2013年10月10日木曜日

10月10日、10月9日(水曜)海外市場の動き

10月10日、10月9日(水曜)海外市場の動き


*** ポイント ***

昨日のポイント

オバマ米大統領は、イエレン副議長を次期FRB議長に指名、次期FRB議長のレースはようやく終了。ハト派のイエレン氏が次期FRB議長となり、ドル安+円安+株高=リスク資産買いの流れから始まる。

しかし、財政協議の進展期待にドル買いへと動き、FOMC議事録で年内の資産買い入れ縮小期待が高まり一時ドル買いが強まるが、全てが未確定で、議事録では米政府機関一部閉鎖の影響は織り込まれておらず、長続きできず。


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USDJPY
アジア市場では、96.80台を底値に本邦勢の買いに下げ止まり、日経平均株価の上昇もさることながら、イエレン次期FRB議長決定=緩和縮時期先送り期待=安全資産の円売りや、日銀金融政策決定会合議事録で、追加の緩和支持も加わり、97.40台へ上昇した。欧州市場に入っても、EURJPY+GBPJPYでの円買いに上値は重く、97.50円を超えられず膠着状態が続いた。米国市場では、米財政協議の進展が期待されながらも米株は弱く、FOMC議事録発表の直後には97.64まで上昇したが、「米政府機関一部閉鎖の影響=FRB緩和縮小先送り」の思惑に、97.30割れまで下落。

EURUSD
アジア市場朝方の1.36台を高値に、EURロングの巻き戻しが継続し、イエレン次期FRB議長決定のドル売り材料にも、逆に1.3550を割り込み、短期投機筋からストップの売りが続いた。欧州市場に入り、強い独鉱工業生産にもEUR買いは鈍く、GBPUSD売り=ドル買いリードする中で、EURGBPは急伸するもEUR買いは弱く1.3500の大台近くま下落。米国市場に入り、EURGBPの買いになんとか1.35の大台を死守したが、FOMC議事録発表の直後には一時1.3486まで下落、「米政府機関一部閉鎖の影響=FRB緩和縮小先送り」の思惑に買い戻しが見られたが、戻りは1.3530に届かず限定的。

英ポンドは、予想外に弱い英鉱工業生産と製造業生産、それと英貿易収支の赤字額拡大に、GBPUSD1.60の大台を割り込み、ドル買いの材料が続き1.5920割れまで下落し、ドル買いのリード役となり、一時1.5920割れまで続落。

AUDUSD
アジア市場は0.9410台を底値に、AUDクロスの買い戻しが強く0.9450台まで上昇したが、逆に弱いウエストパック消費者信頼感指数に0.9410台へ逆戻りの後に、イエレン効果にコモディティ通貨高へと動く。欧州市場では、主要国通貨が対ドルで伸び悩む中、EURAUD+GBPAUD+AUDJPYのクロスのAUD買いに、大枠0.9420~65のレンジで推移。米国市場に入っても、大枠0.9420~65のレンジを抜け出すことはできず、0.9450近辺で終了した。

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今日のポイント

今日も、米財政協議の行方が、重要なカギをにぎっておいる。17日のデフォルトに陥るまで何らかの解決策が発表されるとの期待感が強く、予想外に金融市場は安定し、今日に予定されている、オバマ米大統領の下院共和党議員との会談の結果が注目される。。


