2014年11月16日日曜日

2014年11月16日(日曜日) 最新のIMMポジション(11月11日集計)から

日本の衆議院解散、消費増税の延期の本決まり期待感、そして、予想される、日銀の追加緩和と景気対策。 日本の投資家のみならず、海外のファンド筋にとって今年最後の稼ぎ時とばかりに、円売り+日本株買いへと動いていることがよくわかります。

円、ユーロ、ポンド、スイスフラン、カナダドル、豪ドル、NZドルの計7通貨合計では、これらのネット・ショートは-342,884コントラクトで、前週の-340,147から-340,147売りが増額しました。引き続きドル先高期待が続いていますが、先週後半のドル売りの動きはこの数字に反映されていません。

個別にみてみましょう

円は、-82,563と前週から売りが10,912増加しています。利食いと押し目買いに、日々大幅な上下を繰り返しながら、新たな円売りがスタートしました。今回の集計後に、日本の衆議院解散、消費増税の延期の本決まりを示唆するような報道が増え、一時116.80円近くまで上昇していますが、今回のデータには含まれておりません。

ユーロは、-163,893と前週から売りが15,128減少しています。多くはユーロ先安期待に売っていたポジションの巻き戻しが中心です。決算期末が近づき、独・ユーロ圏のGDPもまずまずリセッションを回避し、ECBの追加緩和を予測したポジションの巻き戻です。さらに、EURGBPの買い戻しも多くなっていると思われます。先週末にはついに1.25台まで上昇し越週していますが、1.2550を超えられず、来週の動きが注目されます。週後半のユーロ買いも、今回のデータには反映されていません。

ポンドは、-12,891と前週から売りが5,429減少しています。BOEのインフレレポートで、期待された早期利上げ期待はなくなり、失望感にGBPUSDはもちろん、EURGBPを中心に、EURAUDなどの売りポジションの巻き戻しがポンド下落に大きく左右したと思います。

スイスフランは、-22,675と前週から売りが2,454増加しています。EURCHF1.200を死守できるのか? 11月30日のスイス中銀の金準備に関する国民投票が注目されます。

カナダドルは、-21,846と前週から売りが2,431増加しています。カナダドルは原油価格との相関関係が高く、原油価格の下落がカナダドル売りを誘発していると思われます。

豪ドルは、-38,027と前週から売りが241減少し、ドル高センチメントの中でも健闘している通貨の一つです。スポットでも先に0.85台を維持してからは、先週は0.8750台を回復しており、日本のGPIFの資金流入期待も強く作用しています。

NZドルは、-989と前週から売りが3,120減少、ドル高センチメントの中でも健闘している通貨の一つです。豪ドルの買い戻しの影響も受けていますが、日本からの資金流入期待も作用していると考えています。




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