2013年11月23日土曜日

11月23日(土曜) 昨日の海外市場の動きと、今後の注目点

11月23日(土曜) 昨日の海外市場の動きと、今後の注目点


*** 米国市場のポイント ***


EUR+GBP高、AUD+NZD+JPY安と、相場の明暗が分かれる。USDJPY100.95→101.35円、EURUSD=1.3460→1.3550近くへ、AUDUSD=0.9250→0.9150近くへ、EURJPY=137.30円台へ、EURAUD=1.4800台へ、GBPPY=164.30台へ上昇。

米ダウ平均株価は16,009.99→16,046.02ドルへと、高値を更新し続伸。新興国株も堅調に推移。
米長期債利回りは2.78%→2.75%へ低下。

USDJPYは、円売り傾向が続くが、オプション防戦売りに、早朝の101.35円の壁に上げ止まるが、クロスを含め円売りも継続中
→ 「リスクオン」の流れと、黒田日銀総裁の発言「追加緩和辞さず、2015年2%のインフレ目標達成を目指す」、「GPIFのポートフォリオの思惑」。

EURUSDは、1.3550の壁に上昇力が弱まるが、高値圏で推移し上値トライ継続中
→ 「南欧諸国の景気回復」、「11月に入り膨らむLTROの資金返済」、「ECBのマイナス金利の思惑への過剰反応の巻き戻し」。

AUDUSDは、AUD売り止まらず、0.9250→0.9140台まで下落
→ 「AUD高けん制発言から介入示唆へ」、「NZDもNZドル高けん制発言」に、豪金利上昇のメリットも見られず。こちら根が深そう。


*** 来週の展開見通し(ここでは、テクニカルは全く度外視し、状況から相場を考える。)***

今週後半の勢いからすれば、EURやGBP高の可能性や、円安+AUD安継続の可能性が高いと思われるが、どうも今ひとつ理由がはっきりとしない。

円安やAUD安が相場を動かし、クロス絡みの動きに、EURやGBPが上昇している可能性も否定できない。

⇒ EURは、LTROの返済が拡大し返済に外貨資産を売却とか、ドイツが久々に大量の金売却したりと、悲観的なEURショートポジションの巻き戻しが理由と思われるが、1.3600の大台をすんなり上抜けするような材料とも思えず、1.36台から買う気も起きない。




ただ、上昇幅という観点からは、先の高値1.38台で、GBPUSDと異なり余地は大きい。そうなると、先週のボトム1.3400を下限として、できるだけ引きつけて買いたい。


⇒ AUDUSDは、あまりにも強硬な豪州のAUD高是正の動きに、AUDロングができにくいと言うことである。ただ、最近は金利上昇が続き、他国との金利差が拡大し、潜在的なAUD買い需要と綱引きになることは考えられる。そう考えると、0.9000の大台割れまですんなり下落するとは考えにくく、0.9100~0.9200の間は売り買いが交錯する可能性がある。

⇒ 円安の材料は、継続する貿易収支の赤字と赤字幅拡大。GPIFのポートフォリオ見直し=インフレ率2%達成目指す=円安目指す、期待感。世界的な株高傾向=リスク志向拡大。等などがあげられる。

中長期的な円安を信じておりこの傾向が強まることを期待しているが、短期的には、どうも、テクニカルやセンチメントによるところが多分にある。直近は101.50円を前に上げ止まり、100.50近辺までの調整がいつ入ってもおかしくない状況では。短期的なポジションの調整後に再上昇へとつながり、103円台まで買い進まれる可能性が高くなっている。



*** 米国市場 発言・経済指標・その他 ***

ドイツ10月に保有の金を売却=10月に過去5カ月で2度目となる3.42トン売却。

PIMCOビル・グロス氏=FRBは2017年まで利上げしないことに賭ける。

ジョージ・カンザスシティー連銀総裁=FRBは量的緩和の縮小を検討し続けるべきで、緩和縮小の討議は毎回しており、12月のFOMCでも検討される。

ロックハート・アトランタ連銀総裁(中間派)=量的緩和の縮小は、12月、1月、3月のFOMCで協議されると予想。FRBはかなりの期間、非常に緩和的であり続ける可能性。

ポルトガル財務省=1~10月の財政赤字は、税収増が寄与し-64.09億ユーロ(前年同期-80.68億ユーロ)に縮小。

BOAメリルリンチ週間調査=イエレン氏が量的緩和の継続を示し、20日までの1週間に、世界の株式ファンドに60億ドルの資金が流入、内米国18億ドル、欧州19億ドル、新興国-1億ドルと4週連続の流出。新興国債券ファンドは-14億ドルと8週連続で流出し、過去26週で25週流出へ。

バンカーや監督当局者を対象にした調査=61%がフランス経済を最も懸念。

22:30 カナダ10月消費者物価指数=前月比-0.2%(予想-0.1% 前回0.2%)、前年比0.8%(予想0.9% 前回1.1%)、コア前月比0.2%(予想0.2% 前回0.2%)、コア前年比1.2%(予想1.2% 前回1.3%)→ 前月比が予想よりマイナス幅が拡大

22:30 カナダ9月小売売上高=前月比1.0%(予想0.5% 前回0.1%←0.2%)、除く自動車前月比=0.0%(予想0.2% 前回0.5←0.4%)→ 予想と前回より強い数字にCADドル買いが強まる。
0:00 USD 9月 米求人件数=前月比6.9万件増加し391万件(前回384万件←速報388万件)→ 2008年5月以来の高水準。

2013年11月22日金曜日

11月22日(金曜) 欧州市場の動きと、今後の見通し

11月22日(金曜) 欧州市場の動きと、今後の見通し


*** 欧州市場のポイント ***


EUR+GBP高、AUD+NZD+JPY安と、相場の明暗が分かれる。EURUSD=1.3520台へ、AUDUSD=0.9160割れへ、EURJPY=137円台へ、EURAUD=1.4750台へ、EURJPY=137円近くまで上昇。

EUR買い止まらず、LTROの資金返済のユーロ買いが続き、つられてGBPも上昇、ただし10月後半の1.38台からは程遠い。AUD売り止まらず、AUD高けん制発言から介入示唆へ、NZDもNZドル高けん制発言が飛び出し、自国通貨安政策に買い手不在に。そして、リスクオンの流れと、黒田日銀総裁の追加緩和辞さず、2015年2%のインフレ目標達成を目指し、GPIFのポートフォリオの思惑に、クロスを含め円売りも継続中。

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話題の的

◎年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF)のポートフォリオ変更の思惑
公的年の総額は約200兆円、GPIFは120兆円で、そのポートフォリオの変更が為替相場に与える影響が注目されている。

