1月16日(木曜)アジア市場の動きと、今後の見通し
*** ポイント ***
アジア市場・欧州市場は、AUDUSDは下落。豪州の雇用統計で、新規雇用者数が予想外のマイナスに、追加利下げ観測が強まり、AUD売りが加速。0.8800の大台を割り込み一時0.8780台まで下落。NZDUSDもAUDUSDに連動して下落基調が続く。
USDJPYは、104.80円を上抜けたが、オプションバリアと円ショートの巻き戻しに上値は重く、105円の大台を達成できず、一時104.50台まで値を下げる。EURUSDは、1.3590~1.3630のレンジで上下、今日も方向性定まらず。GBPUSDは、1.6380をトップに上値は重く、一時1.6320を割り込む。
ユーロ圏とドイツの消費者物価指数が注目されたが、ほぼ予想通りの結果に動けず。
米国市場に入り、米消費者物価と新規失業保険申請件数は特にサプライズする結果とはほど遠いものの、なぜか発表直後から、米株は下落、債券利回りは低下し、ドル全面安の展開に。
*** 今後の見通し ***
USDJPYは、予想外に105円の上値は重く、他の主要通貨でのドル買い戻しに、円クロスでの円売りもそれほど強くはなく、米株の下落に、円の買い戻しが続いている。引き続き円安の流れの変化は見られず、下値はターゲットの104.20円近くで下げ止まっているが、103.95円が大きな下値のポイントとなっており、103.95~104.60円のレンジが予想される。
EURUSDは、先の1.3550~1.3650のレンジに逆戻り。ロリエ仏第1副総裁が言うとおり「経済成長見通しは欧州より米国が高く、現在のユーロ高は驚くべき水準。貿易収支は、米国が赤字で欧州は非常に良好」。ユーロ圏の貿易黒字がユーロ高を下支えしている。1.3650を上回ると、1.3620~1.3700のレンジと、一昨日の値幅水準に戻ることになるが、気がつけば、今年1月2日の後半以降は、1.3550~1.3700のレンジを継続。
AUDUSDは、0.8950~60を割り込み続落傾向が止まらず。雇用統計の悪化に、一時0.8900割れのストップを付け、0.8880をも割り込んでしまった。0.8780で下げ止まっているが、直近の安値を下回ったことで、0.8500を試さずにいられないムードが高まっている。引き続きアンタッチャブルな通貨で、ポジションテークはAUDNZDのショートを継続。
*** 発言・その他 ***
バイトマン独連銀総裁=危機的国のトンネルからの出口は見えている。低金利は経済に衝撃を与える。
ノワイエ仏中銀総裁=ECBは必要なら追加措置を取る。
ECB月報=緩和的な金融政策を必要な限り維持することを断固強調。
日銀支店長会議=地域経済報告(さくらレポート)公表後、初めて全9地域の景気判断に回復を盛り込み、4月の消費増税後も景気先行き楽観的。
本田内閣官房参与=今年4月以降に、追加の金融緩和が議論される。来年の消費増税の判断、年末から延期するのも選択肢。
ロリエ仏第1副総裁=経済成長見通しは欧州より米国が高く、現在のユーロ高は驚くべき水準。貿易収支は、米国が赤字で欧州は非常に良好。
豪州の新規雇用者数が予想外の減少。
*** 経済指標の結果 ***
JPY 11月 機械受注=前月比9.3%(予想3.8% 前回0.6%)、前年比16.6%(予想14.1% 前回17.8%)
JPY 11月 第3支産業活動指数=前月比0.6%(予想0.8% 前回-0.9←-0.7%)
JPY 12月 企業物価指数=前月比0.3%(予想0.3% 前回0.0%←0.1%)、前年比2.5%(予想2.6% 前回2.6←2.7%)
GBP 12月 RICS住宅価格指数=前月比56%(予想60% 前回58%)
AUD 12月 雇用統計: 失業率=5.8%(予想5.8% 前回5.8%)、新規雇用者数=-2.26万人(予想1.03万人 前回2.1万人)→ 予想外のマイナスに、追加利下げ観測が強まり、AUD売りが加速。
GER 12月 消費者物価指数・確報値=前月比0.4%(速報値0.4% 11月0.2%)、前年比1.4%(速報値1.4% 11月1.3%)、EU基準前月比0.5%(予想0.5% 11月0.2%)、EU基準前年比1.2%(11月速報値1.2 11月1.6%)
EUR 12月 消費者物価指数・確報値=前月比0.4%(予想0.3% 速報値-0.1%、11月0.2%)、前年比0.8%(予想0.8% 速報値0.9%)、コア前年比0.7%(予想0.7% 速報値0.9%)→ 前月比は前回と速報値を上回ったが、前年比は前回を下回る。
USD 12月 消費者物価指数=前月比0.3%(予想0.3% 前回0.0%)、前年比1.5%(予想1.5% 前回1.2%)、コア前月比0.1%(予想0.1% 前回0.2%)、コア前年比1.7%(予想1.7% 前回1.7%)→ コア前月比は前回より低下したが、総合は前回を上回る
USD 週間新規失業保険申請件数=32.6万件(予想32.5万件 前回32.8←33.0万件)→ 総受給者数が303万に、2.3%に上昇
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