10月12日、10月11日(金曜)海外市場の動き
*** ポイント ***
週末金曜日。期待感が高まるも、米財政協議では具体的な解決策は示されず。にもかかわらず、世界的に株価は上昇し、VIX指数は続落、金利も大きな変動もみられず、なぜか楽観的。
いつもの、株高=円安に、円は今日もクロスで全面安。金&原油価格も下落。週末の財政協議を期待した動きが続く。
カナダの強い雇用統計に、CADドル買いの流れが続き、CADJPYの上昇率が目立った。
やや驚きのノボトニー発言に、EURUSDの上値は重くなる。
FRBの量的緩和の縮小は来年へ? ローゼングレン・ボストン連銀総裁&パウエルFRB理事。
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10月11日(金曜)主な材料
カナダ失業率=6.9%(予想7.1% 前回7.1%)、雇用ネット変化=前月比1.19万人(予想1万人 前回5.92万人)→ 失業率は予想と前回より改善、雇用ネット変化は予想を若干上回るが前回からは大幅に低下し、上下変動しながらもカナダドル買いが強まる。
ミシガン大学消費者信頼感指数・確報値は、政府機関の一部閉鎖の影響もあり、消費者期待指数が大幅に落ち込み、予想と前回を下回るが、ドル売りは鈍い=75.2(予想77.0、前回77.5)、景気現況指数92.8(前回92.6)、消費者期待指数63.9(前回67.8)
サプライズは、フレアティ・カナダ財務相の発言。FRBは最初から月額850億ドルの債券買い入れを行うべきではなかった、可能な限り早期に大規模な債券買い入れプログラムを縮小すべき→ 珍しい発言。
ローゼングレン・ボストン連銀総裁=政府機関の一部閉鎖で経済見通し修正の可能性があり、新たなデータ入手で見通しとリスク見直せば政策も変わる→ 来年まで緩和縮小がないとの思惑が強まる。
パウエルFRB理事=9月18日のFOMCで資産購入の縮小を見送ったのは、リスク管理として妥当な措置。予算協議の行き詰まりや景気減速リスクに対する緩衝材の役割を果たた→ 来年まで緩和縮小がないとの思惑が強まる。
ラガルドIMF専務理事=世界の金融当局者は米国の政治的な行き詰まりを批判→ G20での批判を含め、米国発の景気悪化のリスクを避けてほしいいとの思いが強い。
やや驚き発言。ノボトニー・オーストリア中銀総裁=「為替レートはECBの政策目標ではないが、ユーロ高は、インフレ押し上げ要因や南欧諸国の輸出や経済活動に悪影響を与える可能性があり、見守る必要がある」と発言しEUR売りへと変化。 → 1.36~1.37は鬼門なのか? 2月の動きを思いだす。
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10月11日(金曜)の値動き
USDJPY
アジア市場の朝方は、「NYタイムズでオバマ大統領は共和党の提案を否定」との報道に97.90台へ下落したが、98円割れの実需買いに下げ止まり、日本株上昇に円売りに上昇し、仲値後から加速し98.50円の大台を達成。欧州市場は、98.50超えの売りに上げどまり、JPモルガンの決算が弱く98.20円近くまで下落、大枠98.20~40円のレンジへ。米国市場では、主要な経済指標もなく、狭いレンジ取引から、米株高や週末の財政協議の合意期待いの円売りに、再び98.50台まで上昇へ。
EURUSD
アジア市場は、1.3520割れは底堅く、大枠1.3520~45の狭いレンジで推移。欧州市場は、強い欧州株や、EURJPY&EURGBPなどのクロスのEUR買いに1.3560台へ上昇、ドイツ経済技術省(月次報告書)も楽観的で、周辺国スプレッドがタイト=EUR買いのセオリーに1.3580へ突入。米国市場に入ると、米議会の動きを見ながら売り先行へと変化、弱い米ミシガン大学消費者信頼感指数・確報値に下げ止まり、1.3550~75のレンジから、やや驚きのノボトニー発言に1.3523まで下落し、ようやく下げ止まる。
AUDUSD
アジア市場は、0.9450中心の動きから、強い豪株+アジア株+AUDJPYの買いに0.9480台へ上昇、欧州市場も、大枠0.9465~80のレンジに終始。米国市場に入り、0.9450台まで値を下げたが、弱い米ミシガン大学消費者信頼感指数・確報値に下げ止まり、強い米株=リスク資産買い+CADドル買いに、0.9460~80のレンジへ。
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10月11日(金曜)の主な経済指標の結果
15:00 GER 9月 消費者物価指数・確報値=前月比0.0%(予想0.0% 前回0.0%、前年比1.4%(予想1.4% 前回1.4%)→ 前月比と速報値と変わらず
GER 9月 卸売物価指数=前月比0.7%(8月-0.6%)、前年比-2.2%(8月-1.7%)→ 前月比は前回のマイナスから増加へ、前年比はマイナス幅が拡大
21:30 CAD 9月 雇用統計 失業率=6.9%(予想7.1% 前回7.1%)、雇用ネット変化=前月比1.19万人(予想1万人 前回5.92万人)→ 失業率は予想と前回より改善、雇用ネット変化は予想を若干上回るが前回からは大幅に低下し、上下変動しながらもカナダドル買いが強まる
22:55 USD 10月 ミシガン大学消費者信頼感指数・確報値=75.2(予想77.0、前回77.5)、景気現況指数92.8(前回92.6)、消費者期待指数63.9(前回67.8)→ 政府機関の一部閉鎖の影響もあり、消費者期待指数が大幅に落ち込み、予想と前回を下回る
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10月11日(金曜)の主な経済指標の結果
