2014年4月26日土曜日

4月26日(土曜)昨日、海外市場の動き

4月26日(土曜)昨日、海外市場の動き

***** 昨日のポイント *****

◎4月東京都CPIは予想通り高水準へ、円相場は動けず、株価の上昇も続かず。
◎日米共同声明は、日米TPP交渉の合意もできず、意気込みだけで具体策はなし。
◎S&Pは、ロシアの格付けを引き下げ、見通しはネガティブに、USDRUB上昇しロシア株と債券は下落。
◎ロシア中銀は、通貨防衛もあり予想外の利上げを実施。
◎フィッチは、イタリアの格付け見通しを引き上げる。
◎英小売売上高は予想を上回るが、ポンド買いは鈍い。
◎米製造業PMIは弱く、米ミシガン大学消費者信頼感指数は強いが、相場は動けず。
◎フィッチは、スペインの格付けを引き上げる。
◎ウクライナ情勢は、深刻化した状態は変わらず、欧米株価は下落へ。

日米TPP交渉は合意に至らず。日米共同声明はなんとか発表にこぎつけたが、合意に向けた切実な思いは伝わるものの、その可能性は不明。不穏なウクライナ情勢と、格下げされたロシア経済への不安に、消去法で円買いが強まる。

アジア市場は、注目の強い東京都CPI発表にも意外感は少なく、102.50円トライを失敗、日本株も弱く102.20~50円の狭いレンジに終始。主要通貨は小幅ながらドル売り画続き、AUDUSDは0.9250をボトムに0.9280へ上昇。

欧州市場は、ウクライナ情勢の悪化を受け、欧州株は続落し、安全資産のスイスフランと円買いの流れが強く、クロスを含めて円は全面高。英小売売上高は予想を上回るも、前月分が下方修正されたことでGBPUSDの買いも続かず。EURUSDは一時1.3850近くまで上昇、スペインの格付け引き上げや、イタリアの格付け見通しの引き上げにも、1.3850を越えることはできず。

米国市場は、米株は弱く、ウクライナ情勢を危惧した円高傾向は止まらず、米経済指標は強弱混在。ドル円は一時102円の大台を割り込み続落したが、ロンドンフィキシング後に買い戻され102.20円まで値を戻す。堅調だったAUDUSDとNZDUSDの上昇も止まり、終値では前日とあまり変わらず。EURUSDとGBPUSDは上下に変動しながらも、前日とほぼ同水準で推移し、大きな値動きとならず。


***** 発言・その他 *****

◎中国第1四半期経常収支・暫定値=72億ドル、資本・金融収支は1183億ドルの黒字。
◎フィッチ=イタリアの格付けを「ネガティブ」→「安定的」に変更。
◎フィッチ=スペインの格付けを「BBB」→「BBBプラス」へ引き上げ、見通しは安定的、過去2年の財政実績は力強く、スペインの銀行が国家財政を一段と圧迫するリスクは低下。
◎欧州連合(EU)高官=5月5日のユーロ圏財務相会合で、為替政策そのものが焦点になると考えていない。ユーロ相場はおおよそ長期的な均衡状態にある。
◎日米首脳は、24日の予定を延期しようやく共同声明を発表=「TPP合意に向け大胆な措置を講じる。解決に向けた道筋は明確。
◎甘利TPP担当相=日米TPP交渉では大筋合意も実質合意もない。
◎S&P=ロシアの格付けを1段階引き下げ、見通しはネガティブ。USDRUBは急騰し、ロシア市場は株安債券安。
◎ショイグ・ロシア国防相=ウクライナ情勢で米国と協議する。
◎ウクライナ内務省=欧州保安協力機構(OSCE)の監視団員を、新ロシア派が拘束。
◎オバマ米大統領=英国・ドイツ・フランス・イタリア首脳との電話会談で、対ロシア制裁強化で一致。


***** 結果、主な経済指標・その他 *****

豪州・NZ休日
8:30 JPY 3月 全国消費者物価指数=前年比1.6%(予想1.6% 前回1.5%)、除く生鮮・前年比3.3%(予想1.4% 前回1.3%)、除く食品・エネルギー前年比0.7%(予想0.7% 前回0.8%)→ ほぼ予想通り
8:30 JPY 4月 東京都消費者物価指数=前年比2.9(予想3.0% 前回1.3%)、除く生鮮・前年比2.7%(予想2.8%% 前回1.0%)、除く食品・エネルギー前年比2.0%(予想2.1% 前回0.4%)→ 予想を若干下回ったが、前月から大幅な伸びとなり、コアは1992年来の上昇率。
17:30 GBP 3月 小売売上高=前月比0.1%(予想-0.4% 前回1.3←1.7%、前年比4.2%(予想3.8% 前回3.3←3.7%)→ 予想より強い数字となる
17:30 FRN ノワイエ仏中銀総裁の講演
22:45 USD 4月 総合PMI・速報値=54.9(前回55.7)、サービス業PMI・速報値=54.2(予想 前回55.3)→ 前回を下回る
22:45 USD 4月 ミシガン大学消費者信頼感指数・確報値=84.1(予想83.0 速報82.6)→ 予想の速報値を上回り、昨年7月以来の高水準。

