2015年8月15日土曜日

2015年8日15日(土曜) 最新のIMMポジション(8月11日集計分)から 

2015年8日15日(土曜) 最新のIMMポジション(8月11日集計分)から 

中国人民銀行は、8月11日(火曜)IMMデータ集計日に、中国経済の成長ペースの鈍化を阻止すべく、約3年ぶりに人民元を切り下げ、ドルは全面高へ。逆に、中国経済的に関係の強い国の通貨と資源国通貨(AUD+NZD+CAD)は下落した。

今回のIMMデータでもその動きがよくわかる。7通貨(円、ユーロ、ポンド、スイスフラン、カナダドル、豪ドル、NZドル)のポジションはネット・ショートが-367,066コントラクトと、前週-326,624から通貨ショートが40,442拡大している。

7通貨でNZドルだけが、ショートは微減したが、他の6通貨は全てショートが増加し、安全資産のドルへ買いが一時強まっていたこともがわかる。もっとも、その後は、金融市場の混乱を回避すべく、9月のFOMCで利上げ先送りとの思惑に、ドル売りも見られた。

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8/4(-79,716)→8/11(-105,226)
4週連続で円のショートが拡大し、6月9日週以来となる10万コントラクト台へショートが膨らむ。中国人民元の大幅切り下げ+株価下落と、リスクヘッジの円買いとはならず(後に円買いへと変化)。

ユーロ
8/4(-113,394)→→8/11(-115,210)
2週連続でユーロのショートは拡大するも、EURUSDは逆に上昇し、クロスでのユーロ買いが目立った。ギリシャ第3次支援策の合意に向けた動き(後に、ギリシャ議会+ユーロ圏財務相会合は承認)や、リスクヘッジとしての独債買いが目立った。

ポンド
8/4(-6,557)→→8/11(-10,371)
4週間ぶりにポンドのショートが拡大。ショートは約1万コントラクトにとどまり、BOE金融政策委員会・四半期インフレレポートの結果を受けたポンド売りが続くも、その影響は限定的。


スイスフラン
8/4(-1,466)→→8/11(-7,012)
2週連続でショートが拡大、3月24日週と同じ水準へ。スポット市場では週後半からスイス高が強まり、中国人民元の急落+株安によるリスク回避の動きに、スイスフランの上昇が目立った。


カナダドル
8/4(-64,180)→8/11(-67,405)
8週連続でショートは拡大。昨年9月30日の週にロングからショートへ変化してから、計46週の内、44週でショートを維持。原油価格・商品価格の続落の影響も響いている。


豪ドル
8/4(-49,412)→→8/11(-51,270)
前週のショート減少から今回はショートが拡大へ。カナダドルと同じで、昨年9月30日の週にロングからショートへ変化してから、計46週の内、44週でショートを維持。中国経済のスローダウン、商品価格の下落の影響が続く。ただ、追加利下げ観測は弱まる。


NZドル
8/4(-11,899)→→8/11(-10,572)
3週連続でショートは減少。他の主要国通貨でドル買いが強まる中で、NZドルだけはショートが減少し、今までのショートポジションの巻き戻しが続いている。





2015年8月15日(土曜) 昨日14日 海外市場の動き

2015年8月15日(土曜) 昨日14日 海外市場の動き

夏休みシーズン真っ盛りの週末の金曜日。中国は人民元安に歯止めをかけUSDCNYの中心レートを引き上げた影響に、独10年債利回りは上昇し、ユーロ売りへ。米株は上昇+米10年債利回りは小幅昇+原油価格(WTI)は下落。

為替市場は、大きな動きはなく、動きは複雑。
米経済指標で相場が動くも、通貨間で異なり、ロンドンフィキシングで動きの変化が目立った。一日を通じては動きは鈍く狭い動き。

弱いNZ小売売上高の影響にNZDUSDの下落が目立ち、USDJPY+USDCHFは小幅下落、USDCADは上昇、EURUSDは下落、GBPUSD+AUDUSDは上昇。

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ユーロ圏財務相会合はギリシャ第3次救済プログラムを承認。ユーロ圏GDPは前期比0.3%(予想0.4% 前期0.3%)と、ドイツ・フランスが予想を下回り低下するも、ユーロ売りの反応は鈍い。

米生産者物価指数と米鉱工業生産は予想を上回りドル買いへ。米設備稼働率は予想と変わらず、ミシガン大学消費者信頼感指数は予想を下回り、ドル売りへと変化。

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ギリシャ議会=第3次救済支援パッケージとなる、財政改革法案を賛成222票(定員300議席)で可決、デフォルト回避の可能性がより高まる。野党が支持に回り過半数を維持するも、与党の急進左派連合(SYRIZA)は約3/1の43議員が反対か棄権へ。

チプラス首相=8月20日のECBへの債務返済後に信任投票を実施へ。

中国人民銀行=USDCNYの中心レートを、11日の大幅切り下げ後で初となる、前日比0.05%引き上げた。USDCNYは一週間の下落率は2.9%で過去最大。

ブルームバーグ調査(8月7~12日)=中国の人民元大幅切り下げでも、77%が9月のFOMCで利上げを予測。8%は10月の利上げを予測、11%は12月の利上げを予測。FOMC後の記者会見予定は9月と12月。

ユーロ圏第2四半期GDP・速報値は、前期比0.3%(予想0.4% 第1四半期0.4%)と、ドイツ(0.4%・予想0.5%)・フランス(0.0%・予想0.2%)が予想を下回り低下へ。

ユーロ圏消費者物価指数・改定値=前月比-0.6%(予想-0.6% 前回0.0%)、前年比0.2%(予想0.2% 前回0.2%)、コア前月比-0.7%(予想-0.7%)、コア前年比1.0%(予想1.0% 前回1.0%)→ 予想と変わらず

デイセルブルム・ユーロ圏財務相会合議長=ギリシャ議会が財政改革法案を可決したことを受け、仮に実際に何も実施されないようなら、プログラムは極めて速やかに再び中断すると発言。額が相当かさむ恐れのある銀行資本注入や、民営化基金、多くの国にとって重要なIMFの関与に対し、多少の懸念がある。10月までに決まらない見通しを示す

ユーロ圏財務相会合=860億ユーロ(約11.9兆円)の第3次ギリシャ救済プログラムを承認。第1次・第2次ではすでに計2400億ユーロを救済している。

中国人民銀行と商業銀行の7月外貨取引=389億ドル相当の人民元売り越しで過去最大規模。

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7:45 NZD 第2四半期 小売売上高=前期比0.1%(予想0.5% 前回2.7%)、除自動車前期比=0.1%(予想 前回2.9%)→ 予想を下回りが強まる

