最新の米CFTC発表の通貨先物取引(IMMポジション)4月15日分
≪最近4月15日付けのデータを総合的にみてみましょう≫
昨年11月5日以降続いた7通貨(円、ユーロ、ポンド、スイスフラン、カナダドル、豪ドル、NZドル)の合計ポジションが、ショートからロングへと変化しました。
この傾向が今後も続くかは判断できませんが、昨年の10月に見られたように、揺れた米財政協議の不透明感に、一時的にネットショートからオングへと変化したこともありました。
しかし、今回は、目の前に迫った確たる材料もなく、FRBによる年内の量的緩和の縮小と、来年の利上げ開始が大きく変化するとの思惑も少ない状況の中での変化に、潜在的なドルへの評価の変化につながる可能性も否定できずにいます。
≪各通貨での変化をみてみましょう≫
円
2012年10月16日から始まった、円ショートポジションに変化は見られず。
円ショートポジションは-68,716で、昨年10月29日の-62,395まで減少し、円相場の見通しが分かれていることが分かります。多分に4月8日の日銀金融政策決定会合の黒田日銀総裁による「追加緩和の検討をしていない、逆方向の調整の余地もある」との発言によるサプライズが影響していると思われますが、その後は逆に「将来の追加緩和の可能性」も、
忘れずに付け加えなんとか現水準を維持しています。
ユーロ
ネットはロング+27,688で、積極的なロングは見られず。
前週より+4,388増加しているものの、ネットロングは低水準で、3月38日の+52,991からは減少傾向が続いています。バイトマン独連銀総裁の「追加緩和の容認発言」、ドラギECB総裁を含め通貨当局者の度重なる「ユーロ高けん制発言」に、自浄作用が働いているように思えます。ただし、このようなユーロにとって強いマイナス材料の割には、EURUSDの下落は限定的で、投機的な動きよりも実需によるユーロ買いがサポートしているように思えてなりません。
ポンド
ネットはロング+50,598で、5週連続で増加が続く。
3月11日の週にロングからショートへと一時変化したものの、直近ではロングが5万コントラクト台へ増加、2011年2月15日の+52,572以来の水準になっています。GBPUSDの上昇を狙うよりも、クロスのポンド上昇を狙う動きではないかと思われます。
豪ドル
6週連続で買い越し額が増加し、2週連続でネットロングへ
2013年5月14日から続いたネットショートは、前週の4月8日で終了し、今週は+8,097へと微増しています。この流れが、将来の豪ドル高の始まりなのか? それとも、一時的な動きなのか? この判断はつきかねていますが、約1年ぶりに始まったポジションの変化は、間違いなく何らの動きの変化を示しているような気がしてなりません。
NZドル
昨年9月17にから続くネットのロングは変わらず、ただし水準は低い。
ネットのロングは+19,847と前週から+81と微増にとどまり、積極的なロングの積み増しは見込めそうにありません。もっとも、ネットポジションが低水準にとどまる動きは歴史的に変わらず、先日に主要国で初めて利上げに踏み切った時でも、ネットのポジションはそれほど変化していません。
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