2013年8月10日土曜日

今週(8月12日~16日)の特に注意が必要な経済指標・イベント

盛夏。今週もサマーバケーションまっ盛りの中で、相変わらずGDPやCPIなどの多くの発表が控えているが、その中で、特に重要と思われるいくつかを上げてみたい。

8月12日(月曜)
午前8時50分 日本の第2四半期GDPの第一次速報値が発表され、前期比0.9%、前年比3.6%と高い数字が予想されている。年換算で4.1%と非常に高い伸びとなった、前回よりも鈍化が予想されているが、消費が好調で、輸出が回復し、設備投資も底打ち感が見られる。予想を上回ると景気回復期待に日本株高=円安へと動きやすくなる。

8月14日(水曜)
午後2時30分~午後6時にかけて、ユーロ圏各国の第2四半期GDP・速報値が発表され、特にドイツのハイッアー経済技術省次官は9日に、第2四半期の独GDPは0.75%で2年ぶりの高水準と発言、ドイツ経済省の月報でも、第2四半期は民間消費や建設投資でかなり成長した可能性が高いと発表されており、台風の目になっている。

午後2時30分にはフランスのGDPが発表され、前年比予想-0.1% 第1四半期-0.40%とマイナス幅の縮小が予想される。
午後3時のドイツGDPは、前期比予想0.6%、第1四半期0.1%、前年比予想0.2% 第1四半期-0.2%と、成長の拡大が見込まれているが、市場予想の0.6%を上回り、注目される。
午後6時のユーロ圏GDPは、前期比予想0.2% 第1四半期-0.2%、前年比予想-0.8% 第1四半期-1.1%とマイナス幅の縮小が予想されている。

午後5時30分の、BOE金融政策委員会(MPC)議事録が発表されるが、BOEは8月の金融政策委員会(MPC)で、従来の政策金利、量的緩和に加えて、新たに、フォワードガイダンスの計3件の投票を実施、今回これが明らかになり注目される。

8月15日(木曜)
午後9時30分には、米消費者物価指数(CPI)が発表され、前月比予想0.3% 6月0.5%、前年比予想2.0% 6月1.8%、コア前月比予想0.2% 6月0.2%、コア前年比予想1.7% 6月1.6%で、CPI前年比は今年2月以来久々に2.0%の大台に乗せることができるか、注目したい。

以下は、今週の経済指標の予定と予想数字


最新の8月6日付けの、IMMポジションでは!

最新の8月6日付けの、IMMポジションでは、通貨のショート・ドルのロングポジションが減少し、これで4週間連続の減少となった。円ショートも2カ月連続で減少し、ユーロは久々に小幅ながらロングへと変化している。

スイスフラン、カナダドル、NZドルもショートが減少したが、豪ドルはショートが拡大しているが、8月6日には豪中銀が利下げを発表し、再利下げに言及がなく、この日を境にして、4日連騰している。





昨日、8月9日(金曜日)は、AUDUSD5日連騰、NZDUSD4日連騰し、USDCADは2日続落と、CRBインデックスは上昇(+0.67%)、原油価格も大幅上昇(+2.21%)、金価格は小幅高(+0.13%)。コモディティー通貨が上昇し覇気を示した。

昨日、8月9日(金曜日)は、AUDUSD5日連騰、NZDUSD4日連騰し、USDCADは2日続落と、CRBインデックスは上昇(+0.67%)、原油価格も大幅上昇(+2.21%)、金価格は小幅高(+0.13%)。コモディティー通貨が上昇し覇気を示した。

FRBの量的緩和の縮小議論が高まる中で、その時期が不透明な中で、市場参加者は債券市場から株式市場や商品市場へと資金をシフトさせており、その影響がコモディテー通貨高の要因となっていると推測される。

USDCADは、昨日のカナダ雇用統計が非常に悪く、直後は1.0290台→1.0350台へと、大幅なカナダドル安へと動いたが、終わって見ればカナダドル高で、一時は1.0270台まで下落していた。

他の主要国通貨は伸び悩み弱く、EURAUDは続落し、ドルインデックスは5日続落後、ようやく下げ止まり小幅ながら値を戻した。しかし、EURUSDは過去5日間の終値ベースの変動率は0.16%~0.35%と夏枯れ相場。

円クロスでもAUDJPY(+0.63%)+NZDJPY(+0.07%)+CADJPY(+0.03%)と小幅ながら上昇し円安へ動き、主要通貨で円高(EURJPY-0.67%)とは異なる動きとなった。

