2014年10月11日土曜日

2014年10月11日(土曜) 昨日10日の海外市場の動き

2014年10月11日(土曜) 昨日10日の海外市場の動き

欧米株価は弱く、金利は低下。円とカナダドルを除き、ドル高傾向が続く。

米国を除き、世界的な景気の鈍化見通しにドル買いが続き、リスク回避に円買いも続く。

多くが弱いユーロ圏経済を危惧
1.IMF=ユーロ圏景気回復の勢いが春の予想より相当弱いことが鮮明になった
2.オズボーン英財務相=英国の最大のリスクはユーロ圏のリセッション。
3.S&P=フランスの格付け見通しを引き下げた。
4.ドラギECB総裁=ユーロ圏経済は弱く、民間投資をさらに圧迫する恐れがある。
5.コンスタンシオECB副総裁=ECBは口先だけ十分にユーロに影響を与えることは不可能。
6.プラート・ECB専務理事=イタリアとドイツ経済で下方サプライズ。
7.ショイブレ独財務相=経済状況が悪くなっていることは否定できない
8.バイトマン独連銀総裁=ユーロ圏の成長は抑制され、地政学リスクの影響で世界全体でも下押しリスクが広がる。
9.ドイツ政府=半期に一度の経済見通しで、2014年、15年の成長率予想を下方修正する見通し。


FRBのタカ派発言は止まらず
1.ジョージ・カンザスシティー連銀総裁=政策金利で、早めの利上げ開始と段階的な引き上げ望む。
2.フィッシャー・ダラス連銀総裁=資産購入終了後、利上げ開始までにconsiderable time」との文言を再考するべきで、今後、6か月で成長ペースが加速へ。

円は、リスク回避の円買いにUSDJPYはレンジを抜け出せず。
カナダドルは、強い経済指標にUSDCADはもレンジを抜け出せず。



2014年10月10日金曜日

2014年10月10日(金曜) 海外為替市場では、

2014年10月10日(金曜) 海外為替市場では、

世界的に株価は下落は米金利も低下に、USDJPYの上値は重い。

市場では多くの材料で思惑が混在。一方向に動きにくい展開がしばらく続く可能性が高まっている。

⇒ FRBの利上げでは、早期利上げの支持派、反対派で意見が分かれ、
⇒ ドル高相場では、ドル高容認派、ドル高阻止派で意見が分かれ、
⇒ ユーロ圏では景気鈍化のムードが高まり、量的緩和の、容認派、反対派で意見が分かれ、
⇒ ドル円相場では、行き過ぎた円安への、けん制派と容認派で意見が分かれ、
⇒ 世界的な株価の下げと、一向に上向くことができない欧米の金利、
⇒ 中期的なドル高予測と、短期的なドル安、中期的なドル売り買い混迷、

2014年10月10日(金曜) 今日の為替相場見通し

2014年10月10日(金曜) 今日の為替相場見通し

IMFは日本の成長見通しを下方修正、日本は追加の消費増税ができるのか? 
輸入物価上昇と成長鈍化を懸念、株価の下落も懸念、円独歩安を懸念、
目先は107.50~108.50円のレンジへ。ただし、長期的な円安は変わらず。

国際会議ではユーロ圏の成長鈍化を懸念
目先はユーロショートカバーと、米利上げ時期の先送り感に、ユーロの買
い戻しも。 弱いユーロ圏経済に、大幅なユーロ買いになりにくいが、拡大
傾向が続く、貿易収支の黒字拡大は潜在的な数少ないプラス材料で、
1.2650~1.2750がコア。

今日の主な経済指標・その他
世銀・IMF年次総会
08:50 日銀金融政策決定会合議事要旨(9月3-4日)
17:30 英貿易収支
21:30 カナダ雇用統計

昨日、10月9日(木曜)の為替相場の動き

昨日、10月9日(木曜)の為替相場の動き
米株は大幅下落、金利は低下傾向が続くが、ドルは強い米経済指標に買い戻しへ。
前日のFOMC議事録では、経済成長減速とドル上昇が米国の景気見通しにとってリスク要因と指摘が、引き続き為替相場を支配。
米短期金利先物市場
前日FOMC議事録を受け、利上げ時期が2015年半ばから、2015年第4四半期に利上げを織り込む。
フィッシャー・ダラス連銀総裁、ブラード・セントルイス連銀総裁
為替相場の水準は気にせず。
黒田日銀総裁
為替はG20・IMFで議論されるかもしれない。
ラガルドIMF専務理事
ぜい弱でまだら模様の世界経済と、下振れのリスク増大を懸念、特にユーロ圏経済を懸念。
ブラード・セントルイス連銀総裁
FRBは2015年第1四半期終盤に利上げを開始と予想。弱気な市場の見方は間違い。

