2013年9月7日土曜日

9月7日、9月6日(金曜)海外市場の動き

9月7日、9月6日(金曜)海外市場の動き

***ポイント****

週末金曜日、G20がロシアで開催され、オバマ米大統領はシリアへ軍事行動すべく手ぐすねを引いて待っている状況下。急変は、米雇用統計、おかげで円高へ、NZDUSDの上昇率No.1。

⇒ 米8月の雇用統計は、失業率は労働参加率の低下要因で低下し4年半ぶりの低水準、逆に、非農業部門雇用者数は、6月と7月が下方修正され、予想をも下回わり、結果、ドル全面安へ。

しかし、ジョージ・カンザスシティー連銀総裁は、9月のQE3の150億ドル縮小を支持。エバンズ・シカゴ連銀総裁は、経済回復を前提に、QE3縮小は年内開始可能。PIMCOのビル・グロース氏は、弱い米雇用統計でもFRBは資産購入を100億ドル程度縮小すると予想。

⇒ それと、市場の影響はあまり見られないが、カナダ8月の雇用統計は、失業率は低下し、雇用者も増加へ。相反する動くにUSDCADの売りが注目されたが、下落率0.97%。

⇒ サンクトペテルブルクG20は、9月6日閉幕→ 為替相場への影響はなし。 「米量的金融緩和の縮小が新興国の経済に与える影響を監視することで合意」、「金融市場の動揺を防ぐため連携する方針も示したが、具体策はない」

しかし、「シリアへの軍事行動で意見が対立し溝は埋められず」、ロシアや中国はシリアを支持? 首脳宣言に盛り込めず→ 為替相場への影響はなし。ただし、裏舞台ではシリア軍事行動を多数のくにへ取り付ける。

そして、新興国はアメリカさん、緩和縮小を決める前にきちんと説明して教えてくださいね! そうでなければ、国内が混乱してこまるよ! 米国は、一応了解。しかし、本音は、米国の勝手でしょ! 

⇒ オバマ米大統領は、9月10日に米国民へ向けシリアに関して演説を予定→ さあ、議会承認を待ち、シリアへ限定的な軍事行動をとることを発表するのか? 注目!

⇒ メキシコ中銀、サプライズな利下げを実施→ 第2四半期のGDPは4年ぶりにマイナス成長となると予想、予想外の下振れリスクがあり、インフレリスクよりも景気支援を優先させた行動。→ インフレが進行しているのに、誰も予想しなかった金利引き下げを、決定したことは驚き!

USDJPY
アジア早朝から週末リスク・米雇用統計を意識した利食いの売りに、100円台を維持できず。欧州市場では99.50円のストップを試し失敗。米雇用統計の発表に、99.50円割れのストップが連続的に炸裂、99円を割り込んでからは戻り売りの動きへ、オプションカットでは98.54まで下落。米国株は予想外に強く、欧州勢の終了に合わせ99.20台まで値を戻して終了。

EURUSD
アジア市場と欧州市場の前半は驚くほど動かず、ほぼ1.3120~40のレンジ。米雇用統計前に一時1.3100を試す動きが見られたが、フォローなく失敗。米雇用統計を受け、1.3110→1.3180まで急伸、後は押し目買いで、オプションカットの1.3189(1.3200直前で失速)を高値に、大枠1.3160~85のレンジで終了。

AUDUSD
アジア市場、欧州市場と緩やかにビット。欧州市場では0.9150を超えて買い先行のパターンへ。米雇用統計を受け、0.9152→0.9216と日中高値を示現。0.9200台では買いも積極的に動けず、オプションカットを過ぎても、0.9200を中心とした狭い値動きへ。結局は0.9180まで値を下げ、高値圏で終了。

変動率(これを見ていると興味深いですよ!)

USDJPY-1.01%
EURUSD+0.42%
GBPUSD+0.26%
AUDUSD+0.66%
NZDUSD+1.47%
USDCAD-0.97%

EURJPY-0.57%
GBPJPY-0.76%
AUDJPY-0.33%
NZDJPY+0.50%
CADJPY-0.08%

GOLD+1.77%
WTI+1.61%
DXY-0.58%
VIX+0.51%

長期金利の利回りは低下

ダウ工業平均株価は小幅下落、14922.50(-14.98-0.10%)
EURO STXX50は上昇、2803.42(+29.22+1.05%)
豪S&P/ASX200は横ばい、5144.99(+2.48+0.05%)
日経平均株価は下落、13,860.81(-204.01-1.45%)
香港ハンセンは小幅上昇、22,621.22(+23.25+0.10%)
上海総合指数は上昇、2,139.99(+17.56+0.83%)


米国発の材料
→ オバマ米大統領主導でシリアへの軍事行動を始める可能性が高まるが、議会の承認が問題
→ オバマ米大統領=9月10日に米国民へ向けシリアに関して演説を予定、
→ オバマ米大統領=ブラジルとメキシコ首脳への監視疑惑で調査を確約
→ ジョージ・カンザスシティー連銀総裁(9月のQE3縮小を支持)=9月のFOMCで資産買入枠を月額850億ドル→700億ドルへ減らすことに着手すべき
→ エバンズ・シカゴ連銀総裁(経済回復を前提に、QE3縮小は年内開始可能)=段階的縮小を始めるには、今後発表されるデータが第3四半期に景気の勢いが増したと示すだけでなく、インフレを抑制している一時的と考えられていた要因が本当に一時的だったと示すという確信が持てるならば私にとってベスト
→ 米8月の雇用統計は、失業率は労働参加率の低下要因で低下し4年半ぶりの低水準、逆に、非農業部門雇用者数は、6月と7月が下方修正され、予想をも下回わり、結果、9月FOMCでQE3縮小観測が弱まり、ドル全面安へ 失業率=7.3%(予想7.4% 7月7.4%)、非農業部門雇用者数=16.9万人(予想17.5万人 7月10.4←16.2万人、6月17.2←18.8万人)
PIMCOのビル・グロース氏=弱い米雇用統計でもFRBは資産購入を100億ドル程度縮小を実施すると予想

欧州発の材料
→ メルシュECB専務理事=ECBの低金利政策は金融安定のリスクでない、低金利は資産価格を過剰な水準に押し上げる可能性がある

英国発の材料
→ BOE四半期調査=利上げ期待の消費者29%(5月前回34%)に減少、2008年11月以来の低水準

中国発の材料
→ 周小川人民銀行総裁=米QE3縮小への対応は可能

その他
→ メキシコ中銀=政策金利を0.25%引き下げ3.7%に決定、予想外の引き下げ。第2四半期のGDPは4年ぶりにマイナス成長となると予想、予想外の下振れリスクがあり、インフレリスクよりも景気支援を優先

G20
→ サンクトペテルブルクG20、9月6日閉幕。 「米量的金融緩和の縮小が新興国の経済に与える影響を監視することで合意」、「金融市場の動揺を防ぐため連携する方針も示したが、具体策はない」、「シリアへの軍事行動で意見が対立し溝は埋められず、首脳宣言に盛り込めず」→ ロシアはシリアを支持
→ 首脳宣言=経済、「回復は弱く、下振れリスク」、「米国では民需が増え、日本と英国では成長が強まる」、「一部の新興国で成長が減速」、
→ 首脳宣言=金融政策、「金融緩和の長期化の副作用に留意」、「米緩和策縮小の世界的な影響を注意深く監視」、「金融政策の将来の変更は明確に説明」、「新興市場での過度の資金移動は悪影響」、「通貨切り下げ競争を回避」、
→ 首脳宣言=財政再建、「先進国は信頼できる中期財政戦略を策定」、「短期経済状況を考慮し柔軟に実施」

シリア
→ パワー米国連大使=シリアへの武力行使以外の選択肢はなくなった
→ オバマ米大統領=G20の首脳へシリアのアサド政権が化学兵器使用を強く確認と表明
→ オバマ米大統領=9月10日に米国民へ向けシリアに関して演説を予定、G20ではシリアの化学兵器使用疑惑はアサド政権に責任があることで一致


2013年9月6日金曜日

米雇用統計後の相場を考える

9月17~18日のFOMCで、QE3縮小の有無を占う、重要な米雇用統計は弱い結果となり、米金利は低下、米株は上昇、またしても、9月QE3縮小の可能性が弱まる。

8月の米雇用統計は、失業率7.3%(予想 7月7.4%)、非農業部門雇用者数は16.9万人(予想18万人 7月10.4←16.2万人)と大幅に下方修正された上に、予想を下回る。

この数字では、ドル売りに走らざるを得ず、ましては、直近の投機ポジションはドルロング気味になっていたこともあり、反応は大きくなった。もっとも、これでもドルが買われれば、本当の本物なのだが、そういうわけに問屋はおろさない。

しかし、基本は、だからドル売り相場が始まったと言えば、そうではない。

USDJPYは、98.50~60円を維持できるかが、大きなポイントとなり、98.50~100.50円のレンジへ。週終値(今日の終値)で、97.70円を割り込むと、またしても、95~100円のレンジへ逆戻り。

EURUSDは、どうも買いが弱い。ユーロクロスの売りが続いている可能性が高いが、1.3150を超えることができないと、EURベアセンチメントは変わりそうにない。

9月6日(金曜)アジア・欧州市場の動き(午後8時30分現在)


9月6日(金曜)アジア・欧州市場の動き(午後8時30分現在)

今日は金曜日。週末にはシリアへ化学兵器使用でどのような話が飛び出すか、気が気ではない。

また、ちょっとテーマが違うが、2020年のオリンピック招致で東京が選ばれるのか? それによって、月曜日の朝の円相場が変わってくる。

最も、福島原発の汚染水漏れで、ここ数日で、東京支持率は大幅に低下し、韓国が日本の8県の水産物の輸入を制限したことも大きな汚点となっている。

いやはや、近くの隣人はどう考えているのだろう?