米10年債の利回りは3日連続で小幅下落したが、市場参加者も少なく強い方向性は見られず。

USDJPY、小幅下落(円高)(-0.37%)。週末・五当日の仲値が円安のピークに97円台失敗し、96.20割れまで下落へ。

EURUSD、下落(-0.30%)。1.3400台トライ失敗、1.3330台まで下落するが、独成長率の回復期待に調整ないの動きにとどまる。

AUDUSD、続伸し5連騰(+1.05%)。5連続下落から、今度は、5日連騰で一時0.92台を達成。

日経平均株価はほぼ変わらず、13,615.19(+9.63+0.07%)、ダウ平均株価は下落、15496.63(-72.81-0.47%)、EURO STOXX50は小幅上昇、2825.62(+8.74+0.31%

2013年8月9日金曜日

夏場のこの時期で、重要な欧米の経済指標や発言の予定もない、週末金曜日。中国の経済指標は堅調で、不安視された中国経済の景気の底打ち期待も一部み見られ、リスク資産は全体的に強気に推移。

中国7月の経済指標では、消費者物価指数は、予想を若干下回るが、前月と変わらず=前年比2.7% (予想2.8% 6月2.7%)。小売売上高は、→ 予想・前回を小幅下回る=前年比13.2%(予想13.3% 6月13.3%)。鉱工業生産は、予想・前回を大幅に上回る=前年比9.7%(予想9.0% 6月8.9%)。

この結果、中国景気の底打ち感が強まり、中国株は小幅上昇へ(香港ハンセン21792.14(+136.26+0.63%)、(上海総合2052.24(+7.34+0.36%)。

AUDUSDは買い戻しが続き、ドル売りをリードしている。豪中銀の金融政策報告で、成長率見通しを引き下げ、失業率の上昇、追加利下げの可能性を示唆したが、AUD売りが限定的で、中国の経済指標が中国経済の底打ち感を漂わせたことで、AUDUSDの買いの流れは変わらず。

USDJPYは、昨日96円割れを実現し、反発したこと、週末・夏休み時期の薄商いの中で、目先の円ロングポジションの調整が一巡したこと、日経平均株価が過去数日間の続落から小幅上昇(13615.19+9.63+0.07%)したことで、円売り傾向が続いているが、96.80超えの売りに上値を抑えられている。

円クロス全体では、昨日急上昇した、AUDJPY+CADJPYでは、調整の売りも限定的で、底堅く推移し、主要通貨でも円買いはあまり見当たらない。

市場参加者は、8月11日の日本のGDP第1次速報の予想は、前期比0.9%、年率3.6%と前回4.1%から低下予想ながら、景気回復を示す可能性があり、この結果を見守る動きとなる可能性がある。
(8月9日 午後4時30分)

金価格は1.97%上昇、もっとも強かったのは豪ドルで、AUDUSDも1.17%、そして、カナダドルで、USDCADは-0.91%とドルは下落、コモディテー通貨が強く、ドル売りの流れを先導した。

アジア市場では、日経平均株価が続落し円高傾向が続いたが、欧州や米国株は小幅ながら上昇へ。USDJPYは96.00円のオプションバリアやストップを付け値を下げながらも、バーゲン・ハンティングやドル全面安のながれにようやく反発、5日ぶりの円安へ、クロスでも円全面安。

米新規失業保険申請件数は、引き続き改善傾向が続き、金価格は1.97%上昇、もっとも強かったのは豪ドルで、AUDUSDも1.17%、そして、カナダドルも強く、USDCADは-0.91%とドルは下落、コモディテー通貨が強く、ドル売りの流れを先導した。

フィッシャー・ダラス連銀総裁は、いつもの持論を展開し、「FRBは資産買い入れの縮小を9月に開始する可能性があり、個人的には9月が適切」と発言するが、いつも通りで反応なし。

USDJPY、上昇し円安(+0.39%)。96.00のオプションバリアやストップを付け、一時95.80台まで下落したが値を戻し、5日目でようやく小幅ながら円安。96.00円を割り込み、反発しするが、97円台を回復できず。円はクロスでも弱く全面安。AUDJPY(+1.56%)、CADJPY(+1.32%)

EURUSD、3日連続でじり高(+0.36%)。高値1.34まで上昇するが、伸び悩む。

AUDUSD、大幅上昇(+1.17%)。豪新規雇用者数が予想外に減少しながらも、買いは強く、4日連続の上昇で0.91台を達成。NZDUSDは5連騰(+0.53%)で、一時0.80台を達成。

USDCADは大幅下落(-0.91%)し、一時1.03台を下回り、ドル売りをリード。

ドルインデックスは5日連続で下落(-0.31%)。原油価格は小幅安(-0.31%)、金価格は大幅上昇(+1.97%)

