2015年7月3日金曜日

米雇用統計も終わり煮え切らないムード満点。今日は週末の金曜日で米国は独立記念日

米雇用統計も終わり煮え切らないムード満点。今日は週末の金曜日で米国は独立記念日。

何をどう考えても、誰がどう言おうとも、ギリシャ国民投票次第。

中長期の話はべつとして、今日、週明けの為替相場は、ギリシャ国民投票の「NO」、「YES」次第。

それを前にして、敢えてリスクと取ることも必要あるまい!

「NO」→ EURUSD売り+USDJPY売り=EURJPYの売り。
「YES」→ EURUSD買い+USDJPY買い=EURJPYの買い。

その後を考えれば、どっちに転んでも、EUR買いは一時的で、ギリシャリスクはついて回る。

それにしても、スウェーデンは政策金利を-0.25%→-0.35%にサプライズの引き下げを決定。ギリシャリスクに対応したのであろうが、もし「NO」と言ったら、さらにマイナス金利の幅を拡大するのであろうか?

EURSEKの金利差拡大で、SEK売りも狙われそう!

2015年7月3日(金曜)昨日2日、海外市場の動き

2015年7月3日(金曜)昨日2日、海外市場の動き

弱い米雇用統計を受け、FRBの利上げ時期の後退に、ドル売りが強まる。

サプライズと言うより、FRBの9月、12月の利上げを織り込んだ相場の反動!
米短期金利先物市場では、2016年1月の利上げ開始が有力で、2015年12月の利上げ予想確率は57%→49%へと低下。

米株は小幅下落、米金利は上昇、原油価格は低下へ。

今日は週末の金曜日で、米国市場は独立記念日で休場。波乱の幕開けを迎えた今週、終わりもやはり、ギリシャ。7月5日は、緊縮財政の是非を問う、ギリシャ国民投票では、賛成支持も増加傾向にあるというが、世論調査もあるいみではいい加減。

いずれにしても、ユーロにとっては最終的にプラス材料とは思えず。円相場は極端な円安も今は望み薄で、中長期の円安は変わらず。

クロス相場が主流になりそう!

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NZD 9:00 NZD 5月 QV住宅価格=514,232NZドル・前年比9.0%(予想 507,040・前回11.0%)

AUD 10:30 AUD 5月 貿易収支=-27.51億豪ドル(予想-22.25億豪ドル 前回-38.88→-41.36億豪ドル)→ 予想外に赤字額が拡大、前月も赤字額が上方修正へ 輸出=1.0%(予想 前回-6.0%)、輸入==-4.0%(前回4.0%)、

GBP 15:00 GBP 6月 ネーションワイド住宅価格=前月比-0.2%(予想0.5% 前回0.3%)、前年比3.3%(予想4.5% 前回4.6%)→ 予想外に弱い

GBP 17:30 GBP 6月 建設業PMI=58.1(予想56.5 前回55.9)→ 予想外に増加し、直後はポンド買いが強まる

EUR 20:30 EUR ECB議事録(6月3日分)=量的緩和は柔軟に対応

USD 21:30 USD 6月 雇用統計: 失業率=5.3%(予想5.4% 前回5.5%)、非農業部門雇用者数=22.3万人(予想23.0万人 5月28.0→25.4万人 4月22.1→18.7万人)、平均時給=前月比0.0%(予想0.2% 前回0.3%→0.2%)→ 失業率は低下、非農業部門雇用者数は予想を小幅ながら下回り、前月分が下方修正、そして、平均時給が弱くドル売りが強まる

USD 21:30 USD 新規失業保険申請件数=28.1万人(予想27.0万人 前回27.1万人)→ 予想より悪化へ

USD 23:00 USD 5月 製造業受注指数=前月比-1.0%(予想-0.5% 前回-0.4%)→ 予想外にマイナス幅が拡大

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GBP BOE カンリフBOE副総裁=国内の生産性に回線の兆しがある。ギリシャ危機のリスクが周辺国へ波及する兆候は見られない。ギリシャ情勢は非常に危険。

EUR GRE ドイツ産業界からはギリシャのエクスポージャーは少なく、ギリシャがユーロ圏から秩序立って離脱できるよう尽力すべきとき。

USD FRB アトランタ連銀GDPNow=第2四半期GDP 強い米建設支出に2.1%→2.2%

EUR GRE ギリシャ世論調査は、緊縮賛成派47%、反対は43%と逆転へ。

USD FRB 米短期金利先物市場=弱い米雇用統計で利上げ開始時期が来年へと先延ばしを予想。2016年1月の利上げ開始が有力で、2015年12月の利上げ予想確率は57%→49%へと低下。

GER GEE ドイツ統計局=第1四半期の実質賃金は2.5%増加、2008年の統計開始以降で最大の伸び率。

SEK SEK スウェーデン中銀=予想外に政策金利を引き下げ-0.25%→ -0.35%に決定

EUR GRE ECB=7月6日月曜日にギリシャ向けの緊急流動性支援を検討へ



2015年7月2日木曜日

2015年7月2日(木曜)欧州・米国市場の動き
さあ、米雇用統計も終わり、明日から米国市場は3連休に突入する。週末にギリシャ国民投票が実施されるが、長く続く終わりのない協議に、市場の反応には鈍さが感じられる。
※※※※※※※※※※※※※
メインイベント。米雇用統計を契機に「米金利は低下+米株は上昇」し、ドル買いから売りへと変化。米雇用統計は、失業率は低下、非農業部門雇用者数は予想を小幅ながら下回り、前月分が下方修正、そして、平均時給が弱くドル売りが強まる。
米短期金利先物市場では、弱い米雇用統計に、利上げ開始時期の予測は、来年へと先延ばしされ、2016年1月の利上げへ。2015年12月の利上げ予想確率は57%→49%へと低下。
※※※※※※※※※※※※※
USDJPYは、金・月のギャップ123.80~85円を超えられず、失速。他の主要通貨でも米雇用統計の発表直前までは、ドル買いの動きが主流で、
スウェーデン中銀=予想外に政策金利を引き下げ-0.25%→-0.35%に決定、直後はEURSEKの買いが強まる。

