2013年6月8日土曜日

6月4日付けのIMMポジション

6月4日付けのIMMポジション

大相場が連日続いているが、6月7日(金曜日)発表された、6月4日付けのIMMポジションでは、メキシコドルを除く7通貨で、対ドルのショートポジションが330,219枚と、5週間ぶりに前週から減少し、ドル売りへ変化した。

円ショートも5週間ぶりに前週より17,000枚近く減少し、ユーロ・ショートも33,000枚近く減少した。反面、豪ドルは5月14日発表からショートに変化し、3月26日のロング85,515枚から、5月14日にショートへ変化し、10週間連続して豪ドル売りが続いている。また、先週もロングが減少したとはいえ、NZドルは若干ながらロングを保っている。

要因としては、FRBの量的緩和の早期縮小の可能性の低下や、日本株の下落によるところが大きいと思われる。





2013年6月7日金曜日

米雇用統計直後の動きは、USD高+CAD高、USDCHFリードのドル高

非農業部門雇用者数+17.5万人(予想17.0万人 前回16.5万人)、失業率7.6%(予想7.5% 前回7.5%)と、USDCHFでのドル買いがリードし、トータルではドル買いの内容。

同時に発表された、カナダの雇用統計で、失業率は7.1%(予想・前回7.2%)と強く、クロスではカナダドル高へと動く。

6月7日(金曜)、円高+株安の激震後のアジア・欧州市場の序盤

6月7日(金曜)、円高+株安の激震後のアジア・欧州市場の序盤は、ドル円は上下の振れ幅が大きく、荒い値動き中で、日本株に連動しながら、97円台の売りに上値の重い展開が続いた。

麻生財務相の「市場動向は注視しているが、直ちに介入するとか、なにかを今する考えはない」との発言に、円高阻止への動きの期待感が削がれ、失望感に95.50台まで下落。

年金積立金管理運用独立法人(GPIF)の中期計画の変更、ソロス氏日本株の買いを再開とのWSJ紙の記事に支えられながらも、97円台の上値は重く、日本株安に欧州市場で、米雇用統計を直前に控えて、95.20台まで続落し、あまりにも変動が激しく、短期取引でも損益の振れが大きくなっている。

まわりを見回してみても、将来的な円安+株高を期待する動きが強く、ある意味では日本株下落主導の円高相場に、ついていけない市場参加者が多くなっているように思われる。

今までの円売りをリードした主役の海外勢の、パニック的な円買い戻しが終わるまでは、これからも、予想外の変動に見舞われる可能性があり、暫くは耐える時期。 

余裕がなければ、この嵐が落ち着くまでは、様子見を決め込むことも一案で、これが王道。逆に、嵐の中でもある程度耐えることができれば、短期の相場変動を狙った取引も案外面白いのでは。

いずれにしても、これから発表される、米雇用統計で、さらなる嵐に見舞われる可能性は高く、95円の大台を試さずに終わらないかもしれないと、一抹の不安を覚える。 

95円のサイコロジカルな大台をブレークして、ストップの売りが一巡すれば、さすがに、それ以上は難しいと思えてならない。

つい二月ほど前のこと....。 今、まさにそのスタート時点に戻ってきた。 

つい二月ほど前のこと....。 今、まさにそのスタート時点に戻ってきた。 

4月4日の過去に戻って見よう。

3月11日にUSDJPYは96円台の高値を付けながらも、なかなか抜けきれず、92円台まで円高が進んでいた。

黒田日銀総裁は、物価2%へ向けた国債購入で未踏の領域に足を踏み入れ、2014年の長期国債残高を190兆円に加速させた日であった。

USDJPYは92.73→96.46まで一日で上昇、翌4月5日=安値95.75、4月15日=安値95.80を付けてから、底固めし、5月22日に103.73まで続伸していた。

ちなみに、4月4日の日経平均株価は終値で12,634.54円、翌5日は12,833.64円で、こちらも、まさに当時の水準まで値を戻している。

この水準がまさに、正念場。

ジョージ・ソロス氏も、WSJ紙の記事によれば、日本株の買いを再開とのこと。

当時の買い筋が海外中心、直近の売り筋も海外が中心。彼らがロングポジションの投げに入っただけで、冷静に考えれば、4月4日の時点と何も変わっていない。

今日の午後3時に、厚生労働省は、GPIFの中期計画の変更を説明するとのこと! 乗り遅れた買い手は、買い材料を期待してやまず。

正直、あまりにも早い、日本株と円安修正の動きに戸惑っているが、USDJPYと日経先物のチャートでは?