20日の提言では「デフレ脱却を前提に国内債に偏った資産構成の見直しや金利リスク管理、新たなリスク資産への投資などを求める」とあり、CPI2%を目指すのが目的ととらえられなくもない。

長期的な5カ年計画の変更で、どこまで直近の相場に影響を与えていたかは不明ながら、以下の思惑が広まっている。巷では将来的に以下の変更の思惑が広まっている。

①国内債券60%→直ちに52%→最終的35%、②国内株12%→17%→20%、③外国債券11%→13%→20%、④外国株12%→13%→20%、⑤短期資金15%変わらず。

つまり、短期的に③+2%、④+1%=計+3%=3.6兆円、最終的に③+9%、④+8%=計+17%=20.4兆円の円売りが計算上は必要となる。興味深いないようで、直近の海外勢が円売りの材料として注目していた可能性もある。

また、国内株②も短期的に+5%=6兆円、最終的に+8%=9.6兆円。



*** 欧州市場 発言・経済指標・その他 ***

ノボトニー・オーストリア中銀総裁=低金利の長期的な影響を考慮する必要がある。スタグネーションが長期化すると利上げしない。低インフレで十分抑制され、デフレの可能性はない。

ドラギECB総裁=マイナス金利の導入検討を否定。ユーロ圏の状況は大幅に改善したが引き続き課題に直面している。

デールBOE政策委員=金融危機で銀行から融資を受けられなかった企業が多く、銀行不審が回復の妨げになっている。

独IFO経済研究所エコノミスト=ECBの利下げはドイツ経済に直接的影響はないが、中期的にはドイツも恩恵を受ける。

プラートECB専務理事=欧州債務危機でデフレ色が強まった結果、ユーロ圏では戦後稀に見る債務負担に見舞われている。

独第3四半期GDP・確報値=前期比0.3%(予想0.3% 速報値0.3% 前期0.7%)、前年比(季調前)1.1%(予想1.1% 速報値1.1% 前期0.9%)

独11月IFO業況指数=109.8 (予想107.7 前回107.4)、業況指数=112.2(予想111.6 前回111.3)、期待指数=106.3(予想104.0 前回103.7←103.6)→ 前回と予想より強くEUR買いが強まる

11月22日(金曜) アジア市場の動きと、今後の見通し

11月22日(金曜) アジア市場の動きと、今後の見通し


*** アジア市場のポイント ***

最近の円安傾向は、歴史的な大幅な円高の反動。過去の相場を知っている人にとっては、現状のドル円水準が円安だと思ったことはないだろう。

黒田日銀総裁の発言「101円台の円相場は2008年のリーマンショック後の異常な円高の修正局面で、バブル的な円安ではない」は、よく理解できる。もちろん、一直線の円安が続か否かは別問題で、いつも押し目買い。

それと、前日のスティーブンス豪中銀総裁の二番煎じではないが、マカクダーモットNZ中銀総裁補も、NZD高けん制発言をし、AUD+NZD共に反発力は弱い。

昨日から今日のアジア市場の円相場は非常に感慨深いのもがある。
⇒ USDJPY、101円台を不思議なほどすんなり達成。5月23日の高値103.57円が目の前に迫り、200ヵ月SMA=107.40円も考えられるような動きへ。

⇒ GBPJPY、昨日NY市場で、リーマンショック後の2009年8月4日の高値163.06円を約4年かかってようやく超え、今日は一時164.05円まで上昇。円安をリードする通貨ペアで、157円台が既にボトムに思え、200ヵ月SMA=179.01が不思議と視野に入ってくる。

⇒ USDJPY、昨日NY市場で101円台を達成、今日は一時101.35まで上昇、7月8日の101.53円がターゲットに。

⇒ EURJPY、昨日NY市場で136円台を達成、今日は一時136.53まで上昇、リーマンショック後の2009年6月5日の高値139.26円がターゲットに。


*** ポイント ***


アジア市場の発言・け剤指標・その他

黒田日銀総裁=米国の金融政策の動向は、新興市場国への影響と国際金融資本市場への影響の両面から十分注視していきたい。2015年までに物価上昇率2.0%に達成する可能性が高い。

黒田日銀総裁=株式・資産市場はバブルが発生していない。101円台の円相場は2008年のリーマンショック後の異常な円高の修正局面で、バブル的な円安ではない。

アイアホーン・ヘッジファンドのオメガアドバイザーズ副会長=欧米日市場は中銀の緩和政策と同調し長続きし、世界的な景気拡大との組み合わせに恩恵を受け、株式相場は強気。上昇幅は、日本・欧州・米国の順。

ブラード・セントルイス連銀総裁=インフレの兆候は見られず、債券買い入れを継続する必要がある。

マカクダーモットNZ中銀総裁補=NZD相場は歴史的な高水準にあり、経済不均衡の原因で、経済成長のためには下落することが望ましい。

バイトマン独連銀総裁(21日)=ECBは適切な時期に低金利から脱することが非常に重要。


日経平均株価は一時200円近く上昇するも、後場にかけて前日同水準近くまで値を下げる。

MSCIEMは小幅上昇、中国株は小幅下落。

11月22日(金曜)昨日の海外市場の動きと、今後の注目点

11月22日(金曜)昨日の海外市場の動きと、今後の注目点


*** 昨日のポイント ***

ドル高傾向は止まらず、特に資源国通貨と円は弱く、GBP+EURは値を戻す。

米緩和策の縮小の可能性が高まり、日本の対外投資拡大の可能性、日米金利差が拡大、日銀の追加緩和の観測に、日本株は続伸し、円売りが加速し、ついに101円台をクリアし101.15円まで上昇。

米緩和策の縮小の可能性が高まり、弱い中国HSBC製造業PMIに、アジア・中国・豪州・新興国株は弱く、資源国通貨のCAD+NZD+AUDは続落。特に、スティーブンス豪中銀総裁の「豪ドル安目的に介入の可能性示唆発言」を受けたAUDUSDは、一時0.9200割れまで買い戻しも見られず続落。

GBPUSDは、英産業連盟(CBI)の受注トレンド指数は強く1.6070台で下げ止まり反転上昇へ、EURUSDはバイトマン独連銀総裁発言が再利下げとマイナス金利を否定、1.3400台で下げ止まり、1.3480近くまで反転上昇、ただ、EURUSDの戻りは鈍い。

