2014年2月15日土曜日

今週の経済指標から(2月17日~21日)

今週の経済指標から(2月17日~21日)


今週の経済指標の発表では、トップランクの発表は少ないが、その中でも特に、中銀発表を注目したい。

◎豪中銀議事録
2月18日(火曜)に2月4日の豪中銀議事録の発表がある。2月4日の豪中銀理事会を境にして、豪ドル売りから豪ドル買いへと変化したことは記憶に新しい。

豪中銀は、金利を引き下げる方向に進んでいると思われたが、「緩和政策へのバイアスに言及した部分を除外し、金融政策は適切」と変化、「為替に関しては「不快なほど高い」との言及を削除したことで、AUDUSDは0.87台→0.90台へ上昇したきっかけとなった。

さらに、2月6日の豪中銀四半期金融政策報告では、「GDPとインフレ予想を引き上げ、豪ドルの下落を織り込んだ、中立的な政策スタンスへの変更を確認」、AUD買いを決定づけた。、

今回は、その議事録の発表だけに、今まで以上に注目せざるを得ない。強い材料を織り込んでのAUD買いだけに、逆に弱気な材料が提供されると感応度は高くなる。


◎日銀金融政策決定会合
2月18日(火曜)には、日銀の金融政策決定会合がある。マネタリーベイス・コントロール=年間60~70兆円、長期国債買い入れ拡大と年限長期化=年間50兆円(3~7年)、EFT、J-REITの拡大(保有残高・年間)=各1兆円/年間300億円増額ペース、量的・質的金融緩和と物価目標2.0%の継続を予想。長くなったが、つまり、今までと変わらないことを予想している。

市場センチメントは、追加緩和策の期待が高く、4月の消費増税後の景気落ち込みの有無を見極めてから追加緩和をすると期待しているが、これはサプライズではなく、逆に実施することが当然と既に織り込み済みである。

円安傾向を維持するためには、さらなる緩和策を事前に実施する必要があるが、そこまで踏み切れるのか? 予想通りの結果=円買いになりつつある。

もちろん、黒田日銀総裁の発言には、期待と失望が混在しているが、なにもしないリスク=円高。


◎BOE金融政策委員会議事録
2月19日(水曜)には、2月6日のBOEの金融政策委員会(MPC)議事録が発表される。最近は、豪ドルやカナダドルは堅調に推移、さらに、NZDとGBPは強気ムード溢れる通貨ペアで、現状のGBPはそれらの中で主役的存在。

失業率は7.1%まで低下、基準7%をほぼ達成、インフレ基準もHICP前年比2.0%とこれも目標を達成。MPCでは2月12日の四半期インフレレポートで今後何らかの変更がある可能性を示唆していた。

このレポートでは、2014年のGDP見通しを2.8%→3.4%に引き上げ、1年以来に利上げが必要で、フォワードガイダンスるも見直すことを示唆。カーニーBOE総裁は12日に「刺激策はしばらくの期間は特例として必要」、「ポンド高が輸出を困難にさせている」とポンド高をけん制したものの、方向転換できず。

さて、さて、さて、何をどうしたいというのであろうか? とくと議事録を拝見! 


◎FOMC議事録
2月19日(水曜)には1月29日のFOMC議事録が発表される。昨年12月のFOMCに続き月間100億ドルの債券買い入れの削減を決定し、声明では「ここ数四半期で経済活動は上向いた」とあった。失政策変更の判断基準の一つとなる失業率も低下を続け、インフレリスクを懸念する連銀総裁の発言も最近多い。

2月1日からイエレンFRB議長が就任し、11日の最初の公の場での発言では、期待通り「バーナンキ前FRB議長の政策を継続し、慎重に債券購入を縮小を継続」と言い、「失業率 のみでは労働市場の健全性を測る上で不十分」と、フォワードガイダンスを変更する可能性もある。 

1月29日のFOMCでどのような討議がされたのか? いつもながら為替相場の変動要因としてはAクラス。

XXXXX

◎それ以外でも、相場変動が期待されるのは、
17日(月曜)の日本の第4四半期GDP
18日(火曜)の英消費者物価指数
19日(水曜)の英雇用統計


◎来週の経済指標の予定

2月17日(月曜)
米国市場、カナダ市場休場
6:45 NZD 第4四半期 小売売上高=前期比予想1.6% 前回0.3%
8:50 JPY 第4四半期 GDP・1次速報値=前期比予想0.7% 前回0.3%、前年比年率予想2.8% 前回1.1%、名目GDP=予想0.8% 前回0.3%、デフレータ=予想-0.2% 前回-0.3%
9:01 GBP 2月 ライトムーブ住宅価格=前月比予想 前回1.0%、前年比予想 前回7.3%
23:00 EUR ユーロ圏財務相会合



