする恐れとのレポートが発表。
◎李克強中国首相(20日)=内需を安定させるため投資や建設を加速させる方針→ 中国株は大幅高へ。

◎S&P=ギリシャの格付け「Bマイナス」を確認し、見通しを「安定的」で利上げもありうる→ ギリシャ国債の利回り低下、EUR買い要因。
◎ファンロンパイEU大統領=欧州連合(EU)首脳は、ロシア産石油・ガスの依存を減らし、供給が止まれば各国でエネルギー供給を維持の方針で一致。

◎ウィールBOE政策委員=経済がフル稼働になれば、成長率が長期的なトレンドを上回り、インフレが加速する可能性がある。2~3年は低金利が続くと見ているが、そうなる保証はない。大半の政策委員の想定よりも早い段階で、英経済の緩みがなくなる可能性がある

◎黒田日銀総裁=日銀は必要なら直ぐに調節は可能。緩和解除の議論は時期尚早。資産価格を監視する必要があるが、バブルの兆候は見られない。日本のインフレ期待はゼロ近くはマイナス。

◎プーチン・ロシア大統領=クリミアをロシアに編入する条約の批准書に署名し、法的手続き完了。クリミアとセバストポリに行政区域の新設法案にも署名。
OTH 0:00 欧州連合(EU)=ウクライナと関係強化する政治協定に署名。ビジネスと投資の対象に的を絞った、制裁措置を検討する意向を示す。
◎キャメロン英首相=ロシアは財政、軍、エネルギーで制裁に直面する可能性がある


◎フィッシャー・ダラス連銀総裁=超過準備金利は出口戦略に利用できる手段。金利引き上げ開始には相当な時間が必要。資産買い入れ規模の縮小継続に異論はない。利上げの時間軸は設けない。
◎ブラード・セントルイス連銀総裁=イエレンFRB議長が示した「FRBは今秋に資産買い入れプログラムを終了させ、6カ月後に利上げを実施する可能性」は、単に民間部門アナリストや投資家の見方を反映しただけの可能性。
◎コチャラコタ・ミネアポリス連銀総裁=FRBが決定した新ガイダンスを批判。数値基準を撤廃すればFRBの信頼性が損なわれ、新基準に数値を示すべきだった。新基準に失業率5.5%、物価上昇を2.25%を下回るまでと表現ができたはず。
◎フィッチ=米国格付けを「AAA」に据え置き、見通しを「ネガティブ」→「ステーブル」に引き上げた→ ムーディーズとS&Pは昨年引き上げている。



***** 結果、主な経済指標・その他 *****

18:00 EUR 1月 経常収支・季調済=253億ユーロ(予想184億ユーロ、前回20.0←213億ユーロ)、季調前=64億ユーロ(予想 前回282←332億ユーロ)→ 季調済は予想を大幅に上回り過去最大となり、一時EURUSDの買いが強まる。
18:30 GBP 2月 財政赤字=-93億ポンド(予想-86億ポンド)→ 前回より赤字幅が拡大
21:30 CAD 1月 小売売上高=前月比1.3%(予想0.7% 前回-1.9←-1.8%)、除く自動車前月比1.0%(予想0.9% 前回-1.5←-1.4%)→ 予想を上回りカナダドル買いが強まる
21:30 CAD 2月 消費者物価指数=前月比0.7%(予想0.6% 前回0.3%)、前年比1.1%(予想1.0% 前回1.5%)、コア前月比0.7%(予想0.5% 前回0.2%)、コア前年比1.2%(予想1.1% 前回1.4%)→ 予想を上回りカナダドル買いが強まる
0:00 EUR 3月 消費者信頼感指数・速報値=-9.3(予想-12.3 前回-12.7)→ 予想外にマイナス幅が縮小、2011年6月以来の二桁台となったが、EUR買いにならず。



2014年3月21日金曜日

3月21日(金曜) アジア市場の動きは、中国株大幅高、なぜか、円高。

3月21日(金曜) アジア市場の動きは、中国株大幅高、なぜか、円高。

****** ポイント ******

東京市場は春分の日で休場の薄商いのアジア市場。報復合戦が続きそうなウクライナ情勢の危惧と、早期利上げを示唆したイエレンショックを引きずりながら、サプライズは中国の大幅な株高で、上海総合は2.72%上昇。

フィッチは、米国格付け見通しを引き上げ、ウィールBOE政策委員は予想よりはやい利上げの可能性を示唆、中国版ベージュブックは、第1四半期の経済鈍化と、追加刺激策の必要性を指摘。

欧州市場の参入に、USDJPYは下落、クロスで円高傾向が強まり、AUDUSDとNZDUSDは上昇、EURUSDとGBPUSDは下落、USDCADも下落へ。


****** 今までの発言・その他 ****** 

GBP ウィールBOE政策委員=経済がフル稼働になれば、成長率が長期的なトレンドを上回り、インフレが加速する可能性がある。2~3年は低金利が続くと見ているが、そうなる保証はない。大半の政策委員んお想定よりも早い段階で、英経済の緩みがなくなる可能性がある
USD フィッチ=米国格付けを「AAA」に据え置き、見通しを「ネガティブ」→「ステーブル」に引き上げた→ ムーディーズとS&Pは昨年引き上げている。
CNY 中国版ベージュブック=中国経済は第1四半期に成長ペースが鈍化→ 刺激策の実施がなければ、成長目標7.5%の達成が困難になる可能性がある。


****** 今までのイベントと経済指標の結果 ****** 

特になし。

****** 今後のイベントと経済指標の予定 ******

EUR 18:00 EUR 1月 経常収支・季調済=予想184億ユーロ、前回213億ユーロ、季調前=予想 前回332億ユーロ
CAD 21:30 CAD 1月 小売売上高=前月比予想0.7% 前回-1.8%、除く自動車前月比予想0.9% 前回-1.4%
CAD 21:30 CAD 2月 消費者物価指数=前月比予想0.6% 前回0.3%、前年比予想1.0% 前回1.5%、コア前月比予想0.5% 前回0.2%、コア前年比予想1.1% 前回1.4%
EUR 0:00 EUR 3月 消費者信頼感指数・速報値=予想-12.3 前回-12.7

