*** 昨日のポイント ***
ドル高傾向は止まらず、特に資源国通貨と円は弱く、GBP+EURは値を戻す。
米緩和策の縮小の可能性が高まり、日本の対外投資拡大の可能性、日米金利差が拡大、日銀の追加緩和の観測に、日本株は続伸し、円売りが加速し、ついに101円台をクリアし101.15円まで上昇。
米緩和策の縮小の可能性が高まり、弱い中国HSBC製造業PMIに、アジア・中国・豪州・新興国株は弱く、資源国通貨のCAD+NZD+AUDは続落。特に、スティーブンス豪中銀総裁の「豪ドル安目的に介入の可能性示唆発言」を受けたAUDUSDは、一時0.9200割れまで買い戻しも見られず続落。
GBPUSDは、英産業連盟(CBI)の受注トレンド指数は強く1.6070台で下げ止まり反転上昇へ、EURUSDはバイトマン独連銀総裁発言が再利下げとマイナス金利を否定、1.3400台で下げ止まり、1.3480近くまで反転上昇、ただ、EURUSDの戻りは鈍い。
米週間新規失業保険申請件数も改善し、米生産者物価指数のコアが予想外に強く、量的緩和の縮小期待が膨らみ、ドルは全面高の流れが続く。
*** 今後の見通し ***
⇒ 昨日と変わらず、12月17日・18日のFOMCで、量的緩和の縮小の期待感が再燃。ドル高傾向が続きやすくなっている。
⇒ 新興国株が弱く、世界的な金利上昇に、リスク資産の売りが続く可能性。
⇒ 12月6日の米雇用統計に注目が集中し、週間新規失業保険申請件数の数字や、今後発表される、景気関連の米経済指標で相場が変動。
⇒ スティーブンス豪中銀総裁の豪ドル安政策とも思える、介入の可能性示唆発言に、続落の可能性は残るが、0.92割れでは実需の買いも強く、戻り売りへ。
⇒ ドル高の中で、英国の金利も上昇傾向にあり、クロスでポンド高が強まる可能性。
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リッチモンド連銀総裁=インフレ率は1~2年かけ2.0%の水準に上昇する可能性が高いが、不確実性が高く動向を注視する必要がある。
米上院銀行委員会=指名承認の採決でイエレン氏を次期FRB議長に承認、12月に上院本会議で最終採決を行う。
ライスIMF報道官=ギリシャ財政は資金ひっ迫状況でない。
ブラード・セントルイス連銀総裁=超過準備預金の金利変更を予想していない。なお緩和拡大の余地はある。
ブラード・セントルイス連銀総裁=2008年12月に導入したゼロ金利政策は、もっと慎重に判断すべきだった。早急なゼロ金利政策の実施で景気回復と金利の正常化が早まるとの判断は、過去5年間の分析で確証できず。
アスムセンECB専務理事=マイナス金利に頼るのは危険だが、可能性は排除しない。
デールBOE政策委員=安定的な景気回復を確認したい。住宅市場を注視しているが過剰な状況とは考えていない。
ラッカー・リッチモンド連銀総裁=資産購入は一定条件下で経済の刺激が可能だが、現在の資産買い入れプログラムには賛成できず。
バイトマン独連銀総裁=ユーロ圏は物価調整の局面に直面し、デフレではない。
英独金利さ拡大へ=英10債利回りが上昇、独10年債との利回り格差は一時1.09%と1995年来の水準へ拡大へ→ EURGBPの売り材料となる。
22:30 USD 週間新規失業保険申請件数=32.3万件(予想33.5万件 前回33.9万件)→ 予想外に改善しドル買いが強まる。
22:30 USD 10月 生産者価指数=前月比-0.2%(予想-0.1%、前回-0.1%)、前年比0.3%(予想0.3% 前回0.3%)、コア前月比0.2%(予想0.1% 前回0.1%)、コア前年比1.4%(予想1.3% 前回1.2%)
22:58 USD 11月 製造業PMI・速報値=54.8(予想52.4 前回51.8)、生産指数57.1(前回60.6)、雇用指数52.2(前回52.7)→ 予想と前回を上回り8カ月ぶりの高水準
0:00 USD 11月 フィラデルフィア連銀業況指数=6.5(予想16.0 前回19.8)、新規受注=11.8(前回27.5)、支払価格=29.9(前回21.7)、従業員数=1.1(前回15.4)→ 予想外に弱く5月以来の低水準で、6ヵ月先の見通しも弱い
00:00 EUR 11月 消費者信頼感・速報値=-15.4(予想-14.0 前回-14.5)→ 予想外の悪化にも、EUR売りは限定的だが景気回復基調が弱まる可能性も
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【欧州市場、 発言・経済指標・その他】