米週間新規失業保険申請件数も改善し、米生産者物価指数のコアが予想外に強く、量的緩和の縮小期待が膨らみ、ドルは全面高の流れが続く。


*** 今後の見通し ***

⇒ 昨日と変わらず、12月17日・18日のFOMCで、量的緩和の縮小の期待感が再燃。ドル高傾向が続きやすくなっている。
⇒ 新興国株が弱く、世界的な金利上昇に、リスク資産の売りが続く可能性。
⇒ 12月6日の米雇用統計に注目が集中し、週間新規失業保険申請件数の数字や、今後発表される、景気関連の米経済指標で相場が変動。
⇒ スティーブンス豪中銀総裁の豪ドル安政策とも思える、介入の可能性示唆発言に、続落の可能性は残るが、0.92割れでは実需の買いも強く、戻り売りへ。
⇒ ドル高の中で、英国の金利も上昇傾向にあり、クロスでポンド高が強まる可能性。

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【米国市場、 発言・経済指標・その他】

リッチモンド連銀総裁=インフレ率は1~2年かけ2.0%の水準に上昇する可能性が高いが、不確実性が高く動向を注視する必要がある。

米上院銀行委員会=指名承認の採決でイエレン氏を次期FRB議長に承認、12月に上院本会議で最終採決を行う。

ライスIMF報道官=ギリシャ財政は資金ひっ迫状況でない。

ブラード・セントルイス連銀総裁=超過準備預金の金利変更を予想していない。なお緩和拡大の余地はある。

ブラード・セントルイス連銀総裁=2008年12月に導入したゼロ金利政策は、もっと慎重に判断すべきだった。早急なゼロ金利政策の実施で景気回復と金利の正常化が早まるとの判断は、過去5年間の分析で確証できず。

アスムセンECB専務理事=マイナス金利に頼るのは危険だが、可能性は排除しない。

デールBOE政策委員=安定的な景気回復を確認したい。住宅市場を注視しているが過剰な状況とは考えていない。

ラッカー・リッチモンド連銀総裁=資産購入は一定条件下で経済の刺激が可能だが、現在の資産買い入れプログラムには賛成できず。

バイトマン独連銀総裁=ユーロ圏は物価調整の局面に直面し、デフレではない。

英独金利さ拡大へ=英10債利回りが上昇、独10年債との利回り格差は一時1.09%と1995年来の水準へ拡大へ→ EURGBPの売り材料となる。

22:30 USD 週間新規失業保険申請件数=32.3万件(予想33.5万件 前回33.9万件)→ 予想外に改善しドル買いが強まる。
22:30 USD 10月 生産者価指数=前月比-0.2%(予想-0.1%、前回-0.1%)、前年比0.3%(予想0.3% 前回0.3%)、コア前月比0.2%(予想0.1% 前回0.1%)、コア前年比1.4%(予想1.3% 前回1.2%)
22:58 USD 11月 製造業PMI・速報値=54.8(予想52.4 前回51.8)、生産指数57.1(前回60.6)、雇用指数52.2(前回52.7)→ 予想と前回を上回り8カ月ぶりの高水準
0:00 USD 11月 フィラデルフィア連銀業況指数=6.5(予想16.0 前回19.8)、新規受注=11.8(前回27.5)、支払価格=29.9(前回21.7)、従業員数=1.1(前回15.4)→ 予想外に弱く5月以来の低水準で、6ヵ月先の見通しも弱い
00:00 EUR 11月 消費者信頼感・速報値=-15.4(予想-14.0 前回-14.5)→ 予想外の悪化にも、EUR売りは限定的だが景気回復基調が弱まる可能性も


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【欧州市場、 発言・経済指標・その他】

豪ドルは、スティーブンス豪中銀総裁の「豪ドルは過大評価され、国内経済の支援のために下落する必要がある。介入は可能で効果的で有益」との発言が全てで、0.9300を割り込み0.9250台へ続落。売りの流れは止まらず。

黒田日銀総裁(金融政策決定会合の記者会見)=2%の物価目標達成に向け政策対応の余地があるが、具体的な政策手段の論議は時期尚早。「第1の矢」の金融緩和、「第2の矢」の財政出動に、日本経済を緩やかに回復し持続を予想するが、第3の矢の成長戦略が非常に重要。成長力を底上げするための成長戦略の実行を加速し、強化することが極めて重要→ 円売りが強まる。

李克強中国首相=中国経済は安定し、下半期には改善している。

スティーブンス豪中銀総裁=豪ドルは過大評価され、国内経済の支援のために下落する必要がある。介入は可能で効果的で有益。FRBが量的緩和を縮小すれば、豪ドル安が進む可能性がある。豪ドル高は逆風だが、先行き見通しは明るい。→ 豪ドル売りの流れが続く。

ノワイエ仏中銀総裁=ユーロ圏にはデフレの兆候はなく、多くの指標はリスクが低いことを示している。リスクが表面化したら多くの手段が利用可能。

ドラギECB総裁=ECBは11月の利下げ直後に追加緩和について示唆すべきでない→ この発言にEURUSDは一時1.3470台まで上昇

16:00 CHF 10月 貿易収支=24.3億スイス(予想26.0億スイス 前回24.0←24.9億スイス)
17:00 FRN 11月 総合PMI・速報値=48.5(予想 前回50.5)、製造業PMI・速報値=47.8(予想49.5  前回49.1)、サービス業PMI・速報値=48.8(予想51.0 前回50.9)→ 前回より低下
17:30 GER 11月 総合PMI・速報値=54.3(予想 前回53.2)、製造業PMI・速報値=52.5(予想51.9  前回51.7)、サービス業PMI・速報値=54.5(予想53.0 前回52.9)→ 前回を上回る
17:59 EUR 11月 総合PMI・速報値=51.5(予想52.0 前回51.9)、製造業PMI・速報値=51.5(予想51.5 前回51.3)、サービス業PMI・速報値=50.9(予想51.9 前回51.6)→ 予想と前回を下回る
20:00 GBP 10月 英産業連盟(CBI)の受注トレンド指数=11(予想0 前回-4)→ 予想外の拡大jにGBP買いが強まる

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【アジア市場、 発言・経済指標・その他】

易綱中国人民銀行副総裁=外貨準備を増やし続ければ、保有の利益より損失リスクが高く、費用効率は高くない→ 今後の米国債の動きを注目。

日銀金融政策決定会合=資金供給量・年間60~70兆円と、資産買い入れ方針の継続を、全員一致で決定。景気認識は穏やかに回復との判断を据え置くが、海外経済の判断を引き上げた→ 予想通りで全く動意なし。

米証券取引委員会(SEC)とFRBの報告書=米ゴールドマン・サックスは第3四半期に為替取引で10億ドルの損失→ FRBの量的緩和の縮小思惑が外れ、新興国通貨ポジションで損失。JPモルガン・チェース=-6500万ドル、モルガン・スタンレー=+2.15億ドル、シティグループ=+5.58億ドル。

