FOMC後のバーナンキFRB議長の記者会見で、年内に量的緩和を縮小する可能性を示唆した影響は全世界に及び、大規模なリスク資産売りへと発展し、キャリートレードの巻き戻しに、為替市場ではAUD+NZD+CADが下落、新興市場国通貨は混乱、株式、債券、商品市場も混乱、CRBインデックスは-2.914%と下落。
円安=株高の連動性が薄れ、円安=株安のいやな展開へと変わりつつある。サブプライム・ローンの金融危機の対応に、2008年に米国から始まった量的緩和策(QE1)は、QE2、QE3と継続され、5年を経てそれがついに終わりを迎えようとしている。
その影響は、誰にも正確には予測できないが、市場ではドルベア派(ドル安)とドルブル派(ドル高)に分かれており、私はドル高を考えている。
多くがドルで取引されている投資資金の引き上げは、混乱時の過去の例を見てもドル高へと動く傾向が強い。仮に、またしても世界的な金融危機が訪れる場合での、米国発よりも、欧州発よりも、アジア(日本、中国)やオセアニア(豪州、NZ)の方が、より深刻になる可能性を秘めている。
為替市場では、特に、キャリートレードの巻き戻しと資源国通貨売りに、AUD+NZD+CADの下落が目立ち、前日比では、AUDUSD-1.05%(前日-2.02%で5日連続の下落)、NZDUSD-1.77%(前日-1.21%で5日連続の下落)、USDCAD+1.10%(前日0.61%で5日連続のカナダドル安)となった。
一方、USDJPY+0.86%、EURUSD-0.57%もドル高となったが、ポンドだけは例外で、GBPUSD+0.17%と上昇。
円クロスでも同じ展開で、AUDJPY+CADJPYでは小幅円高で、NZDJPYは-0.95と円高傾向が強まる一方で、EURJPY+CHFJPYでは小幅円安で、GBPJPYは+1.03%と円安傾向が強まる。
株式市場では、日経平均株価が13014.58(-1.74%)、日経先物では一時13280近くまで戻したが12800割れまで下落、ダウ工業株は15000の大台を割り込み14758.32(-2.34%)、独DAXは7928.48(-3.28%)、欧州株はもちろん、中国株、豪州株も大幅下落。
債券市場では、10年債利回りが軒並み上昇、日本0.86%、米国2.42%(一時2.47%)、独1.67%に上昇。
商品市場では、金価格1284.80(-66.20-4.9%)、原油価格94.94(-3.17-3.23%)
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