2月18日(火曜)
9:30 AUD 豪中銀議事録公表
15:30 JPY 黒田日銀総裁記者会見
17:00 EUR ユーロ圏財務相会合
18:00 EUR 12月 経常収支・季調済=予想210億ユーロ 前回235億ユーロ、季調前=予想200億ユーロ 前回274億ユーロ
18:30 GBP 1月 消費者物価指数=前月比予想 前回0.4%、前年比予想2.0% 前回2.0%、小売物価指数(RPI)=前月比予想 前回0.5%、前年比予想2.7% 前回2.7%、実勢インフレ率(RPIX)=前月比予想 前回0.5%、前年比予想 前回2.8%
18:30 GBP 1月 生産者物価指数: 投入=前月比予想 前回0.1%、前年比予想 前回-1.2%、産出=前月比予想 前回0.0%、前年比予想 前回1.0%、コア前月比予想 前回0.1%、前年比予想 前回1.0%
18:30 GBP 1月 DCLG住宅価格=前年比予想5.8% 前回5.4%
19:00 GER 2月 ZEW景況感調査: 景気期待指数=予想63.2 前回61.7、現況指数=予想 前回41.2
19:00 EUR ZEW景況感調査:予想 前回73.3
22:30 USD 2月 NY連銀製造業景況指数=予想10.0 前回12.51、
23:00 USD 12月 対米証券投資=予想 前回-166億ドル、長期有価証券=予想 前回-293億ドル
0:00 USD 2月 NAHB住宅市場指数=予想56 前回56
未定 "JPY 日銀金融政策決定会合=マネタリーベイス・コントロール=年間60~70兆円、長期国債買い入れ拡大と年限長期化=年間50兆円(3~7年)、EFT、J-REITの拡大(保有残高・年間)=各1兆円/年間300億円増額ペース、量的・質的金融緩和と物価目標2.0%
の継続を予想"



2月19日(水曜)
13:30 JPY 12月 全産業活動指数=前月比予想 前回0.3%
18:30 GBP 12月 雇用統計: 失業率=予想 前回3.7%、ILO方式(3カ月)=予想7.1% 前回7.1%、失業保険申請件数=-1.83万人 前回-2.4万人
18:30 GBP BOE金融政策委員会議事録(2月6日分)=9対0で金利据え置きと、資産買入枠3750億ポンドの据え置きを予想
19:00 EUR 12月 建設支出=前月比予想 前回-0.6%、前年比予想 前回-1.7%
22:30 USD 1月 卸売物価指数=前月比予想0.1% 前回0.4%、コア前月比予想0.2% 前回0.3%
22:30 USD 1月 住宅着工件数=予想 前回、着工件数=
22:30 USD 1月 住宅建設許可件数=前月比予想 前回-9.8%、予想94.3万件 前回99.9万件、建設許可件数=前月比予想 前回-3.0% 予想97.3万件 前回98.6万件
22:30 USD 1月 生産者物価指数=前月比予想0.1% 前回0.4%、前年比予想1.2% 前回1.2%、コア前月比予想0.2% 前回0.3%、前年比予想1.4% 前回1.4%
4:00 USD FOMC議事録公表(1月29日分)



2月20日(木曜)
8:50 JPY 1月 通関ベース貿易収支=予想-24,890億円 前回-13,021億円
10:45 CHN 2月 HSBC製造業PMI・速報値=予想49.4 前回49.5
16:00 GER 1月 生産者物価指数=前月比予想0.2% 前回0.1%、前年比予想-0.8% 前回-0.5%
16:00 CHF 1月 貿易収支=予想1.47億スイス 前回5.03億スイス
16:58 FRN 2月 総合PMI・速報値=予想 前回48.9、製造業PMI・速報値=予想 前回48.8、サービス業PMI・速報値=予想 前回48.9
17:30 GER 2月 総合PMI・速報値=予想 前回55.5、製造業PMI・速報値=予想 前回56.3、サービス業PMI・速報値=予想 前回53.1
17:58 EUR 2月 総合PMI・速報値=予想 前回52.9、製造業PMI・速報値=予想 前回54.0、サービス業PMI・速報値=予想 前回51.6
18:30 GBP 1月 小売売上高=前月比予想 前回2.6%、前年比予想 前回5.3%
22:30 USD 週間新規失業保険申請件数=予想 前回33.9万件
22:30 USD 1月 消費者物価指数=前月比予想0.1% 前回0.3%、前年比予想1.6% 前回1.5%、コア前月比予想0.2% 前回0.1%、前年比予想1.6% 前回1.7%
22:58 USD 2月 製造業PMI・速報値=予想53.7 前回53.7
0:00 USD 1月 CB景気先行指数=前月比予想 前回0.1%
0:00 USD 2月 フィラデルフィア連銀景況指数=予想10.0 前回9.4、
0:00 EUR 1月 消費者信頼感指数=予想-11.0 前回-11.7


2月21日(金曜)
8:50 JPY 日銀金融政策決定会合議事要旨(1月22日分)
18:30 GBP 1月 小売売上高=前月比予想-1.0% 前回2.8%、前年比予想5.4% 前回6.1%
22:30 CAD 12月 小売売上高=前月比予想-0.5% 前回0.6%、除く自動車前月比予想-0.1% 前回0.4%
22:30 CAD 1月 消費者物価指数=前月比予想0.1% 前回-0.2%、前年h予想1.3% 前回1.3%、コア前月比予想0.1% 前回-0.4%、前年比予想1.3% 前回1.3%
0:00 USD 1月 全米リアルター協会中古住宅販売=前月比予想-2.5% 前回1%、予想475万件 前回487万件
G20 財務相会合(21~23日)

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