2013年8月8日木曜日

USDJPYは頭と値動きが異なり、当惑気味。

USDJPYは、96.00円のオプションバリアを前にした攻防戦を繰り広げていると言われている。もっとも、欧州市場に入ってからは、大枠96.10~96.40円のレンジで攻防戦が続いている。

USDJPYは、夏場の薄商いで、円ショートの巻き戻しが続いているだけで、遅かれ早かれ、円売りへ変化するとの相場感に固執し、中長期的な円売りが頭から離れられないでいる。

しかし、最近の値動きは逆で、Dailyチャートは下降トレンドラインを形成し、引き続き、下値リスクが続き、96.50~65円の下値をブレークしたことで、次は95.39円、そして、200日単純移動平均線の93.20円が大きなターゲットになっている。

Weeklyチャートでは、21週指数移動平均線の97.40円を割り込み、極短期間でこの水準に逆戻りすることができれば、話は別だが、どうも、93.79円方向へと向かっている。

Monthlyチャートは、長い下降トレンドを維持しながらも、このままでいけば3カ月連続の陰線となる可能性があり、今月の始まり値97.84円を超えなければ、引き続き弱く、信じたくないが89.00~40円がターゲットに入ってくる。




EURUSDも1.3360の売りが多いと言われているが、この水準を上限に上げ度待っている。下げ幅は非常に限定的で、上値をトライすると思われるが、Weeklyの200週間単純移動平均線の1.3400を、週末に超えることができるかが、より重要。

中期的には、1.2600~1.3800のレンジを継承中で、Daily、Weekly、Monthlyチャートは、方向性は別として、現時点では買いを示唆しているインディケータが多い。

AUDUSDは、0.9000を割り込み、0.88台まで下落し、どこまで下げるのか心配したが、豪中銀の利下げを契機に、買い戻しが強まり、ようやく0.90の大台を回復した。

21日指数移動平均線の0.9095近くまでようやく値を戻し、この水準を超えて、さらに買いが続くことができるのか、注目している。この水準を超えることができれば、先の長きに渡り継続した、大枠0.9030~0.9330のレンジに逆戻へ。ただ、0.9400を超えなければ、さらなる上昇は期待薄。

日銀は異次元の金融緩和を継続、黒田日銀総裁が「デフレ脱却と消費税の増税は両立する」と発言するも、反応は見られず。日本株の下落と共に、円高傾向がつよまり、どこまで進むのか? 続落傾向が続く可能性が高いが、市場参加者は予想外に少なく、冷静。

アジア市場でも、円高傾向が続き96.20台を割り込み、日経平均株価は13605.56(-219.38-1.59%)と、大幅下落。

上海総合は小幅下落(2044.90-1.88-0.09%)したが、欧州に入り、EURO STOXX50は小幅上昇(2804.03+9.59+0.34%)(午後5時20分現在)

USDJPYは、日銀は異次元の金融緩和を継続、黒田日銀総裁が「デフレ脱却と消費税の増税は両立する」と発言するも、反応は見られず。日本株の下落と共に、円高傾向がつよまり、どこまで進むのか? 続落傾向が続く可能性が高いが、市場参加者は予想外に少なく、冷静。

GBPUSDは、ほぼ横幅いで横一直線。UERUSDは、1.3360台へ上昇、1.3400の大台を達成できるか注目したい。

AUDUSDは、豪7月の雇用統計は、失業率は上昇予想に反し、前回と変わらずだが、新規雇用者数は予想外に大幅減少し、一時AUD売りの流れへ。しかし、中国の貿易収支は、輸出入は前月のマイナスからプラスへ大幅に上昇、予想をも大幅に上回り、豪ドル買いのながれが強まる。

豪失業率=5.7%(予想5.8% 6月5.7%)、新規雇用者数=-10200人(予想0.5万人 6月1.03万人)
中国貿易収支178億ドル(予想273億ドル 6月271億ドル)、輸出=前年比5.1%(予想3.0% 5月-3.1%)、輸入=前年比10.9%(予想2.1% 6月-0.7%)

海外の市場参加者は、過去に円安を期待し、円高で損切りしたという、「裏切られ大きな傷を負った経験」に、テクニカルポイントを割り込むと、損切りをするケースが多い。

今週に入り、条件次第ながら、連銀総裁らによる資産買い入れの縮小を示唆する発言が多い。

8月5日にフィッチャー・ダラス連銀総裁、8月6日にエバンズ・シカゴ連銀総裁、ロックハート・アトランタ連銀総裁、そして、今日8月7日には、ピアナルト・クリーブランド連銀総裁が、「最近のような労働市場の改善が続くなら、FRBは近く緩和縮小を始める可能性がある」と発言、9月のFOMCでその結論がでることが、期待されている。

