2013年7月13日土曜日

7月12日(金曜)は、大きな変動もなく終了した。あいかわらず、FRBの資産買い入れの縮小と終了の時期をめぐる発言に相場が動き、フィッチがフランス格付けを引き下げし、EUR売りへと傾いた。

7月12日(金曜)は、大きな変動もなく終了した。あいかわらず、FRBの資産買い入れの縮小と終了の時期をめぐる発言に相場が動き、フィッチがフランス格付けを引き下げし、EUR売りへと傾いた。

為替市場は、AUDUSD=-1.46%、NZDUSD=-0.97%と下落、USDJPY=+0.28%、EURUSD=-0.21%、GBPUSD=-0.49%、USDCAD=+0.30%と、対円を除き、ドルは小幅上昇し、上昇していたAUD+NZDの下落が目立った。

米株は、ダウ平均、S&P500派、企業業績が予想を上回り、堅調に推移し、7営業日続伸で史上最高値を更新中。欧州は、スペイン・イタリアの株価は弱く、EURO STOXX50は小幅下落、中国株も、楼継偉中国財政相が「2013年のGDPが7.0%になる可能性がある」と発言、大きく値を下げた。

今日も、ブラード・セントルイス連銀総裁が「インフレ率が金融当局の目標である2%に向かって上昇しない限り債券購入を縮小するべきではない」と発言、ややドル買+株高へと動いた。

ロッサー・フィラデルフィア連銀総裁が「9月には債券買い入れの縮小を始め、年末までに終了すべき」との発言に、その流れも止まる。

また、ウイリアムズSF連銀総裁が「2014年半ばまでに債券買い入れを終了する可能性があるとするバーナンキ議長の見通しを完全に支持」を表明し、FRB内で意見が分かれることは健全と付け加えている。発言で相場が急に動く始めることは、あまり好ましいとは言えない。

フィッチは、フランスの格付けを「AAA」→「AA+」へ引き下げ、見通しは「安定的」と発表。ユーロ圏危機を背景に景気の先行きが不透明なほか、構造改革の実施が必要という。もっとも、ムーディーズとS&Pは既に引き下げおり、追従型で、EURUSDは安値1.2999まで下落したが、結局のところ1.30の大台を維持。

2013年7月12日金曜日

今日、これまで動きと、欧米市場の予想は!

日経平均株価は14506.25(+33.67+0.23%)と小幅上昇、中国株は下落し、上海総合2039.49(-33.51-1.62%)と、中国財務相が「中国第2四半期GDPの見通しを7.0%になる可能性」を示唆したこともあり、大きく値を崩した。欧州ではEURO STOXX50が2695.13(+13.81+0.52%)と小幅上昇。

今週は、前週7月5日(金曜)の米雇用統計の非農業部門雇用者数の改善に、FRBの債券買い入れの規模縮小期待から始まった、リスクオフの流れとドル高+円安で週明けとなった。

7月10日(水曜)のFOMC議事録で「多くのメンバーが債券買い入れの縮小に着手する前に、雇用の改善で一段の確信が必要」と期待を裏切り、さらに、バーナンキFRB議長が講演の質疑応答で「全体的なメッセージは緩和で、予見できる将来においてかなりの緩和策が必要」、「失業率が6.5%に改善したからといって自動的に利上げを行うことはない」とのサプライズな発言のショックに、積み上がったUSDロング+JPYショート+EURショート+AUDショートの巻き戻しが、続いていた。

さすがに、週末金曜日で、短期的なポジション調整が終わりに近づき、特に重要な発言や経済指標の予定もなく、ポジション調整が早めに終了した通貨ペア(EURUSD+GBPUSD+AUDUSD+NZDUSD)が、やや売りへと変化している。

USDJPYは、日本の景気判断が上向き、21日の参議院選で自公の圧倒的な勝利予想に、円買いも積極性が乏しく、99円を中心とした上下50ポイントに収まり、緩やかな株高の中で、やや底堅くさえ感じられる。

欧米市場のUSDJPYを、4時間のUSDJPYチャートで考えれば、100.385→98.261の50%=99.32を既に超え、61.8%=99.57、21×4時間指数移動平均線=99.66の上値を試す勢いで、200×4時間単純移動平均線=98.48が当面の底値となっている。

EURUSDは、ECBの金融政策は今後の結果如何により変わってくることは間違いないが、プラートECB専務理事が「ECBの金融政策は、インフレが穏やかである限り、現状維持かさらに低い水準になる」と発言。コンスタンシオECB副総裁は「欧州は長期にわたる低成長に直面しており、ECBは緩和的な金融政策を長期間維持する必要がある」と発言に、ややEUR売りへ傾いている。

ポルトガル政府は、不安定な政局を理由にトロイカ調査団の調査延期をもとめるなど、やや落ち着きを取り戻したギリシャの資金調達とは異なり、前日に、カバコシルバ・ポルトガル大統領が「連立与党内の亀裂解消に向けた内閣改造案を拒否」、この後遺症が残っている。

欧米市場のEURUSDを4時間チャートで考えれば、バーナンキFRB議長の発言直後のEURUSD急上昇の流れをクリアに変化するには至らず、1.2882→1.3206の、50.0%=1.2980、21×4時間指数移動平均線=1.2981を底値に、200×4時間単純移動平均線=1.3103が当面の高値となり、このレンジ内での推移が予想される。(7月12日 午後8時現在)

