2014年1月14日火曜日

1月14日(火曜) 昨日の海外市場の動きと、今後の見通し

1月14日(火曜) 昨日の海外市場の動きと、今後の見通し


*** 昨日のポイント ***


東京市場が休場の月曜日。先週末の米雇用統計のサプライズが続き、アジア勢が取引を始めだすと、ドル売りの流れが加速し、米国市場に入りようやく下げ止まり反発へ。

先週末の米雇用統計を受けて、資金の流れが変わったのか、それとも昨年の行き過ぎた株高の反動なのか、「株安+債券高」へと変化し、米株価は値を下げたが、米金利の低下。

USDJPYは、一日を通してJPY買いの流れは続き、12月18日以降、底堅かった104.00円の大台をすんなり割り込み、ついに103円の大台をも割り込み、各水準のストップロスを誘発し一時102.80台へ下落。

コモディティー通貨は全面高。AUDUSDは12月12日以降続いた、重かった0.90台を上回り、0.9080台へ上昇、EURAUDも一時1.5030台へ値を下げ、豪ドル大幅高へ。NZDUSDも0.8380台へ上昇。USDCADは先週末の弱い雇用統計にCAD売りが続いたが、1.0920台を高値に1.0850台まで大幅下落。

一方、主要通貨は軟調。GBPUSDは、1.65台を維持できず1.6360まで140ポイント(約0.85%)近く大きく値を下げ、EURUSDはアジア市場で1.3680台から1.3630台まで続落後、米国市場で反発し、1.3670台まで値を戻している。

株価は、銀行のレバレッジ比率算出基準の緩和の合意で欧州株は上昇、一方、米株は1.0%近く下落へ。


*** 今後の見通し ***

年末年始の相場はあてにならないと思いを強めながらも、米雇用統計後の為替相場の値動きは、なかなかついて行けていない。

特に、上昇幅が大きかったGBPJPYを含めたクロスでの円買い戻しがきつく、GBPJPYは大枠171.70→168.30円と3.4円近く下落、もちろん、USDJPYも104.20→102.85円と1.35円下落している。

市場では、米雇用統計の悪化に、FRBが債券買い入れの縮小の継続が遅れ、それがドル売りとなり円買いとなっていると意見が多く見られるが、それでは、AUD+NZDの上昇の理屈と合わない。

米株下落+債券価格上昇(利回り低下)+JPY高+AUD高+GBP安の流れを考えるにつけ、大きな資金シフトが発生しており、その理由が昨年末の期待感によるポジションの拡大の巻き戻しか、今後の新たな方向性へのスタートなのか、思案が必要だが、円安相場を変えるような決定的な材料は見当たらない。

USDJPYは、12月18日の水準まで値を戻し、過去約一月前の水準に逆戻りしたことで、円ショートポジションを巻き戻す必要性がある水準を既に達成している気がしてならない。上昇のスタート97.45円→高値105.44円の38.2%=102.39円で、この水準を大底とし、実需筋の買いに容易に103.50台まで戻し、緩やかに104円台再トライを期待したい。ただ、大相場の後だけに、投機的な戻り売りが待ちかまえており、上下への変動幅が大きくなることは避けられない。

AUDUSDは、ついに0.9050を上回り0.88台が底値だったことが確認できるのではと、期待している。この先は引き続き、通貨当局の豪ドル高けん制発言も当然予想され、一機に上昇することは難しく、0.8980~0.9150のレンジを考えたい。

EURUSDは、やや蚊帳の外になっているが、緩やかな上昇が続きながらも、短期的には1.3600~1.3700のレンジに入りやすい。


*** 発言・その他 ***


ラウテンシュレーガーECB専務理事候補=ECBは危機において重要な安定の要だが、過度な負担を負うべきではない。副作用がある金融緩和策の一部の措置は、できる限り早期に解除しなければならない。低金利は景気を刺激するが、長期的にリスクを伴う。ソブリン債を事実上リスクフリーの資産として扱うことの撤回を求める。

バーゼル委員会の上位機関「中央銀行総裁・銀行監督当局長官グループ(GHOS)」=景気回復への配慮で、銀行のレバレッジ比率算出基準の緩和で合意し、欧州株価は上昇へ。

ロックハート・アトランタ連銀総裁=今年成長が加速すれば、債券買い入れプログラムの縮小を支持。労働情勢やインフレ動向は気がかり。12月の米雇用統計で政策見解に変更はない。2014年の米経済成長は2.5%~3.0%を予想。米国の経済は一段と堅調。

カナダ中銀の企業調査=設備投資意欲7.0→19.0に上昇、増加期待34%→42%に上昇。雇用意欲30→42に上昇、増加期待43%→53%に上昇。今後2年間のインフレ期待1.0%~2.0%予想は70%→68%に低下、2.0%~3.0%は27%→29%に上昇。カナダドル買いの材料となる。

ドラギECB総裁=ECBの見通しはデフレシナリオではなく、インフレは今後数ヶ月間に渡り、現行水準で推移。

BOAメリルリンチ=2013年第4四半期GDP予想を、2.1%→3.5%へ引き上げ、2014年第1四半期予想を、2.5%→2.3%へ引き下げた。

ブルムバーグのエコノミスト予想=米10年債利回りの予想平均値は2014年末3.43%(+0.55%)。今年開催されるFOMCで各々100億ドルを緩和縮小し、10月に債券買い入れプログラムは終了。


*** 経済指標の結果 ***

9:30 AUD 11月 住宅ローン=前月比1.1(予想1.1% 前回1.1←1.0%)
0:30 CAD 第4四半期 カナダ中銀 企業調査=設備投資意欲7.0→19.0に上昇、増加期待34%→42%に上昇。雇用意欲30→42に上昇、増加期待43%→53%に上昇。今後2年間のインフレ期待1.0%~2.0%予想は70%→68%に低下、2.0%~3.0%は27%→29%に上昇→ カナダドル買いの材料となる
4:00 USD 12月 月次財政収支=532億ドル(予想44億ドル 前回-1352億ドル)→ 予想外に改善

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