2015年7月2日(木曜)欧州・米国市場の動き

2015年7月2日(木曜)欧州・米国市場の動き

さあ、米雇用統計も終わり、明日から米国市場は3連休に突入する。週末にギリシャ国民投票が実施されるが、長く続く終わりのない協議に、市場の反応には鈍さが感じられる。

メインイベント。米雇用統計を契機に「米金利は低下+米株は上昇」し、ドル買いから売りへと変化。米雇用統計は、失業率は低下、非農業部門雇用者数は予想を小幅ながら下回り、前月分が下方修正、そして、平均時給が弱くドル売りが強まる。

米短期金利先物市場では、弱い米雇用統計に、利上げ開始時期の予測は、来年へと先延ばしされ、2016年1月の利上げへ。2015年12月の利上げ予想確率は57%→49%へと低下。

USDJPYは、金・月のギャップ123.80~85円を超えられず、失速。他の主要通貨でも米雇用統計の発表直前までは、ドル買いの動きが主流で、

スウェーデン中銀=予想外に政策金利を引き下げ-0.25%→-0.35%に決定、直後はEURSEKの買いが強まる。

7月2日 (木曜) 21:30 米雇用統計(取引通貨ペア USDJPY)

7月2日 (木曜)  21:30    米雇用統計(取引通貨ペア USDJPY)


≪説明≫
※※※※※※※※※※※※※※※

ギリシャは6月30日のデッドラインを迎え、7月5日の国民投票の実施と、明日7月3日の米独立記念日の祭日前という、普通でも相場変動を予想することが難しい状況の中で、迎える今日の米雇用統計となります。

雇用統計の良し悪しで、9月のFRBの利上げ開始の可能性が意識され、ドル相場動くことになり、ギリシャ・リスクを意識したドル買いの流れと増幅すれば、更なるドル高傾向が強まる可能性もあります。

いずれにしても、米国市場が3連休に入り、途中でギリシャ総選挙があると言うことを考えれば、相場の変動が大きくなることも意識せざるを得ません。

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Dailyチャートでは、先週下げ止まった122円以下が重要で、中期のトレンドラインは121.89円にあります。そして、先週末・今週初めのギャップとなる123.85円を超えられるかが、度ドル円相場にとって重要とみています。

短期では、1時間チャートで、昨日200時間移動平均線を上抜け上昇傾向が続いていますが、現在123.22円に位置しており、この水準を意識せざるを得ません。

123.22円、123.03円、そして、123.85円のポイントを注意しています。

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今回の米雇用統計の予想は、失業率5.4%と前回5.5%から改善が、非農業部門雇用者数は23.0万人と予想外に強く相場が変動した先月の28万人から、減少が見込まれています。

過去25回の予想と実際との差は、失業率で最大0.3%、平均では0.1%、非農業部門雇用者数では、最大12.2万人、平均では4.7万人で、差の増減によって、ドル相場が動くことは避けられません。

過去20回のデータでは、USDJPYで発表直後15分間の値動きを見ると、最大117pips(高値-安値)と大きく、平均でも67pipsの変動となっています。

直近5回のデータでも、最大117pips(2月6日)、平均では約93pipsの変動で、逆指値エントリーでの取引を考えたいと思います。ただ、発表前後の予想外の変動は大きく、最近では平均時給の増減でも相場が動くことがあり、上下に振らされるリスクに注意が必要となっています。


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≪今回の予想と前回の数字≫
失業率=予想5.4% 前回5.5%
非農業部門雇用者数=予想23.0万人 前回28.0万人
平均時給=前月比予想0.2% 前回0.3%

≪過去25回の予想と実際との差≫
失業率
Max=0.3%
Min=0.0%
Ave=0.1%

非農業部門雇用者数
Max=12.2万人
Min=0.2万人
Ave=4.7万人

≪USD 過去20回の発表15分間の為替レートの変動≫
Hi-Low=Max117pips
Hi-low=Min11pips
Hi-low=Ave67pips

Open-Hi=Max117pips
Open-Hi=Min0pips
Open-Hi=Ave40pips

Open-Low=Max103pips
Open-Low=Min0pips
Open-Low=Ave27pips


2015年7月2日(木曜) 昨日1日、海外市場の動き

2015年7月2日(木曜) 昨日1日、海外市場の動き

米経済指標は強く、ドルは全面高! 米株は上昇、米金利も上昇。

ギリシャの優柔不断な態度は終わりが見えず。今日の米雇用統計の発表を前に、市場は米国を選択、ドルは全面高。円はドル以外で上昇へ。

米ADP雇用統計を含め、米経済指標は強く、今日の米雇用統計に期待感が膨らむ。

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≪ギリシャはいつもながら豹変し、優柔不断≫

チプラス・ギリシャ首相はTV演説で、国民投票で財政緊縮策に「NO」を求める。

ギリシャは「支援の延長+新規融資」を求めた新提案を撤回、債権団との対立へと変化。

ギリシャの新提案を協議した、1日のユーロ圏財務相電話会議は1時間で終了、国民投票の結果を見るまでは、債権団も再協議に応ぜず。

現政権は、国民投票の「NO」は、ユーロ圏に対する拒絶ではなく、受け入れ合意で債権団への圧力を強める材料と考えていると言う。

債権団は、事実上のユーロ圏残留の是非を問う結果と考えており、またしても、ギリシャは優柔不断な猿芝居に、市場は振り回される!?