FRBは遅かれ早かれFRBは量的緩和を終了するが、米国の金融政策が世界経済へ与える影響を考慮してほしい・・と、楼継偉中国財政相。

FRBは遅かれ早かれFRBは量的緩和を終了するが、米国の金融政策が世界経済へ与える影響を考慮してほしい・・と、楼継偉中国財政相。

バーナンキFRB議長が7月10日に世界へ与えたメッセージは、「緩和で、予見できる将来においてかなりの緩和策が必要」とあった。

その影響に、7月10日NY市場の引け間際、7月11日のオセアニア市場の薄商いの中で、ドル売りが加速。昨日は、この朝一番で相場の方向性が決まった。

そして、終わって見ればドル安組=USDJPY(-0.74%)+EURUSD(+0.94%)+GBPUSD(+1.13%)+USDCAD(-0.95%)と、ドル安定組=AUDUSD(+0.18%)+NZDUSD(+0.16%)に分かれていた。

特に、EURUSDは、10日+1.52%、11日+0.94%、二日連続で大幅上昇とEUR高へと動いたが、一日の高値・安値の値幅では、10日218ポイント、11日244ポイントと、非常に振幅が大きく、2月25日以来の幅で、二日間連続で200ポイント超は今年を含めて、最近は経験していない。

それと、ECB月例報告では、ドラギECB総裁の記者会見の内容を世襲しながら、変化する物価安定見通しによって正当化される場合、ECBの主要政策金利が一段と引き下げられる可能性があると、一段の利下げ余地があることを強調。

バイトマン独連銀総裁は、相変わらずで、「ECBはフォワードガイダンスに縛られておらず、インフレ圧力が将来高まれば利上げも排除しない」、「フォワードガイダンスは金利の先行きに関する絶対的で上位にあるコミットメントではない」と発言している。

もっとも、ECBのフォワードガイダンスは毎月見直ししていくようで、今後の状況によって変化するようである。

AUDUSDは、一時0.93台近くまで上昇し、多くのAUDショートをあぶりだしていたが、終わって見れば0.9120近くまで下落。暫くは0.91~0.93のレンジに入りやすくなっている。

中国・アジア・欧州株のみならず、米株も上昇し、ダウ平均(15460.92+169.26+1.11%)とS&P500(1675.02+22.40+1.36%)はともに終値で史上最高値を更新し、債券利回りは低下へ。

それ以外にも、米輸入物価指数は4カ月連続でマイナスで、株高+債券利回り低下+ドル売りの材料はあった。

米財政収支は、1165億ドルの黒字で、財政状況の改善ペースが進み、税収の増加、歳出の削減、政府系住宅金融機関(GSE)による財務省への配当金支払いが寄与し、6月としては過去最高。

ユーロ圏では、ポルトガル大統領の介入で政治的な混乱がt深まり、ポルトガルの株価は下落。
カバコシルバ大統領は、「連立与党内の亀裂解消に向けた内閣改造案を拒否し、来年の早期総選挙に向け与野党で緊急協定を結ぶことを提案」 → EU・IMFからの支援プログラムの経済改革を6月に完遂し、後に、総選挙を実施することを確保することが狙いで、大統領は与野党のどの党も、支援プログラム完遂まで政権を率いる党として信頼していないことを示し、国内では強い批判の声が出ている。

余談になるが、グローバル・タイムズ紙(中国共産党機関紙・人民日報が発行)で、◎中国人民銀行が金利ゼロで5万元(8200ドル)から50万元を貸し出すとのうわさで、約1000人の借り手が支店に押し寄せたとある。中国南部広西自治区の北海市でうわさを聞きつけた人々が中銀の外に何日間も集まり、警察により解散させられたという。もちろん、中銀は個人の預金や融資は扱っていないことは常識だが、中国における金融知識の低さを物語っている一例とのこと。

2013年7月11日木曜日

バーナンキショックの主因はポジションの巻き戻し、リベンジには時間がかかりそう

バーナンキショックで、日本株は14472.58(+55.98+0.39%)と小幅上昇にとどまったが、豪S&P/ASX 200は4965.70(+64.34+1.31%)上昇、上海総合は2072.99(+64.87+3.23%)と大幅上昇するなど、中国やアジアの主要株式は大幅上昇となった。

欧州市場に入っても、株高の流れは止まらず、EURO STOXX50は2683.37(+23.66+0.89%)、独DAXは+1.09%、FTSE+0.6%と、全面高の展開が続いたが、日経先物は上昇幅は限定的となっている。

日銀金融政策決定会合は、予想通り現行の政策方針を維持することを全員一致で決定。景気判断は穏やかに回復しつつあると、判断を上方修正。黒田日銀総裁は「2%の物価安定目標を、十分達成できる」と発言、リスクとしては中国経済の減速懸念を示していたが、株式市場や為替市場への影響は見られない。

バイトマン独連銀総裁は、相変わらず「ブンデスバンク総裁」の威厳を持ち、「ECBはフォワードガイダンスに縛られておらず、インフレ圧力が将来高まれば利上げも排除しない」と持論を発言。ドラギECB総裁もやりにくいだろうと、推測できる。

今日は、午後9時半に米新規失業保険申請件数が発表される。市場予想は33.5万件で前週34.3万件より改善することが予想されている。結果はもちろ知る由もないが、仮に良い数字にでもなれば、債券買い入れの縮小期待に、ドル買い+円買いにでもなるのか?

