2014年1月18日土曜日

1月18日(土曜) 昨日の海外市場の動きと、今後の見通し

1月18日(土曜) 昨日の海外市場の動きと、今後の見通し

*** 昨日のポイント ***


来週月曜日(1月20日)は米国市場は休場で3連休。

⇒ 欧米株は小幅上昇する中、米経済指標はまばらだが、強い米11月の求人件数にドル買い継続。弱い米住宅着工件数と建設許可件数、強い米鉱工業生産と設備稼働率、弱い米ミシガン大学消費者信頼感指数。

⇒ 懸念された先週の米雇用統計の悪化の影響にも、29日のFOMCで量的緩和の縮小を討議するとの観測が強まり(ラッカー・リッチモンド連銀総裁)、ドルは引き続き堅調に推移。

⇒ 市場では、ルー米財務長官の「円安けん制発言の真意は不明」との思いが強い中、先の米議員の多数が、TPPの支持条件として米自動車メーカーが「強力な為替操作を阻止する方策」を提案ひ、昨年米下院議員230人が「TPPに為替操作に対する規定を織り込むように要請」したことが思い出される。

⇒ 南アランドはやや値を戻しているが、トルコ政情不安の要因にトルコリラは最安値を更新、USDTRYは2.23台を維持。新興国株(MSCIEM)は軟調に推移。

⇒ AUDUSDは、昨年8月の安値を割り込み、2010年8月の安値を更新、USDCADは前日ハーパー・カナダ首相の「カナダドルは過小評価」とカナダドル安危惧発言をしたにもかかわらず、引き続きCADドル安の水準で推移。

⇒ USDJPYは、105円台と区切りのよい水準を高値に、円ショートポジションの自浄作用なのか、円の買い戻しが続いている。反面、押し目では、実需筋の買いも厚く、売り買いが拮抗。

⇒ EURUSDは、1.3570~80の買いを消化し、EURGBPの売りもあり、先のレンジの下限となる1.3550を割り込み続落、過去6週間の安値を更新。ムーディーズがアイルランド格付を、S&Pがポルトガル格付け見通しを引き上げたが、ユーロ売りの流れは止まらず。

⇒ ドル指数は4カ月ぶりの高水準の中で、ポンド高が目立っている。英小売売上高が予想外の拡大、前月比の伸びは2010年2月以来、前年比は2004年10月以来の高水準に、クロスを含めGBP買いの流れは止まらず。


*** 今後の見通し ***

来週月曜日は米国市場は休日となり、29日のFOMCのビックイベントを前にはやくも消極姿勢に入っているが、資源国通貨安の流れやドル高の流れが続く。

来週は、BOEとECBの金融政策の発表が控えているが、共に現行政策の継続が予想されている。

USDJPYは、予想外に105円の上値は重く反落、104.20円をボトムに下げ止まりながらも104.50円を超えることはできず、103.95円が大きな下値のポイントとなっており、103.95~104.60円のレンジが予想される。上値ではポジション調整の円買い戻し、下値では実需の買いが予想される。一週間を通じても103.00円~105.00円のレンジに入りやすい。

EURUSDは、今年1月2日の後半以降は、1.3550~1.3700のレンジの下限を割り込み続落傾向止まらず。ただし、1.3500はサイコロジカルのボトム感や、オプション絡みの動きも予想され一朝一夕に割り込むことは難しく、レンジ予想は1.3480~1.3650。

AUDUSDは、0.8950~60を割り込み続落傾向が止まらず。雇用統計の悪化に、0.8900割れのストップを付け、0.8880をも割り込んでしまった。先の安値をも下回り3日連続の下落。本当に0.85を試すつもりなのか? 0.8850の上値が重くなる。



*** 発言・その他 ***

◎ムーディーズ=アイルランド格付けを「BAA3」に引き上げ、見通しはポジティブ。

◎米労働省=11月の求人件数は400万件で、2008年3月以来の高水準。

◎ラッカー・リッチモンド連銀総裁=労働市場の著しい改善に、FOMCでさらなる縮小を検討する可能性は高い。 インフレ目標の達成のために、金融政策の実施が左右されるべきではない。6.5%の失業率基準は有効。12月の米雇用統計は特殊な例。

◎ブロードベントBOE金融政策委員=ポンド高は根本的な要因ではなく、海外経済、特にユーロ圏経済の成長が脆弱であることを反映。英GDPは年後半に平均を上回る。

◎世界経済フォーラム(2014年世界が直面するリスクに関する年次報告書)=①富裕層と貧困層の所得格差と付随する社会不安 ②過酷な気象条件。

◎ユーロ圏無担保翌日物平均金利(EONIA)は、流動性の低下に、政策金利0.25%を上回り0.3%に上昇、ECBに低金利資金の供給を求める声が強まる。

◎S&P=ポルトガル格付け見通しを、景気安定の兆候に「クレジットウォッチ・ネガティブ」から「ネガティブ」へ引き上げる。

◎米上院=1.1兆ドルの歳出法案を可決。オバマ大統領の署名を経て成立し、9月30日まで政府機関の閉鎖は回避へ。


*** 経済指標の結果 ***

18:30 GBP 12月 小売売上高=前月比2.6%(予想0.4% 前回0.1←0.3%)、前年比5.3%(予想2.6% 前回1.8←2.0%)→ 予想を大幅に上回り前月比の伸びは2010年2月以来、前年比は2004年10月以来の高水準で、利上げ期待が高まりGBPは急伸
19:00 EUR 11月 建設支出=前月比-0.6%(予想 前回-1.2%)、前年比-1.7%(予想 前回-2.4%)→ 前回よりマイナス幅は縮小
22:30 USD 12月 住宅着工件数=前月比-9.8%(予想-8.3% 前回23.1←22.7%)、99.9万件(予想100万件 前回110.7←109.1万件)→ 寒波の影響に予想を上回る低下。 建設許可件数=前月比-3.0%(予想0.3% 前回-2.1←-3.1%)、98.6万件(予想101.0万件 前回101.7←100.7万件)→ 前回を上回るマイナス幅へ
23:15 USD 12月 鉱工業生産=前月比0.3%(予想0.3% 前回1.0←1.1%)、設備稼働率=79.2(予想79.1% 前回79.1←79.0%)→ 第4四半期は6.8%と高成長で2010年第2四半期以来の伸び率
23:55 USD 1月 ミシガン大学消費者信頼感指数・速報値=80.4(予想83.2 前回82.5)、景気指数=95.2(前回98.6)、消費者期待指数=70.9(前回72.1)→ 予想外の低下

2014年1月17日金曜日

1月17日(金曜)アジア市場の動きと、今後の見通し

1月17日(金曜)アジア市場の動きと、今後の見通し


*** ポイント ***

2大円安抑制材料の動きには特に注意が必要。

◎昨日の、USDTRYとUSDZARでのドル高流れは、新興国通貨への不安感が高まり、安全資産買いへと繋がる動きが続く可能性があり、今日も引き続き注意が必要。結果的に、株売りから債券買いへの動きとなっており、この動きにも注目したい。

◎今日も、アジア株は軟調に推移しており、日経平均株価も小幅下落で終了。円売り圧力が弱まり、円ショートポジションの巻き戻しが続いている。反面、押し目では、実需筋の買いも厚く、売り買いが拮抗しているが、欧米市場の金利や株価の動向は気になる。

◎また、昨日、ルー財務長官が円安けん制ともとれる発言をしたことで、105円の大台達成の動きがより緩慢になっている。本気で円高へもっていくことを意味しているとは思えないが、同時に「日本は内需を拡大すべき」とも言っているが、安倍政権に期待したい。

◎今日予定されている経済指標では、英小売売上高、米住宅着工件数、鉱工業生産、設備稼働率と、ミシガン大学消費者信頼感指数の1月速報値が注目材料。


USDJPYは、日経平均株価は弱含みから終盤にかけて値を戻し、104.20~40円のレンジで動けず。クロスでもEURJPYは141.80~20のレンジ内で、どちらも試せず。GBPJPY前日安値の170.20円割れを再々トライ中。AUDJPYは91.80~10円のレンジで動けず。