正直、あまりにも早い、日本株と円安修正の動きに戸惑っている。

基本的には、中長期の「円安+日本株高」の流れは変わらずと判断している。調整局面には二つの動きがあり、一つは、時間をかけながらある一定の狭いレンジで調整をする場合。もうひとつは、急激な調整で短期間で終了する場合である。

USDJPYは99.00~101.50(+-20pips)で期間をかけながら、7月21日の参議院選挙後に105円を狙う動きを考えていた。しかし、短期間で96円割れまで、日経先物も13000円を割り込み12300円まで一時下落するなど、あまりにも激しい。

私の考えを正当化するには下落幅が多きすぎ、間違いを認めざるを得ないが、これでも、最後の砦を前に下げ止まっているように思えてならない。

◎ドル円チャート、左はWeeklyチャート、右はMonthlyチャート。 Weeklyチャートは、ストキャスティクスは売りを示唆しているが、引き続き重要なポイントとなる95.80近辺で下げ止まり、最後の砦になっている。Monthlyチャートは77.92→103.73 の23.6%=97.64を割り込み、38.2%=93.87、50%=90.83と続く。

結論、95.80近辺(+-20pips)で下げ止まれば、引き続きレンジ(95.80~103.80)の範囲にとどまるが、この水準を週終値(今日の終値)で割り込むと、93.87までの下落余地が生まれてくる。






◎日経先物チャート、左はWeeklyチャート、右はMonthlyチャート。Weeklyチャートでは、ストキャスティクスは売りを継続し、Monthlyチャートでは、月末を見なければ確定できないが、今現在ではストキャスティクスが売り変化している。しかし、8616→15982の38.2%=13168を割り込みながらも、50.0%=12299でなんとか下げ止まっている。

この水準では、本邦機関投資家や公的機関の買いが続出する可能性高く、12300を下限に下げ止まれば、上昇局面へ変化する可能性も高くなり、13170がまず最初のターゲットとなり、14244がも目標となる。ただ、これを割り込むと、61.8%=11430まで続落の可能性が出てくるか、あまり考えにくい。




今日7日の米雇用統計のビックイベントを直前にし、予想外に相場は既に嵐の中に突入

6月6日(木曜日)の海外市場は、今日7日の米雇用統計のビックイベントを直前にし、予想外に相場は既に嵐の中に突入し、米非農業部門雇用者数にどのように反応するのか? 予想は16.5万人(4月16.5万人)

激しいEUR買い(+1.17%=2009年6月以来)に始まり、激しい円買い(-2.1%=2008年10月以来)と日経平均株価の下落(安値12290→前日日経平均株価終値12904.02)続き、激しいドル全面安(ドルインデックス-1.29%)。

欧州市場では、ドラギECB総裁は「現時点では行動する理由はない」と、内部意見の統一ができず、マイナス金利期待が裏切られ、EUR買い主導の相場に揺れ。

米国市場では、今日7日の米雇用統計前のリスク回避+ストップロスの売りと言われている。しかし、プロッサー・フィラデルフィア連銀総裁の「金融緩和の縮小を市場が過剰に反応し、その度合いは誤りの可能性がある」との発言や、シカゴ連銀7月レターでは、「現在の雇用増加ペースでは2016年まで完全雇用を回復できない」とのレポートも気になった。

円買い+日経先物売り主導の相場に揺れ。ドル全面安で、ドルインデックスは82.50台→81.00台まで一時急落。

2013年6月6日木曜日

今晩の注目点は月並みながら、欧州では、BOEとECB金融政策の発表と、ドラギECB総裁の記者会見と、米国では米新規失業保険申請件数。今月の米株の動きに特に注

今晩の注目点は月並みながら、欧州では、BOEとECB金融政策の発表と、ドラギECB総裁の記者会見と、米国では米新規失業保険申請件数。今月の米株の動きに特に注目!

ただ、BOEは政策金利0.5%と資産買入枠3750億ポンドの据え置きが予想され、サプライズはないと思われる。ECBも政策金利0.5%、下限金利の中銀預金金利0.0%の据え置きを市場あ織り込み、もし、これらに変更があればその方向へ相場が変動することは避けられない。

米米新規失業保険申請件数は、予想34.5万件(前週35.4万件)で、サプライズがなければ、本番は明日の米雇用統計で、それまでは待ち。

ただ、米株先物では、Dailyチャートは上昇トレンドの下限に位置し、本日続落すると弱気なムードが広まる。Weeklyチャートは、ストキャスティクスが売り変化し、12469→15540の23.6%=14815、ボリンジャーミッドバンドの14570近くまでの下落余地がある。Monthlyチャートでは、2010年4月以降、ストキャスティクスの売りサインとタイミングを同じくし、買い相場が、約13カ月程度で売りへ変化し、まさに今の動きが始まろうとしている。これだけを見れば、不気味。


