今週の経済指標の予定表を先ほど掲載したが、今週は重要な経済指標の発表も少なく、イベントトレーダーが活躍する機会は限られている。
また、昨年末に見られた、ユーロ高、円安、ポンド高、豪ドル安の期待感は、今のところ裏切らているが、いまだギブアップする水準に至らず。引き続き期待感と疑惑の思いが交差する動きとなっている。
USDJPYは、昨年12月30日と今年初日に1月2日の高値105.40台を付けた後、IMMポジションを見ても分かる通り、投機的な円ショートの巻き戻しに、結果的に値を下げている。
短期では、昨年5月22日の高値103.73円の水準を超えた、12月10日ごろから、新たなショートポジションを作った人も多いと推測される。週足チャートでは、9連騰の後、2週連続陰線引けで、103.40~50円を割り込むとさらに、円ショートポジションをギブアップする可能性が高まる。
今週、この下値を試す可能性もあり、103.20~30円まで下落しても、中長期プレヤーの基本的な円ショートポジションのコストははるかに低く、101円台かそれ以下と思われ、その水準を割り込むまでは、大荒れの円高も期待できない。
大枠では103.50~105.50円のレンジでの取引に収まる可能性が高く、引き続きこのレンジでの取引が続いた後の、遅かれ早かれ、105.50円を超える、上値トライのチャンスを狙いたい。
市場参加者の70~80%近くは、円安相場を考えているらしい。このような状況で、今後も円安トレンドは変わらずといっても、「そうだろう」と思われるぐらいで終わりそうな気配であるが、状況証拠を考えるとやむを得ない結果である。
もちろん「冤罪」の可能性を否定するものでははいが、確信犯に近いとしか考えにくい。
マイナス要因はもちろん多い。
⇒ 異次元の金融緩和を継続し、消費増税の悪影響に備えさらなる追加緩和を準備。消費者物価目標値2.0%を目指し、円安政策は止められず。過去1年では、対外直接投資に伴う、資金流出は過去最高で、日本の貿易赤字の拡大傾向は止まらず、エネルギー輸入に恒常的な赤字額は拡大。M&Aの活発化、NISAによる投資行動の変化、年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF)を含め年金基金のポートフォリオ戦略の見直し。円安材料は膨張へ。
◎中長期の話になり恐縮だが、Dailyチャートを見てみると、103.73→93.79円の約10円幅の三角持ち合いから、上値をブレークしている。98.92+約10円=108.92円で、円安のターゲットは109円近くまで進む可能性が残っており、この水準がターゲットになっている。
◎長期の月間チャートを見てほしい。今年一年間を通じて円安相場が加速するのか、否かは、109円のターゲット達成の有無もあるが、1月~5月にこの水準を超える円安を継続的に達成することができるか? この動きにかかってくる。
過去10年間で見ても、4月~5月に相場が急変するか、逆転するかの確立は非常に高く、実に90%近くなる。もし、もし、失敗すれば高い確率で、市場参加者の期待を大幅に裏切る結果にもなりかねない。
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