※※※※※※※※※※※

≪米ADP雇用統計を含め、米経済指標は強く、今日の米雇用統計に期待感が膨らむ≫

米ADP雇用統計=23.7万人(予想21万人 前回20.1→20.3万人)→ 予想外に増加し、年初来で最大の伸び率。
米製造業PMI=53.6(予想53.4 前回53.4)→ 予想を上回る。
米ISM製造業景況指数=53.5(予想53.1 前回52.8)→ 予想を上回る。
米建設支出=前月比0.8%(予想0.5% 前回2.2→2.1%)→ 予想を上回る。

※※※※※※※※※※※

≪ドル全面高≫

USDJPYは続伸、123円台で推移へ。
EURUSDは続落、ギリシャへの支援は完全に目がなくなり、国民投票後の不透明で1.1050を割り込む。
GBPUSDは続落、製造業PMIも弱く、早期利上げ観測が弱まり、1.5600を一時割り込む。
AUDUSD+NZDUSDは共に続落。商品価格の下落や追加利下げ観測は消えず、ドル高の流れに共に続落。

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2015年7月1日水曜日

2015年7月1日(水曜)欧州・米国市場序盤の動き

2015年7月1日(水曜)欧州・米国市場序盤の動き

ドル全面高! 米株は上昇し、ギリシャ・ギリシャと振り回され、ユーロ圏財務相会合待ちへ。

気が付けば明日は米雇用統計で、明後日は米独立記念日。週末は、ギリシャ国民投票と波乱材料は多数。

GBPUSDは弱い製造業PMIに売りへと変化し、1.5620へ続落。それが、ドル買いをリードし、強い米ADP雇用統計に、ドルは全面高。

USDJPYは、強い日銀短観に株高=円売りが続き、欧米市場では123円台へ続伸。
EURUSDは、ギリシャ国民投票の世論調査で「YES」がやや拡大するも、深夜のユーロ圏財務相会合+国民投票のリスクは消えず、1.1060へ続落。
AUDUSDは0.7650台へ続落、NZDUSDは0.6730台へ続落、USDCADは1.2560台へ続伸。

7月1日 23:00 米ISM製造業景況指数(取引通貨ペア USDJPY)

7月1日 23:00 米ISM製造業景況指数(取引通貨ペア USDJPY)


≪説明≫

※※※※※※※※※※※※※※※

月末・期末・半期末も終わり、特殊要因のリスクはなくなった。相変わらずギリシャリスクは残り、明日には米雇用統計が控え、フィッシャーFRB副議長は『FRBは金融政策運営で先手を打つ必要がある』と、9月の利上げ期待が強まっている中での、米雇用統計の発表となる。結果で、米債券市場が動き、為替相場も大きく動く可能性も意識せざるを得ない。

USDJPYは、リスク回避の円買いを期待しているが、122.00円を割り込むのも息切れしている値動きは、どうしても消極的な円買いになってしまうが、金曜・月曜のギャップ123.80円を埋め上昇するまでは、短期的な円ブル感は消えない。本当の円ベアへの復活は、123.80円を超えてから考えたい。

※※※※※※※※※※※※※※※

さて、USDJPYは、短期では122.00~122.60円と狭いレンジでの取引が続き、1時間チャートでは122.68円が中期線でポイントとなっている。200時間SMA=123.21円でこの水準を超えると円ベアセンチメントが強まりそうである。今回もこの水準を意識した取引を考えたい。

また、長期トレンドは上昇が続いているものの、オシレーター系は売りへと変化が見られ、米国ドル高懸念発言と共に、市場センチメントがミックスしている要因の一つともなっている。

※※※※※※※※※※※※※※※

予想数字は53.1と前回の52.8から小幅ながら改善が見込まれている。

過去38回のデータでは、予想と実際との差は、最大4.7、平均では1.4となっており、今年に入ってからは最大1とまりで、平均では0.7と安定している。

過去21回のデータでは、USDJPYで発表直後15分間の値動きを見ると、最大44pips(高値-安値)、平均25pipsで、今年に入ってから最大は先月で39、平均では約25pipsと変わらず、この変動幅が毎回見込まれることになる。

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≪今回の予想と前回の数字≫
ISM製造業景況指数=予想53.1 前回52.8

≪過去38回の予想と実際との差≫
Max=4.7
Min=0.0
Ave=1.4

≪USDJPY 過去21回の発表15分間の為替レートの変動≫
Hi-Low=Max44pips
Hi-low=Min12pips
Hi-low=Ave25pips

Open-Hi=Max39pips
Open-Hi=Min0pips
Open-Hi=Ave13pips

Open-Low=Max44pips
Open-Low=Min0pips
Open-Low=Ave11pips


今思うこと。



今思うこと。

月末・期末・半期末も終わり、特殊要因のリスクはなくなった。しかし、明日には米雇用統計が控え、フィッシャーFRB副議長は『FRBは金融政策運営で先手を打つ必要がある』と、9月の利上げ期待が強まっている中での、米雇用統計の発表となる。結果で、米債券市場が動き、為替相場も大きく動く可能性も意識せざるを得ない。