円からドルへ、そして、AUD+GBPの動きを注目


今日のアジア市場では、日経平均株は13000の大台を割り込み、ドル円は99円の壁にさえられながらも、反発力は鈍く、円クロスも円高傾向を続けながらも、積極的な円売りも見られない。

昨年秋から続いた、安倍首相の成長戦略と日銀の過去に例のない超緩和策で始まった円安相場は日本のゴールデンウイーク近くで一時終了。次は、米FRBの量的緩和の出口戦略の期待感でドル高相場が直近まで続いた。

しかし、遅かれ早かれ量的緩和にブレーキをかけることは間違いないが、ADP民間雇用者数や、ISM製造業景況指数が弱く、目先の楽観的なムードから、やや慎重な動きへと変化し、ドル買いの動きも慎重になっている。 債券市場では既に織り込みつつあり、その時期だけが問題となっている。

一方、豪ドル安が目立つ。最近では、インフレ低下見通しや、交易条件の改善に自国通貨高の弊害を解消しようとする動きが強まり、先日の第1四半期GDPも期待を裏切り、長期的なAUDロングポジションの巻き戻しに、予想外に強いAUD売りの流れが目立つ。(※GBPUSD Weeklyチャート)



また、ポンドの強さも目立つ。格下げや景気後退に長期に渡り下落傾向が続いた、GBPUSDは1.500を底値に下げ止まる傾向が強くなっている。EURGBPは0.8400~0.8600のレンジで長期間取引が続いているが、08600の上値が重くなり、下落余地が強まり、今後のGBP上昇への期待感も高まる。(EURGBP Weekly、Monthlyチャート)



6月5日(水曜)の為替市場の動きを振り返ってみよう。

6月5日(水曜)の為替市場の動きを振り返ってみよう。

日本株を含め世界的に株価は下落。債券利回りは高値で留まり、USD売り+JPY高へと動くが、昨日と同じく、AUD+NZD売りが目立ち、GBPは堅調に推移。(詳しくは、変化率のデータを参照)

アジア市場では、予想外に弱い豪GDPにAUD+NZD売りの流れは止まらず。注目の安倍首相の成長戦略第3弾は、前日に内容が報道されたことや、法人税の減税など期待以上の内容がなく、発表直後から日本株は下落し、円高へ動く。

欧州市場では、注目のユーロ圏サービス業・総合PMIは予想より若干弱いが前月より改善、、ドイツ経済が落ち着きを示し、ユーロ圏小売売上高が強く、EUR買いの流れが続いたが、欧州株が続落し買いも限定的。その中で、強い経済指標に英ポンド買いの流れだけが続いた。

米国市場では、注目のADP雇用者数が弱く、FRBの早期量的緩和の縮小観測が後退、米株売り+ドル売りへと動き、ISM非製造業景況指数は強い内容となったが、雇用の改善が弱く、ベージュブックでは、米経済の回復ペースがやや弱まり、米株売り+ドル売りの流れは止まず。

USDJPYは、日本株を含め主要国の株価下落に、円高へ動き一時99円を割り込みながら、引き続き大枠99.00~100.50のレンジの下限をトライ中。

EURUSDは、ドイツの景気回復期待に底堅く、1.31台の売りに上値は重く、大枠1.3050~1.3100の狭いレンジで推移。

AUDUSDは、弱いGDPにAUD売りが始まり、安値を更新中で、サイコロジカルなポイントの0.9500をトライ中。

GBPUSDは、予想を上回る英経済指標に買いが強まり、直近の高値を更新し、1.54台まで上昇。



2013年6月5日水曜日

アジア・欧州市場の動きと、今日の米国市場の注目点

今日も朝から、豪GDPが予想外に弱くAUD売りの流れが始まり、安倍首相の成長戦略第3弾の発表を契機に激しい日本株の売りに、円高へと動いている。

欧州市場に入ると、ユーロ圏のサービス業+総合PMIはドイツが確りとしてきているが、全体では弱く、弱い欧州株にEUR買いは鈍く、EURUSDの上値は重く1.3050~1.3100のレンジ。さらに、強い英サービス業PMIにEURGBPが下落しポンド買いが続いた。