この答えは、市場参加者のUSDロング+JPYショート+EURショート+AUDショートのポジションがどこまで整理できたか、それ次第。(直近のCFTCのデータではこれらが加速していた)






昨夜・今朝のドル売り+円買いの流れは、ポジションの解消による要因が大きく、解消は一朝一夕に終わりそうにない。個人的にはFOMC議事録も、バーナンキFRB議長の発言も、「大きなサプライズ」ではない。誰もが心の隅ではこの可能性を考えていたと思う。

結果、ドル高+円安の流れは変わらないが、傷ついた市場参加者のリベンジを待つには多少の時間が必要では?

つくづく、目先の為替相場の変動要因とは一体何だろうと自問自答する。 多くの市場参加者がテクニカルに走ることが良く理解できる。

※現在の為替変動要因
◎FRBの債券買い入れの縮小の有無と、その可能性とその時期、流動性引き上げの影響。
◎中国のシャドーバンキングを含む流動性懸念、景気減速懸念、政策に対する不確実性。
◎日本の参院選の自民党の勝ち方と、今後の安定的な追加の経済対策。
◎BRICSの成長鈍化とインフレの高止まり。
◎ユーロ圏の景気後退の長期化懸念、高失業率、民間・政府の巨額な債務、低いインフレ
◎それと、サマーバケーションの時期

まだ多くの材料が散在しているのであろうが、思いつく範囲で挙げてみた。


7月11日 AUDUSDのDailyチャート。

7月11日 AUDUSDのDailyチャートでは。

下降トレンドの上限を現在時点で上抜けているようにも見えてくるが、終値ベースで決定したい。6月19日のFOMCの急落から始まった、このステージでは6月19日の水準に戻った数少ない通貨ペアとなっている。

200日単純移動平均線は日々下降を続け、現在1.0179に位置しこの水準を大天井にタウントレンドを継続している。

21日指数移動平均線は0.9275に位置し、現在の高値水準とほぼ同じ。5月1日以降、長期に渡りこの水準を超えられず、ダウントレンドを継続していたことで、この水準を終値ベースで超えることができるかが、非常に重要になっている。

スロー・ストキャスティクスは買いへと変化しているが、%K55.9 %D40.9にあり、売られ過ぎ感はやや薄らいでいる。

リトレースメントでは、0.9665→0.9037の、50.0%=0.93509、6月26日の高値0.9344と、戻り局面では相当の売り圧力が続くことも予想できる。

結果、日中ベースでは21日指数移動平均線の0.9275を一時的に超え0.9344まで上昇することも予想できるが、終値ベースでは高値を維持することは難しいと判断。
基本路線は0.9275~0.9350で売り、この水準を超えたら撤退と考えたい。(7月11日 午後4時)




7月11日 USDJPYのDailyチャートでは

今日(7月11日) USDJPYのDailyチャートでは

現在のところ、93.79~103.73の大きなレンジ内で動き、トレンドははっきりとしない。結果、21日指数移動平均線は99.09に位置し、ほぼ横ばいで推移し、最近のレンジの中心となっている。

ただ、200日単純移動平均線が緩やかに上昇を続け現在91.23円に位置しており、この水準がドル円相場の大底と判断し、円安トレンドは変わらず。

一方、スロー・ストキャスティクスは、ハイバンドで売り変化しており、この点ではダウンサイドリスクが気になっている。

今後の動きだが、前日比-1.44%(円高)へ動いたことで、サプライズ感が強く、戻り局面では売りが強くなり、101.53→98.257の、50%=99.894円、61.8%=100.28円の上値は重いと考える。

下値のめどだが、103.733→93.79→101.53(0.382(93.79-103.733)+101.53=97.732円が下値の大きなポイントで、この水準で下げ止まり、97.70~99.90円(100.28円)のレンジに収まると考えたい。
(7月11日午後3時半現在)





FOMC議事録(過去)よりも、バーナンキFRB議長(現在)により強く反応。

FOMC議事録(過去)よりも、バーナンキFRB議長(現在)により強く反応。「予見できる将来においてかなりの緩和策が必要」、「失業率が6.5%に改善したからといって自動的に利上げを行うことはない」との発言に、9月のFOMCで資産買い入れの縮小開始予想が弱まる。結果、中国株はもちろん、アジア各国の株価は上昇、ドル売り+円買いが続いている。

FOMC議事録は6月19日開催で、7月5日の米雇用統計の改善を織り込んではおらず、ある意味では過去のできごと。しかし、バーナンキFRB議長の質疑応答での発言は、現在進行形で、「予見できる将来においてかなりの緩和策が必要」との内容はよりインパクトが大きかった。

もっとも、6月19日のFOMC後のバーナンキ議長の発言で、中国、新興国、ユーロ圏、英国、いや、その他多くの国で、金融政策を見直しさせるような結果となっていたことで、「米利上げ必至」の思惑を弱めるだけとしか思えない。遅かれ早かれ他の主要国とは異なり、FRBは政策の見直しを迫られる可能性が高く、ドル高の流れは変わらず。