そして、ギリシャは30日のIMF支払期日が過ぎ、現行支援策も終了したが、ギリシャは土壇場で、支援延長や債務減免で新提案をユーロ圏財務相会合へ提出。今日、71日の午後630分からまたまたユーロ圏財務相会合が開かれる。

このようなドタバタだから反応できないのか? それともすべてが既に織り込み済みなのか? 金融市場の反応は、予想外に限定的で、1.12台で短期投機筋のEUR売りは一掃させられたが、今は、1.12台の上値は重い。

EUR安の流れは継続と思っているが、EURUSDがこれ以上どこまで売られるかも、自信を持てなくなっている。再び、1.101.13のレンジを抜け出すまでは、どちらへ進むのか様子を見守ることにする。

USDJPYは、リスク回避の円買いを期待しているが、122.00円を割り込むのも息切れしている値動きは、どうしても消極的な円買いになってしまうが、金曜・月曜のギャップ123.80円を埋め上昇するまでは、短期的な円ブル感は消えない。本当の円ベアへの復活は、123.80円を超えてから考えたい。

2015年7月1日(水曜)昨日6月30日、海外市場の動き

2015年7月1日(水曜)昨日6月30日、海外市場の動き

ギリシャはぎりぎりで、支援延長や債務減免の支援策を新提案。ユーロ圏財務相は1日に財務相会合を開き議論へ。為替市場はその結論待ちへ! ただし、ギリシャ発の材料に市場の反応は鈍い。

IMFに30日期日の16億ユーロ返済期限の延長+ECBに緊急流動性支援(ELA)枠の拡大+欧州安定メカニズム(ESM)から2年の支援を要請。受け入れれば国民投票を中止の可能性も。

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ギリシャ問題にたいして、金融市場の反応は極めて限定的。
米株は小幅上昇、米10年債利回りも小幅上昇、為替市場では通貨間で動きは異なる。

ドル高→ USDCAD+USDCHF+NZDUSD+EURUSD。
ドル安→ AUDUSD。
ドル横ばい→ USDJPY+GBPUSD。

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米経済指標は強弱混在。

弱い→ ケース・シラー住宅価格指数=前年比4.9%(予想5.5% 前回5.04%)
弱い→ シカゴ購買部協会景気指数=49.4(予想50.0 前回46.2)
強い→ CB消費者信頼感指数=101.4(予想97.3 前回95.4)

※※※※※※※※※※※※※※※

英GDPは予想外に強く、ポンド売りが弱まる→ 前年比2.9%(予想2.5% 前回2.4%)
カナダGDPは弱く、カナダドル売りが強まる→ 4月-0.1%(予想0.1%  前回-0.2%)
ユーロ圏失業率+CPIは予想通りで動けず→ 失業率11.1%、CPI前年比0.2%
独小売売上高は予想外のマイナス→ 前年比-0.4%(予想2.5% 前回1.1%)
独雇用統計の失業者数の減少は予想外に少ない→ -0.1万人(予想-0.8 前回-0.6)

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2015年6月30日(火曜)欧州・米国市場の動き

2015年6月30日(火曜)欧州・米国市場の動き

ギリシャ支援の協議はぎりぎりまで続く。

ギリシャ首相=欧州安定メカニズム(ESM)から2年の支援を要請。
ユーロ圏財務相は電話会合を午後1時(現地時間)に開催し、ギリシャの救済要請を検討。どんでん返しができるか?

※※※※※※※※※※※※※※※

USDCADは、弱いカナダ月次GDPに、1.2360台→1.2500近くへと上昇し、ドル買いの流れをリード。

EURUSDは、ギリシャ支援の協議が続く中、1.1140→1.1240台へ一時上昇するも、ギリシャより支援の要請を受け、ユーロ圏財務相は電話会合を開催へと動くも、1.1110台へ再び下落へ。

GBPUSDは、英第1四半期GDP・改定値の前年比は予想外に強く、GBPUSDの売りは弱まり、月末・四半期末・半期末の決済の動きは、GBP買いに動き、一時1.5770台を回復するも、1.5700台へ下落。

AUDUSDは上昇、スティーブンス豪中銀総裁の「豪ドル安予想」にも売り反応は鈍く0.7720台まで一時上昇するも、0.7680台へと下落へ。

NZDUSDは下落。0.6800を割り込み、下落傾向が続く、弱さが目立つ。

USDJPYは動けず。122円の大台を割り込むも瞬間で値を戻し、122.60を超えられず、レンジ相場の動きを継続。

※※※※※※※※※※※※※※※

米経済指標は強弱混在。米株は大幅上昇して始まるも伸びきれず。

米 S&P/ケース・シラー住宅価格指数(主要20都市圏)=前年比4.9%(予想5.5% 前回5.04%)→ 前年比は予想を大幅に下回る。

シカゴ購買部協会景気指数=49.4(予想50.0 前回46.2)→ 予想を下回る

CB消費者信頼感指数=101.4(予想97.3 前回95.4)、現況指数=107.1(予想 前回108.1→111.6)、期待指数=94.6(予想 前回86.9→86.2)→ 予想を上回る

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2015年6月30日火曜日

予想外の動きは、まだまだ続きそう、円を注目!

予想外の動きは、まだまだ続きそう、円を注目!