2014年4月25日金曜日

4月25日(金曜)昨日、海外市場の動き

4月25日(金曜)昨日、海外市場の動き


***** 昨日のポイント *****

◎NZ中銀は、予想通り政策金利0.25%引き上げ3.0%に決定、今後の追加利上げをも示唆
◎ウィーラーNZ中銀総裁は、金利引き上げの必要性を示す
◎日米TPP交渉、合意に至らず、日本株は下落へ
◎独Ifo景況感指数は、予想外に強く、EUR買いが一時強まる
◎ドラギECB総裁は、資産買い入れの可能性と為替相場の重要性を示唆し、EUR売りが一時強まる
◎強い米耐久財受注に、ドルは全面高
◎コンスタンシオECB副総裁は、ECBは資産買い入れ策を含め、あらゆる手段を検討しているが、決定はしていない
◎クーン・ベルギー中銀総裁は、ECBは4月のインフレ率が予想を下回れば、何らかの措置を取る可能性がある
◎ユーロ圏の過剰流動性が減少、ECBの追加緩和の期待感が強まる
◎プーチン・ロシア大統領は、ウクライナ政府に新ロシア派への攻撃に警告し、国境近くで軍事演習を開始。

イースター休暇後の為替市場は、相変わらず低水準の値動きで、大きな変動は見られず。その中で、ECBの追加緩和の可能性や、ユーロ高けん制発言が続く中、EURUSDは1.38台を維持、豪ドルとNZドルの弱さが目立つ。日米TPP交渉は合意に至らず、日米共同声明の発表遅れにも、円買いの流れは変わらず。

アジア市場は、早朝発表されたNZ中銀の金融政策は予想通り3.0%に引き上げ、今後の利上げの可能性が高いことが示され、NZDJPY88.50を超えられず、NZDUSDは0.8630台の上値は重く、午後に入ると売りへと変化。円相場は、日米TPP交渉の合意に至らず、日本株は下落、USDJPYは102.20~45円の狭いレンジで推移。

欧州市場は、独Ifo景況感指数に一時、EURUSDは1.3840台を回復したが、ドラギECB総裁の「ユーロ圏のデフレリスク回避に広範囲な資産買い入れの可能性がある」との発言に下落。引き続き1.38台前半での取引が続いた。GBPUSDは一時1.68台まで上昇するも続かず。

米国市場は、米新規失業保険申請件数は予想より失業者数は増加したが、米耐久財受注が予想外に強く、ドルは全面高。EURUSDは1.3800の大台を再び割り込み、GBPUSDは1.6770台を割り込み、AUDUSDは0.9250台まで下落、NZDUSDも0.8550割れまで一時値を下げた。米現物株は弱く、米金利の低下に、ドル買いも弱まり多くの主要通貨は、元の水準に逆戻りしたが、AUDUSDとNZDUSDは安値圏で推移し、弱さが目立った。


***** 発言・その他 *****

◎ポロッツ・カナダ中銀総裁=インフレの下振れリスクを重要視。インフレ率は2016年まで2.0%に戻らない。景気回復後も低金利の水準が続く可能性がある。
◎ドラギECB総裁=中期インフレ見通しが悪化したら、広範囲な資産買い入れの可能性がある。インフレは長期間低水準にとどまる。為替相場は物価安定で重度が増加。選択肢は、マイナスノ預金金利など金利コリドーを押し下げる、固定金利による全額の資金供給を2015年7月以降に延長、長期リファイナンスオペ、資産担保証券(ABS)買い入れプログラムなどがある。
◎コンスタンシオECB副総裁=低インフレの長期化に対応するため、ECBは資産買い入れ策や、他のあらゆる手段を検討しているが、現時点では何も決定していない。異常な低金利で、金融政策の効果は薄れ、比上旬的な政策が必要となる状況下にある。
◎クーン・ベルギー中銀総裁=ECBは4月のインフレ率が予想を下回れば、何らかの措置を取る可能性がある。リファイナンス金利の引き下げだけでは十分な効果はなく、0%の中銀預金金利も引き下げる必要がある。
◎ユーロ圏過剰流動性が減少しECBの追加緩和の可能性が高まる(ロイター社記事)=4月24日のユーロ圏の銀行システム過剰流動性が929.37億ユーロと2年半ぶりの低水準となった。過去にこの水準まで低下した際に、ECBは長期流動性供給オペ(LTRO)を実施した経緯がある。
◎日米TPP交渉、合意に至らず=日米首脳会談で24日中の共同声明発表が見送られる可能性
◎NZ中銀=政策金利を0.25%引き上げ3.0%に決定。インフレ圧力の抑制で今後も利上げを継続。
◎ウィーラーNZ中銀総裁=インフレ期待の抑制が重要で、金利の引き上げが必要になる。
◎プーチン・ロシア大統領=ウクライナ政府に新ロシア派への攻撃に警告し、国境近くで軍事演習を開始。


