2013年10月12日土曜日

10月12日、10月11日(金曜)海外市場の動き

10月12日、10月11日(金曜)海外市場の動き


*** ポイント ***

週末金曜日。期待感が高まるも、米財政協議では具体的な解決策は示されず。にもかかわらず、世界的に株価は上昇し、VIX指数は続落、金利も大きな変動もみられず、なぜか楽観的。

いつもの、株高=円安に、円は今日もクロスで全面安。金&原油価格も下落。週末の財政協議を期待した動きが続く。

カナダの強い雇用統計に、CADドル買いの流れが続き、CADJPYの上昇率が目立った。

やや驚きのノボトニー発言に、EURUSDの上値は重くなる。

FRBの量的緩和の縮小は来年へ? ローゼングレン・ボストン連銀総裁&パウエルFRB理事。

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10月11日(金曜)主な材料

カナダ失業率=6.9%(予想7.1% 前回7.1%)、雇用ネット変化=前月比1.19万人(予想1万人 前回5.92万人)→ 失業率は予想と前回より改善、雇用ネット変化は予想を若干上回るが前回からは大幅に低下し、上下変動しながらもカナダドル買いが強まる。

ミシガン大学消費者信頼感指数・確報値は、政府機関の一部閉鎖の影響もあり、消費者期待指数が大幅に落ち込み、予想と前回を下回るが、ドル売りは鈍い=75.2(予想77.0、前回77.5)、景気現況指数92.8(前回92.6)、消費者期待指数63.9(前回67.8)

サプライズは、フレアティ・カナダ財務相の発言。FRBは最初から月額850億ドルの債券買い入れを行うべきではなかった、可能な限り早期に大規模な債券買い入れプログラムを縮小すべき→ 珍しい発言。

ローゼングレン・ボストン連銀総裁=政府機関の一部閉鎖で経済見通し修正の可能性があり、新たなデータ入手で見通しとリスク見直せば政策も変わる→ 来年まで緩和縮小がないとの思惑が強まる。

パウエルFRB理事=9月18日のFOMCで資産購入の縮小を見送ったのは、リスク管理として妥当な措置。予算協議の行き詰まりや景気減速リスクに対する緩衝材の役割を果たた→ 来年まで緩和縮小がないとの思惑が強まる。

ラガルドIMF専務理事=世界の金融当局者は米国の政治的な行き詰まりを批判→ G20での批判を含め、米国発の景気悪化のリスクを避けてほしいいとの思いが強い。

やや驚き発言。ノボトニー・オーストリア中銀総裁=「為替レートはECBの政策目標ではないが、ユーロ高は、インフレ押し上げ要因や南欧諸国の輸出や経済活動に悪影響を与える可能性があり、見守る必要がある」と発言しEUR売りへと変化。 → 1.36~1.37は鬼門なのか? 2月の動きを思いだす。

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10月11日(金曜)の値動き

USDJPY
アジア市場の朝方は、「NYタイムズでオバマ大統領は共和党の提案を否定」との報道に97.90台へ下落したが、98円割れの実需買いに下げ止まり、日本株上昇に円売りに上昇し、仲値後から加速し98.50円の大台を達成。欧州市場は、98.50超えの売りに上げどまり、JPモルガンの決算が弱く98.20円近くまで下落、大枠98.20~40円のレンジへ。米国市場では、主要な経済指標もなく、狭いレンジ取引から、米株高や週末の財政協議の合意期待いの円売りに、再び98.50台まで上昇へ。

EURUSD
アジア市場は、1.3520割れは底堅く、大枠1.3520~45の狭いレンジで推移。欧州市場は、強い欧州株や、EURJPY&EURGBPなどのクロスのEUR買いに1.3560台へ上昇、ドイツ経済技術省(月次報告書)も楽観的で、周辺国スプレッドがタイト=EUR買いのセオリーに1.3580へ突入。米国市場に入ると、米議会の動きを見ながら売り先行へと変化、弱い米ミシガン大学消費者信頼感指数・確報値に下げ止まり、1.3550~75のレンジから、やや驚きのノボトニー発言に1.3523まで下落し、ようやく下げ止まる。

AUDUSD
アジア市場は、0.9450中心の動きから、強い豪株+アジア株+AUDJPYの買いに0.9480台へ上昇、欧州市場も、大枠0.9465~80のレンジに終始。米国市場に入り、0.9450台まで値を下げたが、弱い米ミシガン大学消費者信頼感指数・確報値に下げ止まり、強い米株=リスク資産買い+CADドル買いに、0.9460~80のレンジへ。


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10月11日(金曜)の主な経済指標の結果

15:00 GER 9月 消費者物価指数・確報値=前月比0.0%(予想0.0% 前回0.0%、前年比1.4%(予想1.4% 前回1.4%)→ 前月比と速報値と変わらず
GER 9月 卸売物価指数=前月比0.7%(8月-0.6%)、前年比-2.2%(8月-1.7%)→ 前月比は前回のマイナスから増加へ、前年比はマイナス幅が拡大
21:30 CAD 9月 雇用統計 失業率=6.9%(予想7.1% 前回7.1%)、雇用ネット変化=前月比1.19万人(予想1万人 前回5.92万人)→ 失業率は予想と前回より改善、雇用ネット変化は予想を若干上回るが前回からは大幅に低下し、上下変動しながらもカナダドル買いが強まる
22:55 USD 10月 ミシガン大学消費者信頼感指数・確報値=75.2(予想77.0、前回77.5)、景気現況指数92.8(前回92.6)、消費者期待指数63.9(前回67.8)→ 政府機関の一部閉鎖の影響もあり、消費者期待指数が大幅に落ち込み、予想と前回を下回る


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10月11日(金曜)の主な経済指標の結果

USD 米財政協議を継続、何らかの合意の期待感が強まる: 民主・共和両党の議員=政府機関の一部閉鎖や米国のデフォルト(債務不履行)危機につながっている政治的対立は解消に向けて進んでいる。 NYタイムズ=オバマ大統領は共和党の提案を拒否と報道し、ドル売りへと動いたが、詳細が明らかになるとドル買い戻しが強まる。 下院共和党議員=財政問題で11日までにホワイトハウスと合意の可能性。議員側近=下院共和党とホワイトハウスは、債務上限引き上げの期間と政府機関再開のための財源について協議している。
USD 下院の共和党議員=オバマ大統領が歳出措置条件を受け入れることが前提となる、債務上限を引き上げ、政府機関の一部閉鎖の解除案を提示。 上院の共和党議員=オバマ大統領との会談は建設的ながら、連邦債務上限引き上げについても、政府機関の再開についても合意は得られなかった。  ハッチ上院共和党議員=オバマ大統領は債務上限引き上げの期間が気がかりで、難航が続く可能性がある。
USD JPモルガン第3四半期決算=訴訟費用が負担となり、第3四半期は3.8億ドルの純損失。訴訟費用と準備金除くと、58.2億ドルの利益へ
USD ウィリアムズSF連銀総裁=米国がデフォルトに陥れば、その影響は桁違いに大きなものになるだろう。
USD フレアティ・カナダ財務相=FRBは最初から月額850億ドルの債券買い入れを行うべきではなかった、可能な限り早期に大規模な債券買い入れプログラムを縮小すべき。
USD ラガルドIMF専務理事=世界の金融当局者は米国の政治的な行き詰まりを批判。
USD パウエルFRB理事=9月18日のFOMCで資産購入の縮小を見送ったのは、リスク管理として妥当な措置。予算協議の行き詰まりや景気減速リスクに対する緩衝材の役割を果たし、政策決定を支持した。 
USD ローゼングレン・ボストン連銀総裁=政府機関の一部閉鎖で経済見通し修正の可能性があり、新たなデータ入手で見通しとリスク見直せば政策も変わる。最近の金利上昇には、コミュニケーションを政策ツールとして利用することの難しさを実感。金融政策を調整するには景気が改善する明確に必要で、そうした警告にはあまり関心が払われない傾向がある。
EUR ドイツ経済技術省(月次報告書)=ドイツ経済は下半期も穏やかなペースで成長が続く。 ユーロ圏は第2四半期にリセッションから脱却し段階的な回復が続く。 米国は経済指標の一部が弱く、下半期の成長は鈍化へ。

EUR ノボトニー・オーストリア中銀総裁=為替レートはECBの政策目標ではないが、ユーロ高は、インフレ押し上げ要因や南欧諸国の輸出や経済活動に悪影響を与える可能性があり、見守る必要がある。 
EUR ドラギECB総裁=ECBは金融政策に影響を及ぼす短期金利の動向を注視し、あらゆる手段を検討する用意がある

CAD ポロッツ・カナダ中銀総裁=カナダ経済は6ヵ月前に想定していたよりも弱く、心強い兆候はあるものの思ったほどの勢いはない。

CHN 易綱中国人民銀行副総裁=今年の成長率は7.6%に達成する可能性がある。 シャドーバンキングや債務問題はコントロールされている。

OTH IMF(地域経済見通し)=アジア諸国は、資本流出を抑制するより、流入の規制を緩和すべき。 米緩和縮小見通しが新興市場資産の売りにつながり、一部アジア諸国は他国よりも大きなストレスにさらされ、2013年7.2%→6.3%、2014年7.4%→6.5%に成長見通しを4月時点より引き下げた。 新興市場には過去4年で3.9超ドルの資金が流入が逆転し始め、インドやインドネシアは資本流出阻止のための金利引き上げなどに踏み切った。

