2013年9月6日金曜日

9月5日(木曜)為替市場の動き

9月5日(木曜)為替市場の動き


***ポイント***

※G20会議直前に、習近平中国国家主席と安倍首相が4-5分間会話→ こんなことがニュースの材料になるのですね? 変なもんです。

※シリアへの軍事行動は、引き続き、国連の調査結果と米議会の決定待ちで、特に材料にされず。

※G20では=立場の相違が目立ち、共通認識の確立に苦慮。「米国は回復の勢いが加速、欧州は回復は鈍く、新興国は米国の緩和縮小の影響で資金が流出し不安定」→ 米国の本心は我が道を行くと思えてならない。

※BOE金融政策委員会=政策金利0.5%、資産買入枠3750億ポンドの据え置きを決定、予想通りで動けず→ 引き続きFRBの動き待ち。

※ECB理事会=政策金利0.5%、下限金利の中銀預金金利0.0%、上限金利の限界貸出金利1.0%の据え置きを決定、予想通りでサプライズはなしで、基本はFRBの動き待ち。

※ドラギECB総裁の記者会見=長期にわたり低金利を維持する方針を確認し、理事会は利下げについて協議した → 利下げ協議があったことあサプライズだが、支持・不支持で意見が分かれたことも興味深い→ EUR売りが加速。

※メルケル独首相=緩和的な金融政策は経済に混乱を招くことなく段階的に調整される必要がある→ ドラギECB総裁の定例会議前に発言、意見も間逆で興味深い。

※米経済指標は強い(ISM非製造業景況指数、ADP全国雇用統計、新規失業保険申請件数)→ 9月のFOMCでQE3縮小の思惑は消えず。独10年債利回りは2.0%台へ、英10年債利回りは3%台へ上昇、米10年債利回りは3.0%直前まで上昇し、2年債利回りも一時0.52%まで上昇。金利差拡大にUSDJPYは100円台へ。

※日銀金融政策発表=年間60兆-70兆円増やす金融政策の維持を全員一致で決定、現行の資産買い入れ方針も継続、景気の現状判断を「緩やかに回復している」と判断を上方修正→ 特に興味なし。

※黒田日銀総裁=消費税増税後に景気への悪影響が出れば、追加緩和を検討と、円売りの材料とされる。

日経平均株価は横ばい、14,064.82円(+10.95+0.08%)
香港ハンセンは大幅上昇、22,597.97(+271.75+1.22%)
上海総合指数は小幅下落、2,122.43(-5.19-0.24%)
ダウ平均株価は横ばい、14,937.48ドル(+6.61+0.04%)
EURO STOXX 50は上昇、2,774.20(+15.91+0.58%)
豪S&P/ASX200は下落、5142.51(-19.13-0.37%)

USDJPY+0.38%(4連騰)
EURUSD-0.66%
AUDUSD-0.56%
NZDUSD-0.28%
GBPUSD-0.23%
USDCAD+0.09%
EURGBP-0.42%(7日続落)

EURJPY-0.28%
GBPJPY+0.15%
AUDJPY-0.19%
CHFJPY-0.63%(JPYの連動性が崩れ、円独自の材料動いている可能性)

WTI+1.04%

GOLD-1.77%
DXY+0.57%
VIX-0.63%

USDJPY、アジア市場は、日銀金融政策決定会合後に100円トライし失敗。欧州市場は、逆に円ショートカバーと利食いにEURJPYが下落、一時99.60円割れまで値を下げるが、黒田日銀総裁発言や、オプションを意識した円売りに100円のオプションバリアとストップを付け100円台へ、利食いの売りへ再び下落。米国市場は、ADP雇用統計が弱いがトレンドは十分との判断、米新規失業保険申請件数が強く、ISM非製造業が強く再び100円台へ上昇、マクロファンドの大口の売りに上げどまり、99.95~100.15円のレンジへ。

EURUSD、ECB理事会待ちの相場ながら、ユーロクロスの買いに1.3210台へ、ECBフィキシングにやや値を下げ、米新規失業保険申請件数が強く売りへと変化。理事会は予想通り全て変更なし、しかし、ドラギECB総裁から「長期にわたり低金利を維持する方針をあらためて確認」、「理事会は利下げについて協議した」との発言に、1.3160を割り込み続落へ。米ISM非製造業も強く上値は抑えられ、1.3110台へ続落。