***** 結果、主な経済指標・その他 *****

6:00 NZD NZ中銀 金融政策発表=2.75%の政策金利を0.25%引き上げ3.0%を決定、予想通り
15:00 CHF 3月 貿易収支=20.5億スイスフラン(予想21.39億スイスフラン 前回22.95←262億スイスフラン)
17:00 GER 4月 IFO業況指数=111.2(予想110.5 前回110.7)、現況指数=115.3(予想115.7 前回115.2)、期待指数=107.3(予想105.8 前回106.4)→ 予想と前回を上回り、ウクライナ危機の影響を受けず
18:00 EUR ドラギECB総裁の講演
19:00 GBP 4月 CB報告済売上高=30(予想17 前回13)
21:30 USD 3月 耐久財受注=前月比2.6%(予想2.0% 前回2.1←2.2%)、除く輸送機器前月比2.0%(予想0.6% 前回0.1←0.2%)、航空機を除く非国防資本財 前月比=2.2%(予想1.5% 前回-1.1←-1.3%)→ 予想を上回りドル買いが強まる。
21:30 USD 新規失業保険申請件数=32.9万件(予想31.0万件 前回30.5← 30.4万件)


***** 今日の主な経済指標・その他 *****

豪州・NZ休日
8:30 JPY 3月 全国消費者物価指数=前年比予想1.6% 前回1.5%、除く生鮮・前年比予想1.4% 前回1.3%、除く食品・エネルギー前年比予想0.7% 前回0.8%
8:30 JPY 4月 東京都消費者物価指数=前年比予想3.0% 前回1.3%、除く生鮮・前年比予想2.8%% 前回1.0%、除く食品・エネルギー前年比予想2.1% 前回0.4%
17:30 GBP 3月 小売売上高=前月比予想-0.5% 前回1.8%、前年比予想4.5% 前回4.2%
17:30 FRN ノワイエ仏中銀総裁の講演
22:45 USD 4月 サービス業PMI・速報値=予想 前回55.3
22:45 USD 4月 ミシガン大学消費者信頼感指数・確報値=予想83.0 速報82.6

2014年4月24日木曜日

4月24日(木曜)昨日、海外市場の動き

4月24日(木曜)昨日、海外市場の動き


***** 昨日のポイント *****

◎豪CPIは予想外に弱く、AUD売りが強まる。
◎HSBC製造業PMIは予想通りながら、引き続き50を割り込み弱い。
◎仏総合PMIは予想を下回る。
◎独・ユーロ圏の総合PMIは予想を上回る。
◎カナダ小売売上高は、ほぼ予想通りで動けず。
◎米新築1戸建住宅販売と製造業PMIは予想外に弱い。
◎ボトニー・オーストリア中銀総裁は、6月までいかなる措置をも講じるべきではないが、国債購入の可能性は排除しない。
◎ハンソン・エストニア中銀総裁=為替レートはインフレ水準が低いことから注意は高まり、注視する必要がある。

アジア市場は、予想より弱い豪CPIを契機にした、AUD売りから動きが始まり、中国HSBC製造業PMIも予想通りながらも50を引き続き下回り、売りの流れは止まらず、NZDに弱いながらもその影響を受けた。USDJPYは、102.50~65円の狭いレンジで推移。主要通貨は小幅な値動きが続いた。

欧州市場は、弱い仏PMIにも1.38台をボトムに、強い独・ユーロ圏PMIにEUR買い画続き1.3850台まで上昇。USDJPYは102.45~50円の買いを消化し値を下げ、ストップの売りに102.20円割れまで続落。AUDUSDは0.9280近辺で下げ止まり動けず、GBPUSDはBOEのMPC議事録の反応は鈍く、弱いCBI製造業受注指数に1.6780割れまで続落となった。