EURUSDは、1.3610~20の狭いレンジから、欧州勢の参入に下落へ。

GBPUSDは、上値を徐々に切り下げ、昨日の安値1.6314を割り込み、続落へ。

AUDUSDは、0.8800~30のレンジで動けず。NZDUSDの下落に、AUDNZDは上昇へ。

気になる、USDTRYは昨日、市場最高値を更新した後、高値圏で張り付いたまま。USDZARも昨日リーマンショック後の高値更新後は、やや値を下げが下げ幅は限定的。

1月17日(金曜) 昨日の海外市場の動きと、今後の見通し

1月17日(金曜) 昨日の海外市場の動きと、今後の見通し

*** 昨日のポイント ***

◎USDTRY=史上最高値を更新、USDZARはリーマンショック以来の高値。新興国通貨は激しく弱く、安全資産買い=円の買い戻しが強まる。
◎ハーパー・カナダ首相は、カナダドルは過小評価。
◎米国市場では、金利低下=株安で、資金は株から債券へシフトが続く。
◎ルー財務長官発言、株安に、円ショートポジションの巻き戻しは止まらず。
◎弱い豪雇用統計に追加利下げ観測が強まり、AUDUSDは0.8770台まで下落。
◎クーレECB理事とノワイエ仏中銀総裁の緩和期待にEUR買いも続かず。
◎ユーロ圏とドイツの消費者物価指数は、ほぼ予想通りの結果に動けず。
◎米消費者物価指数は、コア前月比は前回より低下したが、総合は前回を上回る。米株下落+米債券利回り低下、ドル売りが加速。
◎週間新規失業保険申請件数は、ほぼ予想通りながら、米株下落+米債券利回り低下、ドル売りが加速。
◎対米証券投資は、前回の大幅な買い越しから一変マイナスへ。
◎フィラデルフィア連銀景況指数は、予想を上回り改定された前回より大幅に上昇し、ドル買いが強まる。
◎米NAHB住宅市場指数は予想外に低下。


XXXX


USDJPYは、104.80円を上抜けたが、オプションバリアと円ショートの巻き戻しに上値は重く、105円の大台を達成できず、104.50台を割り込み、クロスを含め円の買い戻しが加速。米消費者物価と新規失業保険申請件数を受けた株安+金利低下に、104.10円台まで続落。強い米フィラデルフィア連銀景況指数とオプションカットの動きに下げ止まるが、104.50円を超えることはできず。

EURUSDは、1.3590~1.3630のレンジで上下、今日も方向性定まらず。米消費者物価と新規失業保険申請件数にEUR買いが強まるが1.6350を超えられず。強い米フィラデルフィア連銀景況指数とオプションカットの動きにユーロ売りへと変化、フィキシングでは1.3600近くまで値を下げ、1.3580台まで続落。結局は、1.3580~1.3650のレンジ。

AUDUSDは下落。豪州の雇用統計で、新規雇用者数が予想外のマイナスに、追加利下げ観測が強まり、AUD売りが加速。0.8800の大台を割り込み一時0.8780台まで下落。米国市場に入り、ようやく下げ止まり、0.8820台を回復するが、戻りも緩慢。NZDUSDもAUDUSDに連動して下落基調が続くが、米国市場では前日終値を上回り上昇、AUDNZDは続落。


*** 今後の見通し ***

USDJPYは、予想外に105円の上値は重く、他の主要通貨がレンジ入りの中で、クロスの円買い戻しが続き米株の下落に、円の買い戻しが続いている。引き続き円安の流れの変化は見られず、下値はターゲットの104.20円近くで下げ止まっているが、103.95円が大きな下値のポイントとなっており、103.95~104.60円のレンジが予想される。

EURUSDは、先の1.3550~1.3650のレンジに逆戻り。ECB理事らの追加緩和の可能性発言に上値は重い。ロリエ仏第1副総裁が言う通り「経済成長見通しは欧州より米国が高く、現在のユーロ高は驚くべき水準。貿易収支は、米国が赤字で欧州は非常に良好」。ユーロ圏の貿易黒字がユーロ高を下支えしている。1.3650を上回ると、1.3620~1.3700のレンジと、一昨日の値幅水準に戻ることになるが、気がつけば、今年1月2日の後半以降は、1.3550~1.3700のレンジを継続。材料は別としてFOMCのビックイベントや米債務上限到達のイベント前に、大きく動けず。

AUDUSDは、0.8950~60を割り込み続落傾向が止まらず。雇用統計の悪化に、一時0.8900割れのストップを付け、0.8880をも割り込んでしまった。0.8780で下げ止まっているが、直近の安値を下回ったことで、0.8500を試さずにいられないムードが高まっている。引き続きアンタッチャブルな通貨で、ポジションテークはAUDNZDのショートを継続。


*** 発言・その他 ***

BOE=銀行の借り入れを容易にする目的に、新たな資金供給オペ導入を開始。適格担保基準の緩和、供給量の上限撤廃、供給の柔軟性を増す。2月11日幾、毎月1回インデックス・ロングターム・レポ(ILTR)を実施。低格付けの担保の容認。

バーナンキFRB議長=量的緩和策は経済に貢献、資産価格バブルを作り出している直接的な兆候はない。量的緩和やフォワードガイダンスは共に有益。労働参加率の低下は長期的な傾向

ムーディーズ=米財政赤字の縮小ペースは加速しており、格付けにプラス材料。

ルー財務長官=日本は内需を拡大すべきで、為替に過度の依存はできない。2月終盤に債務は上限に達する。中国は経済改革の変化の速度に懸念。

バイトマン独連銀総裁=ユーロ圏はデフレシナリオに陥るリスクにない。長期間低水準に据え置く金利を懸念、超緩和的な政策を経済の恒久的な治療にしてはならない。独経済は低失業率と消費需要の拡大に上向き傾向を予想。危機的国のトンネルからの出口は見えている。低金利は経済に衝撃を与える。

ウィリアムズSF連銀総裁=2007~2009年の深刻な景気後退は歴史的に見れば入れの出来事ではなく、FRBは政策金利の運営を良く理解する必要がる。

クーレECB理事=必要があればリファイナンス金利引き下げの余地ある。中銀預金金利は必要ならマイナスに引き下げ可能。フォワードガイダンスを強化する準備がある。短期オペで、無制限供給を少なくとも2015年7月まで続ける。常設のファシリティで十分で、長期リファイナンスオペ(LTRO)の再開は必要としない可能性がある。中期インフレ期待が2%から更にかい離すること強く認識すれば、政策対応へ。