今後のテーマは、米財政協議+FRBの量的緩和縮小の期待と不透明な開始時期で、米国発の要因が中心で為替相場の主要な変動要因で変わらず。


豪州では、雇用統計の発表があり、AUD相場への影響は大きく、予想外に数字に、AUDは変化しやすくなっている。

欧州では、ECB理事会があり、現行の金融政策維持が予想されており、サプライズはあまり期待できない。ただ、理事会後のドラギECB総裁の記者会見は注目したい。

米国では、週間新規失業保険申請件数の発表があり、いつもながら、数字の増減で短期的にに相場が動きやすくなっている。

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今日、10月10日(木曜) 主要な経済指標の発表予定

8:50 JPY 8月 第3次産業活動指数=前月比予想 前回-0.4%
8:50 JPY 8月 機械受注=前月比予想2.5% 前回0.0%、前年比予想8.5% 前回6.5%
9:30 AUD 9月 雇用統計 失業率=予想5.8% 前回5.8%、新雇用者数=前月比予想1.5万人 前回-1.08万人
17:00 EUR ECB月報
20:00 GBP BOE理事会 金融政策発表=政策金利0.50%、資産買入枠3750億ポンドの据え置きを予想
21:30 CAD 8月 新築住宅価格指数=前月比予想 前回0.2%
21:30 USD 週間新規失業保険申請件数=予想30.7万人 前回30.8万人
3:30 USD 9月 月次財政収支=予想-600億ドル 前回-1479億ドル
ファンロンパイEU大統領、黒田日銀総裁、ドラギECB総裁、ブラード・セントルイス連銀総裁、ウイリアムズSF連銀総裁の講演


昨日、10月9日(水曜) 経済指標の結果

8:01 GBP 9月 BRC 店頭小売売上高=前月比-0.2%(予想 前回-0.5%)
8:30 AUD 10月 ウエストパック消費者信頼感指数=前月比-2.1%(予想 前回4.7%、前年比9.2%→ 3カ月ぶりの高水準となった前回から、反動や株価の下落、米デフォルト懸念にマイナスへと減少した。
17:30 GBP 8月 鉱工業生産=前月比-1.1%(予想0.4% 7月0.1%←速報0.0%)、前年比-1.5%(予想-0.6% 7月-1.1%←速報-1.6%)、製造業生産=前月比-1.2%(予想0.4% 7月0.2%)、前年比-0.2%(予想1.0% 7月-0.3%←速報-0.7%)→ 前回と予想を大幅に下回り、GBP売りが強まる
17:30 GBP 8月 貿易収支=-96.25億ポンド(予想-90億ポンド 前回-99.41←-98.53億ポンド)、輸出+1.1%(前回-9.2%)、250.79億ポンド(前回248億ポンド)、輸入-0.1%(前回-2.0%)347.04億ポンド(前回347.41←346.53億ポンド)→ 前月より赤字額は縮小したが、予想を上回る赤字額に、GBP売りが強まる
19:00 GER 8月 鉱工業生産=前月比1.4%(予想-1.0% 前回-1.1←-1.7%)、前年比0.3%(予想 前回-1.7←-2.2%)→ 予想と前回より上昇したが、EURUSDの買いは鈍い
GBP 英国立経済社会研究所(NIESR)=7~9月のGDPは0.8%(6~8月0.9%)と、鉱工業生産の増加が寄与。

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昨日、10月9日(水曜) 主要な発言・その他

USD オバマ米大統領は、イエレン副議長を次期FRB議長に指名、次期FRB議長のレースはようやく終了。ハト派のイエレン氏が次期FRB議長となり、ドル安+円安+株高=リスク資産買いの流れから始まるが、財政協議の進展期待に続かず、FOMC議事録の結果にドル買いへ。
USD 次期FRB議長に指名されたイエレン氏=上院で承認されたら、雇用の最大化と物価安定、金融システムの安定化を促進するため最善を尽くすと表明。

USD 米財政協議の進展に向けた動きが活発になり、共和党・民主党で合意への期待が強まる→ オバマ米大統領=財政協議打開へ向け、9日に下院民主党議員と会談、10日下院共和党議員とホワイトハウスで会談、ティーパーティ議員をも含む。関係筋=米下院共和党指導部は短期の債務上限引き上げを検討、延長期間は未定→ ドル買い戻しが強まる。

USD エバンズ・シカゴ連銀総裁=失業率は持続可能な水準を数ポイント上回り、インフレ率は低く、一段の緩和が必要

USD FOMC議事録公表(9月17日~18日分)=予想外の資産買い入れ縮小の見送りは、ギリギリの決定と判明。大半のメンバーは債券購入ペースの縮小が年内に始まる可能性が高いとの認識を示したことで、年内の緩和縮小期待にドル買いが強まる。