米国市場は、弱い米新築1戸建住宅販売と製造業PMIに米金利は低下、ノボトニー・オーストリア中銀総裁の「6月までいかなる措置をも講じるべきではないが、国債購入の可能性は排除しない」との発言、ハンソン・エストニア中銀総裁は「為替レートはインフレ水準が低いことから注意は高まり、注視する必要がある」と、相変わらずユーロ高=低インフレを懸念する発言が続き、EURUSDは、1.3850台を維持できず、1.3810台まで下落するも1.38の大台を維持。USDJPYは、102.20円台をボトムに102.50円近くまで上昇。GBPUSDは、0.8810近辺をボトムに0.8830台まで上昇。AUDUSDは、弱いCPIの発表後の売りは止まず、1.68台を回復できず1.6660台まで続落。


***** 発言・その他 *****

◎ハンソン・エストニア中銀総裁=ECBはインフレが目標を達成できなかった場合、行動の用意がある。量的緩和の運用は複雑で多くの問題がある。為替レートはECBの目標ではないが、インフレ水準が低いことから注意は高まり、注視する必要がある。
◎2013年のユーロ圏政府債務比率は過去最大=GDP比92.6%に拡大(前年91.7%)
◎ノボトニー・オースリア中銀総裁=国債購入の可能性は排除しないが、実施の必要性に至っていない。状況の見極めが可能となるのは6月で、それまではいかなる措置をも講じるべきではない。
◎BOE金融政策委員会議事録=全員一致で政策金利と資産買入枠の据え置きを決定。 景気回復のペースは加速、第1四半期の成長率を前期比0.9%→1.0%に上方修正。短期的なインフレ圧力はさらに低下。政策当局者は、経済の緩みの度合いや中期的なインフレ見通しについて、異なる見解を示す。
◎財政赤字は対GDP比率低下し、金融危機後の最低水準=2013年/2014年の財政赤字GDP比6.6%(前年度7.4%)。財政赤字額は1077億ポンド(前年度比-6.5%)



***** 結果、主な経済指標・その他 *****

10:30 AUD 第1四半期 消費者物価指数=オールグループ前期比0.6%(予想0.8% 前回0.8%)、前年比2.9%(予想3.2% 前回2.7%)、RBAトリム平均値=前期比0.5%(予想0.7% 前回0.9%)、前年比2.6%(予想2.9% 前回2.6%)、RAB加重中央値=前期比0.6%(予想0.7% 前回0.9%) 前年比2.7%(予想2.9% 前回2.6%) → 予想外に弱くAUD売りが加速
10:45 CNY 4月 HSBC製造業PMI・速報値=48.3(予想48.3 前回48.0)→ 予想と変わらず、前回より小幅上昇するが引き続き50を割り込む
15:58 FRN 4月 総合PMI・速報値=50.5(予想 前回51.8)、製造業PMI・速報値=50.9(予想51.9 前回52.1)、サービス業PMI・速報値=50.3(予想51.4  前回51.5)→ 予想を下回る
16:28 GER 4月 総合PMI・速報値=56.3(予想 前回54.3)、製造業PMI・速報値=54.2(予想53.4  前回53.7)、サービス業PMI・速報値=55.0(予想53.4 前回53.0)→ 予想を上回る
16:58 EUR 4月 総合PMI・速報値=54.0(予想53.1 前回53.1)、製造業PMI・速報値=53.3(予想53.0  前回53.0)、サービス業PMI・速報値=53.1(予想52.4 前回52.2)→ 予想を上回る
19:00 GBP 4月 CBI製造業受注指数=-1(予想7 前回6)→ 予想外のマイナスへ
19:30 GBP 3月 公的部門純歳入額=48.61億ポンド(予想91億ポンド 前回70.01←74.78億ポンド
21:30 CAD 2月 小売売上高=前月比0.5%(予想0.5% 前回1.3%)、除く自動車=前月比0.6%(予想0.5% 前回0.5%←1.0%)
22:45 USD 4月 製造業PMI・速報値=55.4(予想56.0 前回55.5)→ 予想と前回を下回る
23:00 USD 3月 新築一戸建住宅販売件数=38.4万件(予想45.0万件 前回44.9←44.0万件)、前月比-14.5%(予想2.3% 前回-4.5←-3.3%)=予想外の減少


***** 今日の主な経済指標・その他 *****

6:00(発表済み)NZD NZ中銀 金融政策発表=2.75%の政策金利を0.25%引き上げ3.0%を決定済み。
15:00 CHF 3月 貿易収支=予想 前回262億スイスフラン
17:00 GER 4月 IFO業況指数=予想110.5 前回110.7、現況指数=予想115.7 前回115.2、期待指数=予想105.8 前回106.4
18:00 EUR ドラギECB総裁の講演
19:00 GBP 4月 CB報告済売上高=予想20 前回13
21:30 USD 3月 耐久財受注=前月比予想2.0% 前回2.2%、除く輸送機器前月比予想0.6% 前回0.2%、除く非国防・航空機器前月比=予想1.4% 前回-1.3%
21:30 USD 新規失業保険申請件数=予想31.5万件 前回30.4万件
1:45 CAD ボロズ・カナダ中銀総裁の講演