ジョルダン・スイス中銀総裁=スイスフランは依然として高水準。

ECB月報=緩和的な金融政策を必要な限り維持することを断固強調。

ノワイエ仏中銀総裁=ECBは必要なら追加措置を取る。

日銀支店長会議=地域経済報告(さくらレポート)公表後、初めて全9地域の景気判断に回復を盛り込み、4月の消費増税後も景気先行き楽観的。

本田内閣官房参与=今年4月以降に、追加の金融緩和が議論される。来年の消費増税の判断、年末から延期するのも選択肢。

ロリエ仏第1副総裁=経済成長見通しは欧州より米国が高く、現在のユーロ高は驚くべき水準。貿易収支は、米国が赤字で欧州は非常に良好。

豪州の新規雇用者数が予想外の減少。


*** 経済指標の結果 ***

8:50 JPY 11月 機械受注=前月比9.3%(予想3.8% 前回0.6%)、前年比16.6%(予想14.1% 前回17.8%)
8:50 JPY 11月 第3支産業活動指数=前月比0.6%(予想0.8% 前回-0.9←-0.7%)
8:50 JPY 12月 企業物価指数=前月比0.3%(予想0.3% 前回0.0%←0.1%)、前年比2.5%(予想2.6% 前回2.6←2.7%)
9:01 GBP 12月 RICS住宅価格指数=前月比56%(予想60% 前回58%)
9:30 AUD 12月 雇用統計: 失業率=5.8%(予想5.8% 前回5.8%)、新規雇用者数=-2.26万人(予想1.03万人 前回2.1万人)→ 予想外のマイナスに、追加利下げ観測が強まり、AUD売りが加速。
16:00 GER 12月 消費者物価指数・確報値=前月比0.4%(速報値0.4% 11月0.2%)、前年比1.4%(速報値1.4% 11月1.3%)、EU基準前月比0.5%(予想0.5% 11月0.2%)、EU基準前年比1.2%(11月速報値1.2 11月1.6%)
19:00 EUR 12月 消費者物価指数・確報値=前月比0.4%(予想0.3% 速報値-0.1%、11月0.2%)、前年比0.8%(予想0.8% 速報値0.9%)、コア前年比0.7%(予想0.7% 速報値0.9%)→ 前月比はガソリン価格の上昇もあり、前回と速報値を上回ったが、前年比は前回を下回る。
22:30 USD 12月 消費者物価指数=前月比0.3%(予想0.3% 前回0.0%)、前年比1.5%(予想1.5% 前回1.2%)、コア前月比0.1%(予想0.1% 前回0.2%)、コア前年比1.7%(予想1.7% 前回1.7%)→ コア前月比は前回より低下したが、総合は前回を上回る
22:30 USD 週間新規失業保険申請件数=32.6万件(予想32.5万件 前回32.8←33.0万件)→ 予想を若干上るが前回より減少へ
23:00 USD 11月 対米証券投資=-166億ドル(前回1881億ドル)、長期有価証券(株式スワップ等除く)=-293億ドル(前回287←354億ル)→ 前回の大幅な買い越しから一変
0:00 USD 1月 フィラデルフィア連銀景況指数: 業況指数=9.4(予想8.7 前回6.4←7.0)、新規受注=5.1(前回12.9←15.4)、支払価格=18.7(前回16.4←20.1)、従業員数=10.0(前回4.4←2.2)→ 改定された前回より大幅に上昇し、ドル買いが強まる
0:00 USD 1月 NAHB 住宅市場指数=56(予想58 前回57←58)→ 前回と予想を下回る

2014年1月16日木曜日

1月16日(木曜)アジア市場の動きと、今後の見通し

1月16日(木曜)アジア市場の動きと、今後の見通し


*** ポイント ***


アジア市場・欧州市場は、AUDUSDは下落。豪州の雇用統計で、新規雇用者数が予想外のマイナスに、追加利下げ観測が強まり、AUD売りが加速。0.8800の大台を割り込み一時0.8780台まで下落。NZDUSDもAUDUSDに連動して下落基調が続く。

USDJPYは、104.80円を上抜けたが、オプションバリアと円ショートの巻き戻しに上値は重く、105円の大台を達成できず、一時104.50台まで値を下げる。EURUSDは、1.3590~1.3630のレンジで上下、今日も方向性定まらず。GBPUSDは、1.6380をトップに上値は重く、一時1.6320を割り込む。

ユーロ圏とドイツの消費者物価指数が注目されたが、ほぼ予想通りの結果に動けず。

米国市場に入り、米消費者物価と新規失業保険申請件数は特にサプライズする結果とはほど遠いものの、なぜか発表直後から、米株は下落、債券利回りは低下し、ドル全面安の展開に。


*** 今後の見通し ***


USDJPYは、予想外に105円の上値は重く、他の主要通貨でのドル買い戻しに、円クロスでの円売りもそれほど強くはなく、米株の下落に、円の買い戻しが続いている。引き続き円安の流れの変化は見られず、下値はターゲットの104.20円近くで下げ止まっているが、103.95円が大きな下値のポイントとなっており、103.95~104.60円のレンジが予想される。

EURUSDは、先の1.3550~1.3650のレンジに逆戻り。ロリエ仏第1副総裁が言うとおり「経済成長見通しは欧州より米国が高く、現在のユーロ高は驚くべき水準。貿易収支は、米国が赤字で欧州は非常に良好」。ユーロ圏の貿易黒字がユーロ高を下支えしている。1.3650を上回ると、1.3620~1.3700のレンジと、一昨日の値幅水準に戻ることになるが、気がつけば、今年1月2日の後半以降は、1.3550~1.3700のレンジを継続。


AUDUSDは、0.8950~60を割り込み続落傾向が止まらず。雇用統計の悪化に、一時0.8900割れのストップを付け、0.8880をも割り込んでしまった。0.8780で下げ止まっているが、直近の安値を下回ったことで、0.8500を試さずにいられないムードが高まっている。引き続きアンタッチャブルな通貨で、ポジションテークはAUDNZDのショートを継続。

*** 発言・その他 ***

バイトマン独連銀総裁=危機的国のトンネルからの出口は見えている。低金利は経済に衝撃を与える。

ノワイエ仏中銀総裁=ECBは必要なら追加措置を取る。

ECB月報=緩和的な金融政策を必要な限り維持することを断固強調。

日銀支店長会議=地域経済報告(さくらレポート)公表後、初めて全9地域の景気判断に回復を盛り込み、4月の消費増税後も景気先行き楽観的。

本田内閣官房参与=今年4月以降に、追加の金融緩和が議論される。来年の消費増税の判断、年末から延期するのも選択肢。

ロリエ仏第1副総裁=経済成長見通しは欧州より米国が高く、現在のユーロ高は驚くべき水準。貿易収支は、米国が赤字で欧州は非常に良好。

豪州の新規雇用者数が予想外の減少。


*** 経済指標の結果 ***

JPY 11月 機械受注=前月比9.3%(予想3.8% 前回0.6%)、前年比16.6%(予想14.1% 前回17.8%)
JPY 11月 第3支産業活動指数=前月比0.6%(予想0.8% 前回-0.9←-0.7%)
JPY 12月 企業物価指数=前月比0.3%(予想0.3% 前回0.0%←0.1%)、前年比2.5%(予想2.6% 前回2.6←2.7%)
GBP 12月 RICS住宅価格指数=前月比56%(予想60% 前回58%)
AUD 12月 雇用統計: 失業率=5.8%(予想5.8% 前回5.8%)、新規雇用者数=-2.26万人(予想1.03万人 前回2.1万人)→ 予想外のマイナスに、追加利下げ観測が強まり、AUD売りが加速。
GER 12月 消費者物価指数・確報値=前月比0.4%(速報値0.4% 11月0.2%)、前年比1.4%(速報値1.4% 11月1.3%)、EU基準前月比0.5%(予想0.5% 11月0.2%)、EU基準前年比1.2%(11月速報値1.2 11月1.6%)
EUR 12月 消費者物価指数・確報値=前月比0.4%(予想0.3% 速報値-0.1%、11月0.2%)、前年比0.8%(予想0.8% 速報値0.9%)、コア前年比0.7%(予想0.7% 速報値0.9%)→ 前月比は前回と速報値を上回ったが、前年比は前回を下回る。
USD 12月 消費者物価指数=前月比0.3%(予想0.3% 前回0.0%)、前年比1.5%(予想1.5% 前回1.2%)、コア前月比0.1%(予想0.1% 前回0.2%)、コア前年比1.7%(予想1.7% 前回1.7%)→ コア前月比は前回より低下したが、総合は前回を上回る
USD 週間新規失業保険申請件数=32.6万件(予想32.5万件 前回32.8←33.0万件)→ 総受給者数が303万に、2.3%に上昇

1月16日(木曜) 昨日の海外市場の動きと、今後の見通し

1月16日(木曜) 昨日の海外市場の動きと、今後の見通し

*** 昨日のポイント ***

⇒ 強い米NY連銀製造業景気指数と米生産者物価指数に、米株は上昇し、米金利は上昇し、ドル買いが強まる。
⇒ ベージュブックは、全地区で製造業は改善し、大半の地区では経済見通しは前向きで、米経済の穏やかなペースで拡大したことを確認。
⇒ ラガルドIMF専務理事は、今年の政界経済は加速する見通しだが、4.0%の潜在成長率を下回る。
⇒ 世界銀行は、2014年の世界経済見通しを上方修正し、世界経済は転換点に達した。