G20 G20共同声明=米国はデフォルトを回避すべく、早急に行動を取るよう強く求めた。

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10月11日(金曜)の結果

11-Oct-13 Closed 前日比 %change
USDJPY 98.560 +0.411 +0.42%
EURUSD 1.3542 +0.226 +0.17%
USDCHF 0.9116 +0.024 +0.03%
GBPUSD 1.5954 -0.127 -0.08%
AUDUSD 0.9465 +0.154 +0.16%
NZDUSD 0.8320 +0.365 +0.44%
USDCAD 1.0345 -0.525 -0.50%
EURGBP 0.8485 +0.181 +0.21%
EURAUD 1.4309 +0.052 +0.04%
EURJPY 133.483 +0.785 +0.59%
CHFJPY 108.075 +0.408 +0.38%
GBPJPY 157.214 +0.492 +0.31%
AUDJPY 93.289 +0.543 +0.59%
NZDJPY 81.976 +0.658 +0.81%
CADJPY 95.200 +0.825 +0.87%
Nikkei225 14,404.74 +210.030 +1.48%
DJIA 15,237.11 +111.040 +0.73%
STOXX50 2,974.28 +4.870 +0.16%
DAX 8,724.83 +39.060 +0.45%
S&P/ASX200 5230.87 +83.730 +1.63%
 HangSeng 23,218.32 +267.020 +1.16%
Shanghai Stock 2,228.15 +37.220 +1.70%
MSCIEM 1,004.66 +9.160 +0.90%
GOLD 1,271.60 -14.300 -1.11%
WTI 101.77 -1.150 -1.12%
DXY 80.437 +0.020 +0.02%
CRB 286.61 -0.770 -0.27%
VIX 15.72 -0.760 -4.61%
JP10Y 0.660 0.000 0.00%
US10Y 2.690 +0.010 +0.37%
GE10Y 1.860 -0.010 -0.53%
UK10Y 2.740 -0.010 -0.36%
AU10Y 4.130 -0.030 -0.72%
US2y 0.350 +0.010 +2.94%

2013年10月11日金曜日

10月11日(金曜) AUDUSD テクニカル見通し (17時30分現在)

10月11日(金曜) AUDUSD テクニカル見通し (17時30分現在)

AUDUSD

短期取引は、大枠0.9387~0.9484のレンジで、0.9484を超えられず、0.9461を割り込むと、0.9418までの下げる可能性が高くなる。


1時間チャートは、上昇トレンドを割り込み、200時間SMAを割り込みながらも売りは一時的で、、0.9387で下げ止まり上昇し、10月8日の高値近辺で上げどまり、0.9387~0.9484のレンジ相場へに突入。21時間EMA=0.9461を維持することができれば、上値トライが続く可能性が高いが、スローストキャスティクスは、ハイバンドれ売り変化し、ダブルの変化に、下値リスクが非常に強く、0.9461を割り込むと0.9418がターゲットになってくる。




4時間チャートは上値が切り下がり0.9475近辺にあり、昨日も終値ベースではこの水準を超えられずにいたが、21×4時間EMA=0.9446の下限を維持できれば、上昇へと変化する可能性が高い。逆に、0.9446を割り込むと0.9406までの下落リスクが強まるが、スローストキャスティクスは、ハイバンドで売り変化の可能性が高まり、時間とともに上値を超えられなければ、逆にし下値リスクが高まる。



Dailyチャートは、0.9281~0.9528のレンジで変わらず。9月18日の高値0.9528を超えられるかが今後のポイントで、目先は0.9370~0.9500のレンジ入り。スローストキャスティクスはハイバンドにあるが売り変化はまだみられない。0.9281を割り込むと、0.9210、0.9135と続落の可能性が高まるが、0.9528を超えてくると0.9674、0.9783までの上昇が期待でき、その可能性が高まっている。



10月11日(金曜) EURUSD テクニカル見通し (17時15分現在)

10月11日(金曜) EURUSD テクニカル見通し (17時15分現在)

EURUSD

短期取引は、1.3560~65を超えられるか? 大きな分かれ目で、1.3535近くまで下落する可能性が高い。

1時間チャートは、1.3480をボトムに1.3563を天井に上下レンジに入り、現状は上値トライの最中で、200時間SMA=1.3560を意識した動きとなっている。1.3560台定着→1.3607が上値のターゲットになるが、逆に、失敗し、21時間EMA=1.3533を割り込むと一段の下値リスクが高くなり1.3450がターゲットになる。




4時間チャートでは、9月19日から1.3462~1.3646のレンジに収束し、この水準を抜け出すまではレンジ相場で対応。1.3462を割り込むと、200×4時間SMV=1.3400がターゲットに入り、この水準は底堅いとみている。21×4時間EMA=1.3542を上回り取引が続いているが、クリアな方向性はみられない。この水準を割り込むと、過去のレンジ幅から計算すると、1.3286~1.3462のレンジにスライドするリスクも残る。




Dailyチャートでは、9月16日にギャップを空けて始まった水準の1.3325をボトムに、1.3646のレンジに入っているが、10日に上昇トレンドの下限一時割り込み上がらも終値では下限を維持している。終値ベースで21日EMV=1.3498を割り込むと話は別で、売り変化と判断したい。スロー・ストキャスティクスとスポットの逆行現象もようやく、調整されることになり、下値リスクは引き続き高い。



10月11日(金曜) USDJPY テクニカル見通し (17時00分現在)

10月11日(金曜) USDJPY テクニカル見通し (17時00分現在)

USDJPY

短期取引は、98.20円、98.55円近くまで待ち買いへ、緩やかな上昇トレンドを狙う。

1時間チャートでは、昨日上昇トレンドの上限を上抜け、200時間SMAをも超え、21時間EMAは200時間を上抜け上昇トレンドが続いているが、トレンド上限に近く短期的な売りが続く可能性もある。21時間EMAは現在98.21円に位置し、この水準は97.613→98.55の38.2%リトレースメントの98.192とほぼ同水準で重要なポイントになっており、98.082、97.97とサポートラインが続く。




4時間チャートでは、9月11日から続く下降トレンドの上限を上抜け、上昇トレンドへと変化している。上下トレンド幅から計算すると、上値のターゲットは98.78円となり、200×4時間SMA=98.65円と近い水準となっている。 スローストキャスティクスは、ハイバンドで売りへと変化しており、目先は売りへと変化する可能性や、高止まりする可能性があり、警戒する必要があるが、トレンド変化済みで押し目買いの流れとなっている。下値のターゲットは、21×4時間EMA=97.75、上昇トレンドラインの97.80近辺がめどになっている。




Dailyチャートでは、大きな94.80~100円のレンジに収束し、今現在は買いのサインが強まっている。200日SMAを底値にし上昇を続け、21日EMAを上抜け買い変化し、100円を目指す動きが期待できる。


10月11日(金曜) 本日の為替相場見通し(16時30分現在)

10月11日(金曜) 本日の為替相場見通し(16時30分現在)


米国では、10月17日がデットラインといわれているデフォルトの期日を前に、オバマ大統領と共和党は債務上限延長に向けて調整を詰めているとの報道が多くなった。

多くの国や国際機関からデフォルト回避の要請も強く、デフォルトの悪影響をホワイトハウスと議会は熟知しており、ギリギリでデフォルト回避をすることを、市場参加者は期待している。

月初から続きている米政府機関の一部閉鎖や、17日のデフォルト懸念、そして、FRBの量的緩和の縮小の時期先送り見通しからくる、ドル買い手控え感が為替市場には残っていた。

しかし、米株式市場は二日連続で上昇(今日も米株先物は上昇中)し、米金利も安定し、既にデフォルト回避後を見据えた展開に入り、今まさに、為替市場では後追いながら、ドルロングではないリスクが意識され始めている。

そんな中で、9月18日のFOMCのサプライズ後に始まった、円ショートポジションの巻き戻しによる円高懸念もようやく薄らぎ、今日を含め4連投の円売り相場で、クロスを含めて円は全面安。日本の貿易赤字の拡大も安定度を増し、実需はそろって円売りで、株高=円安のセオリーも確り生きている。

つい、数日までまでは、テクニカルにも円買いが続き、円先高相場の主役を占めていたが、98円台を回復した今現在は、逆に、円一人負け相場へと変化し、緩やかな円安相場が復活している。

過去何度も円安相場を期待し、USDJPY100円台超えを期待し、裏切られた経緯があり、素直に円安相場への展開を期待しにくい面もあるのは事実。しかし、どの通貨を買いたいか? どの通貨を売りたいか? と考えると、対日本との金利差+株高を考えれば、ドル買い主役+円売り主役+EUR脇役+GBP脇役+AUD問題外の脇役では。

もし、為替取引が相に合わないと思えるならが、FRBの量的緩和の縮小時期は来年と予想し、ハト派のイエレン時期FRB議長は、オバマ大統領のお声係で株価を下げることは考えにくく、「株」の上昇トレンドも主役の座にあるのでは?

