2013年5月18日土曜日

5月19日(金曜) 米国市場の動き


5月19日(金曜) 米国市場の動き
米ミシガン大学消費者信頼感指数は6年ぶりの高水準、米CB氏景気先行指数は5年ぶりの高水準で、最近の伸び悩み気味の米経済指標の流れを払しょくし、米株は上昇し、米ドルは、USDJPY+AUDUSD+NZDUSD+USDCADで0.8%~1.0%近く上昇した。

金価格は1.92%下落し、7営業日連続の下げとなり、原油価格は0.88%上昇、日本株を含めて欧米株は続伸し、米10年債利回りは上昇。

EURUSDは、5月9日から下落が続き、1.2850を割り込んだが1.2800でなんとか下げ止まり、大枠1.2800~1.2900のレンジで推移。3月末~4月にかけての底値圏となる1.2750をクリアに割り込むと、再び200ポイント近い下げに入る可能性がでてくる。

USDJPYは、強い米経済指標に、103円の大台を試し、オプション勢や実需筋の売りを消化しながら、米国市場の終盤には強い米株に買いの流れが加速した。

2013年5月17日金曜日

5月17日(金曜) アジア・欧州市場の動き


5月17日(金曜) アジア・欧州市場の動き
日経平均株価は+100.88(+0.67%)上昇、欧州株は小幅な上昇にとどまり、為替市場ではドル高の流れが続いている。

週末金曜日で、ドル高の調整局面も予想されていたが、USDJPYは102円の大台を割り込むこともなく、円安傾向が続いている。

機械受注は、予想を大幅に上回り、統計開始以来の伸びとなり、安倍首相が「世界で勝つ」をキーワードとした成長戦略の第2弾」を打ち出し、株高+円安は緩やかに進み、大枠102.30~60のレンジで安定している。

EURUSDは、1.2850のポイントで下げ止まり、大枠1.2850~90のレンジで推移していたが、ECBが中銀預金金利をマイナスに引き下げた場合の対応を、銀行にヒアリングしているとの観測が広まり、ついに、1.2850を割り込み1.2810近くまで続落。

USDCADは、1.0180台を底値圏に、カナダ消費者物価指数=前月比-0.2%(予想0.2% 前回0.2%)、前年比0.4%(予想0.9% 前回1.0%)と予想より低く、カナダ売りが続き、1.0310台まで続伸している。

AUDUSD+NZDUSDは、戻りもなく続落、徐々に下げ幅が拡大され、ベアセンチメントが強まる。

5月16日の海外市場の動き。


5月16日の海外市場の動き。注目の米経済指標では、米消費者物価指数は予想よりマイナス幅が拡大、米新規失業保険申請件数は予想より増加し弱く、米住宅着工件数は予想・前回より弱く、フィラデルフィア連銀景気指数も弱く、FRBのQE3継続へとの思惑に序盤はドル全面安。

ロンドンフィキシング前後から、量的緩和の縮小を支持するFRB理事や連銀総裁発言に、ドル買い戻しへと変化。ウィリアムズ・サンフランシスコ連銀総裁「雇用市場の改善に、早ければ夏にもQEを縮小し、年内に停止する可能性がある」との発言が直接要因。

しかし、昨日を通じて、プロッサー・フィラデルフィア連銀総裁「FRBは来月から資産買入枠の縮小を始める必要がある」、ラッカー・リッチモンド連銀総裁「米住宅市場の改善に、FRBは不動産セクターを対象とした刺激策(MBS)を停止すべき」と、相変わらず強気の発言もあり、総合的にはドル高へ。

DXY(ドルインデックス)は、5営業日上昇し、83.50を超えてから、83.50~84.00の高値圏で推移し、ドル高傾向が続き、84.00を超えられるか注目したい。

USDJPY、102円の大台を達成してから4営業日過ぎた。引き続き102円割れを底値にして、102円台半ばでの取引時間が多くなり、円安相場の時間調整をし、円安傾向が続くと判断している。リスクとしてはオシレーター系がやや売りへと変化を示していることで、調整幅が大きくなっても、101.30~50円までと考えたい。