*** 今後の見通し ***

年始の為替市場は、一方的な値動きに至らず、過去のレンジを世襲し、ポジション調整が続いている。

⇒ USDJPYは、週初から始まった円売りの調整局面も103円割れで下げ止まり、104.20円のギャップを埋め上昇したことで、ボトムアウト。小泉元首相が押す、細川元首相の東京都知事選出馬は、紆余曲折が予想されるが、細川氏当選=原子力再稼働反対=エネルギー輸入拡大=景気対策の追加緩和=円安の思惑は変わらず。

先日、日本の経常赤字が過去最悪に膨らんだことで、この基調は変わらず拡大し再び円売りの材料に使われている。ただ、先の105.50円からスタートした円高は、104.80円と先のボトムを割り込んでから加速し、まだそこまで値を戻せず、完全に円安基調が復調していないが、大幅な円安基調に変わりない。104.20円をボトムに、104.80円の上値は重そうだが、時間をかけて105円台再トライへ。

⇒ EURUSDは、1.3640~1.3700のレンジの下値を割り込み、予想より弱い独GDPにやや弱気なムードが漂い始めているが、先のレンジ1.3550~1.3650から、スライドし上昇したこや、欧州株の上昇に、EUR強気ムードは変わらず。時間をかけながら上昇トレンドへ戻り、緩やかに1.38台まで上昇が見込まれるが、引き続き1.37の上値は重そうで、1.3580~85を割り込むとギブアップは変わらず。1.3580~1.3640のレンジを予想。

⇒ AUDUSDは、上昇も約36時間で終了し、逆に下落し、0.8950~60を割り込み続落傾向が止まらず。一時0.8900割れのストップを付けながらも、AUD買い戻し、このステージの上昇が始まった0.8880近辺で下げ止まると思われる。0.8880~0.8950のレンジを予想。


*** 発言・その他 ***

◎ 米暫定予算案=米上院は1月16日期日の暫定予算の3日間延長を可決、下院は可決済み。
◎ 米地区連銀経済報告(ベージュブック)=全地区で製造業は改善、大半の地区では経済見通しは前向き、一部地区は成長加速を予想。ほとんどの地区で住宅価格は上昇、一部地区では住宅販売・建設が減速へ。ほとんどの地区で買売りは拡大するが、悪影響の影響が見られる。米経済は昨年11月下旬から年末にかけて継続的に穏やかなペースで拡大したことを確認。
◎ エバンズ・シカゴ連銀総裁=失業率は6.7%に低下したが、正常値5.25%を上回る。インフレ率は不可解で懸念材料で、労働市場が改善しても低金利を暫く維持する根拠になりうる。2015年末までにインフレ率は1.5%近く、失業率は6.0%割れを予想。
◎ エバンズ・シカゴ連銀総裁=資産買い入れ規模の縮小は、経済の必要性を意味せず、フォワードガイダンス重視スタンスの転換を意味している。
◎ ラガルドIMF専務理事=今年の政界経済は加速する見通しながら、4.0%の潜在成長率を下回る。物価上昇率は多くの中銀目標値を下回り、デフレのリスクが高まり、景気回復に破壊的な影響をもたらす可能性がある。
◎ ラガルドIMF専務理事=FRBの段階的な量的緩和の縮小は、大きな影響を与えず。通貨戦争は見られず。ユーロ圏の金融政策はさらにできることがある。日本経済の成長ペースは若干鈍化。
◎ ECB=金融機関向けのストレステストで、自己資本比率を8.0%→6.0%に引き下げへ。
◎ ラトーレ・スペイン経済省次官=2014年の経済成長見通しは、目標値の0.7%を上回る可能性がある。2013年は-1.3%→-1.2%へマイナス幅は低下の見込み。
◎ メルシュECB専務理事=ユーロ圏の物価安定リスクは下向き方向だが、デフレリスクは見られず。
◎ 中国人民銀行=金融政策で引き締めも緩和も行わない。
◎ 英FT紙(中国人民銀行)=シャドウバンキングの規模が国内金融総額の30%以上に達した。
◎ 世界銀行(世界経済展望・前回6月)=2014年の世界経済見通しを上方修正し、緊縮財政や不透明な政策の状況が改善し、世界経済は転換点に達した。
◎ 世界銀行(世界経済展望・前回6月):経済成長見通し=2013年2.4%、2014年し3.0%→3.2%に上方修正。米国2013年1.8%→2014年2.8%へ加速、米国中心の先進国の景気回復が増す。途上国5.6%→5.3%。



*** 経済指標の結果 ***


(17:15)CHF 11月 小売売上高=前年比4.2%(予想1.6% 前回1.6←1.2%)→ 予想と前回を上回り一時ドル買いが強まる
(11:00)CHN 第4四半期 外貨準備=3.82兆ドル+1570億ドル
(17:00)GER 第4四半期GDP・暫定=前期比0.25%(第3四半期0.3%)、2013年GDP=0.4%(予想0.5% 前回0.7%)→ 前回と予想を下回りEUR売りが強まる
(19:00)EUR 11月 貿易収支=171億ユーロ(予想170億ユーロ 前回168←172億ユーロ)
(22:30)USD 1月 NY連銀製造業景気指数=12.51(予想3.0 前回2.22)、仕入価格36.59(前回15.66)、新規受注10.98(前回-1.69)、雇用者数12.20(前回0.00)→ 予想を大幅に上回り1年半ぶりの高水準
(22:30)USD 12月 生産者物価指数=前月比0.4%(予想0.4% 前回-0.1%)、前年比1.2%(予想1.2% 前回0.7%)、コア前月比0.3%(予想0.1% 前回0.1%)、前年比1.4%(予想1.3% 前回1.3%)→ 予想通りながら前回を上回る伸び率

2014年1月15日水曜日

1月15日(水曜)アジア市場の動きと、今後の見通し

1月15日(水曜)アジア市場の動きと、今後の見通し

*** ポイント ***

⇒ 日本株、アジア株、豪州株、欧州株は上昇。
⇒ EUR安+AUD安+NZD安+CAD安、円高+EUR安の動き。
⇒ 2013年独成長率(暫定値)は予想外に弱い。


⇒ USDJPYは、株高と都知事選の思惑の円売りや、ボトムアウト期待感の買いに、週末・週初の窓埋完了し一時104.46円まで上昇したが、伸び悩み、欧州市場では104.20台まで値を下げる。
⇒ EURUSDは、直近レンジ下限1.3650を割り込みストップ誘発、独GDPも弱く1.3610割れまで続落。
⇒ AUDUSDは、0.90台を回復できず、先週末のAUD上げ出発点の0.8890近くまで続落後、欧州市場ではEURAUDの売り+テクニカルの買いに下げ止まる。
⇒ GBPUSD+NZDUSDは、アジア市場では下落傾向が強まったが、欧州市場ではなんとか下げ止まる。


*** 今後の見通し ***

◎特に重要な発言や経済指標の発表もなく、普段は注目度も並みの、米地区連銀経済報告がにわかに注目されている。

◎先月末のFOMCで今月1月から量的緩和第3弾の縮小が始まり、縮小幅は1回のFOMCで100億ドルで、年内で緩和縮小が終了する可能性が意識されている。この流れに沿った報告になるのか、サプライズがあるのか、今日はそれを材料に相場を動かそうとしてる参加者も多い。

◎間接的には、安倍政権の信認が問われる、1月19日沖縄名護市長選、2月9日東京都知事選、2月下旬山口県知事選。これらも円相場の材料にされやすい。

⇒ USDJPYは、週初から始まった円売りの調整局面も103円割れで下げ止まり、104.20円のギャップを埋め上昇したことで、ボトムアウト。小泉元首相が押す、細川元首相の東京都知事選出馬は、紆余曲折が予想されるが、細川氏当選=原子力再稼働反対=エネルギー輸入拡大=景気対策の追加緩和=円安の思惑は変わらず。