14:30 FRN 第2四半期 GDP・速報値=前期比0.0%(予想0.2% 前回0.6%)、前年比1.0%(予想1.1% 前回0.8%)→ 予想を下回りEURは小幅下落へ

15:00 GER 第2四半期 GDP・速報値=前期比0.4%(予想0.5% 前回0.3%)、前年比1.6%(予想1.5% 前回1.0%)→ 前期比前期より拡大するも、予想を下回るもユーロ売りは限定的

18:00 EUR 第2四半期 GDP・速報値=前期比0.3%(予想0.4% 前回0.4%)、前年比1.2%(予想1.3% 前回1.0%)→ 前期比は前回と予想を下回り、前年比は前回を上回るも予想より低いが、EURは底堅く推移

18:00 EUR 7月 消費者物価指数・改定値=前月比-0.6%(予想-0.6% 前回0.0%)、前年比0.2%(予想0.2% 前回0.2%)、コア前月比-0.7%(予想-0.7%)、コア前年比1.0%(予想1.0% 前回1.0%)→ 予想と変わらず

21:30 USD 7月 生産者物価指数=前月比0.2%(予想0.1% 前回0.4%)、前年比-0.8%(予想-0.9% 前回-0.7%)、コア前月比0.3%(予想0.1% 前回0.3%)、コア前年比0.6%(予想0.5% 前回0.8%)→ 予想を上回り、ドル買いが強まる

22:15 USD 7月 鉱工業生産=前月比0.6%(予想0.3% 前回0.3%)、設備稼働率=78.0%(予想78.0% 前回78.4%)→ 鉱工業生産は予想を上回りドル買いが続く

23:00 USD 8月 ミシガン大学消費者信頼感指数・速報値=92.9(予想93.4 前回93.1)→ 予想を下回りドル売りが強まる

2015年8月14日金曜日

2015年8月14日(金曜)欧州市場の動き

2015年8月14日(金曜)欧州市場の動き

アジア市場では、早朝のNZ小売売上高が弱く、他の主要通貨では前日NY市場の終値からドル売りが進むも、NZDUSDの買いは弱く復活できず。

日本株は下落するも、中国人民銀行はUSDCNYの中心レートを引き上げ、上海総合株価指数は上昇と、週末の欧州市場は、リスク選好型の動きとなる。リスクオンの中で、USDJPYは続落し、ドルは主要国で値を下げる。

注目の、ユーロ圏第2四半期GDP・速報値は、前期比0.3%(予想0.4% 第1四半期0.4%)と、ドイツ(0.4%・予想0.5%)・フランス(0.0%・予想0.2%)が予想を下回り低下へ。

ユーロ圏消費者物価指数・改定値=前月比-0.6%(予想-0.6% 前回0.0%)、前年比0.2%(予想0.2% 前回0.2%)と、ほぼ予想通り。

週末金曜日、どこまで積極的に動けるのか? 米株と米金利の動きを見ながらとなるが、米鉱工業生産、米ミシガン大学消費者信頼感指数・速報値を注目したい。

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ギリシャ議会=第3次救済支援パッケージとなる、財政改革法案を賛成222票(定員300議席)で可決、デフォルト回避の可能性がより高まる。野党が支持に回り過半数を維持するも、与党の急進左派連合(SYRIZA)は約3/1の43議員が反対か棄権へ。

チプラス首相=8月20日のECBへの債務返済後に信任投票を実施へ。

中国人民銀行=USDCNYの中心レートを、11日の大幅切り下げ後で初となる、前日比0.05%引き上げた。USDCNYは一週間の下落率は2.9%で過去最大。

ブルームバーグ調査(8月7~12日)=中国の人民元大幅切り下げでも、77%が9月のFOMCで利上げを予測。8%は10月の利上げを予測、11%は12月の利上げを予測。FOMC後の記者会見予定は9月と12月。

ユーロ圏第2四半期GDP・速報値は、前期比0.3%(予想0.4% 第1四半期0.4%)と、ドイツ(0.4%・予想0.5%)・フランス(0.0%・予想0.2%)が予想を下回り低下へ。

ユーロ圏消費者物価指数・改定値=前月比-0.6%(予想-0.6% 前回0.0%)、前年比0.2%(予想0.2% 前回0.2%)、コア前月比-0.7%(予想-0.7%)、コア前年比1.0%(予想1.0% 前回1.0%)→ 予想と変わらず


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8月14日(金)23:00 米ミシガン大学消費者信頼感指数(取引通貨ペア USDJPY)

8月14日(金)23:00  米ミシガン大学消費者信頼感指数(取引通貨ペア USDJPY)


≪説明≫
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中国人民元の大幅切り下げも、人民銀行のテコ入れでやや落ち着き、株価の下落も小康状態となっています。

金融市場の混乱阻止を目的に、FRBは早期利上げを遅らせるとの思惑がドル売りの理由となっていますが、9月か12月のいずれのFOMCで利上げをする可能性は引き続き高く、ドル売りも一時的な動きと思われ、基本はドル買いへ。


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さて、USDJPYは123.50~125.50円のレンジで推移し、最近でも125円台まで買い進めたものの、円クロスで円高に振れたり、実需の売りに上値も重く失敗、どうしても方向性は定まりません。

結果論としては、123.50~125.50円の20pips手前で買い・売りをし、レンジ相場を決め打ちしたほうが、結果としては勝率が高くなっています。大相場を期待するにはこのレンジを抜け出すまで待つ以外なさそうです。

方向性は、引き続きドル高・円安で、過去の教訓からは8月第4週以降の相場には注意が必要と思えてまりません。

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今回の米ミシガン大学消費者信頼感指数の予想は93.4と前回93.1から小幅ながら拡大が見込まれています。

過去38回のデータでは、実際と予想とのかい離は、最大7.4、平均1.9となっており、差がある割には相場変動が少ない指標となっています。

過去36買いのデータでは、USDJPYで発表直後15分間の変動を見ると、最大43pips、平均16pipsと以外に少なく、直近5回に限定すれば平均13pipsと極めて動きが鈍くなっています。

