イベント・経済指標から考える今週の為替相場(8月4日~8月8日)
今週の為替相場を考えるに、先週のできごとの影響は何か? これにつきるのではないだろうか?
強すぎる米GDPに早期利上げ期待が強まり、米金利は一時上昇=ドルは全面高となった。そして、強い期待感で迎えた米雇用統計は、全体ではそこそこの強い数字にもかかわらず、予想に届かず、米株の続落と、膨らんだ期待の縮小に、米金利は低下=ドル売りとなった。
人によっては、米国は現行の緩和的政策を長期間続け、「円安トライの失敗=元のレンジ相場に逆戻り」と考える人や、ドル高傾向は変わらず、米金利の低下も一時的と思っている人もいるだろう。私は、円安傾向に変化なしと思っている。
USDJPYは、今年4月から続いている、101~103円のレンジ相場の上限でまたしても跳ね返された。103円台では相当の売りが控えていると言われており、抵抗感が強いとは思っていたが、米雇用統計だけで、ドル売りへと向かい、全てが変わるとは考えにくい。
暫くは、先週末のレンジ上下限(102.30台~103円)のレンジに収束するであろうが、103円台が本当にトップであるのか、機会や材料はさておき、上値を試し、いずれ次の目標となる104円を試すことを待ちたい。
今週は、日銀(8日)、豪中銀(5日)、英中銀(7日)、欧州中銀(7日)と、金融政策が発表される。各国中銀は共に政策金利の据え置きが予想されており、その可能性が高い。予想外の結果や、ドラギECB総裁の理事会後の記者会見を含め、サプライズな材料に対しては、素直に反応したい。
NZの雇用統計(6日)は、失業率の改善と前回を下回る就業差数の増加が予想され、豪州の雇用統計では(7日)失業率は変わらず、前回より弱い新規雇用者数が予想されており、結果によって相場が大きく動き可能性が高い。
カナダ雇用統計(8日)は、失業率の改善と、前回を上回る雇用ネット変化率が予想され、カナダドルにとってはプラス材料となっている。
それ以外では、中国の貿易収支(8日)は、輸出入共に前月より増加が見込まれており、AUDにとってはプラスに作用しやすくなっている。ユーロ圏各国の総合・サービス業PMIは、ウクライナ問題を背景にやや弱気なムードが高まっているが、速報値からの大幅な下方修正は予想されていない。
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