話を戻そう。今週のメインイベントの米雇用統計が発表される。失業率予想は7.4%、非農業部門雇用者数の予想は18万人。直近では強い数字予想が多く、ややこの数字も嵩上げされている可能性がある。

何れにしても、20万人を超えればブルで、15万割れはベア。中間では、どのように動けがいいのか、ちょっと厄介ではあるが、米金利と米株を横目で見ながら、取引をする以外にない。

ただ、週末金曜日などの要因、ポジションを考えれば、ドルロング傾向が強く、意外感がドルにとってマイナス材料。

そうそう、ロシアG20ま、影響があるとは考えにくいので、あえて無視。

EURO STOXX 50は横ばい、2,777.14(+2.94+0.11%)
豪S&P/ASX200は横ばい、5144.99(+2.48+0.05%)
日経平均株価は下落、13,860.81(-204.01-1.45%)
香港ハンセンは小幅上昇、22,621.22(+23.25+0.10%)
上海総合指数は上昇、2,139.99(+17.56+0.83%)

USDJPYは、日本株の下落とともに、週末の米雇用統計前のポジション調整が活発化。2020年のオリンピック東京招致の支持率予想は短期間で大幅減少し、消費増税による経済の落ち込みをオリンピック開催で補おうとする考えも戦略も心配になって、まずは利食いへ。日経平均株価が下落からスタートし前日比204.01円下落して終了、円はクロスを含め買いの流れが続いた。しかし、99.50円を割り込むことはできず、まずは、米雇用統計待ち。

EURUSDは、1.3120近辺で動かず。

AUDUSDは、アジア市場は全くの同意薄。欧州市場に入り、ドル円主導のドル売りが強まる中で、ショートカバーに0.9150を超えると、買いが加速し、0.9170台へ。この上は、米雇用統計の結果を見てからとの思いが感じられる。






9月6日(金曜)為替相場を考える

9月6日(金曜)為替相場を考える

一言、米雇用統計待ち。市場参加者は強い数字を予想し、相場に織り込み始めている。非農業部門雇用者数(NFP)の予想は18万人で、20万超=ドル買いへ。15万割れ=ドル売りへと予想。それと、シリアへの軍事行動の動きの有無。

USDJPY(予想レンジ99.50~100.50)
ついに、トレンドラインの上限を突破。円安を支持する材料は、9月9日の日本のGDP第2次速報値で3.0%~4.0%の数字が予想され、消費増税の道筋が示され、「日銀がそれに合わせて追加の金融緩和を検討する方針と、安倍政権は補正予算や企業減税を検討」との思惑に、円安ムードが高まっている。結果、100円の大台を達成した。

現状は、週末リスクの「シリアへの軍事行動=円買い戻し」のリスクは消えず、7日の東京オリンピックの招致が実現できるか否か? このリスクも当然、今日は考慮に入れなければならない(はっきり言って、招致実現=消費増税前向き=円安なのか、招致失敗=日本の敗退=円安なのか?よくわからない)。

メインリスクの米雇用統計では、強い材料を織り込み、逆に悪い結果に対してのインパクトが大きくなっている。もちろん、NFPの結果で上下どの方向に動くかは不明ながら、USDJPYは100円台を一機に突き進むことは難しく、むしろ利食い千人力のプレーヤーが多いように感じられる。中期的ポジションは円ショートを継続。

EURUSD(予想レンジ1.3050~1.3150)
ドラギECB総裁の声明からは、「欧州経済はまだ弱く、金利は引き上げられませんよ」との声が聞こえてくる。また、FRBがQE3縮小の有無を決める前に、政策を変更して、失敗でもしたら大変! とでも言いたいように思えてならない。結果、市場の声は、長期金利が世界的に上昇する中で、「ユーロ圏は米国より悪いね!」に傾き、ユーロ売りと傾き、下値のポイント1.3150を割り込み、1.3150が今や上限となっている。もちろん、今日の米雇用統計の結果如何で、いかようにも変化することは避けられない。

AUDUSD(予想レンジ0.9050~0.9200)
ドル高の流れや、米金利上昇に勢いを削がれてしまし、8月9日から失敗の連続となった上値0.9200台。またしても、今回も失敗。ただトレンドとしては、0.9030~50を割り込むまでは、引き続きビットと考え、小刻みな取引で0.9050近辺ではAUDロングを維持したい。今日は、鬼門の米雇用統計があり週末。ダブルのリスクに積極的に動くことはできないが、一度方向性がではじめればある程度の期間同一方向へと動くことが多く、今日のNFPの結果を見て、週末リスクがなくなった来週早々にでも勝負することも選択肢。

今後直面するテーマと材料

※ 米8月の雇用統計(9月6日)
※ G20サミット(9月5~6日)
※ IOC総会(9月7日) 2020年オリンピックで東京開催がきまるのか?
※ 米上院外交委員会、シリアへの限定的な軍事行動の決議案を10対7で可決 (軍事行動は最大90日間、決議案は来週に上院本会議で採決)→ これで軍事行動は時間の問題だが実行は来週以降。
※ 新興国(EM)のマーケット→ 落ち着きを取り戻しているが、シリア情勢で変化も
※ 日本の4-6月期GDP2次速報が年率2.6%→3.0%台~4%近くへ上方修正される可能性(9月9日)→ この数字が強ければ消費増税がスムーズに決定される可能性
※ 緊迫のエジプト情勢
※ イタリア政局の混迷
※ 米連邦債務引き上げ問題(10月半ばにデフォルトの恐れ)
※ 米国債の利回り上昇
※ 法裁判所判断の欧州安定メカニズム(ESM)と新財政協定の合憲性判断を発表(9月12日)
※ 米8月の消費者物価(9月17日)
※ ドイツ連邦議会選挙(9月予定)
※ ギリシャ第3次支援の有無、
※ 次期FRB議長にサマーズ氏有力

金融政策
※ NZ中銀理事会(9月12日)
※ 豪中銀理事会議事録(9月17日)
※ BOE・MPC議事録(9月18日)
※ FOMC(9月18日)


「FX座談会」開催のお知らせ

先にお知らせしています、表記の件で10数名のご参加をいただきました、
ありがとうございます。

場所は、http://dols-dessin.com/index.html こちらに決定いたしました。

参加申し込みをいただいた方には、既に連絡させていただいておりますが。
もし、興味がございましたら、当日の朝までに、e-mail tronfund@gmail.com 井上宛に
お知らせください。


045FundのFXトレーダー井上氏と、私が参加いたします。
コーヒーなどを飲みながら、気楽にFX論議や雑談など語り合いたいと思います。

日時     9月7日(土曜)午後16時~18時まで。

場所      貸し会議室 dols dessin

参加費用   1000円


ご参加希望の方は、以下のメールアドレスから 「参加希望」と記入の上、
氏名、連絡先(メールアドレス)、参加人数をお知らせください。
お申込み先は、e-mail tronfund@gmail.com

9月5日(木曜)為替市場の動き

9月5日(木曜)為替市場の動き


***ポイント***

※G20会議直前に、習近平中国国家主席と安倍首相が4-5分間会話→ こんなことがニュースの材料になるのですね? 変なもんです。

※シリアへの軍事行動は、引き続き、国連の調査結果と米議会の決定待ちで、特に材料にされず。

※G20では=立場の相違が目立ち、共通認識の確立に苦慮。「米国は回復の勢いが加速、欧州は回復は鈍く、新興国は米国の緩和縮小の影響で資金が流出し不安定」→ 米国の本心は我が道を行くと思えてならない。

※BOE金融政策委員会=政策金利0.5%、資産買入枠3750億ポンドの据え置きを決定、予想通りで動けず→ 引き続きFRBの動き待ち。

※ECB理事会=政策金利0.5%、下限金利の中銀預金金利0.0%、上限金利の限界貸出金利1.0%の据え置きを決定、予想通りでサプライズはなしで、基本はFRBの動き待ち。

※ドラギECB総裁の記者会見=長期にわたり低金利を維持する方針を確認し、理事会は利下げについて協議した → 利下げ協議があったことあサプライズだが、支持・不支持で意見が分かれたことも興味深い→ EUR売りが加速。

※メルケル独首相=緩和的な金融政策は経済に混乱を招くことなく段階的に調整される必要がある→ ドラギECB総裁の定例会議前に発言、意見も間逆で興味深い。

※米経済指標は強い(ISM非製造業景況指数、ADP全国雇用統計、新規失業保険申請件数)→ 9月のFOMCでQE3縮小の思惑は消えず。独10年債利回りは2.0%台へ、英10年債利回りは3%台へ上昇、米10年債利回りは3.0%直前まで上昇し、2年債利回りも一時0.52%まで上昇。金利差拡大にUSDJPYは100円台へ。

※日銀金融政策発表=年間60兆-70兆円増やす金融政策の維持を全員一致で決定、現行の資産買い入れ方針も継続、景気の現状判断を「緩やかに回復している」と判断を上方修正→ 特に興味なし。