6月30日(火)月末・四半期末・半期末の特殊な動き
6月30日(火)現行の支援プログラムの最終日で、IMFへの支払期日
6月30日(火)そして、水面下で続く、ギリシャへの支援策の交渉
7月2日(木)米雇用統計
7月3日(金)米独立記念日の休日
7月5日(日)ギリシャ国民投票

ギリシャネタは、EURにとってどうなのか? リスクは払しょくされたわけではなく、重要なイベントが続き、引き続き流動的で、何があるか分からない。

『月末・四半期末・半期末』の特殊要因+『米雇用統計』の米利上げ時期を巡る思惑+『米独立記念日』で新規ポジションを作り難い+『ギリシャ国民投票』のリスク。重要で度重なるイベント・リスクを前にして、安全資産の円が目立ってくる。

USDJPYは122円台を維持しているものの、ドル高(円安)の流れに買い戻しは極めて鈍く、クロスでの円高が作りやすくなっており、USDJPYは下値リスクは続きそうである。

※※※※※※※※

予想外の決裂にも係わらず、EURUSDは1.10割れから、1.12台後半と、先週末の終わり値を上回る水準へと値を戻し、EURはクロスでも大幅に買い戻され、ギリシャネタ=EUR売りではなかったと思わせる動きとなった。

しかし、事前にEURショートやリスク通貨のショートを積み増した動きの反動に、EUR+AUD+NZDは上昇したが、本当にこれらの通貨をロングにしたいと思っているのだろうか?

EURUSDは水準的に、また、今後のギリシャ国民投票のリスクを考えれば、ショートメークに入りやすい水準で、特にEURクロスでは戻りも大きく、ユーロのショートポジションも相当整理されていると推測する。

ただ、その前の米雇用統計のリスクを考えると、米雇用統計に債券相場が動き、ドルが動くことになり、ギリシャ・リスクだけを考えても片手落ちになりそうである。




21:30 カナダ月次GDP(取引通貨ペア CADJPY)

21:30    カナダ月次GDP(取引通貨ペア CADJPY)

≪説明≫

※※※※※※※※※※※※※※※

ギリシャ問題では、為替市場の動きとはやや異なり、株式や債券市場を見るとリスク回避の動きが続いています。

カナダドルはリスク通貨とは思えませんが、昨日は全面安の動きとなり、原油価格も伸び悩み、USDCADではカナダドルの弱さが目立っています。

また、CADJPYでは、先週末の終値100円台ミドルから、昨日は、98円台ミドルまで急落。クロスでもカナダドルの弱さが目立っています。

※※※※※※※※※※※※※※※

Weeklyチャートでは、ストキャスティクスは売りへと変化し、200日SMA=98.52を割り込む勢いが続いており、この水準で下げ止まることができるのか注目しています。

上値のポイントは、98.78円、99.02円、99.53円、99.78円と続き、先週末と週明けのギャップとなる100.50円を埋めるまでは、戻り売りの流れが続きそうです。

今回は、テクニカルポイントを狙うか、逆指値で動きを狙うか、直前まで相場の流れをみて判断したいと考えます。

※※※※※※※※※※※※※※※

今回4月の予想は、前月比0.1%で前回の-0.2%から改善が予想されています。

過去24回のデータでは、予想と実際との差は、最大0.50%、平均で0.12%となっており、今年に入ってからの計5回では平均0.16%で、先月は0.4%の差となっており、相場変動も比較的大きくなっていました。

過去25回のデータでは、CADJPYで発表直後15分間の動きをみると、最大69pips(高値-安値)、平均では29pipsと、大きな値動きは期待できませんが、過去5回の動きでは最大69pips、平均でも50pips
とある程度の動きは期待できます。

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≪今回の予想と前回の数字≫
月次GDP=予想0.1%  前回-0.2%

≪過去24回の予想と実際との差≫
前月比
Max=0.50%
Min=0.00%
Ave=0.12%

≪GBPJPY 過去25回の発表15分間の為替レートの変動≫
Hi-Low=Max69pips
Hi-low=Min10pips
Hi-low=Ave29pips

Open-Hi=Max48pips
Open-Hi=Min0pips
Open-Hi=Ave17pips

Open-Low=Max69pips
Open-Low=Min0pips
Open-Low=Ave12pips


17:30 英第1四半期 GDP・確報値(取引通貨ペア GBPJPY)

17:30    英第1四半期 GDP・確報値(取引通貨ペア GBPJPY)

≪説明≫
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先週末から続く、ギリシャ支援策の決裂。そして、本日は現行の支援プログラムの最終日で、IMFへの支払期日に当たりますが、市場は最悪の事態をすでに相場へ織り込み済みと考えられますが、引き続き相場の動きは流動的で、今までの通常の取引思考では考えにくい点もあります。

そして、より注目度が高いのは、週末5日に実施される、債権団が提案した支援策の是非を問うため国民投票の行方は、重要で積極的に投機的ポジションを作り難い状態に変わりありません。

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GBPJPYは、EURGBPの巻き戻しや、ホールデンBOEチーフエコノミスト「早期利上げ政策は、自滅的となる恐れがある」との発言に、GBPJPYも195円→一時191.30円台まで下落、テクニカルでは、売りへと変化しているサインが多くなっています。

昨日も、193円台の売りが続き、192.50~193.50円のレンジ相場になっていますが、買いが復活するには193.60円をクリアに上抜けする必要もあります。

今回は、192.00~193.50円のレンジ内での動きを予想しながら、売買のターゲットを決めていきたいと考えます。

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今回、確報値の予想は、前月比0.4% 前回0.3%、前年比2.5% 前回2.4%と、共に若干の上昇が見込まれています。

