9月4日(水曜)為替市場の動き
***ポイント***
1. 米上院外交委員会、シリアへの限定的な軍事行動の決議案を10対7で可決 (軍事行動は最大90日間、決議案は来週に上院本会議で採決)→ これで軍事行動は時間の問題だが実行は来週以降。
2. ベージュブックは、米経済は引き続き「控えめから緩慢かなペース」で拡大」→ 9月のFOMCで緩和策の縮小の可能性が残る
3. 強い中国の経済指標に、AUD買いが強い。中国8月のHSBCサービス業PMIは、前月を大幅に上回り、速報値から上方修正。
4. USDJPYは、3連騰だが100円試せず、99.50以下は買いで円安を狙う動きへ。日本のGDP第2次速報値の上方修正の可能性、消費増税実施の可能性、「消費増税=日銀の追加緩和+政府の景気対策」=円安の思惑が続くが、シリアへの軍事行動の可能性に100円のビックポイントを試せず、タイミングを狙いいずれ100円台へ。
5. 弱い材料を織り込みでAUD買いが続く。豪第2四半期GDPは予想通りの結果ながら、悲観的な見通しが否定され、声明では追加利下げの観測も弱く、AUDの買い戻しが強い。AUDJPY+1.39%+EURAUD-0.93%を含め、AUDUSD+1.23%上昇し目先の底値達成感がではじめている。
6. 強い英経済指標が多くポンドは堅調。この流れが暫く続くと思われる。英8月のサービス業PMIは、予想と前月を上回り、約7年ぶりの高水準。EURGBPは3連騰で8月22日、GBPJPYは5月21日の水準へ上昇。
7. EURUSDは、6日目でようやく下げ止まり1.32台へ、底固めも予想。EURGBPは6日続落し5月21日、EURAUDは3日続落し7月30日の水準までEUR下落。ユーロ圏経済指標は強弱混在。1.32を割り込んでも急落もなく、ようやく1.32台を回復したが動きは鈍い。EURUSDは動けず+0.28%。
8. ユーロ圏総合PMI・改定値は「前月を大幅に上回り2年ぶりの高水準だが、速報より下方修正」、ユーロ圏小売売上高は「前月が下方修正され、予想をも下回る」、ユーロ圏第2四半期GDP・改定値は、前月比、前年比共に前期より改善、前年比は速報値と予想よりマイナス幅が縮小。
9. カナダ中銀は金融政策1.0%の据え置きを決定、予想通り。声明では、「インフレ見通しは抑制されており金融刺激策は引き続き適切」、「状況が正常化すれば政策金利は段階的に正常化が予想」→ 前回の声明とほぼ変わらず、利上げ時期は不透明。USDCAD-0.37%。
USDJPY+0.16%
EURUSD+0.28%
AUDUSD+1.23%
NZDUSD+1.31%
GBPUSD+0.44%
USDCAD-0.37%
EURJPY+0.61%
AUDJPY+1.39%
NZDJPY+1.49%
GBPJPY+0.29%
CADJPY+0.53%
GOLD-1.44%
WTI-1.01%
DXY-0.24%
VIX-7.3%、16.0を割り込む
◎ダウ工業平均株価は上昇、8月27日の急落時の水準へ値を戻す、14,930.87ドル(+96.91+0.65%)
◎EURO STOXX 50は横ばい、2758.29(+4.94+0.18%)
◎日経平均株価は上昇し3連騰、8月14日以来の14000円台へ、14,053.87円(+75.43+0.54%)
◎香港ハンセンは下落、、22,326.22(-68.36-0.31%)
◎上海総合指数は小幅上昇、2,127.62(+4.51+0.21%)
◎豪S&P/ASX200は下落、5161.64(-34.93-0.67%)
米国発の材料
※米上院外交委員会=シリアへの限定的な軍事行動の決議案を10対7で可決 (軍事行動は最大90日間、決議案は来週に上院本会議で採決)
※へーグル米国庁長官(下院公聴会)=シリアへの軍事行動はアサド大統領の能力を削ぐ相当規模の攻撃で、コストは数千万ドル規模