ただ、市場の大きな反応は見られず。彼らは、狼少年ではないが、過去何度も「期待しては裏切られ」、その繰り返しで、今後の米雇用統計、成長率、インフレ率を確認するまでは、頭が分かっていても、体がついていけない状態となっている。

さらに、今はサマーバケーションの時期であることを考えれば、なおさらではないだろうか? ただ、引き続き堅調な米株、金利の上昇傾向を考えれば、ドル高の流れが変化したとは、考えられない。



最近の円高にしても、株価の下落によるところもあるが、株式市場では円高が要因とのコメントが多く、どちらが、鶏か?卵か? わからない。

海外の市場参加者は、過去に円安を期待し、円高で損切りしたという、「裏切られ大きな傷を負った経験」に、テクニカルポイントを割り込むと、損切りをするケースが多い。

昨日は、ついに96.50~75円を割り込み、96.32円の終値となったことで、円高傾向が続く可能性が高まっている。ドル円は、7月8日の高値101.53円から基本的には続落傾向にあり、100円の大台が徐々に重くなっているのが現実。

終値で、クリアに96.50円を割り込んだことで、6月13日の安値93.79円と、200日単純移動平均線の93.12のボトムを確認する可能性もやや強まっている。

結論として、目先は円高不安感が強い。が、負け惜しみも入っているが、円高が長く続くことも考えにくく、Weeklyチャートでは、97.41円を短期間で超えてくれば、買いの流れが復活。そうでなければ、残念ながら、さらに、円高への動きも、想定せざるを得ない。

7日は、円高(日銀の追加緩和なし見通し+円ショートカバー+テクニカルな売り)+NZD高(AUDNZDの売り+フォンテラ社事件の売りの反動)、ドル全面安(FRB理事らの追加緩和示唆発言続出ながら?)の中で、カナダ経済指標は悪くCAD安だけが目立った。



USDJPYは、大幅下落(96.32円-1.44%の円高)。日銀の金融政策決定会合で追加緩和は予想されず、日本株が大幅下落し(日経平均株価は-4.0%)、日本株先物も小幅安で、4日連続の下落へ。

EURUSDは、小幅上昇(1.3334+0.23%)。GBPUSDの買いがリードし、ようやく1.32~1.33のレンジの上限を超え、一時1.3340台まで上昇。

GBPUSDは、下落から大幅上昇(1.5487+0.92%)。BOEのフォーワードガイダンスは、金融緩和の継続が長期に渡り継続されることを示唆、弱気な材料ながら、ショートカバーが強く、1.51~1.54の上限を超え、一時1.5530台まで上昇し、EURGBPは一時0.8580近くまで大幅下落。

AUDUSDは、小幅上昇(0.8997+0.17%)。一時0.9000の大台を超えたが、続かず。逆に、NZDUSDは3連騰(+0.93%)で一時0.8000直前まで上昇し、AUDNZDは続落。

USDCADは、上昇(+0.47% CAD安)。ドル安の中で、CADは住宅許可件数とIvey購買部協会指数が悪く、下落。

円クロスは円全面高で、CADJPYの下げ幅が目立った。EURJPYは128.50円を割り込む(-1.22%)、AUDJPYは一時86.40台まで下落(-1.27%)、CADJPYは一時92.40台まで下落(-1.87%)

ダウ平均は小幅安、15,470.67ドル(-48.07-0.31%)、EURO STOXX 50は小幅高、2,794.44(+3.66+0.13%)

ドルインデックスは、4日連続の下落(81.275-0.40%)。 原油価格は大幅下落(104.19-1.4%)、金価格は小幅上昇(1287.10+0.38%)。



2013年8月7日水曜日

USDJPY?

USDJPYは、96.60~75が正念場。この水準を維持することができれば、引き続きレンジ相場の流れは変わらずで、目先は96.50~98.50円のレンジ。

世界的に、特に日本を除く海外勢は、夏休みの時期をみながら、円ショートポジションの巻き戻しを早めに始めていた。

きっかけの一つとなったのは、8月に入ってからの100円トライが失敗したことで、上値の重さを確認した段階から、円ショートを減らしてきていた。

この水準では、よほどコストが悪くなければ、あわてて円を買い戻す(USDJPYの買い)ことはないと思われる。

しかし、96.50を割り込むと、やや話は別で、6月13日の安値93.79円と、200日単純移動平均線の92.95のボトムを確認する可能性もやや強まっている。

かといって、円安トレンドが変化するとは思えず、下落後は、時間をかけながら、100円台、103円台、105円台への方向性を注目したい。


GBPUSDとEURUSD。

注目の、カーニー総裁率いるBOEのフォーワードガイダンスは、失業率が7%に低下するまで、政策金利を過去最低水準に維持することを表明し、成長回復の時期も2016年となった。一部には2015年の予想もあり、あまり評価できるものでは、なかったように思える。

