2014年6月20日金曜日

6月20日(金曜) 昨日、海外市場の動き

6月20日(金曜) 昨日、海外市場の動き


***** 昨日のポイント *****

前日にイエレン議長が目標達成のため必要な限り刺激策を堅持すると公約、米金利の低下に、ドル売りへと傾いているが、一時的な動きと思われる。結局は金利差相場を継続中で、USDとGBP、NZDへの投資意欲は強く、利上げできない円は売り圧力は変わらずだが、目先は101.50~102.50のレンジを抜け出せず。

BOE政策委員から早期利上げ示唆する発言が続き、GBPUSDは1.70の大台へ、テクニカル買いと金利差狙いの買いが続くAUDUSDは、0.94台を回復するも利食い先行でやや下落。欧州でのドル売りも、米国では予想を上回る米経済指標が続きドルの買い戻しへと動く。

◎NZ第1四半期GDPは、前年比は3.8%と6年ぶりの高水準ながら、前期比は予想を下回りNZD売りが一時強まる。ただし、NZ中銀の利上げ期待は残る。
◎スイス中銀は予想通り政策金利を0.0%で据え置き、ECBの利下げによるEURCHFの売り圧力に注視する姿勢を再確認。一時EURCHFは下落へ。
◎英小売売上高は予想通りで動けず。
◎米新規失業保険申請件数は予想より若干改善、フィラデルフィア連銀製造業景況指数は、予想より強く、CB景気先行指数は予想を若干下わが前回より増加。米株もマイナス圏から値を戻し、ドル買い戻しへと動く。
◎マカファティーBOE政策委員は、今後数カ月の経済指標が利上げ時期を決定する上で重要と、早期利上げ観測にGBPUSDは1.70の大台を突破、ポンド買いの流れが続く。


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USDJPYは、狭いレンジが続くも、FOMC後の米金利の低下を材料に、潜在的なウクライナとイラクの緊張激化が復活、スイスフランと共に安全資産の買いと思われる動きへと変化。さらに、短期の円ショートポジションの巻き戻しが続き102円台を割り込み、101.70円台まで下落したが、米国市場に入り102円近くまで値を戻す。短期的な下落と中長期の円安とミックスした相場に変わりなし。101.50円割れたら撤退のロングポジションがベスト。

EURUSDは、ようやく1.36台を超えた。ECBの緩和政策パッケージ発表後の安値1.35で下げ止まり、ECB理事会とFOMも終わり、米金利の低下に底値の見えなかった下値不安感もやわらいできた。テクニカルでようやく反発を示すインディケータもあるが、1.3550~1.37のレンジをそう簡単に脱することは難しいと判断。共に逆張り相場にはまりやすい。

AUDUSDは、0.94台を維持。底値を切り上げながらも、6月12日の高値0.9430台で上げ止まり、目先は利食い売りが優勢になりやすいが、4時間×200SMA(現在0.9335)をボトムに下げ止まり緩やかな上昇を続けていることで、どうしても期待は0.9450を超え0.9500の大台トライと考えやすい。基本路線は0.9370台で買い、0.9300を割り込んだら撤退の中期的なポジションがベスト。


***** 発言・その他 *****

◎ノルウェー中銀=政策金利を現行の1.5%への据え置きを決定、予想通り。利上げ開始の見通しを2015年夏→2015年末までに修正し先送り。
◎ウィールBOE政策委員=現時点で利上げの根拠はなく、極近い将来に状況が変われば驚き。年内の話となれば別だが、経済動向を見極める必要がある。
◎ジョルダン・スイス中銀総裁=スイスフランは引き続き高水準で、ユーロ圏の利下げが国内に及ぼす影響を注視。
◎黒田日銀総裁=2%の物価目標は達成に向け進んでいる。当面は現状の政策を継続。 政策の変更は、市場への影響を意識し適切に調整。
◎マカファティーBOE政策委員=政策決定は中立的になりつつある。今後数カ月の経済指標が利上げ時期を決定する上で重要。
◎コンスタンシオECB副総裁=低インフレが長引けばユーロ圏に害が及ぶが、そうした事態は引き続き起こりそうにない。ユーロ圏のインフレ率低下を避けるECBの決意に疑う余地はなく、対応策には、包括的な資産購入プログラムも含む。
◎オバマ米大統領=最大300名の特殊部隊をイラクへ派遣。米軍がイラクで戦闘に戻ることはない。
◎李克強・中国首相=7.5%という今年の中国の成長目標は理に適う。消費者物価の目標は3.5%。


***** 結果、主な経済指標・その他 *****

7:45 NZD 第1四半期GDP=前期比1.0%(予想1.2% 前回1.0←0.9%)、前年比3.8%(予想3.7% 前回3.3←3.1%)→ 前期は予想を下回るが、建設部門が強く前年比は6年ぶりの高水準
16:30 CHF スイス中銀 金融政策を発表=政策金利0.0%の据え置きを決定、予想通り。
17:30 GBP 5月 小売売上高=前月比-0.5%(予想-0.5% 前回1.0←1.3%)、前年比3.9%(予想4.3% 前回6.5←6.9%、除燃料=前月比-0.5%(予想-0.6% 前回1.7←1.8%)、前年比4.7%(予想4.8% 前回7.4←7.7%)→ ほぼ予想通りの結果に、相場は動けず。
21:30 USD 新規失業保険申請件数=31.2万件(予想31.4万件 前回31.8←31.7万件)→ 予想を若干下回り改善へ
23:00 USD 6月 フィラデルフィア連銀製造業景況指数=17.8(予想14.0 前回15.4)→ 予想を上回る
23:00 USD 5月 CB景気先行指数=前月比0.5%(予想0.6% 前回0.3←0.4%)、一致指数=0.3%(予想 前回0.2%)、遅行指数=0.4%(予想 前回0.3%)→ 予想を若干下わが前回より増加