今は10月。大手ファンド勢の決算時期にも当たり、積極的に動けるとは考えにくい。つまりドル高=円安=円クロス安の動きも短期投機筋主導となることを考え、これらを利用した相場展開を考えたい。

 
(テクニカルポイントは別途掲載)

10月11日、10月10日(木曜)海外市場の動き

10月11日、10月10日(木曜)海外市場の動き


*** ポイント ***

昨日のポイント

米財政協議で、短期間の債務上限の引き上げ法案の合意期待が高まり、VIX指数は-15.92%の16.48と金融市場に安心感が高まる。

次期FRB議長にハト派のイエレン氏がほぼ確実となり、さらに、前日のFOMC議事録で示された「年内の量的緩和縮小の高い可能性」も、財政問題の懸念を織り込めず、「過去のテーマ」となったとの判断に、FRBの金融緩和の縮小は先送り感が強まる。

結果、欧米株は大幅に上昇し(ダウ+2.18%、独DAX+1.99%)、結果として円は全面安(USDJPY+0.84%、EURJPY+0.81%、AUDJPY+0.91%)。

しかし、主要通貨では動きが鈍く、EURUSD-0.03%、GBPUSD+0.09%、AUDUSD+0.07%と終値ベースでは前日とほぼ変わらずで、相場はドル買いを認めず。

アジア時間に発表された、日本の第3次産業活動指数は、予想と前回を上回り3カ月ぶりのプラスへ。機械受注も、予想と前回を大幅に上回り、リーマンショック以来となる8000億円台到達へと絶好調。結果は、円全面安へと動く。

豪雇用統計では、失業率は5.6%(前回・予想5.8%)に改善したことで、直後はAUD買いへと動いたが、労働参加率(就業者の減少)とのことで、逆にAUDは一時下落するも、リスクオンの流れにショートカバーに上昇へ。

米週間新規失業保険申請件数=37.4万人(予想31.0万人 前回30.8万人)→ 前回と予想よりも大幅に悪化し、市場の反応は瞬間ドル売りへ。しかし、カリフォルニア州の未処理分の手続きのテクニカルと判明すると、逆にドル買いへと動く。


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USDJPY
朝から米債務上限の引き上げを期待させる報道が続き、好調な日本の経済指標と大幅な株価上昇に、一日を通じて円全面安。アジア市場の取引開始97.33を安値に、アジア・欧州時間は98.80台まで上昇。米国市場では、米週間新規失業保険の発表後からドル買いが強まり、共和党会員議員が無条件の短期間の債務上限引き上げ案を提出し、ドル買いが加速。米現物株の大幅上昇に98.27まで上昇。対主要通貨に対しても円は下落へ。


EURUSD
アジア市場は1.3520台を高値に、1.3500割れのストップを試しながらも幅広い買いに下げ止まり失敗。EURJPYの買いや株高期待に1.3500台を維持。欧州市場は、欧州株の上昇に1.3530台まで上昇、EURJPYの買いが続き底値を固め1.3540台へ。米国市場は、米週間新規失業保険の発表に一時1.3546まで上昇、理由の判明に、1.3510割れまで下落、欧米株の大幅上昇や米債務上限引き上げ交渉の進展期待いも動けず、結局は1.3510~1.3545のレンジへ。


AUDUSD
アジア市場は豪失業率の予想外の低下に瞬間0.9472まで上昇したが、労働参加率の減少が要因と判明すると逆に売りへと変化し、0.9400の大台を割り込むがAUDJPYの買いに下げ止まる。欧州市場に入ると、欧州株が全面高でリスク資産買いとショートカバーの買いに0.9440台まで上昇。米国市場に入り、米週間新規失業保険の発表の変動の影響も少なく、EURAUDが売りへと変化し、強い米現物株やFRBの量的緩和縮小の先送り期待+米債務上限引き上げ合意期待に、0.9470台まで上昇。


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今日のポイント

引き続き、米財政協議の行方がメインテーマ。多くの発言や報道からは、週末の米債務上限引き上げ交渉の合意期待は強く、リスク回避の動きにリスク資産買いが続きやすく、一時的なドル買いも警戒が必要。

今日は米国発の重要な経済指標の発表はないが、カナダの雇用統計を注目したい。

前日の円売り狙い撃ちの流れがどこまで続くのか? やや、やり過ぎ感もあるが、円相場は金利差と株次第で、米財政協議の楽観的な見通しが続く間は、大幅に買い戻されることは難しそうである。

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今日、10月11日(金曜) 主要な経済指標の発表予定

15:00 GER 9月 消費者物価指数・確報値=前月比予想 前回0.0%、前年比予想 前回1.4%
21:30 USD 9月 生産者物価指数=前月比予想0.2% 前回0.3%、前年比予想0.6% 前回1.4%、コア前月比予想0.1% 前回0.0%。コア前年比予想1.3% 前回1.1%
21:30 USD 9月 小売売上高=前月比予想0.2% 前回0.2%、除く自動車=前月比0.4% 前回0.1%
21:30 CAD 9月 雇用統計 失業率=予想7.1% 前回7.1%、雇用ネット変化=前月比予想1.5万人 前回5.92万人
22:55 USD 10月 ミシガン大学消費者信頼感指数・確報値=予想77.0、前回77.5
23:00 USD 8月 企業在庫=前月比予想0.3% 前回0.4%
アスムセンECB専務理事、黒田日銀総裁の講演

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昨日、10月10日(木曜) 経済指標の結果

8:50 JPY 8月 第3次産業活動指数=前月比0.7%(予想0.4% 前回-0.4%)→ 前回と予想を上回り、3カ月ぶりにプラスへ
8:50 JPY 8月 機械受注=前月比5.4%(予想2.0% 前回0.0%)、前年比10.3%(予想8.5% 前回6.5%)→ 前回と予想を大幅に上回り、リーマンショック以来の8000億円台を回復
9:30 AUD 9月 雇用統計 失業率=5.6%(予想5.8% 前回5.8%)、新雇用者数=前月比9100人(予想1.5万人 前回-1.08万人)、労働参加率64.9%(前回65.0%)→ 失業率が予想外の低下い直後はAUD買いが強まるが、労働参加率の減少が要因とのことに逆に、AUD売りが強まる
20:00 GBP BOE金融政策発表=政策金利0.50%、資産買入枠3750億ポンドの据え置きを、全会一致で決定、予想通り。
21:30 CAD 8月 新築住宅価格指数=前月比0.1%(予想0.2% 前回0.2%)→ 予想と前回を若干下回る
21:30 USD 週間新規失業保険申請件数=37.4万人(予想31.0万人 前回30.8万人)→ カリフォルニア州の未処理分の手続きが影響に、前回と予想よりも大幅に悪化。市場の反応は瞬間ドル売りから、逆にドル買いへと動く

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昨日、10月10日(木曜) 発言その他

USD 米財政協議の解決に向け、議会の積極的な動きに債務上限引き上げ合意期待が高まり、米株は上昇しドル買いに動く:  米下院共和党=オバマ米大統領が財政問題全般で交渉に応じることを条件に、短期間の債務上限引き上げ法案を提案すると表明→ ベイナー下院議長は10日中に大統領へ提出を予定、複数の上院の共和党議員は、政府機関の再開を含めるべきと主張も。 カーニー・ホワイトハウス報道官=オバマ米大統領は付帯条件なしの債務上限引き上げ法案に署名する意向だが、下院共和党の提案はまだないと発言。 民主党リード上院院内総務=民主党は政府再開後交渉する。オバマ大統領も政府再開が先決とし、交渉には前向きだが政府再開するまで交渉しないが、共和党の如何なる提案も目を通す→ 交渉に向けた駆け引きを続け、まで結論がでず。
USD アジア、欧州、中南米、政府機関など、多くが米国が財政問題を解決するように求めた
USD ルー米財務長官=債務上限の不透明感が市場を圧迫し始めている。 上限引き上げをぎりぎりまで先延ばししようとすれば極めて危険な状況に陥りかねない。
USD ドラギECB総裁=米予算交渉が決裂し、政府機関は10月1日から一部閉鎖に陥っており、17日期限までに債務上限引き上げ交渉が合意できなければ、米国はデフォルトに陥るリスクがあり、これが長期化すれば世界経済に打撃を与える可能性がある。 
USD ラガルドIMF専務理事=米国は量的緩和の出口戦略には慎重を期すべき、財政再建の早期実現に取り組むべき
USD ブラード・セントルイス連銀総裁=世界の中銀はマクロ経済への対応に苦慮、現在のマクロ経済状況へ適切な対応策が必要
USD 米株大幅高=米議会の債務上限引き上げ合意期待に、ダウ工業+2.18%、S&P+2.18%、NASDAQ+2.26%
USD ウイリアムズ・SF連銀総裁=FRBの量的緩和の縮小は確定した日付はなく、「経済活動、雇用の最大化と物価安定の進み具合」に基づき、「時間と共に資産買い入れペースを減少させ、最終的に終了させる」、急ブレーキではなくスピードを緩めていく。 雇用は増加を続け、失業率は穏やかなペースで低下することを予想。
USD ブラード・セントルイス連銀総裁=米財政協議や政府機関一部閉鎖による経済指標の不足で、10月29~30日のFOMCで量的緩和を縮小する可能性は低下


EUR ドラギECB総裁=銀行同盟は極めて重要で、銀行破綻処理メカニズムは2015年までに導入される見通し。
EUR サッコマンニ・イタリア経済・財務相=イタリア政府は、財政赤字抑制の緊急政令を承認
EUR ギリシャ=7月の失業率は27.6%(6月27.5%)から悪化したが、1-9月のギリシャ中央政府の基礎的財政収支は26億ユーロの黒字となり、財政再建に向かっている。
EUR ドラギECB総裁=米国の混乱に反し、ユーロ圏経済はソブリン債危機から立ち直り、回復を続けているが、ペースは一様ではなく、多くのリスクにさらされ、ある程度脆弱
EUR 欧州株大幅高=米議会の債務上限引き上げ合意期待に、独DAX+1.99%、スペインIBEX+2.35%、イタリアFTSEMID+1.54%