AUDUSDは、アジア、欧州、米国と続落。アジア市場では一時0.92をトライする動きも見られたが失敗。米国との金利差も拡大傾向が続き、0.9150の上値が重くなる。


米国発の材料は
◎フィッシャー・ダラス連銀総裁=医療保険制度改革法は企業の負担増で、経営者が新規採用に慎重になり雇用創出に貢献せず。 FRBの資産買い入れは雇用支援でほとんど寄与せず
◎コチャラコタ・ミネアポリス連銀総裁=「より効果的な方法に意思の伝達方法を見直すべき」→ FRBは労働市場の状況が大きく改善すれば債券買い入れを縮小する方針を示したが、逆に債券利回りは上昇し株価は低迷した。
◎米8月のISM非製造業景況指数は、前回と予想を大幅に上回り、2005年12月以来の高水準にドル高へ=58.6(予想55.2 7月56.0)、景気62.2(7月60.4)、新規受注60.5(7月57.7)、価格53.4(7月60.1)、雇用57.0(7月53.2)
◎米8月のADP全国雇用統計は、前回と予想を下回るが雇用改善傾向は変わらず=17.6万人(予想18万人 前回19.8←20万人)
◎米週間新規失業保険申請件数、前回や予想を上回る改善へ=32.3万人(予想33万件 前回33.2←33.1万件)

欧州発の材料
◎ECB理事会=政策金利0.5%、下限金利の中銀預金金利0.0%、上限金利の限界貸出金利1.0%の据え置きを決定、予想通り。
フォワードガイダンス=政策スタンスは必要な限り緩和的であり続ける(7月と変わらず)。主要政策金利が長期間現在の水準、もしくはこれを下回る水準に維持されるとの見通しを確認→ 金利を低水準で維持するとの中銀ガイダンスにもかかわらず短期金融市場で上昇する金利への警戒姿勢
◎ドラギECB総裁の記者会見=「長期にわたり低金利を維持する方針をあらためて確認」、「景気見通しリスクや金利バイアスは下向き」、「流動性がひっ迫すれば、追加利下げや流動性供給で、行動する用意がある」、「景気回復については極めて慎重」。 「理事会は利下げについて協議した」→ 支持・不支持で意見が分かれる、→ 発表直後からEUR売りが始まるが、短期金利は変わらず、長期金利は上昇し、欧州株も上昇と逆の動きへ 
◎スタッフ経済見通し(6月比): 成長率=2014年1.1%→1.0%、2013年-0.6%→-0.4%
◎メルケル独首相=緩和的な金融政策は経済に混乱を招くことなく段階的に調整される必要がある(ドラギECB総裁の定例会議前に発言)
◎IFO研究所=2013年の独経常黒字は過去最高を更新し、対GDP比率はEUの上限を引き続き上回る見通し
◎サッコマンニ・イタリア経済・財務相=税収データでは、2011年半ばから始まったリセッションから抜け出しつつある
◎ダイセルブルーム・ユーログループ議長=ギリシャ支援で、現在実施している以上の支援が必要になると想定するのが現実的

日本発の材料は
◎麻生財務相=消費税引き上げは10月初旬に判断するとG20で説明した
◎日米対立が続くなか、G20会議直前に、習近平中国国家主席と安倍首相が4-5分間会話
◎黒田日銀総裁=消費税増税後に景気への悪影響が出れば、追加緩和を検討、景気は穏やかに回復
◎日銀金融政策発表=年間60兆-70兆円増やす金融政策の維持を全員一致で決定、現行の資産買い入れ方針も継続、景気の現状判断を「緩やかに回復していると判断を上方修正した

豪州発の材料は
豪7月の貿易収支は、 前月が下方修正さえ、予想外のマイナスへ=-7.65億豪ドル(予想1.1億豪ドル 前回2.43←6.02億豪ドル)

G20
◎サンクトペテルベルクG20=立場の相違が目立ち、共通認識の確立に苦慮→ 「米国は回復の勢いが加速、欧州は回復は鈍く、新興国は米国の緩和縮小の影響で資金が流出し不安定」

シリア関連
◎欧州連合(EU)首脳=シリアが8月21日に化学兵器を使用した行為を非難、米国主導の軍事介入で支持は表明せず
◎BRICS首脳(ブラジル、ロシア、インド、中国、南アの新興5カ国)=シリアへの軍事介入は世界経済を阻害する恐れ

0 件のコメント:

コメントを投稿