米国市場では重要な経済指標が二つ発表され、要注意。
◎ADP全国雇用者数は、前月よりも増加が予想され、この数字は金曜日の米雇用統計の前哨戦になることが多く、予想外の結果となれば、極短期間の動きと言うより、数日間この流れが続く可能性が高い。
◎5月 ISM非製造業景況指数は、先のISM製造業景況指数がドル売りの引き金となった記憶が強く、短期的な動きにとどまる可能性もあるが、大きな相場変動の要因となっている。

ただ、先のドル安への動きに反して、米債利回りは高止まりしており、今日の米経済指標の結果の如何にかかわらず、上昇を続けるようならドル高の流れは変わらず。

ドル円のチャート

ドル円のチャート 

チャート左図はドル円のDaiyチャート、右図はWeeklyチャートを表示している。

ドル円のDailyチャートは、引き続き上昇トレンドを維持し、先の安値98.86をボトムとした前提で、ディナポリ・エクスパンションで計算すれば、A=97.007 B=103.733 C=98.86となり、OP・100%=105.586、50%=102.30、38.2%=101.50となる。

98.86(-20pips)の下限を維持することが前提となるが、暫くは99.00~101.50、または、99.00~102.30のレンジで推移し、時間の経過とともに105.59を試す動きが予想できる。

Weekyチャートでは、ドル円は5円幅で推移することが多く、95.79+5円=約100.80円、103.82-5円=98.82。98.50~80をクリアに割り込むことがあれば、元の水準となる、95.70~100.80円の相場へ移行することになる。それでも、95.79円(+-20pips)はボトムと思われ、ボリンジャーMIDバンドは96.79円に位置している。



成長戦略第3弾は不発ではなく、衆議院選挙では始まった、「株高=円安相場」は、まだ継続中

成長戦略第3弾は不発ではなく、衆議院選挙では始まった、「株高=円安相場」は、まだ継続中

世界中が注目した、安倍首相の成長戦略第3弾は、結果だけを見れば、株価は大幅下落し、円高へ動き不発に終わった。次は7月21日と思われる参議院選挙があり、自民党圧勝の可能性が高い。衆議院選挙では始まった、「株高=円安相場」は、まだ継続中。

ある程度織り込み済みとはいえ、第1弾、第2弾に続き、第3弾でも、「規制改革、国家戦略特区、電力システム改革、インフラ整備、国民総所得の拡大、大学教育」など、やりきることができるかは不明ながら、理想としては素晴らしい内容と、評価したい。

少なくとも、過去の政権与党でなしえなかった、具体的な方針を示したことは、「何もしないより益し」の理論からも評価に値すると思えてならない。

ドル円相場は、105円を目指しながらも、104円近くを高値に、道半ばで下落。サイコロジカルな重要なポイント100円を割り込み、なんと一時99円割れまで続落した。

さすがに、その水準まで下落すると、日本株を含めて、GPIFでなくても、本邦機関投資家、実需筋のバーゲンハンティングの需要に下げ止まり、100円台を回復した。

ただ、過去の「みんなで渡れば怖くない=みんなで円ショートは怖くない」の相場から、約5円近く下落し、円クロスでも大幅な調整が進んでしまっては、よほど明確な方針なくして、楽観的な円売りを再開することは難しくなるのが常である。

結果、市場参加者の心理からは、「戻り売り=押し目買い」の両方が台頭し、99円~101円(+-50pips)の相場に暫くとどまる可能性が高くなる。

相場には、「上昇トレンド、下降トレンド、持ち合い」の三種類があり、行動には「買う、売り、やらない」の三種類がある。

ドル円相場は今しばらく、「持ち合い」相場で、レンジの上下限で小刻みな取引が必要になると予想するが、時間の経過とともに、「上昇トレンド」へと以降し、5月22日の高値を超えることを期待したい。

6月5日(水曜)今日の注目点! 

6月5日(水曜)今日の注目点! 

◎日本政府が成長戦略第3弾を発表→ 日本株の動き=円相場の連動性

◎10:30 豪第1四半期GDP、アジア市場のAUD相場にストレートに反応(前期比予想0.8%、前年比予想2.7% 前回3.1%)

◎10:45 中国HSBCサービス部門PMI→ いつもながらAUD相場の動きを注目(4月51.1)

◎16:48~17:30 ユーロ圏+英国のサービス業・総合PMI→ いつもながら短期的にEUR・GBP相場への影響は大きい(ユーロ圏 サービス業PMI・改定値=47.5 速報47.5、4月47.0、総合PMI・改定値=予想 速報47.7 4月46.9)

◎21:15 ADP全国雇用者数→ 金曜日の米雇用統計の前哨戦で、今日もっとも注目されている米経済指標で、為替変動リスクは非常に高い(予想17.0万人 前回11.9万人)