JPY 黒田日銀総裁=日本の金融市場は改善し、消費者信頼感は上昇方向へ動いた。 日銀は為替を目標としない


CHN 李克強中国首相=最近の数ヶ月間は中国経済の勢いは拡大。 2013年1~9月期の成長率は目標の7.5%超を維持


OTH ゼイダン・リビア首相=元反政府勢力にトリポリ市内のホテルから連れされる→ 後に開放されるた。
OTH 中銀当局者と元中銀当局者が執筆した論文を基に、ジュネーブの国際通貨銀行研究センター(ICMB)とロンドンの経済政策研究センターがまとめた=金融危機への対応に活用された非標準的な金融政策は、市場の状況が正常化した後でも中央銀行の政策ツールの一部として維持される見通し。
OTH ブラジル中銀=政策金利を0.5%引き上げ9.5%に決定、インフレの低下とトレンド継続に寄与
OTH PIMCOのグロース氏=米国債の保有比率35%を維持しながら、米国以外の先進国の証券保有を2.0%→4.0%と2倍に拡大
OTH G20開催=存在感が弱い
OTH インド政府がグローバル債券インデックスファンドなどに対し投資規制緩和の可能性

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昨日、10月10日(木曜)の値動き

10-Oct-13 Closed 前日比 %change
USDJPY 98.149 +0.822 +0.84%
EURUSD 1.3519 -0.043 -0.03%
USDCHF 0.9114 +0.181 +0.20%
GBPUSD 1.5967 +0.142 +0.09%
AUDUSD 0.9449 +0.068 +0.07%
NZDUSD 0.8283 -0.177 -0.21%
USDCAD 1.0398 +0.046 +0.04%
EURGBP 0.8467 -0.098 -0.12%
EURAUD 1.4303 -0.151 -0.11%
EURJPY 132.698 +1.068 +0.81%
CHFJPY 107.667 +0.720 +0.67%
GBPJPY 156.722 +1.450 +0.93%
AUDJPY 92.746 +0.836 +0.91%
NZDJPY 81.318 +0.516 +0.64%
CADJPY 94.375 +0.738 +0.79%
Nikkei225 14,194.71 +156.870 +1.12%
DJIA 15,126.07 +323.090 +2.18%
STOXX50 2,969.41 +64.680 +2.23%
DAX 8,685.77 +169.080 +1.99%
S&P/ASX200 5147.14 -5.850 -0.11%
 HangSeng 22,951.30 -82.670 -0.36%
Shanghai Stock 2,190.93 -20.840 -0.94%
MSCIEM 1,004.66 +8.360 +0.83%
GOLD 1,284.80 -21.800 -1.67%
WTI 102.77 +1.430 +1.41%
DXY 80.496 +0.120 +0.15%
CRB 287.38 +1.880 +0.66%
VIX 16.48 -3.120 -15.92%
JP10Y 0.660 0.000 0.00%
US10Y 2.680 +0.020 +0.75%
GE10Y 1.870 +0.060 +3.31%
UK10Y 2.750 +0.070 +2.61%
AU10Y 4.160 +0.070 +1.71%
US2y 0.340 -0.020 -5.56%



2013年10月10日木曜日

10月10日(木曜) アジア・欧州・米国市場序盤の動き(午後11時00分現在)


10月10日(木曜) アジア・欧州・米国市場序盤の動き(午後11時00分現在)

*** ポイント ***


アジア市場では、
日本の第3次産業活動指数は、予想と前回を上回り3カ月ぶりのプラスへ。機械受注も、予想と前回を大幅に上回り、リーマンショック以来となる8000億円台到達へと絶好調。結果は、円売りへと動き、クロスでも円売り傾向が続いている。

豪雇用統計では、不思議なもので、売りたい市場参加者が多い結果の動きとなった。失業率は5.6%(前回・予想5.8%)から改善したことで、直後はAUD買いへと動いたが、労働参加率(就業者の減少)とのことで、逆にAUDは続落傾向をたどる。


欧州市場では、
BOE金融政策発表=政策金利0.50%、資産買入枠3750億ポンドの据え置きを、全会一致で決定、予想通りだが、英GDPも持ち直し、BOEの追加刺激策の流れは弱まる可能性に、底堅く推移。

米国市場では、
週間新規失業保険申請件数=37.4万人(予想31.0万人 前回30.8万人)→ カリフォルニア州の未処理分の手続きが影響し、前回と予想を大幅に上昇したが、市場の反応は瞬間ドル売りから、逆にドル買いへと動く。


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経済指標の結果

8:50 JPY 8月 第3次産業活動指数=前月比0.7%(予想0.4% 前回-0.4%)→ 前回と予想を上回り、3カ月ぶりにプラスへ
8:50 JPY 8月 機械受注=前月比5.4%(予想2.0% 前回0.0%)、前年比10.3%(予想8.5% 前回6.5%)→ 前回と予想を大幅に上回り、リーマンショック以来の8000億円台を回復
9:30 AUD 9月 雇用統計 失業率=5.6%(予想5.8% 前回5.8%)、新雇用者数=前月比9100人(予想1.5万人 前回-1.08万人)、労働参加率64.9%(前回65.0%)→ 失業率が予想外の低下い直後はAUD買いが強まるが、労働参加率の減少が要因とのことに逆に、AUD売りが強まる
20:00 GBP BOE金融政策発表=政策金利0.50%、資産買入枠3750億ポンドの据え置きを、全会一致で決定、予想通り。
21:30 CAD 8月 新築住宅価格指数=前月比0.1%(予想0.2% 前回0.2%)→ 予想と前回を若干下回る
21:30 USD 週間新規失業保険申請件数=37.4万人(予想31.0万人 前回30.8万人)→ カリフォルニア州の未処理分の手続きが影響し、前回と予想を大幅に上昇したが、市場の反応は瞬間ドル売りから、逆にドル買いへと動く

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主な発言その他

USD 米財政協議の解決に向け積極的な動きへ: 米下院共和党=短期的な債務上限引き上げを検討。 オバマ米大統領=10日に下院共和党指導部と協議。 一部の共和党議員=オバマケアの要求を弱める。 米共和党下院議員=無条件の債務上限6週間引き上げ案を検討。
USD アジア、欧州、中南米、政府機関など、多くが米国が財政問題を解決するように求めた
USD ルー米財務長官=債務上限の不透明感が市場を圧迫し始めている。 上限引き上げをぎりぎりまで先延ばししようとすれば極めて危険な状況に陥りかねない。

EUR ドラギECB総裁=銀行同盟は極めて重要で、銀行破綻処理メカニズムは2015年までに導入される見通し。
EUR サッコマンニ・イタリア経済・財務相=イタリア政府は、財政赤字抑制の緊急政令を承認
EUR ギリシャ失業率=7月の失業率は27.6%(6月27.5%)から悪化。

JPY 黒田日銀総裁=日本の金融市場は改善し、消費者信頼感は上昇方向へ動いた。 日銀は為替を目標としない

CHN 李克強中国首相=最近の数ヶ月間は中国経済の勢いは拡大。 2013年1~9月期の成長率は目標の7.5%超を維持

OTH ゼイダン・リビア首相=元反政府勢力にトリポリ市内のホテルから連れされる→ 後に開放されるた。
OTH 中銀当局者と元中銀当局者が執筆した論文を基に、ジュネーブの国際通貨銀行研究センター(ICMB)とロンドンの経済政策研究センターがまとめた=金融危機への対応に活用された非標準的な金融政策は、市場の状況が正常化した後でも中央銀行の政策ツールの一部として維持される見通し。
OTH ブラジル中銀=政策金利を0.5%引き上げ9.5%に決定、インフレの低下とトレンド継続に寄与
OTH PIMCOのグロース氏=米国債の保有比率35%を維持しながら、米国以外の先進国の証券保有を2.0%→4.0%と2倍に拡大

10月10日(木曜) 本日の為替相場見通し(17時00分現在)


10月10日(木曜) 本日の為替相場見通し(17時00分現在)


前日から引き続いたムードと流れでは、ハト派のイエレン氏が次期FRB議長に指名され就任が濃厚になり、FOMC議事録では年内の量的緩和の縮小が可能性が指摘された結果、ドル買いの動きとなっている。

最も重要なのは米財政協議で、一時的な債務上限の引き上げ合意の可能性を意識しており、ドルロングポジションを持たざるリスクと、ドルショートの警戒感に、ドル買いへと動いている。

今日も、その流れを引き継ぎ、日本株は大幅上昇している。また、国内要因としては、日本の第3次産業活動指数は、予想と前回を上回り3カ月ぶりのプラスへ。機械受注も、予想と前回を大幅に上回り、リーマンショック以来となる8000億円台到達へと絶好調。結果は、円売りへと動き、クロスでも円売り傾向が続いている。

豪雇用統計では、不思議なもので、売りたい市場参加者が多い結果の動きとなった。失業率は5.6%(前回・予想5.8%)から改善したことで、直後はAUD買いへと動いたが、労働参加率(就業者の減少)とのことで、逆にAUDは続落傾向をたどる。



さて、これらからの見通しは、
オバマ大統領が招集した、強硬派のティーパーティ議員をも含めた、下院共和党議員とホワイトハウスで会談で、どのような結論がでるのか? 市場参加者は大いに注目している。

デフォルトに陥るギリギリの段階で解決できていた過去の経緯と、世界中から非難ではないが、強い要請を受けているデフォルト回避の思い。他国の願いとは言え、これだけ多くなると捨ててはおけないのでは。仮に、デフォルトした場合のリスクを天秤にかけると、ギリギリで「デフォルト回避」を信じたくなるのは大勢の意見ではないだろうか?

