2014年6月28日土曜日

6月28日(土曜) 昨日、海外市場の動き

6月28日(土曜) 昨日、海外市場の動き


***** 昨日のポイント *****

週末金曜日の為替市場は、日本の消費者物価指数は期待通り強く日本株が下落、円買い戻しが強まり101.30台まで下落、一日を通じで101.35~45円の狭いレンジで推移した。

弱い仏GDP、弱いユーロ圏消費者信頼感、景況感指数、企業景況感にもEURUSは1.36台を維持、強い独消費者物価の前月比に、ECBの追加緩和期待が弱まりEUR買いが始まる。

強い米ミシガン大学消費者信頼感指数に、第2四半期の米経済の回復期待が強まり、直後はドル買いへと動くがその流れも続かず、EUR+CADは上昇、他の主要通貨も値を回復した。

XXXXXX

アジア市場は、ドル全面安。USDJPYは、日本全国CPIは予想通りで伸び率は加速、失業率は予想外に改善、日経平均株価が大幅下落、101.50円を割り込み101.30台へと続落。EURUSDは1.3600台を維持しながら1.3630台まで小幅上昇、GBPUSDは1.7020台をボトムに1.7050を試す動きへ。主要通貨でドルは軟調に推移した。

欧州市場は、仏GDPは速報値と変わらず前期比0.0%とゼロ成長、英GDPも前期比0.8%と改定値と変わらず。ユーロ圏景況感指数は低下、消費者信頼感も低下、企業景況感はマイナス幅が拡大したが、引き続きEURUSDは1.3610台を維持し動かず。相場が動き始めたのは、強い独消費者物価指数で、ユーロ買いが始まりEURGBPも上昇へ。

米国市場は、予想外に強い米ミシガン大学消費者信頼感指数に、第2四半期の米経済の回復期待が強まり、直後はドル買いへと動くも、ユーロ買いの流れは続き、EURUSDは1.3650近くまで続伸。USDCADは、鉱工業製品価格指数と原材料価格指数にもかかわらず、発表直後の1.0700近くを高値に1.0660割れまで下落、カナダドル買いの流れが続いた。USDJPYは101.35~45のレンジで動かず、GBPUSDは1.7010を安値に、1.70の大台を維持し、終盤にかけて1.0740台を回復。AUDUSDも0.9408を安値に、0.94台を維持し、終盤にかけては0.9430近くまで上昇した。


***** 発言・その他 *****

○ケント豪中銀総裁候補(委員会証言)=住宅投資が今後、低金利や人口増を背景に力強く伸びることが予想される。住宅価格が毎年10%上昇するような状態は望んでいない。国内の住宅価格は、投機的なバブルの兆候はない。
○中国民間不動産サービス会社=1~6月の主要40都市の新築住宅販売は、異例の高水準だった前年同期比から-23%・8960万平方メートル。
○カーニーBOE総裁=英経済は現代史上最悪のリセッショから脱したばかりで、家計の負債水準は高く、経済はまだ相対的に脆弱。中銀は2017年の金利水準を2.5%近くと予測しているが、保証するものではなく、方向性を示しているだけ。金利を引き上げる時がやってくるだろうが、引き上げ幅は限定的で段階的になる。
○本邦投資家は欧州債投資を活発化、ユーロ短期金利が急上昇。
○ウクライナ反政府派=30日までの停戦延長を受け入れる
○バンク・オブ・アメリカ=米第2四半期GDPの予測を4.0%→3.2%に下方修正。