※黒田日銀総裁=消費税増税後に景気への悪影響が出れば、追加緩和を検討と、円売りの材料とされる。

日経平均株価は横ばい、14,064.82円(+10.95+0.08%)
香港ハンセンは大幅上昇、22,597.97(+271.75+1.22%)
上海総合指数は小幅下落、2,122.43(-5.19-0.24%)
ダウ平均株価は横ばい、14,937.48ドル(+6.61+0.04%)
EURO STOXX 50は上昇、2,774.20(+15.91+0.58%)
豪S&P/ASX200は下落、5142.51(-19.13-0.37%)

USDJPY+0.38%(4連騰)
EURUSD-0.66%
AUDUSD-0.56%
NZDUSD-0.28%
GBPUSD-0.23%
USDCAD+0.09%
EURGBP-0.42%(7日続落)

EURJPY-0.28%
GBPJPY+0.15%
AUDJPY-0.19%
CHFJPY-0.63%(JPYの連動性が崩れ、円独自の材料動いている可能性)

WTI+1.04%

GOLD-1.77%
DXY+0.57%
VIX-0.63%

USDJPY、アジア市場は、日銀金融政策決定会合後に100円トライし失敗。欧州市場は、逆に円ショートカバーと利食いにEURJPYが下落、一時99.60円割れまで値を下げるが、黒田日銀総裁発言や、オプションを意識した円売りに100円のオプションバリアとストップを付け100円台へ、利食いの売りへ再び下落。米国市場は、ADP雇用統計が弱いがトレンドは十分との判断、米新規失業保険申請件数が強く、ISM非製造業が強く再び100円台へ上昇、マクロファンドの大口の売りに上げどまり、99.95~100.15円のレンジへ。

EURUSD、ECB理事会待ちの相場ながら、ユーロクロスの買いに1.3210台へ、ECBフィキシングにやや値を下げ、米新規失業保険申請件数が強く売りへと変化。理事会は予想通り全て変更なし、しかし、ドラギECB総裁から「長期にわたり低金利を維持する方針をあらためて確認」、「理事会は利下げについて協議した」との発言に、1.3160を割り込み続落へ。米ISM非製造業も強く上値は抑えられ、1.3110台へ続落。

AUDUSDは、アジア、欧州、米国と続落。アジア市場では一時0.92をトライする動きも見られたが失敗。米国との金利差も拡大傾向が続き、0.9150の上値が重くなる。


米国発の材料は
◎フィッシャー・ダラス連銀総裁=医療保険制度改革法は企業の負担増で、経営者が新規採用に慎重になり雇用創出に貢献せず。 FRBの資産買い入れは雇用支援でほとんど寄与せず
◎コチャラコタ・ミネアポリス連銀総裁=「より効果的な方法に意思の伝達方法を見直すべき」→ FRBは労働市場の状況が大きく改善すれば債券買い入れを縮小する方針を示したが、逆に債券利回りは上昇し株価は低迷した。
◎米8月のISM非製造業景況指数は、前回と予想を大幅に上回り、2005年12月以来の高水準にドル高へ=58.6(予想55.2 7月56.0)、景気62.2(7月60.4)、新規受注60.5(7月57.7)、価格53.4(7月60.1)、雇用57.0(7月53.2)
◎米8月のADP全国雇用統計は、前回と予想を下回るが雇用改善傾向は変わらず=17.6万人(予想18万人 前回19.8←20万人)
◎米週間新規失業保険申請件数、前回や予想を上回る改善へ=32.3万人(予想33万件 前回33.2←33.1万件)

欧州発の材料
◎ECB理事会=政策金利0.5%、下限金利の中銀預金金利0.0%、上限金利の限界貸出金利1.0%の据え置きを決定、予想通り。
フォワードガイダンス=政策スタンスは必要な限り緩和的であり続ける(7月と変わらず)。主要政策金利が長期間現在の水準、もしくはこれを下回る水準に維持されるとの見通しを確認→ 金利を低水準で維持するとの中銀ガイダンスにもかかわらず短期金融市場で上昇する金利への警戒姿勢
◎ドラギECB総裁の記者会見=「長期にわたり低金利を維持する方針をあらためて確認」、「景気見通しリスクや金利バイアスは下向き」、「流動性がひっ迫すれば、追加利下げや流動性供給で、行動する用意がある」、「景気回復については極めて慎重」。 「理事会は利下げについて協議した」→ 支持・不支持で意見が分かれる、→ 発表直後からEUR売りが始まるが、短期金利は変わらず、長期金利は上昇し、欧州株も上昇と逆の動きへ 
◎スタッフ経済見通し(6月比): 成長率=2014年1.1%→1.0%、2013年-0.6%→-0.4%
◎メルケル独首相=緩和的な金融政策は経済に混乱を招くことなく段階的に調整される必要がある(ドラギECB総裁の定例会議前に発言)
◎IFO研究所=2013年の独経常黒字は過去最高を更新し、対GDP比率はEUの上限を引き続き上回る見通し
◎サッコマンニ・イタリア経済・財務相=税収データでは、2011年半ばから始まったリセッションから抜け出しつつある
◎ダイセルブルーム・ユーログループ議長=ギリシャ支援で、現在実施している以上の支援が必要になると想定するのが現実的

日本発の材料は
◎麻生財務相=消費税引き上げは10月初旬に判断するとG20で説明した
◎日米対立が続くなか、G20会議直前に、習近平中国国家主席と安倍首相が4-5分間会話
◎黒田日銀総裁=消費税増税後に景気への悪影響が出れば、追加緩和を検討、景気は穏やかに回復
◎日銀金融政策発表=年間60兆-70兆円増やす金融政策の維持を全員一致で決定、現行の資産買い入れ方針も継続、景気の現状判断を「緩やかに回復していると判断を上方修正した

豪州発の材料は
豪7月の貿易収支は、 前月が下方修正さえ、予想外のマイナスへ=-7.65億豪ドル(予想1.1億豪ドル 前回2.43←6.02億豪ドル)

G20
◎サンクトペテルベルクG20=立場の相違が目立ち、共通認識の確立に苦慮→ 「米国は回復の勢いが加速、欧州は回復は鈍く、新興国は米国の緩和縮小の影響で資金が流出し不安定」

シリア関連
◎欧州連合(EU)首脳=シリアが8月21日に化学兵器を使用した行為を非難、米国主導の軍事介入で支持は表明せず
◎BRICS首脳(ブラジル、ロシア、インド、中国、南アの新興5カ国)=シリアへの軍事介入は世界経済を阻害する恐れ

2013年9月5日木曜日

9月5日(木曜)為替相場を考える

9月5日(木曜)為替相場を考える

今後直面するテーマと材料。

※ 米上院外交委員会、シリアへの限定的な軍事行動の決議案を10対7で可決 (軍事行動は最大90日間、決議案は来週に上院本会議で採決)→ これで軍事行動は時間の問題だが実行は来週以降。
※ 新興国(EM)のマーケット→ 落ち着きを取り戻しているが、シリア情勢で変化も
※ 日本の4-6月期GDP2次速報が年率2.6%→3.0%台~4%近くへ上方修正される可能性(9月9日)→ この数字が強ければ消費増税がスムーズに決定される可能性
※ 緊迫のエジプト情勢
※ イタリア政局の混迷
※ 米連邦債務引き上げ問題(10月半ばにデフォルトの恐れ)
※ 米国債の利回り上昇
※ G20サミット(9月5~6日) 
※ 米8月の雇用統計(9月6日)
※ 法裁判所判断の欧州安定メカニズム(ESM)と新財政協定の合憲性判断を発表(9月12日)
※ 米8月の消費者物価(9月17日)
※ ドイツ連邦議会選挙(9月予定)
※ ギリシャ第3次支援の有無、
※ 次期FRB議長にサマーズ氏有力

金融政策
※ BOE金融政策委員会(9月5日)
※ ECB理事会(9月5日)
※ NZ中銀理事会(9月12日)
※ 豪中銀理事会議事録(9月17日)
※ BOE・MPC議事録(9月18日)
※ FOMC(9月18日)


昨日、英ICAP公表したEBSの8月、1日当たりのスポット取引額の平均は、前月比-12%、前年比-18%の787億ドルと、サマーラリーとはいえ全通貨ペアで減少し、EURUSDが特に低調となっていたのは印象深い。考えてみれば、EURUSDは1.3の大台を復活、一時1.35を超えるような勢いがあったが、結局は1.32を割り込み、現状では1.3100~1.3400のレンジを継続している。

それに代わって、活況を呈しているのは、NZDUSDとNZDクロス、AUDUSDとAUDクロス、JPYクロス、それと、もちろん新興国通貨であるが、これは別途考えたい。

以下は、前日比の変動率を%であらわしたグラフで、これらの通貨ペアの上昇が大きいことが一目で分かる。






さて、今日の予想は、

◎USDJPYは、来週早々にでも米議会がシリア攻撃を決議する可能性が高く、100円の大台を試せずにいる。これがいざ実行に移すか、リスクを市場が織り込み始めると、100円台の可能性は高くなり、遅かれ早かれそれが実現することを予想している。

9月9日には、日本の4-6月期のGDP第2次速報値が発表され、2.6%→3.0%~4.0%へと上方修正される見通しもあり、そうなれば、消費増税へと弾みがつき、「日銀がそれに合わせて追加の金融緩和を検討する方針と、安倍政権は補正予算や企業減税を検討」との思惑に、円安ムードが高まっている。