結果として、その可能性を市場参加者は大いに気にし始め、長く続いている米公共機関の一部閉鎖とデフォルトリスクのドル売りから今、ドル買いへと動いている。予想通りデフォルト回避=ドル買いから→利食いのドル売りへと変化。デフォルトリスク高まる=大きなドル売りへと、動く可能性もあるが、今のところそれを危惧する動きも少ない。

アジア市場では、株高=円売りとして活況を浴びているが、欧米市場では、財政協議の行方が全てで、株価が大変動しなければ、円相場は、円クロスは別ながら、あまり興味があるとは思えない。

BOE金融政策発表=政策金利0.50%、資産買入枠3750億ポンドの据え置きが予想され、ほぼ確実と思われ、よほどスペシャルなことがなければ反応できにくい。

また、米国の週間新規失業保険申請件数は、予想30.7万人 前回30.8万人と引き続き雇用の改善傾向が続くと思われているが、これも米財政協議の行方に比べたら小物。


今になって気がついたが、昨日発表された9月のFOMC議事録では、準備でスタッフが経済を予測している。その結果は、今年下半期の経済見通しは引き続き、株価や住宅価格も下落する見通し。長期の金利やドル相場が共に上昇する見通しに基づき、中期的なGDP予測を引き下げている。 

ドル相場の上昇を前提とした見通しを作成するとは、さすがですね!


※USDJPY、EURUSD、AUDUSDのテクニカルポイントは、別途ご覧ください。


10月10日(木曜) AUDUSD テクニカル見通し (15時30分現在)

10月10日(木曜) AUDUSD テクニカル見通し (15時30分現在)

AUDUSD

短期取引は、売りサインながら、0.94以下の買いは厚く膠着状態で様子見。ショートがあれば0.9428超えでS/L。 ロングポジションがあれば0.9385割れでS/L。

1時間チャートは、10月2日から続いた上昇トレンドの下限を割り込み、弱気はムードが高まっている。ただ、実需のAUD買いが根強く、0.9400の200時間SMAを割り込んでも一向に値を下げる気配が見えない。のみならず、底固めをしているようにも思え、短期取引は様子見で、ショートは0.9428超えでS/L。 ロングは0.9385割れでS/L。





4時間チャートは、9月30日の0.9280から続いた上昇トレンドの下限を割り込み、ベアなムードが高まっているが、0.9400割れは過去何度も試しながら失敗に終わっている、魔の水準。騙されないためにも、様子見で今後の方向性を確認することにしたい。0.9281→0.9483の38.2%=0.9405、50.0%=0.9382で、このポイントは重要だが、0.9358~0.9364の水準に大きな壁が控えている。上値のポイントは0.90429で、この水準を超えてくると、元のAUDブル相場へ逆戻り。




Dailyチャートは、0.9281~0.9528のレンジで変わらず。9月18日の高値0.9528を超えられるかが今後のポイントで、目先は0.9360~0.9500のレンジ入り。スローストキャスティクスはハイバンドで売り変化への可能性が高まり、やや弱気なムードに傾いている。0.9281を割り込むと、0.9210、0.9135と続落の可能性が高まる。


10月10日(木曜) EURUSD テクニカル見通し (14時45分現在)

10月10日(木曜) EURUSD テクニカル見通し (14時45分現在)

EURUSD

短期取引は、1.3460~80を割り込めるか。これに大きなウエートがかかってくる。

1時間チャートでは、10月9日に上昇トレンドの下限を割り込み、200時間SMAを割り込み、これを、21時間EMAが割り込み売りへ変化している。1.3480を割り込むと1.3433が下値のターゲットに入っている。1.3550を超えてくると売りは終了へ。




4時間チャートでは、9月19日から1.3462~1.3646のレンジに収束し、この水準を抜け出すまではレンジ相場で対応。1.3462を割り込むと、200×4時間SMV=1.3394がターゲットに入り、この水準は底堅いとみているが、過去のレンジ幅から計算すると、1.3286~1.3462のレンジにスライドするリスクも残る。




Dailyチャートでは、9月16日にギャップを空けて始まった水準の1.3325をボトムに、1.3646のレンジに入っているが、上昇トレンドの下限を昨日割り込み、21日EMV=1.3489を割り込むと話は別で、売り変化と判断したい。スロー・ストキャスティクスとスポットの逆行現象もようやく、調整されることになり、下値リスクは高い。



10月10日(木曜) USDJPY テクニカル見通し (14時30分現在)

10月10日(木曜) USDJPY テクニカル見通し (14時30分現在)

USDJPY

短期取引は、97.80円を天井に一時97.50円近くまで値を下げる可能性があるが、その後は上昇トレンドが続き、時間をかけながら98.60~80円が上値のターゲット。

1時間チャートでは、97.80台はトレンドラインの上限に位置し、スローストキャスティクスはハイバンドで売りへ変化するか可能性が高く、一時的に売りへ変化する可能性も。ただ、下値も限定的で、21時間EMVと200時間SMVがクロスしが水準の97.40近辺と、97.117→97.765の50%リトレースメント=97.47円を意識したい。



4時間チャートでは、9月11日から続いたダウントレンドの上限をブレークしたことで、買い変化再開と考えたい。スローストキャスティクスはハイバンドに近く、買われ過ぎ警戒感が出やすくなっているが、97.50円割れの水準をボトムにした、再上昇になりやすく、200×4時間足は98.62円に位置し、98.60~80円は重くなりそうである。



Dailyチャートでは、大きな94.80~100円のレンジに収束し、今現在は買いのサインが強まっている。狭いレンジに収束するならば、96.76~98.03円のレンジで、98.03円を超えてくれば、100円を目指す動きが期待できる。





10月10日、10月9日(水曜)海外市場の動き

10月10日、10月9日(水曜)海外市場の動き


*** ポイント ***

昨日のポイント

オバマ米大統領は、イエレン副議長を次期FRB議長に指名、次期FRB議長のレースはようやく終了。ハト派のイエレン氏が次期FRB議長となり、ドル安+円安+株高=リスク資産買いの流れから始まる。

しかし、財政協議の進展期待にドル買いへと動き、FOMC議事録で年内の資産買い入れ縮小期待が高まり一時ドル買いが強まるが、全てが未確定で、議事録では米政府機関一部閉鎖の影響は織り込まれておらず、長続きできず。


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USDJPY
アジア市場では、96.80台を底値に本邦勢の買いに下げ止まり、日経平均株価の上昇もさることながら、イエレン次期FRB議長決定=緩和縮時期先送り期待=安全資産の円売りや、日銀金融政策決定会合議事録で、追加の緩和支持も加わり、97.40台へ上昇した。欧州市場に入っても、EURJPY+GBPJPYでの円買いに上値は重く、97.50円を超えられず膠着状態が続いた。米国市場では、米財政協議の進展が期待されながらも米株は弱く、FOMC議事録発表の直後には97.64まで上昇したが、「米政府機関一部閉鎖の影響=FRB緩和縮小先送り」の思惑に、97.30割れまで下落。

EURUSD
アジア市場朝方の1.36台を高値に、EURロングの巻き戻しが継続し、イエレン次期FRB議長決定のドル売り材料にも、逆に1.3550を割り込み、短期投機筋からストップの売りが続いた。欧州市場に入り、強い独鉱工業生産にもEUR買いは鈍く、GBPUSD売り=ドル買いリードする中で、EURGBPは急伸するもEUR買いは弱く1.3500の大台近くま下落。米国市場に入り、EURGBPの買いになんとか1.35の大台を死守したが、FOMC議事録発表の直後には一時1.3486まで下落、「米政府機関一部閉鎖の影響=FRB緩和縮小先送り」の思惑に買い戻しが見られたが、戻りは1.3530に届かず限定的。

英ポンドは、予想外に弱い英鉱工業生産と製造業生産、それと英貿易収支の赤字額拡大に、GBPUSD1.60の大台を割り込み、ドル買いの材料が続き1.5920割れまで下落し、ドル買いのリード役となり、一時1.5920割れまで続落。

AUDUSD
アジア市場は0.9410台を底値に、AUDクロスの買い戻しが強く0.9450台まで上昇したが、逆に弱いウエストパック消費者信頼感指数に0.9410台へ逆戻りの後に、イエレン効果にコモディティ通貨高へと動く。欧州市場では、主要国通貨が対ドルで伸び悩む中、EURAUD+GBPAUD+AUDJPYのクロスのAUD買いに、大枠0.9420~65のレンジで推移。米国市場に入っても、大枠0.9420~65のレンジを抜け出すことはできず、0.9450近辺で終了した。

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今日のポイント

今日も、米財政協議の行方が、重要なカギをにぎっておいる。17日のデフォルトに陥るまで何らかの解決策が発表されるとの期待感が強く、予想外に金融市場は安定し、今日に予定されている、オバマ米大統領の下院共和党議員との会談の結果が注目される。。