先日、日本の経常赤字が過去最悪に膨らんだことで、この基調は変わらず拡大し再び円売りの材料に使われている。ただ、先の105.50円からスタートした円高は、104.80円と先のボトムを割り込んでから加速し、まだそこまで値を戻せず、完全に円安基調が復調していない。

暫くは、103.80~104.80円、または、104.10~104.50円の水準で推移し、時間をかけながら上値ブレークを期待し、大幅な円安基調に変わりない。

⇒ EURUSDは、1.3640~1.3700のレンジの下値を割り込み、予想より弱い独GDPにやや弱気なムードが漂い始めているが、先のレンジ1.3550~1.3650から、スライドし上昇したこや、欧州株の上昇に、EUR強気ムードは変わらず。時間をかけながら上昇トレンドへ戻り、緩やかに1.38台まで上昇が見込まれるが、引き続き1.37の上値は重そうで、1.3580~85を割り込むとギブアップ。

⇒ AUDUSDは、上昇も約36時間で終了し、逆に下落し、0.8950~60を割り込み続落傾向が止まらず。一時0.8900割れのストップを付けながらも、AUD買い戻し、このステージの上昇が始まった0.8880近辺で下げ止まると思われる。


*** 発言・その他 ***

オズボーン英財務相=EU協定は目的に合致せず、英国はEUとの関係を見直す覚悟。

中国人民銀行=金融政策で引き締めも緩和も行わない。

英FT紙(中国人民銀行)=シャドウバンキングの規模が国内金融総額の30%以上に達した。

世界銀行(世界経済展望・前回6月):米国2013年1.8%→2014年2.8%へ加速、米国中心の先進国の景気回復が増し、経済成長見通し=2013年2.4%、2014年し3.0%→3.2%に上方修正。途上国5.6%→5.3%。


*** 経済指標の結果 ***

17:15 CHF 11月 小売売上高=前年比4.2%(予想1.6% 前回1.6←1.2%)→ 予想と前回を上回り一時ドル買いが強まる
11:00 CHN 第4四半期 外貨準備=3.82兆ドル+1570億ドル
17:00 GER 第4四半期GDP・暫定=前期比0.25%(第3四半期0.3%)、2013年GDP=0.4%(予想0.5% 前回0.7%)→ 前回と予想を下回りEUR売りが強まる
19:00 EUR 11月 貿易収支=171億ユーロ(予想170億ユーロ 前回168←172億ユーロ)

1月15日(水曜) 昨日の海外市場の動きと、今後の見通し

1月15日(水曜) 昨日の海外市場の動きと、今後の見通し

*** ポイント ***

為替相場は、JPY安+AUD安+CAD安。GBP高。NZD+EUR変わらず。

米株は上昇。
米債券利回りは上昇。
フィッシャー・ダラス連銀総裁は、早期資産買い入れの縮小を目指すが、株価・債券の調整局面のリスクを示唆。
プロッサー・フィラデルフィア連銀総裁は、早期資産買い入れの縮小を望む。
小売売上高は、予想を上回り米第4四半期の景気回復が加速。

欧州株は上昇。
英消費者物価は、0.2%とBOEターゲットまで低下。
IFOは2013年の独経常収支は、中国を抜き、世界第1位へ。
ノボトニー・オーストリア中銀総裁は、欧州の経済成長拡大を示唆。

日本株は大幅下落。
日本の経常赤字は、ついに過去最悪となり円売り材料が復活。
サントリーホールディングスは、英ビーム社を160億ドルで買収へGBPJPYが注目。
三菱UFJがサントリーに100~120億ドルのつなぎ資金に同意との報道も。

======

◎USDJPYは、日本の経常収支の赤字額は-5928億円と予想外の過去最大の赤字額、貿易赤字額も高水準が続き、円売りが強まるが、アジア株、欧州株は下落へし、日経平均株価は15422.40円と前日比-489.66(-3.08%)激しく下落、103.50円の上値が重くなる。欧州市場に入り、円クロスの買い戻しや実需の買いに103.70円台を回復。米国市場に入り、強い米小売売上高や米株の上昇に103.80円を超えると続伸、104.20台まで上昇。

◎GBPJPYは、サントリーホールディングス=英ビーム社を160億ドルで買収に買い期待に続伸。三菱UFJが100~120億ドルのつなぎ資金に動意との報道もある。

◎EURUSDは、アジア市場の沈滞したムードから、ノボトニー・オーストリア中銀総裁の欧州経済に対して強気発言に、1.3660→1.3700近くまで上昇。IFOの独経常黒字が世界最大へとの予測や、強いユーロ圏鉱工業生産に欧州第4四半期の景気回復の加速が示されたりしたが、クロスのEUR売りも入り、1.3660~90のレンジで推移し、1.37台の復活となはらず。

◎GBPUSDは、アジア市場の小動きから、強い卸売物価とEURUSDの買いに1.6450近くまで上昇したが、前年比2.0%と、BOEターゲットまで下がった弱い消費者物価指数に上値が重くなった。サントリーホールディングス=英ビーム社を160億ドルで買収の案件もあり、投機的な買いが強まり、一時1.6460台へ上昇。

◎AUDUSDは、弱い中国株の流れは止まらず、0.90台での通貨当局のAUD高けん制発言を気にして、いつもの弱いものいじめムードのAUD売り一色。早朝の0.9060台をピークに欧米市場に入っても売り継続で0.8960割れまで続落。AUDNZDは1.0800台→1.0680台まで下落、引き続きAUDNZDの売り方向性は変わらず。


*** 今後の見通し ***

USDJPYは、104.10~20円の金月窓埋め達成。今後の方向性を重視する。103.50円がボトムになり、104円台維持できれば104.60、105円台の再トライへ。

EURUSDは、1.3640~1.3700のレンジを世襲。EURクロスの動きを見ながら、緩やかな上昇の可能性を期待するが、1.38台の上値は重い。ポジションテークは引き続きプライスを見ながらEURGBPの売り。

AUDUSDは、0.8950台維持できるか? 0.8950~0.9050のレンジへの復活のカギで、緩やかな上昇トレンドの継続はまだ変わらず。0.8900割れではストップが多く、ポジションテークは引き続きプライスを見ながらAUDNZDの売り。

======


◎サントリーホールディングス=英ビーム社を160億ドルで買収は、実際の手当ての有無や時期は不明ながら短期的に注目されている。三菱UFJがサントリーに100~120億ドルのつなぎ資金に同意との報道もあり、三菱UFJが円からドル変えてドルで融資するのか?(USDJPYの買い要因) それと、サントリーがドルからGBPに変えて買収資金を手当てするのか?(GBPUSDの買い要因)

◎USDJPYは、週初から始まった円売りの調整局面も103円割れまで続落したことで、一巡し、日本の経常赤字が過去最悪に膨らんだことで、この基調は変わらず拡大し再び円売りの材料に使われている。先のボトム103.90円を超え、104.10~20円の金月の窓埋めを達成。問題は、この水準を維持できるかで104.60円、そして、105円台復活への道が開ける。ただし、この水準での売り圧力は強そう。

◎日本株安=円高の方程式で、今後も日本株や海外の株高傾向が続くことが、強い円安の要因となる。債券利回りと株価の関連性と動きが注目されるが、昨日はようやく米株高=債券利回り上昇のパターンが復活。フィッシャー・ダラス連銀総裁は、債券買い入れを早期縮小を期待しながらも、株価の調整局面を示唆しており、今後は株かと円相場の連動性がやや薄れてくる可能性も。

◎EURUSDは、1.3640~1.3700のレンジで変化は見られないが、先のレンジ1.3550~1.3650から、スライドし上昇したこや、欧州の景気回復期待の高まりと、米国の2014年経済成長見通しの一部下方修正に、EUR強気ムードは変わらず。EURクロスの動向に影響を受けるが、時間をかけながら上昇トレンドへ戻り、緩やかに1.38台まで上昇が見込まれるが、引き続き1.38台の上値は重そう。1.3580~85を割り込むとギブアップ。