***** 結果、主な経済指標・その他 *****

NZD 7:45 NZD 5月 貿易収支=2.85億NZドル(予想3.0億NZドル 前回4.98←5.34億NZドル)、輸出=460億NZドル(予想 前回44.4←45億NZドル)、輸入=43.2億NZドル(予想 前回39.4←39.6億ドル)→ 予想と前回を下回るが、7カ月連続の黒字へ
JPY 8:30 JPY 5月 失業率=3.5%(予想3.6% 前回3.6%)、有効求人倍率=1.09(予想1.08 前回1.08)→ 失業率、有効求人倍率、共に予想より改善
JPY 8:30 JPY 5月 全国消費者物価指数=前年比3.7%(予想3.7% 前回3.4%)、除生鮮・前年比3.4%(予想3.4% 前回3.2%)、除食品・エネルギー=前年比2.2%(予想2.2% 前回2.3%)→ 予想通りの結果となったが、伸び率は加速
JPY 8:30 JPY 6月 東京都消費者物価指数=前年比3.0%(予想3.1% 前回3.1%)、除生鮮・前年比2.8%(予想2.8% 前回2.8%)、除食品・エネルギー=前年比2.0%(予想1.9% 前回1.9%)→ 前年比は小幅下落、他はほぼ予想通り
GER 15:00 GER 5月 輸入物価指数=前月比0.0%(予想0.0% 前回-0.3%)、前年比-2.1%(予想-2.2% 前回-2.4%)
FRN 15:45 FRN 第1四半期 GDP・確報値=前期比0.0%(予想0.0% 速報値0.0% 第4四半期0.2%)、前年比0.7%(予想0.8% 速報値0.8%)→ 予想と変わらず、ゼロ成長
GBP 17:30 GBP 第1四半期 GDP・確報値=前期比0.8%(予想0.8% 前回0.8%)、前年比3.0%(予想3.1% 前回3.1%)→ 前期比は予想通りながら、前年比は低下へ
EUR 18:00 EUR 5月 景況感指数=102.0(予想103.0 前回102.6←102.7)→ 製造業が弱く予想外に低下、企業景況感=-4.3(予想-3.0 前回-3.1←-3.0)、サービス業景況感=4.2(予想4.0 前回3.8)、
GER 21:00 GER 6月 消費者物価指数・速報値=前月比0.3%(予想0.2% 前回-0.1%)、前年比1.0%(予想1.0% 前回0.9%)、HIPC・前月比=0.4%(予想0.2% 前回-0.3%)、HICP・前年比=1.0%(予想0.7% 前回0.6%)→ 予想を上回り、EUR買いが始まる
CAD 21:30 CAD 5月 鉱工業製品価格指数=前月比-0.5%(予想0.0% 前回-0.2%)→ 予想を下回る
CAD 21:30 CAD 5月 原材料価格指数=前月比-0.4%(予想-0.1% 前回0.1%)→ 予想を下回る
USD 22:55 USD 6月 ミシガン大学消費者信頼感指数・確報値=82.5(予想82.0 速報81.2 前月81.9)、景気現況指数=96.6(予想96.0 速報95.4 前回94.5)、消費者期待指数=73.5(予想72.8 速報72.2 前月73.7)→ 予想と前回を上回り、第2四半期の景気回復の期待感が強まる


2014年6月27日金曜日

6月27日(金曜) 昨日、海外市場の動き

6月27日(金曜) 昨日、海外市場の動き


***** 昨日のポイント *****

前日の弱い米GDPと耐久財受注に続き、今日も米個人消費支出は弱く、直後はドル売りが強まるが、ドル売りの流れは限定的で、市場の反応は通貨間により異なる。

カナダドル高が目立ち、USDCADは1.0700の大台を割り込み続落、NZDUSDは終値ベースで年初来の最高値を更新。GBPUSD1.70の大台を復活、AUDUSDは0.9400の大台を復活。USDJPYはレンジ相場ながら上値は徐々に切り下がり、EURUSDは1.3550~1.3650のレンジへ。

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アジア市場は、前日の弱い米GDPと耐久財受注を受けた、サプライズのドル売りの流れが継続するのか、それとも今後の米経済の回復を先取りした買いに、ドル売りは止まるのかわからず。米国市場の動向を見守る動きに小幅なレンジで推移した。

欧州市場は、アジア市場の停滞した動きから流れは変わり、GBPはBOEの住宅市場の抑制策が予想より厳しくなく、ポンド買いが強まり、AUD+NZD+CADは安定して緩やかに上昇、EURは弱く、JPYは動けず。

米州市場は、予想外に弱い米個人消費に、直後は主要通貨でドル売りが続いたが、例外はユーロで1.3600の大台を割り込む。 ブラード・セントルイス連銀総裁の米GDP3.0%の予想や、2015年第1四半期末までに利上げが適切との発言もあり、米経済の弱気なムードは弱まる。

