2014年3月19日水曜日

3月19日(水曜)昨日、海外市場の動き

3月19日(水曜)昨日、海外市場の動きは、ウクライナ情勢に揺れる為替市場


***** 昨日のポイント *****

注目のプーチン・ロシア大統領の発言は「ウクライナ南部クリミアをロシアに編入する条約に署名したが、ウクライナの分断は必要ない」、「占領する考えはない、対立は意図していない」と言明。市場は安心感が強まった。

しかし、西側諸国は制裁措置の実行を表明、行動は逆で、「クリミアでのロシアとの衝突が激化し、ウクライナ兵士1人が死亡」など、軍事行動に関する報道が多くなり、再びリスク回避の動きが強まる。

米国の消費者物価指数、住宅着工件数・許可件数の動きは鈍かったが、対米証券投資は長期有価証券が予想外の低水準に一時ドル売りが強まる。

USDCADは、強いカナダ製造業出荷に一時カナダドル買いへと動いていたが、ボロスカナダ中銀総裁の「利下げを除外できない、第1四半期の成長は弱い」との発言に急変、フレアティ・カナダ財務相の辞任もあり、カナダドル売りが続く。

GBPUSDは、1.6650を超えることはできず、カーニーBOE総裁が持論の「金利は暫く低水準を維持」との発言に、下落傾向が続いた。

USDJPYは、プーチン・ロシア大統領の発言に、リスク選好の円売りへ、クリミアでのロシア軍の動きに、再びリスク回避に円買い戻しへと動く。

EURUSDは、独ZEW景気期待指数は弱く、ユーロ圏の貿易黒字は、大幅縮小のサプライズにもEUR売りは限定的。

NZDUSDは、中国が人民元とNZDの直接取引を認可。キーNZ首相は直接取引は貿易を促進と歓迎、NZD買い要因へ。

***** 発言・その他 *****

◎豪中銀議事録(3月4日)=金利は現行水準にとどまる可能性が高い。労働市場は低迷し賃金の伸びも低いが、消費と住宅投資は上昇。豪ドルは、最近の下落が均衡のとれた成長要因となるが、歴史的には高水準にある。→ 利下げ局面は終了との予想が多い
◎フレアティ・カナダ財務相=辞任を表明
◎ボロズ・カナダ中銀総裁=利下げを除外することはできない。金利に関しては中立、今年第1四半期の成長は悪天候で弱い→ この発言を受け、カナダドル売りが強まる。
◎中国人民銀行=人民元とNZDの直接取引を認可。キーNZ首相は直接取引は貿易を促進と歓迎
◎カーニーBOE総裁=金利は暫く低水準を維持。英中銀は英景気回復に向けてリスクはとらない→ GBPUSDは売り圧力へ
◎ドイツ憲法裁判所=欧州安定メカニズム(ESM)は合憲と判断。
◎為替リスク管理のコンサルティング会社ファイアアップス=2013年第4四半期の米多国籍企業の収益はドル高で60億ドル下落。

***** ロシア・ウクライナ関連 *****

◎プーチン・ロシア大統領=ウクライナ南部クリミアをロシアに編入する条約に署名したが、ウクライナの分断は必要ないと言明。クリミア住民投票は民主的で合法的。ウクライナでロシア系住民に同化を強制する試みがあった。
◎ BISデータ=2013年9月時点の外国銀行のロシア向け融資は総額2420億ドル。欧州の銀行が1840億ドル、米銀の367億ドル、日本の銀行163億ドル
◎クリミア副首相=4月にルーブルを公定通貨
◎カーニー・ホワイトハウス報道官=ロシアへの追加制裁を課す方針
◎クリミアのハリコフ州行政長官=ロシアはウクライナとの国境付近に配備しているロシア軍の兵力を増強し、クリミアのロシア併合に至った事態の再現を図っている。
◎プーチン・ロシア大統領=クリミアのロシア編入の申請を政府と議会に通知。
◎ウクライナ政府=クリミアでのロシアとの衝突が激化し、ウクライナ兵士1人が死亡したと発表。
◎ウクライナ防衛省報道官=クリミアでウクライナ軍が拘束、クリミアのウクライナ軍事施設が覆面した武装集団に掌握、実弾使用を承認
◎ウクライナ首相=クリミア情勢は政治的な動きから軍事問題へと変化。
◎キャメロン英首相=プーチン大統領はより深刻な段階に直面。
◎メルケル独首相=クリミア併合は国際法違反
◎オランド仏大統領=クリミアのロシア編入は認められない
◎為替リスク管理のコンサルティング会社ファイアアップス=2013年第4四半期の米多国籍企業の収益はドル高で60億ドル下落。
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***** 結果、主な経済指標・その他 *****

10:30 CNY 2月 新築住宅価格指数=前年比8.7%(予想 前回9.6%)→ 価格の伸びは鈍化へ
19:00 GER 3月 ZEW景況感調査: 期待指数=46.6(予想55.0 前回55.7)、現況指数=51.3(予想52.4 前回50.0)→ 期待指数は予想外に弱く、2013年8月来の低水準にEUR売りが強まる
19:00 EUR 3月 ZEW景況感調査=61.5(予想67.3 前回68.5)
19:00 EUR 1月 貿易収支・季調前=9億ユーロ(予想 前回138←139億ユーロ)→ 予想外に黒字額は減少しEUR売りが強まる。
21:30 USD 2月 消費者物価指数=前月比0.1%(予想0.1% 前回0.1%)、前年比1.1%(予想1.2% 前回1.6%)、コア前月比0.1%(予想0.1% 前回0.1%)、コア前年比1.6%(予想1.6% 前回1.6%)→ 前年比は予想外に弱いが直後の反応は鈍い
21:30 USD 2月 住宅着工件数=101.8万件(予想91万件 前回93.7←88万件)、住宅建設許可件数=90.7万件(予想96万件 前回90.9←93.7万件)→ 着工件数は予想を上回り、許可件数は逆に下回る
21:30 CAD 1月 製造業出荷=前月比1.5%(予想0.6% 前回-1.5%)→ 予想外に強くUSDCADは下落しカナダ買いが強まる
22:00 USD 1月 対米証券投資(ネットTICフロー合計)=830億ドル(予想 前回-1267←-1196億ドル)、長期有価証券(長期TICフロー・株式スワップ等除く)=73億ドル(予想400億ドル 前回-459億ドル)



***** 今日の予定、主な経済指標・その他 *****

6:45 NZD 第4四半期 経常収支=予想-14.09億NZドル 前回-47.8億NZドル
8:30 AUD 2月 ウエストパック 景気指数=予想 前回-0.2%
8:50 JPY 2月 通関ベース貿易収支=予想-6009億円 前回-2兆7917億円
14:00 JPY 黒田日銀総裁の講演
18:30 GBP 2月 雇用統計: 失業率=予想 前回3.6%、ILO方式失業率=予想7.2% 前回7.2%、失業保険申請件数=予想-25,000件 前回-27,600件
18:30 GBP BOE金融政策委員会の議事録公表(3月6日分)=全員一致で金融政策の据え置きを予想
19:00 EUR 1月 建設支出=前月比予想 前回0.9%、前年比予想 前回-0.2%
21:30 USD 第4四半期 経常収支=予想-875億ドル、前回-948億ドル
3:00 USD FOMC金融政策発表=現状は政策金利0.0~0.25%、資産買い入れ650億ドル(モーゲージ担保証券買い入れ月間300億ドル、米国債買い入れ月間350億ドル)
3:30 USD イエレンFRB議長の記者会見

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