※朝にも記載したが、6月19日(FOMC)、7月5日(雇用統計)、7月11日の終値を比較してみると、引き続き6月19日のドル高値を超えることはなく(AUDUSDは高値に近い)、ドル高傾向は変わらず。
USDJPY  96.430 101.114 99.679
EURUSD  1.3293 1.2832 1.2974
GBPUSD  1.5482 1.4882 1.5012
AUDUSD  0.9292 0.9061 0.917

※アジア市場の動きは
USDJPYは98.50割れまで下落
EURUSDは1.32台まで一時上昇
GBPUSDは1.52近くまで一時上昇
AUDUSDは0.90を試すことなく、0.9300の大台まで一時上昇。
USDCADは1.0320台まで下落、
円クロスは、CHFJPY+EURJPYが上昇したが、他の主要通貨ではあまり変わらず。

※バーナンキFRB議長(質疑応答)
◎予見できる将来においてかなりの緩和策が必要 ◎失業率が6.5%に改善したからといって自動的に利上げを行うことはない ◎インフレと雇用が目標達成を困難にするほど金融の状況がひっ迫した場合、対処する必要が出てくる ◎現在、注意を払うべきリスクがいくつか存在する ◎運が良ければ、より高い成長や労働市場の継続的改善を生むようなプラス要因もある ◎7.6%の現在の米失業率は、米労働市場の健全性を誇張している  → 9月の資産買い入れが縮小されるとの思惑が後退し、ドル安+円高へ動く

※日銀金融政策決定会合の結果
◎2%の物価目標の達成を目指し、資金供給量(マネタリーベース)を年間60~70兆円増やす異次元緩和政策の継続を全会一致で決定 ◎資産買い入れの現行方針も継続 ◎景気判断を2011円1月以来となる「穏やかに回復しつつある」に引き上げた ◎2015年に物価上昇率が2.0%程度に達する見通しを維持。

※豪雇用統計は失業率は上昇したが、新規雇用者数が拡大
◎失業率=5.7%(予想5.6% 前回5.5%)、新規雇用者数=1.03万人(予想-0.25万人 前回0.11万人)

FOFOMC議事録やバーナンキFRB議長の発言で、債券買い入れの縮小期待は、過熱感が冷やされドル売りへ。MC議事録やバーナンキFRB議長の発言で、やや過熱感は冷やされたが、

FOMC議事録やバーナンキFRB議長の発言で、債券買い入れの縮小期待は、過熱感が冷やされドル売りへ。

FOMC議事録(6月19日)で「多くのメンバーが縮小に着手する前に、雇用の改善で一段の確信が必要」との認識が示され、9月のFOMCで資産買入規模の縮小を織り込みながらも、議事録からその可能性も確たるものではないとの思惑でドル売り(DXY-0.577-0.68%)の流れが強まる。

さらに、NY市場の引け間際の午前6時前に、バーナンキFRB議長が質疑応答で「インフレや雇用は緩和的な政策が必要」と発言し、主要国ではドル売りが強まる。EURUSD+1.52%、GBPUSD+1.05%、USDJPY-1.44%。しかし、コモンウェルズ通貨では、昨日までの流れが変わり弱かったり買いは鈍い、AUDUSD-0.04%、NZDUSD-0.14%、USDCAD-0.58%。

しかし、バーナンキFRB議長の発言は織り込んでいないとはいうものの、米株の上昇力は鈍く(ダウ-8.68-0.06%)、10年債利回りは上昇(2.68%+0.04+1.59%)、大きな変化になっていない。

さらに、7月5日の米非農業部門雇用者数の予想外の改善(6月19.5万人、5月・4月も7万人超上方修正し、過去3カ月平均で19.6万人の増加ペース)と、失業率7.6%(予想7.5%、しかし、3月7.574%、4月7.510%、5月7.555%、6月7.557%)はほぼ横ばい。労働力人口が前月比17.7万人増加し、就業者も16.0万人増加し、労働参加率は63.4%から63.5%と今年2月以来の高水準へ上昇していた。

7月5日の米雇用統計は、6月19日のFOMCでまだ織り込まれておらず、9月のFOMCで資産買い入れの縮小に着手する可能性は払しょくされていない。

結果、6月19日以降に積み上がったドルロングポジションの短期的な巻き戻しにとどまることが予想でき、引き続きドル高の流れは変わらず。

6月19日(FOMC)、7月5日(雇用統計)、7月11日の終値を比較してみると、ドル高傾向は変わらず。
USDJPY  96.430 101.114 99.679
EURUSD  1.3293 1.2832 1.2974
GBPUSD  1.5482 1.4882 1.5012
AUDUSD  0.9292 0.9061 0.9170

2013年7月10日水曜日

さすがに、あす未明午前3時に発表の、米FOMC議事録の重要度は高く、動き難い中で、新興国・中国の景気減速を予想する発言は多い。

さすがに、あす未明午前3時に発表の、米FOMC議事録の重要度は高く、動き難い中で、新興国・中国の景気減速を予想する発言は多い。

※中国の6月貿易収支の輸出・輸入共に前回・予想から大幅に低下し、第2四半期の中国景気減速を裏付けた
6月の貿易収支は271億ドル(予想278億ドル 前回204億ドル)と上昇したが、市場参加者が注目している、輸出前年比-3.1%(予想4.0% 前回1.0%)、輸入前年比-0.7%(予想8.0% 前回-0.3%)→ 前回5月は不正な輸出送り状を中国当局が取り締まり、急減していた。 