◎23:00 ISM非製造業景況指数→ 先日の弱い米製造業景況指数が市場に激震を与えた記憶が鮮明にあり、為替変動リスクは非常に高い(予想53.5 4月53.1、景気=4月55.0、新規受注=4月54.5、支払価格=4月51.2、雇用=4月52.0)

6月4日(火曜)の海外市場は、米株は下落+債券利回りは上昇+$インデックスは小幅上昇+円小幅下落。

6月4日(火曜)の海外市場は、米株は下落+債券利回りは上昇+$インデックスは小幅上昇+円小幅下落。

基本的には、大幅変動の反動と考えたい。市場では理由を探し、FRBの債券買い入れの縮小期待が、米10年債利回りを1年2カ月ぶりの高水準まで上げ、米株の下落へと動き、ドル買いへと動いたと考えている。

昨日は発言も多い。
①ジョージ・カンザスシティー連銀総裁「量的緩和の縮小を支持」
②ゴールドマン・サックス・グループとドイツ銀行のエコノミスト「今夏にも債券購入プログラムの縮小が始まる可能性」
③ハッチウス・GSチーフエコノミスト「雇用者数が毎月20万人余り増え食品とエネルギーを除いたコアインフレが加速すれば、より早期の緩和縮小」
④ビル・グロース氏(PIMCO)「FRBの事実上、ゼロ金利・量的緩和政策は、構造改革を必要としている経済にとって問題になりつつある」
これらは、FRBは量的緩和のアクセルを弱めることを予測している。

USDJPYは、99円を底値にようやく下げ止まるが、100.50円を超えられず、99.50~100.50のレンジに入り、大相場直後の展開に多い、戻り売り+押し目買いに入り、基本路線は押し目買い変わらず。今日、日本政府が成長戦略第3弾を発表するが、その内容が共同通信社から流れていた。日本株の反応待ちだが、日経先物には大きな動きは今のところ見当たらない。

EURUSDは、1.30をようやく上抜けしたが、1.31台の売りに上値を押さえられ上げどまり、1.3050~1.3150のレンジ。

AUDUSDは、前日の0.98を高値に続落傾向が続き、0.9620割れまで下落し、前日の上昇から反落へ。予想外に売り圧力が強い。

USDCADは、1.03割れまで下落したが、再び1.0360まで値を戻し、CAD買いも続かず。予想外にCAD売りが強い。

円クロスでは、AUDJPY+NZDJPY+CADJPYの資源国通貨では円高、他の主要通貨では円安と2極化。

余談、スウェーデン中銀は、ドル資産+オーストラリア資産増加=ユーロ資産減少

余談、スウェーデン中銀は、ドル資産+オーストラリア資産増加=ユーロ資産減少

4月末の外貨準備は3690億クローナ(560億ドル)で、年初から1000億クローナ増加 ◎米ドル債券49%→53%に増加、豪ドル債券4.0%→5.6%に増加、ユーロ建て資産37.0%→35.0%に低下

理由としては、中銀資産運用担当者によると、「過去何年にもわたって徐々にドル資産の外貨準備に占める比率を引き上げてきた」、「国内銀行はドル建ての借り入れが膨らんで、欧州で問題が発生すると米国の投資家が資金を引き揚げ、欧州全体でドルが不足に対応」、「豪ドル資産の増加は分散投資の意味があり、豪ドルは相対的に高い金利を反映」とのこと。

2013年6月4日火曜日

今後の方針!

ある日突然、予想外に相場の流れが変わってしまう。その戸惑いや不安が、ポジションテークをより難しくさせる。 

為替相場は、毎日・24時間でき、あせらず次の動きを冷静に見極めてから、いつ、どこで入ってもポジションを作っても悪いことはない。ただ、その戦略と戦術を確たるものとしてから参加するこが良策では。

なぜ、一つの米経済指標(昨日の弱いISM製造業)だけで相場が大きく変動してしまうのであろう? 

また、なぜ、重要なポイント(USDJPY=100円)をブレークし、ストップ(99.50円&99.00円割れ)を付け多くが失意の後に、相場が戻ってしまうのだろう(100.40台復活)? 