もちろん、このような状況下では、投機的はポジションは目先ショートが溜まりやすいことは事実ながら、下げ幅は限定的で、投機的はポジションはかつてほど積み上がってはおらず、海外勢の動きも活発化している。緩やかに上昇したながら、次のレンジは100~102円。そして、円安の流れは止まらず。

◎EURUSDは、EURクロス、特にEURGBPやEURAUDで大きく売り越され、1.3200を割り込みストップロスの売りに値を下げたが、下げ幅は非常に限定的。

引き続きクリアは上昇トレンドに戻るサインは見られないが、Dailyチャートの200日移動平均線1.3142をクリアに割り込むまでは、続落も考えにくく、今日のECB理事会も前回と変わらずの予想は固く、サプライズは考えにくい。結果、底辺でのもみ合い相場が予想され、EUR強気では1.3140~1.3250のレンジとなるが、これを超えるには、EURクロスが変化しEUR買いになることが前提となる。

◎AUDUSDは、中銀からAUD安を強く示唆する動きも、再利下げを強く示唆する動きもなく、中国経済もなんとか落ち着きを取り戻し、新興国通貨もなんとか平穏を維持している。

EURAUD、AUDJPYなど、クロスでAUD買いが強く、0.9040を超えてからは投機的な動きも強まり、過去のショートカバーが大量で回っていた。0.9200が大きなポイントとなるが、問題は、0.92台を定着することができるかで否か。そうでなければ、8月9日以降で何度も0.92台に乗せては落とされた動きを抜け出すことはできない。また、0.9250~0.9300に過去超えることのできない大きな壁が待ち構えている。そこまでは強気になってもいいのでは?

9月4日(水曜)為替市場の動き

9月4日(水曜)為替市場の動き

***ポイント***

1. 米上院外交委員会、シリアへの限定的な軍事行動の決議案を10対7で可決 (軍事行動は最大90日間、決議案は来週に上院本会議で採決)→ これで軍事行動は時間の問題だが実行は来週以降。

2. ベージュブックは、米経済は引き続き「控えめから緩慢かなペース」で拡大」→ 9月のFOMCで緩和策の縮小の可能性が残る

3. 強い中国の経済指標に、AUD買いが強い。中国8月のHSBCサービス業PMIは、前月を大幅に上回り、速報値から上方修正。

4. USDJPYは、3連騰だが100円試せず、99.50以下は買いで円安を狙う動きへ。日本のGDP第2次速報値の上方修正の可能性、消費増税実施の可能性、「消費増税=日銀の追加緩和+政府の景気対策」=円安の思惑が続くが、シリアへの軍事行動の可能性に100円のビックポイントを試せず、タイミングを狙いいずれ100円台へ。

5. 弱い材料を織り込みでAUD買いが続く。豪第2四半期GDPは予想通りの結果ながら、悲観的な見通しが否定され、声明では追加利下げの観測も弱く、AUDの買い戻しが強い。AUDJPY+1.39%+EURAUD-0.93%を含め、AUDUSD+1.23%上昇し目先の底値達成感がではじめている。

6. 強い英経済指標が多くポンドは堅調。この流れが暫く続くと思われる。英8月のサービス業PMIは、予想と前月を上回り、約7年ぶりの高水準。EURGBPは3連騰で8月22日、GBPJPYは5月21日の水準へ上昇。

7. EURUSDは、6日目でようやく下げ止まり1.32台へ、底固めも予想。EURGBPは6日続落し5月21日、EURAUDは3日続落し7月30日の水準までEUR下落。ユーロ圏経済指標は強弱混在。1.32を割り込んでも急落もなく、ようやく1.32台を回復したが動きは鈍い。EURUSDは動けず+0.28%。

8. ユーロ圏総合PMI・改定値は「前月を大幅に上回り2年ぶりの高水準だが、速報より下方修正」、ユーロ圏小売売上高は「前月が下方修正され、予想をも下回る」、ユーロ圏第2四半期GDP・改定値は、前月比、前年比共に前期より改善、前年比は速報値と予想よりマイナス幅が縮小。

9. カナダ中銀は金融政策1.0%の据え置きを決定、予想通り。声明では、「インフレ見通しは抑制されており金融刺激策は引き続き適切」、「状況が正常化すれば政策金利は段階的に正常化が予想」→ 前回の声明とほぼ変わらず、利上げ時期は不透明。USDCAD-0.37%。


USDJPY+0.16%
EURUSD+0.28%
AUDUSD+1.23%
NZDUSD+1.31%
GBPUSD+0.44%
USDCAD-0.37%

EURJPY+0.61%
AUDJPY+1.39%
NZDJPY+1.49%
GBPJPY+0.29%
CADJPY+0.53%

GOLD-1.44%
WTI-1.01%
DXY-0.24%
VIX-7.3%、16.0を割り込む

◎ダウ工業平均株価は上昇、8月27日の急落時の水準へ値を戻す、14,930.87ドル(+96.91+0.65%)
◎EURO STOXX 50は横ばい、2758.29(+4.94+0.18%)
◎日経平均株価は上昇し3連騰、8月14日以来の14000円台へ、14,053.87円(+75.43+0.54%)
◎香港ハンセンは下落、、22,326.22(-68.36-0.31%)
◎上海総合指数は小幅上昇、2,127.62(+4.51+0.21%)
◎豪S&P/ASX200は下落、5161.64(-34.93-0.67%)

米国発の材料
※米上院外交委員会=シリアへの限定的な軍事行動の決議案を10対7で可決 (軍事行動は最大90日間、決議案は来週に上院本会議で採決)
※へーグル米国庁長官(下院公聴会)=シリアへの軍事行動はアサド大統領の能力を削ぐ相当規模の攻撃で、コストは数千万ドル規模
※地区連銀経済報告(ベージュブック)=米経済は7月初めから8月遅くにかけ、引き続き「控えめから緩慢かなペース」で拡大」→ 9月のFOMCで緩和策の縮小の可能性が残る、「12地区中8地区がまずまずの成長ペースと報告、3地区は緩やかな拡大、1地区は改善」、製造業は「緩慢なペース」で拡大、雇用は「横ばいもしくは緩慢なペースで増加、個人消費は「大半の地区」で増加、居住用不動産は大半の地区で「まずまずの拡大」。非居住用不動産は「需要は全般的に増加」
※ウィリアムズSF連銀総裁=「9月のFOMCで資産買い入れを縮小するかは決めていない、他のメンバーの意見を聞いて上で決定」、「景気悪化時の最初の追加緩和手段は金利ガイダンス」
※ウィリアムズSF連銀総裁=雇用が継続的に回復しインフレが2%目標に向かい加速すれば、資産買い入れを年内に縮小し、2014年半ばに終了すべき

欧州発の材料
※仏8月の総合PMI・改定値は、 速報値から上方修正=48.8(予想 速報47.9 7月49.1)、サービス業PMI・改定値=48.9(予想 速報47.7 7月48.6)
※独8月の総合PMI・改定値は、前月を大幅に上回り、速報値から小幅上昇=53.5(予想 速報53.4 7月52.1)、サービス業PMI・改定値=52.8(予想 速報52.4 7月51.3)
※EUR 8月 総合PMI・改定値は、前月を大幅に上回り2年ぶりの高水準だが、速報より下方修正、スペイン、イタリアは前月より小幅上昇へ=51.5(予想 速報51.7 7月50.5)、サービス業PMI・改定値=50.7(予想 速報51.0 7月49.8)、スペイン50.4(7月48.5)、イタリア48.8(7月48.7)
※ユーロ圏第2四半期GDP・改定値は、前月比、前年比共に前期より改善、前年比は速報値と予想よりマイナス幅が縮小 =前期比0.3%(予想0.3% 速報値0.3% 第1四半期-0.3%)、前年比-0.5%(予想-0.7% 速報-0.7% 第1四半期-1.1%)
※ユーロ圏7月の小売売上高は、6月が下方修正され、予想をも下回る=前月比0.1%(予想0.4% 6月-0.7%←-0.5%)、前年比-1.3%(予想-0.4% 前回-1.1%←-0.9%)

カナダ発の材料
※カナダ中銀金融政策発表=金融政策1.0%の据え置きを決定、予想通り。声明では、「インフレ見通しは抑制されており金融刺激策は引き続き適切」、「状況が正常化すれば政策金利は段階的に正常化が予想」→ 前回の声明とほぼ変わらず、利上げ時期は不透明。 「第3四半期の成長率が3.8%、第4四半期は2.5%になると予想」。「生産ギャップは2015年半ばに解消され、生産ギャップの縮小には2.1%を超える成長率が必要」

英国発の材料
※英8月のサービス業PMI→ 予想と前月を上回り、約7年ぶりの高水準で、ポンド買いが強まる=60.5(予想59.7 7月60.2)

豪州発の材料
※豪第2四半期GDPは、一部で弱い数字との思惑もあり、予想通りの結果にAUDショートカバーが強まるが、景気の回復力は引き続き弱い=前期比0.6%(予想0.6% 第1四半期0.5←0.6%)、前年比2.6%(予想2.5% 第1四半期2.5%) 

中国初の材料
※中国8月のHSBCサービス業PMIは、前月を大幅に上回り、速報値から上方修正=52.8(予想 速報51.7 7月51.3)