※ドイツ経済技術省の月例報告では、中国経済の失速を懸念
◎中国が予想を上回り失速しているという兆しは強まっている ◎これによってアジアの今までの相対的に力強い成長が押し下げられる可能性がある ◎南米の勢いが弱まっていることを考えると、新興市場からの成長への寄与が減じる可能性がある ◎世界経済へのリスクが注目されている

※G20事務レベル会合では、最近の主要新興国(含む中国)の景気減速を懸念
◎今後の世界経済に悪影響をたたえかねない ◎中国やブラジルなどの主要新興国の景気失速感が強まり、G20で議論が交わされる見通し ◎今年下半期最大のリスクと言われる中国経済は、各国当局者が強い関心を示している、最近の経済の苦戦はもちろんだが、統計の信頼性などで当局関係者の見方は厳しいい

※前日(7月9日)ブランシャールIMF首席エコノミストはBRICSの高成長の減速を懸念
◎BRICSは何年にもわたり高成長を続けた後、減速しつつある ◎成長の伸びが鈍化しているにもかかわらず、インフレ率が低下していないことは、BRICSの成長が潜在成長率に近づきつつある可能性を示唆、これには重要な意味合いがある ◎新興市場国の成長は依然高水準にとどまるだろうが、危機前の水準を著しく下回る可能性がある

中国株は、弱い輸出入の数字に、金融緩和期待が強く上昇、上海総合2008.13(+42.67+2.17%)、日経平均株価は14416.60(-56.30-0.39%)

USDJPYは、株安と新興国の景気鈍化懸念に、円売りも鈍く、8日につけた101.50円から円売りが続かず、100.80円を割り込むとストップが加速、100円を割り込むと一時99.80割れまで続落、円の買い戻しが目立った。

21日の参院選を目指した円ショートポジションは、海外勢中心に積み上がり、98.75円のポイントを割り込むと更なる、ストップの売りが出やすくなるが、97円には大きな壁が控えている。

イングリッシュNZ財務相は、「中銀が利上げを開始すると、NZD相場が上昇する可能性がある」と警告。NZ住宅価格の高騰に、中銀が政策金利を引き上げるとの観測が続き、市場では引き続き来年初めの0.25%の利上げを織り込み始めている。

当局者は、利上げではなくマクロプルーデンス・ツールで対応を検討しているが、どうなることであろうか? 結果、リスク関連の材料に敏感はNZDは売りも弱く、金利引き上げ=NZD買いのリスクを抱え、動きは鈍い。

昨日の為替相場は2極化、本命は今日のFOMC議事録とバーナンキFRB議長の講演

バーナンキRRB議長が6月19日、「米経済が予想通りのペースで拡大すれば、FRBは年内に債券買い入れを縮小する可能性がある」と発表、世界の金融市場を動かした、注目の米FOMC議事録が本日公表される。

また、本日、バーナンキFRB議長経済政策に関する講演が予定されており、金融緩和を近く縮小するとの思惑が広まり、相場変動は避けられそうにない。

昨日の為替市場は、主要国通貨安+コモンウェルズ通貨高、クリアに2局化。
EURUSD(-0.67%)+GBPUSD(-0.62%)+USDCHF(+0.94%)が弱くドル高、AUDUSD(+0.45%)+NZDUSD(+0.64%)+USDCAD(-0.30%)が若干強くドル安。結果、EURAUDは1.3900近くまで下落するなど、これら強弱の通貨ペアのクロスが動いた。

もっとも強いのはUSD(米ドル)でドルインデックスは高値を更新。株高にも主体性のないJPY(円)は、EURJPY(-0.50%)+GBPJPY(-0.39%)+CHFJPY(-0.76%)に対して円高、AUDJPY(+0.63%)+NZDJPY(+0.83%)+CADJPY(+0.48%)で若干円安。

※ユーロ圏のマイナス材料が目立った
◎アスムセンECB専務理事は、フォーワードガイダンスで、「主要政策金利を長期間にわたり現行水準もしくはそれを下回る水準に維持する方針で、期間は12カ月を超える」と、長期的な低金利を示唆。しかし、これに対して、ECBは声明で「特定の期間を示すことを意図したものではない」と否定したが、EUR売りの流れは変わらず。
◎S&Pは「イタリアのソブリン格付けを「BBB+」→「BBB」に引き下げ、見通しはネガティブ」と発表、EUR売りの流れが続く。
◎IMFの世界経済見通しで、2013年ユーロ圏の成長を0.9%に下方修正、ドイツ0.6%→0.3%に下方修正し、年内は景気後退が続くと予想。