豪ドルは、スティーブンス豪中銀総裁の「豪ドルは過大評価され、国内経済の支援のために下落する必要がある。介入は可能で効果的で有益」との発言が全てで、0.9300を割り込み0.9250台へ続落。売りの流れは止まらず。
黒田日銀総裁(金融政策決定会合の記者会見)=2%の物価目標達成に向け政策対応の余地があるが、具体的な政策手段の論議は時期尚早。「第1の矢」の金融緩和、「第2の矢」の財政出動に、日本経済を緩やかに回復し持続を予想するが、第3の矢の成長戦略が非常に重要。成長力を底上げするための成長戦略の実行を加速し、強化することが極めて重要→ 円売りが強まる。
李克強中国首相=中国経済は安定し、下半期には改善している。
スティーブンス豪中銀総裁=豪ドルは過大評価され、国内経済の支援のために下落する必要がある。介入は可能で効果的で有益。FRBが量的緩和を縮小すれば、豪ドル安が進む可能性がある。豪ドル高は逆風だが、先行き見通しは明るい。→ 豪ドル売りの流れが続く。
ノワイエ仏中銀総裁=ユーロ圏にはデフレの兆候はなく、多くの指標はリスクが低いことを示している。リスクが表面化したら多くの手段が利用可能。
ドラギECB総裁=ECBは11月の利下げ直後に追加緩和について示唆すべきでない→ この発言にEURUSDは一時1.3470台まで上昇
16:00 CHF 10月 貿易収支=24.3億スイス(予想26.0億スイス 前回24.0←24.9億スイス)
17:00 FRN 11月 総合PMI・速報値=48.5(予想 前回50.5)、製造業PMI・速報値=47.8(予想49.5 前回49.1)、サービス業PMI・速報値=48.8(予想51.0 前回50.9)→ 前回より低下
17:30 GER 11月 総合PMI・速報値=54.3(予想 前回53.2)、製造業PMI・速報値=52.5(予想51.9 前回51.7)、サービス業PMI・速報値=54.5(予想53.0 前回52.9)→ 前回を上回る
17:59 EUR 11月 総合PMI・速報値=51.5(予想52.0 前回51.9)、製造業PMI・速報値=51.5(予想51.5 前回51.3)、サービス業PMI・速報値=50.9(予想51.9 前回51.6)→ 予想と前回を下回る
20:00 GBP 10月 英産業連盟(CBI)の受注トレンド指数=11(予想0 前回-4)→ 予想外の拡大jにGBP買いが強まる
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【アジア市場、 発言・経済指標・その他】
易綱中国人民銀行副総裁=外貨準備を増やし続ければ、保有の利益より損失リスクが高く、費用効率は高くない→ 今後の米国債の動きを注目。
日銀金融政策決定会合=資金供給量・年間60~70兆円と、資産買い入れ方針の継続を、全員一致で決定。景気認識は穏やかに回復との判断を据え置くが、海外経済の判断を引き上げた→ 予想通りで全く動意なし。
米証券取引委員会(SEC)とFRBの報告書=米ゴールドマン・サックスは第3四半期に為替取引で10億ドルの損失→ FRBの量的緩和の縮小思惑が外れ、新興国通貨ポジションで損失。JPモルガン・チェース=-6500万ドル、モルガン・スタンレー=+2.15億ドル、シティグループ=+5.58億ドル。
日経平均株価は大幅高=15365.60(+289.52+1.92%)
アジア株・欧州株は軟調=FRBが量的緩和の縮小を数カ月以内に開始する可能性と、弱いHSBC製造業PMIに、香港ハンセン-161.06、上海総合-23.11、豪ASX200指数-19.36と下落へ。インド・タイの株価は大幅下落し、EUROSTOXX50は小幅下落、MSCIEMは-1.4%下落へ。
10月29・30日のFOMC議事録のスタッフ予想=直近のGDP伸び率見通しは、政府機関の一部閉鎖や消費支出の伸びが予想より弱く、やや引き下げられた。株価や住宅価格の上昇、長期金利とドル相場の下落の見通しに、中期のGDP予想はやや引き上げた。
ゴールドマン・サックス=2014年中国のGDP見通しを7.7%→7.8%に引き上げた。
10:45 CHN 11月 HSBC 製造業PMI・速報値=50.4(予想50.8 前回50.9)→ 新規輸出受注が縮小し前回と予想を下回る
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