2013年7月11日木曜日

バーナンキショックの主因はポジションの巻き戻し、リベンジには時間がかかりそう

バーナンキショックで、日本株は14472.58(+55.98+0.39%)と小幅上昇にとどまったが、豪S&P/ASX 200は4965.70(+64.34+1.31%)上昇、上海総合は2072.99(+64.87+3.23%)と大幅上昇するなど、中国やアジアの主要株式は大幅上昇となった。

欧州市場に入っても、株高の流れは止まらず、EURO STOXX50は2683.37(+23.66+0.89%)、独DAXは+1.09%、FTSE+0.6%と、全面高の展開が続いたが、日経先物は上昇幅は限定的となっている。

日銀金融政策決定会合は、予想通り現行の政策方針を維持することを全員一致で決定。景気判断は穏やかに回復しつつあると、判断を上方修正。黒田日銀総裁は「2%の物価安定目標を、十分達成できる」と発言、リスクとしては中国経済の減速懸念を示していたが、株式市場や為替市場への影響は見られない。

バイトマン独連銀総裁は、相変わらず「ブンデスバンク総裁」の威厳を持ち、「ECBはフォワードガイダンスに縛られておらず、インフレ圧力が将来高まれば利上げも排除しない」と持論を発言。ドラギECB総裁もやりにくいだろうと、推測できる。

今日は、午後9時半に米新規失業保険申請件数が発表される。市場予想は33.5万件で前週34.3万件より改善することが予想されている。結果はもちろ知る由もないが、仮に良い数字にでもなれば、債券買い入れの縮小期待に、ドル買い+円買いにでもなるのか?

この答えは、市場参加者のUSDロング+JPYショート+EURショート+AUDショートのポジションがどこまで整理できたか、それ次第。(直近のCFTCのデータではこれらが加速していた)






昨夜・今朝のドル売り+円買いの流れは、ポジションの解消による要因が大きく、解消は一朝一夕に終わりそうにない。個人的にはFOMC議事録も、バーナンキFRB議長の発言も、「大きなサプライズ」ではない。誰もが心の隅ではこの可能性を考えていたと思う。

結果、ドル高+円安の流れは変わらないが、傷ついた市場参加者のリベンジを待つには多少の時間が必要では?

つくづく、目先の為替相場の変動要因とは一体何だろうと自問自答する。 多くの市場参加者がテクニカルに走ることが良く理解できる。

※現在の為替変動要因
◎FRBの債券買い入れの縮小の有無と、その可能性とその時期、流動性引き上げの影響。
◎中国のシャドーバンキングを含む流動性懸念、景気減速懸念、政策に対する不確実性。
◎日本の参院選の自民党の勝ち方と、今後の安定的な追加の経済対策。
◎BRICSの成長鈍化とインフレの高止まり。
◎ユーロ圏の景気後退の長期化懸念、高失業率、民間・政府の巨額な債務、低いインフレ
◎それと、サマーバケーションの時期

まだ多くの材料が散在しているのであろうが、思いつく範囲で挙げてみた。


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