USDJPYは101.50円まで下落したが、101.70円台まで値を戻し、レンジ相場の上値が切り下がる。EURUSDは1.3580を割り込みながらも、1.36台を復活、1.3550~1.3650のレンジ相場は変わらず。GBPUSDは1.7030を超えたが続かず、1.7000~1.7040のレンジ取引で、再び1.70台の大台で終了し、今後の上昇への動きを維持。AUDUSDは0.9410台へ上昇し、0.9395~0.9420のレンジで上下、0.9400台を底固めし上昇再買いの準備段階。USDCADは1.0700の大台を割り込み、続落傾向が続き、カナダドル高の流れは変わらず。


***** 発言・その他 *****

○バイトマン独連銀総裁=証券化市場を復活させることは、金融政策の主要な任務ではない。資産担保証券(ABS)などの債券買い入れは、ECBが欧州の不良債権の受け皿になる恐れがある。
○BOEの金融安定報告=住宅市場の過熱を抑制するため、住宅ローン規制の導入を発表。新規の住宅ローン85%の融資額を借り手の所得の4.5倍に制限→ 予想より厳しい規制とはならず、住宅建設株は上昇。引き続き早期利上げ観測の期待感が残り、ポンド買いが強まる。
○カーニーBOE総裁(金融安定報告発表後の会見)=英経済の最大のリスクは住宅関連で、住宅バブルに対して予防的に対処する。
○カーニーBOE総裁=利上げは緩やかで限定的。3年以内に政策金利2.5%という水準は、緩やかな範囲内。
○国家公務員共済、地方公務員共済、私学共済の3共済=5月以降、国内株式を積極的に購入→ 3共済から資金配分を受けた運用会社が5月から株式購入を開始、6月末までに購入を終わらせるよう求められている。
○ロシア上院=プーチン大統領に付与していたウクライナへの軍派遣権限を同大統領の要請に応じて取り消す。
○米第2四半期GDPの見通しを引き下げる動きへ=バークレイズ4.0%→2.9%。
○ラッカー・リッチモンド連銀総裁=金融政策が構造改革の埋め合わせすることは困難。低金利は長期失業問題をほとんど支援しない可能性。最近のインフレは全てがノイズではない。最初の利上げするタイミングを特定できず。
○ブラード・セントルイス連銀総裁=失業率は6%を下回り、インフレ率は2%の目標に向けて加速する可能性が高い。経済は大方の認識よりも正常に近い状態にある。GDPは第2四半期に上向き、第4四半期の成長は3%を予想、2015年第1四半期末までに利上げに踏み切ることが適切。
○ブラード・セントルイス連銀総裁=米クレジット市場が正常な状態に向かって改善する中、低金利の継続を正当化するのは一層困難。


***** 結果、主な経済指標・その他 *****

21:30 USD 新規失業保険申請件数==31.2万件(予想31.1万件 前回31.4←31.2万件)
21:30 USD 5月 個人所得=前月比0.4%(予想0.4% 前回0.3%)、個人消費支出=前月比0.2%(予想0.4% 前回0.0←-0.1%)、PCE価格指数=前月比0.2%(予想0.2% 前回0.2%)、PCE価格指数=前年比1.8%(予想1.8% 前回1.6%)、コアPC価格指数=前月比0.2%(予想0.2% 前回0.2%)、前年比1.5%(予想1.5% 前回1.4%)→ 個人所得は予想通りだが、個人消費は弱く、直後からドル売りが強まる