***** 予定、主な経済指標・その他 *****

15:00 GER 5月 生産者物価指数=前月比予想0 前回-0.1%、前年比予想-0.7% 前回-0.9%
15:00 CHF 5月 貿易収支=予想 前回24.25億スイスフラン
17:00 EUR 4月 経常収支=予想 前回209億ユーロ、季調済=予想194億ユーロ 前回188億ユーロ
21:30 CAD 4月 小売売上高=前月比予想0.6% 前回-0.1%、除く自動車前月比 予想0.3% 前回0.1%
21:30 CAD 5月 消費者物価指数=前月比予想0.3% 前回0.3%、前年比予想2.1% 前回2.0%、コア前月比予想0.2% 前回0.2%、コア前年比予想1.5% 前回1.4%
23:00 EUR 6月 消費者信頼感指数・速報値=予想-6.5% 前回-7.1%

2014年6月19日木曜日

6月19日(水曜) 昨日、海外市場の動き

6月19日(水曜) 昨日、海外市場の動き


***** 昨日のポイント *****

BOE金融政策委員会議事録は、思惑通りの利上げ必要性の言及にポンド買いへ、しかし、9対0で現行政策の据え置きとなり、利上げ開始時期で意見が分かれ、利上げ前にたるみ解消の証拠が必要との点で全員が一致との内容に、ポンド売りへと変化。

米第1四半期の経常収支は2012年第3四半期以来の赤字幅となり、FOMCでは予想通り債券買い入れを計100億ドル縮小したが、2014年の米成長見通しを下方修正し、量的緩和が終了しても利上げまでには相当の期間が必要との判断に、米債券利回りは低下。より強気な見通しへの反動に、ドルは全面安。


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アジア市場は、日本の貿易収支の赤字額が予想外に縮小したが、円買いの動きは極めて限定的で、日銀の議事要旨への反応は見られず。逆に貿易赤字縮小にも102.10円台を維持したことで、円売りへと変化し102.30円台へ上昇。米FOMCの発表を当日に控え、USDJPYは102.10~30の狭いレンジとなり、他の主要国通貨も小幅な値動きにとどまる。

欧州市場は、BOE金融政策委員会議事録の発表直前から、利上げを支持する委員や、今後の利上げ示唆の言及期待に盛り上がった。発表を受け、思惑通りの利上げ必要性の言及にポンド買いへ、しかし、9対0で現行政策の据え置きとなり、利上げ開始時期で意見が分かれ、利上げ前にたるみ解消の証拠が必要との点で全員が一致との内容に、ポンド売りへと変化。米FOMCの一大ベントを前にして、EURGBPが急伸し、EURUSDは上昇へ。AUDUSDは動きが止まり、0.9330台をボトムに下げ止まる。NZDUSDは上昇、USDJPYは下落と、弱いドル売りへ。

米国市場は、FOMCの結果は予想通りに、金利は据え置き、債券買い入れを100億ドル削減、経済成長が回復し、雇用市場は改善していると指摘した上で、資産購入規模の縮小を続ける方針に、直後はドル買いへ。しかし、2014年の米成長見通しを下方修正し、量的緩和が終了しても利上げまでには相当の期間が必要との判断に、米債券利回りは低下。より強気な見通しへの反動に、ドルは全面安。USDJPYは101.80円台へ下落、EURUSDは一時一時1.3600近くへ上昇、AUDUSDは0.94台へ続伸、ドルは全面安の展開となった。