そのため、上下のテクニカルポイントに的を絞り、狭いレンジで取引を考えるか、22:30分からの米現物株の動きを見ながら、取り引きの方法を考えたいと思います。

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≪今回の予想と前回の数字≫
予想93.4 前回93.1

≪過去38回の予想と実際との差≫
米ミシガン大学消費者信頼感指数
Max=7.4
Min=0.0
Ave=1.9

≪USDJPY 過去36回の発表15分間の為替レートの変動≫
Hi-Low=Max43pips
Hi-low=Min4pips
Hi-low=Ave16pips

Open-Hi=Max35pips
Open-Hi=Min0pips
Open-Hi=Ave9pips

Open-Low=Max42pips
Open-Low=Min0pips
Open-Low=Ave7pips





8月14日(金)15:00 独第2四半期GDP(取引通貨ペア EURJPY)


8月14日(金)15:00 独第2四半期GDP(取引通貨ペア EURJPY)


≪説明≫
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今回の独GDPは第2四半期の速報値で、その30分前に発表されるフランスGDPの結果の影響を受けながらの発表となります。

また、18:00にはユーロ圏のGDPとCPIが発表となることや、欧州の株価の変動からも影響を強く受けることになり、発表後の影響は、よほど予想外の結果とならない限り、比較的短時間で終わるものと思われます。

昨日発表された、ECB理事会の議事要旨では、「ユーロ圏について異例に低いインフレ率と、失望を誘う経済成長が続いているとの認識」とあり、簡単に強気にはなれないムードが続いています。市場予想は第1四半期を上回ることが予想されていますが、予想通りの強い数字はすでに織り込み済みではないでしょうか?

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テクニカルでは、上昇トレンドが続いていますが、今日を含め3日間、138.85~90円を超えられず、上値が重くなっていることも事実です。今日、139円台を達成できるのでしょうか? 下値138.66、138.51にポイントがあり、138.28円を下回ると一時的に売りが強まる可能性が高くなりそうです。

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今回の予想数字は、前期比0.5%と前回0.3%、前年比1.5%と前回1.0%と、共に上昇が見込まれています。

過去24回のデータでは、予想と実際との差は、前期比で最大0.4%、平均で0.06%、前年比で最大1.6%、平均0.19%となっており、予想と大きな差は見られません。

過去14回のデータでは、EURJPYで発表15分間の為替レートの変動は、最大23pips、平均で15pipsと動きは極めて限定的ですが、最近のEURの上昇や、不安定な株式市場の動きもあり、今回はより動くことを期待しています。

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≪今回の予想と前回の数字≫
前期比=予想0.5% 前回0.3%、
前年比=予想1.5% 前回1.0%

≪過去24回の予想と実際との差≫
前期比(季調後)
Max=0.40%
Min=0.00%
Ave=0.06%

前年比 季調前)
Max=1.60%
Min=0.00%
Ave=0.19%

≪EURJPY 過去14回の発表15分間の為替レートの変動≫
Hi-Low=Max23pips
Hi-low=Min7pips
Hi-low=Ave15pips

Open-Hi=Max23pips
Open-Hi=Min0pips
Open-Hi=Ave7pips

Open-Low=Max19pips
Open-Low=Min0pips
Open-Low=Ave7pips





2015年8月14日(金曜) 昨日13日 海外市場の動き

2015年8月14日(金曜) 昨日13日 海外市場の動き

中国人民銀行は「人民元の切り上げペースをコントロール」と、資本流出を危惧し人民元安を抑制する動きに、中国株は値を戻し、欧米株価は下げ止まり小幅上昇。米債券利回りは上昇するも、原油価格(WTI)は続落。リスク回避の動きが続く。

為替市場は、「米小売売上高+企業在庫」が強く基本ドル高の流れが続きユーロ高が目立つ。米国市場は「USDJPY+EURUSD+AUDUSD」でドル売りへ。資源価格の下落に、「NZD+CAD」は弱く、一日を通じても、NZD+CADの弱さが目立った。

円クロスでもNZDJPY+CADJPYの下落が目立つが、EURJPY+CHFJPY+GBPJPY+AUDJPYは小幅上昇し、二極化が進む。

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CAD 6月 新築住宅価格指数=前月比0.3%(予想0.1% 前回0.2%)、前年比1.3%(予想 前回1.2%)→ 予想を上回る

USD 7月 小売売上高=前月比0.6%(予想0.5% 前回-0.3%)、除自動車=前月比0.4%(予想0.5% 前回-0.1%)→ 予想を若干上回る

USD 7月 輸入物価指数=前月比-0.9%(予想-1.1% 前回-0.1%)、前年比-10.4%(予想-10.5% 前回-10.0→9.9%)→ 予想を下回る

USD 週間新規失業保険申請件数=予想27.4万件(27.0万件 前回27.0万件)、失業保険継続受給者数=227.3万人(予想224.7万人 前回225.5万人)→ 予想を上回り悪化へ

USD 6月 企業在庫=前月比0.8%(予想0.3% 前回0.3%)→ 予想を上回る

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人民元は3日続落し4年ぶりの安値へ=中国人民銀行が、USDCNYでドル売り・元買いの介入を実施。人民元の下落ペースを弱め、資本流出を防いでいる。

張中国人民銀行総裁補佐=人民元の下落が続く根拠はない。USDCNYの基準レート変更に伴う調整は基本的に完了。相場変動が過大となり投機的変動には行動する。

張中国人民銀行総裁補佐=現行の人民元相場は、経済のファンダメンタルズに沿ったもの。柔軟な為替レートは人民銀の金融政策調整の余地を拡大する。

中国人民元の大幅切り下げに、ドル建てジャンク債の平均価格は2011年以来の安値へ。

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2015年8月13日木曜日

2015年8月13日(木曜)アジア・欧州市場前半の動き

2015年8月13日(木曜)アジア・欧州市場前半の動き

日経平均株価は0.99%上昇、上海総合指数も1.76%上昇、EURO STOXX50は1.88%上昇、独DAXも2.0%近く上昇、独英10年債利回りは上昇へ。

中国人民銀行の人民元安を抑制するUSDCNYの売り介入を実施した思われ、張中国人民銀行総裁補佐は人民元安阻止の動きへ。

中国の資本流出を押さえる動きに、人民元は上昇、株価も上昇、一時ドル売りへ傾くも、基本ドル買いの流れは変わらず。アジア市場の前半一時ドル売り、後半ドル高。欧州市場もドル高の流れが続く。

これからの注目材料は、米小売売上高+米輸入物価指数+米新規失業保険申請件数+企業在庫

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ギリシャ第2四半期GDPは、前期比0.8%(予想-0.8%)、前年同期比1.4%と、予想外の増加へ。

