2013年11月22日金曜日

11月22日(金曜) 欧州市場の動きと、今後の見通し

11月22日(金曜) 欧州市場の動きと、今後の見通し


*** 欧州市場のポイント ***


EUR+GBP高、AUD+NZD+JPY安と、相場の明暗が分かれる。EURUSD=1.3520台へ、AUDUSD=0.9160割れへ、EURJPY=137円台へ、EURAUD=1.4750台へ、EURJPY=137円近くまで上昇。

EUR買い止まらず、LTROの資金返済のユーロ買いが続き、つられてGBPも上昇、ただし10月後半の1.38台からは程遠い。AUD売り止まらず、AUD高けん制発言から介入示唆へ、NZDもNZドル高けん制発言が飛び出し、自国通貨安政策に買い手不在に。そして、リスクオンの流れと、黒田日銀総裁の追加緩和辞さず、2015年2%のインフレ目標達成を目指し、GPIFのポートフォリオの思惑に、クロスを含め円売りも継続中。

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話題の的

◎年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF)のポートフォリオ変更の思惑
公的年の総額は約200兆円、GPIFは120兆円で、そのポートフォリオの変更が為替相場に与える影響が注目されている。

20日の提言では「デフレ脱却を前提に国内債に偏った資産構成の見直しや金利リスク管理、新たなリスク資産への投資などを求める」とあり、CPI2%を目指すのが目的ととらえられなくもない。

長期的な5カ年計画の変更で、どこまで直近の相場に影響を与えていたかは不明ながら、以下の思惑が広まっている。巷では将来的に以下の変更の思惑が広まっている。

①国内債券60%→直ちに52%→最終的35%、②国内株12%→17%→20%、③外国債券11%→13%→20%、④外国株12%→13%→20%、⑤短期資金15%変わらず。

つまり、短期的に③+2%、④+1%=計+3%=3.6兆円、最終的に③+9%、④+8%=計+17%=20.4兆円の円売りが計算上は必要となる。興味深いないようで、直近の海外勢が円売りの材料として注目していた可能性もある。

また、国内株②も短期的に+5%=6兆円、最終的に+8%=9.6兆円。



*** 欧州市場 発言・経済指標・その他 ***

ノボトニー・オーストリア中銀総裁=低金利の長期的な影響を考慮する必要がある。スタグネーションが長期化すると利上げしない。低インフレで十分抑制され、デフレの可能性はない。

ドラギECB総裁=マイナス金利の導入検討を否定。ユーロ圏の状況は大幅に改善したが引き続き課題に直面している。

デールBOE政策委員=金融危機で銀行から融資を受けられなかった企業が多く、銀行不審が回復の妨げになっている。

独IFO経済研究所エコノミスト=ECBの利下げはドイツ経済に直接的影響はないが、中期的にはドイツも恩恵を受ける。

プラートECB専務理事=欧州債務危機でデフレ色が強まった結果、ユーロ圏では戦後稀に見る債務負担に見舞われている。

独第3四半期GDP・確報値=前期比0.3%(予想0.3% 速報値0.3% 前期0.7%)、前年比(季調前)1.1%(予想1.1% 速報値1.1% 前期0.9%)

独11月IFO業況指数=109.8 (予想107.7 前回107.4)、業況指数=112.2(予想111.6 前回111.3)、期待指数=106.3(予想104.0 前回103.7←103.6)→ 前回と予想より強くEUR買いが強まる

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