日本発の材料
※朝日新聞=来年4月に消費増税されれば、日銀がそれに合わせて追加の金融緩和を検討する方針と、安倍政権は補正予算や企業減税を検討

その他の材料
※IMF報告書(G20の準備報告書)=「先進国が世界の経済成長を押し上げるが、米国の緩和縮小が新興国への景気減速リスク」、「為替相場は過度な変動を抑制するため介入を含め無秩序な調整リスクを防ぐ必要がある」、「米国は早ければ今月にも量的緩和策を縮小する可能性がある」
※IMF報告書(G20の準備報告書)=「最大の懸念は世界の成長低迷の長期化」、「低迷の原因は大部分がブラジル、中国、インドにある」、日本→「消費増税で財政支出がペースダウンし、成長率が一段と抑制される可能性」、米国→「労働・住宅市場の回復が経済全体を押し上げる」、ユーロ圏→「第3四半期も回復が継続」
※英ICAP=EBSの8月、1日当たりのスポット取引額の平均は、前月比-12%、前年比-18%の787億ドルで、EURUSDが特に低調。

2013年9月4日水曜日

9月4日(火曜)アジア・欧州市場の動き(午後8時30分現在)

9月4日(火曜)アジア・欧州市場の動き(午後8時30分現在)

***ポイント***

米議会の承認が得られる可能性に、シリアへの軍事介入に動きだすリスクが高まっているが、目先は、この材料はひとまず横に置かれている。

円安を狙う動きへ。日本のGDP第2次速報値の上方修正の可能性、消費増税実施の可能性、「消費増税=日銀の追加緩和+政府の景気対策」=円安の思惑。

前日に続き、弱い材料を織り込み、ショートのカバーにAUD買いが続く。豪第2四半期GDPは一部で弱い数字との思惑もあり、予想通りの結果にAUDの買い戻しが強まる、特にAUDJPY+EURAUDで、AUDUSDも目先の底値達成感が強い。

最近は強い英経済指標が多くポンドは堅調で、この流れが暫く続くと思われる。英8月のサービス業PMIは、予想と前月を上回り、約7年ぶりの高水準。

強い中国の経済指標に、AUD買いが強い。中国8月のHSBCサービス業PMIは、前月を大幅に上回り、速報値から上方修正。

ユーロ圏経済指標は強弱混在。総合では良い数字ながら、EUR買いが弱い。ユーロ圏総合PMI・改定値は「前月を大幅に上回り2年ぶりの高水準だが、速報より下方修正」、ユーロ圏小売売上高は「前月が下方修正され、予想をも下回る」、ユーロ圏第2四半期GDP・改定値は、前月比、前年比共に前期より改善、前年比は速報値と予想よりマイナス幅が縮小。

これからは、カナダ中銀の金融政策は1.0%の据え置きが予想(利上げ示唆発言は?)、米ベージュブック(どこの地区連銀が景気拡大しているか?)が注目される。

日経平均株価は上昇、14,053.87円(+75.43+0.54%)
香港ハンセンは下落、、22,326.22(-68.36-0.31%)
上海総合指数は小幅上昇、2,127.62(+4.51+0.21%)
豪S&P/ASX200は下落、5161.64(-34.93-0.67%)
EURO STOXX 50は下落、2730.00(-23.35-0.85%)午後8時30分現在

USDJPYは、今週に入りやや円ショートが拡大しているのが気になる。テーマは、日本のGDP第2次速報値の上方修正の可能性(2.6%→3.0%~4.0%)に、消費増税を予定通り実施の可能性がたかまり、実施に伴う景気の落ち込みを防ぐために「日銀の追加緩和+政府の景気対策」が取られると思われる結果、円安へとの思惑が強まると考えられる。

しかし、米国主導によるシリアへ軍事行動の可能性が高まる中で、気が早いが、週末リスクを考えると、手放しで円ショートで通す事もできない。結果、週末末まで(木曜日当たりと推測)には、100円の大台を達成させ、オプションや実需の円買い、投機筋のストップロスやポジションメークで、どこまで円売りを進めることができるかを試す。そして、タイムリミットを迎えたら無理をしない。

EURUSDは、ユーロクロスで弱く、どうも動きが鈍く、かつてのUSDJPY相場を見ている思い。しかし、1.3200~1.3400のレンジの下限を割り込んでも、加速するでもなく、Dailyベースの200日単純移動平均線1.3144近くを下限に下げ止まり、調整終了の可能性も出ている。結果、1.3140~1.3270のレンジに戻ることを期待している。

AUDUSDは、ようやく反発。0.9200を終値ベースで超えることができれば、AUD買いの流れは本物なのだが? どうしても、シリアへの軍事行動のリスクや、不安定な新興国市場を考えれば、USDJPY同様に、時間との勝負も。それまでに0.9200を超え、0.9150~0.9350のレンジに戻ることができるか?

欧州発の材料は
*仏8月の総合PMI・改定値は、 速報値から上方修正=48.8(予想 速報47.9 7月49.1)、サービス業PMI・改定値=48.9(予想 速報47.7 7月48.6)
*独8月の総合PMI・改定値は、前月を大幅に上回り、速報値から小幅上昇=53.5(予想 速報53.4 7月52.1)、サービス業PMI・改定値=52.8(予想 速報52.4 7月51.3)
*EUR 8月 総合PMI・改定値は、前月を大幅に上回り2年ぶりの高水準だが、速報より下方修正、スペイン、イタリアは前月より小幅上昇へ=51.5(予想 速報51.7 7月50.5)、サービス業PMI・改定値=50.7(予想 速報51.0 7月49.8)、スペイン50.4(7月48.5)、イタリア48.8(7月48.7)
*ユーロ圏第2四半期GDP・改定値は、前月比、前年比共に前期より改善、前年比は速報値と予想よりマイナス幅が縮小 =前期比0.3%(予想0.3% 速報値0.3% 第1四半期-0.3%)、前年比-0.5%(予想-0.7% 速報-0.7% 第1四半期-1.1%)
*ユーロ圏7月の小売売上高は、6月が下方修正され、予想をも下回る=前月比0.1%(予想0.4% 6月-0.7%←-0.5%)、前年比-1.3%(予想-0.4% 前回-1.1%←-0.9%)

日本発の材料は
朝日新聞=来年4月に消費増税されれば、日銀がそれに合わせて追加の金融緩和を検討する方針と、安倍政権は補正予算や企業減税を検討

英国発の材料は
*英8月のサービス業PMI→ 予想と前月を上回り、約7年ぶりの高水準で、ポンド買いが強まる=60.5(予想59.7 7月60.2)

豪州発の材料は
*豪第2四半期GDPは、一部で弱い数字との思惑もあり、予想通りの結果にAUDショートカバーが強まるが、景気の回復力は引き続き弱い=前期比0.6%(予想0.6% 第1四半期0.5←0.6%)、前年比2.6%(予想2.5% 第1四半期2.5%) 

その他の材料は
*IMF報告書(G20の準備報告書)=「先進国が世界の経済成長を押し上げるが、米国の緩和縮小が新興国への景気減速リスク」、「為替相場は過度な変動を抑制するため介入を含め無秩序な調整リスクを防ぐ必要がある」、「米国は早ければ今月にも量的緩和策を縮小する可能性がある」
*IMF報告書(G20の準備報告書)=「最大の懸念は世界の成長低迷の長期化」、「低迷の原因は大部分がブラジル、中国、インドにある」、日本→「消費増税で財政支出がペースダウンし、成長率が一段と抑制される可能性」、米国→「労働・住宅市場の回復が経済全体を押し上げる」、ユーロ圏→「第3四半期も回復が継続」

9月3日(火曜)為替市場の動き

9月3日(火曜)為替市場の動き

***ポイント***

1.  豪ドルは、「弱い中国製造業PMI+弱い豪小売売上高+赤字拡大の第2四半期経常収支」に下落、「豪中銀から利下げ示唆発言」はなくショートカバーに上昇へ、上昇率はNO.1、注目は今日4日の豪GDPへ!

2.  イスラエルのミサイル発射実験に市場は翻弄、ただし、市場はリスクを再確認し、ドル高+原油・金価格上昇+米債券利回り上昇へ。

3.  米議会は、シリアへの軍事行動を支持? ベイナー米共和党下院議長が「シリアへの軍事介入を支持」、米軍事行動の可能性が高まる。

4.  米ISM製造業景気指数+建設支出が強く、ドル高へ

4.  日経平均株価は約3%と大幅上昇、日本のGDP第2次速報の上方修正期待+消費増税期待が強まる。安倍首相は、消費増税の判断は10月上旬と発言。

USDJPY(+0.24%)
EURUSD(-0.15%)5日続落
GBPUSD(+0.10%)
AUDUSD(+0.95%)2日続伸
USDCAD(-0.05%)
EURGBP(-0.23%)5日続落

EURJPY(+0.08%)
GBPJPY(+0.32%)
AUDJPY(+1.19%)大幅上昇

GOLD(+1.46%)
WTI(+1.52%)
DXY(+0.30%)
VIX (+0.71%)

米10年債利回り上昇、2.78%→2.86%

ダウ平均株価は横ばい、14,833.96ドル(+23.65+0.16%)
EURO STOXX 50は下落、2753.35(-20.74-0.75%)
日経平均株価は大幅上昇、13,978.44円(+405.52+2.99%)
香港ハンセンは上昇、22,394.58(+219.24+0.99%)
上海総合指数は上昇、2,123.11(+24.66+1.18%)
豪S&P/ASX200は横ばい、5196.57 (+8.29+0.16%)