人民元は3日続落し4年ぶりの安値へ=中国人民銀行が、USDCNYでドル売り・元買いの介入を実施。人民元の下落ペースを弱め、資本流出を防いでいる。

張中国人民銀行総裁補佐=人民元の下落が続く根拠はない。USDCNYの基準レート変更に伴う調整は基本的に完了。相場変動が過大となり投機的変動には行動する。

張中国人民銀行総裁補佐=現行の人民元相場は、経済のファンダメンタルズに沿ったもの。柔軟な為替レートは人民銀の金融政策調整の余地を拡大する。

中国人民元の大幅切り下げに、ドル建てジャンク債の平均価格は2011年以来の安値へ。

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GBP 7月 RICS住宅価格=44%(予想42.0 前回40.0)→ 予想を上回る
JPY 6月 機械受注=前月比-7.9%(予想-5.6% 前回0.6%)→ 予想外にマイナス幅が拡大
AUD 8月 消費者インフレ期待=3.7%(予想 前回3.4%)
GER 7月 消費者物価指数・確報値=前月比0.2%(予想0.2% 前回0.2%)、前年比0.2%(予想0.2% 前回0.2%)、HICP前月比・確報値=0.3%(予想0.3% 前回0.3%)、前年比0.2%(予想0.1% 前回0.1%)
FRN 7月 消費者物価指数=前月比-0.3%(予想-0.4% 前回-0.1%)、前年比0.2%(予想0.3% 前回0.3%)、HICP前月比-0.4%(予想-0.5% 前回-0.1%)、HIPC前年比0.2%(予想0.3% 前回0.3%)

8月13日(木)21:30 米小売売上高(取引通貨ペア USDJPY)

8月13日(木)21:30 米小売売上高(取引通貨ペア USDJPY)


≪説明≫
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中国人民元の大幅な通貨切り下げと、それに伴う株価の下落による相場変動が続いています。中国との貿易関係の強い国の通貨安から上昇へと上下変化し、安全資産のドルは、9月の利上げ観測に疑問がもたれ弱く、逆に、独債券の上昇にユーロ買いが強いという、複雑な動きとなっています。

基本は、ドル高の動きは変わらず。USDJPYはリスク回避の動きに円高へと動いてはいますが、底値は限定的で123.50円を割り込むこともできず、123.50~125.50円のレンジの相場が続いています。

USDJPYはボトムを確認したことで、やや買い安心感が見られますが、124.50円を超えるまでは油断はできません。いずれにしても、本日も株価の動きと、金利で為替相場の動きが決まりそうです。

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最近の米経済使用はやや上向きな数字が増えており、今回の予想は、前月比、前年比共に前回より上昇が見込まれています。

過去34回のデータでは、予想と実際との差は、前月比で最大0.9%、平均0.3%、除自動車前月比で最大1.0%、平均0.3%と、やや誤差はあるものの、大きな変動とはなっていません。

過去22回のデータでは、USDJPYので発表直後15分間の変動をみれば、最大73pips、平均30pipsで、過去5回に限定すれば、平均55pipsの変動で、ある程度の動きを期待できます。

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≪今回の予想と前回の数字≫
小売売上高
前月比=予想0.5% 前回-0.3%、
除自動車・前月比=前月比予想0.4% 前回-0.1%

≪過去34回の予想と実際との差≫
前月比
Max=0.9%
Min=0.0%
Ave=0.3%

除自動車・前月比
Max=1.0%
Min=0.0%
Ave=0.3%

≪USDJPY 過去22回の発表15分間の為替レートの変動≫
Hi-Low=Max73pips
Hi-low=Min4pips
Hi-low=Ave30pips

Open-Hi=Max38pips
Open-Hi=Min1pips
Open-Hi=Ave10pips

Open-Low=Max64pips
Open-Low=Min2pips
Open-Low=Ave20pips





2015年5月20日(木曜) 昨日19日 海外市場の動き

2015年5月20日(木曜) 昨日19日 海外市場の動き

中国人民元の連日の切り下げに、9月の米利上げ観測がやや薄らぎドル売りを継続、ただし、ダドリーNY連銀総裁発言+JOLT労働調査+10年債入札にやや値を戻す。

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リスク資産はユーロへ戻り独2年債利回りは過去最低へ、株価は弱いが資源国通貨のAUD+CAD+NZDは上昇へ。

米株は270ドル近くの下落から値を戻し、米10年債利回りは2.04%近くの低下から2.15%へ値を戻し、原油価格(WTI)は43.38ドルと0.30ドル上昇へ。

為替市場ではドル売りの流れを維持するも終盤かけ、年内の利上げの可能性は残るやや値を戻す。
1.JOLT労働調査では求人1件当たりの失業者が8年ぶりの高水準に賃金上昇の可能性が高まる。
2.ドリーNY連銀総裁の9月利上げ可能性を示唆。
3.10年債入札は低調で利回りは上昇へ。

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17:30 GBP 7月 雇用統計: 失業率2.3%(予想2.3% 前回2.3%)、ILO失業率(4-6月)=5.6%(予想5.6% 前回5.6%)、失業者数推移=-4900人(予想1,000人 前回7,000人)、週間賃金上昇率(4-6月)=2.4%(予想2.8% 前回3.2%)、失業保険申請に基づく失業者=+25,000人(185万人)⇒ 失業者数推移は予想外のマイナスとなるも、週間賃金上昇率が予想外に弱く、GBP売りが強まる。

18:00 EUR 6月 鉱工業生産=前月比-0.4%(予想-0.2% 前回-0.4%)、前年比1.2%(予想1.5% 前回1.6%)→ 予想外に弱い

18:00 CHF 8月 ZEW景況感調査=5.9(予想 前回-5.4)

23:00 USD 6月 JOLT労働調査(求人件数)=524.9万人(予想530万件 前回536.3→535.7万件)→ 労働市場の緩みを示す、求人1件当たりの失業者は1.58人(前回1.62人)で、8年ぶりの低水準に労働市場は引き締まり賃金が上昇する可能性に、年内の利上げの可能性を残す

3:00 USD 7月 月次財政収支=-1492億ドル(予想-1320億ドル 前回518億ドル)→ 米財政赤字は前年比58%拡大

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PBOC 中国人民銀行は二日連続で人民元を切り下げたが、人民元安を求める圧力が強まる。

