今週の為替相場を考える(8月10日~8月14日)
夏枯れ相場と思いきや、重要なイベントが重なり為替相場は夏休みムードに浸ることはできないでいる。
先週、BOE金融政策委員会は、金融政策の据え置きを決定した。結果は予想に反して利上げ支持者が1名にとどまり、ポンド売りへ。カーニーBOE総裁は将来の利上げを示唆したが、四半期インフレ報告では、今年のインフレ見通しを下方修正し、ポンドロングの巻き戻しが続いているが、ポンド高の期待感は変わらず。
一方の米雇用統計では、非農業部門雇用者数はやや弱かったが、時間当り賃金と週間労働時間が若干強く、年内の利上げ期待を裏切らない結果となった。しかし、為替市場は週末要因とドルロング・ポジションの巻き戻しで、一時的なドル売りへと傾いたが、基本はドル高傾向で変わらず。
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ドル相場
ドル相場は、相変わらず米金利と米株に連動した動きで、主要国では年内利上げ可能な唯一の国で潜在的なドル高の流れは変わらず。市場参加者はサマーバケーション入りが増え、その期間限定で金利差狙いの取引に傾斜し、居残り組も経済指標の結果で短期勝負に限定することになりそうである。
FRB議長のイエレン氏は(カーニーBOE総裁も同じ)利上げ支持として映るが、共に確たる自身を持っているとは考えにくいが、米経済指標に強さが戻り始めるとドル買いが復活する確率は高い。それ故に、利上げする環境を作りが必要で、今週も米国発お経済指標に一喜一憂する相場展開になりそうで、小売売上高+鉱工業生産も気になる。
EURUSD 予想1.0800~1.1000 「8月1日予想1.0800~1.1200→結果1.0850~1.1000」
ギリシャ第3次支援策も本決まりとなりそうだが、QEの拡大とギリシャ支援によるコスト増加を考えれば、EURの先安懸念は払拭されず。仏・独・ユーロ圏のGDP「8/14(金)」が一つの大きな転機になる。
GBPUSD 予想1.5400~1.5600 「8月1日予想1.5450~1.5700→結果1.5420~1.5650」
BOEの将来の利上げ期待と膨らんだポンド高期待が萎み、ブル・トレンドは変わらずだが、夏休みのこの時期を考えれば、GBPを買い上げ上値の更新も考えにくいが、BOEの来年2月の利上げの可能性は高く、buy and hold。
AUDUSD 予想0.8300~0.7450 「8月1日予想0.7250~0.7450→結果0.7260~0.7430」
原油価格は続落し、商品価格も下げ止まらず、豪ドルの弱い地合いが続いている。ただ、継続的な追加緩和の可能性もやや弱まり、本格的な夏休み前の、AUDショートの巻き戻しが強い。問題はこれが剥がれた後でも豪ドルをかえるのか? これが問題!
USDJPY 予想124.00~125.00 「8月1日予想123.00~124.50→結果123.80~125.10」
安倍政権への不安、日本経済の拡大への疑問もあるが、黒田シーリング(125円天井説)を意識した流れの中で、上昇を続けている。日銀は2.0%のインフレ率めざし、実施の確率は別として追加緩和が期待される状況では、ドル買・円売りの強さが感じられ、緩やかな上昇トレンドの継続と考えたい。
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