結果、一時GBP売りとなったが、サマーバケーションのこの時期は、市場参加者も少なく、取引量減少気味で、ある程の悪いことを予想した、GBPショートポジションの利食い場に使われたようにも思われてならない。

GBPUSDの真の評価は、これからのNY市場待ちとなっているが、1.5550をクリア(完全に)超えることができれば、話は別で、GBP買いの流れへと変化しやすくなっている。

EURUSDも、また然り。ここ数日間続く、強いユーロ圏の経済指標に、成長の回復期待が高まり、底値を少しだけ切り上げている昨今。今日も、独6月の鉱工業生産は、予想・前回を大幅に上回り、強い数字となった「前月比2.4%(予想0.3% 5月-0.8%←-1.0%)、前年比2.0%(予想-0.4% 5月-1.2%←-1.0%)」。

しかし、1.3324が高値で、昨日の1.3323と同じ水準で上げ止まっている。EURUSDもまた、今日のNY市場待ちとなってしまったが、1.3200~1.3400の水準にいる間は、どうもやりようがない。

7月10日から、緩やかな上昇傾向が続き、1.3200を底値として維持できている間は、買いの流れが続きそうで、1.3400を超えることができるのか、トライしたくなってくる。

もちろん、1.34トライ、失敗、下落のリスクは、今のこの時期では予想の範囲内。

今日のメインイベントの、BOEのフォーワードガイダンスは?

今日のメインイベントの、BOEのフォーワードガイダンスは、失業率が7%に低下するまで、政策金利を過去最低水準に維持することを表明。一時100ポイント近く下落 →150近く上昇 →40ポイント近く下落へ、なぜ? 成長率の上方修正などではなく、GBPショートポジションの大幅な巻き戻し。

ならば、GBPUSDの買いも限界的で、再び元の水準に逆戻りで、1.5500~50の上値は重くなる可能性がある。

フォーワードガイダンスは、
「GDPは来年まで危機前の水準には戻らな」、「必要なら債券購入を拡大する用意がある」、「失業率が高止まりしている間は、債券購入を縮小させることはない」。 

「第3四半期GDP予想は0.6%で変わらず、金利据え置きの前提では、今後2年間で2.6%に達すると、上方修正」、「景気回復は定着しつつあるが、過去の水準からみると弱い状況が続く可能性がある」。

「インフレ率、2013年第4半期は2.9%を予想、2015年下期まで2.0%の目標水準を上回る」、「インフレ目標を2.5%に引き上げることは容認しない」。

「失業率は現行7.8%から穏やかなペースで縮小、2016年第3四半期には平均7.1%まで低下する見通し」。 「低金利が金融安定を脅かす状態や、中期インフレ期待が危険なほど高まるか、1年半~2年のインフレ見通しが2.5%以上になったら、利上げを検討する」。 「今日のフォーワードガイダンスの発表は、刺激策を硬化することが目的」
FRBの資産買い入れの縮小時期は、今後の米経済指標の結果を見なければわからず、相変わらず不透明で、日々の米経済指標で相場が変動することは、やむを得ない。

とはいうものの、遅かれ早かれ米国は量的緩和の縮小に動くことは間違いないとの思惑は消えず、その影響が今後の為替相場に影響を与えることは、ほぼ間違いない。

昨日、エバンズ・シカゴ連銀総裁は、QE3の規模は1.2兆ドルで、QE2の倍と言う。約117兆円近い資金がどこかに徘徊しており、縮小が始まると、先のバーナンキFRB議長ショック後のアジア・中国の金融不安の状態が再燃する可能性は、絶えず残っている。

結局は、安全資産としての円買いへ動き安いのだが? 円は円で、日本の消費増税がすんなり開始できるのか? との、不安が海外勢にはある。「やるしかない・やらなければならない」とは思いながらも、もし? があれば、日本の発の金融不安が広まる可能性は、公的機関の多くから指摘されている通り。絶えず円安の爆弾を抱えているが、問題は本当に爆発するのか・いつ爆発するか!