***** 発言・その他 *****

◎BOE金融政策委員会議事録=9対0の前回一致で政策金利0.5%と資産買入枠3750億ポンドの据え置きを決定。力強さを増す英経済にBOEは利上げが必要となる状況へと近づいている。経済のたるみは従来予想より速く解消されるだろう。利上げ前にたるみ解消の証拠が必要との点で全員が一致。年内の利上げは投資家の想定より高い可能性を示唆。景気回復は一段と持続可能となり、経済は「通常状態に戻り始めている。利上げ開始時期をめぐって意見が割れたままでいる。
◎BOE金融政策委員会議事録=金融市場の一部で示唆される年内の利上げ確率が比較的低い状況はいささか驚き。5月の会合で政策金利を過去最低で据え置く必要性についての見方を変え始め、利上げに前向きな一部メンバーにとって議論がより拮抗しつつある。
◎BOE金融政策委員会議事録=利上げ前にはスラック解消の一段の証拠が必要との点で全員が一致。
賃金の伸び率の低迷は、経済の不稼働部分が以前考えられていたよりも大きいことが要因の可能性がある。住宅市場には鈍化の兆候がある。
◎BOEスタッフ予想=今四半期の経済成長率は0.9%で、第3四半期の0.7%予想には上振れリスクがある。
◎ウィールBOE政策委員=英中銀は労働市場における緩みの幅を過大評価している可能性。金融政策を5月時点の見通しに比べ引き締める必要がある。
◎フォーブス次期BOE政策委員(議会)=政策担当者が経済リスクを見極めようと過度に長く利上げを先送りすれば、将来的に金利を急激に引き上げる必要に迫られる。
◎キャメロン英首相=イスラム教スンニ派の過激派組織が英国への攻撃を計画。
◎日銀の資金循環統計=年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF)や共済年金が国債の売却を加速、1~3月期に1.85兆円の売り越しへ。
◎中東アルアラビーヤ=ジバリ・イラク外相は米国に、イスラム教スンニ派武装組織への空爆を要請。
◎サウド・サウジアラビア外相=イランに対して、イラクの争いに干渉すべきでないと警告。
◎米第1四半期の経常収支は2012年第3四半期以来の赤字幅=米第1四半期の経常収支(季調後)は-1111.6億ドル(予想-969億ドル 前期-873.2億ドル)で、2012年第3四半期以来の赤字幅。赤字幅はGDP比2.6%で2012年第3四半期以来で最大)
◎FOMC声明=政策金利0.25%の据え置き、債券買い入れを計100億ドル削減し350億ドルに縮小を全会一致で決定。住宅ローン担保証券(MBS)の月間買い入れ200億ドル→150億ドルへ、国債月間買い入れ250億ドル→200億ドルへの縮小。全会一致で決定。経済成長が回復し、雇用市場は改善していると指摘した上で、資産購入規模の縮小を続ける方針を表明。
◎FOMC声明=GDP見通しを下方修正(2014年2.8~3.0%→2.1~2.3%)、失業率は下方修正(2014年6.1~6.3%→6.0~6.1%)。
◎FOMC声明=FOMC参加者ゼロ金利解除の予測は、2014年=1名で変わらず、2015年13人→12人、2016年2人→3人。2015年末の金利見通しは、0.25%=2人→3人、0.50%=2人→1人、0.75%=2人→1人、1.0%=5人→3人、1.25%=1人→3人へ。
◎イエレンFRB議長の記者会見=2014年米成長率見通しの下方修正、第1四半期の弱さが主因。 資産買い入れの縮小は、今後の雇用とインフレ見通しに左右され、慎重なペースで継続。潜在成長率は、当面より低い可能性。経済の上振れに早期利上げや、下振れに緩和策をより長期間維持する可能性。最近の消費者物価は高めで、予想通り推移。最近の兆高から目標の2.0%に戻ると予想。
◎イエレンFRB議長の記者会見=米経済が潜在成長率を持続的に上回ると想定する妥当な理由が多く存在。金利の行方ついて不確実であることは、市場は認識すべき。


***** 結果、主な経済指標・その他 *****

7:45 NZD 第1四半期 経常収支=14.07億NZドル(予想14億NZドル、 前回-15.1←-14.34億NZドル)、対GDP比=-2.8%、(予想-2.8%、前回-3.4%)
8:50 JPY 5月 通関ベース貿易収支=-9090億円(予想-1兆1893億円、前回-8117億円)、輸出=前年比-2.7%・5兆6076億円、輸入=-3.6%・6兆5165億円
8:50 JPY 日銀金融政策決定会合 議事要旨(5月21日分)
9:30 AUD 5月 ウエストパック景気先行指数=0.1%(予想 前回-0.5%)
10:30 CNY 5月 住宅価格指数=5.6%(予想 前回6.7%)
17:30 GBP BOE金融政策委員会 議事録公表(6月5日分)=政策金利と資産買入枠の据え置きを、9対0で決定、予想通り。
18:00 EUR 4月 建設支出=前月比0.8%(予想 前回-0.3←-0.6%)、前年比8.0%(予想 前回6.4←5.2%)
21:30 USD 第1四半期 経常収支=-1112億ドル(予想-970億ドル 前回-873←-811億ドル)
21:30 CAD 4月 卸売売上高=前月比1.2%(予想0.5% 前回-0.3←-0.4%)
3:00 USD FOMC 金融政策発表=政策金利0.25%の据え置き、住宅ローン担保証券(MBS)の月間買い入れ200億ドル→150億ドルへ、国債月間買い入れ250億ドル→200億ドルへ減少を予想通り決定。
3:30 USD イエレンFRB議長の記者会見


***** 予定、主な経済指標・その他 *****

7:45 NZD 第1四半期GDP=前期比予想1.2% 前回0.9%、前年同期比=予想3.7% 前回3.1%
16:30 CHF スイス中銀 金融政策を発表=政策金利0.0%の据え置きを予想
17:30 GBP 5月 小売売上高=前月比予想-0.5% 前回1.3%、前年比予想4.2% 前回6.9%、除燃料=前月比予想-0.6% 前回1.8%、前年比予想4.8% 前回7.7%
21:30 USD 新規失業保険申請件数=予想31.4万件 前回31.7万件
22:00 EUR ユーロ圏財務相会合
23:00 USD 6月 フィラデルフィア連銀製造業景況指数=予想14.0 前回15.4
23:00 USD 5月 景気先行指数=前月比予想0.6% 前回0.4%