※地区連銀経済報告(ベージュブック)=米経済は7月初めから8月遅くにかけ、引き続き「控えめから緩慢かなペース」で拡大」→ 9月のFOMCで緩和策の縮小の可能性が残る、「12地区中8地区がまずまずの成長ペースと報告、3地区は緩やかな拡大、1地区は改善」、製造業は「緩慢なペース」で拡大、雇用は「横ばいもしくは緩慢なペースで増加、個人消費は「大半の地区」で増加、居住用不動産は大半の地区で「まずまずの拡大」。非居住用不動産は「需要は全般的に増加」
※ウィリアムズSF連銀総裁=「9月のFOMCで資産買い入れを縮小するかは決めていない、他のメンバーの意見を聞いて上で決定」、「景気悪化時の最初の追加緩和手段は金利ガイダンス」
※ウィリアムズSF連銀総裁=雇用が継続的に回復しインフレが2%目標に向かい加速すれば、資産買い入れを年内に縮小し、2014年半ばに終了すべき
欧州発の材料
※仏8月の総合PMI・改定値は、 速報値から上方修正=48.8(予想 速報47.9 7月49.1)、サービス業PMI・改定値=48.9(予想 速報47.7 7月48.6)
※独8月の総合PMI・改定値は、前月を大幅に上回り、速報値から小幅上昇=53.5(予想 速報53.4 7月52.1)、サービス業PMI・改定値=52.8(予想 速報52.4 7月51.3)
※EUR 8月 総合PMI・改定値は、前月を大幅に上回り2年ぶりの高水準だが、速報より下方修正、スペイン、イタリアは前月より小幅上昇へ=51.5(予想 速報51.7 7月50.5)、サービス業PMI・改定値=50.7(予想 速報51.0 7月49.8)、スペイン50.4(7月48.5)、イタリア48.8(7月48.7)
※ユーロ圏第2四半期GDP・改定値は、前月比、前年比共に前期より改善、前年比は速報値と予想よりマイナス幅が縮小 =前期比0.3%(予想0.3% 速報値0.3% 第1四半期-0.3%)、前年比-0.5%(予想-0.7% 速報-0.7% 第1四半期-1.1%)
※ユーロ圏7月の小売売上高は、6月が下方修正され、予想をも下回る=前月比0.1%(予想0.4% 6月-0.7%←-0.5%)、前年比-1.3%(予想-0.4% 前回-1.1%←-0.9%)
カナダ発の材料
※カナダ中銀金融政策発表=金融政策1.0%の据え置きを決定、予想通り。声明では、「インフレ見通しは抑制されており金融刺激策は引き続き適切」、「状況が正常化すれば政策金利は段階的に正常化が予想」→ 前回の声明とほぼ変わらず、利上げ時期は不透明。 「第3四半期の成長率が3.8%、第4四半期は2.5%になると予想」。「生産ギャップは2015年半ばに解消され、生産ギャップの縮小には2.1%を超える成長率が必要」
英国発の材料
※英8月のサービス業PMI→ 予想と前月を上回り、約7年ぶりの高水準で、ポンド買いが強まる=60.5(予想59.7 7月60.2)
豪州発の材料
※豪第2四半期GDPは、一部で弱い数字との思惑もあり、予想通りの結果にAUDショートカバーが強まるが、景気の回復力は引き続き弱い=前期比0.6%(予想0.6% 第1四半期0.5←0.6%)、前年比2.6%(予想2.5% 第1四半期2.5%)
中国初の材料
※中国8月のHSBCサービス業PMIは、前月を大幅に上回り、速報値から上方修正=52.8(予想 速報51.7 7月51.3)
日本発の材料
※朝日新聞=来年4月に消費増税されれば、日銀がそれに合わせて追加の金融緩和を検討する方針と、安倍政権は補正予算や企業減税を検討
その他の材料
※IMF報告書(G20の準備報告書)=「先進国が世界の経済成長を押し上げるが、米国の緩和縮小が新興国への景気減速リスク」、「為替相場は過度な変動を抑制するため介入を含め無秩序な調整リスクを防ぐ必要がある」、「米国は早ければ今月にも量的緩和策を縮小する可能性がある」
※IMF報告書(G20の準備報告書)=「最大の懸念は世界の成長低迷の長期化」、「低迷の原因は大部分がブラジル、中国、インドにある」、日本→「消費増税で財政支出がペースダウンし、成長率が一段と抑制される可能性」、米国→「労働・住宅市場の回復が経済全体を押し上げる」、ユーロ圏→「第3四半期も回復が継続」
※英ICAP=EBSの8月、1日当たりのスポット取引額の平均は、前月比-12%、前年比-18%の787億ドルで、EURUSDが特に低調。
0 件のコメント:
コメントを投稿