***** 今日の予定、主な経済指標・その他 *****

7:45 NZD 5月 貿易収支=予想2.5億NZドル 前回5.34億NZドル、輸出=予想 前回45億NZドル、輸入=予想 前回39.6億ドル
8:30 JPY 5月 失業率=予想3.6% 前回3.6%、有効求人倍率=予想1.08 前回1.08
8:30 JPY 5月 全国消費者物価指数=前年比予想3.7% 前回3.4%、除生鮮・前年比予想3.4% 前回3.2%、除食品・エネルギー=前年比予想2.2% 前回2.3%
8:30 JPY 6月 東京都消費者物価指数=前年比予想3.1% 前回3.1%、除生鮮・前年比予想2.8% 前回2.8%、除食品・エネルギー=前年比予想1.9% 前回1.9%
9:00 NZD イングリッシュNZ財務相の講演
15:45 FRN 第1四半期 GDP・確報値=前期比予想0.0% 前回0.0%、前年比予想0.8% 前回0.8%
17:30 GBP 第1四半期 GDP・確報値=前期比予想0.8% 前回0.8%、前年比予想3.1% 前回3.1%
17:30 GBP 第1四半期 経常収支=予想-173億ポンド 前回-224億ポンド
18:00 EUR 6月 消費者信頼感指数・確報値=予想-6.7 前回-7.1
18:00 EUR 5月 業況判断指数=予想0.40 前回0.37
18:00 EUR 5月 景況感指数=予想103.0 前回102.7、企業景況感=予想-3.0 前回-3.0、サービス業景況感=予想4.0 前回3.8
21:00 GER 6月 消費者物価指数・速報値=前月比予想0.2% 前回-0.1%、前年比予想1.0% 前回0.9%、HIPC・前月比=予想0.2% 前回-0.3%、HICP・前年比=予想0.7% 前回0.6%
21:30 CAD 5月 鉱工業製品価格指数=前月比予想0.0% 前回-0.2%
21:30 CAD 5月 原材料価格指数=前月比予想-0.1% 前回0.1%
22:55 USD 6月 ミシガン大学消費者信頼感指数・確報値=予想82.0 前回81.2

2014年6月26日木曜日

6月26日(木曜) 昨日、海外市場の動き

6月26日(木曜) 昨日、海外市場の動き


***** 昨日のポイント *****

米第1四半期GDPは、速報値0.1%、改定値-1.0%、確定値-2.9%と徐々に下方修正し大幅に悪化。ルー米財務長官は、原因は悪天候とヘルスケア関連の需要の減少だという。落ち込みは事前に予想されており、第2四半期から拡大し、今年は成長拡大が見込まれているが、あまりにも大幅な改定値に、どう判断するのか迷う動きへ。

欧州市場では、独GFK消費者信頼感は8.9と、予想を上回り7年ぶりの高水準に直後はEUR買いが強まるが続かず。 英6月CB報告済売上高は4で、予想を大幅に下回り7カ月ぶりの低水準となったが、ポンド売りは見られず。

6月25日の為替相場は、景気後退期以来となる5年ぶりの大幅な落ち込みとなった米GDPと、予想外のマイナスとなった耐久財受注に、欧米株は一時下落、米金利は低下しドルは全面安。

次に発表された米PMI総合とサービス業は、2009年10月の調査開始来となる4年ぶりの高水準、耐久財受注のコア資本財は前回のマイナスを脱してプラスへと好転していたことで、米株は買い戻されドル売りも落ち着く。

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EURUSDは、1.36をボトムに下げ止まり、弱い米GDPと米耐久財受注のサプライズに、1.3650近くまで上昇、1.36台で安定推移できるのかを試す動きへ。引き続き1.3550~1.3650のレンジを継承中。

USDJPYは、相変わらず動けず102円中心に上下20ポイントの相場が続いたが、弱い米GDPと米耐久財受注のサプライズに、101.80円の底値を割り込み101.60台まで下落、101.50円近辺の買いは厚くに下げ止まり、下落スタート地点の101.80台まで値を戻す。

AUDUSDは、0.9355~75のレンジから、弱い米GDPと米耐久財受注のサプライズに、0.9400を試す動きへと変化し、0.9400近辺で売り買いの攻防が続く。


***** 発言・その他 *****

○中国人民銀行第2四半期調査=中国の銀行幹部は景気減速感が前期よりも強まる。第2四半期に比較的冷え込みを感じる銀行幹部の割合は47%(前回16.3%)から大幅増加。
○オーストラリア資源・エネルギー経済局=2015年の鉄鉱石・原料炭価格の予想を下方修正→ 2015年の中国の鉄鋼生産は増加が予測、増産分を売りさばこうとする輸出業者間の競争激化が予想され、さらに豪ドル高も打撃。
○ベイナー米下院議長=オバマ米大統領が権限を乱用しているとして、憲法違反で提訴する方針。
○バイトマン独連銀総裁=低インフレは予想するがデフレに至らず。ユーロ圏のインフレは2016年末まで2%以下で推移。金利は必要以上に長期間低水準にあるべきではない。ドイツの不動産市場には警戒感必要。
○ルー米財務長官=米GDPの大幅な落ち込みは、異例な悪天候やヘルスケア関連の需要による。
○イスラム武装勢力=イラクの最大規模の空軍基地の一つを攻撃し、いくつかの小規模油田を制圧。