2014年10月9日木曜日

2014年10月9日 アジア・欧州・米国市場序盤の動き


2014年10月9日 アジア・欧州・米国市場序盤の動き


為替相場は「一方通行型」から、「相互通行型」へ変化。今までの強気なドル買いを修正しなければならない。

FOMC議事録で、世界的な成長鈍化とドル高による米景気の減速懸念に急落したドルは、アジア・欧州市場でも下落傾向は止まず。

利上げできる通貨高(米ドル)、金融緩和を継続する通貨安(ユーロ+円)の流れは変わらず、誰もがドル高相場が反転し売りへと変化したことは信じていないと思われる。

しかし、ついに米通貨当局にドル高懸念が広まったことと、世界的な成長鈍化の影響を米国も受け、景気が減速する恐れが示されたことで、今までのドル高の「一方通行型」から、売りと買いが混在する「相互通行型」の相場へと変化している。

USDJPYは、次々に下値のポイントをブレークしながらついに107.50円台まで下落。大枠では106.50~109.50円のレンジ相場で、長期的な円高景況は変わらないが、暫くは一方向へ抜ける可能性は少ない。

EURUSDは、相変わらずユーロ売りが散発的に見られ、材料としてのユーロ売り変わらず。しかし、弱い欧州経済=ECBの追加緩和との、悪影響を危惧したヘッジは相当進み、投機的なショートポジションも多く、1.25台を割り込むような流れに戻るには、多くの時間が必要となりそうう。1.28台を回復し、1.2850を超えることができれば、目先の流れは変化し1.2950へ。ただし、確立としては1.2650~1.2850のレンジがより高い。


XXXX

今日の流れ

ドル売りの流れが強く、本来の買い材料にも動かず
弱い豪雇用統計や、下方修正された独GDP見通しにも、結果はドル売りへと反応。

米新規失業保険申請件数が良好で、米株は下げ止まり、米金利も下げ止まり、ドル買い戻しへと動く。

カナダの新築住宅価格指数は予想外に強く、カナダドル買いが強まりUSDCADは下落へ。

2014年10月9日 為替相場見通し

2014年10月9日 為替相場見通し

FOMC議事録で、世界的な経済成長の減速と、ドル高が米国の景気見通しにとってリスク要因になりうるとの指摘に相場は急変。利上げの時期は経済指標次第ながら、来年の米利上げの動きは変わらない。

今回は、利上げ見通しに関しては大きな変更はなかったが、利上げの時期は今後の米経済指標次第と思われ、引き続き主要な米経済指標に為替相場は敏感に反応する動きが続きそうである。

米政府はドル高を容認していると思われているが、FOMCでドル高による米景気へのリスクが指摘されたことで、他の主要国が行っている自国通貨安の動きが抑制される可能性も出てきている。

日本国内では、円安による収益悪化で、倒産は14カ月連続で増加していることもあり、ドル円相場が今回のドル高抑制の影響を受けるのか? 今日の東京市場の動きを注視したい。

一方、ユーロ圏の追加緩和の可能性は消えず。ユーロドルがどこまで値を戻すことができるのかは疑問。利上げできるポンドや比較的成長が強い豪ドルは別として、ユーロは、ユーロ・ショートポジションの巻き戻し以外にどうも強さが感じられない。

コンスタンシオECB副総裁が「数カ月間に決定された措置はECBのアプローチが新たな段階に入ったことを示唆」、「ECB理事会はバランスシートを大幅に拡大し、金融政策スタンスをさらに緩和する用意がある」と、追加緩和の可能性は強く、ドイツの主要経済研究所が、成長見通しを大幅に引き下げ、一部エコノミストは第3四半期にリセッションに陥る可能性を危惧している。


2014年10月9日 昨日8日の海外市場の動き

2014年10月9日 昨日8日の海外市場の動き


FOMC議事録で、米株は大幅上昇、米金利は低下、ドルは下落へ

FOMC議事録で、ドル全面安
世界的な経済成長の減速と、ドル高が米国の景気見通しにとってリスク要因になりうるとの指摘に、相場は急変。利上げの時期は経済指標次第。フォワードガイダンスの変更をめぐり活発に議論。