誰もわからず、結果として、テクニカルでの円安傾向は続き、円ショートポジションをある程度維持しながらも、円高材料が強まれば、一部ポジションを減らし、100円近くなれば利食い、押し目があれば、新たな円ショートを作ることを繰り返しているように思えてならない。

ただ、最近の値動きからは上値は重くなり、やや下押しリスクが残っている。 が、それでも円高は限定的と思えてならない。

夏枯れ相場なのか? ポジション調整の動きだけが目立った。

昨日は、強い豪州+英国+ユーロ圏の経済指標が見られたが、終わって見ればNZDUSD高が目立ち、NZDUSDは約1%上昇し、円高の中でも、NZDJPYだけは0.41%上昇となった。

ダウ平均株価は、二日続落落(15,518.7493.390.60%)、欧州株安、EURO STOXX502,790.7818.300.65)、日経平均株価上昇(14,401.06143.021.00%

原油価格、3日連続で下げ(105.660.750.70%)、金価格、続落傾向が止まらず(1,282.8021.00 1.61%)

今日の米国発では、エバンズ・シカゴ連銀総裁+ロックハート・アトランタ連銀総裁は、条件次第ながら、9月のFOMCで資産買い入れの縮小開始を示唆する発言が目に付いた。また、米貿易収支は、前月の赤字額が下方修正され、予想・前月から赤字額は減少し、2009年10月以来の低水準で第2四半期GDPが上昇修正される可能性と、逆に、輸入減は消費動向に不安を与えている。

EURUSDは、小幅高(+0.35%)。1.3323まで上昇するが、またしても、1.33台トライ失敗、1.321.33のレンジ相場が続く。  欧州では、イタリア第2四半期GDPの速報値で、マイナス幅の縮小が報告され、独6月の製造業受注は、パリ航空ショー後の大口需要の増加で、とんでもなく強く、材料不足の中で、EUR買いの材料となった。

GBPUSDは、ほぼ変わらず(-0.04%)。結果、EURGBPは上昇。英国では、昨日に続き、強い経済指標が続出した。  英7月のBRC小売売上高は、予想・前回を上回る、英7月のハリファックス住宅価格指数は、予想・前回を上回る、英6月の鉱工業生産は、予想・前月を大幅に上回る、英国立経済社会研究所(NIESR)は、57月のGDP0.7%と発表、2013GDP予想は1.2%と予想し政府3月公表の倍のペースで、リセッション脱出の希望が膨らみ、一時はGBP高へ動いたが、どうも続かず、EURGBPでもポンド売りが強まった。

AUDUSDは、小幅高(+0.62%)。一時0.9005まで上昇するも、抜けきれず。  豪州では、豪中銀の理事会では、金融政策発表し2.75%の政策金利を0.25%引き下げ2.50%に決定したが、再利下げの可能性の言及はなく、住宅価格も上昇し、AUD買いが始まったが、0.9000の大台の売りが厚く上げ止まり、AUDNZDも軟調に推移。NZDUSDは、二日間続伸(+0.99%)一時0.79台を回復し、上げ幅は主要通貨でNo.1


USDJPYは、3日間続落(円高)(-0.56%)。97.51円を安値に、なんとか97.50を維持しているが、戻りも鈍い。日本発の材料な非常に乏しい。円クロスは、NZDJPYAUDJPYを除き、円高。

2013年8月6日火曜日

豪中銀の政策金利引き下げ豪中銀の政策金利引き下げを契機にAUD買いへ動き、強い英経済指標+独経済指標に、GBP+EURは底堅く推移。を契機に、AUD買いへ動き、強い英経済指標+独経済指標に、GBP+EURは底堅く推移。



日経平均株価は+143.02(+1.0%)と上昇、中国株は小幅上昇ながら、アジア株は総じて弱い流れが続き、欧州株は小幅な動きながら、強弱混在。

AUDUSDは、強い豪経済指標+豪中銀の利下げ出尽くし感+再利下げを示唆する文言がなく、AUD買いへ。

豪第2四半期の住宅価格指数が大きく上昇し、豪中銀は政策金利を0.25%引き下げ2.5%に決定。利下げはサプライズではなかったが、再利下げの可能性の言及はなく、目先の材料出尽くし感や、ショートポジションの巻き戻しが加速。AUD買いが強まり一時0.9000の大台まで上昇。

GBPUSDは、前日に続き強い英経済指標にGBP買いの流れが続き、一時1.5400直前まで上昇。

英BRC小売売上高は、予想・前回を上回る=全体前年同月比3.9%で7月としては7年ぶりの伸び率、既存店前年比2.2%(予想2.0% 6月1.4%)。
英7月のハリファックス住宅価格指数は、予想・前回を上回る=前月比0.9%(予想0.5% 前回0.7%←0.6%)、前年比4.6%(予想4.3% 前回3.7%)。
英6月の鉱工業生産は、予想・前月を大幅に上回り、GBP買いが強まる=前月比1.1%(予想0.6% 5月0.0%)、前年比1.2%(予想0.7% 5月-2.3%)→ 2012年7月以来の伸び率、製造業受注=前月比1.9%(予想0.9% 5月-0.7%←5月速報-0.8%)→ 2011年6月以来の伸び率、前年比2.0%(予想0.9% 5月-2.9%)→ 2011年1月以来の伸び率。

EURUSDは、独経済指標が強く、一時1.3300直前まで上昇。

独6月の製造業受注は、パリ航空ショーにより大受注が要因で予想・前回を大幅に上回り、一時EUR買いが強まる=前月比3.8%(予想1.0% 5月-0.5%)、前年比4.3%(予想-0.2% 5月-2.0%)

8月5日の出来事をまとめてみると!