2014年6月18日水曜日

BOE金融政策委員会の議事録でポンドは上下に変動

FOMCの一大イベントを前に、ポンドはBOEの金融政策委員会議事録の発表に派手に上下。
基本はGBP買いの流れは変わらず、1.7000の大台で一先ず利食いのセンチメント強まるが、ポンド買いを否定する材料は、ポジション調整以外に見当たらず。

カーニーBOE総裁の早期利上げの可能性に言及して以降、関心が高まったBOE金融政策委員会議事録では、発表直前から利上げを支持する委員や、今後の利上げ示唆の言及期待に盛り上がった。

発表を受け、思惑通りの利上げ必要性の言及にポンド買いへ、しかし、90で現行政策の据え置きとなり、利上げ開始時期で意見が分かれ、利上げ前にたるみ解消の証拠が必要との点で全員が一致との内容に、ポンド売りへと変化。

その影響に、EURGBPが急伸し、EURUSDは上昇へ。AUDUSDは動きが止まり、0.9330台をボトムに下げ止まる。NZDUSDは上昇、USDJPYは下落と、弱いドル売りへと変化。


6月18日(水曜) 昨日、海外市場の動き

6月18日(水曜) 昨日、海外市場の動き

***** 昨日のポイント *****

アジア市場で、現行の景気刺激策に対して疑問を呈した弱気な豪中銀議事録に、豪ドルが下落。欧州市場では、弱い英消費者物価指数と生産者物価指数に対して、明日のBOE金融政策委員会期待のポンド買いに、上下のジェットコースター。そして、米国市場では、弱い米住宅着工・許可件数は無視され、予想より伸び率が大きかった米消費者物価指数に強く反応。ドルは全面高へとなったが、FRBの早期利上げ観測への盛り上がりは弱く、イラク情勢の悪化と原油価格の上昇、ウクライナのガス・パイプラインの爆発と材料は複雑で、値幅は明日のFOMCを前に比較的小幅。

◎マイルズBOE政策委員(16日)は、来年5月の任期満了前に利上げを支持。
◎6月3日の豪中銀議事録=現行の景気刺激策で、資源投資の減少や政府の緊縮財政の落ち込の影響をどの程度相殺できるのかを判断することは困難。
◎独ZEWは期待指数は弱く、第2四半期は鈍化する兆候。
◎英消費者物価指数は、予想より弱く4年ぶりの低水準で、直後はポンド売りが強まるが、今日のBOE金融政策委員会議事録の一部利上げ支持への期待感に直ぐに値を戻す。
◎米消費者物価指数は、予想を上回り、前月比は昨年2月来で最大の伸びにドルは全面高へ。
◎米住宅着工・許可件数は、予想より弱い。
◎イラク情勢は悪化、米国はイラクに米兵を派遣する計画があり、イスラム過激派への空爆も検討。
◎◎ウクライナ中部でガスのパイプラインが爆発。

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アジア市場は、明日のFOMC前に動きにくい状況の中で、不透明なイラク情勢に、目先の材料だけで取引する参加者が増え動きも限定的。豪中銀議事録は、6月3日の声明では「現行の景気刺激策で、資源投資の減少や政府の緊縮財政の落ち込の影響をどの程度相殺できるのかを判断することは困難」と、近い将来の利上げ期待は払しょくされ、豪ドルのロングポジションの巻き戻しが活発に見られた。AUD安の影響にNZDUSDも下落、AUDEURは上昇、その影響にEURUSDは1.3550台→1.3580台まで一時上昇するも続かず下落、対円やその他のクロスでもAUD売りが目立った。

欧州市場は、弱い英消費者物価指数と生産者物価指数に、GBPUSDは1.6980→1.6930台まで急落、ポンドは一時全面安となったが、明日のBOE金融政策委員会の議事録との一大イベントを前に、ポンド買いは強く、直ぐに下落直前の水準まで値を戻した。EURUSDは1.3555~80、USDJPYは101.90~102.05円の狭いレンジとなる一方、AUDUSDの売りは止まらず、0.9330台まで続落となった。

米国市場に入り、米国市場に入り、米住宅着工件数と建設許可件数は若干弱い数字となったが、注目の米消費者物価指数は予想よりも強く、ドルは全面高。USDJPYはようやく102.10円を超えたものの、伸びは弱く。EURUSDは1.3530台へ、GBPUSDは1.6950台へ、AUDUSDは欧州市場の安値を更新に0.9330台まで値を下げた。


***** 発言・その他 *****

◎アイバシン・PIMCOのCIO=欧州の銀行はバランスシートのレバレッジ解消で、今後1兆ドルの資産処分をすることを見込む。
◎マイルズBOE政策委員(16日)=来年5月の任期満了前に、利上げを支持する投票を行い見通し。
◎豪中銀議事録=現行の景気刺激策で、資源投資の減少や政府の緊縮財政の落ち込の影響をどの程度相殺できるのかを判断することは困難。今後1年の経済成長率はトレンドを下回る見通し。現在の緩和的政策姿勢が当面は適切で、低金利を維持。第1四半期GDP、前年比3.5%の高成長は、輸出の急増が要因で今後は維持できず。為替相場は以前に比べ、成長の均衡回復への寄与度は低下へ。
◎欧州連合(EU)統計局の第1四半期ユーロ圏労働コスト=前年比0.9%(前回の前期比1.6%)に鈍化。2009年第1四半期以来の低い伸び率。
◎ホワイトハウス=米大使館の保全確保で、イラクに米兵を派遣する計画。イスラム過激派への空爆も検討。
◎S&P=アルゼンチンの格付けを「CCC+」→「CCC-」に格下し、格付け見通しもネガティブ。
◎ウクライナ中部でガスのパイプラインが爆発=アバコフ・アフガニスタン内相は爆破はおそらくテロテロの可能性も。