過去35回のデータでは、予想と実際との差は、前期比で最大0.80%、平均では0.09%と、前年比では最大0.50%、平均では0.13%で、ほぼ予想通りの結果となっています。過去5回の発表でも差は平均で、前月比で0.1%、前年比0.08%と予想に近い結果となっています。

過去20回のデータでは、USDJPYで発表直後の15分間の変動をみると、最大65pips(高値-安値)、平均では36pipsとなっており、過去5回の平均でも34pipsの動きで、大幅な変化は期待できませんが、ある程度の値動きはきたいが持てます。

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≪今回の予想と前回の数字≫
GDP・確報値
前期比=予想0.4% 前回0.3%
前年比=予想2.5% 前回2.4%

≪過去35回の予想と実際との差≫
前期比
Max=0.80%
Min=0.00%
Ave=0.09%

前年比
Max=0.50%
Min=0.00%
Ave=0.13%

≪GBPJPY 過去20回の発表15分間の為替レートの変動≫
Hi-Low=Max65pips
Hi-low=Min12pips
Hi-low=Ave36pips

Open-Hi=Max44pips
Open-Hi=Min0pips
Open-Hi=Ave14pips

Open-Low=Max58pips
Open-Low=Min0pips
Open-Low=Ave21pips


2015年6月30日(火曜)昨日29日、海外市場の動き

2015年6月30日(火曜)昨日29日、海外市場の動き

週明け開始直後の流れと打って変わり、弱いCADを除き、JPY+AUD+NZD+EUR+CHFは上昇し、USDは値を下げる。

以外にも、EURUSDは1.1270台まで上昇、先週末の水準を上回る。EURは、スイス中銀の介入もあり、EURCHFは値を戻し、弱い米住宅指標や金融市場は極端な混乱も見られず。

欧州株価は大幅下落するも米株の下落は限定的。南欧諸国の債券利回りの上昇は限定的で、北部諸国の低下も限定的。

ギリシャは、30日期日のIMF融資返済をせず、IMFは「延滞」扱いの見通し。ECBの緊急流動性支援(ELA)は今週中も維持へ。7月5日の国民投票で改革案を受け入れの可能性があり、第3弾の支援実施の可能性も残り、為替相場にとって次の重要なテーマとなる。

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南欧諸国の10年債利回り上昇するも限定的=ギリシャは14.34%まで上昇するも、スペイン(2.34%+0.24%)+イタリア(2.38%+0.24%)+ポルトガル(3.02%+0.34%)。

安全資産の10年債利回りは低下へするも、限定的。ドイツ(0.79%-0.13)+英国(2.07%-0.11%)+フランス(1.23%-0.6%)、そして、米国(2.32%-0.15%)。

欧州株価は大幅下落するも米株は限定的。Euro Stoxx 50 Pr(3,468.90-152.47-4.21%)。ダウ平均(17,596.95-349.73-1.95%)。

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2015年6月29日月曜日

2015年6月29日(月曜)欧州・米国市場序盤の動き

2015年6月29日(月曜)欧州・米国市場序盤の動き

リスク回避に、株売り+債権買いの流れは変わらず。主要通貨は、先週末の水準へ値を戻すも、JPY高+CAD安の流れは続く。円クロスでは、EURJPY+CHFJPYは上昇、CADJPYは下落。

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日本やアジア株の大幅な下落に次ぎ、欧州各国の株価も弱く、EURO STOXX 50は、-3.24%と大幅下落、米株も弱含みで始まる。債券利回りは、ギリシャプ+イタリア+スペイン=上昇、ドイツ+英国+フランス=低下。

ギリシャ・リスクのヘッジにCHFは上昇、スイス中銀はCHF売り介入で対応。EURCHFは一時上昇し、EURUSDの買いへと繋がり、弱いユーロ圏景況感指数+予想を大幅に下回る独CPIにも、EURUSDは徐々に値を戻し上昇へ。

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バルファキス財務相は、EU条約は、通貨同盟からの離脱を定めた条項がなく、国民投票にでギリシャの加盟に問題が生じることはないと、開き直り。

7月5日の債権団の緊縮策の合否をめぐる、国民投票の結果を気にし、意識しながら、EUR売りの流れも続かず。

米NAR中古住宅販売保留の仮契約=前月比0.9%(予想1.2% 前回3.4%)と、予想を下回る。

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2015年6月29日(月)アジア市場・欧州市場序盤の動き

2015年6月29日(月)アジア市場・欧州市場序盤の動き

波乱の週明け月曜日。安心して良いのか? より警戒しなければならないのか?

欧州+米国市場の動きを確認するまでは、物事の核心は見えず。

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週末にはギリシャと債権団との交渉は決裂、7月5日のギリシャ国民投票を前に、30日の返済はどうなるのか? 

