コーヒーブレーク
毎日、毎日、色々な材料に振り回されている為替相場、ちょっと休んで、現状を眺めてみましょう!
◎米国も債券買い入れの縮小を始め、ゼロ金利政策を解除する方向に変わりなく、英国も1年以内の利上げ観測が強く、NZはもっとも早い時期に利上げを始める可能性が高い国になっている。
これらの国は顕在化していないが、インフレの可能性を危惧しながらも、見事にコントロールされた金融緩和の解除を目指していることは間違いない。
◎量的緩和の縮小の影響!
トルコ、南アフリカ、インド、ブラジルなどの新興国から資金が逃避し、金利を引き上げたり、自国通貨防衛の介入を実施したりしている。新興国でも緩和資金で債務返済を務めた安定しているグループと、消費に向けたダメなグループとに分かれている。
為替相場では、緩和縮小や利上げできる国の通貨はより上昇する可能性は高く、逆の国は下落を余議なくされると考えてもいい。
◎となるとユーロはどうなるのだろうか?
ノワイエ仏中銀総裁が言うとおり、「景気回復では、ユーロ圏は米国に遅れているが、ユーロがドルで上昇していることは興味深い」との発言はもっともながら、現実的にみるとEURUSDは高値圏で推移しており、急落する気配は見当たらない。
ECBは少なくとも、近い将来に緩和政策を解除する可能性はより低く、クーレECB専務理事が言うとおり、ECBはマイナスの中銀預金金利を、マジに検討しているとのこと。
◎本来ならば、EUR売りの要因なのだが!
どうも旺盛なEUR買いがあふれ、EURUSDの安値圏では買いが殺到するらしい。なぜだろう?
市場は2007~2008年に激震した、サブプライムローン問題やリーマンショックを忘れることはできず、量的緩和縮小=市場流動性減少=借入比率の高い新興国危機の亡霊にとりつかれ、激しいドル売り=ユーロ買いに見舞われた、2007年~2008年の思いが消えていない。
最も、その後はEURUSDはギリシャから始まるユーロ圏債務危機の影響に大幅な下落となったが、多くの安全措置がとられ、現在のところユーロ圏はそのような危機に陥る可能性は極めて薄い。
市場は、ドル高の材料を意識しながらも、ドルに次ぐ市場規模を持つ安全資産のEURを売ることもできずにいる。
◎円相場はどうなんだろう?
円安トレンドは確りとしているUSDJPYだが、安全資産の部類に属する円はクロスで売る方がより安全で、GBPJPYの買い、NZDJPYの買いの流れは当面続く可能性が高く、EURJPYもその限りではない。リスクは目先の積み上がった円ショートの巻き戻しだけ。
◎人気投票では!
人気度NO.1はGBPで、NO.2はNZDで変わりない。隠れた人気者はEURで、中国という覆面に覆われ、なかなか本心が見えないAUDは、打たれ続けながらも這い上がり、どこまで芽を出すことができるのか? 判官贔屓の私としては、リスク承知ながらAUDの上昇も楽しみである。
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