◎AUDUSDは、上昇も約36時間で終了し、逆に下落し、0.8950~60が重要なポイントでようやく下げ止まる。市場センチメントはミックスだが、0.90台では通貨当局のAUD高けん制発言を警戒していたので、下落はそれほどのサプライズではない。0.8950~60を底値にして、0.8950~0.9050のレンジを予想するが、0.8900割れではストップも見えており、気になっている。0.8950をボトムとして維持できれば、時間を要するが0.9100トライの復活へ。



*** 発言・その他 ***

フィッシャー・ダラス連銀総裁=資産購入は早期の完全終了をめざす。債券買い入れを続ければ、バブル増大のリスクが高まり、株価が低迷しても債券買い入れを早期に縮小スすべき。株価や債券の資産はバブルではないが、正常水準への調整局面に備える必要がある。

プロッサー・フィラデルフィア連銀総裁=米成長は加速し、失業率は一段と低下の見通しで、債券買い入れはバーナンキ議長が示した年内の終了より早い段階での終了を望む。今年は過去の成長より足取りがしっかりとし、予想は、失業率6.2%に低下、インフレ率は2.0%に上昇、成長率は3.0%。労働参加率の低下は、ベビーブーマーの高齢化な人口動態の変化が主因で、低下の加速が見込まれる。

ECB=今年実施するストレステストで、償還日まで保有するソブリン債に時価評価をもとめない。

ギリシャ政府=2013年の中央政府の基礎的財政収支は6.91億ユーロの黒字。

独IFO経済研究所=2013年独経常黒字は、輸出収支が海外に債投資され、2600億ドルと過去最大を更新し、中国を上回り世界第1位の可能性。GDP比7.3%と欧州委員会が設定した上限の6.0%を超え、2014年も7.4%に拡大が予想される。

英消費者物価の前年比は2.0%と、BOEのターゲットまで低下へ。

ノボトニー・オーストリア中銀総裁=欧州経済は1年前とらべ改善、2014年ユーロ圏の成長は、予想1.1%を上回る可能性がある。ドイツやオーストリアは2.0%に達する可能性がある。

サントリーホールディングス=英ビーム社を160億ドルで買収→ GBPJPYの買い材料。


*** 経済指標の結果 ***

8:50 JPY 11月 経常収支=-5928億円(予想-3804億円 前回-1279億円)、貿易収支=-12,543億円(予想-13,095億円、前回-10,919億円)→ 経常収支は過去最大の赤字額
6:00 NZD 第4四半期 NZIER 企業景況感=52%(予想 前回38.0%)
6:45 NZD 12月 QV 住宅価格=前月比2.6%(前回2.4%)、前年比10.0%(予想 前回9.2%)
9:30 GBP 12月 DCLG住宅価格=前月比5.4%(予想5.9% 前回5.5%)
16:00 GER 12月 卸売物価指数=前月比0.4%(前回-0.2%)、前年比-1.8%(前回-2.2%)
16:45 FRN 12月 消費者物価指数=EU基準前月比0.4%、前年比0.8%(予想0.7% 前回0.7%)
18:30 GBP 12月 消費者物価指数=前月比0.4%(予想0.5% 前回0.1%)、前年比2.0%(予想2.1% 前回2.1%)、コア前月比0.1%(予想 前回0.1%)、コア前年比1.7%(予想1.8% 前回1.8%)、小売物価指数(RPI)=前月比0.5%(予想0.5% 前回0.1%)、前年比2.7%(予想2.7% 前回2.6%)、実勢インフレ率(RPIX)=前月比0.5%(予想0.6% 前回0.1%)、前年比2.8%(予想2.8%  前回2.7%)→ 予想を下回り2009年11月以来の低水準
18:30 GBP 12月 生産者物価指数: 産出指数=前月比0.0%(予想0.0% 11月-0.2%)、前年比1.0%(予想1.1% 11月0.8%)、産出指数=コア前月比0.1%(予想0.0% 11月-0.1%)、コア前年比1.0%(予想0.9% 11月0.7%)、投入指数=前月比0.1%(予想-0.2% 11月-0.7%)、前年比-1.2%(予想-1.5% 11月-1.0%)、コア前月比-0.5%(予想 11月-0.5←-0.4%)、コア前年比-1.5%(予想 11月-1.0←-0.8%)
19:00 EUR 11月 鉱工業生産=前月比1.8%(予想1.5% 前回-0.8←-1.1%)、前年比3.0%(予想1.4% 前回0.5%)→ 予想を上回り第4四半期の景気回復が加速へ
22:30 USD 12月 小売売上高=前月比0.2%(予想0.1% 前回0.4←0.7%)、除く自動車前月比0.6%(予想0.4% 前回0.1←0.4%)→ 前回を下回るが予想を若干上回る
22:30 USD 12月 輸入物価指数=前月比0.0%(予想0.1% 前回-0.9←-0.6%)、前年比-1.3%(予想 前回-1.5%)、輸出物価=前月比0.4%(予想0.1% 前回0.1%)、前年比-1.0%
0:00 USD 11月 企業在庫=前月比0.4%(予想0.4% 前回0.8←0.7%)、企業売上高=前月比0.8%(前回0.5%)


2014年1月14日火曜日

1月14日(火曜)アジア市場・欧州市場序盤の動きと、今後の見通し

1月14日(火曜)アジア市場・欧州市場序盤の動きと、今後の見通し


*** ポイント ***

日本株、アジア株、新興国株、欧州株は下落。
日本の経常収支は、ついに過去最大の赤字額。
USDJPY一時103.70円台を回復、クロスでも円安が進む。。
EURUSD一時1.37近くまで上昇。
GBPUSD一時1.6450近くまで上昇、サントリーホールディングス=英ビーム社買収案件が気になる。
AUD安+NZD高=AUDNZD一時1.0690を割り込む。


早朝発表された、日本の経常収支の赤字額は-5928億円と、予想を大幅に上回り過去最大の赤字額、貿易赤字額も高水準が続き、円買いにとってはいつもながらの好材料となった。

アジア株、欧州株は下落へ。日経平均株価は15422.40円と前日比-489.66(-3.08%)激しく下落、都知事選で細川元首相が小泉元首相と組み、脱原発で登場し、安倍政権への懸念が強まり、1カ月ぶりに15500円を割り込む。

USDJPYは、日本の経常赤字が過去最悪となり上昇、一時103.50円で上値が重くなったが、欧州市場に入り、円クロスの買い戻しや実需の買いに103.70円台を回復。円クロスでは、サントリーホールディングス=英ビーム社を160億ドルで買収のGBPJPYの買いが気になる。

EURUSDは、アジア市場の沈滞したムードから、ノボトニー・オーストリア中銀総裁の欧州経済に対して強気発言に、1.3660→1.3700近くまで上昇。

GBPUSDは、アジア市場の小動きから、強い卸売物価とEURUSDの買いに1.6450近くまで上昇したが、前年比2.0%と、BOEターゲットまで下がった弱い消費者物価指数に上値が重くなった。サントリーホールディングス=英ビーム社を160億ドルで買収の案件もあり、投機的な買いが強まっている。

AUDUSDは、弱い中国株の流れは止まらず、いつもの弱いものいじめムードのAUD売り一色。早朝の0.9060台をピークに0.8990まで続落。


*** 今後の見通し ***

サントリーホールディングス=英ビーム社を160億ドルで買収は、実際の手当ての有無や時期は不明ながら、GBP買いにとって好材料となっている。

USDJPYは、日本株安=円高の方程式が続く中、日本の経常赤字=円売りの好材料にも、円売り圧力は今一つで、104円台を回復できずにいる。ただ、103.50円の壁を乗り越えたことで、昨日のような急落の可能性は、よほど米株が下落しない限り考えにくい。103.30円をボトムに、先のボトム103.90円を逆に天井とした、103.30~103.90円のレンジから、104.10~20円の金月の窓埋めまでの上昇を期待したい。