PBOC 中国人民元は1.8%の下落で、二日間では1994年以来の大幅安で、中国人民銀行が市場介入を実施との観測へ。

FRB ダドリーNY連銀総裁=中国の成長減速で人民元を下落させることは理解できる。

FRB ダドリーNY連銀総裁=近い将来に利上げが可能になることを望む。スキルのミスマッチを低金利で解消できず、FRBは来月にでも利上げをすることができる

EUE 独債券利回りは過去最低へ=中国の人民元大幅切り下げに世界成長を懸念し安全資産の買いが強まる

GRE ユーロ圏財務相は14日にギリシャ第3次支援を協議

USD 米10年債入札は最高落札利回り2.115%(予想2.109%)、応札倍率2.4倍と前回2.72倍を下回り低調


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2015年8月12日(水曜) 欧州・米国市場序盤の動き

2015年8月12日(水曜) 欧州・米国市場序盤の動き

中国の人民元の大幅な切り下げは、中国経済の鈍化を裏付け、世界的な株安へと続く。9月のFOMCで利上げ見送りムードが高まり、ドルは全面安へ。

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米株は大幅下落、米10年債利回りは低下、原油価格(WTI)は上昇。

USDJPYは、124円を割り込み1.2円以上下落。125円台へ買い上げた後の下げに、円ショートの失望感は強く、123.50~125.50円レンジの下限を試す動きへ。

EURUSDは、1.1120~50の売りをこなし、1.1180台へ上昇。7月10日の高値1.1200を直前にし、この水準を超えると続伸の可能性が高まる。

GBPUSDは、1.5540→1.5630へ上昇。英雇用統計は週間賃金上昇率が弱く1.5540まで下落するも、200ポイント近く上昇し、直近の高値を更新中。

AUDUSDは、0.7220→0.7380へ上昇し、11日の中国人民元大幅切り下げ後の、戻り高値を更新。中国株安+人民元安+弱い中国小売売上高・鉱工業生産・固定資産投資を乗り越え、0.7400を目指す動きへ。


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AUD 8月 ウエストパック消費者信頼感指数=99.5(予想 前回92.2)、前月比7.8%→ 前回より大幅に拡大へ

CNY 7月 小売売上高=前年比10.5%(予想10.6% 前回10.6%)→ 予想・前回を下回る

CNY 7月 鉱工業生産=前年比6.0%(予想6.6% 前回6.8%)⇒ 予想・前回を下回る

CNY  7月 固定資産投資(都市部)=前年比11.2%(予想11.5% 前回11.4%)⇒ 予想・前回を下回る

GBP 7月 雇用統計: 失業率2.3%(予想2.3% 前回2.3%)、ILO失業率(4-6月)=5.6%(予想5.6% 前回5.6%)、失業者数推移=-4900人(予想1,000人 前回7,000人)、週間賃金上昇率(4-6月)=2.4%(予想2.8% 前回3.2%)、失業保険申請に基づく失業者=+25,000人(185万人)⇒ 失業者数推移は予想外のマイナスとなるも、週間賃金上昇率が予想外に弱く、GBP売りが強まる。

EUR 6月 鉱工業生産=前月比-0.4%(予想-0.2% 前回-0.4%)、前年比1.2%(予想1.5% 前回1.6%)→ 予想外に弱い

CHF 8月 ZEW景況感調査=5.9(予想 前回-5.4)

USD 6月 JOLT労働調査(求人件数)=524.9万人(予想530万件 前回536.3→535.7万件)

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ダドリーNY連銀総裁=中国人民銀行が基準値を引き下げたが、中国経済が想定より弱含んでいれば、通過の調整は適切かもしれない。

ダドリーNY連銀総裁=近い将来に利上げが可能になることを望む。金融・海外からの衝撃で失業率がぞうだいすれば政策の再検討が必要だが、現状はこのような状態ではない。

中国人民銀行へ人民元安を求める圧力が強まる。

中国人民元は1.8%の下落で、二日間では1994年以来の大幅安で、中国人民銀行が市場介入を実施との観測へ。

2015年8月12日水曜日

8月12日(水)17:30 英雇用統計(取引通貨ペア GBPJPY)

≪説明≫
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中国人民元の大幅な切り下げと株安と言う、新たな不安材料に、世界的にリスク回避の動きが強まっています。

その中で、ポンドは、対USDやEURに対しては値を下げていますが、逆に資源国通貨では上昇を維持し、対JPY(GBPJPY)でも、安定し底堅く194.00~194.50円、194.50~195.00円と底値を切り上げつつあり、今日も、このレンジを抜け出せるのか、注目しています。

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先のスーパー・サーズデーで、利上げ支持者が予想外に少なかったことや、インフレ見通しが引き下げられ、ポンド売りに繋がっていました。

今回の英雇用統計の数字の結果で、雇用が弱く利上げ時期が遠のくのか? それとも、悪雇用改善で、将来の利上げ期待が再浮上するのか? 

いずれにしても、GBPクロスが変動することは避けられないでしょう! 

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英雇用統計では、ILO失業率と失業者数が相場変動の要因で、今回は、失業率が5.6%と前回と変わらず、失業者数は前回を下回る1,000人の予想となっています。

過去26回のデータでは、ILO失業率では平均0.06%とほぼ予想通りとなり、失業者数は平均で0.8万人で、1万人を上回ると相場変動が高めに推移することが多くなっています。

過去22回のデータでは、GBPJPYで発表直後15分間の相場変動をみると、ほぼ50pips以上変動しており、最大で120pipsと大きな変動となっています。

ただ、現状は、夏休み真っ盛りで、市場参加者も減少していることを考えれば、比較的狭いレンジでの取引を考えざるを得ないことも事実です。


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≪今回の予想と前回の数字≫
雇用統計
ILO失業率(4-6月)=予想5.6% 前回5.6%、
失業者数推移=予想1,000人 前回7,000人

≪過去26回の予想と実際との差≫
ILO・失業率
Max=0.20%
Min=0.00%
Ave=0.06%

失業者数推移
Max=1.67万人
Min=0.04万人
Ave=0.8万人

≪GBPJPY 過去22回の発表15分間の為替レートの変動≫
Hi-Low=Max120pips
Hi-low=Min30pips
Hi-low=Ave59pips

Open-Hi=Max94pips
Open-Hi=Min0pips
Open-Hi=Ave32pips

Open-Low=Max119pips
Open-Low=Min0pips
Open-Low=Ave28pips

今日も朝から人民元+株の動きに、リスク回避の動きへ。

通勤電車の混雑は緩和し、平和な夏休みと思いきや、今日も人民元+株の動きに、リスク回避の動きへ。

アジア市場では、朝から日経平均株価が続落、上海総合株価指数も続落して取引が始まり、米株先物も続落。

株安+人民元安(USDCNYの基準値が前日から1.6%元安)に、リスク回避の動きがさらに強まり、昨日から下落していた、AUD+NZD+CADは下げ幅を加速、比較的堅調だった、GBPUSDも下落。