※IMFの世界経済見通しでは、前回4月から下方修正、安倍晋三首相が掲げる経済政策「アベノミクス」は世界経済へのリスク。
◎世界経済見通し(前回4月)を2013年3.3%→3.1%、2014年4.0%→3.8%に下方修正→ 新興国の成長減速や、ユーロ圏の景気後の長期化が理由。
◎日本2013年1.6%→2.0%に上方修正→ 大規模な金融緩和が信頼感や民間需要を下支えしているが、構造改革を実現できなかった場合、投資家の信認が失墜する恐れがある。安倍晋三首相が掲げる経済政策「アベノミクス」は世界経済へのリスクになる可能性がある。
◎中国2013年8.1%→7.8%に下方修正、内需主導での成長に移行する中、中国の成長鈍化に伴うリスクは大きい、中国経済の鈍化は商品輸出国に打撃を与える可能性がある 
◎IMF首席エコノミスト→ BRICSは何年にもわたり高成長を続けた後、減速しつつある ◎成長の伸びが鈍化しているにもかかわらず、インフレ率が低下していないことは、BRICSの成長が潜在成長率に近づきつつある可能性を示唆、これには重要な意味合いがある

2013年7月9日火曜日

なぜか? 日本株の大幅上昇にも円安は限定的。リスクオンの流れにAUD+NZDは堅調に推移し、弱い英経済指標にGBPの一人負け。 市場の目(関心)は明日10日のFOMC議事録へ!

なぜか? 日本株の大幅上昇にも円安は限定的。リスクオンの流れにAUD+NZDは堅調に推移し、弱い英経済指標にGBPの一人負け。 市場の目(関心)は明日10日のFOMC議事録へ!

日経平均株価は14295.44(+363.56+2.58%)と大幅上昇。前日のユーロ圏財務相のギリシャ融資決定、ポルトガルの政局不安の後退に、欧米株の上昇したことや、懸念の中国株も強い。本日の欧州でもEURO STOXX50が2671.86(+21.01+0.79%)と強く、日経先物も大幅に上昇している。

しかし、USDJPYは、100.80円以下の買いに支えられて、底値も限定的だが、株価の大幅上昇と比較したら上値は重く、101.30円で頭打ちの状態で上昇力は鈍い。

AUDUSDは、豪NAB企業景況感指数のマイナス幅が拡大=-8(予想 前回-4)。企業売上高と収益が減少し、2009年5月以来の低水準で、一時安値を付けるが、リスクオンの流れに底堅く、0.9180台まで一時上昇しているが、0.9200の大台は鬼門。

NZDUSDは、NZのクオータブル・バリュー(政府機関)は住宅価格指数が9カ月連続で過去最高を更新し、利上げ観測が強まる=年率換算7.6%、平均住宅価格=44.125万NZドル(平均所得5.5万NZドル)

中銀は住宅市場の過熱を抑制に、利上げではなく、マクロプルーデンス・ツールを今後数カ月で導入する予定で、頭金比率20%以下の融資に規制をかけることなどが含まれている。しかし、ロイター調査では、2014年初めに政策金利を2.5%→2.75%まで引き上げるとの予想が多い。

イングリッシュNZ副首相兼財務相は、2012年・13年(6月まで)の財政赤字が、税収増と歳出抑制で、予想を大幅に下回る可能性が大きいと発表。NZDUSDも買い先行で動いたが、0.7880台を直前に上値がやや重くなっている。

GBPUSDは、英貿易収支は-84.91億ポンド(予想-85億ポンド 4月-84.3←前回-82.24億ポンド)と予想とほぼ変わらずだったが、英鉱工業生産と製造業生産高が弱く、GBPUSDは1.4960台→1.4850割れまで急落、EURGBPも0.8600台→0.8665近くまで急伸。他通貨でもGBP売りの流れが続いている。


先週金曜日に発表され、予想外に強かった米雇用統計を期待した相場は、続かず。

先週金曜日に発表され、予想外に強かった米雇用統計を期待した相場は、続かず。

◎ドルインデックスは-0.28%と小幅ドル安で、先週金曜日の米雇用統計を受け+1.46%ドル高へ動いた流れは続かず。変動率では特に、NZDUSD=+1.20%と大きく、AUDUSD=0.78%、GBPUSD=0.45%と続き、EURUSD、USDJPY、USDCADは0.2%近くの小幅は変動にとどまった。

◎注目されたギリシャ問題では、ユーロ圏財務相が条件付けながら68億ユーロの融資を承認、8月のデフォルトが回避され一安心。ただ、ポルトガルでは債務再編のリスクが高まり、債券利回りは高止まりし、ドラギECB総裁の議会証言でも、「ポルトガルは経済状況が依然として圧迫され、社会的な困難が極めて深刻な国の一例」と発言。

◎ドラギECB総裁の従来の慣習を破って表明した、フォワードガイダンス(ECBの主要金利が長期間にわたり、現行水準もしくはそれを下回る水準になると予想する)に関して意見が分かれた。
ノワイエ仏中銀総裁は、「フォワード・ガイダンスはECBの責務と一致」と支持。
クーレECB専務理事は、「フォワード・ガイダンスは、コミュニケーション上の変化であって、金融政策の戦略変更ではない」。
トリシェ前ECB総裁は、「フォワード・ガイダンスの役割が重要だとは思わない」。そして、肝心のドラギECB総裁は議会証言で、「フォワードガイダンスは、市場の沈静化に十分な効果があるかはまだわからない」と発言。