今後のテーマは、米財政協議+FRBの量的緩和縮小の期待と不透明な開始時期で、米国発の要因が中心で為替相場の主要な変動要因で変わらず。


豪州では、雇用統計の発表があり、AUD相場への影響は大きく、予想外に数字に、AUDは変化しやすくなっている。

欧州では、ECB理事会があり、現行の金融政策維持が予想されており、サプライズはあまり期待できない。ただ、理事会後のドラギECB総裁の記者会見は注目したい。

米国では、週間新規失業保険申請件数の発表があり、いつもながら、数字の増減で短期的にに相場が動きやすくなっている。

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今日、10月10日(木曜) 主要な経済指標の発表予定

8:50 JPY 8月 第3次産業活動指数=前月比予想 前回-0.4%
8:50 JPY 8月 機械受注=前月比予想2.5% 前回0.0%、前年比予想8.5% 前回6.5%
9:30 AUD 9月 雇用統計 失業率=予想5.8% 前回5.8%、新雇用者数=前月比予想1.5万人 前回-1.08万人
17:00 EUR ECB月報
20:00 GBP BOE理事会 金融政策発表=政策金利0.50%、資産買入枠3750億ポンドの据え置きを予想
21:30 CAD 8月 新築住宅価格指数=前月比予想 前回0.2%
21:30 USD 週間新規失業保険申請件数=予想30.7万人 前回30.8万人
3:30 USD 9月 月次財政収支=予想-600億ドル 前回-1479億ドル
ファンロンパイEU大統領、黒田日銀総裁、ドラギECB総裁、ブラード・セントルイス連銀総裁、ウイリアムズSF連銀総裁の講演


昨日、10月9日(水曜) 経済指標の結果

8:01 GBP 9月 BRC 店頭小売売上高=前月比-0.2%(予想 前回-0.5%)
8:30 AUD 10月 ウエストパック消費者信頼感指数=前月比-2.1%(予想 前回4.7%、前年比9.2%→ 3カ月ぶりの高水準となった前回から、反動や株価の下落、米デフォルト懸念にマイナスへと減少した。
17:30 GBP 8月 鉱工業生産=前月比-1.1%(予想0.4% 7月0.1%←速報0.0%)、前年比-1.5%(予想-0.6% 7月-1.1%←速報-1.6%)、製造業生産=前月比-1.2%(予想0.4% 7月0.2%)、前年比-0.2%(予想1.0% 7月-0.3%←速報-0.7%)→ 前回と予想を大幅に下回り、GBP売りが強まる
17:30 GBP 8月 貿易収支=-96.25億ポンド(予想-90億ポンド 前回-99.41←-98.53億ポンド)、輸出+1.1%(前回-9.2%)、250.79億ポンド(前回248億ポンド)、輸入-0.1%(前回-2.0%)347.04億ポンド(前回347.41←346.53億ポンド)→ 前月より赤字額は縮小したが、予想を上回る赤字額に、GBP売りが強まる
19:00 GER 8月 鉱工業生産=前月比1.4%(予想-1.0% 前回-1.1←-1.7%)、前年比0.3%(予想 前回-1.7←-2.2%)→ 予想と前回より上昇したが、EURUSDの買いは鈍い
GBP 英国立経済社会研究所(NIESR)=7~9月のGDPは0.8%(6~8月0.9%)と、鉱工業生産の増加が寄与。

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昨日、10月9日(水曜) 主要な発言・その他

USD オバマ米大統領は、イエレン副議長を次期FRB議長に指名、次期FRB議長のレースはようやく終了。ハト派のイエレン氏が次期FRB議長となり、ドル安+円安+株高=リスク資産買いの流れから始まるが、財政協議の進展期待に続かず、FOMC議事録の結果にドル買いへ。
USD 次期FRB議長に指名されたイエレン氏=上院で承認されたら、雇用の最大化と物価安定、金融システムの安定化を促進するため最善を尽くすと表明。

USD 米財政協議の進展に向けた動きが活発になり、共和党・民主党で合意への期待が強まる→ オバマ米大統領=財政協議打開へ向け、9日に下院民主党議員と会談、10日下院共和党議員とホワイトハウスで会談、ティーパーティ議員をも含む。関係筋=米下院共和党指導部は短期の債務上限引き上げを検討、延長期間は未定→ ドル買い戻しが強まる。

USD エバンズ・シカゴ連銀総裁=失業率は持続可能な水準を数ポイント上回り、インフレ率は低く、一段の緩和が必要

USD FOMC議事録公表(9月17日~18日分)=予想外の資産買い入れ縮小の見送りは、ギリギリの決定と判明。大半のメンバーは債券購入ペースの縮小が年内に始まる可能性が高いとの認識を示したことで、年内の緩和縮小期待にドル買いが強まる。

USD FOMC議事録=大半の参加者は自らの経済予測について、中長期債購入ペースの年内の減速開始および2014年半ばのプログラム終了とおおむね整合的と認識。

USD FOMC議事録=経済指標や低水準のインフレ率、財政政策をめぐる不透明感に景気改善の継続示す一段の証拠を待つことを支持する意見や、経済指標は雇用市場の改善と整合しており、緩和縮小の道筋に沿って小幅な資産買い入れ縮小を求める意見とに分かれた。

EUR アスムセンECB専務理事=ECBにはLTRO、準備預金の活用、流動性供給オペ停止など、非標準的な措置が残っている。 為替相場の目標はないが、成長やインフレ率を予想する際に考慮している
EUR バイトマン独連銀総裁=LTROは利用可能は手段の一つに過ぎず、何が必要かはその時点で協議するが、現時点では必要性がない

EUR コンスタンシオECB副総裁=LTROの追加実施協議は行われていない

EUR クーレECB専務理事=FRBの緩和縮小見送りで、短期金利の上昇に歯止めがかかり、LTROの必要はない。 ECBの政策金利はユーロ圏経済全体にとり適切な水準。 成長率見通しは今年マイナス成長、来年も1.0%と弱く、将来的な金融政策決定のバイアスが緩和方向にあることが正当化

JPY 日経平均株価は、イエレン氏が次期FRB議長に決定したことで上昇

JPY 日銀金融政策決定会合議要旨(8月7~8日分)=ある委員は追加緩和を辞さない姿勢を示す重要性を強調。 ある委員は株高により資産効果で個人消費が増加したが、最近は効果が低下していことを懸念。

JPY IMF財政モニターレポート=消費税率を現行の5%から8%に引き上げ決定を評価し、基礎的財政収支の赤字を2015年までに半減させるよう求め。

OTH 新興市場国のPMI=50.8(前回50.7)と若干上昇→ 第3四半期の平均では2009年前半以来の低水準で、既存ビジネスが落ち込み、新規ビジネスも低水準で、将来の生産期待値も低下

OTH インドネシア中銀=ルピア安定策に法人・個人の為替ヘッジの規制を発表

OTH IMF財政モニターレポート=日本や米国で財政赤字削減への具体的計画の欠如は、世界的な債務削減の取り組みに逆行。 新興国や低所得国では財政の脆弱性が高まっている

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昨日の値動き

9-Oct-13 Closed 前日比 change
USDJPY 97.327 +0.463 +0.48%
EURUSD 1.3524 -0.488 -0.36%
USDCHF 0.9096 +0.588 +0.65%
GBPUSD 1.5953 -1.290 -0.80%
AUDUSD 0.9443 +0.206 +0.22%
NZDUSD 0.8301 +0.135 +0.16%
USDCAD 1.0393 +0.259 +0.25%
EURGBP 0.8476 +0.389 +0.46%
EURAUD 1.4318 -0.824 -0.57%
EURJPY 131.630 +0.154 +0.12%
CHFJPY 106.947 -0.195 -0.18%
GBPJPY 155.272 -0.515 -0.33%
AUDJPY  91.910 +0.637 +0.70%
NZDJPY 80.802 +0.510 +0.64%
CADJPY 93.637 +0.210 +0.22%
Nikkei225 14,037.84 +143.230 +1.03%
DJIA 14,802.98 +26.450 +0.18%
STOXX50 2,904.73 +1.380 +0.05%
DAX 8,516.69 -39.200 -0.46%
S&P/ASX200 5152.99 +3.540 +0.07%
 HangSeng 23,033.97 -144.880 -0.63%
Shanghai Stock 2,211.77 +13.570 +0.62%
MSCIEM 1,004.66 -3.200 -0.32%
GOLD 1,306.20 -12.500 -0.95%
WTI 101.35 -2.190 -2.12%
DXY 80.378 +0.318 +0.40%
CRB 285.50 -2.500 -0.87%
VIX 19.60 -0.740 -3.64%
JP10Y 0.660 0.000 0.00%
US10Y 2.660 +0.030 +1.14%
GE10Y 1.810 0.000 0.00%
UK10Y 2.680 -0.020 -0.74%
AU10Y 4.090 +0.010 +0.25%
US2y 0.360 -0.030 -7.69%

2013年10月9日水曜日

10月9日(水曜) EURUSD テクニカル見通し (20時30分現在)

10月9日(水曜) EURUSD テクニカル見通し (20時30分現在)


EURUSD

短期取引を総合的に考えれば
目先はEURベアで、1.3500のボトムを試す可能性が高いが、底値1.3466を維持できれば、さらに長いレンジ相場へ。1.3466を割り込むと、1.3448へと一段と下落し、この水準を割り込むと1.33台へ続落も。