2014年4月23日水曜日

4月23日(水曜)昨日、海外市場の動き

4月23日(水曜)昨日、海外市場の動き


***** 昨日のポイント *****

◎イースター休暇明けの欧州市場は、株高とドル売りから始まる。
◎ウクライナ情勢の悪化は改善されず。
◎中国人民銀行は地方銀行の預金準備率引き下げへ。
◎クーレECB専務理事はECBには利下げの余地を示唆。
◎エドワーズ豪中銀理事は、豪ドル安を見込む方が好ましい。
◎リンデ・スペイン中銀総裁は、4月、5月のインフレ率が低水準ならECBは行動する用意がある。

アジア市場は、日経平均株価が終盤にかけて下落、USDJPYは102.50円を割り込み一時102.41円まで値を下げるが、実需の厚い買いに下げ止まる。AUDUSDとNZDUSDは緩やかな上昇を続けたが、EURUSD1.3790台、GBPUSD1.6790近辺で欧州勢待ちに動けず。

欧州市場は、クーレECB専務理事が「ECBは利上げの余地がある」との発言や、弱いユーロ圏の建設支出にもEUR売りは鈍く、逆に欧州株高の動きにEURUSD1.3820台を回復。GBPUSD1.6830台、AUDUSD0.9360台、NZDUSD0.8600台まで上昇。USDJPY102.50円台で上げ止まる。ユーロ圏の消費者信頼感指数は予想より改善し、2カ月連続の改善でマイナス幅は縮小へ。共に市場への影響は限定的となった。

米国市場は、やや弱い米中古住宅販売件数と、米FHFA住宅価格指数の前年比に、米住宅市場の回復は鈍化との思惑が広まるも、米株は小幅上昇へ。EURUSDは、リンデ・スペイン中銀総裁の「4月、5月のインフレ率が低水準ならECBは行動する用意がある」との発言を含め、「ECBの追加緩和」や、「低インフレ=ユーロ高抑制」の可能性を気にしながらの展開に、1.38台を再び割り込む。GBPUSDは1.6820台を維持し高値圏で推移。AUDUSDは一時0.9370台まで上昇したが続かず、エドワーズ豪中銀理事の「豪ドル安を見込む方が好ましい」との発言の影響も見られず0.9360~70で推移。NZDUSDは一時0.8620まで上昇したが続かず0.8600近辺で推移。


***** 発言・その他 *****

◎エドワーズ豪中銀理事(4月23日)=輸出の増加が豪ドルをサポート。豪ドル安を見込む方が好ましい。
◎中国人民銀行=地方銀行の預金準備率引き下げは、政策スタンスの変更を意味しない。
◎クーレECB専務理事=ECBには利下げの余地がある ユーロ高が緩和的政策を正当化させる。知りたいことはユーロの現在の水準、あるいは今後の動きで、インフレ率が2%への回復が遅れるのかどうか.
◎リンデ・スペイン中銀総裁=4月、5月のインフレ率が低水準ならECBは行動する用意がある。量的緩和の実行は容易ではない。
◎日本生命運用計画=増加資金1.6兆円の70%を円金利資産に投資。
◎バイデン米副大統領=米国はクリミアのロシア編入を容認しない。ジュネーブ4者合意の履行で、ロシアに残された時緩は少ない。
◎ウイリアムズSF連銀総裁=インフレ率は2015年末までに1.7%に加速し、失業率は5.5%へと低下。現行の金融政策は正しい方向にある。
◎バーナンキFRB議長=米国にはインフレもデフレもリスクはない。インフレリスクはほぼゼロで、インフレは2%に向けて加速。


***** 結果、主な経済指標・その他 *****

18:00 EUR 2月 建設支出=前月比0.1%(予想 前回1.6←1.5%)、前年比6.7%(予想 前回8.0←8.8%)
21:30 CAD 2月 卸売売上高=前月比1.1%(予想0.7% 前回0.5←0.8%)
22:00 USD FHFA住宅価格指数=0.6%(予想0.6% 前回0.4←0.5%)、前年比6.9%→ 1年ぶりの低い伸び
23:00 USD 3月 中古住宅販売件数=459万戸(予想455万戸 前回460万戸)、前月比-0.2%(予想-0.9% 前回-0.4%)→ 予想を若干上回る
23:00 EUR 4月 消費者信頼感指数・速報値=-8.7(予想-9.3 前回-9.3)→ 予想外にマイナス幅は縮小