USDJPYは、日本の「GDP第2次速報の大幅な上方修正期待+消費増税期待+日本株の大幅上昇」の円売り材料に底堅く推移。欧州市場では、イスラエルのミサイル発射騒動に一時99.20円割れまで下落したが、クロスでの円売りと円先安観が強い中、再び99.60台まで上昇。米国市場では、強い米経済指標を材料に99.80~00円のストップを狙い、一時99.86円まで上昇したがベイナー米共和党下院議長発言に上値は失敗、しかし、円売りセンチメントは止まず。

EURUSDは、1.3200~1.3400のレンジ下限を割り込んでからは、勢いがない。アジア市場では、1.3200を試すことはできず、1.3180を割り込むと続落へ。欧州市場では、弱い株下に上値は重く、イスラエルのミサイル発射騒動にも、大枠1.3160~90のレンジで推移。米国市場に入り、強い米経済指標に1.3150を割り込み、ロンドンフィキシングで1.3140を割り込みようやく下げ止まる。

AUDUSDは、主要通貨では上昇力NO.1。アジア市場では、弱い中国国家統計局の製造業PMI、弱い小売売上高、弱い経常収支の発表に0.8970台まで値を下げたが、豪中銀は金利を据え置き、今後の利上げ示唆発言もなく、ショートカバーに0.9040台まで上昇へ。欧州市場はイスラエルのミサイル発射騒動にも値を下げず、大枠0.9010~40のレンジ。米国市場で、強い米経済指標に0.9072まで上昇し高値圏で推移している。

米国発の材料は
*米マイクロソフト=ノキアの携帯電話機事業を54.4億ユーロ(約7130億円)で買収し、特許のライセンス供与を受けることで合意、ノキあ株は33.9%上昇
*米8月のISM製造業景況指数は、予想と前回を上回り、2011年6月以来の高水準で、一時ドル買いが強まる=55.7(予想54.0 前回55.4)、新規受注63.2(前回58.3)、雇用53.3(前回54.4)、価格54.0(前回49.0)
*米7月の建設支出は、前月は大幅に上昇修正され、予想と前回を上回る=前期比0.6%(予想0.3% 前回0.0←-0.6%) 
*米当局=スイスの銀行が秘密口座を使った米国人顧客の脱税ほう助で訴追を免れるためには、対象資産価値の最大50%に相当する制裁金を支払う必要がある。

日本発の材料は
*安倍首相=消費増税の判断は10月上旬

豪州発の拝領は
*豪中銀金融政策発表=金融政策2.5%の据え置きを決定、予想通り。スティーブンス総裁は声明で、「成長は、トレンドをやや下回り、目先も続くと予想」、「失業率はやや上昇した」、「インフレ率は、中期目標に添って推移」、「借り入れは、抑制された状態が続いている」、「豪ドル相場は、今後さらに下落する可能性があり、経済成長のリバランスに寄与」、「今後も見通しの評価を継続し必要であれば政策を調整する」と発言、従来と変わらず、一部に期待された追加利下げの可能性を示さず AUD買いが強まる。
*豪7月の小売売上高は、 前回と予想を下回る=前月比0.1%(予想0.4% 前回0.0%)
*豪第2四半期 経常収支は、前回と予想を上回る赤字額=-93.5億豪ドル(予想-85億豪ドル 前回-87-85億豪ドル)

中国発の材料は
*中国8月の国家統計局非製造業PMIは、前月を下回る=53.9(予想 前回54.1)

その他の材料は
*午後5時45分過ぎ、イスラエルは予告なしにミサイル試射実験を実施、相場が一時急変、有事の可能性を思い知らされる。 ロシア国防省(国営ロシア通信)=地中海で弾道ロケット2発の発射を探知、イスラエル=地中海で米国と合同でミサイル実験を実施と発表、米海軍報道官=米艦からミサイルの発射はないと発表、結局は、ミサイル迎撃システムのターゲットとして使われるミサイルの発射実験を地中海で行ったと発表
*OECD中間レポート・2013年成長見通し5月比=ドイツ(0.4→0.5%)、フランス(-0.3→0.3%)、英国(0.8→1.5%)へと2013年成長率見通しを上方修正、イタリアは回復の兆しが見られず(-1.8%と変わらず)。米国(1.9→1.7%)。中国(7.8→7.4%)、日本(1.6%と変わらず)
*USDTRY=上昇しトルコリラ安が続く、USDIDR(インドネシアルピア)は、1000ドル台に上昇、2009年4月以来

シリア関係
*ベイナー米共和党下院議長=シリアへの軍事介入を支持
*メネンデス米民主党外交委員長=シリアへの軍事介入の承認決議は、一部の変更で上院で採決される見通し
*オバマ米大統領=シリア攻撃に向けた議会承認の取り付けに自信がある、軍事行動は限定的
*シリア国営テレビ=シリア国内のガスパイプラインがテロで爆破

2013年9月3日火曜日

9月3日(火曜)為替相場を考える

9月3日(火曜)為替相場を考える

今後直面するテーマと材料。

※ 米仏は、シリアへの軍事行動を示唆→ 共に国連調査団の結果をみて議会の承認が必要だが、暫く時間がかかりそう
※ 新興国(EM)のマーケット→ 落ち着きを取り戻しているが、シリア情勢で変化も
※ 米ベライゾンが、英ボーダフォン・グループとの合弁会社の「米ベライゾン・ワイアレス」を、1300億ドル(約12.9兆円)を買い取ることで合意→ 買収資金は?
※ 日本の4-6月期GDP2次速報が年率2.6%→3.0%台~4%近くへ上方修正される可能性(9月9日)→ この数字が強ければ消費増税がスムーズに決定される可能性
※ 緊迫のエジプト情勢
※ イタリア政局の混迷
※ 米連邦債務引き上げ問題(10月半ばにデフォルトの恐れ)
※ 米国債の利回り上昇
※ G20サミット(9月5~6日) 
※ 米8月の雇用統計(9月6日)
※ 法裁判所判断の欧州安定メカニズム(ESM)と新財政協定の合憲性判断を発表(9月12日)
※ 米8月の消費者物価(9月17日)
※ ドイツ連邦議会選挙(9月予定)
※ ギリシャ第3次支援の有無、
※ 次期FRB議長にサマーズ氏有力

金融政策
※ 豪中銀理事会(9月3日)
※ BOE金融政策委員会(9月5日)
※ ECB理事会(9月5日)
※ NZ中銀理事会(9月12日)
※ 豪中銀理事会議事録(9月17日)
※ BOE・MPC議事録(9月18日)
※ FOMC(9月18日)


為替市場を含め、金融市場は外では、目の前に「米量的緩和の縮小」と「シリアへの軍事行動」という、二つの大きな問題を抱えて、積極的に動くことはできない状態となっている。内では、「日本のGDP第2次改定値の上方修正(3.0%~4.0%)=消費増税確定路線」の筋書きで円売り沿って動くことが予想できる。

外向きでの功罪は二つある。一つは、「積極的にポジションをとることができず、ことが決まれば、新たな方向に動きが加速する可能性が高くなる」こと。もう一つは、「事がはっきりとするまでは、うかつに動けない」ことである。

「米量的緩和の縮小」では、9月6日金曜日の米雇用統計が9月18日のFOMCを予想する最も重要な指標で、一言でいえば、「これ次第」。思惑は良い数字を期待している。

「シリアへの軍事行動」では、オバマ米大統領が決めた通り、「シリアへの軍事介入に議会の承認を求める」とのことで、具体的には国連調査団がもし帰ったデータを分析し発表するまでに、まだ、相当の時が必要で、米議会は9月9日まで休会となっている事実。

となれば、待つことも作戦の一つながら、米仏はシリアが化学兵器使用の確たる証拠をつかんだと説明しており、「振り上げた拳の下ろし場所」を考え、程度の差はあるが、何らかの軍事行動をとることを想定したポジションをとることを考えたい。

内向きは一方向で、「日本のGDP第2次速報値が強い=消費増税確定」路線に添って円ショートで攻め、もし、予想に反する結果となれば、強い反動に見舞われることを覚悟すること。


※USDJPYは、Daily、Weekly共ここにきて上値リスクが高くなっている。
Dailyチャートは、200日単純移動平均線は上昇を続け94.76円にあり、緩やかな上昇トレンドが続け、21日単純移動平均線は98.24円にあり、この水準を下限にし買いの流れが続き、助言となる99.70円近辺を試す事が予想され、ブレーク→100円台トライへと動きやすい。

※EURUSDは、Dailyチャートは、上昇トレンドが終わり売りへと変化し、1.3200を割り込み、1.2755→1.3452の38.2%=1.3186が下値のポイントとなっており、この水準を過去3日間なんとか維持している。21日指数移動平均線の1.3282が上限で、200日単純移動平均線の1.3143を下限としたレンジに入っているように思える。しかし、1.3103が次の下値のめどになるり、これを割り込むことは考えにくい。

※AUDUSDは、Dailyチャートは、21日指数移動平均線が0.9022にあり、0.9037のテクニカルポイントと合わせこの水準が重要。200日単純移動平均線ははるか遠くの0.9937の位置し、下降を続け、流れは売りを示している。しかし、8月5日の安値0.8847を、新興国のミニ危機が訪れても割り込めず、中銀関係者のAUD安支持発言、追加利下げ発言の悪い材料を多くこなして、現在の水準にあることを考えれば、0.88~0.92のレンジを抜け出すまでは方向性の無い相場で、短期的には買いの圧力も注意したい。