3月21日(金曜)昨日、海外市場の動き、米株が上昇しドル買いも一服

3月21日(金曜)昨日、海外市場の動き、米株が上昇しドル買いも一服


***** 昨日のポイント *****

FOMCを受けた早期利上げ観測に、金利は上昇し、アジア・欧州株が大幅に値を下げ、為替市場は戸惑いながらも、ドル買いの流れが続いたが、米株が値を戻し、VIX指数も低下し、ようやくドル買いの圧力も弱まる。

前日のFOMCで「今秋にも量的金融緩和を終了し、その約半年後に利上げを行う可能性」が指摘、2015年末時点の政策金利の予想中央値はは0.75%→1.0%に上方修正したことで、今後のドル高支持者が増加したことが要因。

人民元は昨日に続き大幅下落となり、中国経済への不安にリスク回避の動きは強く、EU首脳会議では、ロシア制裁の強化で合意の可能性もあり、EUR売りの流れが続く。日本の追加刺激策への期待感による円売りとリスク回避の円買いとでドル円は動けず、クロスでは円高へと動く。

NZのGDPは前期比0.9%と予想通りながら前期が下方修正されたことで、NZD売りが強まる。米新規失業保険申請件数と中古住宅販売件数はほぼ予想通り、フィラデルフィア連銀製造業景況指数とCB景気先行指数が強かったが、ドル買いは続かず。

欧米は追加しロシアへ、ロシアは新たに米国へと、制裁措置の合戦が始まり、21日のEU首脳会議の制裁措置待ちへ。


***** 発言・その他 *****

◎人民元10日続落=昨日に続き1.0%以上の下落へ。
◎EU首脳会議=ロシア制裁で激論、独は強硬姿勢。
◎欧州連合(EU)=ユーロ圏の銀行破綻処理機関の設立と、550億ユーロ規模の破綻処理基金の設立で合意。
◎フィンランド欧州貿易・欧州相=連合(EU)首脳会議では対ロシア金融制裁の強化を見送る可能性。
◎メルケル独首相=EU首脳会議ではロシア制裁の強化で合意の見込み。
◎ウィールBOE政策委員=私見では低金利は2~3年続き、消費者物価の目標は低金利を保証していない。
◎加藤官房副長官=2%の物価目標は達成できない状況ではない。物価目標達成で黒田総裁の姿勢を信頼。
◎黒田日銀総裁=早い段階で2%の物価安定目標を導入していれば、早期にデフレ脱却の可能性。
◎安倍首相=景気の好循環が明らかに生まれ始めた。強い経済を取り戻すことが最重要政策。
◎ロシア=対抗措置としてホワイトハウス高官に渡航禁止の制裁措置を発表。
◎ラウテンシュレーガーECB専務理事=ECBは条件が整えば利上げするが、当面は低水準にとどまり、一段の引き下げもありうる。
◎ロシア下院=クリミア編入の条約を圧倒的多数で承認。
◎独フォルクスワーゲン=ロシア事業拡大の計画を推進。
◎オバマ米大統領=金融制裁で対象をロシア高官を追加。
◎ウクライナ大使=ロシアがウクライナ東部や南部への本格的な軍事介入に向けて準備している兆候がある。
◎FRB最新のストレステスト結果=米銀30行中、29行が最低の自己資本達成か上回り、ザイオンズ・バンコープ1行は最低限の資本に達せず。



***** 結果、主な経済指標・その他 *****

6:45 NZD 第4四半期GDP=前期比0.9%(予想0.9% 前回1.2%←1.4%)、前年比3.1%(予想3.1% 前回3.3%←3.5%)→ 予想通りながら前期は下方修正に、NZD売りが強まる
16:00 CHF 2月 貿易収支=26.16億スイス(予想22.4億スイス 前回25.5←25.9億スイス)→ 予想外に黒字額が拡大
16:00 GER 2月 生産者物価指数=前月比0.0%(予想0.1% 前回-0.1%)、前年比-0.9%(予想-0.9% 前回-1.1%)→ ほぼ予想範囲内
17:30 CHF スイス中銀 金融政策発表=政策金利0.0%の据え置きを決定、予想通り。1ユーロ=1.20スイスフランの上限維持
21:30 USD 新規失業保険申請件数=32.0万件(予想32.2万件 前回31.5万件)→ ほぼ予想通り
23:00 USD 3月 フィラデルフィア連銀製造業景況指数=9.0(予想3.8 前回-6.3)→ 予想外に強い数字に直後はドル買いが強まるが続かず。
23:00 USD 2月 中古住宅販売件数=前月比-0.4%(予想-0.4% 前回-5.1%)、460万戸(予想460万戸 前回462万戸)→ 予想dと変わらず1年7カ月ぶりの低水準
23:00 USD 2月 CB景気先行指数=前月比0.5%(予想0.2% 前回0.1←0.3%)→ 前月は下方修正されたが、予想を大幅に上回り2013年11月以来の伸び率に一時ドル買いとなるが続かず。


***** 今日の予定、主な経済指標・その他 *****

東京市場 春分の日で休日
EUR 18:00 EUR 1月 経常収支・季調済=予想184億ユーロ、前回213億ユーロ、季調前=予想 前回332億ユーロ
CAD 21:30 CAD 1月 小売売上高=前月比予想0.8% 前回-1.8%、除く自動車前月比予想0.9% 前回-1.4%
CAD 21:30 CAD 2月 消費者物価指数=前月比予想0.6% 前回0.3%、前年比予想0.9% 前回1.5%、コア前月比予想0.5% 前回0.2%、コア前年比予想0.5% 前回1.4%
EUR 0:00 EUR 3月 消費者信頼感指数・速報値=予想-12.3 前回-12.7