***** 今日の主な経済指標・その他 *****

10:30 AUD 第1四半期 消費者物価指数=オールグループ前期比予想0.8% 前回0.8%、前年比予想3.2% 前回2.7%、RBAトリム平均値=前期比予想0.9% 前回0.7%、前年比予想2.9% 前回2.6%、RAB加重中央値=前期比予想 前回0.9% 前年比予想 前回2.6% 
10:45 CNY 4月 HSBC製造業PMI・速報値=予想48.3 前回48.0
15:58 FRN 4月 総合PMI・速報値=予想 前回51.5、製造業PMI・速報値=予想51.9 前回52.1、サービス業PMI・速報値=予想51.3 前回51.5
16:28 GER 4月 総合PMI・速報値=予想 前回54.3、製造業PMI・速報値=予想53.8  前回53.7、サービス業PMI・速報値=予想53.3 前回53.0
16:58 EUR 4月 総合PMI・速報値=予想53.1 前回53.1、製造業PMI・速報値=予想53.0 前回53.0、サービス業PMI・速報値=予想52.5 前回52.2
17:30 GBP BOE金融政策委員会議事録(4月10日分)
19:00 GBP 4月 CBI製造業受注指数=予想7 前回6
19:30 GBP 3月 公的部門純歳入額=予想91億ポンド 前回74.78億ポンド
21:30 CAD 2月 小売売上高=前月比予想0.4% 前回1.3%、除く自動車=前月比予想0.5% 前回1.0%
22:45 USD 4月 製造業PMI・速報値=予想56.0 前回55.5
23:00 USD 3月 新築住宅販売件数=予想45.0万件 前回44.0万件、前月比予想2.3% 前回-3.3%

4月22日(火曜)昨日、海外市場の動き

4月22日(火曜)昨日、海外市場の動き


***** 昨日のポイント *****

◎イースター・マンデーで欧州主要市場は休場で動きは鈍い
◎日本3月の貿易赤字は単月で過去最悪、2013年度の赤字額は過去最悪
◎ウクライナ4者会談の合意成果は見られず
◎中国裁判所は、日中戦争前の損害賠償で商船三井の船舶を差し押さえる
◎米CB景気先行指数は強く、米国の成長を確認


イースター・マンデーの週明けは、欧州主要市場が休場で、積極的な動きは見られず。日本の貿易赤字が拡大と、中国裁判所の日本船差し押さえによる米中関係の悪化を懸念しながらも、積極的な円売りも見られず。米CB景気先行指数は予想外に強く米株も小幅上昇、終わって見ればEURUSDが1.3800を割り込み、USDJPYは102.50を超え、やや弱さが目立った。

アジア市場は、日経平均株価は一時100円近く上昇したが、終値では前日とほぼ同水準まで値を下げた。朝方発表された日本の貿易赤字額は年度で過去最大、月次でも3月としては過去最高の赤字額で予想をも上回り、仲値直後には一時102.70円近くまで円安が進んだ。中国の裁判所は、三井商船の船舶を差し押さえしたとの報道も円売りを強めたが、日本株が急速に値を下げると再び102.50円の水準まで下落。

欧州市場は、イースター・マンデーで欧州主要市場が休場の中、EURUSDが重要なポイントとなる1.3800割れを試下が失敗。GBPUSDは1.6800の大台を回復したが、1.6818を高値に売りへと変化。AUDUSDは0.9340の上限で超えられず狭いレンジで終始。

米国市場は、米株は小幅上昇、EURUSDは1.3800を割り込みながらも、1.3780台で下げ止まり、勢いは乏しく、GBPUSDは1.68の大台を維持できず1.6790まで下落。AUDUSDは0.9340をようやく超え一時0.9346まで上昇するも続かず。USDJPYは大枠102.55~65のレンジで動けず。


***** 発言・その他 *****

◎年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF)=運用委員長の選定を市場は注目。
◎中国裁判所=日中戦争前に中国企業が商船三井の前身企業に貸与した貨物船2隻の損失の賠償に、商船三井の船舶を差し押さえ。
◎2013年度の日本貿易赤字は過去最大=-13.7488兆円(2012年度-8.1578兆円)で、1979年の統計開始以来で最大の赤字額。輸出前年度比10.8%・70.8564兆円、輸入前年度比17.3%・84.6053兆円。
◎ウクライナ4者会談=合意の成果が見られず。
◎全米企業エコノミスト協会(NABE)第4四半期調査=61%が今後1年間で設備投資を増やす、7%は減少を見込み、ネットでは増加へ
◎SF連銀エコノミックレター=改定後のGDPでは成長率と失業率の関連性は保たれている。