9月2日(月曜)為替市場の動き


9月2日(月曜)為替市場の動き

***ポイント***

1.  米国市場はレーバーデーで休日で、欧州市場の後半や終了後にドルはやや値を戻し、円売りの流れも鈍くなる
2.  31日、オバマ米大統領はシリアへの軍事介入に議会の承認を求める方針を発表(9月9日まで米議会は休会で、議会支持も弱い)→ シリアへの軍事行動の有無先送りに、リスク資産買い+安全資産売りの流れが強まるが、米仏は化学兵器使用の証拠入手を示し混沌。
3.  中国国家統計局の製造業PMIが前月と予想を上回り、HSBC製造業PMIは速報値と変わらずだが前月よりは大幅上昇→ AUD+NZD買いが強まる。
4.  豪住宅着工許可件数が大幅に改善→ AUD買いが強まる。
5.  日本の4~6月期の法人企業統計で設備投資額が微増→ 9日発表の4-6月期GDP2次速報が年率2.6%→3.0%台~4%近くへ上方修正される可能性→ 消費増税がスムーズに実施されるとの思惑が広まり、日本株は上昇し円全面安。
6.  ユーロ圏製造豪PMI・改定値は、速報値から若干上方修正し前月より大幅上昇→ イタリア、スペインは50を超え景気は拡大へ、ギリシャも大幅上昇。
7.  英製造業PMIは、予想と前月を大幅に上回り2011年2月以来の高水準→ ポンド買いが強まる。
8.  新興国通貨高、USDTHB、USDZAR、USDTRYでドル安へ。
9.   米ベライゾン=英ボーダフォン・グループとの合弁会社の「米ベライゾン・ワイアレス」を、1300億ドル(約12.9兆円)を買い取ることで合意→ 超大型合併にGBPUSDの買いが発生するのか気になる.

日経平均株価は上昇、13,572.92円(+184.06+1.37%)
香港ハンセンは大幅上昇、22,175.34(+443.97+2.04%)
上海総合指数は横ばい、2,098.45(+0.07+0.00%)
豪S&P/ASX200は上昇、5188.28(+53.32+1.04%)
EURO STOXX 50は大幅上昇、2774.09(+52.72+1.94%)
ダウ平均株価は休場、先物は14905ドル(+110.00)

USDJPY+1.19%
EURUSD-0.21%
GBPUSD+0.31%
AUDUSD+0.88%

EURJPY+0.96%
GBPJPY+1.48%
AUDJPY+2.09%
NZDJPY+2.26%

GOLD-0.22%(3日連続の下落)
WTI-0.78%(3日連続の下落)
DXY+0.20%(4日連続の上昇)

USDJPYは、週末の31日、中国製造業PMIと、オバマ米大統領がシリアへの軍事介入に議会の承認を求める方針を発表。週明けは円安からスタート。法人企業統計で設備投資額が微増、4-6月期GDP2次速報が年率2.6%→3.0%台~4%近くへ上方修正される可能性→ 消費増税がスムーズに実施されるとの思惑が広まり、日本株は上昇し円全面安。クロスの円売りが続き、欧州勢の参入に98.90~00円のストップを付け、99.40台まで上昇。一部では東京オリンピック招致の可能性とも言われているが、ふたを開けるまでは考え内容が無難では? 結局、シリアへの軍事行動も状況から判断すれば、何らかの手段をとる可能性が高く、北米市場が休場では動くこともできず、99.10~40円のレンジで終了。

EURUSDは、週末にオバマ米大統領がシリアへの軍事介入に議会の承認を求める方針を発表しても、動意な鈍く、強めのユーロ圏製造業PMI・改定値=51.4(予想51.3 速報51.3 7月50.3)で、速報値から若干上方修正、7月より大幅上昇、イタリア、スペイン=2年4カ月ぶりに50を超える、ギリシャは大幅上昇となったが、EUR買いは鈍く、大枠1.3190~1.3230のレンジ内。GBPUSDは、製造業PMI=57.2(予想55.0 前回54.8)と強くポンドの買いが目立ち、一時1.5593まで上昇、EURGBPは0.8470近くまで続落。欧州市場の後半は北米市場が休場で動きはストップ、ロンドンフィキシングでは一時1.3184まで下落したが、これも続かず。

AUDUSDは、週末の31日、中国製造業PMIと、オバマ米大統領がシリアへの軍事介入に議会の承認を求める方針を発表。週明けは0.8942と前週終値の0.8897からAUD高からスタート。豪住宅着工許可件数が大幅に改善=前月比10.8%(予想4.0% 前回-6.3←-6.9%)、前年比28.3%(予想 前回-11.8←-13%)→ AUD買いが強まる。AUDJPYの買いも続き、欧州市場では0.9000の大台ま上昇。欧州勢の利食い売りに0.8980を割り込み、一時0.8964まで値を下げたが、オセアニア勢の参入に伴い再び0.90台へ上昇。

米国発の材料
*ダウ平均株価は休場、先物は14905ドル(+110.00)
*米議会=シリア問題で財政議論の時間が残り少ない
*米ベライゾン=英ボーダフォン・グループとの合弁会社の「米ベライゾン・ワイアレス」を、1300億ドル(約12.9兆円)を買い取ることで合意→ 超大型合併にGBPUSDの買いが発生するのか気になる

欧州発の材料
*スタイクラス・ギリシャ財務次官(7月31日)=現行のギリシャ債務は持続可能な状況になく、軽減措置に関する競技が必要

日本発の材料
*日本の4~6月期の法人企業統計で設備投資額が微増、9日発表の4-6月期GDP2次速報が年率2.6%→3.0%台~4%近くへ上方修正される可能性に、消費増税がスムーズに実施されるとの思惑が広まり、日本株は上昇し円売りが強まった。
*安倍首相=民間投資の促進に向けて思い切った税制措置を講じるべき

豪・中国発の材料
*週末の中国国家統計局の製造業PMIが強く、朝方の豪住宅着工許可件数が大幅に改善、中国HSBC製造業PMIも速報値と同じながら50を超え、7月から改善。
*中国国家統計局=2012年GDPを1月時点の7.8%→7.7%に下方修正。

その他の材料
*ジョルダン・スイス中銀総裁=スイスフランは過大評価が続いており、上限設定は引き続き重要
*バーゼル銀行監督委員会=担保のひっ迫を避けるため、デリバティブの証拠金ルールを緩和、

シリア関連
*フランス有力議員=シリアへの軍事行動で議会が採決する見込みなし
*オバマ米大統領(8月31日)=シリアへの軍事介入に議会の承認を求める方針を発表、9月9日まで米議会は休会
*ケリー米国務長官=シリアのダマスカス近郊でサリン使用の証拠を入手
*フランス政府筋=シリアのアサド政権が化学兵器使用を示す報告書を議員に提示






2013年9月2日月曜日

9月2日(月曜)アジア・欧州市場の動き(午後9時30分現在)

9月2日(月曜)アジア・欧州市場の動き(午後9時30分現在)

***ポイント***

1.  31日、オバマ米大統領はシリアへの軍事介入に議会の承認を求める方針を発表(9月9日まで米議会は休会で、議会支持も弱い)→ シリアへの軍事行動の可能性がやや弱まり、リスク資産買い+安全資産売りの流れが強まる。

2.  中国国家統計局の製造業PMIが前月と予想を上回り、HSBC製造業PMIは速報値と変わらずだが前月よりは大幅上昇→ AUD+NZD買いが強まる。

3.  豪住宅着工許可件数が大幅に改善→ AUD買いが強まる。

4.  日本の4~6月期の法人企業統計で設備投資額が微増→ 9日発表の4-6月期GDP2次速報が年率2.6%→3.0%台~4%近くへ上方修正される可能性→ 消費増税がスムーズに実施されるとの思惑が広まり、日本株は上昇し円全面安。

5.  ユーロ圏製造豪PMI・改定値は、速報値から若干上方修正し7月より大幅上昇→ イタリア、スペインは50を超え景気は拡大へ、ギリシャも大幅上昇。

6.  英製造業PMIは、予想と7月を大幅に上回り2011年2月以来の高水準→ ポンド買いが強まる。

7.  新興国通貨高、USDTHB、USDZAR、USDTRYはドル安へ。

8.  米国市場はレーバーデーで休日で動きにくい。

日経平均株価は上昇、13,572.92円(+184.06+1.37%)
香港ハンセンは大幅上昇、22,175.34(+443.97+2.04%)
上海総合指数は横ばい、2,098.45(+0.07+0.00%)
豪S&P/ASX200は上昇、5188.28(+53.32+1.04%)
EURO STOXX 50は大幅上昇、2773.36(+51.99+1.91%)午後9時30分現在

USDJPY上昇、
GBPUSD上昇、
AUDUSD上昇、
NZDUSD上昇、
円クロス前全面安

EURUSD横ばい
USDCAD横ばい

USDJPYは、週末の31日、中国製造業PMIと、オバマ米大統領がシリアへの軍事介入に議会の承認を求める方針を発表。週明けは円安からスタート。法人企業統計で設備投資額が微増、4-6月期GDP2次速報が年率2.6%→3.0%台~4%近くへ上方修正される可能性→ 消費増税がスムーズに実施されるとの思惑が広まり、日本株は上昇し円全面安。クロスの円売りが続き、欧州勢の参入に98.90~00円のストップを付け、99.40台まで上昇。