8月5日の出来事をまとめてみると!



USDJPYを含め円はクロスでも全面高。早朝からギャップを空けてNZDは下落、AUDは今日(6日)の豪中銀理事会で利下げ予想にも、共に終わって見れば、NZDUSD+AUDUSDは高値引け。GBPUSDは強い英経済指標と成長率上昇期待に、ポンド買いが続いた。

USDJPYを含め円はクロスでも全面高。早朝からギャップを空けてNZDは下落、AUDは今日(6日)の豪中銀理事会で利下げ予想にも、強い米経済指標に、共に終わって見れば、NZDUSD+AUDUSDは高値引け。GBPUSDは強い英経済指標と成長率上昇期待に、ポンド買いが続いた。

ダウ平均株価は小幅下落、15651.98ドル(-46.23-0.30%)、EURO STOXX50は小幅下落、2809.08(-1.92-0.07%)、日経平均株価は大幅下落、14258.04円(-208.12-1.44%)。

米・独・英10年債利回りは上昇、豪10年債利回りは、金利引き下げ観測もあり下落し、ドルインデックスは小幅下落、金・原油価格は下落へ。

USDJPYは、下落し円高へ(-0.67%)。日本株安の流れに、99円台の上値が重くなり、NZDJPYで円買いが加速し、円はクロスで全面高となり98.20近くまで続落。

EURUSDは、小幅下落(-0.16%)。予想を上回るユーロ圏経済指標にも、またしても1.33の大台トライを失敗。強い米経済指標に1.3230台まで下落、結局は7月24日から続く、大枠1.32~1.33のレンジを抜け出せず。GBPUSDは、強いサービス業PMIに上昇、EURGBPは、0.8690台から0.8630近くまで下落へ。

AUDUSDは、下落から高値引けの小幅上昇(+0.28%)。強い中国サービス業PMIや中国株の上昇にも、豪小売売上高が弱く、NZDUSDがフォンテラ社の乳製品からボツリヌス細菌が検出され急落した影響に一時0.8850割れまで下落したが、NZDUSDが反転上昇、AUDUSDも利下げ観測の中で、0.8930台を回復し、高値引け。

2013年8月5日月曜日

週明けは、NZD売りから始まり、AUDは売り先行から買い戻しへ、EURは強い経済指標にも、ドイツはやや弱気で買いも続かず、強気なのはGBPだけ、EURGBPは続落。


(8月5日 午後9時現在)
週明けは、NZの乳業最大手フォンテラの一部乳製品からボツリヌス細菌が検出され、粉ミルクを回収したことで、NZDは急落して始まる。

◎日本発の材料は乏しく、USDJPYはテクニカルでも上値は重く、日経平均株価は、売買代金が今年最低の中で大幅安となった=14258.04円(-208.12-1.44%)。

◎中国国家統計局のサービス業PMIは、54.1で前回53.9を上回り、3月以来初めて前月比で上昇し、HSBCのサービス業PMIも、51.3で前月と変わらずで低下傾向になんとか歯止めがかかっている。

◎豪州発の材料では、中国の成長鈍化の歯止め期待の材料は、AUDの買いとなり、TD-MIインフレ指数は、前月比0.5%・前年比2.7%で共に6月より上昇、前年比では2011年9月以来の高水準となった。

豪中銀目標範囲2.0~3.0%に収まりとはいうものの、6日の豪中銀理事会では政策金利の引き下げが予想されているだけに、やや強気の材料となっている。

しかし、豪小売売上高は、前月比0.0%で予想・前月を下回り、一時AUD売りが強まるが、明日の豪中銀理事会を前に、積極的なAUD売りは続かず。

◎欧州では、ユーロ圏のセンティックス投資家センチメント指数が、マイナス幅を縮小させ、小売売上高は前月の反動によるマイナス幅が予想より少なく、総合PMI・改定値は、速報値から上方修正された。