日経平均株価は大幅高=15365.60(+289.52+1.92%)
アジア株・欧州株は軟調=FRBが量的緩和の縮小を数カ月以内に開始する可能性と、弱いHSBC製造業PMIに、香港ハンセン-161.06、上海総合-23.11、豪ASX200指数-19.36と下落へ。インド・タイの株価は大幅下落し、EUROSTOXX50は小幅下落、MSCIEMは-1.4%下落へ。

10月29・30日のFOMC議事録のスタッフ予想=直近のGDP伸び率見通しは、政府機関の一部閉鎖や消費支出の伸びが予想より弱く、やや引き下げられた。株価や住宅価格の上昇、長期金利とドル相場の下落の見通しに、中期のGDP予想はやや引き上げた。

ゴールドマン・サックス=2014年中国のGDP見通しを7.7%→7.8%に引き上げた。

10:45 CHN 11月 HSBC 製造業PMI・速報値=50.4(予想50.8 前回50.9)→ 新規輸出受注が縮小し前回と予想を下回る


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2013年11月21日木曜日

11月21日(木曜)欧州市場・米国市場の序盤の動き


11月21日(木曜)欧州市場・米国市場の序盤の動き


前日から続く、12月のFOMCで量的緩和の縮小が始まる可能性と、ECBのマイナス金利検討との報道が、引き続き相場の流れを支配。週間新規失業保険申請件数も改善し、ドルは全面高の流れが続く。

円相場は、大幅上昇した日経平均株価に円売りが強まり、100.50~60を超えてからはストップの円売りに100円を試す動きへと変化、100円ストライクのオプションの売りに上げ止まり、オプションカットの攻防に注目。

弱いユーロ圏PMIにユーロ売りが続いたが、なんとか1.3400を死守し、ドラギECB総裁からマイナス金利の否定と、インフレ率は2.0%へ回復との発言に、EURの買い戻しが始まる。

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豪ドルは、スティーブンス豪中銀総裁の「豪ドルは過大評価され、国内経済の支援のために下落する必要がある。介入は可能で効果的で有益」との発言が全てで、0.9300を割り込み0.9250台へ続落。売りの流れは止まらず。

黒田日銀総裁(金融政策決定会合の記者会見)=2%の物価目標達成に向け政策対応の余地があるが、具体的な政策手段の論議は時期尚早。「第1の矢」の金融緩和、「第2の矢」の財政出動に、日本経済を緩やかに回復し持続を予想するが、第3の矢の成長戦略が非常に重要。成長力を底上げするための成長戦略の実行を加速し、強化することが極めて重要。

李克強中国首相=中国経済は安定し、下半期には改善している。

スティーブンス豪中銀総裁=豪ドルは過大評価され、国内経済の支援のために下落する必要がある。介入は可能で効果的で有益。FRBが量的緩和を縮小すれば、豪ドル安が進む可能性がある。豪ドル高は逆風だが、先行き見通しは明るい。→ 豪ドル売りの流れが続く。

ノワイエ仏中銀総裁=ユーロ圏にはデフレの兆候はなく、多くの指標はリスクが低いことを示している。リスクが表面化したら多くの手段が利用可能。

ドラギECB総裁=インフレは段階的に2.0%近くに戻るだろう。利下げはデフレリスクが見えたからではない。マイナス金利を考えようとしていない。ユーロ圏経済の回復力は弱く、リスクは下向き。→ この発言にEURUSDは一時1.3470台まで上昇

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ユーロ圏11月総合PMI・速報値=51.5(予想52.0 前回51.9)、製造業PMI・速報値=51.5(予想51.5 前回51.3)、サービス業PMI・速報値=50.9(予想51.9 前回51.6)、ドイツは予想を上回りフランスは低下→ 予想と前回を下回る

米週間新規失業保険申請件数=32.3万件(予想33.5万件 前回33.9万件)→ 予想外に改善しドル買いが強まる。

米10月生産者価指数=前月比-0.2%(予想-0.1%、前回-0.1%)、前年比0.3%(予想0.3% 前回0.3%)、コア前月比0.2%(予想0.1% 前回0.1%)、コア前年比1.4%(予想1.3% 前回1.2%)

11月21日(木曜)アジア市場の動きと、今後の見通し

11月21日(木曜)アジア市場の動きと、今後の見通し

①数カ月以内に債券買い入れの縮小の可能性が指摘された、FOMC議事録の公表も終わり、
②12月のFOMCで量的緩和の縮小開始の可能性が指摘された、ブラード・セントルイス連銀総裁の講演も終わり、
③ECBのマイナス金利の可能性に翻弄された展開もひとまず終わり、
④PIMCOのグロス氏いわく、速やかな量的緩和の縮小を示唆した、バーナンキFRB議長の講演も終わった。

何が残り、何を気にしなければならないのであろうか? よく考えてみれば見るほど、何もかわってはいないことだけが分かった。

議事録公表前では、3月にFRBの量的緩和の縮小開始を予想する向きが多かったが、12月の可能性も気にしなければならない状況となったが、誰も確たる自信があるわけではない。今後の米経済指標、特に雇用や成長関連の数字を見ながら、その可能性の増減を判断してゆく以外になさそうである。

米ゴールドマン・サックスは第3四半期に、FRBの量的緩和の縮小思惑が外れ、為替取引で10億ドルの損失を計上したと言う。これからも、今年5月、いや、今年2月から続いているFRBの量的緩和の縮小開始の有無と、その時期で為替相場が動いていることに変わりないが、誰もわからないと言うことだけが唯一分かったことである。

時すでに12月が目の前に迫り、11月28日には「ThanksgivingDay (感謝祭)」が始まり、クリスマスは目の前。11月末決算のファンド勢は取引を終了し、この時期に大暴れしているのは、「最後のあがき」で必死に抵抗している極一部のファンドだけ。

引き続き円安期待だけが、継続している。今日のアジア市場で念願の100.60円を超えた。終値ベースで100.60を超えてくると、さらなる円安相場が期待できる。

 EURUDは1.3550を超えながらも、1.34台前半までの下げがまさに失望感は否めない。大相場は期待できないが、EURGBPの0.8300~0.8500のレンジから下値継続の可能性は高く、戻り売りだけを考えたい。


◎今日、今までの主な経済指標の結果
CHN 11月 HSBC 製造業PMI・速報値=50.4(予想50.8 前回50.9)→ 新規輸出受注が縮小し前回と予想を下回る。