***** 結果、主な経済指標・その他 *****

15:00 GER 7月 GFK消費者信頼感=8.9(予想8.5 6月8.6←8.5)→ 予想を上回り7年ぶりの高水準に直後はEUR買いが強まるが続かず。
19:00 GBP 6月CB報告済売上高=4(予想23 前回16)→ 予想を大幅に下回り7カ月ぶりの低水準となったが、ポンド売りは見られず。
21:30 USD 第1四半期 GDP・確報値=前期比年率-2.9%(予想-1.7% 改定値-1.0%)、個人消費=前期比1.0%(予想2.4% 改定値3.1%)、コア個人消費支出(PCE)価格指数=前期比1.2% 予想1.2% 改定値1.2%、GDPデフレータ=前期比1.3%(予想1.3% 改定値1.3%)→ 予想外にマイナス幅が拡大し、景気後退期以来となる、5年ぶりの大幅な落ち込みに、ドルは全面安
21:30 USD 5月 耐久財受注=前月比-1.0%(予想0.0% 前回0.8%)、除輸送機器=前月比-0.1%(予想0.3% 前回0.4%←0.1%)、航空機を除く非国防資本財受(企業の設備投資の目安)=前月比0.7%(予想0.5% 前回-1.1←-1.2%)、航空機除く非国防資本財(GDP算出に使用)=出荷0.4%(前回-0.4%)→ 予想外のマイナスとなり、米成長率の回復がそれほど強くないとの思惑に、ドル売りが強まるが、コア資本財受注は前月のマイナスを脱してプラスへ。
22:45 USD 6月 総合PMI・速報値=61.1(予想 前回58.4)、サービス業PMI・速報値=61.2(予想58.0 前回58.1)→ 調査開始の2009年10月以来となる、4年ぶりの高水準


***** 今日の予定、主な経済指標・その他 *****

18:30 GBP カーニーBOE総裁の講演
21:30 USD 新規失業保険申請件数==予想31.1万件 前回31.2万件
21:30 USD 5月 個人所得=前月比予想0.4% 前回0.3%、個人消費支出=前月比予想0.4% 前回-0.1%、PCEデフレータ=前月比予想0.2% 前回0.2%、PCEデフレータ=前年比予想1.8% 前回1.6%、コアPCEデフレータ=前月比予想0.2% 前回0.2%、前年比予想1.5% 前回1.4%
21:00 CHF スイス中銀第1四半期報告書

2014年6月22日日曜日

イベント・経済指標から考える今週の為替相場

イベント・経済指標から考える今週の為替相場

NZ中銀の利上げ、欧州中銀の金融緩和パッケージの採用、BOEの将来的な利上げ観測の継続、日銀の量的・質的緩和政策の継続と、各国で金融政策は異なる。それに、期待に反した、FRBのより長期的は緩和政策の継続見通しと、金利相場に敏感な為替市場は、FRBの早期利上げ観測が萎んだとで、ドル買いも一服した。

今週は、主要国で金融政策の発表もなく、シリアの混乱やウクライナ問題に続いて、事態が悪化しているイラクの武装組織による国内情勢悪化は、激しさを増し、原油価格の上昇を引き起こし、リスクポジションを取りにくくさせている。

金利相場から考えれば、当然NZドルがベストで、豪ドルもまずまずの地位にいる。地政学的リスクの高止まりによる、原油や金価格の更なる上昇を考えれば、豪ドルやカナダドルもスポットライトを浴びるはずである。

安全資産を考えれば、米ドル、円、スイスフランが優位にあるが、株価と債券価格が安定しており、まだ積極的にロングポジションを取ろうとは考えにくい。

チャートからは、カナダドルは上昇傾向にあり、USDCADは下落を続けており、豪ドルは底堅い状況に変わりなく、AUDUSDは上値を狙う余地な十分ある。

問題の円相場は、なんと言えばいいのか、円相場は無視しても差し支えないほど、動かない。将来的な円安へ向かう材料は、貿易赤字基調の継続化、本邦企業の投資の拡大、GPIFなどの年金基金などの海外への資金流出、など、など、山ほどある。しかし、最近の巨額な貿易赤字もやや減少し、海外からの投資もあり、為替相場は他の通貨との比較で、相場は以外に強い。日本経済の回復期待など、本邦株への投資意欲を、海外投資家はもっているのであろうか?