2014年3月20日木曜日

3月20日(木曜)昨日、海外市場の動き、FOMCでドル全面高

3月20日(木曜)昨日、海外市場の動き、FOMCでドル全面高


***** 昨日のポイント *****

米国の経常収支の赤字額は14年ぶりの低水準へ改善。FOMCは債券買い入れの縮小継続を決定。イエレン議長は利上げには半年ほど必要と、来年の利上げの可能性を示唆。FOMCメンバーは2015年の利上げを予測し、予測する政策金利を上方修正したことで、米株は下落、債券利回りは上昇、ドルは全面高、ドル・インデックスは0.7%超上昇へ。

NZの第4四半期の経常赤字は、予想通りながらら大幅改善し、NZDはFOMCまで堅調に推移。日本の2月貿易収支は1月の記録的な赤字から改善したが、2月の赤字額としては統計開始以来の高水準。人民元は下落傾向が止まらず、USDCNYは一時2013年4月来の6.20台へ上昇。

英2月の雇用統計は、失業率7.2%で横ばいだったが、失業者数は予想外に減少。BOE議事録は、英景気回復の持続には時間が必要と、ポンド高となる可能性を示唆。オズボーン英財務相は「英経済の回復は予想を上回るペース」評価し、経済予測では成長率見通しを引き上げ、GBPUSDはFOMC前まで緩やかな上昇が続いた。


***** 発言・その他 *****

◎FOMC=量的緩和の縮小の継続を決定(債券購入額を100億ドル縮小し、月550億ドルへ)。失業率基準6.5%を撤廃し、利上げ決定には労働市場、インフレ期待、金融市場など、幅広い情報を考慮。利上げには雇用の最大化とインフレ率2%の目標を考慮。大半のメンバーが2015年の初回利上げを見込む。量的緩和の終了は今年秋の可能性は高い。
◎FOMC政策金利予測(12月比)=16人中13人が2015年の利上げを予測。中央値2015年末時点の政策金利は0.75%→1.0%、2016年末は1.75%→2.25%へ上方修正し→ ドル上昇へ。失業率は2013年末6.1%~6.3%、2014年末5.6%~5.9%、GDPは2013年末2.8%~3.0%、2014年末3.0%~3.4%。
◎イエレンFRB議長の記者会見=悪天候の影響に経済力の判断が困難。量的緩和の終了は今年秋の可能性が高い。非常に緩和的スタンスは相当期間続く。量的緩和終了から利上への期間は半年程と予想する相当な時間が必要。1月の会合は楽観的過ぎた。ウクライナ危機による金融市場への広範囲な影響は予想していない。

◎人民元安が続く=USDCNYは1%の変動幅を超え、2013年4月以来となる6.20台へ上昇、人民元は2カ月間で約7%下落へ
◎李克強中国首相=妥当なペースの経済成長と、安定的なインフレ率を維持
◎BOE金融政策委員会の議事録=英国景気は幅広い回復するが、持続は時間がかかる。GBPUSDが過去1カ月で1.5%上昇したのは、経済成長見通しの改善、ロシアとウクライナの緊張が要因。成長率見通しが改善したり、他国の成長率見通しが軟化すれば、ポンド高となる可能性がある。ポンド高はインフレを和らげる傾向にある。
◎オズボーン英財務相=英経済の回復は予想を上回るペース。 今年1年で財政赤字はピークから半減。2014年の成長見通し2.4%→2.7%に引き上げた。 公的債務の対GDP比率を引き下げた。
◎木内日銀審議委員=異次元の緩和策が長期化するか追加されれば、副作用がプラス効果を上回り、長期気には経済の安定を損なうリスクがある。日本経済の実力に見合う物価は1.0%~1.0%強。為替はターゲットにしていない。
◎武藤元日銀副総裁・現大和総研理事長=日銀は増税後の景気落ち込みの対応に、早ければ4~6月に追加緩和に踏み切る見通し。
◎黒田日銀総裁=過剰な円高は、2013年に是正されたが、まだ完了していない→ USDJPYが一時上昇へ


***** 結果、主な経済指標・その他 *****

6:45 NZD 第4四半期 経常収支=-14.3億NZドル(予想-14.09億NZドル 前回-48.8←-47.8億NZドル)、2003年年間経常収支=-75.5億NZドル、対GDP比3.4%
8:30 AUD 2月 ウエストパック 景気指数=-0.1%(予想 前回-0.2%)
8:50 JPY 2月 通関ベース貿易収支=-8,003億円(予想-6009億円 前回-2兆7917億円)→ 赤字額は前月から大幅縮小となったが、2月としては統計開始の1979年以降で最大。
18:30 GBP 2月 雇用統計: 失業率=予想 前回3.6%、ILO方式失業率=7.2% (予想7.2% 前回7.2%)、失業保険申請件数=-34,600人(予想-25,000件 前回-27,600件)→ 予想外の減少幅
18:30 GBP BOE金融政策委員会の議事録公表(3月6日分)=全員一致で金融政策の据え置きを決定、予想通り
19:00 EUR 1月 建設支出=前月比1.5%(予想 前回0.9%)
21:30 USD 第4四半期 経常収支=-811億ドル(予想-875億ドル、前回-964←-948億ドル)→ 予想と前回を大幅に下回り、14年ぶりの低水準
21:30 CAD 1月 卸売売上高=前月比予想0.8%(予想0.9% 前回-1.3%)
3:00 USD FOMC金融政策発表=政策金利0.0~0.25%に据え置き、資産買い入れ550億ドル(モーゲージ担保証券買い入れ月間250億ドル、米国債買い入れ月間300億ドル)へ100億ドル縮小へ。