表面的には、米金融緩和の解除期待と思惑が弱まったことで、ドル売りが加速したとのコメントが多い。

しかし、米株は上昇を続け、日本株も一時13000円を割り込んだが、直近の上昇幅を考えれば、12000円まで下落しても上昇傾向は止まることはなく、多くが想定している調整幅に収まっている。

さらに、希望の星となる、明日(6月5日)の日本政府が成長戦略第3弾の発表や、7月の参議院選挙の自民党圧勝期待=景気刺激策の継続期待が続く以上、ドル円相場も日本株も、上昇トレンドが大きく変化することは考えにくい。

が、しかし、市場は同一水準にストップ・オーダーを置き過ぎたことで(また、自動売買なのかも?)、株+為替相場がの動きが加速した。まあ、日経平均株価13000円の底値説が多く流れており、この水準が今後のキーポイントとなると思われる。

そして、期待されている、6月FOMCやECB理事会でも大きな変化が難しい状況となり、さらに、ドル円は、99円割れの大幅下落という驚きを味わったことで、円ショートのやれやれの戻り売り(円買い)と、今後の円安トレンドを狙う、中長期筋(機関投資家)の買いの狭間に入った可能性が高い。

その場合には、長期の円安トレンドを狙う基本路線は変わらずだが、短期の上下変動が大きくなるリスクがあり、短期勝負で、99円~101.20円のレンジの上下を狙くことも考えたい。

余談、庶民には関係ありませんが! 

余談、庶民には関係ありませんが! ブルムバーグ・ニュースで、日本の富豪3人の資産が、株価の下落により過去2週間で42億ドル(計4200億円)減少したとのこと。

現時点の資産価値の内訳は、ファーストリテイリングの柳井正会長=164億ドル(約1640億円で、12%減少)、ソフトバンクの孫正義社長=121億ドル(約1210億円で、13%減少)、楽天の三木谷浩史社長=66億ドル(約660億円で、約9%減少)。最も、最近の株高で3人の純資産は2013年に90億ドル増加していたとのこと・・・・。


今後のドル円見通しと要因

主要各通貨は長く続いたレンジ相場から、重要なテクニカルポイントをブレークし新たな動きとなった。引き金となったのは、強いユーロ圏製造業PMIに反して、弱い米ISM製造業景況指数。

「米量的緩和の早期縮小見通しが後退」とのコメントが多く、米第2四半期GDP伸びが鈍化が囁かれ、これがドル売りへと動いている。しかし、IMFはドイツ成長率を大幅下方修正し、シカゴ連銀調査では米経済が加速し、失業率は低下するとの予想が公表された。

ホルコムISM製造業担当責任者は、「世界的な景気減速で需要が抑えられたが、更にもう数ヵ月数値を確認する必要がある」とのコメント。

ロックハート・アトランタ連銀総裁は、「次回6月のFOMCではないにしても、金融緩和縮小を真剣に検討し得る時期が近づいている」と言い、ウィリアムズSF連銀総裁は、「債券買い入れプログラムは夏に縮小し、年末までに終了する可能性がある」と言っている。

月次ベースの数字に、極端に反応することもないと思うが・・・・。 結果論として、大幅なドル売り+円買いは、ポジションの積み上がりと、テクニカルポイントブレークが主因と思われる。

大変動の後は、戻り売り+押し目買いで、上下の変動幅が大きくなることが予想される。 USDJPYは、重要なテクニカルポイントをブレークし、100円の大台を短期間で復活できるかがポイント。過去の大枠96.00~100円のレンジ、100円~104円のレンジへかさ上げされた相場が、元の水準に戻るのか、今週前半は上下を試しながらの相場展開になりそうである。

基本路線は、円安継続と変わらずで、6月5日(水曜)日本政府が発表する成長戦略第3弾を期待、7月の参議院選挙の自民党圧勝期待の二つが残っているいる。

しかし、昨日の米株上昇+円高・ドル安相場を見ていると、日本国内要因による円安相場から、予想以上に完全に米量的緩和の有無による、為替変動に主役が移り、円ショートポジションだけが目立ってしまっている。

結果、短期的な大幅な円売り再開の可能性は弱まるが、97.60円の次の重要なポイントを下限として、再び100円台を再び試し、中長期的な円安方向が続き、時間をかけながら105円台を目指すことい変わりない。

6月3日(月曜) 海外市場の動き

6月3日(月曜) 海外市場の動き

主要各通貨は長く続いたレンジ相場から、重要なテクニカルポイントをブレークし新たな動きとなった。引き金となったのは、強いユーロ圏製造業PMIに反して、弱い米ISM製造業景況指数。

米株は堅調に推移し、ドルインデックス(.DXY)は、83.00の下限を割り込み、5月9日の水準となる一時82.50割れまで下落し、ドルは全面安。

USDJPYは、ついに、100円の下限を割り込み一時99円割れまで下落。EURUSDは、1.3050の上限を上抜け、一時1.31台と5月9日の水準まで上昇。GBPUSDは、1.53の上限を上抜け、一時1.5370台まで5月13日の水準まで上昇。