◎今日、今までの主な発言・その他
易綱中国人民銀行副総裁=外貨準備を増やし続ければ、保有の利益より損失リスクが高く、費用効率は高くない→ 今後の米国債の動きを注目。

JPY 日銀金融政策決定会合=資金供給量・年間60~70兆円と、資産買い入れ方針の継続を、全員一致で決定。景気認識は穏やかに回復との判断を据え置くが、海外経済の判断を引き上げた→ 予想通りで全く動意なし。

米証券取引委員会(SEC)とFRBの報告書=米ゴールドマン・サックスは第3四半期に為替取引で10億ドルの損失→ FRBの量的緩和の縮小思惑が外れ、新興国通貨ポジションで損失。JPモルガン・チェース=-6500万ドル、モルガン・スタンレー=+2.15億ドル、シティグループ=+5.58億ドル。

日経平均株価は大幅高=15365.60(+289.52+1.92%)
アジア株は軟調=弱いHSBC製造業PMIに、香港ハンセン-161.06、上海総合-23.11、豪ASX200指数-19.36と下落へ。

10月29・30日のFOMC議事録のスタッフ予想=直近のGDP伸び率見通しは、政府機関の一部閉鎖や消費支出の伸びが予想より弱く、やや引き下げられた。株価や住宅価格の上昇、長期金利とドル相場の下落の見通しに、中期のGDP予想はやや引き上げた。

11月10日~16日の対内株式投資=12,949億円の流入超で今年2番目の大きさ。

ゴールドマン・サックス=2014年中国のGDP見通しを7.7%→7.8%に引き上げた。

11月21日(木曜) 昨日の海外市場の動きと、今後の注目点

11月21日(木曜) 昨日の海外市場の動きと、今後の注目点


ドル全面高、USDJPYはクロスの円高に動きは鈍い
◎ブラード・セントルイス連銀総裁=12月のFOMCで量的緩和の縮小の可能性を示唆。
◎FOMC議事録=数カ月内に債券買い入れを縮小する可能性を示唆。

ユーロ売りの主因
◎関係筋=ECBは追加緩和で、中銀預金金利をマイナスにすることを検討。
⇒ この動きがドル高、EUR売りの起因となる。

今後の見通し
12月17日・18日のFOMCで、量的緩和の縮小の期待感が再燃。
12月6日の米雇用統計に注目が集中し、週間新規失業保険申請件数の数字や、今後発表される、景気関連の米経済指標で相場が変動し、ドル売りの流れも弱まる可能性が高くなっている。

FOMC議事録
①多くのメンバーは経済状況が改善すれば、数カ月内に債券買い入れを縮小する可能性が高いと認識。②超過準備に対する現行0.25%付利金利の引き下げの是非を議論。③政策金利 を低水準に据え置く期間のガイダンスとなるコミュニケーションの明確化や強化を検討。④失業率基準6.5%からの引き下げを協議。

米経済指標
◎米10月小売売上高=前月比0.4%(予想0.1% 前回0.0%←-0.1%)、除く自動車前月比0.2%(予想0.2% 前回0.3%←0.4%)→ 政府機関の一部閉鎖の影響もなく、前回と予想を上回る。
◎米10月消費者物価指数=前月比-0.1%(予想0.0% 前回0.2%)、前年比1.0%(予想1.0% 前回1.2%)、コア前月比0.1%(予想0.1% 前回0.1%)、コア前年比1.7%(予想1.7% 前回1.7%)→ ガソリン価格の大幅低下に予想外のマイナスへ。
◎米10月中古住宅販売=前月比-3.2%(予想-1.9%、前回-1.9%)、512万戸(予想514万戸 前回529万戸)→ 在庫不足や価格の上昇に予想外のマイナス幅


◎バーナンキFRB議長の講演(前日早朝)=労働市場が改善し続け、インフレ率は中期的に2%の目標に向かうとFOMCは予想しており、これが裏付けられれば、買い入れペースを緩め始める→ PIMCOのグロス氏=バーナンキFRB議長の講演は、速やかなQE縮小を示唆とコメント。

◎ブラード・セントルイス連銀総裁=雇用統計が堅調なら、12月に量的緩和を縮小する可能性が高まる。

◎ダドリーNY連銀総裁=直近の雇用状況は改善しているが、FRBが望んでいるほど力強い増加ではない。

◎バイトマン独連銀総裁=長期の低インフレに直面する可能性があり、これ以上の金融緩和は賢明ではない→ ECBの追加緩和の期待感が弱まる。

◎関係筋の話(ブルームバーグ)=ECBは追加緩和が必要なら、中銀預金金利をマイナスにすることを検討している→ この報道を受けEURUSDは1.3540→1.3460→1.3430台へと続落へ。

◎年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF)=120兆円のGPIFと、公的年金合計200兆円規模の、公的年金改革の最終報告では、デフレ脱却を前提に国内債に偏った資産構成の見直しや金利リスク管理、新たなリスク資産への投資などを求める提言。

◎BOE議事録公表(11月7日分)=政策金利0.5%と資産買入枠3750億ポンドの据え置きを全員一致で決定→ GBP売りが一時強まる。

2013年11月20日水曜日

11月20日(水曜) 欧米市場の為替相場見通し

11月20日(水曜) 欧米市場の為替相場見通し

これからの欧州、米国市場では多くのイベントが控えており、最終的には、明日未明となる午前4時のFOMC議事録の公表待ちとなっている。

昨日イエレン氏が発言した「失業率やインフレ率がFRBの基準値に到達した後も、金融政策は長期間かなり緩和的な状態が続く可能性が高い」が、基本的に変わることはないと見ている。量的緩和の縮小開始の時期は3月との予想が多く、問題は、先の予想より強い非農業部門雇用者数の増加を受け、12月のFOMCで量的緩和の縮小の思惑度合いが重要で、10月30日の過去のFOMC議事録の重要性はやや薄らいでいることである。

USDJPYは、引き続き99.10~20円をボトムに、古典的な日本の貿易赤字の拡大と、今日は萎んでしまったが、GPIFの120兆円、公的年金計200兆円の資金の投資分散期待と、NISAの円売り期待に、ドル買いの流れが続き、クロスでの円売りも後押し、100.60円を終値ベースで超えてくるとしめたもの。ただ、その過程は非常に近いようで遠く、利食いの売りをこなしながらの展開が予想される。

EURUSDは、1.3460~80までの下落を覚悟しながらも、方向性はEUR高で、1.3600台をトライする動きが続きやすくなっている。ただ、これもUSDJPYの100.60円と同じく、近いようで遠い大きなターゲットで、そう簡単にクリアさせてもらえそうにない。