***** 今日の予定、主な経済指標・その他 *****

6:45 NZD 第4四半期GDP=前期比予想0.9% 前回1.4%、前年比予想3.1% 前回3.5%
16:00 CHF 2月 貿易収支=予想22.4億スイス 前回25.9億スイス
16:00 GER 2月 生産者物価指数=前月比予想0.1% 前回-0.1%、前年比予想-0.9% 前回-1.1%
16:15 JPY 黒田日銀総裁の記者会見
17:30 CHF スイス中銀 金融政策発表=政策金利0.0%の据え置きを予想
21:30 USD 新規失業保険申請件数=予想32.2万件 前回31.5万件
23:00 USD 3月 フィラデルフィア連銀製造業景況指数: 予想3.2 前回-6.3
23:00 USD 2月 中古住宅販売件数=前月比予想-0.4% 前回-5.1%、予想460万件 前回462万件
23:00 USD 2月 CB景気先行指数=前月比予想0.2% 前回0.3%
5:00 USD FRB最新のストレステスト結果を発表

2014年3月19日水曜日

3月19日(水曜) アジア市場の動きは、FOMCなのか動けず。

3月19日(水曜) アジア市場の動きは、FOMCなのか動けず。

ウクライナのクリミア自治共和国の住民投票はロシア編入を支持、プーチン・ロシア大統領はロシアに編入の条約に署名。欧米は認めないぞと大騒ぎ、便乗制裁にも見えかねないが、安倍総理も追加制裁を決めると言う。

欧米主要国はこれから制裁措置を発表することになるが、株式市場は日経平均が小幅上昇、中国株もマイナス幅を縮小させ、新興市場国株価は横ばいで推移し、VIX指数も前日より上昇し、危機感は全く感じられない。

ブルムバーグ記事では、VIX指数のボラが60%上昇すれば利益が出る、スプレッド取引に、8.6億円賭けてた投資家がいるらしい。現在14.5程度の推移となっているが、22.53を上回れば利益が出る。ちなみに、5月現の取引。

為替市場も小幅な値動きで、動けず。もちろん、明日未明のFOMCとイエレンFRB議長の記者会見という、重大イベントが控えており動けないこともあるだろう。

市場は、100億ドルの債券購入の縮小を予測しながらも、フォワードガイダンスの失業率基準6.5%の引き下げか、撤廃の可能性を気にしながら迎えることになる。

ただ、フォワードガイダンスが変更となっても、ドル相場をどのように考えたらいいのか、よくわからない。結局は、米国株の動きを見守り、株安=円高、株高=円安の動きにとりあえず便乗せざるを得ない。

アジア市場で気になるのは、中国の人民元相場の下落で、USDCNYは1.0%超の変動となり、2013年4月以来となる6.20台へ上昇、人民元は2カ月間で約7%下落している。


****** ポイント、これからの注目点 ******

18:30 GBP 2月 雇用統計: 失業率=予想 前回3.6%、ILO方式失業率=予想7.2% 前回7.2%、失業保険申請件数=予想-25,000件 前回-27,600件
18:30 GBP BOE金融政策委員会の議事録公表(3月6日分)=全員一致で金融政策の据え置きを予想
19:00 EUR 1月 建設支出=前月比予想 前回0.9%、前年比予想 前回-0.2%
21:30 USD 第4四半期 経常収支=予想-875億ドル、前回-948億ドル
3:00 USD FOMC金融政策発表=現状は政策金利0.0~0.25%、資産買い入れ650億ドル(モーゲージ担保証券買い入れ月間300億ドル、米国債買い入れ月間350億ドル)
3:30 USD イエレンFRB議長の記者会見


****** 今までの発言・その他 ****** 

◎人民元安が続く=USDCNYは1%の変動幅を超え、2013年4月以来となる6.20台へ上昇、人民元は2カ月間で約7%下落へ
◎木内日銀新議委員=異次元の緩和策が長期化するか追加されれば、副作用がプラス効果を上回り、長期気には経済の安定を損なうリスクがある。日本経済の実力に見合う物価は1.0%~1.0%強。為替はターゲットにしていない。
◎武藤元日銀副総裁・現大和総研理事長=日銀は増税後の景気落ち込みの対応に、早ければ4~6月に追加緩和に踏み切る見通し。


****** 今までのイベントと経済指標の結果 ****** 

3月19日(水曜)昨日、海外市場の動き

3月19日(水曜)昨日、海外市場の動きは、ウクライナ情勢に揺れる為替市場


***** 昨日のポイント *****

注目のプーチン・ロシア大統領の発言は「ウクライナ南部クリミアをロシアに編入する条約に署名したが、ウクライナの分断は必要ない」、「占領する考えはない、対立は意図していない」と言明。市場は安心感が強まった。

しかし、西側諸国は制裁措置の実行を表明、行動は逆で、「クリミアでのロシアとの衝突が激化し、ウクライナ兵士1人が死亡」など、軍事行動に関する報道が多くなり、再びリスク回避の動きが強まる。

米国の消費者物価指数、住宅着工件数・許可件数の動きは鈍かったが、対米証券投資は長期有価証券が予想外の低水準に一時ドル売りが強まる。

USDCADは、強いカナダ製造業出荷に一時カナダドル買いへと動いていたが、ボロスカナダ中銀総裁の「利下げを除外できない、第1四半期の成長は弱い」との発言に急変、フレアティ・カナダ財務相の辞任もあり、カナダドル売りが続く。