USDJPYは、125円台で安定推移し、125.05~25円のレンジで底堅く推移。
唯一、EURUSDだけは1.10台を維持し小幅上昇、EURはクロスで全面高へ。

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JPY 日銀金融政策決定会合・議事要旨(7月14~15日)=大方は、資産の買い入れ、現在の方針継続が適当。一名、量的・質的緩和の追加的効果を副作用が既に上回る。一名、日銀の資産買い入れ、早めに減額に着手することが適当。数人、資産買い入れ減額開始は政策効果を大きく損なう。複数名、金融面の不均衡、緩和の副作用示す理論や具体的根拠なし

AUD 8月 ウエストパック消費者信頼感指数=99.5(予想 前回92.2)→ 前回より大幅に拡大へ

AUD 第2四半期 賃金コスト指数=前期比0.6%(予想0.6% 前回0.5%)、前年比2.3%(予想2.3% 前回2.3%)→ 予想通り

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2015年8月12日(水曜)昨日11日 海外市場の動き

2015年8月12日(水曜)昨日11日 海外市場の動き

中国経済への不安が広まる。

中国人民元の大幅な切り下げの影響は海外市場でも続き、中国への資源輸出国や中国と貿易関連性が高いアジア通貨は弱く、USD買いの流れが続く。

コモディティ通貨安(AUD+NZD+CAD)+欧米株は下落+欧米債券利回りは低下+原油価格(WTI)は下落へ。EURUSDは、ギリシャ第3次支援策の条件で合意しEUR買いへと動き、GBPUSDも中国経済のリスクは弱く健闘。

中国経済の成長鈍化と大幅な人民元切り下げにも、米輸出鈍化のリスクや、FRBの利上抑制の危惧は弱い。

ドル高の動きに安全資産の円も弱く、USDJPYは125円台へ上昇。円クロスはEURJPY+GBPJPYで円安=AUDJPY+NZDJPY+CADJPYで円高へ。

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米第2四半期 非農業部門労働生産性・速報値=前期比年率1.3%(予想1.6% 前回-3.1→-1.1%)、単位労働コスト・速報値=前期比年率0.5%(予想0.1% 前回6.7%→-2.3%)

米卸売在庫=前月比0.9%(予想0.4% 前回0.8→0.6%)、卸売売上高=前月比0.1%(予想0.5% 前回0.3→0.2%)

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ムーディーズ=ブラジルの格付けを、Baa2からBaa3へ引き下げ、見通し安定的。

住友生命=米シメトラ・ファイナンシャルを38億ドルで買収へ

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2015年8月11日火曜日

2015年8月11日(火曜)欧州・米国市場序盤の動き

2015年8月11日(火曜)欧州・米国市場序盤の動き

欧米市場に入っても、人民元大幅切り下げの影響に、AUD+NZDは弱く、米株の下落、米債券利回りの低下と、動きはリスクオン。

そんな中で、EURUSDは、ギリシャ第3次支援策が本決まりになりそうで、EUR買いの支援材料となる。EURCHFは直近の高値を更新し、EURUSDは底堅く推移へ。

USDJPYは、125.00円の売りが続き、124.70~00円の狭い値動きが続いた。


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18:00 EUR 8月 ZEW景況感調査=47.6 (予想43.9 前回42.7)⇒ 予想を上回る

18:00 GER 8月 ZEW景況感調査=25.0(予想32.0 前回29.7)、現況指数=65.7(予想64.3 前回63.9)→ 景況感調査は弱いが、現行指数は強く、EURは動けず

21:15 CAD 7月 住宅着工件数=19.3万件(予想19.5万件 前回20.28→20.23万件)→ 前月分が下方修正され、予想を若干下回る

21:30 USD 第2四半期 非農業部門労働生産性・速報値=前期比年率1.3%(予想1.6% 前回-3.1→-1.1%)、単位労働コスト・速報値=前期比年率0.5%(予想0.1% 前回6.7%→-2.3%)

23:00 USD 6月 卸売在庫=前月比0.9%’予想0.4% 前回0.8→0.6%、卸売売上高=前月比0.1%(予想0.5% 前回0.3→0.2%)

中国人民銀行、おまえもか?

中国人民銀行、おまえもか?

中国人民銀行も、米財務省のプレッシャーに関係なく、輸出拡大を狙い自国通貨安を選択。

午前10時過ぎ、人民元の中心レートを過去最大となる1.9%引き下げを発表。中国経済の成長ペースの鈍化に、約3年ぶりで人民元を切り下げにドルは全面高へ。

成長拡大を目指す、自国通貨安の政策は日常茶飯事で、日本やユーロ圏、豪州、NZ、カナダも似たり寄ったり!

ただ、今回の決定に、中国と貿易関係の強い国と思われる、豪州、NZを含め、アジア諸国の通貨は下落、逆に、クロスでは円は上昇へ。

ただ、円高の影響に、日経平均株価が下落していることは気になる

2015年8月11日(火曜)昨日10日 海外市場の動き

2015年8月11日(火曜)昨日10日 海外市場の動き

重要な経済指標や発表はなく、夏休みムードが強く薄商いのなかで、前半は、米株は上昇しドル全面高へ。後半は、米株+米金利が上昇する中、ギリシャや中国のリスクが後退、安全資産のドル全面安+円安へ。

米株は上昇17,373.38→17,651.17(+241.79ドル)、米金利も上昇(10年債利回り2.16→2.23%(0.07%)、原油価格(WTI)は43.87→44.82(+0.95)へ上昇。

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⇒ フィッシャーFRB副議長=米経済は完全雇用に近い。が、米国のインフレ率は非常に低いと言う。

⇒ ロックハート・アトランタ連銀総裁=利上げ開始は近い。が、ロックハート氏は退官へ。

⇒ マイルズBOE政策委員=金融政策委員会で利上げが妥当との根拠があった。が、短期のインフレ見通しの悪化に政策引き締めに票を投じなかったと言う。

⇒ ギリシャ第3次支援の合意が近い。が、IMFは、ギリシャ第3次支援額は、最大860→約900億ユーロに増額を迫られると言う。

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8月の日銀金融経済月報=生鮮食品・エネルギー除くCPIは、6月に前年比0.7%上昇した。