AUDUSDは、0.97の上限を上ぬけ、一時0.98近くまで5月22日の水準まで上昇、前日比2.08%と大幅上昇。USDCADは、1.03の下限をクリアに割り込み、1.0260近くと5月21日の水準まで下落。

円クロスでは、EURJPYが一時130円の下限を割り込りこみ、一時129.60割れまで下落したが、終値ではなんとか130円台を維持。AUDJPY+NZDJPYでは円安、他の通貨ペアでは、やや円高で推移。

日経先物は一時13000を割り込み、一時12920近くまで下落、終値では13200円台をなんとか維持(前日比-3.72%下落)。欧州株も弱かったが、米株(DJIA)は前日比138.46(+0.29%)と一人堅調推移(前日比+0.91%)。

2013年6月3日月曜日

6月3日(月曜) アジア・欧州市場の序盤の動き

6月3日(月曜) アジア・欧州市場の序盤は、弱い日本株+強弱混在の中国製造業・サービス業PMI+強いユーロ圏製造業PMI。ドル全面安、USDJPY=100円、EURUSD=1.3050をブレークできるか?

日経平均株価13261.82(-512.72-3.72%)と安値引けで大幅下落。アジア市場のUSDJPYは、100.30以下の買いに支えられ、100円台をなんとか維持。欧州市場に入り、日経先物が一時103070まで続落、ドル円も、100円ギリギリの100.02まで下落したが、なんとか100円を維持しているが、空前のともしび。米国市場の参入で株価の下落が続けば、まず、下値を試すリスクが強まる。

AUDUSDは、週末の中国製造業PMIが強かったことに反応したと言われるが、本日の 国家統計局サービス業PMI+HSBC製造業PMIが悪い結果に、強弱混在。さらに、TD-MIインフレ指数の前月比0.2%(4月0.3%)が弱く、バーナー教授が豪ドルは20~40%切り下げが必要とのコメントにも、AUD売りの反応は鈍く、0.9600近くを底値に買いが続いている。

EURUSDは、訪中しているドラギECB総裁が、「ユーロ圏経済は安定化の兆しも一部ある」発言、1.3000台を回復し底堅く推移。ユーロ圏(含む主要国)の製造業PMI・改定値は、前月・速報・予想を上回る結果で、特にユーロ圏は昨年2月以来の高水準。50を引き続き割り込んではいるが、景気回復の兆しが見られ、ユーロ圏株価は持ち直しEUR買いへ動く。今日は、1.2950~1.3050のレンジ上限を試し、米国市場ではさらに上値を試すことを予想しているが、長い目では、大枠1.2800~1.3200のレンジ。この水準を終値ベースでブレークした方向に相場が動く可能性が高まっている。

余談、バーナンキFRB議長の祝辞

バーナンキFRB議長は、6月2日に米プリンストン大学の卒業式で、映画「フォレスト・ガンプ」の主人公などを引用した祝辞をした。

◎金銭を、目的としてではなく手段として見なすよう考える
◎人生の伴侶を選ぶときは慎重に

んんん、何とも言えない内容ですね!


ドル円相場をテクニカルで見ると

ドル円相場をテクニカルで見ると

Dailyチャートでは、上昇トレンドは変わらず、徐々に下限近くの100円近辺に近付いている。ボリンジャーバンド下限は99.13で、まだ下落余地があるが、ストキャスティクスはハイバンドで売り転換してから既にローバンド近くへ下落し、%Dが%Kとクロスすると買いへ変化する可能性が高まる。

下限は、注目された、98.65→103.73の61.8%=100.59を割り込み、次はサイコロジカルな100円が大きな壁となり、前日の安値100.22もポイントとなっている。これを割り込むと、99.13円、上昇開始の98.65円がターゲットになる。

上限は、100.22円の安値を維持できれば、A98.65→B103.73→C100.22から、23.6%=101.42、38.2%=102.16、50%=102.76、68.10%=103.36、そして、100%=105.31円がターゲットに入ってくる。





チャートとは別になるが、最近のドル円相場のテーマをまとめてみたい。

USDJPY相場は、徐々にその連動性は薄らいできているが、引き続き株価連動の円相場が続きそうである。

米FRBの量的緩和の有無と、解除時期の見通しが、株価と債券利回りを動かし、為替相場が動くことが多い。米通貨当局者の発言に相場が動き、米経済指標の結果に相場が動くのが常となっている。

早期の解除は考えにくいが、7~9月のFOMCで何らかのシグナルを出し、市場の動揺を抑え、明確な実施はバーナンキFRB議長が退任し、次期議長が就任する来年1月以降と思われる。

国内要因では、6月5日の成長戦略第3弾が注目されているが、黒田日銀総裁発言や、当局者の発言で相場が変動する動きは弱まっている。参議院選の見通しや結果は説くに重要で、自民党の圧勝期待に、結果が判明するまでは極端な円高も考えにくい。

結論 ◎ポジション的には、ドルロングと円ショートの大幅な増加による、ポジション調整局面にあるが、調整幅は限定的と考え、徐々にドル高+円安局面が強まることが予想される。

リスク要因 ◎米経済の鈍化・雇用の悪化 ◎参議院選挙で自民党予想外の大敗 ◎日本国債利回り上昇

2013年6月2日日曜日

今週の注目点! 