GBPUSDは、1.6650を超えることはできず、カーニーBOE総裁が持論の「金利は暫く低水準を維持」との発言に、下落傾向が続いた。

USDJPYは、プーチン・ロシア大統領の発言に、リスク選好の円売りへ、クリミアでのロシア軍の動きに、再びリスク回避に円買い戻しへと動く。

EURUSDは、独ZEW景気期待指数は弱く、ユーロ圏の貿易黒字は、大幅縮小のサプライズにもEUR売りは限定的。

NZDUSDは、中国が人民元とNZDの直接取引を認可。キーNZ首相は直接取引は貿易を促進と歓迎、NZD買い要因へ。

***** 発言・その他 *****

◎豪中銀議事録(3月4日)=金利は現行水準にとどまる可能性が高い。労働市場は低迷し賃金の伸びも低いが、消費と住宅投資は上昇。豪ドルは、最近の下落が均衡のとれた成長要因となるが、歴史的には高水準にある。→ 利下げ局面は終了との予想が多い
◎フレアティ・カナダ財務相=辞任を表明
◎ボロズ・カナダ中銀総裁=利下げを除外することはできない。金利に関しては中立、今年第1四半期の成長は悪天候で弱い→ この発言を受け、カナダドル売りが強まる。
◎中国人民銀行=人民元とNZDの直接取引を認可。キーNZ首相は直接取引は貿易を促進と歓迎
◎カーニーBOE総裁=金利は暫く低水準を維持。英中銀は英景気回復に向けてリスクはとらない→ GBPUSDは売り圧力へ
◎ドイツ憲法裁判所=欧州安定メカニズム(ESM)は合憲と判断。
◎為替リスク管理のコンサルティング会社ファイアアップス=2013年第4四半期の米多国籍企業の収益はドル高で60億ドル下落。

***** ロシア・ウクライナ関連 *****

◎プーチン・ロシア大統領=ウクライナ南部クリミアをロシアに編入する条約に署名したが、ウクライナの分断は必要ないと言明。クリミア住民投票は民主的で合法的。ウクライナでロシア系住民に同化を強制する試みがあった。
◎ BISデータ=2013年9月時点の外国銀行のロシア向け融資は総額2420億ドル。欧州の銀行が1840億ドル、米銀の367億ドル、日本の銀行163億ドル
◎クリミア副首相=4月にルーブルを公定通貨
◎カーニー・ホワイトハウス報道官=ロシアへの追加制裁を課す方針
◎クリミアのハリコフ州行政長官=ロシアはウクライナとの国境付近に配備しているロシア軍の兵力を増強し、クリミアのロシア併合に至った事態の再現を図っている。
◎プーチン・ロシア大統領=クリミアのロシア編入の申請を政府と議会に通知。
◎ウクライナ政府=クリミアでのロシアとの衝突が激化し、ウクライナ兵士1人が死亡したと発表。
◎ウクライナ防衛省報道官=クリミアでウクライナ軍が拘束、クリミアのウクライナ軍事施設が覆面した武装集団に掌握、実弾使用を承認
◎ウクライナ首相=クリミア情勢は政治的な動きから軍事問題へと変化。
◎キャメロン英首相=プーチン大統領はより深刻な段階に直面。
◎メルケル独首相=クリミア併合は国際法違反
◎オランド仏大統領=クリミアのロシア編入は認められない
◎為替リスク管理のコンサルティング会社ファイアアップス=2013年第4四半期の米多国籍企業の収益はドル高で60億ドル下落。
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***** 結果、主な経済指標・その他 *****

10:30 CNY 2月 新築住宅価格指数=前年比8.7%(予想 前回9.6%)→ 価格の伸びは鈍化へ
19:00 GER 3月 ZEW景況感調査: 期待指数=46.6(予想55.0 前回55.7)、現況指数=51.3(予想52.4 前回50.0)→ 期待指数は予想外に弱く、2013年8月来の低水準にEUR売りが強まる
19:00 EUR 3月 ZEW景況感調査=61.5(予想67.3 前回68.5)
19:00 EUR 1月 貿易収支・季調前=9億ユーロ(予想 前回138←139億ユーロ)→ 予想外に黒字額は減少しEUR売りが強まる。
21:30 USD 2月 消費者物価指数=前月比0.1%(予想0.1% 前回0.1%)、前年比1.1%(予想1.2% 前回1.6%)、コア前月比0.1%(予想0.1% 前回0.1%)、コア前年比1.6%(予想1.6% 前回1.6%)→ 前年比は予想外に弱いが直後の反応は鈍い
21:30 USD 2月 住宅着工件数=101.8万件(予想91万件 前回93.7←88万件)、住宅建設許可件数=90.7万件(予想96万件 前回90.9←93.7万件)→ 着工件数は予想を上回り、許可件数は逆に下回る
21:30 CAD 1月 製造業出荷=前月比1.5%(予想0.6% 前回-1.5%)→ 予想外に強くUSDCADは下落しカナダ買いが強まる
22:00 USD 1月 対米証券投資(ネットTICフロー合計)=830億ドル(予想 前回-1267←-1196億ドル)、長期有価証券(長期TICフロー・株式スワップ等除く)=73億ドル(予想400億ドル 前回-459億ドル)



***** 今日の予定、主な経済指標・その他 *****

6:45 NZD 第4四半期 経常収支=予想-14.09億NZドル 前回-47.8億NZドル
8:30 AUD 2月 ウエストパック 景気指数=予想 前回-0.2%
8:50 JPY 2月 通関ベース貿易収支=予想-6009億円 前回-2兆7917億円
14:00 JPY 黒田日銀総裁の講演
18:30 GBP 2月 雇用統計: 失業率=予想 前回3.6%、ILO方式失業率=予想7.2% 前回7.2%、失業保険申請件数=予想-25,000件 前回-27,600件
18:30 GBP BOE金融政策委員会の議事録公表(3月6日分)=全員一致で金融政策の据え置きを予想
19:00 EUR 1月 建設支出=前月比予想 前回0.9%、前年比予想 前回-0.2%
21:30 USD 第4四半期 経常収支=予想-875億ドル、前回-948億ドル
3:00 USD FOMC金融政策発表=現状は政策金利0.0~0.25%、資産買い入れ650億ドル(モーゲージ担保証券買い入れ月間300億ドル、米国債買い入れ月間350億ドル)
3:30 USD イエレンFRB議長の記者会見

2014年3月18日火曜日

3月18日(火曜) アジア市場の動き

3月18日(火曜) アジア市場の動き

市場の目は今日午後8時に予定されている大統領のクリミアのロシア編入についての議会演説.