フィッシャーFRB副議長=米国のインフレ率は非常に低い。原油や原材料価格の下落が起因し一時的。米経済は完全雇用に近い。FRBは海外経済を考慮している。

ギリシャ国債利回りが最大1.5%低下=ギリシャ第3次支援の合意が近いとの期待が広まる。

ロックハート・アトランタ連銀総裁=米国は失業率の低下で実質的な成功収めている」、「現在の米失業率は完全雇用をわずかに上回る」

マイルズBOE政策委員(退官予定)=先週の金融政策委員会で利上げを行うのが妥当と考える根拠があった。BOEが利上げ開始を長期間先延ばしにするなら、やや早期に金利を引き上げる必要が生じる可能性がある。

マイルズBOE政策委員(退官予定)=短期のインフレ見通しが急激に悪化することから、政策引き締めに票を投じなかった。

ロックハート・アトランタ連銀総裁=利上げ開始は近い。経済は大幅に伸びており、許容可能な正常水準に近づいている。経済はもはや異常な状態ではない。

ロックハート・アトランタ連銀総裁=9月のFOMCで利上げを決定することに非常に前向き。ペースは景気回復を支援するために緩やかいすべき。金融政策は積極的な刺激策から単なる刺激策に移行していく。

ロックハート・アトランタ連銀総裁=ギリシャや中国など外部要因に絡むリスクが後退。米経済は完全雇用の直前状態にある。

IMF=ギリシャ第3次支援額は、最大860→約900億ユーロに増額を迫られる。

2015年8月10日月曜日

2015年8月10日(月曜)欧州・米国市場序盤の動き

2015年8月10日(月曜)欧州・米国市場序盤の動き

夏休みムードが強く薄商いのなかで、米株は上昇し、ドル全面高へ。ポンドは売りから買いへと変化し健闘。

今日は重要な経済指標の発表はないが、AUD+NZD+CAD+JPYは弱く、GBPUSDは1.5460をボトムに下げ止まり1.530台へ上昇へ。

8月の日銀金融経済月報=生鮮食品・エネルギー除くCPIは、6月に前年比0.7%上昇した。

フィッシャーFRB副議長=米国のインフレ率は非常に低いが、原油や原材料価格の下落が起因し一時的。米経済は完全雇用に近い。

ロックハート・アトランタ連銀総裁=米国は失業率の低下で実質的な成功収めている」、「現在の米失業率は完全雇用をわずかに上回る」

2015年8月10日(月曜)

2015年8月10日(月曜)

夏休み真っ盛り。市場参加者も夏休みを取る人も増え、経済指標の発表も少なく、重要度の高い指標・イベントも極々限られており、トレンドを追う相場から、短期勝負を心掛けたいと思います。

さて、先週は、豪中銀四半期レポートで「最近のデータは全般にプラス」、「失業率は2017年を通して低下」、「労働市場の改善と通貨安で、金利据え置き期間がさらに延びる可能性」とあり、金利は上昇し、豪ドル高へ。

一方、スーパーチューズデーでき期待した利上げ示唆の発言はなく、逆に利上げ支持者が予想の2名→1名減少し失望の売りへ。カーニーBOE総裁は「ポンド動向で緩やかな利上げの必要性なくならず」と、将来の利上げ示唆発言を繰り返す。

結局は、一時的な豪ドル買いや、一時的なポンド売りの週となっていますが、継続性を考えると疑問で、豪ドルのボトムアウトの認識はあまりありません。

一方の、BOEの利上げの可能性は消えたわけではなく、自信が持てないだけでないだろうか? 特に、まだ先の話ではあるが、ユーロ圏離脱を問う国民投票の開始の可能性があり、その影響でポンド売りは避けられないことは、だれが考えても理解できる。

それを危惧しているのか? あるいはFRBの利上げが早ければ9月にあると思われており、その影響を見てから判断してもよいのではと思っていいるのではないだろうか?

いずれにしても、利上げが近いドル、利上げを考えているポンド、QEを強めているユーロ、資源国の低迷に浮上できず、インフレ率も低い豪ドル+カナダドル。

そして、追加緩和をするのか、しないのか? よくわからず。米財務省に配慮した、黒田シーリングがあるのか、ないのか? よくわからず。ただ、125円~130円台を何もせずに円売りが終了! とは、どうも考えにくい。


2015年8月9日日曜日

今週の為替相場を考える(8月10日~8月14日)

今週の為替相場を考える(8月10日~8月14日)

夏枯れ相場と思いきや、重要なイベントが重なり為替相場は夏休みムードに浸ることはできないでいる。

先週、BOE金融政策委員会は、金融政策の据え置きを決定した。結果は予想に反して利上げ支持者が1名にとどまり、ポンド売りへ。カーニーBOE総裁は将来の利上げを示唆したが、四半期インフレ報告では、今年のインフレ見通しを下方修正し、ポンドロングの巻き戻しが続いているが、ポンド高の期待感は変わらず。

一方の米雇用統計では、非農業部門雇用者数はやや弱かったが、時間当り賃金と週間労働時間が若干強く、年内の利上げ期待を裏切らない結果となった。しかし、為替市場は週末要因とドルロング・ポジションの巻き戻しで、一時的なドル売りへと傾いたが、基本はドル高傾向で変わらず。

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ドル相場
ドル相場は、相変わらず米金利と米株に連動した動きで、主要国では年内利上げ可能な唯一の国で潜在的なドル高の流れは変わらず。市場参加者はサマーバケーション入りが増え、その期間限定で金利差狙いの取引に傾斜し、居残り組も経済指標の結果で短期勝負に限定することになりそうである。

FRB議長のイエレン氏は(カーニーBOE総裁も同じ)利上げ支持として映るが、共に確たる自身を持っているとは考えにくいが、米経済指標に強さが戻り始めるとドル買いが復活する確率は高い。それ故に、利上げする環境を作りが必要で、今週も米国発お経済指標に一喜一憂する相場展開になりそうで、小売売上高+鉱工業生産も気になる。

EURUSD 予想1.0800~1.1000 「8月1日予想1.0800~1.1200→結果1.0850~1.1000」
ギリシャ第3次支援策も本決まりとなりそうだが、QEの拡大とギリシャ支援によるコスト増加を考えれば、EURの先安懸念は払拭されず。仏・独・ユーロ圏のGDP「8/14(金)」が一つの大きな転機になる。     

GBPUSD 予想1.5400~1.5600 「8月1日予想1.5450~1.5700→結果1.5420~1.5650」
BOEの将来の利上げ期待と膨らんだポンド高期待が萎み、ブル・トレンドは変わらずだが、夏休みのこの時期を考えれば、GBPを買い上げ上値の更新も考えにくいが、BOEの来年2月の利上げの可能性は高く、buy and hold。

AUDUSD 予想0.8300~0.7450 「8月1日予想0.7250~0.7450→結果0.7260~0.7430」
原油価格は続落し、商品価格も下げ止まらず、豪ドルの弱い地合いが続いている。ただ、継続的な追加緩和の可能性もやや弱まり、本格的な夏休み前の、AUDショートの巻き戻しが強い。問題はこれが剥がれた後でも豪ドルをかえるのか? これが問題!