今週の注目点! 今週から6月が始まるが、今週のメインイベントが多い。まず、日米の株価の行方で、米雇用+景況感関連の統計が強くなり、FRBのQE3の出口戦略が見えてくるのか否か、5日の日本政府が成長戦略第3弾を発表のインパクトを注目したい。(※詳しくはhttp://jiroohta.blogspot.jp/ )

金融政策と、経済統計(米雇用統計+景況感関連)、それと、米通貨当局の発言は、まず間違いなく相場が変動する。

6月3日(月曜)には、ボロズ・カナダ中銀新総裁就任がある。就任式の演説を注目したい。 イエレンFRB副議長=パネル討論に参加+ウイリアムズSF連銀総裁=討論会に参加し、どのような発言をするのか気になる。それと、日曜日のバーナンキFRB議長の発言+週末に発表された、中国の経済指標の結果は注目。

6月4日(火曜)には、豪中銀の理事会があり、政策金利2.75%の据え置きがまず間違いないと予想され、今後の利下予想は極めて少ない。今回は、豪ドル相場に関しての発言の有無を注意し、 ジョージ・カンザスシティー連銀総裁=米経済について講演し、発言内容を注目したい。

6月5日(水曜)には、豪第1四半期GDPと、ユーロ圏第1四半期GDP改定値があり、ユーロ圏各国のPMI改定値が発表される。米国ではADP全国雇用者数があり、7日(金曜)の米雇用統計の前哨戦として位置づけてもよく、この数字で相場が動くことは避けられない。また、ISM非製造業景況指数も注目したい。そして、日本政府が発表する成長戦略第3弾のインパクトで、全てはこれ次第。早朝には、フィッシャー・ダラス連銀総裁が米経済の見通しについて講演する、この内容もやや注目。

6月6日(木曜)には、BOEとECBが金融政策を発表する。共に現行政策の据え置きが予想されており、もし、万が一変わるようならば大変動へ。ドラギECB総裁の記者会見で、サプライズの発言があるのか? 多分ない思うが、下限金利の中銀預金金利0.0%に関して、何らかのサインを与えてくれるようならば、EUR相場は素直に反応する。プロッサー・フィラデルフィア連銀総裁の講演も、やや注目。

6月7日(金曜)には、米雇用統計があり、失業率は7.5%で横ばい、非農業部門雇用者数はやや拡大を予想している。いずれにしても、この数字のブレで相場が動くことは避けられない。

週末には、中国の主要経済指標の発表が控えており、週明け6月10日の相場への影響、特にAUDの変動が気になる。


5月28日時点のIMMポジション

5月28日時点のIMMポジション

シカゴ・マーカンタイル取引所(CME)が公表した、5月28日時点の通貨先物取引(IMMポジション)では、引き続き円ショートが増加し、ユーロ、スイスフラン、豪ドルのショートも増加した。逆に、ポンド、カナダドルは減少し、唯一プラスとなったNZドルのロングは減少、メキシコドルを除く、7通貨のネット・ショートポジションは-349,565(前週-321,520)とドルロングポジションがさらに積み上がっている。



ネットでのドルロングへの転換は、今年3月26日からで、黒田日銀総裁が衆議院財務金融委員会で、「量と質で大胆な金融緩和を進める」と発言内容を強めた日に当たり、キプロス救済でもめ、EURUSDが下落し始めた時期にも当たる。多少の増減はあるがほぼ毎週ごとに、ロングポジションが拡大している。

市場参加者のセンチメントでは、ドル高志向を選択し、円安思考と合わせ、この大きな流れが続いていることが、結果論で推測できる。




この流れが、変化するきっかけとなるのは、引き続き、FRBの量的緩和の出口をめぐる動きと、それらの発言で、市場はある程度、解除を期待することを先取りしている。円の要因としては、7月の参議院選挙の自民党大勝期待=円安の継続。これらが否定されることになれが、ドル高=円安の動きが大きく変わることになる。