****** ポイント、これからの注目点 ******

クリミアのロシア編入が現実となるのか、仮にそうなったら欧米はどのような制裁措置を追加するのか、そしてロシアはどのような報復措置を取るのか、全てが不透明。

プーチン・ロシア大統領はクリミアのロシア編入申請を政府と議会に通知、市場の目は今日午後8時に予定されている大統領のクリミアのロシア編入についての議会演説へと移っている。

日本株は大きく値を戻したが終盤に上げ幅は縮小、中国株やアジア株は堅調に推移したが、アジア市場は円高、豪ドルとNZドル安とややリスク回避の動きへと巻き戻す。

豪中銀議事録は「金利は現行水準にとどまる可能性が高い」と4日の理事会の声明と変わらず。豪ドル相場に関しても「最近の豪ドル安は成長要因」としながらも、「歴史的に高水準」と警戒信号を発し、豪ドルは公表直後の上下変動から緩やかに値を下げている。


****** 今までの発言・その他 ****** 

◎為替リスク管理のコンサルティング会社ファイアアップス=2013年第4四半期の米多国籍企業の収益はドル高で60億ドル下落。
◎豪中銀議事録(3月4日)=金利は現行水準にとどまる可能性が高い。労働市場は低迷し賃金の伸びも低いが、消費と住宅投資は上昇。豪ドルは、最近の下落が均衡のとれた成長要因となるが、歴史的には高水準にある。→ 利下げ局面は終了との予想が多い
◎プーチン・ロシア大統領=クリミアのロシア編入の申請を政府と議会に通知。
◎ BISデータ=2013年9月時点の外国銀行のロシア向け融資は総額2420億ドル。欧州の銀行が1840億ドル、米銀の367億ドル、日本の銀行163億ドル。


****** 今までのイベントと経済指標の結果 ****** 

10:30 中国2月の新築住宅価格指数=前年比8.7%(予想 前回9.6%)→ 価格の伸びは鈍化へ

移り気な市場のセンチメント

移り気な市場のセンチメント

クリミア住民投票によるリスク回避の動きも、いざ編入賛成で決まってしまったら、あっという間にリスク回避の巻き戻しへと変化し、昨日の欧米や、今日の日本株は上昇し、円売りになってしまった。

ユーロも1.39台を復活し、いったいユーロ高を危惧したドラギ・ショックはどこ吹く風のように底堅い展開が復活、1.40台を試さずにいられないような状況になっている。

中国の倒産が続き、経済成長の鈍化が懸念されながらも、中国株も堅調に推移し、為替市場の現状は波乱を予感させる値動きとなっていない。

なんだか全てが中途半端な雰囲気の中で流れの中で注目は、プーチン・ロシア大統領のクリミアのロシア編入について演説で、日本時間午後8時に上下両院の議員をクレムリンに招集して演説する予定で、特に注意。

これが無難に消化でもされるようならば、早くも次のテーマとなる明日のFOMCの結果と、イエレンFRB議長の記者会見に市場の関心は移ることになる。

3月18日(火曜)昨日、海外市場の動き

3月18日(火曜)昨日、海外市場の動き、衝突もなく、先週末まで続いたリスク回避の動きの巻き戻しが強まり、リスク選好型の動きへ。


***** 昨日のポイント *****

クリミア住民投票は大方の予想通り、ロシア編入を圧倒的多数で選択したが、大きな衝突や予想外のできごともなかった。プーチン・ロシア大統領はクリミアを主権国家として承認し、オバマ米大統領は制裁措置を発表。欧米のロシア制裁措置は予想範囲内で今後の動きを見守る姿勢に、市場では安心感が広まる。

強い米鉱工業生産・設備稼働率もあり、欧米株は強く、債券利回りは上昇し、先週末まで続いたリスク回避の動きの巻き戻しが強まり、リスク選好型の動きに豪ドルとNZドルは堅調に推移。結果、ドル全面安、円全面安の動きが強まる。

中国は人民元安の誘導批判を回避に、USDCNYの変動幅を上下1%→上下2%に拡大。中国不動産開発会社破綻は、負債35億元(約576億円)を抱えて破綻、上海超日太陽能科技の社債がデフォルトになって以来2度目で、中国経済への不信感が強まる。


***** 発言・その他 *****

◎中国人民銀行(15日=USDCNYの変動幅を上下1%→上下2%に拡大→ 人民元安の誘導批判を回避するため
◎黒田日銀総裁(衆議院財政金融委員会)=2%の物価目標の実現で、必要があれば適切に政策調整を行う。
◎FRB保管の外国中銀の米国債保有高が激減=3月13日発表の12日時点の外国中銀の財務省圏保有高は、前収支1045.35億ドル減少。ロシアがウクライナ情勢の悪化を見越し米国外に移動させた可能性、中国の社債デフォルトのリスク懸念、日本の年度末要因など、諸説がある。
◎英政府=建設事業促進のプロジェクトにより多くの資金を投入する方針を示す
◎ベリヤコフ・ロシア経済発展省次官=ロシア経済が危機的状況にあるという明確な兆候がある。
◎中国不動産開発会社破綻=負債35億元(約576億円)を抱えて破綻→ 上海超日太陽能科技の社債がデフォルトになって以来2度目。
◎バイトマン独連銀総裁=ドイツの貿易黒字は市場の結果。
◎プーチン・ロシア大統領=クリミア自治共和国を主権国家として承認する法令に署名。
◎オバマ米大統領=更なる制裁を準備。外交的な危機解決策は可能。プーチン・ロシア大統領にクリミア住民投票は違憲と伝えた。ウクライナの未来は自国民によって決められるべき。