◎市場の不安心理は続く。
エジプト・カイロの軍施設で衝突し、死者は42人。トルコ混乱で、トルコリラが最安値を更新したことで、強力な追加的金融引き締めの開始を宣言し、7回に渡り過去最大の総額22.5億ドルのドル売りを実施。

◎株式市場の動き
アジアでは日経平均株価が、強い米雇用統計を受け200円近く上昇して始まったが、弱いアジア・中国株に逆に前日比200円安まで下落し、14109.34-200.63(-1.40%)。

欧州では、逆への動きで株高。EURO STOXX50は2650.85前日比+54.8(+2.11%)と強く、ユーロ圏主要国株は堅調に推移し、日本株先物も上昇へ。

米国では、企業決算の期待もあり、ダウ平均株価は15221.81+89.39(+0.59%)と底堅く上昇傾向が続き、日経先物も14320まで上昇している。

◎主要通貨ペアの動き
USDJYPは、日本株の上下に連動しながらも、101.50台を高値に緩やかに円高へと動いたが、米雇用統計発表直後の水準を維持(100.70円近辺)し、引き続き円安傾向を維持。、

EURUSDは、1.2800の壁を破ることはできず。米雇用統計発表直後の安値1.2806を下回ることはできず、ギリシャへの融資が決定したが、1.2880台の上値は重く、買い戻しは弱い。

GBPUSDは、米雇用統計発表直後の安値1.4860割れを底値に、緩やかに買い戻しが入ったが、1.5000の大台まで買い上げる力は見られない。

AUDUSDは、0.9000の大台を意識しながらも、米雇用統計でも試せず、0.9040近辺の買いは厚く、0.9140台まで買い戻された。

2013年7月8日月曜日

EURUSDのMonthylyチャートでは、1.2050~1.3800のワイドなレンジで、下値圧力が続いている。

EURUSDのMonthylyチャートでは、1.2050~1.3800のワイドなレンジで(この長い話ですが)、下値圧力が続いている。

2005年11月=1.1642、2008年7月=1.6037、2008年10月=1.2328、2009年10月=1.5143、2010年6月=1.1876、2011年5月=1.4939、2011年7月=1.2042、2013年2月=1.3711と、上値を切り下げ、下値を切り上げ、三角持ち合いが続いている。

上昇トレンドの下限は1.2060近辺に位置し、200カ月単純移動平均線も1.2055にあり、2003年の11月以降、約10年間に渡りこの線を下限にして上昇が続き、一度もブレークしたことはない。

下降トレンドの上限は1.3800近辺に位置し、この水準が上限となり、2008年7月以降、約5年間上値が切り下がっている。

長期的には、この水準を上下ブレークすると、大相場になりやすい。

21か月指数移動平均線は1.3106に位置し、この水準を現在割り込み、これを上限とし下値を試す動きが続いている。

結果、1.2050~1.3800のワイドなレンジに収まる可能性が高いが、現状では下値を試す動きが強まっている。(7月8日 午後12時30分)





EURUSDのDailyチャートは、1.2800が重要なポイントで、割り込むと1.2660台まで続落、失敗すると、1.3070まで再上昇へ。

EURUSDのDailyチャートは、1.2800が重要なポイントで、割り込むと1.2660台まで続落、失敗すると、1.3070まで再上昇へ。

21日指数移動平均線が1.3071で下降し、200日単純移動平均線が1.3049で、ほぼ横ばいに推移し、上下を繰り返している。4月4日以降では、この線を境にして、25日上昇、15日間下落、17日間上昇、そして、今回は先週金曜日で、7日間連続で下落し、結局のところトレンドがでていない。

しかし、2012年11月13日から続く緩やかな上昇トレンドの下限に沿った動きが続いており、1.2800を割り込むと(終値ベースで)1.2660台まで緩やかな下落が考えやすいが、逆に1.2800を維持すると、1.3071まで緩やかな上昇になりやすい。

いずれにしても、先週後半の状況証拠では、EUR売りになりやすく、1.28という重要なポイントを目の前に見せつけられ、試さずには終わりそうにない。(7月8日 午後12時)



USDJPYのMonthlチャート(長期)は、89円~108円で、まず105.58を目指し、次に108円を目指し、そして、大きな調整の円高へ。

USDJPYのMonthlチャート(長期)は、89円~108円で、まず105.58を目指し、次に108円を目指し、そして、大きな調整の円高へ。

長い動きからは、2007年6月1日の高値124.13円、2011年10月1日の安値75.563円のレンジで推移している。

長期的なダウントレンドが続き、上限は108円近辺にあり、200カ月単純移動平均線は107.83円で、今後のUSDJPY相場の上限を考えるに、非常に、非常に重要なポイントとなっている。

一方、下限は、ダウントレンドのチャネル上下限の50%=88.45近くに位置し、21か月指数移動平均線は98.03円にあり、上昇を続け、この水準近くが下限となり上昇傾向を続けている。

結果、124.13→75.56の、61.8%=105.58がターゲットとなり、そして、次に108円がターゲットとなる。

108~108.50円を超えてくることになれば、124円台までの上昇となるが、その前に、90円割れの大幅な円高への動きがまず、最初に考えられる。(7月8日 午前10時30分)