EURUSDは、週末にオバマ米大統領がシリアへの軍事介入に議会の承認を求める方針を発表しても、動意な鈍く、強めのユーロ圏製造業PMI・改定値=51.4(予想51.3 速報51.3 7月50.3)で、速報値から若干上方修正、7月より大幅上昇、イタリア、スペイン=2年4カ月ぶりに50を超える、ギリシャは大幅上昇となったが、EUR買いは鈍く、大枠1.3190~1.3230のレンジ内。GBPUSDは、製造業PMI=57.2(予想55.0 前回54.8)と強く、ポンドの買いが目立ち、EURGBPは0.8470近くまで続落。

AUDUSDは、週末の31日、中国製造業PMIと、オバマ米大統領がシリアへの軍事介入に議会の承認を求める方針を発表。週明けは0.8942と前週終値の0.8897からAUD高からスタート。豪住宅着工許可件数が大幅に改善=前月比10.8%(予想4.0% 前回-6.3←-6.9%)、前年比28.3%(予想 前回-11.8←-13%)→ AUD買いが強まる。AUDJPYの買いも続き、欧州市場では0.9000の大台ま上昇。









9月2日(月曜)為替相場を考える

9月2日(月曜)為替相場を考える

今後直面するテーマと材料。
※ 9月2日(月曜)米国市場は休場
※ 米仏は、シリアへの軍事行動を示唆→ 共に国連調査団の結果をみて議会の承認が必要だが、暫く時間がかかりそう
※ 新興国(EM)のマーケット→ 落ち着きを取り戻しているが、シリア情勢で変化も
※ 緊迫のエジプト情勢
※ イタリア政局の混迷
※ 米連邦債務引き上げ問題(10月半ばにデフォルトの恐れ)
※ 米国債の利回り上昇
※ G20サミット(9月5~6日) 
※ 米8月の雇用統計(9月6日)
※ 法裁判所判断の欧州安定メカニズム(ESM)と新財政協定の合憲性判断を発表(9月12日)
※ 米8月の消費者物価(9月17日)
※ ドイツ連邦議会選挙(9月予定)
※ ギリシャ第3次支援の有無、
※ 次期FRB議長にサマーズ氏有力

金融政策
※ 豪中銀理事会(9月3日)
※ BOE金融政策委員会(9月5日)
※ ECB理事会(9月5日)
※ NZ中銀理事会(9月12日)
※ 豪中銀理事会議事録(9月17日)
※ BOE・MPC議事録(9月18日)
※ FOMC(9月18日)


為替市場を含め、金融市場は目の前に「米量的緩和の縮小」と「シリアへの軍事行動」という、二つの大きな問題を抱えて、積極的に動くことはできない状態となっている。さらに、今日、9月2日(月曜)は、米国市場はレーバーデーで休場で、動きにくいことこの上ない。

結果てきに、シリア情勢の変化や軍事行動の有無の可能性で一時的に相場動く可能性や、短期的にはテクニカルだけの値動きに終始する可能性が高くなっている。


※USDJPYは、Daily、Weekly共に三角持ち合いで、上下共に試しながらも失敗に終わっているが、Monthlyチャートでは、過去の上昇局面から調整が続いている。

Dailyチャートは、200日単純移動平均線は上昇を続け94.67円にあり、緩やかな上昇トレンドが続いているが、21日単純移動平均線は98.02円にあり、ほぼ一直線に推移し、方向感が定まらない。下値のポイントは96.95円、上値のポイントは98.77円。

Weeklyチャートは、200週単純移動平均線は85.20円にあり、とても緩やかに上昇。21週指数移動平均線は97.66円にあり、この水準を中心した値動きで、これも方向性は読みにくい。上値のポイントは98.77円、99.68円、下値のポイントは96.56円、95.50円、95.39円。

Monthlyチャートは、長い上昇トレンドの調整局面が続き、スローストキャスティクスは売りへと変化し、やや下値リスクが残ることを示唆している。月足では5月に上昇し上値失敗、、6月に下落し下値失敗、7月に上昇し上値失敗、8月上下共に失敗の図式となっており、8月のレンジ、95.81~99.95円を抜け出すまでは、どうも次の動きを予想しにくい展開となっている。





※EURUSDは、Dailyチャートは、上昇トレンドが終わり売りへと変化し、1.3200を割り込みことができるか注目している。また、21日指数移動平均線が上限となり1.3293に位置し、200日単純移動平均線は1.3142を割り込むと1.3103が下値のめどになる。

Weeklyチャートは、長い期間レンジ相場を続けているが、200週単純移動平均線1.3368が上限で、引き続き21週指数移動平均線の1.3170が下値のポイントとなっている。スローストキャスティクスも売り変化しており、これをWeeklyベースで割り込むと続落する可能性が高まる。

Monthlyチャートは、三角持ち合いで、21か月指数移動平均線1.3024を中心に方向性は定まらない。上値のポイントは1.3574、1.3800。下値のポイントは1.3161、1.3024。



2013年9月1日日曜日

今週は、重要な経済指標や金融政策の発表が多い

今週は、重要な経済指標や金融政策の発表が多い。それと、シリアの化学兵器使用に関しての国連調査団の報告が数日後に発表され、それにより、欧米がシリアへの武力攻撃の可能性も否定しきれず、最も注意が必要となっている。

9月1日(日曜)
中国国家統計局の製造業PMIが既に発表され、51.0(予想50.6 7月50.3)と前回・予想を上回る増加となり、いつもながら豪ドルにとっては好材料。

9月2日(月曜)
HSBC製造業PMIは、アジア市場では豪ドルへのインパクトに注意。ユーロ圏・主要国の製造業PMI・改定値も、予想は不明ながら、いつもながら欧州の景気回復の度合いを測る上で重要となっているが、直近ではやや陰りが見えているのが気になる。

9月3日(火曜)
中国国家統計局の非製造業PMIは、豪ドルへの影響を注意。豪中銀の金融政策が発表され、政策金利2.5%の据え置きが予想され、声明でいつもながらの追加緩和と豪ドル安の可能性がまたしても示されるのか、注目したい。

9月4日(水曜)には、豪第2四半期GDPがあり、前期比予想は第1四半期と同じながら、鉱業関連の落ち込みが続き、やや弱気に考えている。中国HSBCサービス業PMIは、速報の51.7をどのくらい上回ることができるか、逆に下方修正となれば、インパクトは大きい。

ユーロ圏・主要国のサービス業PMI・改定値は、予想は不明ながら、いつもながら欧州の景気回復の度合いを測る上で重要となっているが、直近ではやや陰りが見えているのが気になる。

ユーロ圏第2四半GDP・改定値は、速報値と同じ数字が予想されており、ブレがなければ平穏な動きへ。 カナダ中銀の金融政策では、政策金利1.0%の据え置きが予想されており、ポロッツ中銀新総裁の初の会合では、「次の動きは利下げより利上げ」と発言、8月27日にはマーレイ・カナダ中銀副総裁が「超低金利を長く継続しておくことはリスクで段階的に刺激策は解除するべき」と発言、声明が注目される。

9月5日(木曜)
このころになると、国連がシリアの化学兵器使用の調査け結果がでるころと思われるが?
日本では、日銀の金融政策の発表があり、据え置き予想で特に注目度合いも高くない。BOEは、政策金利0.5%、資産買入枠3750億ポンドの据え置きを予想。ECBは、政策金利0.5%、中銀預金金利0.0%、限界貸出金利1.0%の据え置きを予想。すんなりと何もなければ、特に大きな変動要因とはならないが、ドラギECB総裁の記者会見や、カーニーBOE総裁からなにか新たな発言があるのか、注目したい。米国では週間新規失業保険申請件数がいつもながら、変動要因であることに変わりない。また、米ADP全国雇用統計は、翌日6日の米雇用統計の前哨戦として、必ず日も比例はしないまでも、ある一定の参考となり、注意してみたい。

9月6日(金曜日)
今週のメインイベント。米雇用統計では、失業率7.4%で横ばい予想。非農業部門雇用者数は17.5万人の予想で、前回16.2万人から増加が予想されている。15万以下、19.5万人以上はサプライズ。米雇用統計の影に隠れて、影が薄いが、カナダの雇用統計も発表され、失業率は7.2%で横ばいながら、雇用者ネット変化では雇用の拡大が見込まれており、カナダドルのクロスポジションがあれば要注意。




8月27日付けの、最新のIMMポジションでは、7月16日の週から続いたドルロングの減少に歯止めがかかり、前週から増加した。

8月27日付けの、最新のIMMポジションでは、7月16日の週から続いたドルロングの減少に歯止めがかかり、前週から増加した。

米国の緩和策の縮小が9月に始まるリスクに、財政収支の赤字国中心に、一部の新興国から資金の引き上げが続き、株式市場と債券市場は波乱が続いた。そして、シリアの化学兵器使用の疑惑が表面化し、軍事行動の動きが見られた影響と思われる。

リスク資産の影響を受けやすい、豪ドルとカナダドルはショートが増加し、NZドルはロングが減少。安全資産のスイスフランはなぜかロングは微増、ポンドもショートは微減、ユーロロングは増加したが、円ショートが増加するなど、ドルの全面高の展開となった。

データが集計された8月27日以降では、主要国通貨は弱く、米国やフランスなどが単独でシリアへ軍事行動に出るリスクに、ドル高傾向が続いたことを考えれば、ネットポジションでドルロングがさらに増加したことが予想される。