2013年7月11日木曜日

FOMC議事録(過去)よりも、バーナンキFRB議長(現在)により強く反応。

FOMC議事録(過去)よりも、バーナンキFRB議長(現在)により強く反応。「予見できる将来においてかなりの緩和策が必要」、「失業率が6.5%に改善したからといって自動的に利上げを行うことはない」との発言に、9月のFOMCで資産買い入れの縮小開始予想が弱まる。結果、中国株はもちろん、アジア各国の株価は上昇、ドル売り+円買いが続いている。

FOMC議事録は6月19日開催で、7月5日の米雇用統計の改善を織り込んではおらず、ある意味では過去のできごと。しかし、バーナンキFRB議長の質疑応答での発言は、現在進行形で、「予見できる将来においてかなりの緩和策が必要」との内容はよりインパクトが大きかった。

もっとも、6月19日のFOMC後のバーナンキ議長の発言で、中国、新興国、ユーロ圏、英国、いや、その他多くの国で、金融政策を見直しさせるような結果となっていたことで、「米利上げ必至」の思惑を弱めるだけとしか思えない。遅かれ早かれ他の主要国とは異なり、FRBは政策の見直しを迫られる可能性が高く、ドル高の流れは変わらず。

※朝にも記載したが、6月19日(FOMC)、7月5日(雇用統計)、7月11日の終値を比較してみると、引き続き6月19日のドル高値を超えることはなく(AUDUSDは高値に近い)、ドル高傾向は変わらず。
USDJPY  96.430 101.114 99.679
EURUSD  1.3293 1.2832 1.2974
GBPUSD  1.5482 1.4882 1.5012
AUDUSD  0.9292 0.9061 0.917

※アジア市場の動きは
USDJPYは98.50割れまで下落
EURUSDは1.32台まで一時上昇
GBPUSDは1.52近くまで一時上昇
AUDUSDは0.90を試すことなく、0.9300の大台まで一時上昇。
USDCADは1.0320台まで下落、
円クロスは、CHFJPY+EURJPYが上昇したが、他の主要通貨ではあまり変わらず。

※バーナンキFRB議長(質疑応答)
◎予見できる将来においてかなりの緩和策が必要 ◎失業率が6.5%に改善したからといって自動的に利上げを行うことはない ◎インフレと雇用が目標達成を困難にするほど金融の状況がひっ迫した場合、対処する必要が出てくる ◎現在、注意を払うべきリスクがいくつか存在する ◎運が良ければ、より高い成長や労働市場の継続的改善を生むようなプラス要因もある ◎7.6%の現在の米失業率は、米労働市場の健全性を誇張している  → 9月の資産買い入れが縮小されるとの思惑が後退し、ドル安+円高へ動く

※日銀金融政策決定会合の結果
◎2%の物価目標の達成を目指し、資金供給量(マネタリーベース)を年間60~70兆円増やす異次元緩和政策の継続を全会一致で決定 ◎資産買い入れの現行方針も継続 ◎景気判断を2011円1月以来となる「穏やかに回復しつつある」に引き上げた ◎2015年に物価上昇率が2.0%程度に達する見通しを維持。

※豪雇用統計は失業率は上昇したが、新規雇用者数が拡大
◎失業率=5.7%(予想5.6% 前回5.5%)、新規雇用者数=1.03万人(予想-0.25万人 前回0.11万人)

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