豪統計局
10月8日に、7月~9月の雇用統計を見直す。

コンスタンシオECB副総裁
この数カ月間に決定された措置はECBのアプローチが新たな段階に入ったことを示唆。

エバンズ・シカゴ連銀総裁
ドル高は輸出に害を与えインフレを下げる可能性がある。インフレが目標値2%に達しない可能性を懸念。

ドイツの主要経済研究
2014年1.9%→1.3%、2015年2.0%→1.2%に引き下げ、9日に正式発表

2014年10月8日水曜日

2014年10月8日(水曜) アジア・欧州市場の動き

2014年10月8日(水曜) アジア・欧州市場の動き

日本株を含めアジア株は下落、FOMC議事録待ち。

USDJPYは、株安=円高のセオリーが生き、円安への警戒感に円買いの動きとなったものの、107.80円近辺の買いに下げ止まり、107.80~108.50円のレンジで、FOMC議事録の公表待ちの動きとなった。

EURUSDは、ECBの緩和的な金融スタンスの継続が予想される中、1.2650を中心に上下30ポイントの動きを脱することができず、新たな材料待ちとなっている。

AUDRUSDは、中国HSBCサービス業PMI、中国小売売上高が弱く、豪雇用統計が下方修正される可能性の高い、統計の変更を8日に控え、豪ドル買いも勢いが見られない。

2014年10月8日(水曜) 今日の為替相場を考える

2014年10月8日(水曜) 今日の為替相場を考える


米金利の低下と株安に、進む円高。はたして、どこまで続くのか?

テクニカルポイントをブレークして続く円の買い戻しに、クロスをふくめ円は全面高へ。
USDJPYのDailyチャートは、売りの流れを示唆。21EMAの108円を割り込み、ストキャスティクスは売り、トレンドモメンタムも売り。



ただし、明確な円買いの材料も見当たらず。現状の材料はドル高を示唆。
暫くは疑心暗鬼の相場展開が予想され、ポジションをできる少なくして、USDJPYのロングポジションを維持したいが!

日銀の追加緩和の期待感が薄らぐ? 
世界経済の成長鈍化? 
行き過ぎた円安を懸念?


今日の主な経済指標・その他
IMF国際金融安定性報告書
08:50 日本国際収支
10:45 中国HSBCサービス業PMI
21:15  カナダ住宅着工件数
03:00 米FOMC議事録公表
05:30 バーナンキ前FRB議長講演

2014年10月8日(水曜) 昨日の海外市場の動き

2014年10月8日(水曜) 昨日の海外市場の動き



世界的に株価は下落、米金利は低下+ドルは全面安+円は全面高

米利上げ観測は変わらず、大きな材料はないが、ドル買いの反動売りが続く

IMFは世界経済見通しを下方修正
2014年=3.4%→3.3%、2015年=4.0%→3.8%で、ユーロ圏、日本、
ブラジル、ロシアの成長鈍化が影響し下方修正、米国は上方修正。

弱い独鉱工業生産とギリシャの金融支援中断
弱い独経済指標と、ギリシャとトロイカの金融支援の話し合いが意見相違で中断、一時ユーロ売りへと動くもギリシャ財務相は否定、売りは続かず

黒田日銀総裁発言に円買い戻しが強まる
黒田日銀総裁の的・質的金融緩和(QQE)は期限限定の政策ではない発言に、インフレターゲット2%の達成感が強まれば追加緩和の可能性が弱まるとの思惑に、円の買い戻しが強まる。

G20を前に、定例の為替相場を協議、欧州経済の弱さを懸念。

ル―財務長官は、ドル高傾向にある為替相場で、自国の利益のために競争的な為替政策を追求することは間違い。

2014年10月7日火曜日

2014年10月7日(火曜) アジア・欧州・米国市場の序盤の動き

2014年10月7日(火曜) アジア・欧州・米国市場の序盤の動き

日本・欧州の株安が続き、米金利は低下、

円高と豪ドル高が目立つ。

EURUSDは、前日の高値1.2675を越えられず、上下動けず
弱い独鉱工業生産にも1.2600は底堅く、1.2660台まで反発、米金利の低下にドル売りへと変化したが1.2580台以下の買いは厚く下げ止まり、1.2580~1.260のレンジへ。

USDJPYは、続落の流れ止まらず
一時109.20円台まで値を戻すも、日銀金融政策決定会合後に続落、黒田日銀総裁の記者会見後には108.50円の大台を割り込み、ついに108.10円台へ下落

AUDUSDは、豪中銀の豪ドル高けん制の効果も薄い
声明で引き続き豪ドル高のけん制を示唆、売り圧力が強まるが、0.8730をボトムに0.8820台まで続伸。

USDCADは、弱い経済指標にカナダドルの売りに結びつかず
カナダ住宅建設許可件数は、前月比-27.3%(予想-2.5% 前回11.6←11.8%)と、予想を大幅に上回るマイナス幅にも、売りは限定的で、1.1130~1.1190のレンジへ。

10月7日(火曜) 今日の為替相場を考える

10月7日(火曜) 今日の為替相場を考える

10月3日の強い米雇用統計に反応した、ドル買いの流れは一体何だったんだろう?