1時間チャートでは、10月5日から続いた緩やかな上昇トレンドがいったん終了。200時間SVM=1.3558、21時間SMV=1.3552を割り込み下値圧力が強くなっている。スローストキャスティクスは、ローバンドにありやや売られ過ぎ感がみられるが、1.3480の重要ポイントを試す動きが予想される。

4時間チャートでは、9月19日に1.35台を超え、EURブル相場が続いていたが、1.3645の上値失敗。結局は、1.3466~1.3646の約200ポイントのレンジを継続している。引き続き、このレンジを抜け出すことは難しいと思われ、いずれかがブレークするまではレンジ相場で対応したい。

Dailyチャートでは、9月13日(金曜)、9月16日(月曜)のギャップを空けてEUR買いが始まった水準の1.3325をボトムに、9月18日のFOMCで予想を裏切る量的緩和の継続による急上昇の流れ続かず、2月始めの高値1.37近辺の上限が非常に意識され、上値は重く、結果として、1.3325~1.3646のレンジに入っている。先の、EUR売りへの変化は、自国通貨高の警戒感とスペイン・イタリアの政局混迷が要因と思われるが、今回は、EUR発の要因というより、米国発の材料で相場が変化している。

9月18日から続いた短い上昇トレンドの流れも売りへと変化し、スローストキャスティクスとレートの逆行減少に、ようやくプライスがついてきたのが今の状態。引き続き、1.3325~1.3645のレンジ相場を予想するが、リトレースメントの50%
=1.3485、61.8%=1.3448を維持することができれば、引き続き1.3646を上抜けし、1.37~1.40がターゲットに入っている。

10月9日(水曜) アジア・欧州市場の動き(午後8時15分現在)

10月9日(水曜) アジア・欧州市場の動き(午後8時15分現在)


*** ポイント ***


イエレン氏が次期FRB議長へ決定され、FRBの量的緩和の縮小時期が遅れるとの思惑や、米財政協議が進展し、デフォルト回避へと動くとの期待感が、株買い+ドル買いへと相場を動かす。


英ポンドは、予想外に弱い英鉱工業生産と製造業生産、それと英貿易収支の赤字額拡大に、GBPUSD1.60の大台を割り込み重要なテクニカルポイントの1.5975、9月24日の安値1.5955を試す動きへ。

ユーロドルは、強い独鉱工業生産にもEUR買いは鈍く、アスムセンECB専務理事が、非標準的な措置が複数残っており、必要があれば追加の緩和措置の可能性を指摘。GBPUSD売り主導のドル買いの中で、EURGBPは急伸するも対ドルではEUR売りの材料となった。

ドル円は、日本株の上昇もさることながら、イエレン次期FRB議長決定の効果による安全資産としての円売りや、日銀金融政策決定会合議事録で、追加の緩和支持も見られ円売りへと動く。


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これまでの経済指標の発表結果
8:01 GBP 9月 BRC 店頭小売売上高=前月比-0.2%(予想 前回-0.5%)
8:30 AUD 10月 ウエストパック消費者信頼感指数=前月比-2.1%(予想 前回4.7%、前年比9.2%→ 3カ月ぶりの高水準となった前回から、反動や株価の下落、米デフォルト懸念にマイナスへと減少した。
17:30 GBP 8月 鉱工業生産=前月比-1.1%(予想0.4% 7月0.1%←速報0.0%)、前年比-1.5%(予想-0.6% 7月-1.1%←速報-1.6%)、製造業生産=前月比-1.2%(予想0.4% 7月0.2%)、前年比-0.2%(予想1.0% 7月-0.3%←速報-0.7%)→ 前回と予想を大幅に下回り、GBP売りが強まる
17:30 GBP 8月 貿易収支=-96.25億ポンド(予想-90億ポンド 前回-99.41←-98.53億ポンド)、輸出+1.1%(前回-9.2%)、250.79億ポンド(前回248億ポンド)、輸入-0.1%(前回-2.0%)347.04億ポンド(前回347.41←346.53億ポンド)→ 前月より赤字額は縮小したが、予想を上回る赤字額に、GBP売りが強まる
19:00 GER 8月 鉱工業生産=前月比1.4%(予想-1.0% 前回-1.1←-1.7%)、前年比0.3%(予想 前回-1.7←-2.2%)→ 予想と前回より上昇したが、EURUSDの買いは鈍い

10月9日(水曜) USDJPY テクニカル見通し (18時15分現在)

 10月9日(水曜) USDJPY テクニカル見通し (18時15分現在)


USDJPY 

短期取引を総合的に考えれば、
USDJPYショートキープ→ S/L=97.60、T/P=96.60~80.
New LongPosition 98.05 above→ garget 98.37 or 99.96.


1時間チャートでは、21時間指数移動平均線が97.17円にあり、200時間移動平均の97.54円を上限に円高トレンドが続いている。スローストキャスティクスは、ハイバンド近くで売りに変化し、97.54円を超えることができなければ、97.07円→96.81円→96.38円までの下げへ変化する可能性がある。
ただ、97.54円超えるようならが、97.93円が上値のターゲットになっている。




4時間チャートでは、9月19日以降では緩やかな円高のダウントレンドが継続し、96.30~97.60円のレンジで切り下がっており、このチャネルを抜け出した方向に動きが加速しやすくなっている。




Dailyチャートは、94.89円をベースに徐々に上値は切り下がっているが、200日移動平均線の96.78円をボトムにして、完全に円高へと変化はしていない。また、スローストキャスティクスはローバンドで買い変化しており、円高傾向ながら、円売りへと変化する可能性を秘めている。下値96.78円割れ→94.89円、上値98.05円超→98.37円→99.96円の上下がターゲットになっている。





次期FRB議長のレースは終了。ハト派のイエレン氏が次期FRB議長となり、ドル安+円安+株高の可能性が高まる。

ようやく、次期FRB議長のレースは終了。ハト派のイエレン氏が次期FRB議長となり、ドル安+円安+株高の可能性が高まる。


イエレン氏が次期FRB議長へ=ホワイトハウス当局者は、オバマ米大統領は次期FRB議長にイエレンFRB副議長を指名したと発表。上院では賛成多数で承認される見通しが濃厚で、ようやくFRB議長レースも終了。

イエレン氏はハト派と見られ、現状の緩和政策を継続すると思われており、FRBの量的緩和の縮小時期が先送りされる可能性に、株高=ドル安+円安=金利現状据え置きに、リスク資産買いの動きが強まることが予想される。

10月9日、10月8日(火曜)海外市場の動き

10月9日、10月8日(火曜)海外市場の動き


***ポイント***

米債務上限引き上げ交渉は、過去の教訓と期待感はデフォルト回避、現実はなかなか決まらず。米議会は相変わらず泥仕合継続。

結果、米国株は下落(企業業績の影響を心配)、VIXは上昇止まず(投資家心理は悪化)、米債利回りは上昇、貿易収支の悪化にカナダドルの下落が目立ったが、為替相場は総じて多きな変化見られず。

欧州市場では、驚きの「BOE Announces LTRO」との報道にGBP売りへ、しかし、実際には通常の3カ月物オペで値を戻す。


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米財政協議で打開の糸口を模索へ→ IMF首席エコノミスト=米国がデフォルトに陥る確率は小さい言う。
米下院共和党=新たな超党派委員会を設置し予算協議することを提案→ オバマ米大統領=共和党案を拒否、予算委員会というプロセスがすでに設けてあり、これを通じて寄ることも可能だと主張。
ホワイトハウス=オバマ米大統領は共和党のベイナー下院議長に、付帯条件なしの債務上限引き上げ法案を下院で、早急にアップ・オア・ダウン投票(単純に法案への賛成または反対を投票する)にかけるよう要請。

黒田日銀総裁=「異次元緩和」の時間軸強化に向け、事前準備を始めたのではないかとの思惑がBOJウォッチャーの一部で浮上。

ロイター為替予測調査=アナリストはFRBの量的緩和の縮小が開始され、ドル高を見込み、AUD+NZD見通しを下方修正。中央値、1カ月後予測=AUDUSD0.93、6か月予測=0.90、1年後予測=0.88。

ロイター為替予測調査=アナリストはFRBの量的緩和の縮小が開始され、ドル高を見込み、AUD+NZD見通しを下方修正。中央値、1カ月後予測=NZDUSD0.82、1年後予測=0.78。

IMF(米債務上限引き上げ問題の解決前提)=世界経済成長予想を下方修正、2013年(7月予想と比較)3.1%→2.9%、2014年3.8%→3.6%。新興国2013年5.0%→4.5%。米国2013年1.7%→1.6%。日本2013年2.0%、2014年1.2%、ユーロ圏2013年-0.4%、2014年1.0%。新興国経済の減速、先進国経済の勢いが強まる。 

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USDJPY
アジア市場朝方のの96.60近辺を底値に、日本株もプラス圏で、実需筋の買いも強く97.10円台へ上昇。欧州市場は、大枠97.00~25のレンジで動けず。米国市場は、オプション勢の売りに97.20超えを試せず、米株安にも円売りは弱く、96.80円割れまで値を下げた。

EURUSD
アジア市場は、1.3580超えの上値は重く一時1.3560割れまで下落。欧州市場は、弱い独貿易収支や、EURGBPの変動にもめげず、1.3560~80の狭いレンジで推移。米国市場は、買い戻しが続くGBPやAUDの買い=ドル売りの流れにもなぜか反応は鈍かったが、オプションカット1.3600に向けEUR買いへと変化し、ロンドンフィキシングでは念願の1.36台を達成。しかし、EURJPYの売りや利食いのEUR売りに1.3570割れまで値を下げた。