多くの材料はユーロ買いながら、欧州経済のけん引役のドイツのPMIは速報値から下方修正され、ドイツ経済の伸びの鈍化が気になり、独株も弱く、ユーロ買いも続かず。

◎強気なのは、GBP。英サービス業PMIは60.2で、予想・前回を上回り、2006年12月以来の高水準で、GBP買いの流れが続く。

USDJPYの今週の予想は、98.57円~100.00円、97.65円~100.00円。100円台を超えると、上昇トレンドを確認。逆に、100円を超えられず、97.60円を割り込むと、やや深い下値リスクが高まる。

USDJPYの今週の予想は、98.57円~100.00円、97.65円~100.00円。100円台を超えると、上昇トレンドを確認。逆に、100円を超えられず、97.60円を割り込むと、やや深い下値リスクが高まる。

Dailyチャートは、21日指数移動平均線(99.05円)を中心にし、ディナポリポイント(97.73円)と、リトレースメント(50%=97.66円)を底値にし、上限はトレンドラインのアッパーバンド(100.00円)の中に収まっている

200日単純移動平均線は92.95円で、引き続き上昇傾向を示し、この水準が大きな底値となっている。スローストキャスティクスは買いを継続しているが、サインはそれほど強くはない。




Weeklyチャートは、三角持ち合いに入り、週終値ベースで、上昇トレンド97.60円~下降トレンド100円のいずれかを抜け出せるか、注目したい。

100円超え→100.54円、101.45円、102.36円。
97.60割れ→96.56円、91.59円。


2013年8月4日日曜日

今週(8月5日~9日)の特に注意が必要な経済指標・イベント

今週(8月5日~9日)の特に注意が必要な経済指標・イベント

今週は、中国国家統計局とHSBCの非製造業PMI、貿易収支、消費者物価指数など、中国発の重要な経済指標が多く、先週の土曜日には既に国家統計局の非製造業PMIが発表されており、7月は54.1(6月53.9)で前回を上回り、3月以来初めて前月比で上昇へ転じている。また、豪中銀の金融政策、BOEの四半期インフレレポート、NZ・豪州・カナダの雇用統計などが需要となっている。

8月5日(月曜)
10:45 → 中国HSBCサービス業PMIがあり、国家統計局が把握している政府系企業は持ち直し傾向にあるが、予想数字はないが、民間系企業が前月の51.3から回復することができるか、注目される。
23:00 → ISM非製造業景況指数は、予想53.0 6月52.2と、最近は強い米経済指標が目立っており、短期的には為替相場が素直に反応することが多い。

8月6日(火曜)
13:30  → 豪中銀の金融政策発表=政策金利2.75%の据え置きを予想しているが、少数であるが引き下げ予想もある。先週に豪政府は成長見通しの引き下げを発表、スティーブンス豪中銀総裁は利下げの可能性を示唆しており、注意が必要。仮に無かったとしても、引き続き、AUD高懸念と緩和余地を示すことが予想される。
21:30  → 米貿易収支は、予想-441億ドル 5月-450億ドルで、5月に輸入が急増した原油価格の上昇の影響が懸念される。

8月7日(水曜)
07:45 → NZ第2四半期の雇用統計は、失業率=予想6.3% 第1四半期6.2%、雇用推移=0.4% 第1四半期1.7%で、前期から若干の悪化が予想されている。
18:30 → BOE四半期インフレレポートは、英ポンドの動きを占うには非常に重要。オズボーン英財務相は、カーニー総裁に、金利ガイダンスに関する報告求め、今回このレポートと共に報告されると思われる。また、最近の英経済成長の見通しは上方修正されているが、6月の消費者物指数は前月比-0.2%に低下、前年比2.9%に上昇、小売物価指数も前月比-0.1%に低下、前年比3.3%に上昇とやや複雑。

8月8日(木曜)
未定 → 中国貿易統計の発表があり、予想273億ドル 6月271億ドル、輸出=前年比予想4.8%(5月-3.1%)、輸入=前年比予想4.1%(6月-0.7%)で、前回の予想外の落ち込みから大きく回復することが予想されており、この数字が強いようであれば、停滞気味の中国景気がなんとか持ちこたえることが予想される。
10:30 → 豪雇用統計は、失業率=予想5.8% 6月5.7%、新規雇用者数=予想0.5万人 6月1.03万人と、やや悪化が予想されている。

8月9日(金曜)
10:30 → 中国消費者物価指数等の発表が控えているが、このCPI前年比予想-2.2% 6月-2.7%で、大幅に低下することが予想されているが、鉱工業生産は前年比予想9.0% 6月8.9%と小幅上昇の予想で、この数字には敏感になっている。
21:30 → カナダ雇用統計は、雇用統計: 失業率=予想7.1% 6月7.1%、雇用ネット変化=予想0.6万人 6月-0.04万人と、やや改善が予想されている。