2014年8月2日土曜日

8月2日(土曜) 昨日、8月1日(金曜)の海外市場の動き

8月2日(土曜) 昨日、8月1日(金曜)の海外市場の動き


弱い米雇用統計で、早期利上げ観測が後退し米金利は低下。前日の強い米GDPからから加速したドル買いの流れは変化。

米GDPから米雇用統計後の変化は、通貨間で異なる。EURGBPは急伸、GBPUSDは続落傾向は変わらず、EURUSDはスタート地点超え大きく値を戻す。NZDUSDはスタート地点を上回り、USDJPY+AUDUSDは回復できず。

米雇用統計
1. 米失業率は小幅上昇(6.1%→6.2%)
2. 非農業部門雇用者数は予想外に弱、6月と7月分が上方修正され、雇用の伸び傾向は続く(前月比20.9万人(予想23.0万人 6月29.8←288万人、5月22.9←22.4万人)
3. 労働参加率は改善(62.8%→62.9%)
4. 時間当たりの賃金の伸び率が横ばいで変わらず(0.2%→0.0%)

強弱混在の米経済指標
1. 米個人所得は横ばいで変わらず、米個人消費支出は予想通りながら、前月からは上昇。
2. 米製造業PMIは、予想を下回る
3. 米ミシガン大学消費者信頼感は、予想を下回る
4. 米ISM製造業景況指数は、予想を上回る。
5. 米建設支出は、予想外のマイナスへ。

ユーロ圏の懸念材料
1. 国債スワップデリバティブズ協会(ISDA)は、アルゼンチンを事実上のデフォルトと宣言。
2. ポルトガルのバンコ・エスプリト・サント銀行の救済観測が広まり、欧州株は続落。
3. ユーロ圏製造業PMIは伸び悩む。

ポンドは続落
1. 予想外に弱い英製造業PMI55.4 予想57.2)に、GBPは全面安、ポンド売りが続く

2014年8月1日金曜日

7月31日(木曜)の為替相場の動き

7月31日(木曜)の為替相場の動き


7月31日の為替市場は、8月1日の米雇用統計への期待感を引きづりながらも、弱いシカゴPMIに、ドル買い気勢が削がれる。

先の米第2四半期GDPは予想外に強く、米雇用統計も改善が予想され、米早期利上げ観測が強まる中、ドル買いの流れが続いた。

しかし、
31日の米シカゴ購買部協会景気指数は予想外に悪化、欧米の株価は大幅下落、米金利も低下し、ドル買いの流れは弱まるが、上昇傾向は維持。

改善しないユーロ圏の消費者物価指数にデフレ懸念は払しょくできず、ウクライナ情勢の深刻化懸念にユーロ買い戻しも限定的で、
1.34台を回復できず。ただし、売りも限定的。

USDJPYは、円安傾向が強まるが、欧米の株安+実需の売りに103円を超えられず。


アジア市場
◎豪輸出入物価指数は予想外に弱く、豪住宅建設許可件数も予想外に弱く、豪ドル売りの流れが続く。
USDJPYは久々の円安ゾーンに入り、実需の売りに102.90円台を達成できず。
EURUSD1.3400台を高値に、その水準を超えられず。
欧州市場
◎独雇用統計は、失業者数は減少。
◎ユーロ圏の失業率はやや低下、消費者物価指数は、予想を下回り
200910月以来の低い伸び率。
米国市場
◎米新規失業保険申請件数は、予想より若干悪かったが、
4週移動平均は20064月以来の低水準にドル買いが続く。
◎米雇用コスト指数は、
5年半ぶりの伸び率に、雇用統計の改善期待が膨らむ。
◎カナダ
GDPは、ほぼ予想通りで動きは鈍い。
◎シカゴ購買部協会景気指数は、予想外に悪化、
20136月以来の低水準にドル売りが強まるが限定的。

2014年7月27日日曜日

イベント・経済指標から考える今週の為替相場(7月28日~8月1日)

イベント・経済指標から考える今週の為替相場(7月28日~8月1日)


今週の経済指標から

今週は、30日の米第2四半期GDP・速報値と、同じく30日の米FOMC、そして、1日の米雇用統計を筆頭に、米国を中心に多くの重要な経済指標が控えている。その他でも、30日の独消費者物価指数、米ADP雇用統計、31日の独雇用統計、ユーロ圏消費者物価指数、カナダGDP、米シカゴ購買部協会景気指数、1日の英製造業PMI、米個人所得・個人消費支出、米ミシガン大学消費者信頼感指数、米ISM製造業景況指数、カナダ消費者物価指数など、短期的な変動を招く多くの経済指標が控えている。