***** 結果、主な経済指標・その他 *****

10:30 AUD  豪中銀 理事会義理録を公表
17:30 GBP 5月 消費者物価指数=前月比-0.1%(予想0.2% 前回0.4%)、前年比1.5%(予想1.7% 前回1.8%)、コア前月比0.0%(予想 前回0.5%)、コア前年比1.6%(予想 前回2.0%)、小売物価指数(RPI)=前月比0.1%(予想0.2% 前回0.4%)、前年比2.4%(予想2.5% 前回2.5%)、実勢インフレ率(RPIX)=前月比0.1%(予想0.2% 前回0.4%)、前年比2.5%(予想2.6% 前回2.6%)→ 予想より弱く4年ぶりの低水準で、直後はポンド売りが強まるが、直ぐに値を戻す。
17:30 GBP 5月 生産者物価指数: 出荷=前月比-0.1%(予想0.2% 前回0.1←0.0%)、前年比0.5%(予想0.7% 前回0.6%)、コア前月比0.0%(予想0.1% 前回0.0)%、コア前年比1.0%(予想1.1% 前回1.0%)、仕入=前月比-0.9%(予想0.0% 前回-0.9←-1.1%)、前年比-5.0%(予想-4.1% -5.3←前回-5.5%)、コア前月比-0.2%(前回-0.3%)、コア前年比-4.2%(前回-5.1←-5.2%)→ 予想より弱く、直後はポンド売りが強まるが、直ぐに値を戻す。
18:00 GER 6月 ZEW景況感調査: 期待指数=29.8(予想35.0 前回33.1)、現況指数=67.7(予想62.6 前回62.1)→ 期待指数は弱く、現況指数は強い、独経済は好調だが、第2四半期は鈍化する兆候が見られる。
18:00 EUR 6月 ZEW景況感調査=58.4(予想55.0 前回55.2)
21:30 USD 5月 消費者物価指数=前月比0.4%(予想0.2% 前回0.3%)、前年比2.1%(予想2.0% 前回2.0%)、コア(除く食品・エネルギー)前月比=0.3%(予想0.2% 前回0.2%)、コア前年比2.0%(予想1.9% 前回1.8%)→ 予想を上回り、前月比は昨年2月来で最大の伸びに、ドルは全面高へ
21:30 USD 5月 住宅着工件数=前月比-6.5%、100.1万件(予想105.0万件 前回107.1←107.2万件)、建設許可件数=前月比-6.4%・99.1万件(予想106万件 前回105.9←108万件)→ 予想を下回る


***** 予定、主な経済指標・その他 *****

7:45 NZD 第1四半期 経常収支=予想14億NZドル、 前回-14.34億NZドル
8:50 JPY 5月 通関ベース貿易収支=予想-1兆1893億円、前回-8117億円
8:50 JPY 日銀金融政策決定会合 議事録公表(5月21日分)
9:30 AUD 5月 ウエストパック景気先行指数=予想 前回-0.5%
10:30 CNY 5月 住宅価格指数=予想 前回6.7%
17:30 GBP BOE金融政策委員会 議事録公表(6月5日分)=9対0で政策金利と資産買入枠の据え置きを予想
18:00 EUR 4月 建設支出=前月比予想 前回-0.6%、前年比予想 前回5.2%
21:00 USD 第1四半期 経常収支=予想-970億ドル 前回-811億ドル
21:30 CAD 4月 卸売売上高=前月比予想0.5% 前回-0.4%
3:00 USD FOMC 金融政策発表=政策金利0.25%の据え置き、住宅ローン担保証券(MBS)の月間買い入れ200億ドル→150億ドルへ、国債月間買い入れ250億ドル→200億ドルへ減少を予想
3:30 USD イエレンFRB議長の記者会見

2014年6月17日火曜日

6月17日(火曜) 昨日、海外市場の動き

6月17日(火曜) 昨日、海外市場の動き


***** 昨日のポイント *****

FOMCを控え、全てに強い米経済指標に相場は踊らず(米NY連銀製造業景気指数、対米証券投資、鉱工業生産、設備稼働率、米NAHB住宅市場指数)。逆に、IMFは米経済見通しを下方修、正直ぐに利上げすると予想せず。

円相場は、日本の法人税減税、GPIFの運用見直し期待の円売り材料と、ウクライナ政府と親ロシア派の武力組織との対立継続、イラク過激派武装組織の戦いが激化、これらの地政学的リスクの円買い材料と強弱が混在し、テクニカルでも持ち合い相場の中に収まっている。GBPUSDは1.700を達成、BOEの金融政策委員会議事録の発表を前に利食い先行で一時的に休戦、ただ上昇傾向は止まらず。