6日の為替市場は、特にインパクトのある材料は不在の中で、ドルは全面安へ動いている。


円とカナダドルを注目。
流れから見れば、円安への警戒感と米金利の低下となるが、アジア市場から円とカナダドルの買い戻しが続き、欧州市場から続いたドル全面安の動きの引き金となっていた。

豪中銀の金融政策発表
アジア市場のメインイベントで、政策金利2.5%の据え置きを予想しているが、声明文で相場が動く可能性はいつもながら高い。

日銀金融政策決定会合と黒田日銀総裁記者会見を注視
USDJPYは、109.20円近辺の200日SMAをまたしても割り込み円高へ動き始め、109.20円が逆にこの水準が上値のターゲットに変化してしまったが、今日の日銀金融政策決定会合と黒田日銀総裁記者会見を注視したい。

強い米労働市場とダドリーNY連銀総裁の利上げ支持発言は何処へ?
FRBが新しく発表した、労働市場情勢指数(LMCI)は強く、CBの9月雇用トレンド指数も強く、ダドリーNY連銀総裁は2015年の利上げを歓迎と変化。相場にある程度は織り込み済みと思われるが、潜在的なドル買い材料は変わらず。




2014年10月6日 ドルは全面安、米株は横ばいで、米金利は低下


2014年10月6日 ドルは全面安、米株は横ばいで、米金利は低下。

ドルは主要通貨で下落し、10月3日の強い米雇用統計を受け、ドル買いがスタートした水準まで値を戻す。

円安への警戒感が強まる
10月1日の経済財政諮問会議の議事要旨で、円安についての議論したことが分かり、安倍首相は円安の影響を注視発言に、円安一辺倒への警戒感が強まる。

弱い独・ユーロの経済指標にも、ユーロ買いが続く
独製造業受注は、予想外にマイナス幅が拡大し、2009年初め以降で最大の落ち込みへ、ユーロ圏センティックス投資家信頼感も、予想外に赤字幅が拡大。

米雇用の改善が確認されたが、ドルは下落へ。
FRB労働市場情勢指数(LMCI)は強く(新しい経済指標)、コンフェランスボード(CB)の9月雇用トレンド指数も強い。

2014年10月6日月曜日

2014年10月6日、アジア・欧州・米国市場の序盤

2014年10月6日、アジア・欧州・米国市場の序盤

週明けの為替市場は、米長期金利の低下と株高に、ドルは緩やかに下落し、主要通貨は上昇するも、ドル買い要因の変わらず、ドル売りも限定的と思われる。特に、USDJPYは予想109.20円から110.20円のレンジの下限で下げ止まっている。

報道機関のとらえ方は、白黒のどちらかを決めたがり、よりインパクトの強い方を中心にして報道する傾向が強く、その分割り引いて考えなければならない。

アジア市場で、円の買い戻しが強まっている。理由としては、安倍首相が「円安による輸入価格の高騰が、中小企業や地方経済、消費者に影響を与えるのも事実で、対策を打つと同時に影響を注視」との発言を注目したことが挙げられている。

ただし、「円安にはプラス、マイナス両面の影響がある」とも言い、中立的な立場を維持している。どちらの可能性がより高いのか? それを追求してほしかった。

10月1日の経済財政諮問会議の議事録から、麻生財務相が、「今が円安であるというほどではない、リーマンショック以前の水準にようやく戻っただけ」と現状の円安相場を容認しているが、円安相場がテーマに上がっていた事実を気にしている向きもある。

最近は、直近で韓国大統領が「輸出企業の利益が円安のために悪化する恐れがある」と言うように、為替相場の水準に関しての発言が多くなっており、自国通貨安を誘導していると思われ、それを期待する声が多い。

米ピーターソン国際経済研究所所いわく、「米国の当局者が、ドラギECB総裁のユーロ安方向への口先介入や中国市場介入について、見て見ぬフリをしているのは、それらの地域が安定し、健全な成長を遂げることが、はるかに重要であると判断しているからだ」との意見もある。

バイトマン独連銀総裁は(5日)は、「ECBの緩和策で、ユーロ安が進んでいることを懸念」と、ECBが緩和的な政策を強めていること対しての反論である。もっとも、インフレファイターはブンデスバンク(独連銀)の主要テーマでもあり、割り引いて考えなければならない。