EURUSDは、1.30~1.32のレンジから下値を割り込み、6日間連続の下げで、1.28~1.30のレンジ入り。タヤーニ欧州委員会委員「ユーロは過大評価されている」と発言しEUR買い戻しも弱い。弱い米経済指標にQE3出口戦略の思惑から、QE3継続へとやや変化しているが、量的緩和の縮小を支持するFRB理事や連銀総裁発言に、両者がっぷりよつ。

AUDUSDは、1.00のパリティを割り込み下落傾向は止まず、5月に入り12営業日で10日間下落。8時間足チャートでは0.9800でやや底値感も見られ、0.98~0.9950のレンジに入る可能性がでているが、ポジションのメンテナンスが必要。これを大きく割り込むと、2012年6月の安値0.9582、2012年5月の安値0.9719近辺が現時点の底値のターゲットとなる。

円クロスでは、AUDJPY+NZDJPYが1%近く下落している以外は、円安値圏で高止まりし動きは小休止。AUDUSDは105円台から続落中で、100円の大台近辺でなんとか下げ止まっているようにもみえる。100円割れを底値に、上昇・下降ラインが収束し三角持ち合いに入り、持ち合いから下値を割り込むか、次の動きが面白くなっている。95.00~100円、または、100~105円に移行するかの分かれ目。

2013年5月16日木曜日

5月16日(木曜)のアジア・欧州序盤の動き


5月16日(木曜)のアジア・欧州序盤の動きは、JPY安+AUD安+NZD安の傾向は変わらず。あとは、米週間新規失業保険、住宅着工、フィラデルフィア連銀景況指数の発表と、米株+債券利回りが、リスク材料。

日本のGDP成長率の拡大+米資産買入枠の縮小討議が注目材料。
日本の第1四半期GDP速報値は予想より強く、前期比0.9%で前期も0.0%→0.3%に上昇修正し、アベノミクスによるマインドの改善に個人消費が好調で、輸出が増加に転じて全体を押し上げた。

ラッカー・リッチモンド連銀総裁は、「米住宅市場の改善に、FRBは不動産セクターを対象とした刺激策(MBS)を停止すべき、プロッサー・フィラデルフィア連銀総裁は、「FRBは来月から資産買入枠の縮小を始める必要がある」との発言に、弱いドル買いが強まる。

EURUSDは、ユーロ圏消費者物価指数は、速報値と変わらず。貿易収支は黒字幅が拡大し、1.2850近くボトムに下げ止まったが、1.2880台の上値は重くレンジ内の動き。1.2850近辺で下げ止まることが多く、ブレークできるか否かで流れは変わってくる。

NZDUSDは、NZ政府は予算案を発表し、財政黒字予想を引き上げ、イングリッシュNZ財務相は、「景気が上向き、財政状況が改善したため、歳出を増やす余地が生まれた」と楽観的な発言をしたが、上値は重く、前日安値を割り込み0.8140近くまで下落。

主要通貨の変化率グラフ





5月15日(水曜)の為替市場


5月15日(水曜)の為替市場は、目まぐるしく変わる米景気刺激策の継続・縮小予想にほんろう。ただ、米株は高値恐怖感がある中で続伸。結果、ドル高相場は変わらず。

弱いユーロ圏の経済成長にEURUSDは1.29を割り込み続落。弱い米経済指標にもドル高傾向は止まらず。NAHB住宅市場指数を除き総崩れ。NY連銀製造業景気指数、生産者物価指数、対米証券投資+中長期金融資産取引額、鉱工業生産・設備稼働率と弱く、景気刺激策の早期縮小の見通しが遠のき、米株は続伸し、ドル高傾向が続く。

USDJPYは、4日連騰後にようやく小幅下落、一時102円を割り込んだが、102円台を維持。参議院選挙までは円安傾向から、大きな方向転換も難しい。先の96.00~100円の4円幅レンジから、今後は、100~104.50円(105.00)のレンジが続きそう。

EURUSDは、これで5日間続落。ユーロ圏の成長鈍化もあり、下限金利をマイナスにする可能性など量的緩和を始める可能性が消えず、EURの優位性が揺らぐリスクを気にしながらの値動きとなっている。長期間続いた1.3000~1.3200のレンジの下限を割り込み、次は1.2800~1.3000のレンジが予想される。