さて、今週の経済指標で、重要なイベントは極めて少ないものの、短期投機筋はそれぞれで腕を発揮し、相場を動かすことだろう。

動かしやすく、市場が注目しているものとしては、25日(木)米耐久財受注、26日(木)米個人消費、27日(金)日本消費者物価指数、独消費者物価指数が考えられる。その中でも、独CPIはECBの金融緩和パッケージ後のCPIだけに、結果と反応は興味深い。

今週も多くの発言が予定されているが、その中では、25日(木)ロウ豪中銀副総裁、26日(木)カーニーBOE総裁、27日(金)イングリッシュNZ財務相の発言は重要で、注意が必要。
























IMM通貨先物取引のデータ(6月17日の週)から

IMM通貨先物取引のデータ(6月17日の週)から

最近のデータでは、先週金曜日20日の終値ベースからは若干データは古くはなるが、5月13日から拡大が続いたドルのロングポジションは、7通貨計(円、ユーロ、スイスフラン、ポンド、豪ドル、NZドル、カナダドル)+11,867,881,995ドルと高水準を維持するも、前週+14,513,198,954ドルから減少し、久々に増加傾向に陰りが見られた。

NZ中銀の利上げ、欧州中銀の金融緩和パッケージの採用、BOEの将来的な利上げ観測と、予想通りの結果への反応よりも、イエレンFRB議長が示した、長期に渡り、緩和的な政策を継続するとの発言に、FRBの早期利上げ観測が萎んだこと、より市場へ影響を与えた結果と思われる。

NZドルは、+3,733と前週の+16,855からロングは急減した。ロングポジションの常連ではあるが、ショートが急拡大し、NZ中銀の利上げにもかかわらず、ネットポジションをかろうじて維持しているにすぎない状態になっている。今後のポジションの推移には注意が必要。

円ポジションは、-68,038で前週-82,162からショートが減少した。買いポジションの増加が要因となっているが、ショート常連の地位を継続しており、市場の円先安観は根強いものがある。

ポンドポジションは、+52,596で前週+35,842からロングポジションが増加した。売りポジションはほぼ同水準で、買いポジションが拡大したことが要因。ロングポジションの水準は4月15日以来となり、スポットレートは現在1.7の大台を達成、利食いを消化しながらも、ポンド先高期待は強いことが推測できる。

ユーロポジションは、-61,835で前週-57,185から、ショートポジションが増加した。5月13日の週にロングからショートに転換して以降、売りポジションは増加傾向を続けており、ECB理事会で一連の緩和策を発表した後でも、ユーロの先安期待は続いている。

豪ドルポジションは、+27,029で前週+28,247からほぼ変わらず。ここ数週間は2万コントラクト台の水準で、ロングポジションが継続的に続き、先行きに対して不安的な動きは見らない。スポットレートも0.94台で安定し続けている。




6月21日(土曜) 昨日、海外市場の動き

6月21日(土曜) 昨日、海外市場の動き


***** 昨日のポイント *****

一日が終わり、ドル買い戻しと、強いカナダの経済指標にCADは全面高の一日、EURCADの売りにEURUSDも下落し、他の主要通貨でドル買いが強まる。弱いユーロ圏消費者信頼感指数にも、EUR売りは限定的で、EURUSDはこう着状態。

為替相場の変動率は低下気味で鈍い動きの中で、FRBの早急な利上げ観測が萎んでいた米金利も上昇へ、米金利が低下して売られ気味だったドルの買い戻しが目立った。

カナダの小売売上高と消費者物価指数が強く、カナダドル高が上昇、クロスでカナダ高の影響を受け、他の主要通貨は逆にドルに対して下落、その流れを受けた流れが暫く続いた。