EURUSDは、1.3640~1.3700のレンジで変化は見られないが、先のレンジ1.3550~1.3650から、スライドし上昇したこや、欧州の景気回復期待の高まりと、米国の経済成長見通しの一部下方修正に、EUR強気ムードは変わらず。上昇トレンドへ戻り、緩やかに1.38台まで上昇。1.3580~85を割り込むとギブアップ。引き続き1.38台の上値は重そう。

AUDUSDは、上昇も約36時間で終了し、逆に下落し、0.8950~60が重要な底値のポイントになっている。市場センチメントはミックスだが、0.90台では通貨当局のAUD高けん制発言を警戒していたので、下落はそれほどのサプライズではない。0.8950~60を底値にして、0.8950~0.9050のレンジを予想するが、時間を要するが、希望的な観測では0.9100~50が上値のターゲット。


*** 発言・その他 ***

英消費者物価の前年比は2.0%と、BOEのターゲットまで低下へ。

ノボトニー・オーストリア中銀総裁=欧州経済は1年前とらべ改善、2014年ユーロ圏の成長は、予想1.1%を上回る可能性がある。ドイツやオーストリアは2.0%に達する可能性がある。

サントリーホールディングス=英ビーム社を160億ドルで買収→ GBPJPYの買い材料。

*** 経済指標の結果 ***

8:50 JPY 11月 経常収支=-5928億円(予想-3804億円 前回-1279億円)、貿易収支=-12,543億円(予想-13,095億円、前回-10,919億円)→ 経常収支は過去最大の赤字額
6:00 NZD 第4四半期 NZIER 企業景況感=52%(予想 前回38.0%)
6:45 NZD 12月 QV 住宅価格=前月比2.6%(前回2.4%)、前年比10.0%(予想 前回9.2%)
9:30 GBP 12月 DCLG住宅価格=前月比5.4%(予想5.9% 前回5.5%)
16:00 GER 12月 卸売物価指数=前月比0.4%(前回-0.2%)、前年比-1.8%(前回-2.2%)
16:45 FRN 12月 消費者物価指数=EU基準前月比0.4%、前年比0.8%(予想0.7% 前回0.7%)
18:30 GBP 12月 消費者物価指数=前月比0.4%(予想0.5% 前回0.1%)、前年比2.0%(予想2.1% 前回2.1%)、コア前月比0.1%(予想 前回0.1%)、コア前年比1.7%(予想1.8% 前回1.8%)、小売物価指数(RPI)=前月比0.5%(予想0.5% 前回0.1%)、前年比2.7%(予想2.7% 前回2.6%)、実勢インフレ率(RPIX)=前月比0.5%(予想0.6% 前回0.1%)、前年比2.8%(予想2.8%  前回2.7%)→ 予想を下回り2009年11月以来の低水準
18:30 GBP 12月 生産者物価指数: 産出指数=前月比0.0%(予想0.0% 11月-0.2%)、前年比1.0%(予想1.1% 11月0.8%)、産出指数=コア前月比0.1%(予想0.0% 11月-0.1%)、コア前年比1.0%(予想0.9% 11月0.7%)、投入指数=前月比0.1%(予想-0.2% 11月-0.7%)、前年比-1.2%(予想-1.5% 11月-1.0%)、コア前月比-0.5%(予想 11月-0.5←-0.4%)、コア前年比-1.5%(予想 11月-1.0←-0.8%)
19:00 EUR 11月 鉱工業生産=前月比1.8%(予想1.5% 前回-0.8←-1.1%)、前年比3.0%(予想1.4% 前回0.5%)→ 予想を上回り第4四半期の景気回復が加速へ
22:30 USD 12月 小売売上高=前月比0.2%(予想0.1% 前回0.4←0.7%)、除く自動車前月比0.6%(予想0.4% 前回0.1←0.4%)→ 前回を下回るが予想を若干上回る

1月14日(火曜) 昨日の海外市場の動きと、今後の見通し

1月14日(火曜) 昨日の海外市場の動きと、今後の見通し


*** 昨日のポイント ***


東京市場が休場の月曜日。先週末の米雇用統計のサプライズが続き、アジア勢が取引を始めだすと、ドル売りの流れが加速し、米国市場に入りようやく下げ止まり反発へ。

先週末の米雇用統計を受けて、資金の流れが変わったのか、それとも昨年の行き過ぎた株高の反動なのか、「株安+債券高」へと変化し、米株価は値を下げたが、米金利の低下。

USDJPYは、一日を通してJPY買いの流れは続き、12月18日以降、底堅かった104.00円の大台をすんなり割り込み、ついに103円の大台をも割り込み、各水準のストップロスを誘発し一時102.80台へ下落。

コモディティー通貨は全面高。AUDUSDは12月12日以降続いた、重かった0.90台を上回り、0.9080台へ上昇、EURAUDも一時1.5030台へ値を下げ、豪ドル大幅高へ。NZDUSDも0.8380台へ上昇。USDCADは先週末の弱い雇用統計にCAD売りが続いたが、1.0920台を高値に1.0850台まで大幅下落。

一方、主要通貨は軟調。GBPUSDは、1.65台を維持できず1.6360まで140ポイント(約0.85%)近く大きく値を下げ、EURUSDはアジア市場で1.3680台から1.3630台まで続落後、米国市場で反発し、1.3670台まで値を戻している。

株価は、銀行のレバレッジ比率算出基準の緩和の合意で欧州株は上昇、一方、米株は1.0%近く下落へ。


*** 今後の見通し ***

年末年始の相場はあてにならないと思いを強めながらも、米雇用統計後の為替相場の値動きは、なかなかついて行けていない。

特に、上昇幅が大きかったGBPJPYを含めたクロスでの円買い戻しがきつく、GBPJPYは大枠171.70→168.30円と3.4円近く下落、もちろん、USDJPYも104.20→102.85円と1.35円下落している。

市場では、米雇用統計の悪化に、FRBが債券買い入れの縮小の継続が遅れ、それがドル売りとなり円買いとなっていると意見が多く見られるが、それでは、AUD+NZDの上昇の理屈と合わない。

米株下落+債券価格上昇(利回り低下)+JPY高+AUD高+GBP安の流れを考えるにつけ、大きな資金シフトが発生しており、その理由が昨年末の期待感によるポジションの拡大の巻き戻しか、今後の新たな方向性へのスタートなのか、思案が必要だが、円安相場を変えるような決定的な材料は見当たらない。

USDJPYは、12月18日の水準まで値を戻し、過去約一月前の水準に逆戻りしたことで、円ショートポジションを巻き戻す必要性がある水準を既に達成している気がしてならない。上昇のスタート97.45円→高値105.44円の38.2%=102.39円で、この水準を大底とし、実需筋の買いに容易に103.50台まで戻し、緩やかに104円台再トライを期待したい。ただ、大相場の後だけに、投機的な戻り売りが待ちかまえており、上下への変動幅が大きくなることは避けられない。

AUDUSDは、ついに0.9050を上回り0.88台が底値だったことが確認できるのではと、期待している。この先は引き続き、通貨当局の豪ドル高けん制発言も当然予想され、一機に上昇することは難しく、0.8980~0.9150のレンジを考えたい。

EURUSDは、やや蚊帳の外になっているが、緩やかな上昇が続きながらも、短期的には1.3600~1.3700のレンジに入りやすい。


*** 発言・その他 ***


ラウテンシュレーガーECB専務理事候補=ECBは危機において重要な安定の要だが、過度な負担を負うべきではない。副作用がある金融緩和策の一部の措置は、できる限り早期に解除しなければならない。低金利は景気を刺激するが、長期的にリスクを伴う。ソブリン債を事実上リスクフリーの資産として扱うことの撤回を求める。

バーゼル委員会の上位機関「中央銀行総裁・銀行監督当局長官グループ(GHOS)」=景気回復への配慮で、銀行のレバレッジ比率算出基準の緩和で合意し、欧州株価は上昇へ。