***** 結果、主な経済指標・その他 *****

イースター・マンデーで多くのオセアニアや欧州市場は休場
8:50 JPY 3月 貿易収支(通関ベース)=-1兆4463兆円(予想-1兆1387億円 前回-8,025億円)→ 3月では過去最大の赤字額、輸出前年比18.0%・6兆3826億円、輸入前年比18.1%・7兆8289億円
21:30 USD 3月 シカゴ連銀全米活動指数=0.2(予想0.2 前回0.53←0.14)
23:30 USD 3月 CB景気先行指数=前月比0.8%(予想0.7% 前回0.5%)→ 予想と前回を上回る


***** 今日の主な経済指標・その他 *****

21:30 CAD 2月 卸売売上高=前月比予想0.8% 前回0.8%
18:00 EUR 2月 建設支出=前月比予想 前回1.5%、前年比予想 前回8.8%
23:00 USD 3月 中古住宅販売件数=予想455万件 前回460万件、前年比予想-1.1% 前回-0.4%
23:00 EUR 4月 消費者信頼感指数・速報値=予想-9.3 前回-9.3
22:00 USD FHFA住宅価格指数=予想0.6% 前回0.5%

2014年4月21日月曜日

4月21日(月曜) アジア市場

4月21日(月曜) アジア市場は、アジア市場は主要通貨は重要はポイントを維持。欧州市場は、イースター・マンデーでスロースタートながら、波乱を予想させる水準に近い。

◎USDJPYは、利食いに上昇力は限定的ながら、貿易赤字拡大、米中関係の悪化懸念緩やかな円安傾向は続く!
◎GBPUSDは、1.6800の上限を超え続伸期待が強まる!
◎EURUSDは、なんとか1.3800の底値を死守。この水準を守れるか?
◎AUDUSDは、なんとか0.9300の底値を死守。この水準を守れるか?

イースター・マンデーの週明けのアジア市場は、日経平均株価は一時100円近く上昇したが、終値では前日とほぼ同水準まで値を下げ、「日本の貿易赤字が拡大」、「中国裁判所の日本船差し押さえ」による米中関係のさらな不悪化に、緩やかな円売りが続く。

朝方発表された日本の貿易赤字額は年度で過去最大、月次でも3月としては過去最高の赤字額で予想をも上回り、仲値直後には一時102.70円近くまで円安が進んだ。中国の裁判所は、三井商船の船舶を差し押さえしたとの報道も円売りを強めたが、日本株が急速に値を下げふと再び102.50円の水準まで下落。

EURUSDは、重要なポイントとなる1.3800割れを試す動きが続いたが、下値も1.3804までが限度で、下げ止まる。GBPUSDは、1.6800の大台を回復、新たなポンド高のレンジを構成することができるか、その前哨戦が始まった。AUDUSDは、先の0.9200~0.9300のレンジ上限で重要なポイント近くとなる、0.9315まで値を下げたが、失敗し狭いレンジで終始。

2014年4月20日日曜日

「FX座談会」開催のお知らせ

「FX座談会」開催のお知らせ

恒例の、045fund主催のFX座談会を下記の通り開催いたします。
045FundのFXトレーダー井上氏と、私も参加いたします。

コーヒーなどを飲みながら、気楽にFX論議や雑談など語り合いたいと思います。

日時:4月26日(土)15時~17時
場所:都内喫茶店(参加人数により場所が変わります)
会費:1,000円前後
締切:4月21日(月)まで


ご参加希望の方は、以下のメールアドレスから 「参加希望」と記入の上、
氏名、連絡先(メールアドレス)、参加人数をお知らせください。
お申込み先は、e-mail   045fund@gmail.com

今週の経済指標・発言の注目点(4月21日~4月25日)

今週の経済指標・発言の注目点(4月21日~4月25日)


今週は、21日(月曜)がイースター・マンデーで、オセアニアや多くの欧州市場が休場となりますが、米国市場は通常通りの営業となり、月曜の米国市場から実質的に取引が開始されます。

今週の注目度ランキング
1. NZ中銀の政策金利
2. 豪消費者物価指数
3. 日本の消費者物価指数
4. ドラギECB総裁の記者会見
5. 米耐久財受注
6. 日本の貿易収支(通関ベース)
7. 中国HSBC製造業PMI(確報値)
8. 独・ユーロ圏の各種PMI(速報値)
9. BOE金融政策委員会の議事録

1. 4/24(木曜) NZ中銀の政策金利→ 市場の期待通り0.25%の利上げをするのか? 今後も継続的な利上げスタンスを維持するのか? 市場参加者はこれらを予想しながらも、NZDUSDは0.8550近く、NZDJPYも87.50近くまで下落、なんとか下げ止まっているが、今後のNZD相場の流れを決定する重要なイベント。