ユーロ圏の消費者信頼感指数は予想外にマイナス幅が拡大したが、EURUSDは1.3570台を維持、1.36の大台を割り込みながらも、買いの強さが目立った。

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◎カナダ小売売上高は、予想を上回り11カ月ぶりの高水準で、売上高は過去最高を記録し、CAD買いが強まる
◎カナダ消費者物価指数は、予想を上回り、2年3カ月ぶりの高水準でCAD買いが強まる
◎ユーロ圏消費者信頼感指数・速報値は、予想よりマイナス幅が拡大したが、EUR売りは限定的で、買い戻しが強まる。
◎ハルデーン英中銀理事は、強いインフレ圧力の兆候は見られないと発言、ポンド買いに水を差す。
◎ロイズは、保有するTBS株の放出額を拡大しており、ポンド買い材料として残る。
◎ポロシェンコ・ウクライナ大統領=政府軍と親ロシア派武装勢力と期間は27日から1週間の停戦を発表。
◎ドンブレト独連銀理事=ドイツの中堅都市不動産価格は10~20%上昇し、上昇傾向は広がっている

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※USDJPYは、102円台に復活するも102.20円を超えられず、引き続き狭いレンジ相場入り。
※EURUSDは、1.36台から滑落し、弱い消費者信頼感にも1.3560台を維持、1.3550~1.3650のレンジの動きへ突入。
※GBPUSDは、1.7060台へと上昇した買い先行の流れも、週末のポジション調整とハルデーン英中銀理事売りへと変化。1.70の大台を維持したことで上昇の流れは変わらず。
※AUDUSDは、0.94台は鬼門? なかなか超えて維持することはできず、週末ポジション調整に仕切り直しへ。0.93台を維持しているうちは、買いの流れに変化なし。



***** 発言・その他 *****

○英5月の財政収支、公的部門純借入額(PSNB)は-133.39億ポンド(予想-93.5億ポンド 前年同月-87.46億ポンド)と、予想を上回る赤字額となった。
○ドンブレト独連銀理事=ドイツの中堅都市不動産価格は10~20%上昇し、上昇傾向は広がっている。不動産価格の推移を注意深く見守っているが、現状は不動産バブルに至っていない。
○黒田日銀総裁=金融機関の貸出利ザヤ縮小に歯止めがかかっておらず、収益基盤の確保に課題がある。
○フィッチ幹部=ユーロ圏の格付け引き上げペースは、財政面の取り組の停滞に、今後は格上げペースが弱まる。
○ポロシェンコ・ウクライナ大統領=政府軍と親ロシア派武装勢力と期間は27日から1週間の停戦を発表。
○欧州連合(EU)=今年終盤に財政規律を簡素化し、経済成長や雇用創出を促す。
○クーレECB専務理事=デフレの脅威が再上昇したら再び行動をとる準備がある。ユーロ圏政府は金融政策の緩和状態を構造改革に利用すべき。財政規律の変更は信頼性を損なう。
○ロイズは保有するTBS株の放出額を拡大しており、ポンド買い材料として残る。
○ハルデーン英中銀理事=強いインフレ圧力の兆候は見られない。利上げは経済が十分に強まった時に限定される。


***** 結果、主な経済指標・その他 *****

15:00 GER 5月 生産者物価指数=前月比-0.2%(予想0.0% 前回-0.1%)、前年比-0.8%(予想-0.7% 前回-0.9%)→ 予想外に弱い
17:00 EUR 4月 経常収支=187億ポンド(予想 前回216←209億ユーロ)、季調済=215億ユーロ(予想194億ユーロ 前回196←188億ユーロ)
21:30 CAD 4月 小売売上高=前月比1.1%(予想0.6% 前回0.1←-0.1%)、除く自動車前月比0.7%(予想0.3% 前回0.2←0.1%)→ 予想を上回り、11カ月ぶりの高水準で、売上高は過去最高を記録し、CAD買いが強まる
21:30 CAD 5月 消費者物価指数=前月比0.5%(予想0.3% 前回0.3%)、前年比2.3%(予想2.1% 前回2.0%)、コア前月比0.5%(予想0.2% 前回0.2%)、コア前年比1.7%(予想1.5% 前回1.4%)→ 予想を上回り、2年3カ月ぶりの高水準でCAD買いが強まる
23:00 EUR 6月 消費者信頼感指数・速報値=-7.4%(予想-6.5% 前回-7.1%)→ 予想よりマイナス幅が拡大