***** 結果、主な経済指標・その他 *****

6:00 NZD 第1四半期 ウェストパック消費者信頼感指数=121.7(前回120.1)→ 前回を上回る強い数字となる
9:01 GBP 3月 ライトムーブ住宅価格=前月比1.6%(予想 前回3.3%)、前年比予想6.8%(前回6.9%)→ 前回を下回る
19:00 EUR 2月 消費者物価指数・確報値=前月比0.3%(予想0.4% 前回-1.1%)、前年比0.7%(予想0.8% 前回0.8%)、コア前年比1.0%(予想 前回0.8%)→ 前年比は予想と前回を下回る
21:30 USD 3月 NY連銀製造業景気指数=5.6(予想7.0 前回4.48)→ 予想を下回るが前回よりは上昇
22:15 USD 2月 鉱工業生産=前月比0.6%(予想0.2% 前回-0.2←-0.3%)、設備稼働率=78.8(予想78.6% 前回78.5%)→ 予想を上回る
23:00 USD 3月 NAHB住宅市場指数=47(予想50 前回46)→ 予想を下回るが前回よりは上昇。


***** 今日の予定、主な経済指標・その他 *****

6:45 NZD 第4四半期 経常収支=予想-14.09億NZドル 前回-47.8億NZドル
8:30 AUD 2月 ウエストパック 景気指数=予想 前回-0.2%
8:50 JPY 2月 通関ベース貿易収支=予想-6009億円 前回-2兆7917億円
14:00 JPY 黒田日銀総裁の講演
18:30 GBP 2月 雇用統計: 失業率=予想 前回3.6%、ILO方式失業率=予想7.2% 前回7.2%、失業保険申請件数=予想-25,000件 前回-27,600件
18:30 GBP BOE金融政策委員会の議事録公表(3月6日分)=全員一致で金融政策の据え置きを予想
19:00 EUR 1月 建設支出=前月比予想 前回0.9%、前年比予想 前回-0.2%
21:30 USD 第4四半期 経常収支=予想-875億ドル、前回-948億ドル
3:00 USD FOMC金融政策発表=現状は政策金利0.0~0.25%、資産買い入れ650億ドル(モーゲージ担保証券買い入れ月間300億ドル、米国債買い入れ月間350億ドル)
3:30 USD イエレンFRB議長の記者会見

2014年3月17日月曜日

ユーロはなぜそんなに強い

ユーロはなぜそんなに強い

先日3月13日のドラギECB総裁の「ECBのガイダンスは実質金利とユーロを下げることを目的」「ユーロの上昇は、物価安定にとってより重要な障害」とのサプライズは発言は、なぜか続かず。

逆に、EURUSDは1.3960台まで上昇し、1.40の大台を試す水準へと上昇後、やや値を下げているが、それでも高値水準を維持、非常に堅調と言わざるを得ない。

一般的には、経常黒字・貿易黒字であること、市場から資金を唯一引き上げていること、ユーロ危機時の反動などが、ユーロ買いの要因と言われているが?

それでも、いつ、どの水準で、誰が、ユーロ高を懸念する発言をするのか、非常に気になり、1.38台を買えても1.3950以上を買う気には、なかなかなれない。
そのうち、テクニカルで上下どちらかの方向を示してくれるまでは、レンジ相場でお茶を濁すことになりそう。

円のメリット

円のメリット

これらを考えると、目先円を積極的に売るリスクは考えにくく、報道されている通り、夏場以降に原発再開とでもなれば、日本の貿易赤字の拡大傾向は弱まることも考えなければならない。

さらに、テクニカル分析でもDailyチャートは円高傾向を示唆、円クロスも、円高傾向を示し始めている。

先日の円高値となる100.70円台が目先のターゲットとなるが、今日もドル円相場を見ていると、積極的に円高を試す動きは、アジア市場では全く見られない。

欧米市場の政治的な駆け引きを待たなければならないが、中国経済の予想外の鈍化、ウクライナ情勢の不正常化、テクニカルの円高など、引き続き円高の圧力を意識したポジションを考えたい。

ただし、残るリスクは、「動かない」ことだが・・・・・。

クリミア住民投票と為替相場

クリミア住民投票と為替相場

クリミア自治共和国のロシア編入を問う住民投票は正式な発表を待たずに、ほぼ確実視されている。

為替市場では、既に先週末にかけてこの結果を織り込み、AUDやNZDの売りと、JPYの買いなどが目立っていた。

事態がほぼ判明した現在の為替相場は、早くも円売りに対して、AUDとNZD買いへと動き、EURとGBPはほぼ横ばい状態となっている。

これらの結果から以下の2点が推測できる。、
1.欧米とロシアの軍事的衝突の可能性は薄いとみていること。
2.欧米のロシア経済制裁と、ロシアの報復措置は、決定的な深刻な事態へと発展しないとみていること。

ただし、事の程度はあるが、ウクライナ情勢が正常時に戻ることは考えにくく、可能性は弱いながら冷戦状態へと進むリスクは払しょくできない。

今後の為替相場は、それらを考慮した考え方に方向転換せざるを得なくなる。

今週の主な注目材料と為替相場見通し。クリミア住民投票とFOMC

今週の主な注目材料と為替相場見通し。クリミア住民投票とFOMC

今週は、16日のクリミア自治共和国の住民投票の、結果次第で方向性が決定されることになります。

日本時間の今日17日午前3時に締め切られました。出口調査ではロシア編入が承認となる可能性が高く、投票者の大多数がロシア編入に賛成したとの一部報道もあります。

正式に承認ともなれば、米国はロシアへ制裁を、ロシアも報復措置をとることを宣言しており、今日の月曜日からの為替相場や株式・債券相場の動きが決定されることが予想されます。

そして先のことになりますが、18日にはイエレンFRB議長初の会合となる米FOMCがあります。通常は量的緩和の縮小を継続するとの予想は固いと思われていたのですが、今回はウクライナ国内の分裂と軍事衝突の可能性はないとは言えず、どちらともいいがたい状態となっており、為替相場の見通しがより不透明になっています。