イエレンFRB議長はもちろんのこと、カーニーBOE総裁、ウィーラーNZ中銀総裁などは、通貨当局者は、金利引き上げの時期や、継続の有無は指標次第であることを示している。本来ならば多くの指標を総合的に判断し予想してポジションをつくる必要があるが、短期勝負ではそんなことは気にしていられない。

サマーバケーションの真最中のこの時期、市場参加者は極端に減少しており、そうでなくても相場変動の縮小や取引量の激減は、中長期的な傾向になりつつある。今後も、目先の材料を利用して短期勝負だけに専念するのか、それとも、より長期間のポジションテークに徹するのか、二者択一を迫られそうなムードである。

為替市場の取引量は大幅に減少しており、大手プライムブローカーの中には、通貨監督当局から為替操作への疑いで監査が入り、他の大手も積極的な投機的ポジションに制限が加えられているところもあると言われている。

先週の為替相場は、ドル全面高の展開で、豪ドルは堅調に推移。個別には、NZDUSDが前週比で-1.55%の下落したことを筆頭に、AUDUSD以外ではドル全面高。USDJPYは小幅上昇し、AUDJPYを除き、円は他の主要通貨で全面高。強い順番をつければ米ドル、豪ドル、円の順になる。

3週間連続で値を下げたGBPUSDは、いまでも専門家の間では評価は高く、現状の下げは良い調整局面の場を提供しているだけとの声も多い。USDJPYは、地政学的リスク・有事で安全資産の円買いのムードは長続きせず、失望感が続き、テクニカルでもビットアップしている。ただ、102.20円を安定的に超えてくるまでは、極端に円ベア(USDJPYの上昇)を期待する必要もなさそう。


最新のIMMポジションと相場の動き 2014/07/27


最新のIMMポジションと相場の動き  2014/07/27


≪最近のデータが示すもの(7月22日データから)≫ 

7通貨(円、ユーロ、ポンド、スイスフラン、カナダドル、豪ドル、NZドルのネットはショート-48,116コントラクトで、前週-22,469からショートが25,647増加し、ドル買いとなっていました。ドルに換算したポジションはドル買いで約128億ドルと前週の86億ドルから急増し、6月10日の145億ドルに次ぐ、水準にドルロングが増加しています。

今週、特に目立った動きとしては、ユーロのショートが急増し、週間の減少幅としては、それまでのロングからショートへと変化した5月24日の週、-34,726に次ぐ減少幅となっています。また、ポンドのロングが7月1日週の56,412コントラクトをピークに減少傾向が続いていることです。

≪各通貨での変化≫
円=-53,916コントラクトと、前週の-62,948から、ショートは減少。ドル換算では約66億ドルのドル買いポジションで、前週の約77億ドルからドルロングは減少しました。地政学的リスクによる円買いもそれほど続かず、逆に円売り戻しも入りながらも、結果としては大きな変動もなく、円のネットショートポジションの5万~7万コントラクトで安定している。

ユーロ=-88,823コントラクトと、前週の-62,846からショートが大幅に増加。スポットでも1.35の大台を割り込むなど、ユーロ売りの流れが続いています。ドル換算では約150億ドルのドル買いポジションで、先週の107億ドルからドルロングが増加しています。

ポンド=+27,497コントラクトと、前週の+38,770からロングは減少。ドル換算では約29億ドルのドル売りポジションで、前週約42億ドルからドル売りは大幅に減少しています。

豪ドル=+38,793コントラクトと、前週の+39,743からロングは減少。トータルでは16週連続でプラス圏を維持し、ドル換算では約37億ドルのドル売りポジションで、前週とほぼ同水準を維持しており、ドル高の流れでは健闘している通貨です。

NZドル=+15,132コントラクトと、前週の+15,453からロングはほぼ同水準。ドル換算でも約13億ドルのドル売りポジションで前週の約14億ドルから微増、ほぼ同水準を維持しています。ただ、この数字は24日のNZ中銀の利上げ後の声明で、利上げサイクル終了とNZドル高けん制発言による、NZドルの急落を含まれておらず、NZドルのロングが大幅に減少していることが推測できます。