AUDUSD=8日ぶりに陰線から陽線へと変化したが、この間に約450ポイント下落。NZDUSD=続落傾向は続くが、これでようやく3月の安値水準に戻っただけで、下げ止まっている。底値感は見られない。トレンドのでているのは、AUDUSDを含めて、AUDショートを組み合わせたクロスの通貨ペアで、EURAUD+GBPAUD等。

GBPUSD=続落傾向は続くが、これでようやくGBPUSD上昇時の出発点に戻っただけ。ドル高の中では健闘している通貨で、GBPはクロスでの上昇が続きそうである。

2013年5月15日水曜日

米経済指標は悲しくなるほど弱いシリーズとなったが、それでもドルの下落幅は限定的。


NY連銀製造業景気指数の業況指数は-1.43(予想4.75 前回3.05)、生産者物価指数は前月比-0.7%(予想-0.3% 3月-0.6%)、対米証券投資は、3月21億ドル(2月619億ドル)、中長期金融資産取引額=売り越し-135億ドル(予想+350億ドル 前回-133億ドル←速報-178億ドル)、鉱工業生産は、前月比-0.5%(予想-0.1% 3月0.3←0.4%)、設備稼働率=77.8(予想78.4% 3月78.3←78.5%)と、全てが弱い。

ユーロ圏のGDPは見事に弱く、EURも共に弱い。ドイツの前期比+0.1%を除けば、フランス-0.2%、イタリア-0.5%と弱く、ユーロ圏GDPは前期比-0.2%で、6期連続のマイナス成長。

注目のBOE4半期インフレレポートは、「成長見通しを引き上げ、インフレ見通しの鈍化」を示し、英第2四半期GDP見通しを0.5%に引き上げ、キングBOE総裁は、「金融危機以降で、明るい景気見通しを示せるのは初めて、英国の景気回復が視野に入った」とGBPはドル高の流れでも売り圧力は弱まっている。

IMFのNZ経済に関する年次報告書で、「NZ住宅市場の過熱を抑制するために、NZ中銀は政策金利の引き上げが必要になる」と発表。さらに、「過大評価されているNZDは、世界各国の金融緩和政策が縮小されれば下落する」と、3月に示した「NZDが最大15%過大評価されていると」との見方を再確認したことで、強弱混在。


NZDUSDは、IMFが「過熱しているNZ住宅市場の抑制に、政策金利を引き上げる可能性」を指摘し、3月調査時に示した「NZDは最大15%過大評価」との見解を再度示し、「各国の金融緩和策が縮小されたら下落」と報告。底堅かった0.8210近辺をブレークし、前日の安値近辺で0.8180近辺で再び下げ止まり底堅く、0.8180~0.8220のレンジで推移。弱い米経済指標が続き、レンジ上限をブレークしNZD買いの流れが強まった。

EURUSDは、1.30を回復できず、アジア・欧州市場では、1.2920を底値に下げ止まりながらも、戻りの鈍い展開が続いた。ユーロ圏の第1四半期GDP・速報値は6期連続のマイナス、フランスは2四半期のマイナス、ドイツはかろうじて前期でプラスを維持したが、EUR売りの流れが続きついに1.2850を割り込んだ。米国市場に入り、弱い米経済指標が続いたが、EURの買い戻しは鈍い。

USDJPYは、前日に再び102円台を超えてからは、日経平均株価が大幅上昇し1万5千円台を超え、102円を割り込めず、実需と利食い売りに上値も重く、大枠102.10~40のレンジで推移した。欧州市場に入り、弱いユーロ圏の経済指標に、円売りが強まりついに102.70台まで上昇したが、弱い米経済指標が続き102円割れまで下落している。

GBPUSDは、欧州時間に入り英雇用統計が強く、GBP買いの流れが強まり、BOE四半期インフレレポートで、「追加緩和の早期可能性」がほとんどないことや「景気回復のリスクは引き続き下向き」であることも示された。また、キングBOE総裁は、「金融危機以降で、明るい景気見通しを示せるのは初めて、英国の景気回復が視野に入った」と、最後の会見で示し、GBP売りの流れは限定的となり、弱い米経済指標にGBPの買い戻しが強まった。

5月15日(水曜)より、試験的に太田二郎のFXコメントの配信をスタートいたします。なるべく時間をかけず、充実したコメントを目指す活動を始めたいと思います。