2014年1月16日木曜日

1月16日(木曜) 昨日の海外市場の動きと、今後の見通し

1月16日(木曜) 昨日の海外市場の動きと、今後の見通し

*** 昨日のポイント ***

⇒ 強い米NY連銀製造業景気指数と米生産者物価指数に、米株は上昇し、米金利は上昇し、ドル買いが強まる。
⇒ ベージュブックは、全地区で製造業は改善し、大半の地区では経済見通しは前向きで、米経済の穏やかなペースで拡大したことを確認。
⇒ ラガルドIMF専務理事は、今年の政界経済は加速する見通しだが、4.0%の潜在成長率を下回る。
⇒ 世界銀行は、2014年の世界経済見通しを上方修正し、世界経済は転換点に達した。


*** 今後の見通し ***

年始の為替市場は、一方的な値動きに至らず、過去のレンジを世襲し、ポジション調整が続いている。

⇒ USDJPYは、週初から始まった円売りの調整局面も103円割れで下げ止まり、104.20円のギャップを埋め上昇したことで、ボトムアウト。小泉元首相が押す、細川元首相の東京都知事選出馬は、紆余曲折が予想されるが、細川氏当選=原子力再稼働反対=エネルギー輸入拡大=景気対策の追加緩和=円安の思惑は変わらず。

先日、日本の経常赤字が過去最悪に膨らんだことで、この基調は変わらず拡大し再び円売りの材料に使われている。ただ、先の105.50円からスタートした円高は、104.80円と先のボトムを割り込んでから加速し、まだそこまで値を戻せず、完全に円安基調が復調していないが、大幅な円安基調に変わりない。104.20円をボトムに、104.80円の上値は重そうだが、時間をかけて105円台再トライへ。

⇒ EURUSDは、1.3640~1.3700のレンジの下値を割り込み、予想より弱い独GDPにやや弱気なムードが漂い始めているが、先のレンジ1.3550~1.3650から、スライドし上昇したこや、欧州株の上昇に、EUR強気ムードは変わらず。時間をかけながら上昇トレンドへ戻り、緩やかに1.38台まで上昇が見込まれるが、引き続き1.37の上値は重そうで、1.3580~85を割り込むとギブアップは変わらず。1.3580~1.3640のレンジを予想。

⇒ AUDUSDは、上昇も約36時間で終了し、逆に下落し、0.8950~60を割り込み続落傾向が止まらず。一時0.8900割れのストップを付けながらも、AUD買い戻し、このステージの上昇が始まった0.8880近辺で下げ止まると思われる。0.8880~0.8950のレンジを予想。


*** 発言・その他 ***

◎ 米暫定予算案=米上院は1月16日期日の暫定予算の3日間延長を可決、下院は可決済み。
◎ 米地区連銀経済報告(ベージュブック)=全地区で製造業は改善、大半の地区では経済見通しは前向き、一部地区は成長加速を予想。ほとんどの地区で住宅価格は上昇、一部地区では住宅販売・建設が減速へ。ほとんどの地区で買売りは拡大するが、悪影響の影響が見られる。米経済は昨年11月下旬から年末にかけて継続的に穏やかなペースで拡大したことを確認。
◎ エバンズ・シカゴ連銀総裁=失業率は6.7%に低下したが、正常値5.25%を上回る。インフレ率は不可解で懸念材料で、労働市場が改善しても低金利を暫く維持する根拠になりうる。2015年末までにインフレ率は1.5%近く、失業率は6.0%割れを予想。
◎ エバンズ・シカゴ連銀総裁=資産買い入れ規模の縮小は、経済の必要性を意味せず、フォワードガイダンス重視スタンスの転換を意味している。
◎ ラガルドIMF専務理事=今年の政界経済は加速する見通しながら、4.0%の潜在成長率を下回る。物価上昇率は多くの中銀目標値を下回り、デフレのリスクが高まり、景気回復に破壊的な影響をもたらす可能性がある。
◎ ラガルドIMF専務理事=FRBの段階的な量的緩和の縮小は、大きな影響を与えず。通貨戦争は見られず。ユーロ圏の金融政策はさらにできることがある。日本経済の成長ペースは若干鈍化。
◎ ECB=金融機関向けのストレステストで、自己資本比率を8.0%→6.0%に引き下げへ。
◎ ラトーレ・スペイン経済省次官=2014年の経済成長見通しは、目標値の0.7%を上回る可能性がある。2013年は-1.3%→-1.2%へマイナス幅は低下の見込み。
◎ メルシュECB専務理事=ユーロ圏の物価安定リスクは下向き方向だが、デフレリスクは見られず。
◎ 中国人民銀行=金融政策で引き締めも緩和も行わない。
◎ 英FT紙(中国人民銀行)=シャドウバンキングの規模が国内金融総額の30%以上に達した。
◎ 世界銀行(世界経済展望・前回6月)=2014年の世界経済見通しを上方修正し、緊縮財政や不透明な政策の状況が改善し、世界経済は転換点に達した。
◎ 世界銀行(世界経済展望・前回6月):経済成長見通し=2013年2.4%、2014年し3.0%→3.2%に上方修正。米国2013年1.8%→2014年2.8%へ加速、米国中心の先進国の景気回復が増す。途上国5.6%→5.3%。



*** 経済指標の結果 ***


(17:15)CHF 11月 小売売上高=前年比4.2%(予想1.6% 前回1.6←1.2%)→ 予想と前回を上回り一時ドル買いが強まる
(11:00)CHN 第4四半期 外貨準備=3.82兆ドル+1570億ドル
(17:00)GER 第4四半期GDP・暫定=前期比0.25%(第3四半期0.3%)、2013年GDP=0.4%(予想0.5% 前回0.7%)→ 前回と予想を下回りEUR売りが強まる
(19:00)EUR 11月 貿易収支=171億ユーロ(予想170億ユーロ 前回168←172億ユーロ)
(22:30)USD 1月 NY連銀製造業景気指数=12.51(予想3.0 前回2.22)、仕入価格36.59(前回15.66)、新規受注10.98(前回-1.69)、雇用者数12.20(前回0.00)→ 予想を大幅に上回り1年半ぶりの高水準
(22:30)USD 12月 生産者物価指数=前月比0.4%(予想0.4% 前回-0.1%)、前年比1.2%(予想1.2% 前回0.7%)、コア前月比0.3%(予想0.1% 前回0.1%)、前年比1.4%(予想1.3% 前回1.3%)→ 予想通りながら前回を上回る伸び率

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