デフォルトリスクもの残る中で、ギリシャ銀行への資本規制もあり、オセアニア・アジア市場はリスク資産売り+安全資産売りの動きが早朝に強まった。

日経平均株価は-2.88%と約600円近く下落、中国株や豪州株も2~3%近く下落。欧州株も売り圧力が強まっている。

為替市場は、早朝のドル高+円高への動きが弱まり、反動の巻き戻しの動きが強まるも、USDJPYは123.20円を戻り高値に上値は重く、122.50~123.20円のレンジ入りながら、円高不安は払しょくできず。

ポジションの巻き戻しと思われるが、AUDUSD+NZDUSD+USDCADは、早朝のドル高から、先週末の終値水準まで値を戻し、一応は堅調さが感じられるが、逆に、GBP+EURは復活できず。 

ただし、欧州+米国市場の動きを確認するまでは、本当の動きは見えてこない。

オセアニア市場から、EUR売りが加速。円高も進む。

オセアニア市場から、EUR売りが加速。円高も進む。
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ユーロ圏財務相会合は、ギリシャが要請した金融支援の延長を拒否、ギリシャ金融支援と、関連するすべての合意は6月30日に終了と発表。
ギリシャは、7月5日の財政緊縮策の是非を問う国民投票の結果によっては、まだ、金融支援を受けられる可能性も残っているが、全てが流動的。
EUR売りはもちろんのこと、安全資産の買い+リスク資産の売りが強まる可能性が高く、相場変動には十分注意!
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「ドル高+ユーロ安」、「安全通貨買い+リスク通貨売り」、「株売り+債券買い」の可能性が高まる。
安全通貨=GBP+CHF+JPY、リスク通貨=AUD+NZD、 
オセアニア市場から、EURは急落。1.1000を割り込む直前まで下落し、USDJPYは、ドル高の影響とクロスの円買いの影響に動きは鈍いと思われましたが、早朝から、USDJPYは急落し、USDJPYはポイントの122.50円で下げ止まっていますが、円高が加速。
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欧州委員会は異例のギリシャへの最終提案を公表=ギリシャの将来的な資金調達や債務の持続性認識して提案したが、ギリシャはこれを一方的に破棄したと非難し、財務相会合では合意に至らず。
ユーロ圏財務相会合は、ギリシャが要請した金融支援の延長を拒否、ギリシャ金融支援と、関連するすべての合意は6月30日に終了と発表。
ギリシャは、7月5日の財政緊縮策の是非を問う国民投票の結果によっては、まだ、金融支援を受けられる可能性も残っているが、全てが流動的。
ECBは、ギリシャの銀行に対する緊急流動性支援(ELA)を現行の水準に据え置くと発表したが、6月30日以降は不明。

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2015年6月28日日曜日

今週の為替相場を考える(6月2日~7月3日)

今週の為替相場を考える(7月6日~7月10日)

先週も今週もギリシャで始まる!

先週はギリシャ交渉の決裂と、デフォルトリスクで相場が変動し、今週もギリシャの国民投票で相場が変動しスタートすることになりそうである。

その国民投票は、日本時間午前1時に投票を締め切り、出口調査が始まり、午前3時頃には最初の暫定結果が公表されと言われている。

世界中の市場参加者が注目し、多くの金融機関の担当者が休みを返上し結果を注目しているギリシャの国民投票も、直近では「YES」が「NO」を上回る予想となっている。

月並みで恐縮ながら、リスクオン+リスクオフの動きに、「NO」→ EURUSD売り+USDJPY売り=EURJPYの売り。「YES」→ EURUSD買い+USDJPY買い=EURJPYの買いと考えているが、それほどこの考えに固執はしていない。

市場は学習するものである。先週明けのアジア市場での反騰と、欧米市場の真逆の反応を教訓として考えれば、状況の差は異なるも、市場の心理は複雑で、短期的には、「下がれば買い」+「上がれば売り」の順張りを考えたくなる。

中期的には、ギリシャ国論が二分する中、「ギリシャ試合」はさらなる延長戦に突入することは避けられず、「通貨ユーロ」にとっては、長期的な信任を得ることはなかなか難しそうである。

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月並みながら、今後の為替相場のテーマは相変わらず、「ギリシャの今後の行方」+「FRBの利上げ開始の有無とその時期」。

何処を見ても、何を見ても、市場参加者が考えていることは、この2点に集約していることであろう! 

ギリシャ国民が真二つに分かれる考え方を持つということは、どちらに転んでも「ギリシャ試合」はエンドレスで、さらなる延長戦に突入することを意味しているのではと、不安になる。

ECBの量的緩和とユーロ安で、ドイツを中心とする好調な経済が期待できるユーロ圏。ユーロ高を予想したくなる半面、ギリシャリスクの不安が明確に解消できるまでは、ユーロ買いも限定的と思われ、EURUSDの底値も確認できず。

一方の米金利と言えば、この混乱時期にあえて利上げ時期をうやむやにしているFRBにとっては、ギリシャ問題の先行き見通しがハッキリとすればするほど、利上げのタイミングを明確にすることが必要となる。

最近の第2四半期GDP見通しの上方修正や、雇用情勢を考えれば、先の米雇用統計を受けた利上げ時期見通しの先送りによる失望感は、それほど深刻にとらえることもないと考えたい。

市場は、ドル高の弊害を考え、ドル高政策の変化を意識し始めていることは確かで、特に最近では円高方向を気に掛ける発言も多い。

USDJPY相場は、管理相場的な動きとなっており、「円安加速時=円安阻止」の発言をし、「円高方向転換時=円安を容認する発言」が目についた。結局のところ、日米でUSDJPY相場をある一定の範囲で安定させたいのであろうか? 115~125円の間は許容範囲と思いたくなる。

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さて、ギリシャを除き、今週のメインイベントは8日のFOMC議事録で、10日のイエレンFRB議長の講演と合わせ注目したい。それ以外では、豪中銀(7日)と英中銀(9日)が金融政策を発表し、の豪雇用統計(9日)とカナダ雇用統計(10日)も重要となっている。

