2013年9月5日木曜日

9月5日(木曜)為替相場を考える

9月5日(木曜)為替相場を考える

今後直面するテーマと材料。

※ 米上院外交委員会、シリアへの限定的な軍事行動の決議案を10対7で可決 (軍事行動は最大90日間、決議案は来週に上院本会議で採決)→ これで軍事行動は時間の問題だが実行は来週以降。
※ 新興国(EM)のマーケット→ 落ち着きを取り戻しているが、シリア情勢で変化も
※ 日本の4-6月期GDP2次速報が年率2.6%→3.0%台~4%近くへ上方修正される可能性(9月9日)→ この数字が強ければ消費増税がスムーズに決定される可能性
※ 緊迫のエジプト情勢
※ イタリア政局の混迷
※ 米連邦債務引き上げ問題(10月半ばにデフォルトの恐れ)
※ 米国債の利回り上昇
※ G20サミット(9月5~6日) 
※ 米8月の雇用統計(9月6日)
※ 法裁判所判断の欧州安定メカニズム(ESM)と新財政協定の合憲性判断を発表(9月12日)
※ 米8月の消費者物価(9月17日)
※ ドイツ連邦議会選挙(9月予定)
※ ギリシャ第3次支援の有無、
※ 次期FRB議長にサマーズ氏有力

金融政策
※ BOE金融政策委員会(9月5日)
※ ECB理事会(9月5日)
※ NZ中銀理事会(9月12日)
※ 豪中銀理事会議事録(9月17日)
※ BOE・MPC議事録(9月18日)
※ FOMC(9月18日)


昨日、英ICAP公表したEBSの8月、1日当たりのスポット取引額の平均は、前月比-12%、前年比-18%の787億ドルと、サマーラリーとはいえ全通貨ペアで減少し、EURUSDが特に低調となっていたのは印象深い。考えてみれば、EURUSDは1.3の大台を復活、一時1.35を超えるような勢いがあったが、結局は1.32を割り込み、現状では1.3100~1.3400のレンジを継続している。

それに代わって、活況を呈しているのは、NZDUSDとNZDクロス、AUDUSDとAUDクロス、JPYクロス、それと、もちろん新興国通貨であるが、これは別途考えたい。

以下は、前日比の変動率を%であらわしたグラフで、これらの通貨ペアの上昇が大きいことが一目で分かる。






さて、今日の予想は、

◎USDJPYは、来週早々にでも米議会がシリア攻撃を決議する可能性が高く、100円の大台を試せずにいる。これがいざ実行に移すか、リスクを市場が織り込み始めると、100円台の可能性は高くなり、遅かれ早かれそれが実現することを予想している。

9月9日には、日本の4-6月期のGDP第2次速報値が発表され、2.6%→3.0%~4.0%へと上方修正される見通しもあり、そうなれば、消費増税へと弾みがつき、「日銀がそれに合わせて追加の金融緩和を検討する方針と、安倍政権は補正予算や企業減税を検討」との思惑に、円安ムードが高まっている。

もちろん、このような状況下では、投機的はポジションは目先ショートが溜まりやすいことは事実ながら、下げ幅は限定的で、投機的はポジションはかつてほど積み上がってはおらず、海外勢の動きも活発化している。緩やかに上昇したながら、次のレンジは100~102円。そして、円安の流れは止まらず。

◎EURUSDは、EURクロス、特にEURGBPやEURAUDで大きく売り越され、1.3200を割り込みストップロスの売りに値を下げたが、下げ幅は非常に限定的。

引き続きクリアは上昇トレンドに戻るサインは見られないが、Dailyチャートの200日移動平均線1.3142をクリアに割り込むまでは、続落も考えにくく、今日のECB理事会も前回と変わらずの予想は固く、サプライズは考えにくい。結果、底辺でのもみ合い相場が予想され、EUR強気では1.3140~1.3250のレンジとなるが、これを超えるには、EURクロスが変化しEUR買いになることが前提となる。

◎AUDUSDは、中銀からAUD安を強く示唆する動きも、再利下げを強く示唆する動きもなく、中国経済もなんとか落ち着きを取り戻し、新興国通貨もなんとか平穏を維持している。

EURAUD、AUDJPYなど、クロスでAUD買いが強く、0.9040を超えてからは投機的な動きも強まり、過去のショートカバーが大量で回っていた。0.9200が大きなポイントとなるが、問題は、0.92台を定着することができるかで否か。そうでなければ、8月9日以降で何度も0.92台に乗せては落とされた動きを抜け出すことはできない。また、0.9250~0.9300に過去超えることのできない大きな壁が待ち構えている。そこまでは強気になってもいいのでは?

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