USD 米財政協議を継続、何らかの合意の期待感が強まる: 民主・共和両党の議員=政府機関の一部閉鎖や米国のデフォルト(債務不履行)危機につながっている政治的対立は解消に向けて進んでいる。 NYタイムズ=オバマ大統領は共和党の提案を拒否と報道し、ドル売りへと動いたが、詳細が明らかになるとドル買い戻しが強まる。 下院共和党議員=財政問題で11日までにホワイトハウスと合意の可能性。議員側近=下院共和党とホワイトハウスは、債務上限引き上げの期間と政府機関再開のための財源について協議している。
USD 下院の共和党議員=オバマ大統領が歳出措置条件を受け入れることが前提となる、債務上限を引き上げ、政府機関の一部閉鎖の解除案を提示。 上院の共和党議員=オバマ大統領との会談は建設的ながら、連邦債務上限引き上げについても、政府機関の再開についても合意は得られなかった。 ハッチ上院共和党議員=オバマ大統領は債務上限引き上げの期間が気がかりで、難航が続く可能性がある。
USD JPモルガン第3四半期決算=訴訟費用が負担となり、第3四半期は3.8億ドルの純損失。訴訟費用と準備金除くと、58.2億ドルの利益へ
USD ウィリアムズSF連銀総裁=米国がデフォルトに陥れば、その影響は桁違いに大きなものになるだろう。
USD フレアティ・カナダ財務相=FRBは最初から月額850億ドルの債券買い入れを行うべきではなかった、可能な限り早期に大規模な債券買い入れプログラムを縮小すべき。
USD ラガルドIMF専務理事=世界の金融当局者は米国の政治的な行き詰まりを批判。
USD パウエルFRB理事=9月18日のFOMCで資産購入の縮小を見送ったのは、リスク管理として妥当な措置。予算協議の行き詰まりや景気減速リスクに対する緩衝材の役割を果たし、政策決定を支持した。
USD ローゼングレン・ボストン連銀総裁=政府機関の一部閉鎖で経済見通し修正の可能性があり、新たなデータ入手で見通しとリスク見直せば政策も変わる。最近の金利上昇には、コミュニケーションを政策ツールとして利用することの難しさを実感。金融政策を調整するには景気が改善する明確に必要で、そうした警告にはあまり関心が払われない傾向がある。
EUR ドイツ経済技術省(月次報告書)=ドイツ経済は下半期も穏やかなペースで成長が続く。 ユーロ圏は第2四半期にリセッションから脱却し段階的な回復が続く。 米国は経済指標の一部が弱く、下半期の成長は鈍化へ。
EUR ノボトニー・オーストリア中銀総裁=為替レートはECBの政策目標ではないが、ユーロ高は、インフレ押し上げ要因や南欧諸国の輸出や経済活動に悪影響を与える可能性があり、見守る必要がある。
EUR ドラギECB総裁=ECBは金融政策に影響を及ぼす短期金利の動向を注視し、あらゆる手段を検討する用意がある
CAD ポロッツ・カナダ中銀総裁=カナダ経済は6ヵ月前に想定していたよりも弱く、心強い兆候はあるものの思ったほどの勢いはない。
CHN 易綱中国人民銀行副総裁=今年の成長率は7.6%に達成する可能性がある。 シャドーバンキングや債務問題はコントロールされている。
OTH IMF(地域経済見通し)=アジア諸国は、資本流出を抑制するより、流入の規制を緩和すべき。 米緩和縮小見通しが新興市場資産の売りにつながり、一部アジア諸国は他国よりも大きなストレスにさらされ、2013年7.2%→6.3%、2014年7.4%→6.5%に成長見通しを4月時点より引き下げた。 新興市場には過去4年で3.9超ドルの資金が流入が逆転し始め、インドやインドネシアは資本流出阻止のための金利引き上げなどに踏み切った。
G20 G20共同声明=米国はデフォルトを回避すべく、早急に行動を取るよう強く求めた。
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10月11日(金曜)の結果
11-Oct-13 Closed 前日比 %change
USDJPY 98.560 +0.411 +0.42%
EURUSD 1.3542 +0.226 +0.17%
USDCHF 0.9116 +0.024 +0.03%
GBPUSD 1.5954 -0.127 -0.08%
AUDUSD 0.9465 +0.154 +0.16%
NZDUSD 0.8320 +0.365 +0.44%
USDCAD 1.0345 -0.525 -0.50%
EURGBP 0.8485 +0.181 +0.21%
EURAUD 1.4309 +0.052 +0.04%
EURJPY 133.483 +0.785 +0.59%
CHFJPY 108.075 +0.408 +0.38%
GBPJPY 157.214 +0.492 +0.31%
AUDJPY 93.289 +0.543 +0.59%
NZDJPY 81.976 +0.658 +0.81%
CADJPY 95.200 +0.825 +0.87%
Nikkei225 14,404.74 +210.030 +1.48%
DJIA 15,237.11 +111.040 +0.73%
STOXX50 2,974.28 +4.870 +0.16%
DAX 8,724.83 +39.060 +0.45%
S&P/ASX200 5230.87 +83.730 +1.63%
HangSeng 23,218.32 +267.020 +1.16%
Shanghai Stock 2,228.15 +37.220 +1.70%
MSCIEM 1,004.66 +9.160 +0.90%
GOLD 1,271.60 -14.300 -1.11%
WTI 101.77 -1.150 -1.12%
DXY 80.437 +0.020 +0.02%
CRB 286.61 -0.770 -0.27%
VIX 15.72 -0.760 -4.61%
JP10Y 0.660 0.000 0.00%
US10Y 2.690 +0.010 +0.37%
GE10Y 1.860 -0.010 -0.53%
UK10Y 2.740 -0.010 -0.36%
AU10Y 4.130 -0.030 -0.72%
US2y 0.350 +0.010 +2.94%
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