AUDUSDは、0.9280~00をボトムに、目先は0.9360が大きなサポートとなり、0.96台を目指す過程の流れとなっている。極短期では0.9360をボトムに昨日と今朝の高値0.9440台トライの流れは変わらず。特に、AUDJPYに注目し、AOFM20年債4.86%は魅力的。


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米小売売上高
米消費者物価指数
米中古住宅販売
FOMC議事録

アジア・欧州市場の出来事
◎日本10月の貿易赤字はいつもながら輸入の大幅増加に、過去3番目、10月では過去最大の-1.09兆円に膨らみ、投機筋の円売り材料になっているが、本日は円売りへと動けず。
◎バーナンキFRB議長は「債券購入の終了後も低金利が長期間続くだろう」と、FRBは必要な限り超緩和的な金融政策を維持することが示され市場の反応はドル売りへ。EURUSDは一時1.3570台へ、EURJPYも135.80台へするも続かず。
◎デベル豪中銀総裁候補は「豪ドルの下落は望ましい」と繰り返すが、「FRBの量的緩和の縮小をいつ開始するかにかかっている」とやや他力本願。
◎豪金融管理局(AOFM)は、59億豪ドル20年債発行、利回り4.86%と高く、日本の投資家の需要増加が見込まれ、AUDJPYの買い要因の一つと見られる。
◎中国人民銀行副総裁は、「預金金利規制を撤廃」と「人民元相場の上下変動の柔軟性改善」を示唆。
◎年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF)の年金改革では、、公的年金改革の最終報告では、国債偏重からインフラファンドや物価連動国債などの分散投資を提言。為替相場への影響が注目されたが特に外債投資への動きは見られず。
◎BOE議事録公表(11月7日分)では、政策金利0.5%と資産買入枠3750億ポンドの据え置きを全員一致で決定。

11月20日(水曜) 昨日の海外市場の動きと、今後の注目点

11月20日(水曜) 昨日の海外市場の動きと、今後の注目点(午前6時現在)

前日に、ダドリーNY連銀総裁が「米経済に一段と希望が持てる」と発言、米国の成長加速が期待され、プラートECB専務理事は「デフレリスクは見られない、主要金利がゼロでもECBには量的緩和など政策の選択肢がある」、19日にアスムセンECB専務理事は「追加緩和措置を実施する用意がある」と発言、追加の緩和策が意識されている。

19日には、OECD経済見通しでは、米国の経済成長を上方修正し逆に、ユーロ圏は下方修正。さらに、FRBは量的緩和の縮小を主張し、ECBには量的緩和の検討を提言した。

これらの両極端な動きにもかかわらず、EURUSDは1.35台を維持し1.3550に迫り、11月6日の高値を上回り、EURJPYの買い要因はるが、非常に健闘していると言わざるを得ない。

要因としては
①周小川中国人民銀行総裁が「外為市場での日々の介入を基本的に停止、管理変動相場制を導入」ことを発表したことで、リスク許容度の高まりにドル売りが強まる。
②次期FRB議長に指名されているイエレン氏は「失業率やインフレ率がFRBの基準値に到達した後も、金融政策は長期間かなり緩和的な状態が続く可能性が高い」と議員宛の書簡で説明。緩和策の継続が長期に渡り続く可能性にドル売りが強まる。
③コンスタンシオECB副総裁は量的緩和の検討を否定。

米株価は買いも弱く前日終値と同水準で推移。前日に、米著名投資家のアイカーン氏が「多くの企業の業績が経営より、低水準の借り入れコストによって押し上げられている」とし、「株価が急落」の恐れを危惧していたことを思い出す。

主な出来事
◎豪中銀議事録=豪ドル高をけん制するも影響は限定的
◎中国=GDPの算出方法を変更し、GDPが押し上げられる可能性
◎中国=人民銀行総裁、外為市場での介入を停止、管理変動相場制の導入へ
◎独ZEW景気期待指数=予想と前回を上回る
◎OECD=2014年の世界経済見通しを5月時点4.0%→3.6%に引き下げる
◎OECD=FRBは来年に量的緩和を縮小すべき
◎OECD=ECBは量的緩和の検討が必要
◎アスムセンECB専務理事=インフレ率が低下すれば追加緩和措置を実施する可能性
◎コンスタンシオECB副総裁=量的緩和は可能性の一つで詳細が検討されたことはない
◎イエレンFRB副議長=失業率やインフレ率がFRBの基準値に到達した後も、金融政策は長期間かなり緩和的な状態が続く可能性が高い
◎ブルムバーグ・エコノミスト調査=多くが、日銀が目指す2年間で2%の物価安定目標の実現は懐疑的で達成できないと見込む。

OECD世界経済の成長率を5月の予想から下方修正=2013年3.1%→2.7%、2014年4.0%→3.6%に引き下げた。米国2013年1.7%、2014年2.8%→2.9%と上方修正し、来年にFRBは量的緩和を縮小すべき。ユーロ圏2013年-0.6→-0.4%、2014年1.1%→1.0%。新興市場国の景気拡大ペースは鈍化へ。ドイツ2014年1.9%→1.7%、フランス2014年0.8%→1.0%。日本2014年1.4%→1.5%。中国2014年8.2%に拡大。(※詳しくは別表を参照)

午前6時現在ですが、ダウ工業株価は-8.99ドル、STOXX50は-32.13で終了。
米10年債利回りは2.71%と+0.04%と上昇。VIX指数は+0.28と小幅上昇。

今日の注目点
USDJPYが、100台を維持し100.60円を超えることができるか。
EURUSDが、1.3550台まで上昇し定着することができるか。
午前9時、バーナンキFRB議長の講演18:30 GBP BOE議事録公表(11月7日分)
午後6時30分、 BOE議事録公表(11月7日分)
午後10時30分、米消費者物価指数
午前4時、FOMC議事録(10月29・30日分)

AUDUSD、豪中銀議事録が公表され、11月5日の理事会後の声明とほぼ変わらず、「豪ドルは不快なほど高水準で、一段の下落が必要」と豪ドル高をけん制し、一時0.9360割れまで下落した。欧州市場に入り、人民元の取引幅拡大との観測報道や、周小川中国人民銀行総裁が「外為市場での日々の介入を基本的に停止、管理変動相場制を導入」と発表、0.9440台まで上昇した。米国市場に入っても動きは見られず0.9410~30の狭いレンジが続いている。

USDJPY、100.00円の大台をまたしても割り込み、一時99.60円割れまで続落したが、実需筋の買いに下げ止まり狭い値動きへ。欧州市場に入り、人民銀行総裁発言に安全資産の円売りが優勢となり100円台を復活、米国市場に入ってもNISA(少額投資非課税制度)による日本の個人資産の海外投資を、円売り材料と見る動きが多く、100.20台まで上昇。

