5月16日の海外市場の動き。注目の米経済指標では、米消費者物価指数は予想よりマイナス幅が拡大、米新規失業保険申請件数は予想より増加し弱く、米住宅着工件数は予想・前回より弱く、フィラデルフィア連銀景気指数も弱く、FRBのQE3継続へとの思惑に序盤はドル全面安。
ロンドンフィキシング前後から、量的緩和の縮小を支持するFRB理事や連銀総裁発言に、ドル買い戻しへと変化。ウィリアムズ・サンフランシスコ連銀総裁「雇用市場の改善に、早ければ夏にもQEを縮小し、年内に停止する可能性がある」との発言が直接要因。
しかし、昨日を通じて、プロッサー・フィラデルフィア連銀総裁「FRBは来月から資産買入枠の縮小を始める必要がある」、ラッカー・リッチモンド連銀総裁「米住宅市場の改善に、FRBは不動産セクターを対象とした刺激策(MBS)を停止すべき」と、相変わらず強気の発言もあり、総合的にはドル高へ。
DXY(ドルインデックス)は、5営業日上昇し、83.50を超えてから、83.50~84.00の高値圏で推移し、ドル高傾向が続き、84.00を超えられるか注目したい。
USDJPY、102円の大台を達成してから4営業日過ぎた。引き続き102円割れを底値にして、102円台半ばでの取引時間が多くなり、円安相場の時間調整をし、円安傾向が続くと判断している。リスクとしてはオシレーター系がやや売りへと変化を示していることで、調整幅が大きくなっても、101.30~50円までと考えたい。
EURUSDは、1.30~1.32のレンジから下値を割り込み、6日間連続の下げで、1.28~1.30のレンジ入り。タヤーニ欧州委員会委員「ユーロは過大評価されている」と発言しEUR買い戻しも弱い。弱い米経済指標にQE3出口戦略の思惑から、QE3継続へとやや変化しているが、量的緩和の縮小を支持するFRB理事や連銀総裁発言に、両者がっぷりよつ。
AUDUSDは、1.00のパリティを割り込み下落傾向は止まず、5月に入り12営業日で10日間下落。8時間足チャートでは0.9800でやや底値感も見られ、0.98~0.9950のレンジに入る可能性がでているが、ポジションのメンテナンスが必要。これを大きく割り込むと、2012年6月の安値0.9582、2012年5月の安値0.9719近辺が現時点の底値のターゲットとなる。
円クロスでは、AUDJPY+NZDJPYが1%近く下落している以外は、円安値圏で高止まりし動きは小休止。AUDUSDは105円台から続落中で、100円の大台近辺でなんとか下げ止まっているようにもみえる。100円割れを底値に、上昇・下降ラインが収束し三角持ち合いに入り、持ち合いから下値を割り込むか、次の動きが面白くなっている。95.00~100円、または、100~105円に移行するかの分かれ目。
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