USDJPYのDailyチャートでは、101.11円~101.93円。102円超えてくると更なる上昇も。週末のギャップを埋め、さらに下げると、99.09~101.93のレンジへ。

USDJPYのDailyチャートでは、101.11円~101.93円。102円超えてくると更なる上昇も。週末のギャップを埋め、さらに下げると、99.09~101.93のレンジへ。

先週末の終値101.11円、本日の始値101.25で、円安のギャップを明けて取引が始まり、どこまで買いを継続することができるかを試している。

基本的には、5月22日の高値103.733、6月13日の安値93.79円のレンジ内で推移ているが、先週から再び上昇への動きが続いている。

21日指数移動平均線=上昇を続けながら99.09円にあり、日々この水準が下限となり、200日単純移動平均線=上昇を続け91.02円にあり、長い上昇トレンドの下限となっており、共に買いの流れの継続を示唆している。

先の上昇トレンドの下限のクラッシックブレークは、本日101.93~102円近辺に位置し、この水準が大きな抵抗ラインとなっており、日々では上値のターゲットになっている。

仮に、この水準を上抜けするようであれば、再び102円台を目指し先の高値103.733が視野に入ってくる。

スロー・ストキャスティクスは、ハイバンドの80を超えた水準に位置し、確定の売り変化に至らず、予想がむずかしくなっているが、%Kが%Dを終値ベースで割り込んだら、売り変化しやすくなっている。(7月8日 午前10時現在)



2013年7月7日日曜日

今週は、最重要となる経済指標の発表もないが、その中で注目材料されるものとしては、10日のFOMC議事録と中国の貿易収支。

今週は、最重要となる経済指標の発表もないが、その中で注目材料されるものとしては、10日のFOMC議事録と中国の貿易収支。

7月8日(月曜)
日本=経常収支と貿易収支
ドイツ=経常収支と貿易収支
カナダ=住宅建設許可
ユーロ圏=ドラギECB総裁発言(?)

7月9日(火曜)
中国=消費者物価指数と生産者物価指数
英国=貿易収支
カナダ=住宅着工件数

7月10日(水曜)
ドイツ=消費者物価指数
豪州=ウェストパック消費者信頼感指数
米国=EIA石油在庫統計
米国=FOMC議事録(6月19日分)
中国=貿易収支

7月11日(木曜)
日本=日銀金融政策決定会合
豪州=雇用統計
フランス=消費者物価指数
米国=週間新規失業保険申請件数
カナダ=新築住宅価格指数

7月12日(金曜)
米国=ミシガン大学消費者物価指数

今週は、同一の思考に偏りやすく、どうも不安ながら、どこまで行進することができるのか?

今週は、同一の思考に偏りやすく、どうも不安ながら、どこまで行進することができるのか?

◎先週金曜日に発表された、6月の米雇用統計では、失業率が7.6%と前回と変わらずで、市場予想の7.5%からは期待外れで、債券買い入れの縮小の前提となる7.0%には程遠い。

また、7月3日の米貿易収支の赤字額が450.3億ドル((予想-399億ドル 前回401.5←-403億ドル)となったことで、第2四半期の米成長率がやや弱まる可能性も指摘されている、昨今。

◎しかしながら、非農業部門雇用者数は19.5万人で市場予想の16.5万人を上回り、5月19.5←17.5万人、4月19.9←14.9万人と、過去2カ月分も大幅に上昇修正された。

結果、市場参加者は、9月のFOMCで、さっそく債券買い入れの縮小することを期待し、ドル高志向が強まるとの予想が立てやすい。

◎7月21日に投票日となる、参議院選挙では、自民党と公明党で過半数を上回ることが予想される。安倍政権は中期的な景気刺激策を打ち出す事が可能となる。

結果、参議院選後を期待した、株高=円安へと向かうとの予想が立てやすい。

◎ECBとBOEは長期的な金融緩和の継続を示唆、BOJは異次元の緩和策を継続。それに対して、米国はQEの解除の可能性を示唆。これじゃ、多分誰が考えても、EUR+GBP+JPY売り=ドル買いになるでしょうね。ただ、あまりにも短絡的過ぎで、不安。

◎ユーロ圏では、ギリシャへの金融支援でトロイカとの合意ができず、、ポルトガルの閣僚辞任後の政局不安と、フィッチのソブリン格付け引き下げの可能性、IMFがイタリアに遅れている民営化計画の加速を求めている。

7月2日のユーロ圏17カ国財務省関係者の会合で、ユーロ圏は見かけよりも状況は悪いとの認識で一致との報道も流れた。

◎ともあれ、EU関連機関は8月に夏季休暇期間にはいる。それまでに、担当者はなんとかして体裁を整え、ゆっくりと休暇に入りたいと思っているのだろうが、いやはや、どうなることやら。

結果、体裁を整えたことで、一時的なEUR買いがある可能性は否定できないものの、中期的はEUR売りの圧力は止まないとの予想が立てやすい。

◎AUDは、中銀のAUD安政策の継続と、追加の金融緩和の可能性を示唆し、金価格の下落+中国の成長率の伸び悩み、シャドーバンキング問題の対応による、流動性懸念がくすぶり、AUDを積極的に買うにはどうも武が悪い。

基本はこの路線と思っているが、多くの人が同じことを考えているのでは? と、不安になる。