***** 昨日のポイント *****
BOE金融政策委員会議事録は、思惑通りの利上げ必要性の言及にポンド買いへ、しかし、9対0で現行政策の据え置きとなり、利上げ開始時期で意見が分かれ、利上げ前にたるみ解消の証拠が必要との点で全員が一致との内容に、ポンド売りへと変化。
米第1四半期の経常収支は2012年第3四半期以来の赤字幅となり、FOMCでは予想通り債券買い入れを計100億ドル縮小したが、2014年の米成長見通しを下方修正し、量的緩和が終了しても利上げまでには相当の期間が必要との判断に、米債券利回りは低下。より強気な見通しへの反動に、ドルは全面安。
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アジア市場は、日本の貿易収支の赤字額が予想外に縮小したが、円買いの動きは極めて限定的で、日銀の議事要旨への反応は見られず。逆に貿易赤字縮小にも102.10円台を維持したことで、円売りへと変化し102.30円台へ上昇。米FOMCの発表を当日に控え、USDJPYは102.10~30の狭いレンジとなり、他の主要国通貨も小幅な値動きにとどまる。
欧州市場は、BOE金融政策委員会議事録の発表直前から、利上げを支持する委員や、今後の利上げ示唆の言及期待に盛り上がった。発表を受け、思惑通りの利上げ必要性の言及にポンド買いへ、しかし、9対0で現行政策の据え置きとなり、利上げ開始時期で意見が分かれ、利上げ前にたるみ解消の証拠が必要との点で全員が一致との内容に、ポンド売りへと変化。米FOMCの一大ベントを前にして、EURGBPが急伸し、EURUSDは上昇へ。AUDUSDは動きが止まり、0.9330台をボトムに下げ止まる。NZDUSDは上昇、USDJPYは下落と、弱いドル売りへ。
米国市場は、FOMCの結果は予想通りに、金利は据え置き、債券買い入れを100億ドル削減、経済成長が回復し、雇用市場は改善していると指摘した上で、資産購入規模の縮小を続ける方針に、直後はドル買いへ。しかし、2014年の米成長見通しを下方修正し、量的緩和が終了しても利上げまでには相当の期間が必要との判断に、米債券利回りは低下。より強気な見通しへの反動に、ドルは全面安。USDJPYは101.80円台へ下落、EURUSDは一時一時1.3600近くへ上昇、AUDUSDは0.94台へ続伸、ドルは全面安の展開となった。
***** 発言・その他 *****
◎BOE金融政策委員会議事録=9対0の前回一致で政策金利0.5%と資産買入枠3750億ポンドの据え置きを決定。力強さを増す英経済にBOEは利上げが必要となる状況へと近づいている。経済のたるみは従来予想より速く解消されるだろう。利上げ前にたるみ解消の証拠が必要との点で全員が一致。年内の利上げは投資家の想定より高い可能性を示唆。景気回復は一段と持続可能となり、経済は「通常状態に戻り始めている。利上げ開始時期をめぐって意見が割れたままでいる。
◎BOE金融政策委員会議事録=金融市場の一部で示唆される年内の利上げ確率が比較的低い状況はいささか驚き。5月の会合で政策金利を過去最低で据え置く必要性についての見方を変え始め、利上げに前向きな一部メンバーにとって議論がより拮抗しつつある。
◎BOE金融政策委員会議事録=利上げ前にはスラック解消の一段の証拠が必要との点で全員が一致。
賃金の伸び率の低迷は、経済の不稼働部分が以前考えられていたよりも大きいことが要因の可能性がある。住宅市場には鈍化の兆候がある。
◎BOEスタッフ予想=今四半期の経済成長率は0.9%で、第3四半期の0.7%予想には上振れリスクがある。
◎ウィールBOE政策委員=英中銀は労働市場における緩みの幅を過大評価している可能性。金融政策を5月時点の見通しに比べ引き締める必要がある。
◎フォーブス次期BOE政策委員(議会)=政策担当者が経済リスクを見極めようと過度に長く利上げを先送りすれば、将来的に金利を急激に引き上げる必要に迫られる。
◎キャメロン英首相=イスラム教スンニ派の過激派組織が英国への攻撃を計画。
◎日銀の資金循環統計=年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF)や共済年金が国債の売却を加速、1~3月期に1.85兆円の売り越しへ。
◎中東アルアラビーヤ=ジバリ・イラク外相は米国に、イスラム教スンニ派武装組織への空爆を要請。