◎公的通貨金融機関フォーラムは、世界の中銀は低金利で収益悪化し、株式投資を拡大。
◎ケント豪中銀総裁候補は豪ドル高をやんわりけん制、どこかの時点で下落しても驚きではない。
◎ビーンBOE副総裁は利上げ容認へ、利上げは英経済が正常化しつつあることを示す。
◎独連銀月報は、第2四半期の成長率は鈍化する可能性を指摘。
◎IMF米経済に関する報告書=米成長見通しを引き下げ、インフレは低水準で、完全雇用も2017年まで達成できず、2015年半ば以降でも利上げを予想せず。
◎ラガルドIMF専務理事は、IMFはFRBが量的緩和を縮小しても、直ぐに利上げすると予想せず。
◎全てに強い米経済指標(米NY連銀製造業景気指数、対米証券投資、鉱工業生産、設備稼働率、米NAHB住宅市場指数)
◎GBPUSDは一時1.70の大台を達成。
◎イラクでは政府軍と過激派組織との戦いが激化。


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週初のアジア市場は、いつもながら主体性は乏しく、小幅なドル売りの流れから始まった。USDJPYは小幅下落し円高へ、USDCADも小幅下落。AUDUSDやNZDUSDも底堅く小幅上昇、GBPUSDは先日のカーにBOE総裁発言に続き、ビーンBOE副総裁が利上げの、正当性に言及、終盤にかけてついに1.7000の大台を試し買いが強まった。

欧州市場の序盤は、アジア市場の流れは変化し、ドル買い戻しからスタート。GBPUSDは相次ぐ利上げを期待させる発言にも、市中金利は追従せず、1.70台→1.6950台まで下落。AUDUSDはケント豪中銀総裁候補の豪ドル高けん制発言もあり、0.9410台→0.9270台へ下落、USDCADは1.0840台→1.0880台へと上昇しカナダドルは下落、NZDUSDは0.8700を直前から0.8660台まで下落。USDPYは相変わらず10180~95円の狭いレンジで動けず。

米国市場は、イラクでは政府軍と過激派組織との戦いが激化、米経済指標は全て予想を上回るがドル買いは鈍く、IMFは米成長見通しを引き下げ終わって見ればドルは小幅下落。EURUSDはECBの金融緩和パッケージ発表後にも1.3500を割り込むことはできず、逆に早期利下げ観測が弱まり1.3580近くを回復。USDJPYはリスク回避の動きも加わり101.79~90円で動けず。GBPUSDは、欧州市場で念願の1.70を達成、BOE金融政策委員会議事録の発表前に、利食いの売りが先行し伸び悩み、他の主要国通貨も小幅な動きで推移した。



***** 発言・その他 *****

◎ケント豪中銀総裁候補=商品価格の下落で豪ドルは高すぎる。どこかの時点で下落しても驚きではない。失業率は2015年も高水準が続く見通し。
◎S&P=中国は米国を抜き、世界最大の債券発行国。
◎バイトマン独連銀総裁(独週刊誌フォークス)=通貨切り下げを狙えば、他中銀も追随し、敗者しか生み出さない切り下げ競争につながる。
◎ビーンBOE副総裁=利上げは英経済が正常化しつつあることを示す。英経済は楽観的になる理由が多くある。長期間低金利を続けることは好ましくない。
◎独連銀月報=第2四半期の成長率は鈍化する可能性がある。
◎日銀月報=景気の現状判断を据え置く。国内企業物価の先行きは当面緩やかな上昇を続ける。鉱工業生産は、基調として緩やかな増加を続けている。
◎政府成長戦略の素案=GPIFの組織改革等で、今後の法改正の必要性も含め検討する方針。
◎FT紙(15日)=公的通貨金融機関フォーラム(Omfif)レポートでは、世界の中央銀行は、低金利による収益悪化を補うため、運用資金を株式に振り向け、世界の株式市場で中銀の一群が主要な投資家になっている。潜在的に資産価格の過熱を助長する可能性がある。
◎FT紙(15日)=公的通貨金融機関フォーラム(Omfif)レポートでは、世界の公的投資家は、近年に少なくとも1兆ドルの資金を株式に振り向けたと推測。 近年の債券利回り低下による収入減で世界の中銀は合計で2000億ドルから2500億ドルの金利収益を失ったとの推計。
◎イラクは過激派武装組織の勢力拡大で、緊張が続く。米政府は空母ジョージ・H・W・ブッシュをアラビア海北部からペルシャ湾に移動。
◎IMF米経済に関する報告書=米成長見通しを引き下げ、インフレは低水準で、完全雇用も2017年まで達成できず、2015年半ば以降でも金利をゼロ近くにとどめる余地がある。
◎IMF米経済に関する報告書=米成長率見通しは、2014年2.8%→2.0%(第1四半期の落ち込みで下方修正)、2015年3.0%据え置き、2014年・2015年の成長は潜在成長率を大幅に上回るが、高齢化と生産性伸びの鈍化で、潜在成長率は2.0%近くにとどまる。
◎ラガルドIMF専務理事=IMFはFRBが量的緩和を縮小しても、直ぐに利上げすると予想していない。


