2015年9日12日(土曜) 最新のIMMポジション(9月8日集計分)から
4連休明けの中国株と、3連休明けの米株の動きが注目されたが予想外に冷静だった。逆に、日経平均株価は1300円上昇、800円下落とまさに乱高下。中国株は底堅くなり、主要国の株価は何とか下げ止まっている。中国の外貨準備は大幅に減少、人民元を買い支えし、緩やかな切り下げを目指しているのか、首相は人民元を合理的で均衡した水準に安定させる努力をしていると言う。
市場参加者にとって2大テーマである、中国の成長と米国の金利。中国経済の成長鈍化と人民元安誘導も目先は収まりつつある。一方、17日のFOMCを前にして、利上げの有無と利上げ時期をめぐり、FRB内でも意見が分かれ、エコノミストの意見も分かれ、市場参加者の頭痛の種となっている。
現状は9月利上げの予想は低下中。しかしながら、遅かれ早かれ米国の利上げは間違いないと思われており、為替相場はドル円を除き、ドル高傾向が続いている。
一週間のIMMポジションの変化を見ると、7通貨(円、ユーロ、ポンド、スイスフラン、カナダドル、豪ドル、NZドル)では、ネット・ショートが-222,284→-226,213コントラクトへと、4週間ぶりに通貨ショートが3,929増加。ドル換算ではドルロングが220億ドル→222億ドルへと増加している。
全体でみると、円のショートとスイスフランのショートは減少を続け、円は-6,662コントラクトまで縮小、この2通貨は共にロングへ変化も期待できる。カナダドルと豪ドルのショートも減少、逆に、ユーロ+ポンド+NZドルは小幅ながらショートが拡大している。
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円・ポジション
-15,555→-6,662(8,893)、4週連続でショートが減少し、2012年10月以来、本当に久々にもう一歩でロングへ転換できる水準に近づいている。
ユーロ・ポジション
-67,857→-81,241(-13,384)、2週連続でユーロショートが拡大。6月中旬以降では、極端な増減は見られず、結局はレンジ内での取引が続く。
ポンド・ポジション
-11,239→-17,638(-6,399)、2週連続でポンドショートが拡大。韓国発のリパトリやM&A絡みのポンド買いに上昇するも続かず、ユーロポンドの買いも強く、BOE政策委員のタカ派発言にも買いは鈍い。
スイスフラン・ポジション
-8,503→-6,896(1,607)、2週連続でスイスフランのショートは減少。8月4日の週から続いたスイスフランのショートポジションが変化することができるか? リスク回避にドルスイスは上値が重いが、ユーロスイスは上昇へ。
カナダドル・ポジション
-55,119→-48,640(6,479)、4週連続でカナダドルのショートは減少。原油価は下げ止まるも伸びきれず、引き続き上値の重い展開ながら、カナダ中銀は政策金利を据え置き、レンジ相場の動きへ。
豪ドル・ポジション
-55,732→-53,316(2,416)、2週連続で豪ドルのショートは減少。心配された人民元、中国株、中国の成長も、中国要人の擁護発言や景気刺激策にひとまず安心感が広まり、豪ドル買いが続いている。
NZドル・ポジション
-8,279→-11,820(-3,541)、2週連続でショートが拡大。集計後の10日のNZ中銀金融政策委員会では、予想通り利下げを実施し、さらに、追加利下げの可能性を示唆。NZドル売り流れは止まらず。
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