USDJPY 予想124.00~125.00 「8月1日予想123.00~124.50→結果123.80~125.10」
安倍政権への不安、日本経済の拡大への疑問もあるが、黒田シーリング(125円天井説)を意識した流れの中で、上昇を続けている。日銀は2.0%のインフレ率めざし、実施の確率は別として追加緩和が期待される状況では、ドル買・円売りの強さが感じられ、緩やかな上昇トレンドの継続と考えたい。

今週の主な材料(8月10日~8月14日)

今週の主な材料(8月10日~8月14日)

今週のメインイベントは、英雇用統計、米小売売上高、ユーロ圏GDP・速報値と考える。 サマーバケーションで市場参加者が減少する中で、この指標が今週の動きを左右する可能性が高くなっている。

また、イエレンFRB議長は、利上げに関しては「今後の経済指標の結果次第!」と発言に、米国発の経済指標が注目される。

特に、労働市場実勢指数「8/10(月)」、米第2四半期非農業部門労働生産性+単位労働コスト「8/11(火)」、JOLT労働調査「8/12(水)」、小売売上高+新規失業保険申請件数「8/13(木)  」、鉱工業生産+ミシガン大学消費者信頼感指数「8/14(金)」が注目される。

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8/10(月)    
8:50 JPY 経常収支+貿易収支
17:30 EUR センティックス投資家信頼感
23:00 USD 労働市場実勢指数

8/11(火)   
18:00 GER ZEW景況感調査
21:15 CAD 住宅着工件数
21:30 USD 第2四半期 非農業部門労働生産性+単位労働コスト・速報値=
23:00 USD 卸売在庫

8/12(水)    
8:50 日銀金融政策決定会合・議事要旨(7月14~15日)
9:30 AUD ウエストパック消費者信頼感指数
14:30 CNY 小売売上高+鉱工業生産+固定資産投資(都市部)
17:30 GBP 雇用統計
18:00 EUR 鉱工業生産
23:00 USD JOLT労働調査(求人件数

8/13(木)  
10:00 AUD 消費者インフレ期待=予想 前回3.4%
15:00 GER 消費者物価指数・確報値
15:45 FRN 消費者物価指数
20:30 EUR ECB議事要旨(7月16日分)
21:30 CAD 新築住宅価格指数
21:30 USD 小売売上高
21:30 USD 輸入物価指数
21:30 USD 週間新規失業保険申請件数
23:00 USD 企業在庫

8/14(金)     
7:45 NZD 第2四半期小売売上高
14:30 FRN 第2四半期GDP・速報値
15:00 GER 第2四半期GDP・速報値
18:00 EUR 第2四半期GDP・速報値
18:00 EUR 消費者物価指数
21:30 USD 生産者物価指数
22:15 USD 鉱工業生産
23:00 USD ミシガン大学消費者信頼感指数・速報値



2015年8日9日(日曜) 最新のIMMポジション(8月4日集計分)から 

先週の2大イベントであった、BOEのスーパーチューズデーは、膨らんだ期待とポンドロングが剥げ落ちポンドは下落へ。一方の米雇用統計では、非農業部門雇用者数はやや弱かったが、時間当り賃金と週間労働時間が若干強く、年内の利上げ期待を裏切らない動きとなったが、結果は複雑。

英金利は低下しポンドは下落。中国の株価も弱いながらも落ち着きを取り戻し、CRBインデックスが低下しながらも、豪金利の上昇に、AUDは上昇へ。円相場でも、USDJPYは0.26%の上昇にとどまったが、AUDJPYは1.81%上昇、逆に、GBPJPYは0.49%下落している。

IMMポジションでは、通貨の売りが膨らみ、スイスフランもついにロング→ショートへと変化、これらの動きからドル買い思考が継続していると思われる。7通貨(円、ユーロ、ポンド、スイスフラン、カナダドル、豪ドル、NZドル)7通貨のポジションはネット・ショートが-326,624コントラクトと、前週の-296,701から29,923拡大している。

目立った変化としては、円+ユーロ+カナダドル=ショートが拡大、ポンド+スイス+豪ドル+NZドル=ショートが減少と、やや複雑な方向性を示している。

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7/28(-63,538)→8/4(-79,716)
3週連続で円のショートが拡大、ポジション的には大幅に積み上がった数字でもないが、7月14日の週に反転してからは、約1.6万コントラクトでショートが拡大、先安ムードが続いている。

ユーロ
7/28(-104,008)→8/4(-113,394)
前週からユーロのネット・ショートが拡大している。最近の傾向ではあるが、週ごとの変化では増減が繰り返し、ポジションからは方向性が定まった動きとは思えない。水準的にはショートは5月26日の水準からは低下傾向にある。

ポンド
7/28(-9,788)→8/4(-6,557)
3週連続でポンドのロングが増加し、ポンド先高期待が続いている。ただし、このデータには、先週のスーパーチューズデーの失望的なポンド売りのデータは含まれず、ショートは大幅に拡大している可能性がある。

スイスフラン
7/28(124)→8/4(-1,466)
2週連続でショートが拡大し、3月31日から18週間続いたネットロングも終了。最後の砦となっていたスイスフランがショートへと変化したことで、7通貨ペア全てがショートへと変化した。

カナダドル
7/28(-56,067)→8/4(-64,180)
7週連続でショートが拡大、過去10週でも9週間でショートが拡大という、弱さが際立っている。

豪ドル
7/28(-50,659)→8/4(-49,412)
7週間ぶりにショートが減少するも、過去11週中、9週間でネット・ショートが拡大しており、弱さが目立っている。ただ、スポット市場では、データ集計後の先週金曜日の豪中銀の金融政策四半期報告書を契機に、豪ドルの上昇が目立っていた。

NZドル
7/28(-12,765)→8/4(-11,899)
3週間連続でネット・ショートが減少し、弱いながらもNZドルの上昇が目立っている。