***** 結果、主な経済指標・その他 *****

8:01 GBP 6月 ライトムーブ住宅価格=前月比0.1%(予想 前回3.6%)、前年比7.7%(予想 前回8.9%)
18:00 EUR 5月 消費者物価指数(HICP)・確報値=前月比-0.1%(予想-0.1% 前回0.2%)、前年比0.5%(予想0.5% 前回0.5%)、コア前年比0.7%(予想0.7% 前回0.7%)→ 速報値と変わらず
21:30 USD 6月 NY連銀製造業景気指数=19.28(予想15.0 前回19.01)、仕入価格=17.20(前回19.78)、新規受注=18.36(前回10.44)、雇用者数=10.75(前回20.88)→ 予想を上回る強い数字で4年ぶりの高水準
22:00 USD 4月 対米証券投資(ネットTICフロー合計)=1368億ドル(予想 前回-1223←-1261億ドル)→ 予想外に増加、長期有価証券(株式スワップなど除く・億ドル)・長期TICフロー=-242億ドル(予想375億ドル 前回41←40億ドル)
22:15 USD 5月 鉱工業生産指数=前月比0.6%(予想0.5% 前回-0.3←-0.6%)→ 予想を上回る
22:15 USD 5月 設備稼働率=79.1(予想78.9% 前回78.9←78.6%)→ 予想を上回る→ 予想を上回る
23:00 USD 6月 NAHB住宅市場指数=49(予想47 前回45)→ 予想を上回り年初来の高い上昇となる

***** 予定、主な経済指標・その他 *****

10:30 AUD  豪中銀 理事会義理録を公表
17:30 GBP 5月 消費者物価指数=前月比予想0.2% 前回0.4%、前年比予想1.7% 前回1.8%、コア前月比予想 前回0.5%、コア前年比予想 前回2.0%、小売物価指数(RPI)=前月比予想0.2% 前回0.4%、前年比予想1.7% 前回2.5%、実勢インフレ率(RPIX)=前月比予想 前回0.4%、前年比予想 前回2.6%
17:30 GBP 5月 生産者物価指数: 出荷=前月比予想0.2% 前回0.0%、前年比予想0.8% 前回0.6%、コア前月比予想 前回0.0%、コア前年比予想 前回1.0%、仕入=前月比予想0.2% 前回-1.1%、前年比予想-4.1% 前回-5.5%
18:00 GER 6月 ZEW景況感調査: 期待指数=予想35.0 前回33.1、現況指数=予想62.1 前回62.1
18:00 EUR 6月 ZEW景況感調査=予想55.0 前回55.2
21:30 USD 5月 消費者物価指数=前月比予想0.2% 前回0.3%、前年比予想2.0% 前回2.0%、コア(除く食品・エネルギー)前月比=予想0.2% 前回0.2%、コア前年比予想1.9% 前回1.8%
21:30 USD 5月 住宅着工件数=予想103.3万件 前回107.2万件、建設着工件数=予想106万件 前回108万件
23:00 CAD ステーブンス豪中銀総裁の講演(カナダ)

2014年6月16日月曜日

6月16日(月曜)午後22:45時 欧米市場の動き

6月16日(月曜)午後22:45時 欧米市場の動き

今日は月曜日で積極的に動きにくい状況が続いている。米国は年内に緩和を縮小させ、来年には利上げをすると思われており、米ドルの先高観は値強いものがある。

一方の円は、日本の法人税減税、GPIFの運用見直し期待の円売り材料と、ウクライナ政府と親ロシア派の武力組織との対立は止まず、イラク過激派武装組織の勢力は拡大、これらの地政学的リスクの円買い材料と強弱が混在し、テクニカルでも持ち合い相場の中に収まっている。

米経済指標に相場は動ぜず。予想を上回る米NY連銀製造業景気指数、対米証券投資、鉱工業生産、設備稼働率にも動けず。

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週初のアジア市場は、いつもながら主体性は乏しく、小幅なドル売りの流れから始まった。USDJPYは小幅下落し円高へ、USDCADも小幅下落。AUDUSDやNZDUSDも底堅く小幅上昇、GBPUSDは先日のカーにBOE総裁発言に続き、ビーンBOE副総裁が利上げの、正当性に言及、終盤にかけてついに1.7000の大台を試し買いが強まった。

欧州市場の序盤は、アジア市場の流れは変化し、ドル買い戻しからスタート。GBPUSDは相次ぐ利上げを期待させる発言にも、市中金利は追従せず、1.70台→1.6950台まで下落。AUDUSDは0.9410台→0.9270台へ下落、USDCADは1.0840台→1.0880台へと上昇しカナダドルは下落、NZDUSDは0.8700を直前から0.8660台まで下落。USDPYは相変わらず10180~95円の狭いレンジで動けず。

米国市場は、予想を上回る米NY連銀製造業景気指数、対米証券投資、鉱工業生産、設備稼働率にも、ドル買いの反応は鈍く、逆にEURUSDは1.3560台を回復。USDJPYは101.80~90円で動けず、他の主要国通貨も小幅な動きで推移した。