AUDUSD
アジア市場は、強い豪景況感指数にも0.9440台が限度で、0.9410近くまで値を下げた。欧州市場に入っても、0.9450を超えられず膠着状態から、実需の大口買いが入り、0.9450を超えるとストップの買いも入り、0.9480台へ上昇。米国市場は、米株は弱く、VIX指数が上昇、リスク資産売りへと変化し、気がつけば早朝の水準となる0.9420近くまで下落へ。

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8-Oct-13 Closed 前日比 %change
USDJPY 96.864 +0.167 +0.17%
EURUSD 1.3572 -0.079 -0.06%
USDCHF 0.9037 +0.104 +0.12%
GBPUSD 1.6082 -0.122 -0.08%
AUDUSD 0.9422 -0.037 -0.04%
NZDUSD 0.8287 -0.152 -0.18%
USDCAD 1.0367 +0.555 +0.54%
EURGBP 0.8438 +0.019 +0.02%
EURAUD 1.4401 -0.020 -0.01%
EURJPY 131.476 +0.151 +0.11%
CHFJPY 107.142 +0.055 +0.05%
GBPJPY 155.787 +0.155 +0.10%
AUDJPY 91.273 +0.124 +0.14%
NZDJPY 80.292 -0.011 -0.01%
CADJPY 93.427 -0.338 -0.36%
Nikkei225 13,894.61 +41.290 +0.30%
DJIA 14,776.53 -159.710 -1.07%
STOXX50 2,903.35 -19.690 -0.67%
DAX 8,555.89 -35.690 -0.42%
S&P/ASX200 5149.45 -11.660 -0.23%
 HangSeng 23,178.85 +204.900 +0.89%
Shanghai Stock 2,198.20 +23.530 +1.08%
MSCIEM 1,004.66 +2.310 +0.23%
GOLD 1,318.70 -3.300 -0.25%
WTI 103.56 +0.410 +0.40%
DXY 80.007 +0.066 +0.08%
CRB 288.00 +0.660 +0.23%
VIX 20.34 +0.930 +4.79%
JP10Y 0.660 +0.010 +1.54%
US10Y 2.630 +0.010 +0.38%
GE10Y 1.810 +0.010 +0.56%
UK10Y 2.700 -0.010 -0.37%
AU10Y 4.080 -0.010 -0.24%
US2y 0.390 +0.050 +14.71%


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10/8 8:01 GBP 9月 RICS住宅価格=54%(予想45% 前回41%←40%)→ 前回を小幅に上回り、予想を大幅に上回る
10/8 6:00 NZD 第3四半期 NZIER 企業景況感=38%(予想 前回32%→ 前回を上回る
10/8 8:01 GBP 9月 BRC 既存店小売売上高=前年比0.7%(予想 前回1.8%)→ 前回を下回る
10/8 8:50 JPY 8月 国際収支 経常収支=1615億円(予想5481億円 前回5773億円)→ 貿易・サービス収支が8月の赤字幅を記録し、経常黒字を支えてきた所得収支が前年同月比-10%と2009年11月以来の大幅な減少となり、今年1月以来の低水準。 貿易収支=-8859億円(予想-8801億円 前回-9433億円)
10/8 9:30 AUD 9月 NAB 企業信頼感指数=12(前回4←6)、企業景況感指数=-4(前回-7)→ 前回から改善し予想をも上回り、AUD買いとなる
10/8 14:00 CHN 9月 HSBC サービス業PMI=52.4(予想 前回52.8)→ 前回を下回るが引き続き緩慢な成長を維持
10/8 14:00 JPY 9月 景気ウォッチャー調査 現状判断DI=52.8(予想 前回51.2)、先行き判断DI=54.2(予想 前回51.2)→ 前回を上回り6カ月ぶりの上昇
10/8 14:45 CHF 9月 失業率=3.2%(予想3.2% 前回3.2%)
10/8 15:00 GER 8月 貿易収支=131億ユーロ(予想150億ユーロ 前回162←161億ユーロ)、経常収支=94億ユーロ(予想130億ユーロ 前回142←143億ユーロ)→ 前回と予想を下回る
10/8 16:15 CHF 9月 消費者物価指数=前月比0.3%(予想0.2% 前回-0.1%)、前年比-0.1%(予想-0.1% 前回0.0%)
10/8 16:15 CHF 8月 小売売上高=前年比2.4%(予想1.5% 前回0.6%←0.8%)→ 前回と予想を上回る
10/8 19:00 GER 8月 鉱工業生産指数=前月比-0.3%(予想1.2% 前回-1.9%←-2.7%)→ 前回のマイナス幅は大幅に縮小したが、予想のプラスに反してのマイナスにEURUSDの上値は重くなる
10/8 21:15 CAD 9月 住宅着工件数=19.36万件(予想18.5万件 前回18.4←18.03万件)→ 前回と予想を上回る増加
10/8 21:30 CAD 8月 貿易収支=-13.1億カナダドル(予想-7.0億カナダドル 前回-11.9億カナダドル←-9.3億カナダドル)→ 前回と予想を上回る赤字額
10/8 21:30 USD 8月 貿易収支=発表延期(予想-390億ドル 前回-391億ドル)

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10/8 USD 米財政協議で打開の糸口を模索: オバマ大統領=デフォルト回避に向け、短期的な債務上限引き上げに応じる意向を表明。 共和党のポートマン上院議員=歳出削減と税制改革を盛り込んだ案を策定。 上院民主党=週内に債務上限引き上げに向けた法案を打ち出す可能性。→ 先行き予断は許さないが、解決策を模索中を評価し、緩やかなドル買い戻しへ。
10/8 USD 米民主党のリード上院院内総務=民主と共和党双方の政策要求付帯条件を伴わない、債務上限引き上げ法案を提出する意向。
10/8 USD 米下院共和党=新たな超党派委員会を設置し予算協議することを提案→ オバマ米大統領=共和党案を拒否、予算委員会というプロセスがすでに設けてあり、これを通じて寄ることも可能だと主張。
10/8 USD ホワイトハウス=オバマ米大統領は共和党のベイナー下院議長に、付帯条件なしの債務上限引き上げ法案を下院で、早急にアップ・オア・ダウン投票(単純に法案への賛成または反対を投票する)にかけるよう要請。
10/8 USD ルー米財務長官=債務上限引き上げ問題で金融安定監視評議会を招集
10/8 USD IMF首席エコノミスト=米国がデフォルトに陥る確率は小さい。
10/8 USD ビアナルト・クリーブランド連銀総裁=9月のFOMCで資産買い入れの縮小に十分労働市場は改善していると思われた。 FRBは資産買い入れの経験は少なく、不透明な経済環境化で慎重。 米財政問題で、与野党間の協議膠着で、消費者・企業の信頼感が揺らいでいる
10/8 USD プロッサー・フィラデルフィア連銀総裁=9月18日のFOMCで量的緩和の縮小見送りに反対した。 米国の成長はすでに力強さを増しており来年はさらに加速する見込で、資産買い入れを速やかに縮小する時期にきている。
10/8 EUR IMF=ユーロ圏周辺国の経済成長が大幅に鈍化しない限り、緊縮財政措置を緩和させる必要はない。
10/8 EUR ポルトガル=2013年の成長率見通しを-2.0%→-1.6%に上方修正。
10/8 EUR バイトマン独連銀総裁=長期間の低金利はインセンティブを失う可能性があり、リスクは増大し続ける。
10/8 JPY 黒田日銀総裁=「異次元緩和」の時間軸強化に向け、事前準備を始めたのではないかとの思惑がBOJウォッチャーの一部で浮上。
10/8 GBP 英政府=追加の住宅購入支援策を開始
10/8 GBP 誤報が相場を動かす=「BOEは新たなLTROを通告」との一部報道の影響を受け一時1.6020まで下落したが、通常の3カ月物オペと判明し1.6090台へ値を戻す。
10/8 AUD ロイター為替予測調査=アナリストはFRBの量的緩和の縮小が開始され、ドル高を見込み、AUD+NZD見通しを下方修正。中央値、1カ月後予測=AUDUSD0.93、6か月予測=0.90、1年後予測=0.88。
10/8 NZD ロイター為替予測調査=アナリストはFRBの量的緩和の縮小が開始され、ドル高を見込み、AUD+NZD見通しを下方修正。中央値、1カ月後予測=NZDUSD0.82、1年後予測=0.78。
10/8 CHN 長期休日明けの上海総合株価は上昇へ
10/8 OTH APEC脳会議閉幕(7日~8日)=採択された首脳宣言は「世界の成長は弱すぎ、リスクも依然下向き。世界の通商は弱まり、経済見通しでは、想定よりも成長が鈍化し望ましい均衡状態が実現できないことが示唆。賢明かつ責任のある政策を行う」
10/8 OTH IMF(米債務上限引き上げ問題の解決前提)=世界経済成長予想を下方修正、2013年(7月予想と比較)3.1%→2.9%、2014年3.8%→3.6%。新興国2013年5.0%→4.5%。米国2013年1.7%→1.6%。日本2013年2.0%、2014年1.2%、ユーロ圏2013年-0.4%、2014年1.0%。新興国経済の減速、先進国経済の勢いが強まる。