ロックハート・アトランタ連銀総裁=今年成長が加速すれば、債券買い入れプログラムの縮小を支持。労働情勢やインフレ動向は気がかり。12月の米雇用統計で政策見解に変更はない。2014年の米経済成長は2.5%~3.0%を予想。米国の経済は一段と堅調。

カナダ中銀の企業調査=設備投資意欲7.0→19.0に上昇、増加期待34%→42%に上昇。雇用意欲30→42に上昇、増加期待43%→53%に上昇。今後2年間のインフレ期待1.0%~2.0%予想は70%→68%に低下、2.0%~3.0%は27%→29%に上昇。カナダドル買いの材料となる。

ドラギECB総裁=ECBの見通しはデフレシナリオではなく、インフレは今後数ヶ月間に渡り、現行水準で推移。

BOAメリルリンチ=2013年第4四半期GDP予想を、2.1%→3.5%へ引き上げ、2014年第1四半期予想を、2.5%→2.3%へ引き下げた。

ブルムバーグのエコノミスト予想=米10年債利回りの予想平均値は2014年末3.43%(+0.55%)。今年開催されるFOMCで各々100億ドルを緩和縮小し、10月に債券買い入れプログラムは終了。


*** 経済指標の結果 ***

9:30 AUD 11月 住宅ローン=前月比1.1(予想1.1% 前回1.1←1.0%)
0:30 CAD 第4四半期 カナダ中銀 企業調査=設備投資意欲7.0→19.0に上昇、増加期待34%→42%に上昇。雇用意欲30→42に上昇、増加期待43%→53%に上昇。今後2年間のインフレ期待1.0%~2.0%予想は70%→68%に低下、2.0%~3.0%は27%→29%に上昇→ カナダドル買いの材料となる
4:00 USD 12月 月次財政収支=532億ドル(予想44億ドル 前回-1352億ドル)→ 予想外に改善

2014年1月13日月曜日

1月13日(月曜)アジア市場の動き

1月13日(月曜)アジア市場の動き

東京市場が休場の月曜日。先週末の米雇用統計のサプライズが続いているのかは不明ながら、アジア勢が取引を始めだすと、ドル売りの流れが加速。

特に、先週末に動きが強まった、AUD買い+JPY買い+NZD買いと、弱かったカナダ雇用統計に、唯一ダ目印を押された、CADドル売りが続いた。


USDJPYは、12月18日以降、底堅かった104.00円の大台をすんなり割り込み、薄商いの中で104円以下のストップや、103.50円以下のストップを誘発し、103.20円台まで続落となった。

AUDUSDも、12月12日に0.90の大台を割り込み、頭を抑えられていたが、ようやく0.90の大台を超え0.9030台まで上昇、EURAUDも1.5120割れまで続落、AUDUSDは終値ベースで0.9050を超えると、よりいっそう豪ドルロングの持たざるリスクが高まる。

一方、EURUSDは先週末の米雇用統計後の高値1.3680台を超えられず、1.3660~80のレンジで推移し、ドル下落の中では、脇役に徹している。

GBPUSDは、一時1.65台を復活したが、GBPロングの巻き戻しが強く、またしても失敗。かといって、1.64を割り込む力もなく、気が付いたら1.65台を超えていたと思えるような動きとなっている。

今週の為替相場見通し(1月13日~17日)

今週の為替相場見通し(1月13日~17日)

今週の経済指標の予定表を先ほど掲載したが、今週は重要な経済指標の発表も少なく、イベントトレーダーが活躍する機会は限られている。

また、昨年末に見られた、ユーロ高、円安、ポンド高、豪ドル安の期待感は、今のところ裏切らているが、いまだギブアップする水準に至らず。引き続き期待感と疑惑の思いが交差する動きとなっている。

USDJPYは、昨年12月30日と今年初日に1月2日の高値105.40台を付けた後、IMMポジションを見ても分かる通り、投機的な円ショートの巻き戻しに、結果的に値を下げている。

短期では、昨年5月22日の高値103.73円の水準を超えた、12月10日ごろから、新たなショートポジションを作った人も多いと推測される。週足チャートでは、9連騰の後、2週連続陰線引けで、103.40~50円を割り込むとさらに、円ショートポジションをギブアップする可能性が高まる。

今週、この下値を試す可能性もあり、103.20~30円まで下落しても、中長期プレヤーの基本的な円ショートポジションのコストははるかに低く、101円台かそれ以下と思われ、その水準を割り込むまでは、大荒れの円高も期待できない。

大枠では103.50~105.50円のレンジでの取引に収まる可能性が高く、引き続きこのレンジでの取引が続いた後の、遅かれ早かれ、105.50円を超える、上値トライのチャンスを狙いたい。

市場参加者の70~80%近くは、円安相場を考えているらしい。このような状況で、今後も円安トレンドは変わらずといっても、「そうだろう」と思われるぐらいで終わりそうな気配であるが、状況証拠を考えるとやむを得ない結果である。

もちろん「冤罪」の可能性を否定するものでははいが、確信犯に近いとしか考えにくい。

マイナス要因はもちろん多い。 
⇒ 異次元の金融緩和を継続し、消費増税の悪影響に備えさらなる追加緩和を準備。消費者物価目標値2.0%を目指し、円安政策は止められず。過去1年では、対外直接投資に伴う、資金流出は過去最高で、日本の貿易赤字の拡大傾向は止まらず、エネルギー輸入に恒常的な赤字額は拡大。M&Aの活発化、NISAによる投資行動の変化、年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF)を含め年金基金のポートフォリオ戦略の見直し。円安材料は膨張へ。


◎中長期の話になり恐縮だが、Dailyチャートを見てみると、103.73→93.79円の約10円幅の三角持ち合いから、上値をブレークしている。98.92+約10円=108.92円で、円安のターゲットは109円近くまで進む可能性が残っており、この水準がターゲットになっている。





◎長期の月間チャートを見てほしい。今年一年間を通じて円安相場が加速するのか、否かは、109円のターゲット達成の有無もあるが、1月~5月にこの水準を超える円安を継続的に達成することができるか? この動きにかかってくる。


過去10年間で見ても、4月~5月に相場が急変するか、逆転するかの確立は非常に高く、実に90%近くなる。もし、もし、失敗すれば高い確率で、市場参加者の期待を大幅に裏切る結果にもなりかねない。




今週の経済指標から(1月13日~17日)

今週の経済指標から(1月13日~17日)

今週は最重要の経済指標などの発表は見られず、イベント・トレーダーにとっては期待薄の週となっている。

とは言うものの、いつもながら、週間新規失業保険申請件数や、2番手や3番手グループの発表は相変わらず毎週控えている。

◎インフレ関係の経済指標が多く、注目したい。
14日(火)=フランス、英国の消費者物価や生産者物価、米輸入物価、15日(水)=米生産者物価、16日(木)=日本企業物価、独消費者物価、ユーロ圏消費者物価の発表がある。

◎住宅関連の経済指標も多い。
13日(月)=豪住宅ローン、14日(火)=NZ住宅価格、16日(木)=英RICS住宅価格、米NAHB住宅価格、NZ・REINZ住宅価格、17日(金)=ユーロ圏建設支出、米住宅着工・建設許可がある。

◎米景気を占う意味では、
15日(木)=米ベージュブック、16日(木)=フィラデルフィア連銀景況指数、17日(金)=ミシガン大学消費者信頼感指数が控えている。



2014年1月12日日曜日

米CFTC発表の通貨先物取引(IMMポジション) 1月7日分

米CFTC発表の通貨先物取引(IMMポジション) 1月7日分

円のショートポジションは、昨年末から2週続いて減少、USDJPYのスポットレートを素直に反映している。

しかし、全体で見ると、NZドルのロングの拡大、豪ドルのショートの減少に対して、ユーロのロングは大幅に減少、ポンドやスイスフランのロングポジションも減少している。

例外はカナダドルで、昨年の2月からショートポジションが続いているが、今回もショートポジションが拡大し、唯一我が道を行く通貨となっている。

7通貨ネットポジションは、ユーロロングの大幅減少に通貨ショートポジションが拡大(ドルロングが増加)している。