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○日銀月報=景気の現状判断を据え置く。国内企業物価の先行きは当面緩やかな上昇を続ける。鉱工業生産は、基調として緩やかな増加を続けている。
○FT紙(15日)=公的通貨金融機関フォーラム(Omfif)レポートでは、世界の中央銀行は、低金利による収益悪化を補うため、運用資金を株式に振り向け、世界の株式市場で中銀の一群が主要な投資家になっている。潜在的に資産価格の過熱を助長する可能性がある。
○FT紙(15日)=公的通貨金融機関フォーラム(Omfif)レポートでは、世界の公的投資家は、近年に少なくとも1兆ドルの資金を株式に振り向けたと推測。 近年の債券利回り低下による収入減で世界の中銀は合計で2000億ドルから2500億ドルの金利収益を失ったとの推計。
○イラクは過激派武装組織の勢力拡大で、緊張が続く。米政府は空母ジョージ・H・W・ブッシュをアラビア海北部からペルシャ湾に移動。
○ケント豪中銀総裁候補=商品価格の下落で豪ドルは高すぎる。どこかの時点で下落しても驚きではない。失業率は2015年も高水準が続く見通し。
○ビーンBOE副総裁=利上げは英経済が正常化しつつあることを示す。英経済は楽観的になる理由が多くある。長期間低金利を続けることは好ましくない。
○バイトマン独連銀総裁(独週刊誌フォークス)=通貨切り下げを狙えば、他中銀も追随し、敗者しか生み出さない切り下げ競争につながる。
○独連銀月報=第2四半期の成長率は鈍化する可能性がある。

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8:01 GBP 6月 ライトムーブ住宅価格=前月比0.1%(予想 前回3.6%)、前年比7.7%(予想 前回8.9%)
12:20 AUD ケント豪中銀総裁候補の講演
18:00 EUR 5月 消費者物価指数(HICP)・確報値=前月比-0.1%(予想-0.1% 前回0.2%)、前年比0.5%(予想0.5% 前回0.5%)、コア前年比0.7%(予想0.7% 前回0.7%)→ 速報値と変わらず
21:30 USD 6月 NY連銀製造業景気指数=19.28(予想15.0 前回19.01)、仕入価格=17.20(前回19.78)、新規受注=18.36(前回10.44)、雇用者数=10.75(前回20.88)→ 予想を上回る強い数字
22:00 USD 4月 対米証券投資(ネットTICフロー合計)=1368億ドル(予想 前回-1223←-1261億ドル)、長期有価証券(株式スワップなど除く・億ドル)・長期TICフロー=-242億ドル(予想375億ドル 前回41←40億ドル)
22:15 USD 5月 鉱工業生産指数=前月比0.6%(予想0.5% 前回-0.3←-0.6%)→ 予想を上回る
22:15 USD 5月 設備稼働率=79.1(予想78.9% 前回78.9←78.6%)→ 予想を上回る→ 予想を上回る

2014年6月15日日曜日

今週の主な経済指標・その他注目点(6月16日~20日)

今週の主な経済指標・その他注目点(6月16日~20日)



今週の経済指標を見てみましょう




今週のメイン・イベントは、なんといっても18日(水曜)の米FOMCとイエレンFRB議長のFOMC後の記者会見です。

今回も、12月、1月、3月のFOMCで決定された、量的緩和の縮小を継続することが予想されています。最近の強い米経済指標に、年内に量的緩和を縮小させ、予想より早い時期に利上げへ動き出す可能性が最近よく耳にしますが、イエレン議長の口から今後の方向性を示す発言を聞くことができるのか? これが今週で最も重要なイベントです。

さて、格は落ちるものの、17日(火曜)の豪中銀の議事録、18日(水曜)のBOE金融政策委員会の議事録にも目は離せません。AUDとGBPと上昇を続けている通貨の流れが加速するのか、失速するのかを判断することができます。

昨今の金利差相場。消費者物価指数への感応度は高いものがあります。17日(火曜)英消費者物価指数、米消費者物価指数、20日(金曜)カナダ消費者物価指数は特に重要です。

急伸しているポンドやNZドル相場を考えれば、19日(木曜)の英小売売上高と、NZGDPは、まず売買の材料にされることは固いと思われます。


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相場は動くときには、テクニカルとは別に、変動を引き起こす材料がきっかけとなることが多くあります。

6月5日にはECB理事会で、量的緩和まではいきませんでしたが、政策金利の引き下げやマイナス金利の実施を含めた金融緩和パッケージを示したことで、ユーロは下落し1.3500のテクニカル・ポイントで下げ止まり、売り買いの攻防が続いています。まだ達成感は感じられず、遅かれ早かれこの水準を割り込み、鬼が出るか蛇が出るかを試すことを虎視眈々と狙っています。

先週は、カーニーBOE総裁が「成長が減速する兆候は少なく、利上げが予想より早まる可能性」を示唆。サプライズ発言にポンドは急伸し1.7000の大台を前に上げ止まっています。これもまた1.7を試さずにおくものかと、そのチャンスを狙っていることは明らかです。

NZは、6月12日に政策金利を引き上げ、3月、4月、6月と3回連続の上昇に、2.5%→3.25%まで上昇、今後も利上げを継続する可能性は残っており、6月に入りNZDUSDは0.84→0.87まで上昇しています。

ウクライナ軍用機が親ロシア派の攻撃を受け47名全員が死亡、イラクでも過激派組織が地方都市を制圧、首都に向かって進撃を進めており、地政学的リスクの高まりに、安全資産の買いが選好される状況になっています。この流れが続くことも予想され、投機的な動きとして通貨では、円やドル買いにつながることが多くありました。