◎サウド・サウジアラビア外相=イランに対して、イラクの争いに干渉すべきでないと警告。
◎米第1四半期の経常収支は2012年第3四半期以来の赤字幅=米第1四半期の経常収支(季調後)は-1111.6億ドル(予想-969億ドル 前期-873.2億ドル)で、2012年第3四半期以来の赤字幅。赤字幅はGDP比2.6%で2012年第3四半期以来で最大)
◎FOMC声明=政策金利0.25%の据え置き、債券買い入れを計100億ドル削減し350億ドルに縮小を全会一致で決定。住宅ローン担保証券(MBS)の月間買い入れ200億ドル→150億ドルへ、国債月間買い入れ250億ドル→200億ドルへの縮小。全会一致で決定。経済成長が回復し、雇用市場は改善していると指摘した上で、資産購入規模の縮小を続ける方針を表明。
◎FOMC声明=GDP見通しを下方修正(2014年2.8~3.0%→2.1~2.3%)、失業率は下方修正(2014年6.1~6.3%→6.0~6.1%)。
◎FOMC声明=FOMC参加者ゼロ金利解除の予測は、2014年=1名で変わらず、2015年13人→12人、2016年2人→3人。2015年末の金利見通しは、0.25%=2人→3人、0.50%=2人→1人、0.75%=2人→1人、1.0%=5人→3人、1.25%=1人→3人へ。
◎イエレンFRB議長の記者会見=2014年米成長率見通しの下方修正、第1四半期の弱さが主因。 資産買い入れの縮小は、今後の雇用とインフレ見通しに左右され、慎重なペースで継続。潜在成長率は、当面より低い可能性。経済の上振れに早期利上げや、下振れに緩和策をより長期間維持する可能性。最近の消費者物価は高めで、予想通り推移。最近の兆高から目標の2.0%に戻ると予想。
◎イエレンFRB議長の記者会見=米経済が潜在成長率を持続的に上回ると想定する妥当な理由が多く存在。金利の行方ついて不確実であることは、市場は認識すべき。
***** 結果、主な経済指標・その他 *****
7:45 NZD 第1四半期 経常収支=14.07億NZドル(予想14億NZドル、 前回-15.1←-14.34億NZドル)、対GDP比=-2.8%、(予想-2.8%、前回-3.4%)
8:50 JPY 5月 通関ベース貿易収支=-9090億円(予想-1兆1893億円、前回-8117億円)、輸出=前年比-2.7%・5兆6076億円、輸入=-3.6%・6兆5165億円
8:50 JPY 日銀金融政策決定会合 議事要旨(5月21日分)
9:30 AUD 5月 ウエストパック景気先行指数=0.1%(予想 前回-0.5%)
10:30 CNY 5月 住宅価格指数=5.6%(予想 前回6.7%)
17:30 GBP BOE金融政策委員会 議事録公表(6月5日分)=政策金利と資産買入枠の据え置きを、9対0で決定、予想通り。
18:00 EUR 4月 建設支出=前月比0.8%(予想 前回-0.3←-0.6%)、前年比8.0%(予想 前回6.4←5.2%)
21:30 USD 第1四半期 経常収支=-1112億ドル(予想-970億ドル 前回-873←-811億ドル)
21:30 CAD 4月 卸売売上高=前月比1.2%(予想0.5% 前回-0.3←-0.4%)
3:00 USD FOMC 金融政策発表=政策金利0.25%の据え置き、住宅ローン担保証券(MBS)の月間買い入れ200億ドル→150億ドルへ、国債月間買い入れ250億ドル→200億ドルへ減少を予想通り決定。
3:30 USD イエレンFRB議長の記者会見
***** 予定、主な経済指標・その他 *****
7:45 NZD 第1四半期GDP=前期比予想1.2% 前回0.9%、前年同期比=予想3.7% 前回3.1%
16:30 CHF スイス中銀 金融政策を発表=政策金利0.0%の据え置きを予想
17:30 GBP 5月 小売売上高=前月比予想-0.5% 前回1.3%、前年比予想4.2% 前回6.9%、除燃料=前月比予想-0.6% 前回1.8%、前年比予想4.8% 前回7.7%
21:30 USD 新規失業保険申請件数=予想31.4万件 前回31.7万件
22:00 EUR ユーロ圏財務相会合
23:00 USD 6月 フィラデルフィア連銀製造業景況指数=予想14.0 前回15.4
23:00 USD 5月 景気先行指数=前月比予想0.6% 前回0.4%
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