2. 4/23 (水曜)豪消費者物価指数→ 数字の強弱に、豪ドル相場は素直に反応へ。市場予想は前年比3.2%と強い数字を予想しており、AUDUSD0.9250~0.9300台を割り込み続落するのか、それとも、下げ止まり0.94台復活となるのか。また、AUDJPYが95.35~65レンジのいずれかをブレークする、重要の材料になっている。

3. 4/25(金曜)日本の消費者物価指数→ 3月データの全国は微増予想ながら、4月データの東京都は大幅上昇を予想。数字の強弱で一時的に円相場が動く可能性は高い。

4. 4/24(木曜)ドラギECB総裁の記者会見→「ユーロがさらに上昇すれば、追加緩和が必要になる」との意見を追随するのか? ただ、同じなら前回ほどのサプライズはなし。

5. 4/24(木曜)米耐久財受注→ 前月比は弱く、除く輸送機器は強く、過去の値動きからも発表後の反応が見もの!

6. 4/21(月曜) 日本の貿易収支(通関ベース)→ 新鮮味な薄らいでいるが、赤字額が予想外に拡大デモすれば、円売り材料に使われやすい。

7. 4/23 (水曜)中国HSBC製造業PMI→ 確報値ながら50を割り込んでおり、予想を下回るようならば豪ドル売りへ繋がりやすい。

8. 4/23 (水曜)独・ユーロ圏の各種PMI→4月の速報値で、数字の強弱にユーロ相場は素直に反応しやすい。

9. 4/23 (水曜)BOE金融政策委員会の議事録→ 9対0の全員一致で金利と資産買入枠の据え置きを予想。これに関しては特にサプライズは考えにくいが、今後のインフレ懸念や今後の利上げのタイミングに関しての討議の有無を注目。




最新の米CFTC発表の通貨先物取引(IMMポジション)4月15日分

最新の米CFTC発表の通貨先物取引(IMMポジション)415日分

≪最近415日付けのデータを総合的にみてみましょう≫
昨年115日以降続いた7通貨(円、ユーロ、ポンド、スイスフラン、カナダドル、豪ドル、NZドル)の合計ポジションが、ショートからロングへと変化しました。

この傾向が今後も続くかは判断できませんが、昨年の10月に見られたように、揺れた米財政協議の不透明感に、一時的にネットショートからオングへと変化したこともありました。

しかし、今回は、目の前に迫った確たる材料もなく、FRBによる年内の量的緩和の縮小と、来年の利上げ開始が大きく変化するとの思惑も少ない状況の中での変化に、潜在的なドルへの評価の変化につながる可能性も否定できずにいます。


≪各通貨での変化をみてみましょう≫
20121016日から始まった、円ショートポジションに変化は見られず。
円ショートポジションは-68,716で、昨年1029日の-62,395まで減少し、円相場の見通しが分かれていることが分かります。多分に48日の日銀金融政策決定会合の黒田日銀総裁による「追加緩和の検討をしていない、逆方向の調整の余地もある」との発言によるサプライズが影響していると思われますが、その後は逆に「将来の追加緩和の可能性」も、 忘れずに付け加えなんとか現水準を維持しています。

ユーロ
ネットはロング+27,688で、積極的なロングは見られず。
前週より+4,388増加しているものの、ネットロングは低水準で、338日の+52,991からは減少傾向が続いています。バイトマン独連銀総裁の「追加緩和の容認発言」、ドラギECB総裁を含め通貨当局者の度重なる「ユーロ高けん制発言」に、自浄作用が働いているように思えます。ただし、このようなユーロにとって強いマイナス材料の割には、EURUSDの下落は限定的で、投機的な動きよりも実需によるユーロ買いがサポートしているように思えてなりません。

ポンド
ネットはロング+50,598で、5週連続で増加が続く。
311日の週にロングからショートへと一時変化したものの、直近ではロングが5万コントラクト台へ増加、2011215日の+52,572以来の水準になっています。GBPUSDの上昇を狙うよりも、クロスのポンド上昇を狙う動きではないかと思われます。

豪ドル
6週連続で買い越し額が増加し、2週連続でネットロングへ
2013514日から続いたネットショートは、前週の48日で終了し、今週は+8,097へと微増しています。この流れが、将来の豪ドル高の始まりなのか? それとも、一時的な動きなのか? この判断はつきかねていますが、約1年ぶりに始まったポジションの変化は、間違いなく何らの動きの変化を示しているような気がしてなりません。

NZドル
昨年917にから続くネットのロングは変わらず、ただし水準は低い。

ネットのロングは+19,847と前週から+81と微増にとどまり、積極的なロングの積み増しは見込めそうにありません。もっとも、ネットポジションが低水準にとどまる動きは歴史的に変わらず、先日に主要国で初めて利上げに踏み切った時でも、ネットのポジションはそれほど変化していません。