EURUSD、アジア・欧州市場の序盤は1.35以下は買い、1.3520以上は売りと狭いレンジで推移したが、人民銀行総裁発言にEUR買いが強まり、一時昨日の高値水準に並ぶ1.3540台まで上昇したが続かず、1.35中心とした値動きが続いた。米国市場に入ると、オプション絡みの動きに伴い1.3540台を回復し、高値圏で取引が続いている。




2013年11月19日火曜日

11月19日(火曜) アジア・欧州市場の動き

11月19日(火曜) アジア・欧州市場の動き

前日に、ダドリーNY連銀総裁が「米経済に一段と希望が持てる」と発言、米国の成長加速が期待され、今日は、OECD経済見通しも米国は上方修正され、ユーロ圏は下方修正され、FRBには量的緩和の縮小を主張し、ECBには量的緩和の検討を進めている。

これらの両極端な動きにもかかわらず、今日は、周小川中国人民銀行総裁が「外為市場での日々の介入を基本的に停止、管理変動相場制を導入」と発表、リスク許容度の高まりにドル売りが強まり、EURUSDは1.35台を維持、非常に健闘していると言わざるを得ない。

アジア・欧州市場の主な出来事
◎豪中銀議事録=豪ドル高をけん制するも影響は限定的
◎中国=GDPの算出方法を変更し、GDPが押し上げられる可能性
◎中国=人民元の取引幅拡大と観測報道が流れる
◎中国=人民銀行総裁、外為市場での介入を停止、管理変動相場制の導入へ
◎独ZEW景気期待指数=予想と前回を上回る
◎OECD=2014年の世界経済見通しを5月時点4.0%→3.6%に引き下げる
◎OECD=FRBは来年に量的緩和を縮小すべき
◎OECD=ECBは量的緩和の検討が必要
◎ブルムバーグ・エコノミスト調査=多くが、日銀が目指す2年間で2%の物価安定目標の実現は懐疑的で達成できないと見込む。

OECD世界経済の成長率を5月の予想から下方修正=2013年3.1%→2.7%、2014年4.0%→3.6%に引き下げた。米国2013年1.7%、2014年2.8%→2.9%と上方修正し、来年にFRBは量的緩和を縮小すべき。ユーロ圏2013年-0.6→-0.4%、2014年1.1%→1.0%。新興市場国の景気拡大ペースは鈍化へ。ドイツ2014年1.9%→1.7%、フランス2014年0.8%→1.0%。日本2014年1.4%→1.5%。中国2014年8.2%に拡大。(※詳しくは別表を参照)

日経平均株価-1.62、香港ハンセン-2.25、上海総合指数-4.09、豪S&P/ASX200-31.76と、アジア株は総じて小幅下落。EUROSTOXX50は-22.90と弱い。

AUDUSD、豪中銀議事録が公表され、11月5日の理事会後の声明とほぼ変わらず、「豪ドルは不快なほど高水準で、一段の下落が必要」と豪ドル高をけん制し、一時0.9360割れまで下落した。欧州市場に入り、人民元の取引幅拡大との観測報道や、周小川中国人民銀行総裁が「外為市場での日々の介入を基本的に停止、管理変動相場制を導入」と発表、0.9440台まで上昇した。

USDJPY、100.00円の大台をまたしても割り込み、一時99.60円割れまで続落したが、実需筋の買いに下げ止まり狭い値動きへ。欧州市場に入り、人民銀行総裁発言に安全資産の円売りが優勢となり100円台を復活している。

EURUSD、アジア・欧州市場の序盤は1.35以下は買い、1.3520以上は売りと狭いレンジで推移したが、人民銀行総裁発言にEUR買いが強まり、一時昨日の高値水準に並ぶ1.3540台まで上昇したが続かず、1.35中心とした値動きが続いている。

USDJPY、本日これからのポイント。

USDJPY、本日これからのポイント。

USDJPYは、100.50円を超えることができず、目先はタイムアウト。99.30~40台を維持できれば再び上昇への動きが強まるが、次回は100.00~20円の壁は厚そう。引き続き100.60円を超えるまでは安心して円ショートポジションもキープできずだが、超えたら強気(円安)に変化へ。


11月19日(火曜) 昨日18日の海外市場の動きと、今後の注目点

11月19日(火曜) 昨日18日の海外市場の動きと、今後の注目点


①イエレン次期FRB議長の指名承認公聴会が終わり、量的緩和の継続が確認され、②ECBは先のサプライズの利下げから量的緩和の可能性がより強まり、③中国共産党第18期中央委員会第3回全体会議(三中全会)の期待感に、アジア・欧州・米国では株高の流れが続き、当面はリスク許容度が強まっている。

米国市場では、④ダドリーNY連銀総裁が「米経済成長は来年以降に加速し、一段と期待が持てる」との発言に株価はやや持ち直したが、⑤米著名投資家のアイカーン氏が「多くの企業の業績が経営そのものよりも、低水準の借り入れコストによって押し上げられていることから、株価が急落する恐れがある」と発言、終盤にかけては再び円の買い戻しが強まり、米株に利食いの売りが強まった。

今後の焦点
◎11月末に向け、ヘッジファンド決算による株利食いと、ドル売りの可能性。
◎オプション絡みの動きに、午前零時に相場変動が強まる傾向が増える。
◎USDJPY=100円、100.60円、EURUSD=1.3550、1.3600が上値のポイント。
◎12月=米系企業の利益送金によるドル買い。

昨日の動き
中国共産党第18期中央委員会第3回全体会議(三中全会)の詳細では「中国政府が約30年ぶりの大胆な経済・社会改革案」となり、価格と為替相場の自由化や、人民元の自由な両替、及び中国国有企業に対する大幅な規制などが予想でき、中国株は大幅上昇し、AUD買いが強まるが米株の上げは鈍く続かず。

アジア市場は、日経平均株価は小幅下落ながら、三中全会の詳細が公表され、期待感に香港ハンセンや中国株は大幅上昇し、円は強含みで推移し100円の大台を割り込み、豪ドルも輸出拡大の期待に買いが強く0.9410台まで上昇した。

欧州市場に入っても、欧州株は堅調で、クロスで円買いが強く、USDJPYの続落傾向が続き、一時99.80円を割り込む。先週堅調だったGBPUSDとEURGBPの利食いが強く、GBPUSDは1.6150直前で値を下げ、EURGBPは0.8390台まで上昇した。EURUSDは経常黒字額が予想を上回り、EURクロスの買いに1.3500台を回復、AUDUSDは欧州市場にり0.9410台を高値に上げ止まるが、高値圏で推移した。