クリミア自治共和国の住民投票の正式な結果はまだ発表されていませんが、オセアニア市場では日本時間の午前5時過ぎ現在で、USDJPYは若干売られ気味(円高)で、101.20円台で推移しています。

2014年3月16日日曜日

今週の経済指標と発言から(3月17日~21日)

今週の経済指標と発言から(3月17日~21日)


なにわともあれ、16日のクリミア自治共和国の住民投票の結果と、それを受けた米ロの動きが来週のメインイベント。

それを別にして考えれば、今週のメインイベントは、19日(水曜)の米FOMC。新興国不安から、中国の景気鈍化傾向へと続き、クロアチア問題に揺れる昨今。

米株を含め世界的に株価は下落。それでも、他国の実情は関係ないと、我が道を行き、緩和縮小の継続を目指せるのか? 今週はクリミアの住民投票後の動きと、FOMCの政策決定を見守ることを考えたい。



**********

以下、注目したい経済指標や発言を日付順に挙げてみたい。

≪3月17日(月曜)≫
10:30  ユーロ圏2月の消費者物価指数は、確報値でやや重要度は劣る。予想は前年比0.8%の速報値から変わらずだが、上下大幅な修正となれば、4月3日のECB理事会へ向けそのインパクトは大きくなる。
21:30  米国3月のNY連銀製造業景気指数は、若干重要度は落ちるが、3月の最新データだけに多少は注目している。
22:00  米国1月の対米証券投資は、予想数字が入っていないが、過去はまり大きな変動に結びついていない。予想 前回-1196億ドル、長期有価証券=予想 前回-459億ドル。
22:15  米国2月の鉱工業生産は、並みの注目度。前月比予想0.2% 前回-0.3%、設備稼働率=予想78.6% 前回78.5%


≪3月18日(火曜)≫
09:30 豪中銀理事会、3月4日会合分の議事録の公表。「金利の安定期間を設けることが最も賢明な判断」とのことで、暫くは利下げ・利上げはないと思われている。AUDUSDの水準に関してどのように考えているのかを注目。豪ドルだけを考えれば重要なイベント。
19:00 独3月のZEW景況感調査は、過去3カ月期待指数は低下気味、現況指数は上昇気味、さて今回は? 期待指数=予想55.0 前回55.7、現況指数=予想52.4 前回50.0。
21:30 米国2月の消費者物価指数=前月比予想0.1% 前回0.1%、前年比予想1.2% 前回1.6%、コア前月比予想0.1% 前回0.1%、コア前年比予想1.6% 前回1.6%
21:30 米国2月住宅着工件数=予想91万件 前回88万件、住宅建設許可件数=予想96万件 前回93.7万件。
0:55 ボロズカナダ中銀総裁の講演、カナダドルの変動要因となることが多い。
2:45 カーニーBOE総裁の講演、いつも慎重姿勢を崩さず、今回も同じでは?


≪3月19日(水曜)≫
6:45  NZの第4四半期 経常収支=予想-14.09億NZドル 前回-47.8億NZドル
8:50  日本2月の通関ベース貿易収支は、赤字額が前回より大幅に縮小すると予想、予想-6009億円 前回-2兆7917億円。
18:30 英国2月の雇用統計は、失業者数の増減が投機筋の絶好の取引チャンス。失業率=予想 前回3.6%、ILO方式失業率=予想7.2% 前回7.2%、失業保険申請件数=予想-25,000件 前回-27,600件
18:30  BOE金融政策委員会の議事録公表(3月6日分)=全員一致で金融政策の据え置きを予想。6日には3月償還の英国債の償還金81億ポンドを再投資を表明していた。
21:30  米国の第4四半期 経常収支は、改善傾向が続く昨今、多くを期待できにくい。=予想-875億ドル、前回-948億ドル
3:00  FOMC金融政策発表で、現状は政策金利0.0~0.25%、資産買い入れ650億ドル(モーゲージ担保証券買い入れ月間300億ドル、米国債買い入れ月間350億ドル)
3:30  イエレンFRB議長の記者会見は、今週のメインイベント。フォワードガイダンスで失業率基準の変更が行われるなか?


≪3月20日(木曜)≫
6:45  NZの第4四半期GDPは、特に注目しており、オセアニア市場の薄商いでの発表に動きも大きい。前期比予想1.0% 前回1.4%、前年比予想3.0% 前回3.5%。
21:30  米国の新規失業保険申請件数は、いつもながら短期的な変動は常連。予想 前回31.5万件
23:00  米国の3月フィラデルフィア連銀製造業景況指数は、3月の最新で注目していおり、前回は予想外に大幅なマイナスとなりドル売りへと傾いた記憶が残っている。予想4.0 前回-6.3
23:00  米国の2月中古住宅販売件数は、並みの注目度。前月比予想0.3% 前回-5.1%、予想464万件 前回462万件
23:00  米国2月のCB景気先行指数は並みの注目度。前月比予想0.2% 前回0.3%
5:00  FRB最新のストレステスト結果を発表は、サプライズは考えにくく特に気にしていない。


≪3月21日(金曜)≫
18:00  ユーロ圏1月の経常収支は、過去特に大きく動いた印象は少ない。季調済=予想184億ユーロ、前回213億ユーロ、季調前=予想 前回332億ユーロ
21:30  カナダ1月の小売売上高は、カナダドルだけの変動を狙いやすい。=前月比予想0.8% 前回-1.8%、除く自動車前月比予想0.9% 前回-1.4%
21:30  カナダ2月の消費者物価指数は、カナダドルだけを考えれば注目度は高い。前月比予想0.6% 前回0.3%、前年比予想0.9% 前回1.5%、コア前月比予想0.5% 前回0.2%、コア前年比予想0.5% 前回1.4%
0:00  ユーロ圏3月の消費者信頼感指数は、速報値で注目されているが、過去大きく動いたことは少ない。予想-12.3 前回-12.7