2014年10月5日日曜日

今週の為替相場を考える(10月6日~10月10日)

今週の為替相場を考える(10月6日~10月10日)

ドル高を止める材料は、自律的なポジション調整とドル高懸念だけ。

≪現状は≫
2日にラガルドIMF専務理事は、市場参加者の多くがそう思っている通りのことではあるが、「EURUSDの調整は成長ベースに関連、主要中銀の金融政策の方向性に違いが出ている」、「日銀、ECBなどは景気を支援するため共に大幅な緩和策を実施しているが、FRB、BOEは金融政策の正常化に向け動き始めており、政策の方向性の違いで外国為替相場が乱高下する恐れがある」という。

3日の米雇用統計では、失業率はついに6%を割り込み5.9%まで低下、非農業部門雇用者数も増加幅を拡大し、10月のFOMCで量的緩和の終了と来年の早い時期に利上げ実施の期待感が、ドル高相場を押し上げている。

年初来の値動きを見ても、USDJPYは続伸し高値を更新、EURUSDは1.4(5月)→1.25まで安値を更新し続落、AUDUSDは年初の安値1.8650→1.9550(7月)→1.8650と安値をやや更新している。GBPUSDは他とやや異なり、年初1.63→1.72(7月)→1.6割れまで下落(スコットランド住民投票の影響も大きい)しているが、年初の安値を更新できずにいる。

ラガルドIMF専務理事の言うとおり、利上げできる通貨が強く、そうでない通貨が弱い動きが大きな為替相場の流れを作っている。

≪今週の相場を考えるときに≫
今週の相場を考えるときに、多くの要因を想定する。①先週の値動きとポジションの偏りがベースとなり、②米国の金利と金利差や株価の動向を考へる。そして、③テクニカルチャートで方向性を考えながら、④今週の経済指標やインパクトのあるイベントや発言予定などを考慮する。

①先週の値動きとポジションの偏り
円以外の主要通貨ではスピード違反の可能性があり、仮に入ったとすると円クロスでは円売りの要因になりやすい。
USDJPYは108円近くまで調整が入った後のドル買い戻しで、週間ベースでは7月21日の週に4%近く上昇した以外、現在に至り2%近くの上昇幅にとどまっており、大幅なポジションの偏りは考えにくい。

②米国の金利と金利差や株価の動向
米10年債利回りは低下傾向にあるが、2年債利回りは上昇を続けている。
相変わらず株価とUSDJPYの相関関係は強く、株価の上昇に連動中で、株高=ドル高(円安)の流れは変わらず。

③テクニカルチャート
1時間チャートの200時間SMA=109.21円が上下方向性を示す相場水準で、2日にこの水準を割り込み下落へ、3日にこの水準を上抜け上昇へと変化し、この水準を割り込むまでは押し目買い。110円では終値ベースでは示現しておらず、引き続き上値は重く、目先は109.20~110.20円のレンジを予想。Dailyベースでは108.50~110.20円のレンジに入り、110円台を終値ベースで確保できるまでは、積極的に上値も買いにくい。

④今週の経済指標やインパクトのあるイベントや発言予定
今週は最重要なイベントが何件かあり、G20を含め公的機関による会合は経済見通しが相次いで発表される。
7日=豪中銀理事会では現行の金融政策の据え置きが予想されるが、豪ドル安が進んでいる、為替水準に関して注目したい。
8日=FOMC議事録では、変更されなかった「資産買い入れ終了後も相当な期間、事実上ゼロ金利を維持」の説明と、金利見通しの引き上げへの説明を注目したい。
9日=豪雇用統計はいつもながら短期的な相場変動に大きな影響力があり、見かけの数字に反して、フルタイムなのかパートタイムなのかによって流れが変わることもある。BOEの金融政策(据え置きが予想され、記者会見はないと思われる)。
10日=カナダ雇用統計もいつもながら短期的な相場変動に大きな影響力があり、見かけの数字に反して、フルタイムなのかパートタイムなのかによって流れが変わることもある。

発言では、7日=ダドリーNY連銀総裁、バーナンキ前FRB議長講演、8日=バーナンキ前FRB議長講演、9日=ドラギECB総裁講演を特に注目したい。ただ、大きな材料にならないと見ている。

イベント=IMF世界経済見通し(7日)、IMF国際金融安定性報告書(8日)、G20(9~10日)、世銀・IMF年年次総会(10日)から何らかの材料が提示される可能性が高く、最近の動きを見れば、米金利の引き上げや、ドル高に関して、何らかの材料が飛び出す可能性がある。