米国市場に入り、ダウ平均株価は16000ドル台の大台を達成し、小幅高で推移。ドル売りの流れに変化が生じたのはオプションカットの午前零時でドル買い戻しの動きへと変化。USDJPYは100.20台の上値が重く再び100円割れまで下落。EURUSDは1.3540台を高値に1.3550を超えられず1.3500割れまで下落し、EURGBPも0.8400を高値に上げどまり、AUDUSDは0.9370割れNZDUSDも0.8330台と、先週NY市場の終値とほぼ同水準まで値を下げている。また、終盤にかけては、米著名投資家のアイカーン氏の発言にリスク資産の売りがやや優勢となった。

本日の注目材料
9時30分 豪中銀議事録公表(11月5日分)
11月5日の豪中銀理事会では、政策金利2.5%の据え置きを予想通り決定していたが、声明で豪ドル安が必要で、豪ドルは不快なほど高水準とあり、AUD売りが強まった経緯がり、豪ドル高のけん制発言が多くなっている。AUD高をどうとらえていたのか注目したい。

2013年11月18日月曜日

11月18日(月曜) アジア・欧州市場の為替動向

11月18日(月曜) アジア・欧州市場の為替動向

アジア市場は、日経平均株価は小幅下落ながら、三中全会で承認された改革案は「前例のない内容で、根本的な経済の役割を拡大すると評価」、香港ハンセンや中国株は大幅上昇し、円は強含みで推移し100円の大台を割り込み、豪ドルも輸出拡大の期待に買いが強く0.9410台まで上昇した。

欧州市場に入っても、欧州株は堅調で、クロスで円買いが強く、USDJPYの続落傾向が続き、一時99.80円を割り込む。先週堅調だったGBPUSDとEURGBPの利食いが強く、GBPUSDは1.6150直前で値を下げ、EURGBPは0.8385台まで上昇した。EURUSDは経常黒字額が予想を上回り、1.3500台を回復し、AUDUSDは欧州市場に入っても底堅く推移している。

11月18日(月曜)今週の為替相場見通し

11月18日(月曜)今週の為替相場見通し


11月に入りさすがに、ファンド決算月の影響を考慮に入れなければならず、株価の上昇や
ドル買いの反動も可能性としては残るが、強いトレンドが出ているEURGBPの売りが一番力強い。

USDJPYは、短期的には円高リスクも若干残るが、中長期の円安傾向は変わらず。短期的は、99.80円近辺が第一の下値目標で押し目買いで、100.60円を終値ベースで超えてくると買いの流れを継続し、中期では99.40~101.50円のレンジへ。

EURUSDは、1.3500~50で11月7日の下落を全戻しにはいっているが、この水準をこえるまでは、まだEURの強気になる気分ではない。EURGBPの売りが続き、ドルをショートするには、GBPUSDがより安心感があり、ベストはEURGBPのショート。

AUDUSDは、0.9300で底固め感が強まっている。上値ターゲットは0.9660の200DaysSMAがターゲットになるが、その前に、0.9450と0.9500が最初のターゲットで、終値ベースで超られるかが大きな問題。

当面の注目材料(除く経済指標)

11月           欧州委員会は、ドイツ経常黒字についての調査の進展
11月           ヘッジファンド決算による株利食いと、ドル売りの可能性
12月18日FOMC 量的緩和の縮小の可能性は残る
11月18日の週   上院銀行委は、イエレン次期FRB議長の指名の採決をする可能性がある
12月        米系企業の利益送金によるドル買いが強まる可能性
12月13日     歳出削減交渉、超党派委員会は12月13日まdに2014年度の財政運用に関する           提言の期限
1月15日    米財政支出を延長して認める措置の期限
2月1日    債務上限引き上げ交渉
1月29日    FOMC1月開催日、FOMC投票権保持者の大幅な変更後発の会合で、タカ派が増える。

2013年11月17日日曜日

今週の経済指標から(11月18日~22日)

今週の経済指標から(11月18日~22日)

今週は、中銀の議事録の公表が多く、相場変動が高くなるリスクがある。19日(火曜)は豪中銀議事録(11月5日分)、20日(水曜)BOE議事録(11月7日分)とFOMC議事録(10月30日)が公表される。

11月5日の豪中銀理事会では、政策金利2.5%の据え置きを予想通り決定していたが、声明で豪ドル安が必要で、豪ドルは不快なほど高水準とあり、AUD売りが強まった経緯がり、豪ドル高のけん制発言が多くなっている。AUD高をどうとらえていたのか注目したい。

11月7日のBOE金融政策委員会は、政策金利0.5%の据え置きと資産買入枠3750億ポンドの据え置きを決定した。13日のインフレレポートでは「信用状況が改善し、需要が上向き、経済は力強く成長へ」と強気。カーニーBOE総裁は「失業率が7%となっても、金利を0.5%で据え置くことはできる」とし、「必要があれば2015年の選挙前に利上げをする可能性もある」としている。今回の議事録を注目したい。

10月30日のFOMCでは、FF金利0.0%~0.25%の据え置きと、月額850億ドルの資産買い入れを維持を決定。懸念された米財政協議の影響にもかかわらず、米経済活動や雇用の改善を指摘したことで、ドル全面高となっていた。ラスキン理事は投票せず、ジョージ・カンザスシティー連銀総裁は反対票を投じ意見が分かれていた。議事録の内容が非常に注目される。

それ以外では、以下が注目されている。
11月20日 米10月消費者物価指数
11月21日 中国HSBC製造業PMI・速報値、ユーロ圏総合・製造業・サービス業PMIの速報値、米新規失業保険申請件数
11月22日 独IFO業況指数、カナダ消費者物価指数、



11月12日付けのIMM通貨先物ポジションは、ドルロングが増加へ。

米商品先物取引委員会(CFTC)が発表したIMM通貨先物の取組

11月12日の最終データでは、通貨ショート=ドルロングポジションが増加し、米債務上限のタイムリミットが意識されドルロングポジションが大幅に減少した水準となる、9月10・17日の水準に戻している。

特に円が狙い撃ちされ、ショートポジションは直近のレコードとなる100,000コントラクトに迫る-95,107まで増加し、前週から-21,315コントラクト増加し、豪ドルのショートも前週から-10,742コントラクト増加し、円安+豪ドル安の図式が明確になっていた。

他の通貨でも、ユーロ+スイスフランのロングが減少し、ポンドのショートが拡大、逆に、カナダのショートが減少し、NZドルのロングが小幅ながら増加に転じている。