USD FOMC議事録=大半の参加者は自らの経済予測について、中長期債購入ペースの年内の減速開始および2014年半ばのプログラム終了とおおむね整合的と認識。

USD FOMC議事録=経済指標や低水準のインフレ率、財政政策をめぐる不透明感に景気改善の継続示す一段の証拠を待つことを支持する意見や、経済指標は雇用市場の改善と整合しており、緩和縮小の道筋に沿って小幅な資産買い入れ縮小を求める意見とに分かれた。

EUR アスムセンECB専務理事=ECBにはLTRO、準備預金の活用、流動性供給オペ停止など、非標準的な措置が残っている。 為替相場の目標はないが、成長やインフレ率を予想する際に考慮している
EUR バイトマン独連銀総裁=LTROは利用可能は手段の一つに過ぎず、何が必要かはその時点で協議するが、現時点では必要性がない

EUR コンスタンシオECB副総裁=LTROの追加実施協議は行われていない

EUR クーレECB専務理事=FRBの緩和縮小見送りで、短期金利の上昇に歯止めがかかり、LTROの必要はない。 ECBの政策金利はユーロ圏経済全体にとり適切な水準。 成長率見通しは今年マイナス成長、来年も1.0%と弱く、将来的な金融政策決定のバイアスが緩和方向にあることが正当化

JPY 日経平均株価は、イエレン氏が次期FRB議長に決定したことで上昇

JPY 日銀金融政策決定会合議要旨(8月7~8日分)=ある委員は追加緩和を辞さない姿勢を示す重要性を強調。 ある委員は株高により資産効果で個人消費が増加したが、最近は効果が低下していことを懸念。

JPY IMF財政モニターレポート=消費税率を現行の5%から8%に引き上げ決定を評価し、基礎的財政収支の赤字を2015年までに半減させるよう求め。

OTH 新興市場国のPMI=50.8(前回50.7)と若干上昇→ 第3四半期の平均では2009年前半以来の低水準で、既存ビジネスが落ち込み、新規ビジネスも低水準で、将来の生産期待値も低下

OTH インドネシア中銀=ルピア安定策に法人・個人の為替ヘッジの規制を発表

OTH IMF財政モニターレポート=日本や米国で財政赤字削減への具体的計画の欠如は、世界的な債務削減の取り組みに逆行。 新興国や低所得国では財政の脆弱性が高まっている

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昨日の値動き

9-Oct-13 Closed 前日比 change
USDJPY 97.327 +0.463 +0.48%
EURUSD 1.3524 -0.488 -0.36%
USDCHF 0.9096 +0.588 +0.65%
GBPUSD 1.5953 -1.290 -0.80%
AUDUSD 0.9443 +0.206 +0.22%
NZDUSD 0.8301 +0.135 +0.16%
USDCAD 1.0393 +0.259 +0.25%
EURGBP 0.8476 +0.389 +0.46%
EURAUD 1.4318 -0.824 -0.57%
EURJPY 131.630 +0.154 +0.12%
CHFJPY 106.947 -0.195 -0.18%
GBPJPY 155.272 -0.515 -0.33%
AUDJPY  91.910 +0.637 +0.70%
NZDJPY 80.802 +0.510 +0.64%
CADJPY 93.637 +0.210 +0.22%
Nikkei225 14,037.84 +143.230 +1.03%
DJIA 14,802.98 +26.450 +0.18%
STOXX50 2,904.73 +1.380 +0.05%
DAX 8,516.69 -39.200 -0.46%
S&P/ASX200 5152.99 +3.540 +0.07%
 HangSeng 23,033.97 -144.880 -0.63%
Shanghai Stock 2,211.77 +13.570 +0.62%
MSCIEM 1,004.66 -3.200 -0.32%
GOLD 1,306.20 -12.500 -0.95%
WTI 101.35 -2.190 -2.12%
DXY 80.378 +0.318 +0.40%
CRB 285.50 -2.500 -0.87%
VIX 19.60 -0.740 -3.64%
JP10Y 0.660 0.000 0.00%
US10Y 2.660 +0.030 +1.14%
GE10Y 1.810 0.000 0.00%
UK10Y 2.680 -0.020 -0.74%
AU10Y 4.090 +0.010 +0.25%
US2y 0.360 -0.030 -7.69%

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