米国発では、ISM非製造業景気指数・労働市場情勢(6日)、貿易収支(7日)、新築住宅価格指数・新規失業保険申請件数(9日)、卸売在庫(10日)が注目される。

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ドル相場
先の弱い米雇用統計を受け、米利上げ開始時期の先延ばし+ドル高懸念の拡大=ドル売り要因。一方、ギリシャ問題による市場混迷のリスクに安全資産としてのドル買いが上回っている。

ギリシャ国民投票の結果によって左右されることは避けられず、結果待ちとなるが、今週発表されるFOMC議事録と米貿易収支が予想の範囲内なら、米金利の上昇傾向は続き、根本的なドル高の流れは変わりそうにない。

EURUSD 1.0950~1.1350(ワイド過ぎるかもしれませんが!)
まずは、ギリシャ国民投票の結果次第! 前週明けの予想外の相場展開を考えれば、結果による相場変動が一方向に加速できるかは疑問で、「下がれば買い」+「上がれば売り」の逆張りを考えたい。ただし、ユーロ売り相場が終焉したかは、いまだ疑問。

GBPUSD 1.1500~1.5800
ギリシャ国民投票の結果で、EURGBPが影響を受け、少なからずGBPUSDに影響を及ぼす。先週はホールデン英中銀チーフエコノミスト「早期利上げ政策は、自滅的となる恐れ」と早期利上げをけん制、ポンド売りが加速したが、カンリフ英中銀副総裁は「国内の生産性に回復の兆しがある」といい、直近の経済指標も強弱混在で、上下大きく動けず。

AUDUSD 0.7500が維持できるかで判断
豪中銀の豪ドル安誘導にも、追加利下げ観測がやや弱まり底堅く推移したが、リスク回避の動きに0.7600を割り込み0.7500の大台直前まで値を下げた。NZ中銀の追加利下げ観測は強く、AUDNZDの買い期待は残るも、ギリシャ国民投票の結果で、リスク回避へと動くのか、または、リスク選好へと変化するのか見極めが必要。ただし、水準的には0.7500を重要なポイントに差し掛かっているので、注意したい。

USDJPY 121.50~124.50
ギリシャ国民投票の結果で、リスク回避へと動くのか、または、リスク選好へと変化するのか見極めが必要。ただし、先週明けの相場変化が思い出され、一方向へと動くよりも、とりあえずはレンジの上下限で固定された動きになることを期待し、レンジの上下では順張りで臨みたい。


2015年6日28日(日曜) 最新のIMMポジション(6月23日集計分)から 

2015年6日28日(日曜) 最新のIMMポジション(6月23日集計分)から 

ギリシャは債権団の提案を拒否! タイムリミットが刻々と迫る中で、7月5日(日)に債権団の提案の是非を問う国民投票の実施を発表。揺れに揺れるギリシャの行方に白黒の識別はわからぬが、ようやく決着を見ることになりそうである。

先週は、IMFへの返済期日と第2次支援策の終わりが迫る月末を前にした、ギリシャ政府と国際債権団の話し合いは難航。ユーロ圏財務相会合+首脳会合が開かれるたびに、結論のない話し合いに、株式+金利+為替相場は一喜一憂しながらも、大きく変動することもなく週末を迎えた週でもあった。

とりあえず、23日集計のデータを確認してみよう。全体的に大きな変化は見られないが通貨のショート(ドル買い)がやや膨らんでいた。

最新23日のIMMポジションは、7通貨(円、ユーロ、ポンド、スイスフラン、カナダドル、豪ドル、NZドル)のポジションはネットショートが、-242,339コントラクトと、前週の-215,594から、売り越し額が26,745コントラクト増加。ギリシャ支援策の協議が難航し、結論が出るまでは動き難い展開がよく反映されている反面、リスク回避の動きにユーロのショートが増加し、安全資産に属する円のショートも増加していた。

6月16日と6月23日1週間の変化を見てみよう。

円のポジションは、-80,664→-87,717(-7,053)と、円売りがやや増加。ギリシャのリスクヘッジとしての動きは見られず、逆に円高を期待した動きに反して、円売り傾向が目立った。

ユーロのポジションは、-89,357→-99,306(-9,949)と、5週間ぶりにショートが拡大。債権団とギリシャ政府との交渉は決着を見ず、デフォルトリスクも否定できない中で、ユーロの売りは予想外に拡大せず。

ポンドのポジションは、-25,434→-22,194(+3,240)と、スイスを除く主要通貨のショートが拡大する中では稀で減少。マカファーティーBOE政策委員から「早ければ年内に利上げを実施する可能性」が指摘され、クロスのポンド買いも一時強まった。

スイスフランのポジションは、+5,358→+7,072(+1,714)と、7か国通貨の中では、唯一ロングを維持し小幅ながら増加。ギリシャの不測の事態のヘッジとしてスイスフランが選考されていた。

カナダドルのポジションは、-12,281→-17,579(-5,298)と、4週連続でショートが続く。増減幅は狭く大きな変動に至ってないが、ドル高の影響を受けている。

豪ドルのポジションは、-4,048→-9,052→(-5,004)と、4週連続でショートが続く。一時の弱気ムードもやや収まってはいるが、方向転換するような変化は見られず。

NZドルのポジションは、-9,168→-13,563(-4,395)と、6週連続でショートが続き、最弱気な通貨。5月5日週以降の計8週の内、7週でショートが拡大、追加利下げ期待と中銀のNZドル安誘導が続く。